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Today's topic No. 191
  2018/10/8

 2018年IBMAアワード受賞作品

 ノース・キャロライナ州ローリーで開催されたIBMAワールド・オブ・ブルーグラスの一番のイベント、今年のIBMAアワードの受賞者関連作品です。

 地元ノース・キャロライナを本拠とするバルサム・レンジを擁するマウンテン・ホーム、次々と話題性のある企画を発表するアリソン・ブラウン主宰のコンパス・レコードからはスペシャル・コンセンサスやミッシーレインズ、インストルメンタリストの部門ではモリー・タトル(g)、シェラ・ハル(m)はジャスティン・モーズ(d)と夫婦で受賞、ベッキー・ブラー等女性ブルーグラッサーの躍進目立ちました。


  *バルサム・レンジ
[年間最優秀エンターテイナー][年間最優秀男性ボーカル]バディ・メルトン [年間最優秀ベース]ティム・サレット
 

●MH-1673 BALSAM RANGE『Mountain Voodoo』CD(本体\2,450-)\2,646-

Something 'Bout That Suitcase/Blue Collar Dreams/Voodoo Doll/Eldorado Blue/The Girl From The Highlands/I Hear The Mountains/Chain Gang Blues/Rise And Shine/Spring Hill/Hello Heartache/Lines In The Sand/Don'T Walk Away/Wish You Were Here全13曲

 ノース・カロライナ州ヘイウッド・カウンティをベース、2007年のデビュー以来、メインストリーム・ブルーグラスのヘッドライナーに登りつめたバルサム・レンジ、2014年の『Five』(MH-1533CD\2,646-)に続く最新6枚目の作品。2014年のIBMA年間最優秀男性ボーカルに選ばれたバディ・メルトン(f)のクリアで力強いテナー・ボイス、伝説のビーンブロッサムのライブ盤ではジェームス・モンローのバンドで参加、リッキー・スキャッグスの初期シュガーヒル盤やブルーグラス界復帰作『Bluegrass Rules』でもシュアなバンジョーを聞かせたベテラン、マーク・プルエット(bj)、サザン・ゴスペル・シーンでも活躍、ここではベースとドブロを担当するティム・サレット(bs,d)、トニー・ライスの影響色濃いリード・ギターにも定評あるカレブ・スミスという面々でスムースで見ざわりの良いコーラス、モダンな曲調、洗練されたアレンジ等々、歌良し、演奏良し、選曲良しの三拍子揃った今、一番受け入れられているブルーグラスを聞かせてくれる。各楽器の音の粒立ち、コーラスの溶け具合、録音の良さも特筆すべき。
 *ドイル・ローソン&クィックシルバー
[年間最優秀ボーカルグループ] 
 


●MH-1701 DOYLE LAWSON AND QUICKSILVER『Life Is A Story』CD(本体\2,450-)\2,646-

Kids These Days/Little girl/Life Of A Hard Workin' Man/Life To My Days/I See A Heartbreak Comin'/Guitar Case/What Am I living For/Bluegrass Blues/Derailed/Love Lives Again/Cry Across Kansas/Drivin' It Home
 スクール・オブ・ブルーグラスと称されて多くのブルーグラス・ミュージシャンを輩出してきたドイル・ローソン&クイックシルバーの最新アルバム。

 ドイル・ローソン自身のプロデュースでメインストリーム系ブルーグラスのヒット作を連発するマウンテン・ホームからのリリース。

 ドイル(m,mandola,v)に加えてジョッシュ・スィフト(d)、ジョー・ディーン(bj)、エリ・ジョンソン(bs)、スティーヴン・バーウェル(f)、ダスティン・パートル(g)という面々。 

 ジョン・マイケル・モンゴメリーの#1ヒットで故ハーリー・アレン作の"Little girl"、80年代に活躍したアコースティック・カントリーデュオ、オケーンズの"Bluegrass Blues"、ジミー・マーチンを髣髴させる"I See A Heartbreak Comin'"はドイルとポール・ウィリアムスの共作等々、メンバーによるオリジナルも秀逸、粒揃いの選曲と安定のサウンド。
 


●SH-3949 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『Hard Game Of Love』 CD(本体\2,450-)\2,646-

Blue Train(of the Heartbreak Line)/Hard Game Of Love/Oak Ridge Rendezvous/We Missed You/Nightingale/Standing Room Only/Poor Boy Working Blues/In My Dreams/A Thing Of The Past/My Trust In You/Hand Made Cross/As Long As The World Stands 全12曲

 ドイル・ローソン&クイックシルヴァー、95年の『Never Walk Away』(SH-3842\2,646)以来実に7年ぶりとなるセキュラー・アルバム。

 ドイルをして久々にその気にさせた"Blue Train(of The Heartbreak Line)"のキックオフから一気にクイックシルヴァー流ソリッド・ブルーグラスの世界にひきずりこんでしまうその腕の冴えは、さすが、ケンタッキー・マウンテン・ボーイズ、サニー・マウンテン・ボーイズで鍛えられた筋金入りのソリッド・ブルーグラッサー。

 常にメンバー・チェンジを繰り返しながら一貫してハイ・レヴェルのコンテンポラリー・ブルーグラスを作り続け、80年代末以降の流れの規範となってきたクイックシルヴァー、ここでも、デイル・ペリー、ハンター・ベリーらの2001年ヴァージョンでのナッシュヴィル録音7曲と、バリー・アバーナシー、ジミー・ヴァン・クリーヴらを擁した97年ヴァージョンでのドゥービー・シー・スタジオでの5曲という構成は、文句無しにコンポラ・グラスの最高峰。手垢のついたスタンダードを一切排した、ロバート・ゲイトリー、ビリー&テリー・スミスら、現在第一線のソングライターの新鮮なブルーグラス感覚が素晴らしい。

 クイックシルヴァーでは極めて稀なインストも収録されている。
 

●ROU-0588 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『More Behind the Picture Than the Wall』CD(本体\2,450-)\2,646

Sadie's Got Her New Dress On/Phone Call/Selfishness in Man/When the Blues Are Movin' In 他全12曲

 気持ちいいテリー・バウカムのソリッドなバンジョー・イントロではじまるドイル・ローソンとク イックシルバー、お待ちかねのセキュラー(非宗教)作品。

 ジェイミー・デイリーの力強くかげりの ないすばらしいテナー・ボイスを軸に、ユーモラスでキャッチーなソリッド・ブルーグラス曲からカ ントリー/フォーク・バラッド、2曲で味のあるボーカルを聴かせ、そしてご存知のようにすばら しいテクとメロディーをつむぎ出すドイルのマンドリン(オリジナル・インスト含む)。

 サード・タ イム・アウトから移った正統派(威しフレーズに走らない!)ブルーグラス・フィドルのマイク・ハー トグローヴ(f)、このアルバムを最後に脱退するテリー・バウカム(bj)…、圧倒的なボーカル・ハーモ ニーと鉄壁のソリッド・リズムでもっとも安定した現在ブルーグラスの王道を聴かせるドイル。

 最 後のディキシーとトム・T.ホール作の曲"Can You Hear Me Now"では自身の出身地近くのカーター・ファミリーのA.P.カーターを意識してか、同じ曲 を78回転SP盤音質で聴かせる。

 IBMA最優秀ボーカル・グループ受賞の連続記録を更新する彼ら、2007年の作品。ドイルとクイックシルバーの25年はムーンシャイナー誌2004年9月号 (MS-2111 \540-)で特集




●MH-1063D DOYLE LAWSON『Through the Years』DVD(本体\3,800-)\4,104-

 2004年春、ドイル・ローソン&クイックシルバーが結成25周年を祝ったチョー豪華な記念コンサートから、全32曲2時間に及ぶ素晴らしいライブ映像(ムーンシャイナー誌2004年9月号に詳細)の大ベストセラー。

 別名「School of Bluegrass」とも呼ばれるドイルの率いるクイックシルバー、本作では歴代のメンバーが一堂に会し、1980年代以降のブルーグラス主流派をリードしたスマートなソリッドグラスが、2004年当時の現役メンバー(ジェイミー・デイリー、バリー・スコット)のほか、つぎつぎと迎えるラッセル・ムーア、ジム・ミルズ、テリー・バウコム、スティーブ・ガリー、ジョン・ボウマンなどの歴代メンバーゲストとともに、現在最高峰のブルーグラスライブが堪能できる秀作ライブ映像集。
  *トラベリン・マッカリーズ
[年間最優秀インストルメンタル・グループ]
 

●MCM-0021 TRAVELIN MCCOURYS CD(本体\2,450-)\2,646-

Let Her Go/Lonesome, On'ry and Mean/I Live on a Battlefield/The Hardest Heart/Borderline/Crowhop/The Shaker/Natural to Be Gone/Cumberland Blues/Days I Wish I Had/Southbound/Freedom Blues/Loser/Travelin'全14曲

 デル・マッカリー・バンドのデルを除くロニー(m)&ロブ(bj)・マッカリー、ジェイソン・カーター(f)、アラン・バートラム(bs)に元リッキー・スキャッグス&ケンタッキー・サンダーのコディ・キルビー(g)が加わって結成されたトラベリン・マッカリーズの実質、デビュー作がデルの『Del McCoury Still Sings Bluegrass』と同時発売された。

 ブルーグラス編成でLet Her Go(パッセンジャー)、Lonesome, On'ry and Mean(ウェロン・ジェニングス)、I Live on a Battlefield(ニック・ロウ)、Natural to Be Gone(ジョン・ハートフォード)、Cumberland Blues(グレイトフル・デッド)、Southbound(ドック・ワトソン)、Loser(グレイトフル・デッド)等々、'70年代〜80年代のロックの名曲をカバーしている。
*ベッキー・ブラー
[年間最優秀レコード・イベント][年間最優秀ゴスペル曲]"Speakin’ to That Mountain" {年間最優秀バンジョー} ネッド・ルベレッキ
 

●RCSI-1166 BECKY BULLER『Crepe Paper Heart』CD(本体\2,450-)\2,646-

Another Love Gone Wrong/Bitter Springs to Big Trees/John D. Champion/Heart of the House/Cair Paravel/Speakin' to That Mountain/The Rebel and the Rose/She Loved Sunflowers/Maybe/Calamity Jane/Written in the Back of the Book/Phoenix Arise (Bonus Track)全12曲

 2016年のIBMAアワードで年間最優秀女性ボーカルと年間最優秀フィドラーのダブル受賞という快挙を成し遂げたベッキー・ブラー、待望の最新作はサム・ブッシュ・バンドのギター&ボーカルとして活躍中のスティーブ・モージンが主宰するダーク・シャドー・レコーディングスからのリリース。

 ボーナスカットを除いて全て彼女のオリジナル。バックを務めるのはETSUで教鞭を執るプロフェッサー・ダン・ボナー(m)、ブランドン・ボステイック(g)、ネッド・ルベレッキ(bj)、ダニエル・ハーディン(bs)というツアーも共にするメンバーに加えてゲストにロンダ・ビンセント、クレア・リンチ、黒人ゴスペル・クァルテットでナッシュビル・ブルーグラス・バンドとの共演で知られるフェアフィールド・フォー、サム・ブッシュ、フランク・ソリバン、ロブ・アイクス他の参加を得て、ますますパワーアップしたという印象。

 チャートをにぎわしている"Another Love Gone Wrong"は軽快なリズムに乗ってマイナーのメロディが展開。

 ロブ・アイクス(d)のイントロに導かれてフランク・ソリバンとの切々としたハーモニーが魅力の"Bitter Springs to Big Trees"、

 学生バンドがカバーしたら似合いそうな"Speakin' to That Mountain"。

 ベッキーのクロウハンマー・バンジョーとサム・ブッシュ(m,v)のデュオでケイジャンの香りもする"The Rebel and the Rose"、

  クレア・リンチの可憐なボーカルを迎えた"She Loved Sunflowers"、

 ロンダ・ビンセントを迎えてゾクゾクするハード・ドライビング・ナンバー"Calamity Jan"、

 ナッシュビル・ブルーグラス・バンドとの共演でブルーグラス界でもお馴染みの黒人ゴスペル、フェアフィールド・フォーを迎えて"Written in the Back of the Book"、

 ボーナス曲は彼女の故郷のダウンタウンの火災からの復興の一助としてリリースされたシングルを収録。
 *ジョー・マリンズ&ラジオ・ランブラーズ
[年間最優秀ソング]"If I’d Have Wrote That Song"
 

●REB-1869 JOE MULLINS & THE RADIO RAMBLERS『The Story We Tell』CD(本体\2,450-)\2,646-

Long Gone Out West Blues/The Last Old Shovel/Songs That Will Get 'Em/I Could Have Gone Right/If I'D Have Wrote That Song/Neighbors/I Heard That Train/In The Short Rows Now/I'M Nowhere Bound/Would You Care/The Fiddle Man'S Delight/When God'S In It全12曲

 IBMAアワードの常連でグランド・オール・オープリーの定期的なゲスト出演、各地のフェスのヘッドライナーとして現在、ブルーグラス界で最も多忙なバンドの一つと云われるジョー・マリンズ&ラジオ・ランブラーズ、レベル社から6枚目の作品。

 父親ポール・マリンズとのトラディショナル・グラスで活躍、一時は家業のラジオ局経営の為に音楽活動をセーブしていたジョー・マリンズ(bj)を中心にドイル・ローソン&クィックシルバーから移籍のジェイソン・バリー(f)、創立メンバーの一人でもあるマイク・テリー(m)、トラディショナル・グラスの一員でもあった故ジェラルド・エバンス&パラダイスのデュアン・スパークス、ルー・リード&キャロライナ、ロンダ・ビンセント&レイジ他、数多くのバンドを渡り歩いてきたベテラン、ランディ・バーンズ(bs)という筋金入りのメンバー。

 ラリー・コーデル、ロニー・ボウマン他、現役バリバリのソングライターの作品に加えて、デルモア・ブラザーズの"The Last Old Shovel"、先行シングルとしてリリースされたカナダのフォーク・デュオ=ファリス&ジェイソン・ロメロの" "Long Gone Out West Blues"、マール・ハガードの"I Could Have Gone Right"、ブラウンズの"Would You Care"ではオズボーン風のトリオ・コーラスが魅力。

 "Old Joe Clark""Clinch Mountain Backstep"他、フィドル・チューンをモチーフした"When God'S In It"等々、オハイオ・ブルーグラスの伝統を引継ぎながらも、コーラスや楽器に新たなアイデアを加えた意欲作。
  *ミッシー・レインズ
[年間最優秀レコード・イベント] "Swept Away"
 

●COMP-4715 MISSY RAINES『Royal Traveller』 CD(本体\2,450-)\2,646-

Allegheny Town/Fearless Love/Swept Away/Royal Traveller/Free World/I've Endured/Under a Dark Sky/To Here from There/Goodbye Virginia/So Good/Little Darlin', Pal of Mine全11曲

  IBMA年間最優秀ベースに7度選出されているミッシーレインズのボーカリストとして又、ソングライターとしての才能が発揮されたコンパスからの3枚目となる最新作か。

 先行シングル"Swept Away"(ローリー・ルイス作)が見事、年間最優秀レコード・イベントを射止めた。

 プロデュースも務めるアリソン・ブラウン(bj)、モリー・タトル(g)、ベッキー・ブラー(f)、シェラ・ハル(m)というアワード・ウィナーの女性ブルーグラッサーを揃えたパフォーマンスは圧巻、今年のIBMAワールド・オブ・ブルーグラスのハイライトの一つとなった。

 プロデュースのアリソン・ブラウン(bj)、お馴染みのステュアート・ダンカン(f)、マイル・トウェルブのデビッド・ベネディクト(m)、クラスター・プラッカーズのデイル&クリスの息子=イーサン・バリンジャー(g)、ジェリー・ダグラスと共に来日したクリスチャン・セドルマイヤー(f)他、新旧のミュージシャンを適材適所に配置。

 タイトル曲はブラザー・ボーイとして90年代、ブルーグラス、アコースティック・カントリーのシーンで異彩を放ったブラザー・ボーイズのエド・スノッドリーとの共作他、全11曲中5曲が共作を含む彼女のオリジナル。

子供の頃、ブルーグラス45をキャンプスプリングで観て育ったというディープな環境で育ったミッシー、ブルーグラスにもしっかり軸足を置いて、幅を広げるチャレンジに拍手を送りたい。
 *スペシャル・コンセンサス
[年間最優秀アルバム][年間最優秀インストルメンタル曲]"Squirrel Hunters"
 

●COMP-4709 SPECIAL CONSENSUS『Rivers and Roads』 CD(本体\2,450-)\2,646-

Down the River Road/Hurting Sure/She Took the Tennessee River/Early/Squirrel Hunters/Big River/Bought and Sold/Travelling Shoes/Connected By a Runway/Misty Morning全10曲

 グレッグ・ケイヒル(bj)のリーダーシップのもと、40年以上にわたってオリジナリティ溢れるブルーグラスを作りつづけているシカゴのヴェテラン・バンド、スペシャル・コンセンサス、コンパスに移籍5枚目となる最新作は川と道をテーマにした曲を集めている。敏腕プロデューサー、アリソン・ブラウンの配下で、グラミーやIBMAのノミネートの常連となる人気実力共にトップ・バンドとして認知されているが、ここでも同レーベルのボビー・オズボーン、モリー・タトル他、話題のゲストを迎えて、アワードを狙える様々な仕掛けが施されている。

 軽快なブルーグラスにアレンジされたジョン・ハートフォードの"Down the River Road"では各自の楽器のテクニシャンぶりも堪能できる。

 モリー・タトルのクロウハンマー・バンジョーと可憐なボーカルを迎えた"Hurting Sure"はオールドタイム・ミュージシャンとして又、アリソン・クラウスにも楽曲を提供するソングライターとしても多才なマーク・サイモス作、元気印、ベッキー・ブラー(f)を迎えて彼女のペンによる"She Took the Tennessee River"ではボビー・オズボーンも参加。

 生前のジョン・ハートフォードのイントロに導かれる"Squirrel Hunters"ではジェリー・ダグラス・バンドで来日したクリスチャン・セデルマイヤーの10ストリング・シンフォニーを迎えて、グレッグとアリソン・ブラウンのバンジョー・バトルも聞き物。

 アカペラによるゴスペル"Travelling Shoes"やメンバーによる上質なオリジナルも聞き物。
 *ブルック・オウルドリッジ
[年間最優秀女性ボーカル]
 

●MH-1664 DARIN AND BROOKE ALDRIDGE『Faster and Farther』CD(本体\2,450-)\2,646-

Kingdom Come/Fit For A King/Highway Of Heartache/This River/Someday Soon/Mountains In Mississippi/Eugene And Diane/LilaStill Falling/Sacred Lamb/Cumberland Plateau/Heaven Just Got Sweeter For You全12曲

 今年のIBMAアワードで.年間最優秀女性女性ボーカルを獲得したブルック・オルドリッジとカントリー・ジェントルメンの後期のメンバーでビンス・ギルにも通じる甘いテナー・ボイスで知られる夫のダリンによるユニットの7作目は90年代にスージー・ボガスでヒットしたイアン・タイソンの名曲"Someday Soon"カバーに加えて、ナッシュビルの気鋭のソングライターの作品を集めた意欲作。

 パット・フリンとジョン・コーワンを迎えてニューグラス・リバイバルがメジャーデビューした当時を髣髴させるパット作の"Kingdom Come"、"Lila"、ジョン作"This River""Cumberland Plateau"、ブルックのパワフルなボーカルとジョンの掛け合いが見事。

 カール・ジャクソン作のコブシの効いた"Fit For A King"、カーター・ファミリーの香りのする"Highway Of Heartache"はブルックに絡むダリンとビンス・ギルのコーラスが圧巻。ケンタッキー出身のリサ・シェイファーの作品が2曲。パティ・ラブレスとビンス・ギルを髣髴させる二人の力強いデュオを支えるアコースティック・カントリー寄りのブルーグラス。
 *ポー・ランブリン・ボーイズ
[年間最優秀新人]
 *ネッド・ルベレッキ
[年間最優秀バンジョー]
 


●REB-8006 VARIOUS ARTISTS 『True Bluegrass Banjo』CD(本体\1,980-)\2,138-

Sweet Dixie(Bill Emerson)/Clinch Mountain Backstep(Ralph Stanley)/Little Rock Getaway(Jimmy Arnold)/Bear Tracks(J.D. Crowe)/Daddy'S Dream( Sammy Sehlor/ Banjo Boy Chimes(Sonny Osborne)/Cotton Patch Rag(Alan Munde)/Theme Time(Bill Emerson)/Hard Times (Ralph Stanley)/Knee Deep In The Bluegrass(Terry Baucom)/Lonesome Road Blues(Don Reno & Eddie Adcock)/Black Jack(J. D. Crowe)/Old Time Pickin'(Ralph Stanley)/M Street Rag(Jimmy Arnold)/Nedscape Navigator(Ned Luberecki)/Home Sweet Home(Bill Emerson)

 カントリー・ジェントルメンで来日したビル・エマーソンの十八番"Sweet Dixie"を皮切りにラルフ・スタンレー、ドン・レノ&エディ・アドコック、J.D.クロウ、ソニー・オズボーン、アラン・マンデ、ジミー・アーノルド、サミー・シーラー、テリー・バウカム、ネッド・ルベレッキというレベル社所属の各プレーヤーの代表曲が収められて御手頃価格で、個性的な名プレイヤーが、これだけ揃うと圧巻!!
  *ティム・サレット
[年間最優秀ベース]
 


●MH-1673 BALSAM RANGE『Mountain Voodoo』CD(本体\2,450-)\2,646-

 2017年IBMAアワードの最優秀アルバム、最優秀エンターテイナー、最優秀ボーカルグループ、最優秀インストルメンタル・グループ、最優秀ソング、最優秀ゴスペル、最優秀男性ボーカル、最優秀ベースにノミネート、ノース・カロライナ州をベース、2007年のデビュー以来、メインストリーム・ブルーグラスのヘッドライナーに登りつめたバルサム・レンジ、2014年の『Five』(MH-1533CD\2,646-)に続く最新6枚目の作品。
 *マイケル・クリーブランド
[年間最優秀フィドル]
 

●ROU-0659 MICHAEL CLEVELAND & FLAMEKEEPER『Fired Up』CD(本体\2,450-)\2,646-

Dixie Special/Big Wide Strum/I'm Your/I'm Gonna Ride Taht Steamboat/Goin' Up Dry Branch/I've Got the Railroad Blues/Slowly 他全14曲

 IBMA年間最優秀フィドルを10回受賞というマイケル・クリープランド、2011年リリースのラウンダー作品。

 2007年から4年連続IBMA最優秀インストバンドに輝く彼ら、これでもか!のストレートブルーグラス・ボーカル作品。超スピードの1曲目からブギウギ調の2曲目、3曲目にはフォービート・シャッフル・カントリー調オリジナル、そしてフラット&スクラッグス名盤『Hear the Whistle Blow』に収められた4曲目、そしてバディ・スパイカーが1966年にジミー・マーティンと録音した隠れた名演インストの5曲目……ほか。

 メンバーのオリジナルを軸にデルモア・ソングやウェッブ・ピアースらの名曲アレンジ等々、それぞれにライナーで紹介される曲に関するストーリーが活き活きとしてくるほどにドライブ一杯!!

 バンジョーには現在デイリー&ビンセントのジェシー・ベイカー(ソロ『Yes, Sir!』は必聴!)、マンドリンがジェシー・ブロック(2009年IBMA最優秀マンドリン!)、マーシャル・ウィルボーン(2009〜10年IBMA最優秀ベース奏者)、そしてバンジョーが弾けなくなってギターに転向したトム・アダムズのすばらしいボーカルと作曲/選曲でこれ以上ないホットなドライブがかかった、さすが、すばらしい演奏の連続。



●ROU-0596 MICHAEL CLEVELAND & FLAMEKEEPER『Leavin' Town』CD(本体\2,450-)\2,646-

Sold Down the River/In My Mind To Ramble/My Blue Eyed Darling/Leavin' Town/Sunday Morning Christian/Jerusalem Ridge/Kickin' Back 他全14曲

 これ以上はソリッドに固められないと感じさせるほど「グシャ」っとすべてのソリッドグラス・ エッセンスを詰め込んだ"I'll Never Shed Another Tear"を思わせる1曲目から、デルの名唱で知られるピート・ワーニックの曲がそのイントロ/間奏から バックアップまでものの見事に計算されつくし、かつ遊び尽くしていくさまは70〜80年代のソリッド/ト ラッドグラスからは隔世の感だ。

 ほんで3曲目、あのスタンダード名曲"My Blue Eyed Darling"がこんな風になるとは…!? 

 現在もっともホットなフィドルを 弾くマイケル・クリーブランド27歳、そのほか知られざるモンロー・マンドリン曲"Northern White Cloud"、レッドアレン&フランク・ウェイクフィールドの "Troubles 'Round My Door"とつづけば、古くからのトラッド・ファンも納得だろう。

 "Jerusalem..."は マンドリンとのデュオで若者らしいアドリブが展開していく。

 自身のバンド、フレームキーパーにはジェ シー・ブロック(m)とマーシャル・ウィルボーン(bs)のほか、トッド・レイクストロウ(g)、ジョン・ マーク・バッチェラー(bj)という新人が、アグレッシヴなマイケルのフィドルをしっかりと受け止め る、その見事さはトッドのボーカルが証明する。
 


●COMP-4674 MICHAEL CLEVELAND 『Fiddlers Dream』CD(本体\2,450-)\2,646-

Fddler's Dream/Henryville/Steamboat Whistle Blues/Tall Timber/Blues for Bill/Where is Your Heart Tonight?/Sunday Drive/Unwanted Love/Lonesome Desert/Earl Park/I Knew Her Yesterday/Northeast Seaboard Blues/Nashville Storms

 10度のIBMA年間最優秀フィドラー獲得という、ブルーグラス界で最も活躍するフィドラーの一人マイケル・クリーブランドの自主制作を合わせて通作8作目となる、コンパスからの第二作。サム・ブッシュを迎えたジョン・ハートフォードの名曲“Steamboat Whistle Blues”ではエアロ・プレインバンドのバッサー・クレメンツを髣髴させる。デル・マッカリー・バンドのジェイソン・カーターを迎えてビル・モンローの強烈なツイン・フィドル・ナンバー“Tall Timber”他、共同プロデュースのジェフ・ホワイト(g,v)、ジェリー・ダグラス(d)、ジェフ・ガーンズィ(g)、バリー・ベイルズ(bs)、ロイド・ダグラス(bj)、アンディ・スタットマン(m)、ポール・フランクリン(steel guitar)、ビンス・ギル(v)という素晴らしいミュージシャンのサポートを得て、クリーブランドの火を吹くフィドルが存分に楽しめる。
  *ジャスティン・モーズ
[年間最優秀ドブロ]
 

●DGR-001 JUSTIN MOSES『Dusty Roads』CD(本体\2,450-) \2,646-

 シェラ・ハルとの強烈なマンドリン・デュオがネット上で話題となったジャスティン・モージズ、2006年発表の唯一のソロ・プロジェクト。

 フィドルもバンジョーも凄いテクニック。

 リッキー・スキャッグスが自身のケンタッキー・サンダーに招き入れた理由が窺い知れる。

 全12曲中7曲はボーカルやハーモニーも含んですべて自分ひとりの録音というスーパーマルチプレイヤー。

 2000年、ブルー・ムーン・ライジングに参加、2005年にシエラ・ハルのハイウェイ111の創立メンバーとして活躍、ニューファウンド・ロードなどを経て2009年のダン・ティミンスキ・バンドに参加後、ッキー・スキャッグスのケンタッキー・サンダーのバンジョー奏者として活躍、現在は再びシェラ・ハルとのコラボレーションで活躍中。何を弾かせても超一級、完全に脱帽です。
 *モリー・タトル
[年間最優秀ギター]
 

●COMP-4700 MOLLY TUTTLE『Rise』CD(本体\1,800-)\1,944-歌詞付

 今年のIBMAアワードで女性初の年間最優秀ギタープレイヤーに選出されたモリー・タトルの自主制作で出されたミニ・アルバムがコンパスよりリリース。

 全曲、モリーのシュアなフラットピッキングをたっぷりフィーチャーしたオリジナル。

 バークリー出身のマルチ・インストルメンタリスト=ジョン・メイランダー(f,mandola,octave mandolin)と同校のバンジョー・インストラクターを務めるウェス・コルベットに加えてダレル・スコット(v,eg,lap steel)、キャシー・キャリック(v)他、彼女のデビューをサポート。

 モリーの耳にすっと馴染む心地よいボーカルとトニー・ライス、デビッド・グリアといったブルーグラス・ギターの基本を踏襲したフラットピッキングを支える適材適所のサポート・ミュージシャンと共に作り上げた上質のアコースティック・サウンドが楽しめる。

ジョッシュ・ウィリアムス
  * シェラ・ハル
[年間最優秀マンドリン]
 


●ROU-9166 SIERRA HULL『Weighted Mind』(本体\2,450-)\2,646-

 13歳でラウンダーレコードと契約、24歳の今、これがラウンダーの第3作。

 プロデューサーにベラ・フレックをすえ、ツアーをともにするベーシスト、イーサン・ジョズィウィックとのデュオという最小限アンサンブルというコンセプトをベースに、アビゲール・ワッシュバーン、アリソン・クラウス、元カロライナ・チョコレート・ドロップスのリアノン・ギデンズらが参加。

 自身のボーカルと驚異のマンドリンテクを武器に、まったく独自の世界に踏み出している。

 "Everybody'S Somebody's Fool"のあどけない声と超絶テクニックマンドリンのアンバランスさが魅力だった頃のファン方も、成長した彼女の音楽に耳を傾けて欲しい。
 [ブルーグラス名誉の殿堂入り]
 

 *リッキー・スキャッグス
●SKFR-1013 RICKY SKAGGS & KENTUCKY THUNDER『Music To My Ears』CD(本体\2,450-)\2,646-

 1曲目、ビル・モンローの"Blue Night"から、自身のクロウハンマーでドン・ストーバー"Things in Life"、そしてビル・モンローを歌ったオリジナルのストレートブルーグラス"You Can't Hurt Ham"へ、トンとんトンと3曲のトラッドグラスをつづけ、ベッキー・ブラーとマーク・サイモスの書いたユニバーサルなゴスペル、つづいてピアノから始まるポップ調、……かと思えばふたたびモンロー調マウンテンマイナー名曲"Jerusalem Ridge"に影響されたマンドインスト"New Jerusalem"、そしてなんと!ギネスがポール・マッカートニーに次ぐソングライターと認めるビージーズのバリー・ギブが登場、昔からのブルーグラスファンだという彼の新曲"Soldier's Son"、そしてリッキーのドックを偲ぶナレーションが入りドックに捧げた"Tennessee Stud"やスタンレー・ブラザーズの濃い"Loving You Too Well"等々……。

 何の気負いも、てらいもなく、充実したメンバーとともに「自分の耳に聴こえてくる音楽」をさまざまな角度から創る余裕にあふれたリッキー。

 そのメンバー、アンディ・レフトウィッチ(f)とコディ・キルビー(g)、ジャスティン・モーゼズ(bj)とバリー・ベイルズ(bs)を加えた完璧なブルーグラス・アンサンブルが創るサウンド。

 ナッシュビル・ギタリストでソングライター、1997年のエリック・クラプトン"Change the World"の作者として知られるのゴードン・ケネディとの共同プロデュースで自身の音楽観を広げる2012年リリースの秀作。
 


●SKFR-5004 RICKY SKAGGS & BRUCE HORNSBY『Live: Cluck Ol' Hen』CD\2,646-(本体2,450-)

 2007年に最初の共演作をリリースしたふたりのメジャーアーティストによる2013年リリースの強烈ライブ作品。リッキーはブルーグラスから1981年、カントリースーパースターとなり、そしてまたブルーグラスに戻り、現在トップエンターテイナーとして、またビル・モンローのブルーグラスを継承する第一人者として活躍。

 一方ブルースは、1984年に自身のザ・レインジでブルーグラスフェスの情景をロマンチックに描いた“Mandolin Rain”などでポップヒットを飛ばして以来、ロック、ジャズ、ブルーグラスを行き来する即興演奏家としてボブ・ディラン、ロビー・ロバートソン、クロスビー、スティルス&ナッシュ、ベラ・フレック、ボニー・レイットなど協演、地位を確立している。

 トップブルーグラスバンドのライブ、その揺るぎない圧倒的なアンサンブル(ドライブとフレージングが絡み合う様は究極の至福!)の中でトラッドブルーグラスとインプロバイズミュージックが見事に響き合う、ふたたびリッキーがやりたくなったのも無理からぬ刺激的なライブ! 
 


*ポール・ウィリアムス
●MH-1672 LAWSON & WILLIAMS『Chapter 3』CD(本体\2,450-)\2,646-

Til Death Do Us Part/I'll Still Write Your Name in the Sand/Talk to Me Old Lonesome Heart/I'm Sorry I Caused You to Cry/Abigail/I Want to Be Loved, but Only by You/I'm Getting over You/I'll Make It Through/What Am I Gonna Do with This Broken Heart/Big Fool of the Year/he's Absolutely Nothing My God Can't Do/I Feel Better Now

 サニー・マウンテン・ボーイズのメンバーとして全盛期のジミー・マーチンを支えたJ.D.クロウとポール・ウィリアムス、ジミーの下でバンジョーとバリトンでプロのミュージシャンとしてのキャリアをスターとしたというドイル・ローソンという3人のブルーグラス界のレジェンドによる『Old Friends Get Together』と『Standing Tall and Tough』の2枚の作品を残した後、J.D.クロウの引退を受けて残った二人、ドイル・ローソンとポール・ウィリアムスによるコラボレーション。

 ドイルはご存知、クイックシルバーのリーダーとして君臨、多くのブルーグラッサーを輩出している名門バンドとして現在、最も影響力のあるバンドを育て上げた。

 ポールはビクトリー・トリオ名義で多くのゴスペル作品をリリース、デビュー当時から変わらない、澄んだ力強いテナーボイスは健在。

 ドリー・パートン作 "Til Death Do Us Part."を皮切りにゲストのジョー・マリンズの強烈にドライブするバンジョー・イントロの"I'll Still Write Your Name in the Sand"、ジョージ・ジョーンズの"Talk to Me Old Lonesome Heart"他4曲ではデビッド・ジョンソンのスチールギターも登場他、ティム・サレット(bs)、ジョッシュ・スイフト(d,g,drums)、スティーヴン・バーウェル(f)がサポート。

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