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NEW ARRIVALS 0406                 2004/06/30
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[DVD NEW RELEASES]
[BLUEGRASS NEW RECORDINGS]
[FOLK & OLDTIME NEW RECORDINGS]
[FOLK & OLDTIME REISSUES AND DISCOVERIES]
[JAZZ NEW RECORDINGS]
[COUNTRY NEW RECORDINGS]
[COUNTRY REISSUES AND DISCOVERIES]

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[DVD NEW RELEASES]
●HANK WILLIAMS『Honky Tonk Blues』B000272309 DVD 81分 \3,675
没後半世紀を経て遂に明かされたハンク・ウィリアムズの真実。ハンク・ジュニアやジェット・ウィリアムズなど子供たち、ハンクIII、初めて肉声で語る最初の妻オードリーと2番目の妻ビリー・ジーン、ドン・ヘルムズをはじめとするハンクのバンド、ドリフティング・カウボーイズのメンバーたち、そして同時代を生きたビリー・ウォーカーや後輩のレイ・プライスなどカントリー・スターたちが、ハンクの生涯、そのほんとうの姿をヴィヴィッドに語る。家族が撮影したカラーのホーム・ムーヴィーや、これまで全く世に出ることのなかったTV映像――ジューン・カーターのイントロダクションで、アニタ・カーターとハンクがデュエットする"I Can't Help It"――など、貴重きわまりない映像も多数収録されている。PBS-TVの"American Masters"シリーズのひとつとして、この6月にオンエアされたばかりの最新ドキュメンタリーに、30分の未放送分を追加したディレクターズ・カット版。ハンク・ウィリアムズの足跡、カントリーの歴史を知るためのまたとない資料である。
[BLUEGRASS NEW RECORDINGS]
●LOST HIGHWAY『Bluegrass The Way You Like It』HHH-1363 CD \2,888
Your Love Is Like A Flower/Rank Stranger/No Mother Or Dad/Ghost Stories/Paint The Town/The Angels Are Singing/I Can't Go On Loving You/Reynard In The Canebreak/Who Will Sing For Me/Over The Hill To The Poorhouse/Don't Step Over An Old Love/What Would You Give 全12曲
 70年代からのキャリアを誇るウェスト・コースト・トラッド・ブルーグラスの名門、ロスト・ハイウェイ、80年代に一度解散したのち95年に復活、ヴェテランならではの落ち着いた味わいでその存在感を示してきたが、今作はその長いキャリアではじめてのスタンダード集。フラット&スクラッグス、スタンレー・ブラザーズの曲――それもふだんとりあげられることの少ない珍しい曲も含めて――を主体に、ケン・オーリック、ディック・ブラウン、エリック・アグラム3人のリード・ヴォーカルを曲によって使い分けて、レスター・フラットやカーター・スタンレーの絶頂期クルーナーぶりをおもいおこさせるとともに、絶妙のトリオ・コーラスで決めている。ブラウンのバンジョー、アグラムのマンドリンとリード・ギターそしてポール・シェラスキーのフィドルというフロント・ラインも、決して派手ではないがトラッド・ブルーグラスのあるべきかたちをしっかりとおさえた、安定した演奏、アンサンブルで大人のブルーグラスを見事に演出している。
●THE BLUEGRASS BROTHERS『The Church of Yesterday』HHH-1367 CD \2,888
Everybody Wants To Go To Heaven/Ask The Lord/The Church Of Yesterday/I'm Gonna Go Home/Heaven/Little White Church/How Great Thou Art/Hard Working Pilgrim/There's No New Way Home/Old Rugged Cross/One Big Family/Shouting On The Hills Of Glory/Six Hours On The Cross 全13曲
 ヘイ・ホラーからのデビュー作『Memories of the Blue Ridge』(HHH-1362\2,888)での、ローカル・バンドならではの面白さがごく一部にうけていたブルーグラス・ブラザーズ、フィドラ―が抜け4人組となっての新作ゴスペル集。ナショナル・デビューで自信をつけたか、前作でも評価されていたヴィクター・ダウディのハイ・ロンサム・ヴォーカルがいちだんとパワー・アップ、スタンレー・ブラザーズをも思わせるいい味を出しており、スティーヴ・ダウディ、ジャック・レナードと3人でシェアしながらのリードとロバート・ダウディも加わってのトリオ・コーラス、ロバートのバンジョーを軸としたソリッド・ブルーグラスが、ゴスペル集ということもあって、前作にはなかった一体感、まとまりをもって仕上がっている。
●BIG COUNTRY BLUEGRASS『Waiting At The Homeplace』HHH-1368 CD \2,888
Time To Say Goodbye/Larry's Song/Kentucky Girl/I'm Knee Deep In Loving You/John Henry/My Cabin In Caroline/Welcome Home/Take This Hammer/Stone Wall/Forty Years Of Trouble/Lonely Side Of Goodbye/Phase One/You Don't Know My Mind 全13曲
 トラッド・ブルーグラスのメッカ、ヴァージニア州ゲイラックスをホームに、15年以上にわたってフツーのブルーグラスを、フツーに演奏し続けているビッグ・カントリー・ブルーグラスの最新作。97年にヘイ・ホラーと契約して以来、毎年コンスタントにアルバムを発表しており、今作で早くも8枚目となっている。トミー(m)とテレサ(g)、セルズ夫妻を中心に、いつもどおりのなんのケレンもハッタリもないまっすぐなスタイル、ゲイラックス・スタイルと呼ばれるベーシックなブルーグラスで、スタンダード曲を中心に普通に演じきっている。"Larry's Song"はルー・ゲーリッグ病のために引退を余儀なくされたオリジナル・メンバー、ラリー・ぺニントンに捧げたオリジナルで、彼の十八番だった"Cumberland Gap"をフィーチュアしている。
●THE STEEP CANYON RANGERS『The Steep Canyon Rangers』REB-1808 CD \2,573
Living In The Pane/Goodbye Bottle Of Whiskey/Bluegrass Blues/454/Kicked Out Of Town/I'll Drink No More Wine/Feelin' Just A Little Like Dale/Lonesome Moon/Going On/The Last Thing My World Needs/Southwind/Are You Happy Now/Lucky Streak全13曲  キング・ウィルキーに続いてレベル・レコードからデビューの新進気鋭、スティープ・キャニオン・レンジャーズ。ノース・キャロライナ州チャペル・ヒルのノース・キャロライナ大学で学んでいたウッディ・プラットなど4人が結成、2001年ロッキー・グラスのバンド・コンテストで優勝して注目され、その後2枚のインディーズ・アルバムを経ての今回のデビュー。プログレッシヴ・ブルーグラスに傾斜したスタイルでジャム・バンド系フェスでも人気を集めてきたということだが、このレベル・デビュー作では、ジミー・マーティンのカヴァー"I'll Drink No More Wine"を除いてすべてバンド・メンバーのオリジナル、それもどこか懐かしさを感じさせるメロディー・ラインをもった曲、トラッド・ブルーグラスの約束事にきっちりとのっとった曲を、ベーシックなデュエットも多用したオーソドックスなハーモニーとまっすぐなトラッド・サウンドに仕立てて(オールド・ファッションなインスト2曲も)、若さに似合わぬ落ち着いた正統派ブルーグラスを聴かせている。ETSUバンドで来日したこともあるジョッシュ・ゴーフォースがゲスト参加、味わいぶかいフィドルをたっぷりとフィーチュアしている。
●RALPH STANLEY II『Carrying On』REB-1805 CD \2,573
Ain't It Hard/Single Girl/You Will Never Be Mine/Arizona Line/Welcoming Tomb/Mountain Dew/Devil's Little Angel/I Am The Way I Am/Prettty Woman/Are You Proud Of America/Carrying On/Map Of God's Highway 全12曲
 父ラルフがグレイト・ハイ・マウンテン・ツアーで不在時には名代を務めるなど、すっかり一枚看板に成長したラルフIIの最新作。ジョン・リグスビー(m)、ジェイムズ・アラン・シェルトン(g)、スティーヴ・スパークマン(bj)などレギュラー陣に、ティム・クロウチのフィドルを加えて、クリンチ・マウンテン・ボーイズ伝統のサウンドに、ヒーロー、キース・ウィットリーのスタイルを完全に自分のものとした、自信に満ちたヴォーカルで、父ラルフや伯父カーター作品にカーター・ファミリー・ソング、自作オリジナルなどを、典型的なスタンレー・サウンドから得意のカントリー・テイストまで、落ち着いたブルーグラス作品に仕上げている。インスト曲"Arizona Line"でははじめてのリード・ギターも披露している。父ラルフが2曲でテナーをつけ、トム・T&ディキシー・ホール作の"Welcoming Tomb"ではケニー・スミスのリード・ギターとジョッシュ・ウィリアムズのマンドリンがフィーチュアされる。
●JAMES ALAN SHELTON『Half Moon Bay』REB-1809 CD \2,573
Half Moon Bay/Tupelo County Jail/Goodbye Liza Jane/Dark As A Dungeon/Road To Columbus/Eight More Miles To Louisville/Foggy Mountain Top/Darlin' Nellie Gray/Married Life Blues/Little Bennie/Texas Gales/Handsome Molly/Wild Mountain Thyme 全13曲
クリンチ・マウンテン・ボーイズのリード・ギタリスト、ジェイムズ・アラン・シェルトンの最新作。ジョン・リグスビー(m)、スティーヴ・スパークマン(bj)などクリンチの同僚たちとの自作曲やモンロー・チューンなどのインスト――ラルフIIとジョンのヴォーカル曲2曲も――と、ティム・スタッフォード、ショーン・レーン、アダム・ステフィ、バリー・ベイルズなどのイースト・テネシー人脈に売り出し中のハンター・ベリーを加えてのセットでのヴォーカル&インスト(ギター&ベースのデュオなども)という構成。カーター・スクラッチそして、ジョージ・シャフラー〜ビル・ネイピア以来クリンチ・マウンテン・ボーイズに継承されてきたフラット・ピッキンで、カーター・ファミリー・ソングなど馴染み深い曲をじっくりと聴かせてくれる。決して技巧に走ることなく、また、単調に陥ることもなく、シンプルかつストレートでいながら奥行きを感じさせる、ブルーグラス・リード・ギターのひとつのあり方を示している。
●V.A.『Bluegrass Jamboree』GHD-5335 CD \2,888
Ballad of Jed Clampett/Foggy Mountain Special/Salty Dog Blues/Orange Blossom Special/Angel Band/Farewell Blues/Blackberry Blossom/Little Cabin Home On The Hill/Fire On The Mountain/Footprints in the Snow/Kentucky Waltz/Under The Double Eagle/Turkey in the Straw/Jerusalem Ridge/I Saw The Light-Will The Circle Be Unbroken 全15曲
 トップ・ミュージシャンをスタジオにほうりこんで、誰もが知っているブルーグラス・スタンダードをシンプルなアレンジのインスト・アルバムに仕立て上げた、それだけをとってみればいかにもイージーな企画作品。とはいってもそこはそれ、これだけのメンツがそろってそれぞれが随所にちょっとした技をきかせるという仕掛けで、ヴォーカル曲のインスト・ヴァージョンなどをきっちりと演じきっている。スクラッグス・スタイルのお手本のようなデイヴ・タルボットを中心に、マンドリンにはロニー・マカーリーとブッチ・バルダサリ、ギターはデヴィッド・グリアとロバート・ボウリン、さらにロブ・アイクス(d)とデニス・クロウチ(bs)にこのプロジェクトの仕掛人クレイグ・ダンカン(f)という布陣。メロディー・ラインをていねいに追いかけながら要所に達人技、感性を盛りこんでいくというプロの芸が披露される。
[FOLK & OLDTIME NEW RECORDINGS]
●KEN ORRICK『Ken Orrick and His Uncle J.T.Young Sing Gospel Favorites』HHH-1360 CD \2,888
Satans Jewelled Crown/Walking On Streets Of Gold/Heaven/Old Brush Arbor/Give My Mother A Crown/Dying A Sinner's Death/Jesus Answers My Prayers/If I could Hear My Mother Pray Again/Kneeling Drunkard's Plea/Where The Soul Of Man Never Dies/I Heard My Mother Calling My Name In Prayer/It Was Only The Wind 全12曲
 ロスト・ハイウェイのリード・シンガー、ケン・オーリックが叔父のJ.T.ヤングとレコーディングしたゴスペル・デュエット集。ケンの故郷でもあるテネシー州スミスヴィルで、ファミリー・バンドやゴスペル・バンドでずっと唄いつづけてきたJ.T.は、ケンのヴォーカルとギターの師匠でもあるという。ロスト・ハイウェイの東南部ツアーの際のJ.T.宅での非公式ヴォーカル・ミーティングがきっかけとなって制作されたのがこのアルバム。ロスト・ハイウェイでのパートナー、ポール・シェラスキーの上品なマンドリンとふたりのギターをバックに、1曲ずつ交代でリードをとりながら、伝統的なブラザー・デュオ・スタイルで唄い綴っていくトラディショナル・ゴスペル・ソングは、よき時代のアメリカを表現するものでもあるのだろう。
●JIM LAUDERDALE『Headed For The Hills』DUAT-1155 CD \2,888
High Timberline/Looking Elsewhere/Sandy Ford(Barbara Lee)/Headed for the Hills/Trashcan Tomcat/Paint and Glass/Tales from the Sad Hotel/Crazy Peg And Darby Doyle/Leaving Mobile/Joanne/I'll Sing Again/Head for the Sun/Upside Down 全13曲
 ラルフ・スタンレーとの共演作『Lost in the Lonesome Pines』(DUAT-1125\2,888)でグラミー賞最優秀ブルーグラス・アルバム受賞に輝いたシンガー/ソングライター、ジム・ローダーデイルの新作。ブルーグラス・バンドを結成してステーション・インにレギュラー出演するなど、すっかりこちら方面の人となった感があるが、今作でも、ティム・オブライエン、ダレル・スコット、ブライアン・サットンなどナッシュヴィルでも最高のアコースティック・ミュージシャンを迎えて、アパラチアン・トラッドを根っこに持ちながら、カントリーやブルーグラス、ブルースなどルーツ・ミュージックのノウハウを最大限に生かしたオリジナル曲、このところずっと一緒に仕事をしているグレイトフル・デッドのリリシスト、ロバート・ハンターとのコンビによる全15曲をじっくりと聴かせてくれる。エミルー・ハリス、ギリアン・ウェルチ、アリソン・ムアラーなど実力派女性シンガーによるハーモニー・ヴォーカルも聴き応え十分。
●V.A.『Hymns On The Mountain』GHD-5355 CD \2,888
Shall We Gather At The River/O, How I Love Jesus/Amazing Grace/Will The Circle Be Unbroken/'Tis So Sweet To Trust In Jesus/Come Thou Fount/In The Sweet By And By/Rock Of Ages/Nothing But The Blood-Standing On The Promises/On Jordon's Stormy Banks/Where The Soul Never Dies/Brethren, We Have Met To Worship/Leaning On The Everlasting Arms/Wayfaring Stranger/Wonderful Words Of Life/I Will Arise全16曲
マルチ・プレイヤー、クレイグ・ダンカンが次々と制作しているインスト・シリーズ最新作はゴスペル編。ダルシマー、オートハープ、ハンマー・ダルシマー、マンドリン、フィドルと使い分け、メロディーを追いながらシンプルにまとめている。要所にブライアン・サットンのギターとクロウハンマー・バンジョー、ロバート・ボウリンのギター、デヴィッド・シュノウファーのダルシマーを配して、若干の名人芸も聴かせながら、BGM的インスト集に仕上げている。
[FOLK & OLDTIME REISSUES AND DISCOVERIES]
●THE CARTER FAMILY『RCA Country Legends』RCA-59266 CD \2,363
Wildwood Flower/Bury Me Beneath The Weeping Willow/Keep on The Sunny Side/Little Darling, Pal Of Mine/My Clinch Mountain Home/Wabash Cannonball/The Foggy Mountain Top/Lonesome Valley/The Girl On The Greenbriar Shore/Hello, Central! Give Me Heaven/Worried Man Blues/Lonesome Homesick Blues/Jimmie Brown The Newsboy/Keep On The Firing Line/The Cannon-ball/I'm Thinking Tonight Of My Blue Eyes 全16曲
 いまさらなんの説明もいらないだろう、オリジナル・カーター・ファミリーのヴィクター録音からのベスト・セレクション16曲集。いろんなかたちで発売されてきた曲ばかりではあるが、本家RCAヴィクターからはこれまでCD発売されていなかったというのも不思議な話。カーター・ファミリー入門にまずこの1枚。
[JAZZ NEW RECORDINGS]
●JOHN JORGENSON『Franco-American Swing』JJ-7009 CD \2,888
F.A. Swing/Mirror in Blue/Man of Mystery/Snowflake Waltz/In Memory of Danny Gatton/J'Attendrai/Valse de Samois/Smoldering Ashes/Swing Junction/Waltz for Mary/Cher Jaqueline/Crimson Waltz/F.A. Swing Alt./Blue Drag/Minor Swing 全15曲
 ブルーグラスを出発点に、クリス・ヒルマンとのデザート・ローズ・バンドやヘレキャスターズを経てスーパー・スター、エルトン・ジョンのバックを6年間務め、最近はアール・スクラッグスのファミリー&フレンズのメンバーとしても知られるスーパー・ピッキン・ギタリスト、ジョン・ジョーゲンソンのソロ・アルバムは、ジャンゴ・ラインハルトの流れを汲むジプシー・スウィング・アルバム。盟友ダニー・ガットンに捧げた曲など自作オリジナルを、スウィング・コンボやナッシュヴィル室内管弦楽団などを従え、セルマー・ギターを自在に駆使し、スウィング王ベニ―・グッドマンに憧れた少年期にマスターしたというクラリネットもフィーチュアして聴かせている。ラスト2曲は、ジャンゴ役で自ら出演した映画『Head in the Clouds』(今秋全米公開予定のドラマ)で演奏したジャンゴ・チューン。ジャンゴへの熱い想いを、強烈なテクニック、リリカルな演奏で表現した会心作。
[COUNTRY NEW RECORDINGS]
●FLOYD TILLMAN『The Influence』HOTR-105 CD \2,888
Slippin Around(with Dolly Parton)/It Makes No Difference Now(with Mel Tillis)/I Gotta Have My Baby Back(with Ray Price)/Drivin Nails In My Coffin(with George Jones)/I Love You So Much It Hurts Me(with Connie Smith)/Each Night At Nine(with Willie Nelson)/I'll Take What I Can Get(with Hank Thompson)/This Cold War With You(with Merle Haggard)/I'll Keep On Lovin You(with Darrell McCall)/Let's Make Memories Tonight(with Leona Williams)/They Took The Stars Out Of Heaven(with Johnny Bush)/I'm Still In Love With Every Girl(with Justin Trevino)/Just As Long As I Have You(with Frankie Miller)/It Just Tears Me Up(with Lawton Williams) 全14曲
昨年8月、82歳で亡くなったテキサス・ホンキー・トンクの先達フロイド・ティルマンの遺作となったアルバム。カントリーにエレキ・ギターを持ちこんだ最初のプレイヤーであり、ここに聴かれる曲をはじめとする多数のスタンダード・ナンバーの作者、そしてジャズのフィーリングを加味した独特のヴォーカル・スタイルで、シンガーとしても30年代から60年代までのながきにわたって大きな足跡を残してきた偉大なミュージシャン、その彼の遺作は彼を慕うシンガーたちとのデュエット集という企画作品。ドリー・パートン、ジョージ・ジョーンズ、マール・ハガード、ウィリー・ネルソンといったスーパー・スターから、レイ・プライス、ハンク・トンプソン、ジョニー・ブッシュなどテキサスの後輩たちまで、フロイドの名曲を先達への敬意と愛情をこめて気持ちよさげにデュエットしている。これまた大ヴェテラン、ジョニー・ギンブル(f,m)、デイヴ・カ―ビー(g)以下、地元テキサスではお馴染みの顔ぶれの演奏も古きよき時代のホンモノのカントリー・サウンド、ウェスタン・スウィングの影響が強く感じられるホンキー・トンク・スタイルを抜群のアンサンブルで演出している。フロイドのヴォーカルもとても80歳すぎとは思えぬ元気なもの、さすがの味というほかない。
●GRETCHEN WILSON『Here For The Party』COL-90903 CD \2,783
Here For The Party/Redneck Woman/When I Think About Cheatin/Homewrecker/Holdin' You/Chariot/What Happened/When It Rains I Pour/The Bed(featuring Big & Rich)/Pocahontas Proud 全10曲
シングル"Redneck Woman"が女性シンガーとしては2年ぶりのナンバー・ワンを記録、アルバムもカントリー・チャート初登場1位、トップ200でも2位という、センセーショナルなデビューを飾ったグレッチェン・ウィルソン。タニア・タッカーやチャーリー・ダニエルズ、ハンク・ウィリアムズ・ジュニアへのオマージュでもあるシングル曲での強烈なレッド・ネック・ロックのビートと、ロレッタ・リンなど女性ホンキー・トンク・シンガーの流れを汲んだハード・コア・カントリーが、近年のメジャー・レーベルでの女性シンガーの系譜――シャナイア、あるいはフェイス・ヒルの路線――とは大きく異なる、骨太の正統派新人ということでファンのハートをつかんだのだろう。イリノイ出身の31歳、ビッグ&リッチというデュオで売り出し中のジョン・リッチとの共作"Redneck Woman"などアルバムの半分を自作するという、こちらもカントリーの王道を行くスタイルで期待度大である。
●LORETTA LYNN『Van Leaf Rose』B000251302 CD \2,573
Van Lear Rose/Portland Oregon(with Jack White)/Trouble On The Line/Family Tree/Have Mercy/High On A Mountain Top/Little Red Shoes/God Makes No Mistakes/Women's Prison/This Old House/Mrs. Leroy Brown/Miss Being Mrs./Story Of My Life 全13曲
 カントリー史上最高の女性シンガー、ロレッタ・リン、12年ぶりということで話題となった前作『Still Country』(AUD-8119\2,650)以来4年ぶりの新作。年齢を感じさせるところのないエモーションと艶やかなトーンが相変わらず素晴らしいバラードを主体に、シャウト気味に唄うゴスペル調からトーキング・スタイルまで、見事にコントロールされたヴォーカルが心に響く。今回は、はじめてアルバムの全曲を自作だけで構成し、プロデュースをオルタナ・ロック・バンド、ホワイト・ストライプスのジャック・ホワイト――映画「コールド・マウンテン」に出演し、音楽も担当したことで注目されている――に任せたということで、ロレッタの持ち味を十二分に生かしながらひとひねりしたロックンロール風味が加わった、コンテンポラリー感覚抜群の作品に仕上がっている。
●JILL KING『JILLBILLY』CPD-1513 CD \2,888
98.6 Degrees and Fallin'/It's Me Again/One Mississippi/Not Knowing Anymore/Down 'N' Out/Three Months, Two Weeks, One Day/After All/Hand Me Down Heartache/The Part I Don't Understand/Makes Perfect Sense to Me/Down the Fields to Hay 全11曲
今年のカントリー・ゴールド出演が決まっているアラバマ出身の女性ホンキー・トンク・シンガー、ジル・キングのデビュー作。ロレッタ・リン、パッツイ・クライン、ドリー・パートンを聴いて育ち、名門ヴァンダ―ビルト大学で学ぶためにナッシュヴィルへやってきたという才色兼備の有望新人。おなじみトゥーツィ―ズ・オーキッド・ラウンジでのレギュラー出演で腕を磨くという、おきまりのコースを辿っている。故ハーラン・ハワードのいかにもという快調なホンキー・トンク・サウンドにはじまって、アップ・ビートの元気の出る曲を主体にエモ―ショナルなバラードまで、自作曲3曲も含めてエネルギッシュなヴォーカルで聴かせている。ブレント・メイソン(g)、ラリー・フランクリン(f)、エディ・ベイヤ―ズ(dr)、グレン・ワーフ(bs)など一流どころが新人をしっかりとサポートして、手堅くまとめている。
●ZONA JONES『Harleys And Horses』D-9002 CD \2,888
One Fool On A Stool/Whiskey Kind Of Way/House Of Negotiable Affections/Two Hearts/Back In Your Arms/Harleys And Horses/Honky Tonk Baby/I'll Give It To You/I Said All This/My Hats Off To Him/In My Eyes/All Of Me/Now We're Even 全13曲
 レフティ・フリゼルからジョージ・ストレイトまで、テキサス・ホンキー・トンクのスーパー・スターたちがそれぞれ最初の録音を残してきた歴史あるレーベル、ヒューストンのDレコードからデビューする新人ゾナ・ジョーンズ。ジョージ・ストレイトに憧れ、彼の跡を追ったマーク・チェスナットやクレイ・ウォーカーなどテキサスの先輩たちに続く正統カントリーを志して10年、ワーナーとの契約一歩手前までいきながら"too country"ということでメジャー昇格は果たせなかったが、地元テキサスでの人気を受けての遅すぎたデビュー。ソニー・ガリッシュ、ダン・ダグモアのスティール、オーブリ―・ヘイニ―、ロブ・ハジャコスのフィドル、ブレント・メイソンのギターなど、トップ・ミュージシャンを迎えてのナッシュヴィル・セッション。"House Of Negotiable Affections"がテキサスのローカル・チャートでヒット中。ヒーロー、ジョージ・ストレイトのスタイルを受け継いだ、テキサス・カントリーならではのサウンドが心地よい。名門レーベル20数年ぶりの復活を飾るにふさわしい新人の登場である。
●CHRISTINE MIMS『Perfect For A Rainy Day』YRR-003 CD \2,888
Perfect for a Rainy Day/Invitation/Don't Touch Me/Ain't Had No Lovin'/Each Time/Lonely Street/Another Chance/I've Had It With You/Cold Cold War/Under Your Spell/Cry Me a River/Say What's on Your Mind 全12曲
 テキサス州サン・アントニオを中心にローカル・シーンの人気者だという女性シンガー、クリスティン・ミムズのデビュー作。タイトル曲のスウィンギーなスタイルや"Lonely Street"、女性が好んでとりあげたがる"Cry Me a River"など、パッツイ・クライン路線(?)をめざした部分も窺えるが、基本となっているのはテキサスならではのホンキー・トンク・スタイル、レイ・プライス流のカントリー・シャッフルやストレートなバラードを、トミー・ディタモアのスティールとボビー・フローレスのフィドルを軸としたクラシックなサウンドに、これまたレイ・プライスを意識したような控えめなストリングスなども配して、デビュー当時のコニー・スミスをカヴァーした"Ain't Had No Lovin'"など、伸びのあるヴォーカルでしっかりと唄っている。正統派のスケールの大きさを感じさせて将来が楽しみである。
[COUNTRY REISSUES AND DISCOVERIES]
●THE SONS OF THE PIONEERS『RCA Country Legends』RCA-60613 CD \2,363
Cool Water/Room Full Of Roses/Baby Doll/Cigareetes, Whusky And Wild, Wild Women/Riders In The Sky/Teardrops In My Heart/Wind/Tumbling Tumbleweeds/Pins And Needles/Grievin' My Heart Out For You/Blue Shadows On The Trail(with Roy Rogers)/Old Man Atom/Diesel Smoke/(Don't Your Conscience Ever Bother You)Hang Your Head In Shame/South In My Soul(with The Farr Brothers)/Farr-away Blues(with The Farr Brothers) 全16曲
1933年、ロイ・ロジャース、ボブ・ノーラン、ティム・スペンサーによって結成されたカウボーイ・コーラスの名門サンズ・オヴ・ザ・パイオニア―ズ、その全盛期1945年から57年にレコーディングされた決定盤名曲集。ノスタルジックな"ウェスタン"・イメジャリーとカウボーイのロマンティシズムを、鉄壁のコーラスとスウィンギーな演奏に昇華させた、古きよき時代のウェスタン音楽の真髄。オールド・ファンには嬉しいファー兄弟、カールのスウィング・ギター、ヒューのスウィング・フィドルをフィーチュアしたインストも2曲収められている。
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