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Today's topic No. 367
  2020/04/03


 ジャズとブルーグラスという、アメリカのもっとも大きな伝統文化の流れの中にある音楽が正面から対峙した話題作。
 
 





●MCM-0015 PRESAVATION HALL JAZZ BAND & DEL McCOURY BAND『American Legacies』(本体\2,450-)\2,695-

The Band's In Town/One Has My Name/Shoeshin Blues/Banjo Frisco/A Good Gal/Jambalaya/I'll Fly Away/You Don't Have To Be A Baby To Cry/The Sugar Blues/Mullensburg Joys/50/50 Chance/One More 'Fore I Die

 ジャズとブルーグラスという、アメリカのもっとも大きな伝統文化の流れの中にある音楽が正面から対峙した話題作、ビル・モンロー直系のハイロンサムを体現するデル・マッカリーと、ニューオーリンズの伝統的なジャズを継承するプリザベーション・ホール・ジャズ・バンドの夢の共演。

 ニューオーリンズの街中で生まれた黒人たちによるジャズの原形とアパラチアの山で育まれ、1946年に偶然の才能が集まることによって生まれた白人たちによるブルーグラス、このふたつの音楽が、その双方の伝説的ミュージシャンたちによっていかに料理され、混ぜ合わさるのか……!?

 興味津々のコラボレーションである。ジャズ・バンド主体でお互いの自己紹介といった趣の"The Band's In Town"、歌と楽器の掛け合いも楽しい仕上がりでファースト・コンタクトは成功。

 歌うカウボーイ、エディ・ディーンの曲でジェリー・リー・ルイスやナット・キング・コールがカバーしたことで知られる"One Has My Name"、ジャズのビートでデルのボーカルが聞けるのがユニーク。

 マンドリンの卓越したトーンのトレモロやフイドルのダブル・ストップも効果的。

 ロビーのバンジョーのロールに乗って管楽器が活躍する"Banjo Frisco"。

 セカンドラインのリズムとブルーグラスの融合といった"Jambalaya"、音量やダイナミックスでは管楽器に利がありそうな気もする。

 黒人のゴスペルからブルーグラスに引き込んでいく"I'll Fly Away"、スクラッグス・スタイルのバンジョーの汎用性の高さに改めて感心する。

 アーネスト・タブの古いカントリー曲"You Don't Have To Be A Baby To Cry"やディキシーの"The Sugar Blues"はトランペットのマーク・ブラウドと一音入魂で対峙するマッカリー・バンドのインタープレイが聞き物。

 モンローも録音した"Mullensburg Joys"、デルのオリジナル"50/50 Chance"等、ブルーグラス・バージョンと聞き比べるのも楽しい。

 
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