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●2006 IBMA World of Bluegrass●

 今年のIBMAツアーは9月27日出発、10月3日帰国、 ツアー費用\264,000-が基本プランです。

 費用にはナッシュビルまでの往復航空運賃(空港使用 料、航空保険、燃油付加運賃は別途)、期間中のルネッサ ンス・ホテル宿泊、IBMA登録参加費用(見本市、アワード・ショウ、ファンフェス。8月11日以降の申し込みに は若干費用が上がりますので、ご注意願います)が含まれています。

 なお、IBMAのWOB自体は9月24日からはじまっています。上記、基本プラン以外の予定も可能ですのでご相 談ください。

B.O.M.Newsletter #310web         2006年8月15日

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PDFファイル

今月の注目新入荷!!
ブルーグラス新入荷
ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷
ブルーグラスお勧め作品
インスト新入荷
各楽器別インストお勧め再入荷作品
オールドタイム&フォーク新入荷
オールドタイム発掘新入荷
オールドタイム&フォークお勧め作品
カントリー発掘、編集モノ新入荷
カントリーお勧め作品
映像新入荷
映像ものお勧め作品
教則もの新入荷
楽器、オールド・バイオリン
輸入雑誌
月刊『ムーンシャイナー』
B.O.M.ご利用方法


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◆35年目の宝塚ブルーグラス・フェスは8月3日から6 日の4日間、無事に終了しました。今回はもちろん、これまでの35年間に渡り参加いただいた方、応援いただい た方に心からお礼を申し上げます。

 今年は木曜日に24、金曜日に44と学生主催イベント、 そして土曜日には90の全158プログラムで、すばらしい演奏を聴かせてくれた参加110バンドの皆さん、ありが とうございました。すごい演奏を聴かせてくれる若者たちやベテラン、彼らプレイヤーに少しでも思い出に残る 瞬間があったとすれば、また、10分という間にプレイヤーの存在や音が伝わり感動してくれたリスナーがいた とすれば、主宰者として何よりの喜びです。

 また、ボランティアで協力してくれた下記の方々にも 感謝します(敬称略)。電気関係をフォローしてくれたテ ヅカ企画の手塚広継、学生イベントの審査員をしてくれた中西孝仁と赤木一孝、その賞品を提供してくれたホス コとマーティン・クラブ、金曜日ワークショップのTARO、 土曜日マスター・ワークショップの赤澤孝次郎、稲葉和裕、橋岡重尚、宮崎勝之、宮永浩次、宮本有、バンジョー・ フェス世話人の小野田浩士、そして会場を元通りに美しくしてくれたキャンパーの皆さん、…ありがとう!!

◆ムーンシャイナー最新8月号はジョン・コーワン来 日特集(大阪9月7日、北九州8日、大分9日、埼玉10日、東京11日、そして最終日は名古屋12日)のほ か、バーン・ウィリアムズ追悼後編、マーティ・ステュアート、元祖「あしゅら紅丸×須貝重太」対談、大分 のデュオ=レモン・スライス、若者列伝=芳賀健太、全米フィドラーズ・コンベンション参戦記、ナッシュビ ルとバンジョー等、日米ブルーグラス情報満載。定期購読は1年間(12冊)\6,000- 半年間(6冊)\3,300-。購読開始希望月をお知らせいただければ、振り込み票 とともに早速お送りします。…定期購読を、なにとぞよろしく!!

今月の注目新入荷!!

SKFR-1007 RICKY SKAGGS & KENTUCKY THUNDER『Instrumentals』CD\2,573-(本体\2,450-)

 リッキー・スキャッグス最新作はケンタッキー・サ ンダー初インスト。ブルーグラス新入荷参照。

SHA-212D DAVID GRISMAN QUARTET『Classic Dawg』DVD58分 \3,675-(本体\3,500-)

 ブルーグラスの存在をジャズ界に知らしめたデビッ ド・グリスマンの1983年、モントリオール・ジャズ・フェスでのライブ。映像新入荷参照。

EW-112 THREE RING CIRCLE『Rob Ickes, Andy Leftwich, Dave Pomeroy』CD\2,888-(本体\2,750-)

 マンドリン、ドブロ、ベースの強力なインスト・ト リオ・プロジェクト。インスト新入荷参照。

CMC-001 CHARLIE CUSHMAN『Five String Time』CD\2,888-(本体\2,750-)

 現在ナッシュビルでトラッド系バンジョーと言えば この人。ブルーグラス発掘参照。

MB-21391D RICHARD SMITH『Fingerstyle Artistry』DVD47分+インタビュー\4,095-(本体\3,900-)

 チェット・アトキンスとジェリー・リードが揃って脱 帽したフィンガーピッカー、リチャード・スミスの凄い!!スタジオ・ライブ。映像新入荷参照。

COL-85662D JOHNNY CASH『Man in Black:Live in Denmark 1971』DVD\2,783-(本体\2,650-、60分)

 今年、映画『ウォーク・ザ・ライン』の公開で話題と なったジョニー・キャッシュ、1971年のライブ映像。その音楽の強さ、愛妻ジューン・カーターとのツーショッ ト、敬愛するカーター・ファミリーなど、人気の絶頂期にある偉大なキャッシュの人柄が見られる。映像新入 荷参照。

■ジョン・コーワン・バンド、9月来日!!

 大阪(9/7)、北九州(9/8)、大分(9/9)、埼玉(9/ 10)、東京(9/11)、名古屋(9/12)と、久々に米国か らフル編成のブルーグラス・バンドが来日する。30年前に初来日したニュー・グラス・リバイバルの2枚看板 のひとり、ジョン・コーワンがスーパーピッカーたちを伴っての来日だ。

 しばらくフルバンドによる来日公演がなかったブルーグラス界、これを機会に、…トラッドグラス・ファ ンもぜひ、今後の定期的なブルーグラス「バンド!!」の招聘に向けて、今回のコンサートには足を運んでほし い…!!!!

PC-1152 JOHN COWAN BAND『New Tattoo』CD\2,573-(本体\2,450-、歌詞付)

 JCB最新作は来日メンバーをバックに、バリバリのニューグラスでぶっ飛ばす1曲目のタイトル曲から、 「自分の居所」を見つけて吹っ切れたというジョン、ニュー・グラス・リバイバル(NGR)の手法を踏襲しなが らもバンド・サウンドの中でその稀有なボーカルを最大限に活かしている。

COMP-4386 NOAM PIKELNY『in the maze』CD\2,573-(本体\2,450-)

 JCBの若いバンジョー奏者、ノーム・ピケルニーのデ ビュー作。ベラ・フレック以降のテクニックとタッチで、マット・フリナー(m)、デビッド・グリア(g)、ゲ イブ・ウィッチャー(f)、そしてトッド・フィリップス(bs)という申し分ないバックアップで創られた秀作。 現在の若者が目指すバンジョー・トーンと、最先端テクの一例が聴ける。

SH-3907 JOHN COWAN CD\2,573-(本体\2,450-)

 NGR解散後、ドゥービー・ブラザーズなどに参加しな がらポコのラスティー・ヤングと結成したスカイ・キングが高い評価を得たもののお蔵入り、ついに2000年、 たまらず発表したソロ作品。自作曲をメインに、現在、NGR時代の"Good Woman's Love"と並んで彼のシグネチャー・ソングとなっている"Dark As a Dungeon"が収められた作品。

PC-1090 JEFF AUTRY『Foothills』CD\2,573-(本体\2,450-)

 父親の影響でフラット&スクラッグスなどにはまり、 高校を出てからブルーグラス・カーディナルスやリン・モリス・バンド等で活躍してきたフラットピッキン・ギ タリスト、1999年発表のIBMAアワード最優秀インストにノミネートされた作品。ラッセル・ムーアやラ リー・スティーブンソンらのボーカル・ゲストで歌もの5曲、ウェイン・ベンソン、スコット・ベスタル、マー ク・シャッツら朋友たちとのインスト7曲。

SH-3932 JOHN COWAN『Always Take Me Back』CD\2,573-(本体\2,450-)(歌詞付)

 ジョンの2002年作品。当時のバンド・メンバー、ス コット・ベスタル(bj)とジェフ・オウトリー(g)のスーパーピッキン、そしてゲストのランディ・コーズ(d)、 ダレル・スコット(m)らをフィーチャーしたニューグラス作品。カウワン版"Sittin' on …"などのロッキングラス、泣かせるバラッド"In My Father's Field"やオリジナルの"Monroe's Mule"、そして最後にスコットのインスト"Mr.Banjo"で仕上げた「ニューグラ ス・ファン」直撃作品だ。

PC-6503 WAYNE BENSON『An Instrumental Anthology』CD\2,573-(本体\2,450-)

 高校卒業してすぐにライブワイアーという話題バン ドを経験、そこからサード・タイム・アウトを経てJCBで活躍するウェイン・ベンソン。彼がスコット・ベス タルらとシリーズで発表したブルーグラス・スタンダード・インスト集から自身のオリジナルを中心に集 めた12曲集。

CAP-63425 NEW GRASS REVIVAL『Grass Roots:The Best of New Grass Revival』CD2枚組\3,360-(本体\3,200-)

 凄いです!! NGRの超強力ベスト集!!…1989年に解散したのに、今またメジャーから新発売される、それほ どに認められる音楽を演じ続けた彼ら、未発表曲10曲!!を含めた2枚組全35曲、2時間半。全員が最後の ステージとして万感の思いを込めたであろう解散ラスト・ステージ、グレイトフル・デッドのニューイヤー ズ・イブでの熱狂ライブも3曲!!その凄いこと、完璧なこと、めちゃくちゃ熱いこと…。ニューグラス・ボー イ、ジョン・コーワンのボーカルとドライヴ一杯のベースを堪能ください。

 その熱い熱いジョンがやって来る…

ブルーグラス新入荷

SKFR-1007 RICKY SKAGGS & KENTUCKY THUNDER『Instrumentals』CD\2,573-(本体\2,450-)

Going to Richmond/Missing Vassar/Mantana Slim/Gallatin Rag/Dawg's Breath/Polk City 他全11曲

 リッキー・スキャッグス最新作は超重量バンド、ケン タッキー・サンダーによる初インスト集。が、そのド迫力バンドをリッキーが叱咤激励してバリバリ/ゴイゴ イにぶっ飛ばしてくるかと思いきや、繊細なメロディーをテーマにアイルランドからヨーロッパの薫り を湛えたデリケートなインスト・アルバム、モンローの晩年にも通じるアパラチアン・ケルト的な陰影さえ湛 えた作品に仕上げている。11曲中9曲を創ったマンドリン奏者であるリッキーの呼吸法がバンドに伝わり、 バッサー・クレメンツへの想いやデビッド「ドーグ」グリスマンへの敬意なども込めて、ただのスーパーピッ キンを超えた物語性のあるインスト集にしている。それにしても若いふたり、アンディ・レフトウィッチ(f) とコディ・キルビー(g)の感性とテクニックは「凄い!!」。もちろん、ジム・ミルズ(bj)のシュアなロール とトーンは言うまでもない安定感。ジェフ・テイラーのアコーディオンとアンディ・スタットマンのクラリ ネット、そしてストリングスまでもを登場させるリッキー、モンロー晩年の精神性を追い求めているようだ。 リッキー・スキャッグスの思いを込めた大作である。

FMR-001 VASSAR CLEMENTS & TONY RICE『the Low Country All-Star Band』CD\2,888-(本体\2,750-)

GroundSpeed/Kissimie Kid/Dark Hollow/Salt Creek/Toy Heart/I Wonder Where You Are Tonight/Lonesome Fiddle Blues/Wayfaring Stranger/Wheel Hoss 他全12曲

 20世紀のアメリカが生んだ(ジャンルを超えた)もっ とも偉大なミュージシャンのひとり、昨夏他界したバッサー・クレメンツがトニー・ライスを伴って2004 年12月、バンジョーにスコット・ベスタル、マンドリンにトニー・ウィリアムソン、ベースにウォーレン・ア ンバーソン、そしてバッサーの従兄弟キャロル・クレメンツをセカンド・ギターに、マンドリン作りで有名なラ ンディ・ウッドの持つ100席あまりの小さなライブハウスで演じたトラッド・ブルーグラスの数々。そこにリズ ムとコードがあれば、バッサーの自由奔放なフィドルはオリジナルのメロディーの上に無限の世界を創出す る。また、いつもクールなトニーは、時間が経つごとに調子を出していきミスを含めてジャム感覚で次々とフ レーズを組み立てていく奔放さを久々に聴かせてくれる。フレック以降のスコットと、ブッシュの親友ト ニー・W.は、それぞれに安定したワザを披露、偉大なふたりのジャムをサポートする。

MTNM-1597 GLEN LAWSON『Human Condition』CD\2,888-(本体\2,750-)

Jake's Revenge/Reflections/Herbert the Rabbit/Send Down the Fire/The King of Swing 他全15曲

 …懐かしや!!グレン・ローソン、J.D.クロウとニュー・サウスでトニー・ライスの後釜として活躍した 後、ジミー・グドローとベラ・フレックのスペクトラムを結成して来日、1970年代から80年代はじめのブルー グラスに大きな足跡を残した彼、15年近くの子育て期間を終えカムバックだ。アルバム・コンセプトは制作者 のヒュー・スターギル曰く、「アパラチアに埋もれたすばらしいソングライターの作品を世に出そう」という もの。1987年にナッシュビルで録音した商業カントリーが1曲収められているほかは、ノース・カロライナ のブルー・リッジ系のミュージシャンたち、スコット・フリーマン(m,f)、スティーブ・ルイス(bj,g)、トニー・ リース(d)らをバックに、『You Can Share my Blanket』を思い出させるグレンらしいブルーグラスとフォーク が同居したハッピーミディアムな暖かいボーカルとオリジナル曲を聴かせる。

ARH-521 NO SPEED LIMIT『Sweet Virginia』CD歌詞付 \2,363-(本体\2,250-)

Blue Ridge Cabin Home/East Virginia Blues/Blue Night/Wayfaring Stranger/Hometown/Ruby 他全15曲

 ブルー・リッジのど真ん中、バージニア州ゲイラック スのブルー・リッジ・ミュージック・センターで録音された若いノー・スピード・リミットの最新ライブ作。ま だ10代という女性シンガー、アンバー・コリンズの強力なボーカルを核に、スティーブ・バー(bj)、ジョッ シュ・ピケット(g)、ライアン・ブレビンズ(m)、ジェイコブ・エラー(bs)のホットピッカーを擁した5人組 で、女性ボーカルがブルーグラス・スタンダードを歌うときのいいお手本にもなるアルバムだろう。ちなみに ライアン、昨年秋に清里のポール・ラッシュ祭に来日、ムーンシャイナー誌2005年11月号(MS-2301 \525-)で紹介されている。1960年代に設立され、東のカウ ンティー・レコードと並び称されたアーフーリー・レコードがふたたびオールドタイムやブルーグラスをリ リースしはじめた。そのトラッドを見つめるたしかな眼鏡にかなった若いブルーグラス・バンドだ。

FGM-120 TYLER GRANT『In the Light』CD\2,888-(本体\2,750-)

Good Morning Mr. Railroad Man/Lockwood/Naked Guitar/Half Past Four/Azalea/Grey Eagle 他全13曲

 つぎつぎと登場する若い才能、センスのいいトーン とタッチのフラットピッキン・ギターを披露するタイラー・グラントはカリフォルニア州サン・ディエゴ出 身。2003年にナッシュビルに移って以来、エイドリア ン・ヤングを皮切りに、アビゲイル・ウォッシュバーン、エイプリル・バーチらとツアーを経験、現在はレフ トオーバー・サーモンのマンドリン奏者ドリュー・エミット・バンドに参加している。本作は、フィドルに新 しいブルーグラス・グルーヴを創りつつあるケーシー・ドリーセン、マンドリンに若手ナンバーワンのアグ レッシブなモンロー・マンドリニストのクリス・ヘンリー、そして超話題の若手スーパーバンド、ストリング ダスターズからアンディ・ホールとクリス・パンドルフィ、ベースにはマイク・バブ、ミッシー・レインズと 若手のアマンダ・コワルスキ等々。モンロー・チューンやトラッド・フィドル・チューンにオリジナルをミック ス、ボーカルとインストがほぼ半々、デビッド・グリアの自由精神を尊敬するというタイラーの繊細なフラッ トピッキン、そしてクリスとケーシーがすばらしい。

BCR-004 HEATHER BERRY『To a Dove』CD\2,888-(本体\2,750-)

You'll Always Be a Flower/Blue Bonnet Lane/Many a Mile/Little Annie/Cannonball Blues 他全14曲

 ヒザー・ベリー、18才の高校を卒業したばかりの女 の子、トム・T.ホールが立ち上げたブルーサークル・レコードからの第一作。エディ・アドコックやビル・イ エーツをゲストに迎えたCG曲や、マック・ワイズマンとのデュエット、デビッド・タルボットとウエイン・ベ ンソンを従えスロー・バラードにしたカーター・ファミリー"Little Annie"、レイとリサのマーティン兄妹にマイケル・クリーブランドを迎えた"My Walkin' Shoes"、シャロンとシェリルのホワイツ姉妹とモリー・スキャグスのクロウハンマー・バンジョーほか、 ベッキーとソニヤ・アイザック、サリー・ジョーンズとアリシア・ニュージェントなどのコーラス陣等々、マン ドリンにはトロイ・イングル、ベースにマイク・バブを配し、カーター・ファミリーを聴きながら育ったという ヒザーを盛り立てる。とても18才とは思えない歌唱力と選曲、そして先人たちへのリスペクトが素晴らしい。

MBG-5341 STRING 'EM UP『Contagious Bluegrass』CD-R\2,079-(本体\1,980-)

Ridin' the L&N/Everybody Is Reaching Out/Are You Wasting My Time?/Panhandle Rag/Make Me a Pallet on the Floor/Will the Roses Bloom 他全10曲

 今年の宝塚ブルーグラス・フェスに韓国からやって きたピーター・ジェイムズとクリスタルの男女デュオ、ブルーグラス・スタンダードからアリソン・クラウスま でとても柔らかく暖かいハーモニーを見事に聞かせてくれた。それもそのはず、ピーター・ジェイムズがカナ ダ西海岸を本拠に組んでいたこのストリング・エム・アップは、IBMAの前哨戦として全米はもちろん世界か らも精鋭の集まるバンド・コンテスト、ブルーグラス・ショウダウンのチャンピオン・バンドだ。阪神大震災直 後にタミー・ファサートとともに慰問に駆けつけてくれたデビッド・モッシャーの目の覚めるようなフラッ トピッキン、ノーラン・マーレイのフィドルとマンドリン、ジム・ウォーカーのバンジョーとシュアでガッチリ とした楽器群に囲まれてピーターのソフトなボーカルがいい感じで絡んでいく。コンテスト優勝の勢いに 乗って1997年に録音された作品だ。

ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷

CMC-001 CHARLIE CUSHMAN『Five String Time』CD\2,888-(本体\2,750-)

Dance All Nite/Foggy Mountain Breakdown/Dear Old Dixie/Tenn. Cut-up BRD/Cumberland Gap/Sally Goodin/Flint Hill Special/Shuckin' the Corn 他全13曲

 現在、デイブ・タルボットと並んでナッシュビルのク ロート筋に圧倒的な評価を受けるチャーリー・クッシュマンの唯一のバンジョー・アルバムがCD化された (1990年のカセット発売にボーナス)。その歯切れのよいトーンとタイミングは安定したインパクトを生む右 手!!…その重要性をチャーリーはアール・スクラッグスの後期のタッチから学んだに違いない。フィドルに はポール・ウォーレンの息子ジョニー、ギターにロイ・エイカフ・バンドのチャーリー・コリンズ、マンドリン にはボビー・クラーク、ベースにビリテリのテリー・スミス。1曲目からフィドル&バンジョーの重要性を、つ まり、バンジョーの楽器としての特性を(詳しくはムーンシャイナー誌2006年1月号「アート・スタンパー 追悼」参照)再確認させてくれるほか、超有名スタンダードの数々と、あのゴールデン・トーンとタイミング がブルーグラス・バンジョー・フォロワーの琴線を激しく揺さぶってしまう。1937年のRB-75、1934年のRB- 3とグラナダ、この3種のバンジョーを弾き分けているのだが、楽器より右手、そしてアールに対する尊敬の心 がシンプルなブルーグラス・バンジョー名作にしている。 限定Remo Banjo Head(CHARLIE CUSHMANサイン入り)このCDとセットで\5,000-(税込み)

WB-26664 EMMYLOU HARRIS & NASH RAMBLERS『At Ryman』CD\2,079-(本体\1,980-)

Guitar Town/Half as Much/Cattle Call/Hard Times/Mansion on the Hill/Scotland/Montana Cowgirl/Lodi/Walls of Time/Get Up John 他全16曲

 1990年から1995年の間、エミルー・ハリスが恋焦が れてゲットしたサム・ブッシュと、彼が率いたナッシュ・ランブラーズは、エミルーのルーツであるクラ シック・カントリー、特にブルーグラスのグルーヴを見事に発散させながら、シンガーとしてのエミルー・ハリ スの絶頂期のひとつを創った、本作はそんな彼女とナッシュ・ランブラーズ、唯一のコラボ・アルバムが 久々の再入荷である。フォスターからウェスタン/カウボーイ、ビル・モンローとハンク・ウィリアムズな ど、彼女のルーツに忠実な選曲も秀逸。なお、ビデオ映像版は絶版である。

ARH-9030 DEL McCOURY『I Wonder Where You Are Tonight』CD\2,079-(本体\1,980-)

Hey Hey Bartender/Willie Roy/Prisoner's Song/I'm Coming Back But I Don't Know When/Used To Be/Dreams/Whose Shoulder Will You Cry On 他全14曲

 1960年代後半、フォーク・リバイバルが終わりロッ ク時代がはじまっていたにもかかわらず、ナッシュビルやロサンゼルスの商業音楽を見上げながら自分の音 楽を信じていたトラッドグラス信奉者たちがいた。アール・テイラーやマック・マーティン、レッド・アレ ンや、そしてデル・マッカーリーたちだ。当時、彼らは自分の信じるブルーグラスを小さなレーベルに残した。 これは1967年にデルが、ビル・エマーソン(bj)、ビリー・ ベイカー(f)、ウエイン・イエーツ(m)らとともに残した歴史的デビュー作『Sings Bluegrass』のCD化。68年発表のステレオLPよりもオリジナル録音の音質に近 づけているという。

RHY-309 V.A.『Burnin' Up the Strings, Best of Bluegrass Instrumentals Vol.1』CD\2,363-(本体\2,250-)

Dear Old Dixie/Ragtime Annie/Down Yonder/Wheel Hoss/Wildwood Flower/Golden Slippers 他全25曲

 1960年代、20曲入りLPというコンセプトでブルーグラスをシリーズ発表したルーラル・リズムに残され た有名インストを25曲編集した作品。昨年亡くなったビリー・エドワーズの50年代録音を思わせる"Dear Old Dixie"を皮切りに、ドン・レノのフラットピッキンに度肝を抜かれる"Natural Bridge Blues"、故バッサー・クレメンツを迎えたローカル・バンドには若きク レイ・ジョーンズがトニー・ライスする"Pike County Breakdown"、かと思えばあのデール・ポッターの"Fiddle Patch"、ドン・レノの"Dill Pickle Rag"…、また、マック・マーティンやアール・テイラー&ジ ム・マッコールらトラッドグラスの権化たちによるテクニック一辺倒じゃない独特の味わいなど、どの曲も 1分から2分の短い録音ながら、60年代のミュージシャンの息吹きが伝わる。

ブルーグラスお勧め作品
■2006年上半期、注目&話題作

(今年上半期に話題となった作品を中心に、ムーンシャ イナー誌で取り上げられた最近作も含んだ話題作を先月につづいて紹介します。21世紀に入ってアパラチア をキーワードにさまざまな広がりをみせるアコースティック音楽、形式にとらわれずに楽しみましょう!!)

NW-30423 ABIGAIL WASHBURN『Song of the Traveling Daughter(遊女吟)』CD\2,888-(本体\2,750-)

 クロウハンマー・バンジョーを手にしたアビゲイル・ ウォッシュバーン、アパラチアの陰影を山水画で描いたような音楽を創る逸材だ。トラッドとオリジナル(中 国語を含む)で構成されたアビーのソロ・デビュー作はベラ・フレックがプロデュースとギター&バン ジョーに参加、ケーシー・ドリーセン(f)、ザ・ダックスのジョーダン・オコンネル(g)ほか、若手ミュージ シャンを中心に見事なアンサンブルを創り上げている。ムーンシャイナー1月号特集(MS-2303 \525-)を組んでいる。超お勧め。

COL-93629 RALPH STANLEY『Distant Land to Roam: Songs of the Carter Family』CD\2,783-(本体\2,650-)

 ラルフ・スタンレー、メジャーのコロムビアからの 最新第2作はギタリストのジェイムズ・アラン・シェルトンが用意したシビアな選曲のカーター・ファミ リー曲集である。サントラ盤『オー・ブラザー』のT.ボーン・ハーネットをプロデューサーに、まさしく人 間国宝級のラルフの渋いボーカルでカーター・ファミリーが堪能できる秀作である。

RCSI-1004 DAVID PETERSON & 1946『In the Mountaintops to Roam』CD\2,573-(本体\2,450-)(歌詞付)

 チャーリー・クッシュマン、オウブリー・ヘイニー、マイク・コンプトンら、申し分ないトラッド グラス理解者を基本セットに「これが正しいブルーグラスのあり方」をアピールするデビッド・ ピーターソンの最新第3作。デビュー作『David Peterson & 1946』(DP-1946 \2,888-)、第2作『The Howling Blue Winds』(Zion-1454 \2,888-)もすばらしいトラッドグラスで、共に在庫している。大 推薦!!

SKFR-9001 V.A.『Celebration of Life』CD2枚組\3,360-(本体\3,200-)

 総勢136人のミュージシャンによる全37曲、現在ブルーグラス・ライブの決定版。スリー・フォックス・ド ライブのオープニングから、セルダム・シーンやJ.D.クロウ&ニュー・サウスの今、ロンダ・ビンセント、ド イル・ローソン、サード・タイム・アウト、ブルー・ハイウェイ、ロニー・ボウマンら第一線のベテラン、カー ル・ジャクソン、ブライアン・サットン、ダン・ティミンスキ他の特別スタンダード曲セッションの数々、そ してチェリーホームズ、アリシア・ニュージェント、グラスカルズらの話題の新人たち他、最後の締めはト ニー・ライスのギターソロ"Shenandoah"!! …利益の100%が子供のガン基金に寄付されます。

NFB-003 中島ファミリーバンド『20 Years with Bluegrass』CD\3,000-(本体\2,857-)

 九州福岡と日本ブルーグラスが生んだ奇跡の4姉妹、 中島ファミリーバンドの最新第3作。若い女の子が青春のすべてをブルーグラスにかけて20年、「もう三十路 に差しかかる…」という彼女たちが、ブルーグラスを与えてくれた両親ととも家族の絆を再確認したという作 品。サム・ブッシュ、アリソン・ブラウン、デビッド・グリア、ステュアート・ダンカン、ミッシー・レインズ、 パム・ガッド、バイロン・ハウス他、超豪華ゲストを迎え(ムーンシャイナー6月号に人物評!?付き特集)、 1986年に大宰府フェスでデビューした4姉妹。20年間に渡ってそれぞれにあたらしいブルーグラスを吸収し つづけている姿勢がすばらしい。

ROU-0552 BOBBY OSBORNE & ROCKY TOP X-PRESS『Try a Little Kindness』CD\2,573-(本体\2,450-)

 オズボーン・ブラザーズ解散後心機一転、自身のバン ドでのデビュー作。グレン・ダンカンをフィドルとプロデューサーに迎えて、ダナ・カップ(bj)、ティム・グ レイブス(d)、ダリル・モズリー(bs)、そして息子のボビー・オズボーン・ジュニア(g)に支えられて、悠々自 適。だが、所々にキッチリとボビーらしいアグレッシブさが聴き取れるぞ…!!

THERE-008 PETER ROWAN『Crucial Country』CD\2,573-(本体\2,450-)

 1994年のテルライド・フェス、51才、絶頂期のピー ター・ローワンが、問答無用のジェリー・ダグラス(d)とサム・ブッシュ(m,f)、ビクター・クラウス(bs)、ラ リー・アタマヌィック(drums)、ケスター・スミス(perc)を率いて、ものすごいテンションでブルーグラ ス/ニューグラス・グルーヴ全開ライブ。完璧なボーカル・コントロールと、めちゃくちゃ熱い詩と楽器のイン タープレイ、いつも聴く曲もさまざまに表情を変えて現われてくる。ビル・モンロー・スタンダードからプレ スリー、ボブ・マーレイ、そしてピートのあの曲この曲、10曲で68分、まったく厭きさせることなく、つぎ つぎと彼ら全員のエネルギーが伝わってくる熱いライブ。

REB-1789 DON RENO & RED SMILEY『Together Again』CD\2,573-(本体\2,450-)

 1972年、47歳で他界したレッド・スマイリーと84年 に57歳で亡くなったドン・レノ、1949年に出会ったふたりはレノ&スマイリーとして1951年から1964年ま で活躍、モンロー、フラット&スクラッグス、スタンレーズと並んでブルーグラス第1世代の独自のサウン ドを築き上げた。そのふたりが1971年、ふたたびコンビを組んで発表したアルバムが36頁のライナーノーツ とともにCD化だ。レッドの味わい深いボーカルにドンのすばらしいバンジョーとリードギター、バック・ライ アンの優しく囁くようなフィドル、当時ドンとコンビを組んでいたビル・ハレル(g)とジェリー・マッカー リー(bs)が創るカントリー・フレーバー溢れるブルーグラスは、レノ&スマイリーの最後の公式録音である。

SH-4016 CASEY DRIESSEN『3D』 CD\2,573-(本体\2,450-)

 ムーンシャイナー6月号カバーストーリーのケイシー・ドリーセン。27才の若者のデビュー作にベラ・フ レックやジェリー・ダグラス、ティム・オブライエンらが参加する、それだけでこの内容の濃さがお分かりい ただけるだろう。全曲がオールドタイムやブルーグラスからの素材ながら、まったく斬新なアイデアでジャ ンルや国境をかるがると越える…。今後のあたらしいブルーグラス世代の核になるだろうと目されるケイ シーの衝撃的なデビュー作。

■ムーンシャイナー最新8月号特集関連作品

(ブルーグラス専門月刊誌のムーンシャイナー最新8月 号=MS-2310は\525-。21世紀に入って大きく動くブルーグラスやアパラチアの新しい切り口、また60年代 以降の懐かしいブルーグラスの話題など、日米それぞれの視点から紹介しています)

PC-1152 JOHN COWAN BAND『New Tattoo』CD\2,573-(本体\2,450-、歌詞付)

 8月号のカバーストーリーは9月に来日するジョン・ コーワン・バンド。CDの詳細は「ジョン・コーワン・バンド来日」の項参照。

B000496102 MARTY STUART & his Fabulous Superlatives『Live at the Ryman』CD\2,573-(本体\2,450-)

 8月号ではブルーグラス/カントリーの歴史研究家 の側面を紹介したマーティ・ステュアートが、近年、久しく聴かない類のリズムとサウンド、つまり、バウン シーな60年代のフラット&スクラッグスを思わせる貫禄を漂わせたブルーグラス・ライブ秀作。カントリー界 で名を成したものの、子供のころからのレスターとローランド&クラレンスに対する恩義を音に残した マーティ、偉いっ!! チャーリー・クッシュマンのバンジョー、ステュアート・ダンカンのフィドル、そして 特別ゲストのアンクル・ジョッシュのドブロ、そのすべてが凄い!!

ARH-524 VERN & RAY with HERB PEDERSEN『San Francisco 1968』CD2,363-(本体\2,250-)

 先月号につづいてバーン・ウィリアムズ追悼後編特 集。本作は、サンフランシスコのブルーグラスに多大な貢献を残したバーン・ウィリアムス(m)と故レイ・パー ク(bj,f)が若きバンジョー奏者、ハーブ・ピーダーセンとともに残したバリバリ・トラッドグラス・ライブ。 超一級の魂がこもったアーリー・ブルーグラスが堪能できる貴重な発掘ライブ。

ARH-514 VERN WILLIAMS BAND『Traditional Bluegrass』CD\2,363-(本体\2,250-)

 バーン・ウィリアムズが大名作『Bluegrass from Gold Country』(ROU-0131 \2,573-)を録音した当時、1982年を中心に88年までのライブ16曲。独特のグルー ヴを持つキース・リトルのバンジョー、エド・ネフのフィドル、ケビン・トムプソンのベースに、息子デル・ ウィリアムズのギターという名盤と同じメンツ。

KG-0542 V.A.『Cabin on a Mountain』CD\2,363-(本体\2,250-)

 バーンとレイが世に出た、たった4曲だけのスター デイ録音が収められた作品。ほかにジミー・マーティン&ボブ・オズボーン"You'll Never Be the Same"を含む4曲とストーンマンズの4曲のすばらしいアー リー・ブルーグラスの名盤だ。

SRCD-2001 WAYBACKS『Way Live』CD歌詞/日本語解説付き\2,850-(本体\2,715-)

 「ケイシのナッシュビル・リポート」に登場。ブルー グラス、ドーグ、ジャズ、ロックなどさまざまなアメリカ音楽の要素を持つウェイバックスの日本デビュー作。 ジェイムズ・ナッシュの圧倒的なフラットピッキン・ギターと、スティービー・コイルのフィンガーピッキン・ ギターを中心に、チョージョー・ジャックスのフィドル&マンドリンにドラムスとベースでぶっ飛ばす痛快ラ イブ。

K50-0001北村謙『桜の島の風の中にいる』CD\3,000-( 本体\2,857-)

チチ松村さん連載の「バンジョー祭り」8月は、日本のバンジョー・ピッカー特集、北村 謙、佐竹 晃、松本もんつの登場です。北村は京都のマルチ・エンターテ イナー。紹介のアルバムはブライアン・サットンとバイロン・ハウスにバイロン・バーラインやビル・キースら が参加したナッシュビル産。

MO-01 松本もんつ『わすれていたにおい』CD\2,913-(本体\3,059-)

 松本は滋賀出身のシンガー/ソングライターで、2002年からオーストラリア在住。アルバムは96年発表 のワールド・ミュージック風フォーク、9月に来日ツアーを予定している。

■ブルーグラス

RHY-1015 BILL MONROE & THE BLUE GRASS BOYS『Live Vol. One』CD2枚組\4,358-(本体\4,150-)

 1990年6月、ビル・モンローの晩年に最愛の土地、 ビーンブロッサムで録音されたライブ。メンバーは前年の最後の来日と同じ、トム・ユーイング、ブレイク・ ウイリアムズ、テイター・テイト、ビリー・ローズ。ところで来月は、彼がブルーグラスという様式の音楽を 録音した1946年から60年、そして彼が亡くなってから10年、月日はどんどん流れていくが、ブルーグラスは 彼が望んだようにますます盛んになっていく。ムーンシャイナーの次号では、そんな60年と10年を検証して みたいと思う。

REB-1806 LARRY SPARKS『40』CD\2,573-(本体\2,450-)

 ラリー・スパークスの歌手生活40周年記念作にして 昨年IBMA最優秀アルバム受賞作品。ブルーグラス界の「宝」、IBMA最優秀男性ボーカルも受賞した意味が、つ くづくと理解できる大秀作だ。アリソン・クラウスとダン・ティミンスキ、ビンス・ギル、ロンダ・ビンセント、 ラルフ・スタンレー&リッキー・スキャッグス、ラッセル・ムーア&ロニー・ボウマン他の豪華ゲスト。ラ リーのフラットピッキン美学は、ケニー・スミス、ティム・スタッフォード、ジム・ハースト、ビンス・ギル らとの"False Hearted Lover=Carter's Blues"で。全編ステュアート・ダンカンの「ブルーグラスはこう だ!!」といったフィドルも聴きモノ。この田舎「くささ」と魂の「かっこよさ」…お勧めの大傑作である。ムー ンシャイナー05年4月号(MS-2206 \525)にその40年を特集。

SCD-3510 COUNTRY GENTLEMEN『High Lonesome』CD2枚組\4,725-(本体\4,500-)

あのカントリー・ジェントルメン、その初期からダッフィ/ウォーラー/アドコック/グレイのクラシック・ カントリー・ジェントルメンまで、彼らが絶頂期に向かう爆発的エネルギーが収められた秀作。日本だけで 発売された幻の『Folk Hits Bluegrass Style』も収録、これで彼ら、謎のスターデイ録音全貌が明かさ れた。ムーンシャイナー誌01年6月号(MS-1808 \525-)「カントリー・ジェントルメン〜明かされたスタディ録音の謎」参照。

■女性ブルーグラス&オールドタイム

(ものすごい勢いで近年、女性たちが閉ざされていたア パラチアの感情を表に出しはじめています。その陰影は新しい感覚を教えてくれます…)

LBCY-308 ROBINELLA『Solace for the Lonely』CD\2,500-(本体\2,381-)

 今年のアメリカーナ・アワードの最優秀新人賞に、 オールドタイムのアンクル・アールやニューグラスのグリーンカーズと共にノミネートされた新時代のアパ ラチアン・ポップ、ロビネラの最新作。ノーラ・ジョーンズとマリア・マルダーをミックスしたようなジャズ 唱法にアパラチアの陰影を加味したロビネラのボーカルを支えるのは夫、クルーヅ・コントレラス…。そう、 バディ・スパイカーの右腕ビリーの兄である。クルーヅのマンドリン、ビリーのフィドルを聴けば察せられ るように、本作は見事な癒し系ポップ作品に仕上がっているが、何を隠そう、基本はブルーグラス・バンド。 現在も東テネシーのノックスビル界隈の若者の間ではベスト・ブルーグラス・バンドに投票される。若者た ちの新しいブルーグラスから生まれた新鮮な南部ポップ音楽だ。

インスト新入荷

EW-112 THREE RING CIRCLE『Rob Ickes, Andy Leftwich, Dave Pomeroy』CD\2,888-(本体\2,750-)

You Know What I Mean/Made in France/Sargasso/Isn't She Lovely/Thompson's Camp/Haywire 他全10曲

 リッキー・スキャッグス・バンドの若きフィドラー、 アンディ・レフトウィッチがここではマンドリンを弾きまくり、ブルーグラス・ハイウェイのドブリスト、ロブ・ アイクスがスライドしまくり、ナッシュビルの超ベテラン・ベーシスト、デイブ・ポメロイがファンキーなリズ ムを刻む、マンドリン、ドブロ、ベースの強力なインスト・トリオ・プロジェクト。ジェフ・ベックの1曲目か ら、ビレリ・ラグレーンの強力な現代版、そしてスティー ビー・ワンダーの超有名曲のカバーに、3人のオリジナルの数々。トリオという息の抜けないテンションの中、 各人のミュージシャンシップが炸裂する。なお、このアルバムはナッシュビルの若手や進歩的ミュージシャン の保護者でもあったアールの妻、故ルイーズ・スクラッグスに捧げられている。

BCD-16798 BUD ISSACS『Bud's Bounce』CD\3,255-(本体\3,100-)

Hot Mocking Bird/Waltz You Saved for Me/Indian Love Call/Panhandle Rag/Kentucky Waltz 他全25曲

 スティール・ギターにペダルを組み込むという革命を もたらした偉大なプレイヤー、バド・アイザックスの歴史的録音の全貌、初のCD化。リトル・ジミー・ディッケ ンズやレッド・フォーレーのバンドにいた彼が52〜53年頃、ビグスビー製のスティールに2本のペダルを取り つけたのが最初とされ、54年早々に発売されたウェッブ・ピアースの"Slowly"で初めて紹介されたそのサウ ンドは瞬く間にスティール・ギターの主流となり、バーさばきとペダル、ニー・レヴァーを駆使した複雑なテク ニックが次々と開発され、ソニー・オズボーンのバンジョー奏法にも大きな影響を与えるに至っている。革命 的スタイルを手にしたバド・アイザックスはチェット・アトキンズのもと、RCAヴィクターとソロ・アーティス トとして契約、全部で24曲を録音しており、ここにそのすべてが収められている。チェットやボブ・ムーア、 レイ・イーデントン、エディ・ヒルなど、ナッシュヴィルのいわゆる「Aチーム」をバックに、デイル・ポッター とグラディ・マーティンのツイン・フィドルをフィー チュアしたセッションなど、54年から56年、ペダル・スティール草創期のホットな演奏のすべて(のちに バック・オウエンズ&バッカルーズがカヴァーして有名になった、バドのシグネチャ―・チューン"Bud's Bounce"のオルタネイト・テイクも)。エディ・スタッブスの詳細にわたる解説、ディスコグラフィを収めた 44頁のブックレットも、さすがはベア・ファミリー。(宇 野誠之)

TRUG-0608 V.A.『内田ギター・コレクション』CD\2,625-(本体\2,500-)

Walking with my Dog/The South Wind/Here There and Everywhere/大きな古時計/星月夜 他全16曲

 ギター製作家内田光広の作品を徳武弘文(Dr.K)、杉 浦誠、塩見元彦、安藤のりお、安田守彦、おまつ、パパ・ジンタ仲野&ニック広田、杉浦浩二、亀澤典房、田 中稔、田中力の11組が16曲。バッハからビートルズ、ジョン・レンボーン、そして演者のオリジナルの数々。 北アイルランドのローデン・ギターの工場長として脚光を浴びた日本のアコースティック楽器製作家の草分 けである(ブルーグラス系の人のほうが早かったと思うけど…、とにかく)内田氏のさまざまな種類のギター を、さまざまなギタリストが弾き聴かせる、安田守彦制作アルバム。

BCR-01 THE BLOSSOM JAZZBAND『Roaring 2005』CD\1,500-(本体\1,428-)

Weatherbird Rag/Tha Chant/Mr.Jelly Lord/Sweet Sue, Just You/Egyptian Fantasy/Doodle Doo 他全13曲

 千葉県柏の東葛飾高校のブロッサム・ジャズバンド のすばらしい管楽器主体のアーリージャズ作品。プレクトラム・バンジョーの青木研が編曲とプロデュース、 バンジョーでも参加している。ジャズは専門外だが、これまでイメージしていたディキシーランドやニュー オーリンズ・ジャズと呼ばれていたものとは違う、初期のジャズを見事なアレンジでまったく新しい次元の アンサンブルに感じさせてくれる。素晴らしい解説とともにブルーグラスが生まれる前、1920年代のアメリ カを楽しめる秀作だ。

■ピッキン・オン・カバー・シリーズ

 ヒット便乗カバー集ながら超一級ブルーグラス・サ イドマンたちが、ときには名を秘して、気取らずに参加する「ピッキン・オン」シリーズ、探せば中にはメ チャオモロイのがあるのだぞ!!

CMH-9086 V.A.『Pickin' on Jeff Bates; a Bluegrass Tribute』CD\2,888-(本体\2,750-)

Country Enough/My Mississippi/Rainbow Man/The Love Song/Long Slow Kisse/Amor De Padre 他全12曲

 「ピッキン・オン」の最新シリーズ、(…何で「一流 なのにこんな仕事を?」とお思いの皆さん、ブルーグラス・ミュージシャンは一流でもお金はできないし、何 より楽器持たせてジャムさせればいつまでも弾きつづける人たちなんだから…)。さてこの最新作は、カント リー界でも新人のジェフ・ベイツのヒット曲カバー集。メンバーはステュアート・ダンカン、マイク・コンプ トン、キース・ソウェル(サム・ブッシュ・バンドのギター)、ネッド・ルベレッキ(ポール・アドキンス他 のバンジョー)、デビッド・ジャックス(エイドリアン・ ヤング他のベース)。主役であるスターさんのヒット曲を知らなくても、メロディーはこんな風に料理するの だとか、テーマが設定されたインストとして聴けば面白さ値打ち倍増でタップリと楽しめるんだから、ブ ルーグラス・ミュージシャンって…、最高だぁ!!

CMH-8537 V.A.『Pickin' on the Rolling Stones』CD\2,888-(本体\2,750-)

 先月紹介のローリング・ストーンズ名曲をカバーす るのはナッシュビルとL.A.のミュージシャンたち、リチャード・ベイリー、デビッド・タルボット、デニス・ キャップリンガー、ハーブ・ピーダーソン(bj)、ブレント・トリット、ケニー・ブラックウェル(m)、ロブ・ アイクス(d)、ゲイブ・ウィッチャー、ティム・クロウチ(f)、デニス・クロウチ(bs)。L.A.セッションには 何と、ショーン&サラ・ワトキンス兄妹まで参加しているよ。

各楽器別インストお勧め再入荷作品
(楽器につきましては、楽器本体やパーツから教則物ま で、各種取り扱っています。お気軽にお問い合わせください)
■ギター

SH-3928 SEAN WATKINS『Let It Fall』CD\2,573-(本体\2,450-)

 ニッケル・クリークのギタリスト、ショーン・ワト キンスの2001年ソロ・デビュー作。ブルーグラス・キッドからティーン・アイドルにもなった彼ら。しかし、そ のアーティスティックな探究心はとどまる所を知らず、ストレングス・ナンバーズ以降のブルーグラス・インス トからケルトやジャズも含んだ見事な新世代フラットピッキンの響きを堪能させてくれる秀作だ。

COMP-4342 PHILLIPS, GRIER & FLINNER『Looking Back』CD\2,573-(本体\2,450-)

 つぎつぎと凄いフラットピッカーが登場する昨今、そ れでもわたしはデビッド・グリアが一番すごいと思う。その自由な発想とブルーグラスの深い理解が相まって、 言いようのないスリルと感動をもたらしてくれる。本作はトッド・フィリップス(bs)とマット・フリナー(m)と のトリオで、ビル・モンローからビートルズ、ジミ・ヘンドリックスからビル・モンローまで、さまざまなカ バー曲集。

■バンジョー
(ムーンシャイナー昨年6月号から連載のはじまったチ チ松村「バンジョー祭り」お見逃しなく…!!)

ROU-0121 BELA FLECK『Crossing the Tracks』CD\2,573-(本体\2,450-)

 ジャズ/クラシック界でもトップ・アーティストとし て知られるようになった巨匠、ベラ・フレックの記念すべきデビュー・ソロ。1980年の1月1日にオリジナル・ リリースされた本作、オールドタイム・フィドル&バンジョー(サムとベラ、いいコンビだ)から、スクラッグ ス、スウィング、そしてチック・コリアまで、ベラの現在に至る最初の一歩。今とは違う強いタッチやトーン、 右手が若々しくブルーグラスしてる。

HUB-2005 V.A.『Huber Banjos Sessions Vol.2, Cuppa 'Jo』CD\2,888-(本体\2,750-)

 楽器のブランド信仰は前世紀の迷信です。いい音は、 スクラッグスやクロウが設定するものではなく、自分で発見するものです。何がいい音なのか、自分で探し、愛 情を込めるものなのです。自分の耳を信じることです。…なーんちゃった。本作は話題のヒューバー・バン ジョー弾き比べ、聴き比べ…。

■マンドリン

CCCD-0211 ROLAND WHITE BAND『Jelly on my Tofu』CD\2,888-(本体\2,750-)

 ローランド・ホワイト、2002年のすばらしいブルー グラス。唄ものが中心だが、"Rawhide"を含むインストが5曲、フラット&スクラッグスを意識したサウンド の中での胸をくすぐるマンドリンとボーカル、ローランドならではのタッチが絶妙だ。ローランドのマンド リン教則本+CD『Approach to Bluegrass Mondolin』(RW-TAB \6,090-)も好評だ。

ACD-53 DAVID GRISMAN『Life of Sorrow』CD\2,573-(本体\2,450-)

 まさに「1音入魂」、誰にも真似できない「音」を創 るデビッド・グリスマンが、長年に渡って自身のスタジオを訪れた友人たちとの録音を編集した非常に個人的 なトラッドグラス中心の秀作である。ボーカルものが主だが、それぞれの偉大なゲストたちに寄り添うよう に唄うマンドリン、独壇場である。

EM-1001 JEFF MIDKIFF『Partners in Time』CD\2,888-(本体\2,750-)

 マクピーク・ブラザーズやロンサム・リバー・バンド のアルバムなどを通じて知る人ぞ知るマンドリンのジェフ・ミドキフ、25年のキャリアにして初ソロ作品。 クラシックのクラリネット奏者としても活躍する幅広い音楽性で、あの"Alhambra"から"Oh, Lady Be Good"、"Summertime"から"Monroe's Hornpipe"まで、カーティス・ジョーンズのフラットピッキン・ギ ターと共にマンドリンの楽しさを伝える。

■フィドル

(ムーンシャイナー誌2005年5月号から「アメリカン・ フィドル物語」連載中!!)

CO-2708 KENNY BAKER『Plays Bill Monroe』CD\2,573-(本体\2,450-)

 ビル・モンローをマンドリンに迎え、"Road to Columbus"や"Jerusalem Ridge"をはじめ、1970年代中頃にモンローとともに創り上げたブルーグラス・ フィドル・チューンの完成形である。

SH-3957 AUBREY HAYNIE『The Bluegrass Fiddle Album』CD\2,573-(本体\2,450-)

 現在、ステュアート・ダンカンと並ぶナッシュビルの トップ・セッション・フィドラー、今年32才ののオウブリー・ヘイニー、2003年の最近作はケニー・ベイカー 美学に敬意を込めたタイトルとおりの直球ブルーグラス・フィドル作品。バックは、サム・ブッシュ、トニー・ ライス、デビッド・タルボット、バリー・ベイルズの4人。文句あっか?正統派ブルーグラス・フィドルのベス トセラー!

PC-6509 CHRIS SEXTON『Coffee at Midnight』CD\2,573-(本体\2,450-)

 ワシントンDCエリアのフィドラー、クリス・セクス トンのデビュー作。バッハからラバーズ・コンチェルトへのメドレー、ケニー・ベイカー有名曲からビート ルズ、そしてラテンまで、その多才なアレンジで楽しませてくれるユニークなフィドル・アルバム。エモ リー・レスター(m)、マイク・マンフォード(bj)、マーク・シャッツ(bs)、若手のジョーダン・タイス(g)と いったDC地区スーパーピッカー人脈で、ボーカル3曲も含んだ楽しいフィドル作品だ。

■ドブロ

KOCH-9847 JERRY DOUGLAS『The Best Kept Secret』CD\2,888-(本体\2,750-)

 グラミー最終ノミネートしたサム・ブッシュとベラ・ フレックを迎えたブルーグラスのほか、全編にドブロやラップ・スティールの可能性を最大限に表現、ジャ ンルを超えた凄いインスト作品。ムーンシャイナー誌2005年11月号のインタビューで明かされたエリック・ クラプトンとのセッションは実現しなかったが、アリソン・クラウスやジョン・フォガティー、ビル・フリー ゼルらがゲスト。

RC-121 JOSH GRAVES『Just Joshin'』CD\2,888-(本体\2,750-)

 1963年に発表されたジョッシュ・グレイブスとジェ イク・ターロック(1922-1988)、フラット&スクラッグスを支えた2人のアルバムがレッド・クレイ(BOMのレーベル)から3 曲の未発表インスト録音を含めて初CD化。バックにはカーティス・マクピーク(bj)やチャビー・ワイズ(f)、 セドリック・レインウォーター(bs)ら、ジョッシュのリードにジェイクのテナー、そして6曲のドブロ・イ ンストで構成された貴重な全15曲。

TL-1001 N.BLAKE & T.TAYLOR『Flatpickin' in the Kitchen』CD\2,888-(本体\2,750-)

 1970年代はじめ、タット・テイラーとノーマン・ブ レイクがジョン・ハートフォードのエアロ・プレーン・バンドに在籍していた頃に録り溜めたジャム・テープ。 タット・テイラーのユニークにフラットピッキン・ドブロが堪能できる貴重な自費制作。

■その他

MARY-2003 MARY Z. COX『Dulcimer Fandango』CD\2,888-(本体\2,750-)

 もっともシンプルな楽器のひとつ、アパラチアン(マ ウンテン)ダルシマーを軸にしたオールドタイム・ストリングバンド音楽。

SHMI-1003 国本武春 LAST FRONTIER『Sushi & Gravy』CD\2,800-(本体\2,667-)

 ブルーグラス/カントリーのど真ん中、東テネシー のアパラチア山中から浅草の演芸場まで、縦横無尽の活躍をする国本武春のアパラチアン三味線の第2弾。 今年もIBMAに出没するとか…、神出鬼没のブルーグラス三味線をご賞味あれ。

■ジャンゴ・ラインハルト

JSP-901 DJANGO REINHARDT『The Classic Early Recordings in Chronological Order, 1934-1939』CD5枚組\5,775-(本体\5,500-)

 ジャンゴ・ラインハルトの初期録音順の124曲。ステファン・グラッペリとのホット・クラブ・オブ・フ ランスの時代、アコースティック・ストリングバンド・スウィングのクラシックである。

JSP-904 DJANGO REINHARDT『Vol. 2; Paris and London, 1937-1948』CD4枚組\5,775-(本体\5,500-)

 第2次世界大戦でパートナーのステファン・グラッ ペリがロンドンに逃れた時代、パリでバイオリンに代わりクラリネットとのカルテットやビッグ・バンドを 率いた頃の全85曲。

JSP-919 DJANGO REINHARDT『Vol.3; in Rome, 1949/1950』CD4枚組\5,775-(本体\5,500-)

 第3弾は晩年のジャンゴ、といっても39才から40才 を迎える頃の録音集(43才で他界する)。すでにチャーリー・パーカーらのビバップ・ムーブメントに影響さ れた、モダン・ジャズ的なアプローチを見せるローマ時代のジャンゴの全89曲。

オールドタイム&フォーク新入荷

ARH-522 WHITETOP MOUNTAIN BAND『Bull Plus 10%』CD\2,363-(本体\2,250-)

Cacklin' Hen/Lost John/Walking in My Sleep/Lovin' You Too Well/East Virginia Blues 他全19曲

 バージニア州を走るアパラチア山脈で2番目に高い 山、ホワイトトップ山をベースに、200年有余の伝統音楽を演じつづけているというホワイトトップ・マウン テン・バンド、ゲイラックスのブルー・リッジ・ミュージック・センターでの一時間におよぶライブ。70才に なるフィドラー、ソーントン・スペンサーをリーダーに、妻のエミリーがクロウハンマー・バンジョーとボー カル、21才の娘マーサがギターとフィドルとボーカル、3人のスペンサー・ファミリーを核に、スペンサー・ペ ニントン(g)とミシェル・ライル(bs)が加わった典型的なオールドタイム・ストリングバンド。20年代のG.B. グレイソンや現在のドック・ワトソンなどを生んだ地域、東テネシーと北カロライナに囲まれたバージニア 西南部に現在も息づいているオールドタイム音楽とダンスの文化、フィドル・チューンを軸にオリジナル・バ ラッドやブルース、そしてカーター・スタンレー・ソングなど、女性陣によるボーカル物も味わい深い。アパラ チアの山深くに現存するホンモノの音楽である。

THM-0605 THE LONESOME SISTERS with REYNA GELLERT『Follow Me down』CD\2,888-(本体\2,750-)

Blackbird/White Dove/Like This/One Morning in May/Going Across the Mountain/Reuben's Train/Darlin' Don't You Know That's Wrong 他全17曲

 前2作が大きな評判だった女性オールドタイム・デュオ、ロンサム・シスターズの最新作、今回はアンク ル・アールのフィドラー、レイナ・ゲラートをゲストに迎えて、アパラチアン・ケルトの陰影の濃いすばらしい オリジナルを中心に上記のトラッド曲を散りばめている。プリミティブ・バプティスト教会の唱法を親から伝 えられ伝統的なアパラチア歌唱法の第一人者とされるギニー・ホウカーとニュー・ロスト・シティ・ランブラー ズで知られるトレイシー・シュワルツの姪サラ・ホウカー(g,bj)、そしてニューヨーク北部のブルーグラス /オールドタイム界でキャリアを積んできたデブラ・クリフォード(m,g,bj)、ふたりがアパラチアのロンサ ム感を現代女性の視点で見事に切り込む。タイトル曲"Follow Me Down"が8月、オールドタイム界最高のクリフトップ・フェスで見事最優秀曲を獲得したとい う、歌詞/コード/メロディーともに実に難解な、それでいてシンプルですばらしいオールドタイム・ソング なのだ。今回もお約束のカーター・スタンレー・ソングがすばらしい…。

オールドタイム発掘新入荷

CO-2735 TOMMY JARRELL, OSCAR JENKINS, FRED COCKERHAM『Stay All Night』CD\2,573-(本体\2,450-)

Sally Ann/Old 97/Ground Hog/Black Eyed Susie/Bile 'em Cabbage Down/Sugar Hill/June Apple 他全16曲

 アパラチアのスコッツ・アイリッシュ系移民の間に 伝えられたフィドルとバンジョー音楽をさまざまな組み合わせで聴かせる人間国宝のような3人、トミー・ ジャレル、オスカー・ジェンキンス、フレッド・コックラム(いずれも故人)によるアパラチアン・フィドル& バンジョー集で、先月紹介した『Down to the Cider Mill』(CO-2734 \2,573-)につづく後編。南部アパラチアには19世紀半ばの南北戦争によって黒人からミン ストレルを通じて伝えられたバンジョーが入り込み、20世紀を迎えるまで入り込まなかったギターなしのア ンサンブルが生まれた、そんな時代に形作られたフィドル&バンジョーの原初的な演奏スタイルをうかがい 知ることができるオールドタイム音楽のバイブルとも言うべき大秀作である。1967年から1971年にかけて、 リチャード・ネビンズとチャールズ・ファウロットによって録音され、70年代初期に3枚のLPで発売された 31曲がこの2枚のCDで再発売。彼らの生なボーカルとともにブルーグラスを含むアメリカン・ストリングバ ンドの、現在聴くことができるものとしてはもっとも根っ子にある「音」を知ることができる。

オールドタイム&フォークお勧め作品
■オールドタイム

CO-3501 CHARLIE POOLE『1925-30』CD\2,573-(本体\2,450-)

 昨年、コロムビアからボックスセットが発売され、ロ バート・ジョンソンに匹敵する影響をその後の白人音楽(フォーク/カントリー/ブルーグラス)に与えたと 話題になったチャーリー・プール、本作はカウンティ・レコードのCD3部作の1枚目。彼ら最初のヒット曲 "Don't Let Your Deal Go Down"をはじめ"White House Blues"や"Take a Drink(whiff) on Me"など全16曲。Vol2とVol.3の在庫もあり。アメリカ音楽の 大本に興味のある人は聴くべし。

■フォーク

ROU-7064 COTTARS『ForeRunner』CD\2,573-(本体\2,450-)

 女性ボーカルとカナダのケープ・ブレトン・スタイル のフィドルを聴きやすく配したザ・コターズの最新作。2組の10代の兄妹で構成された4人組。フィオナの透 明なリード・ボーカルとハープ、ホイッスル、ボーラン、 フィドル界のホープ、ローザンヌの2人の女の子に兄たち…、トラッド・フィドルやフォークソングをベースに して、70年代以降の音楽を軽々と超える北米の若者たちが21世紀の新しいアコースティック伝統を創ってい る。スコットランドの伝統的なフィドル・チューンが奇跡的に残っているといわれるカナダのケープ・ブレトン 島が生んだ凄い若者たちの、涼しいお勧めケルト系音楽。

COLL-7668 JIM KWESKIN JUG BAND『Garden of Joy (featuring Geoff & Maria Muldaur) / Jim Kweskin's America』CD2枚組3,098-(本体\2,950-)

 4月に来日、各地でジャグバンドをベースにしたノス タルジックなアメリカン・メロディーで観客を癒してくれたジム・クエスキン、リチャード・グリーンとビル・ キースを擁した1967年の名作が、1971年作品との2枚組で発売。ビル・モンローを辞めたばかりのリチャード が凄い67年作、選曲もすばらしい71年作とともに、ブルーグラスやカントリー/フォーク・ファンに、その ルーツでもあるジャグバンドの楽しさを味わっていただきたいお勧め作品!

カントリー発掘、編集モノ新入荷

BGOCD-705 MERLE HAGGARD『A Tribute to the Best Damn Fiddle Player in the World/It's All in the Movies』CD\2,888-(本体\2,750-)

Right or Wrong/Time Changes Everything/San Antonio Rose/Take Me Back to Tulsa/After Loving You/Hag's Dixie Blues #2/Cotton Patch Blue 他全23曲

 カントリー・レジェンド、マール・ハガードがその絶 頂期1970年に発表したウェスタン・スウィングの王様ボブ・ウィルスへのトリビュート・アルバムが、75年 作品との2on1で初のCD化。前年のジミ―・ロジャース・トリビュートに続いて、自らのルーツ、ヒーローの ひとりであるボブ・ウィルスに捧げたこのアルバムがきっかけとなって、40〜50年代にピークを極めたウェ スタン・スウィングが再びクールな音楽として再認識されることとなった、歴史的にも重要な作品である。ここ でマールは自らフィドルを学ぶと共に、ジョニー・ギンブル、タイニー・ムーア、エルドン・シャンブリン、 ジョー・ホリーなどテキサス・プレイボーイズのメンバーを集め、ストレンジャーズのロイ・ニコルス、ノー ム・ハムレットとのコラボレーションでボブ・ウィルス・ミュージックの真髄を見事に蘇らせ、ウェスタン・ スウィング復興の気運を一気にもたらすとともに、マール自身のその後の音楽に大きな比重を占めること となり、アスリープ・アット・ザ・ウィ―ルをはじめとする正統派のバンドに継承されるその本流を形成して いる。さらには、ジョージ・ストレイト以下ホンキー・トンクのメインストリームにも絶大な影響を及ぼすな ど、現代のカントリーを語るうえで必須の要素となったウェスタン・スウィング、そのさきがけをなした貴重 な作品であり、歴史の転換点となった大名盤である。(宇野誠之)

カントリーお勧め作品

TFC-1461 V.A.『日本のカントリー&ウエスターン:The History of Japanese Country & Western』CD6枚組\15,750-(本体\15,000-)

 ジミー時田とマウンテン・プレイボーイズの1枚目、 小坂一也の2枚目のほか、寺本圭一、トミ藤山から宮前ユキ、ウィリー沖山、黒田美冶、大野義夫から斉藤任 弘、ウェスターン・ランブラーズから原田実とワゴンエース、堀威夫とスウィングウェストなど、各25曲6 枚組全150曲、日本の初期カントリー音楽の全容を聴くボックスセット。限定版です。

映像新入荷

SHA-212D DAVID GREISMAN QUARTET『Classic Dawg』DVD 58分\3,675-(本体\2,650-)

Cedar Hill/Dawg Funk/Minor Swing/Janice/Opus 38/Solo Base/Gator's Dream/Dawg Grass/Blue Midnight/Dawgology/Gypsy Medley/Dawg Jazz. 全12曲

 1976年5月、衝撃的な来日と共に世界中のブルーグ ラス/アコースティック界にまったく新しい価値観と可能性を持ち込んだデビッド・グリスマン。すでにジャ ズ界で高い評価を受けていた1983年、モントリオール・ジャズ・フェスに登場したデビッド・グリスマン・カル テットの貴重なライブ映像である。ダロル・アンガー(f)、マイク・マーシャル(g)、ロブ・ワッサーマン(bs) を率いて次々と完璧な初期ドーグ音楽を聴かせる。バンジョーこそないが、ブルーグラス楽器とそのノウハ ウ、ビートとリズムが、グリスマンのメロディーと絶妙のアンサンブルでまったく新しい音楽が登場した、 そのドーグ誕生について、ムーンシャイナー5月号(MS-2307 \525-)で特集している。1946年9月、ビル・モンローによってブルーグラスの典型的な録音が なされて以来のアメリカ・アコースティック音楽のビッグバン、ドーグの登場は、こののち1989年のスト レングス・イン・ナンバーズを生みクラシック界にまで進出していくことになる。クラシックの指揮者を思 わせるエネルギッシュでカリズマの風貌を湛えるデビッドに、若い才能が開こうとしている矢先のダロル とマイク、そして異才ロブ、……ブルーグラスにはじまり、ファンク、ジプシー・ジャズ、ラテン、クレズ マーなどから、カラオケのビッグ・バンド・ジャズまで、ドーグ音楽としてもっとも充実したアンサンブル を聴かせる頃のすばらしいライブだ。

MB-21391D RICHARD SMITH『Fingerstyle Artistry』DVD47分+インタビュー\4,095-(本体\3,900-)

Hungarian Dance #5/The Cascades/When You Wish Upon a Star/Tigar Rag/Mr. Bojangles/St. Ann's Reel/Beatles Medley/Limehouse Blues 他全16曲

 先月、ジャンゴに捧げるナッシュビル産アルバム『Gypsy Swing; the Nashville Tribute to Django Reinhardt』(CMH-8604 \2,573-)で紹介したリチャード・スミス、、20代前半にしてチェット・アトキンスと ジェリー・リードに「我らがヒーロー」とまで言わしめたリチャード・スミスのスタジオ・ライブ。ブラームス やバッハからスーザのマーチ、スコット・ジョップリンからスタンダード、フィドル・チューンからカント リー・ジェントルメン曲!?、そしてビートルズとジェリー・リード・メドレーに趣味のいいオリジナルを紛 れ込ませたすばらしいライブだ。7曲のソロ・フィンガーピッキンに、チェリストであり妻であるジュリー・ アダムズを迎えた5曲、そしてジャム仲間のパット・バージソン(アリソン・クラウスの元夫)、アーロン・ ティル(トラッドグラスのワイルドウッド・ボーイズ)、 ブライアン・ゾン(アンドレアの弟)を加えた4曲。インタビューではブルーグラス・ミュージシャンの凄さ とそれへの愛情を吐露するリチャード、ジャンルを越えてギターの楽しさと、目を覆うばかりのテクニック を存分に見聞させてくれる秀作である。

COL-85662D JOHNNY CASH『Man in Black:Live in Denmark 1971』DVD60分\2,783-(本体\2,650-)

A Boy Named Sue/I Walk the Line/Blue Suede Shoes(Carl Perkins)/Me and Bobby McGee/If I Were a Carpenter(Johnny Cash & June Carter Cash)/Introduction to the Carter Family 他全19曲

 ジョニー・キャッシュ、1971年のライヴ映像発掘。71 年という年はキャッシュにとって大きなピークとなった年、68年のあのフォルサム・プリズンでのライヴに始 まり、サン・クエンティンのライヴ、ボブ・ディランなどをゲストに迎えた全米ネットのTVショウ「ジョニー・ キャッシュ・ショウ」の大成功そしてグラミー受賞と、まさに絶頂を極めた時期であった。その年、マザー・メ イベルとカーター・ファミリーほかを引き連れてのヨーロッパ・ツアーの際、デンマークのTV局で制作された 1時間のショウをそのままパッケージしたDVD。トレード・マークの、あのテネシー・スリーのトレイン・リズ ムにのって迫力満点、力強くかつ説得力に満ちたヴォーカルで後半生のシグネチャ―・ソングとなった"Man in Black"などヒット曲の数々や愛妻ジューン・カーターとのデュエット(2曲)、当時よくとりあげていたクリ ス・クリストファーソン・ソング(3曲)を聴かせ、カーター・シスターズのハーモニーがえもいわれず美しい マザー・メイベルへのトリビュートでの慈愛に満ちた語りも素晴らしい、キャッシュのその存在感に圧倒され る。マザー・メイベルのオートハープのインスト("Black Mountain Rag"と思われる)がミキシング不調で聴き取れないのが残念だが、終盤、カーター・ファ ミリーにカール・パーキンズ、スタットラー・ブラザーズと全員で畳み掛けるように唄いつなぐゴスペルも見 事。異国のTVスタジオでの収録ということで、観客のレスポンスがいまひとつ盛り上がりに欠けるきらいはあ るが、キャッシュの存在感で押し切った、堂々たるライヴ・ショウであり、本国版「ジョニー・キャッシュ・ショ ウ」の人気の所以を知るに足る楽しいショウに仕上がっている。(宇野誠之)

ARI-83103D ALAN JACKSON『Precious Memories:Live at the Ryman』DVD\3,360-(本体\3,200-)

In the Garden/Are You Washed in the Blood-I'll Fly Away/What a Friend We Have in Jesus/Old Rugged Cross/How Great Thou Art 他全14曲

 アラン・ジャクソンがゴスペル・アルバム『Precious Memories』(ARI-80281 CD\2,783)の発売にあわせ、プロモートの一環として行ったライマン公会堂でのコン サートを収録した、アラン自身初めてのライヴDVD。新興のケーブルTV局GAC(Great American Country)-TVで今年3月にオン・エアされたものに2曲のボーナ ス・トラックを加えた完全盤。幼いころから親しんだゴスペルの名曲を、アルバム同様、真摯なヴォーカル で心に染み入るように唄い綴っており、"Mother Church of Countyr Music"ライマン公会堂という会場もその荘厳な雰囲気をいやがうえにも盛り上げて、 敬虔で清澄な空気に包まれたコンサートの演出に一役買っている。ブレント・メイソン(g)、マット・ローリ ングス(p)、グレン・ワーフ(bs)など最高の布陣によるアコースティック・セットのバッキング、アラン・ジャ クソンのツアー・メンバーでもある男女デュオ、ザ・ライツのコーラスも鮮やか。とにかく、ジャクソンの「う た」の見事さ、存在感に圧倒される。アラン自身や奥さん、母親のインタヴューを収めたボーナス映像で、彼 の音楽のルーツを語る興味深いエピソードや、ファミリーのブルーグラス・バンドなどが紹介されている。全 米に展開する某スーパー・マーケット・チェーンだけで販売されており、一般には流通していないDVDの限 定入荷!!(宇野誠之)

映像ものお勧め作品
■DVD

BMG-81116D V.A.『Grand Ole Opry at Carnegie Hall』DVD88分\2,888-(本体\2,750-)

 昨年秋、80周年を迎えたグランド・オール・オープ リ(GOO)、よくも悪しくもカントリー音楽を象徴する音楽ショーとして現在まで放送されつづけている世界最 長寿ライブ音楽番組である。そのGOOがニューヨークのカーネギーホールで特別公演をした映像記録である。 ビンス・ギルを司会に、リトル・ジミー・ディケンズやチャーリー・プライドにビル・アンダーソン、アラ ン・ジャクソンやトリーシャ・イヤーウッドからブラッド・ペイズリーにマルティナ・マクブライドほか、ブ ルーグラスからはアリソン・クラ上とリッキー・スキャッグスら、新旧ナッシュビル・カントリーの粋を 聴かせ魅せてくれる。

CMH-9301D V.A.『Hitting the High』DVD\2,888-(本体\2,750-)

 2004年7月、カリフォルニアの山中に集まった数千 人の若者たちが4日間にわたる『ハイ・シェラ・ミュージック・フェス』で過ごす様子をドキュメントした映像 作品。ステージ演奏はホット・バタード・ラム(彼らのツアーバスは植物オイルで走る)、ドナ・ザ・バッファ ロー、レフトオーバー・サーモンらのブルーグラス&オールドタイム系ジャムバンドや、パーティクル、ジェ イコブ・フレッド・ジャズ・オデッセイ、レディエーター ズらロック/ジャズ系ジャムバンドら。ほかに馬車で会場を"Lonesome Road Blues"で巡回するのはレフトオーバー・サーモンのビンス・ハーマンとピーター・ ローワン・バンドのシャロン・ギルクリスト(アンクル・ アール)、またインタビューのみだが、ジェリー・ダグラス(短いワークショップ付き)とティム・オブライエ ンがフェス・メンターとして語る。音楽のジャンルにとらわれず、そこにある音楽を自然に楽しむという姿勢、 そのリベラルさと野外であることが生む「ジャムグラス」という新しい文化を垣間見ることができるドキュ メント。

SHDVD-1001 MULESKINER DVD\3,098-(本体\2,950-)

New Camptown Races/Dark Hollow/Land of the Navajo/Blackberry Blossom/Knockin On Your Door/Opus 57 In G Minor/Red Rocking Chair/The Dead March/Orange Blossom Special.

 1970年代のブルーグラスを代表する究極のメンバー によるトラッド・ブルーグラス・ライブがDVDでの登場!! 故クラレンス・ホワイト、ピーター・ローワン、デビッド・グリスマン、ビル・キース、そしてリチャー ド・グリーンが白熱のブルーグラス・ライブを繰り広げる。やっぱDVDも、欲しいね…。

■VHS

RC-01V BLUEGRASS 45『That's the Time』VHS\2,079-(35周年記念ライブ特価本体\1,980-)

 現存の世界一古いブルーグラス・フェスは今年第40 回を迎えたビル・モンロー・メモリアル・ビーン・ブロッ サム・ブルーグラス・フェス。そのフェスに今年6月、1971年以来初めてブルーグラス45として35年ぶりに 出演してきました。また帰国後には、在米の大塚章を迎えて大阪で2時間20分のぶっ通しライブ…、35年経っ てもみんな元気でブルーグラスしています。本作は1996年の25周年を機にリユニオンしたライブ・ビデオ。 1971年、外国のブルーグラス・バンドとしてはじめて全米ツアーをした僕ら、ジョッシュ大塚、渡辺敏雄、李 健華、廖学誠、大塚章、渡辺三郎の6人組。なお、CDアルバム『Once Again from Kobe』(M-017196 \2,888-)とは曲目、演奏日時などが異なっています。

教則もの新入荷

MFD-0201 ジミィ赤澤『Enjoy Fiddling』DVD+Book84チャプター1時間30分\5,250-(本体\5,000-)

Boil 'em Cabbage Down/Washington County/Walking the Dog/Kentucky Waltz/Break of the Day/Beaumont Rag/Sally Goodin'.

 関西大学ブルーグラス学部出身、23才でフィドルを 弾きはじめ、現在では日本のトップ・フィドラーのひとりとしてブルーグラスやカントリーで活躍、宝塚ブ ルーグラス・フェスではマスター・ワークショップのフィドルを担当する「じみい」こと赤澤孝次郎が満を持 して発表するフィドル教則映像+本。フィドルのボーイング(リズム)、コード(ダブルストップ)などを「カ エルの歌」と「キャベツ」を例に初心者から中級者まで、 これまで日本では系統だって教えられることのなかったフィドルのコツを見せてくれる。その後、上級者にも 充分説得力のある上記有名曲で和声、Bナチュラルでの典型的なブルーグラス・フィドル、ワルツ、テキサス(コ ンテスト)フィドル、そしてホーダウンなどを教えてくれる。ホントの初心者から上級者、かなり高いプロ級レ ベルまで、フィドルからブルーグラス・フィドルの真髄を系統立てて解説/実践していく、はっきり言ってメ チャ盛りだくさん、おなか一杯になります。それにしても、ほとんどレコードからだけで、よくここまで、しか も20才を越してから、フィドルのエッセンスを身につけたものだと、つくづく感心する。オマケに"Orange Blossom Special"が大西一由、稲葉和裕、今井達也、吉田悟士のメンバーで収録されている。ブルーグラス・ フィドルの壁に当たっている人に朗報、大お勧めの教則本+映像である。

ACU-BE3D BILL EVANS『Power Pickin' Vol.3, Playing Banjo Backup in a Bluegrass Band』DVD+Tab 63チャプター、1時間49分\6,615-(本体\6,300-)

Long Journey Home/Dark Hollow/Man of Constant Sorrow/All the Good Timea Are Past and Gone/Bury Me Beneath the Willow/Don't Let Your Deal Go Down/Soldier's Joy/Blackberry Blossom.

 タイトル通り「ブルーグラス・バンドでのバンジョー・バックアップ」を、ケニー・スミス(g)、ハー シャル・サイズモア(m)、ウォーレン・アンバーソン(bs,v)、ニック・リーブ(f)のバンドの中で聴かせ、そ れぞれのポイントについて解説していく。このまま弾くとチョッとうるさいバッキングかも知れないが、そ れでもバックアップの手法をさまざまなキーや曲調で特徴的に紹介する、さすがにバンジョー博士だ。典型的 なGやC、そしてブルージィーな曲、ワルツ、スロー曲、コードの多い曲、そしてフィドル&バンジョー等々、 バックアップに自信のない方、英語の解説だけどポイントを押さえていけば大丈夫。…そして、実践のときは 決してボーカリストやほかの楽器の人の邪魔はしないでね。あなたはバンジョーという凶器!?をもっている のだから…!!??

DVDOSBBJ21 SONNY OSBORNE『Bluegrass Banjo of Sonny Osborne』DVD+Tab 90分\5,040-(本体\4,800-)

I'll Never Shed Another Tear/Pain in My Heart/I'll Never Love Another/Me and My Old Banjo/Six White Horses/Sunny Side of the Mountain/El Randa/Dandelion/Sunny Mountain Chimes/One Tear/Eight More Miles to Louisville/Danny Boy/America the Beautiful/Rocky Top.

 1934年ギブソン・グラナダ・フラットヘッドから繰 り出される偉大なバンジョー・スタイリスト、ソニー・オズボーンのすばらしい教則ビデオのDVD化である。 アール・スクラッグスへの限りない尊敬を見せる前編から、スティール・ギターからの大きな影響でソニー独 自のアイデアを加えはじめ、ついにはソニーならではのインストの数々まで、インタビューと共に次々と紹 介される14曲。中級者以上の人に、さまざまな小技のインスピレーションと、すべてのバンジョー・ファンに マスターピッカーの偉大なタッチの全体像を聴かせてくれる。「聞くこと、そして聴こえたものを正直に弾く こと」の重要性を、目の前にソニー・オズボーンをしてバンジョーを学ぶ、この価値と感動は評せられるわけ がない。

FGM-10.4 Flatpicking Guitar Magazine『May/June 2006』CD+Book\2,625-(本体\2,500-)

 CD付きの隔月刊フラットピッキン・ギター誌の最新 号。今回は話題の若者、クリス・エルドリッジのカバーストーリー。6月に見た彼のバンド、ストリングダス ターズはもの凄く、来年のシュガーヒル・デビューが待ち遠しいが、来月にはクリス・シーリとのテンション ズ・マウンテン・ボーイズでその片鱗が聴けるはずだ。今の若者共通のスペーシーなギターに乞うご期待…。 私事だが、親父つながり(向こうはベン・エルドリッジ)で息子同士のジャムを見たのだが、凄いわホンマ、 今の20代。とにかく、クリスの"Stoney Point"のほか、ジョー・カーのスウイングは"Miss Molly"、カウフマンの"Deep River Blues"、クロスピッキンで"Beaumont Rag"、ブライアン・サットンの"Carroll County Blues"ほか、ジョン・カーリニのビーバップ、「枯葉」、"Water Is Wide"等々に、初心者、リペアー、ケンドリック・ギター訪問などの80頁と全タブ譜のCD。 フラットピック・ギターの全てが身についていく優れもの。

楽器、オールド・バイオリン

I-V052"OLD VIOLIN OATES/R-1"\298,000(本体\283,809)photo3  photo4

ノー・ラベル 1800年代前半のドイツ 典型的なシュ タイナーorクロッツモデルです。ケニー・ベイカーのプレイズ・ビル・モンローのジャケットを彷彿させる風 格のある色合い、オールド特有の耳に馴染むダークでスゥイートな音色。ブルーグラスに最適なバイオリン、 久々の掘り出し物です。ヒビの修理跡有り、割れ等は有りません。 ネックが素木で柔らかいです。この時代の ものではコンディションは良いです。

I-V051"OLD VIOLIN SV922"\198,000(本体\188,571)photo1  photo2

 ブルーグラス&オールドタイムに適したお手頃価格のボヘミアン・ストラド・コピーです。音量も充分、ジャ ムで他の楽器に負ける心配無用。製作後、90年以上も現役で使い込まれ生き残ってきたことがクォリティの 証明です。チェコ製、ラベル:Ladislav F.Prokop 1912年 RK.No. SV922 Top 割れ修理跡3カ所 ネック すり減り少し細い。

輸入雑誌
(以下の3誌は英語版で、共にバックナンバーも豊富に 取り揃えています。気になるアーティスト等の特集等についてはお問い合せ下さい。…調べる&知るの面白 さをいかがですか)

■バンジョー・ニューズレター誌 各\525-

 世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載 (ウェブサイトから『MP3』で音の入手可!!)、バックナ ンバー(探しておられるタブ譜の曲名や演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探します)もお問い合せ 下さい。

BNL-06/05 最新5月号 \525-

 前衛音楽の才人ユージン・チャドボーンのカバー・ス トーリー(序文:トニー・トリシュカ)のほか、ロン・ブロックのインタビューと"Cluck Old Hen"のタブ譜に"Bright Sunny South"のさわり、新進気鋭のアンディ・ポンド"The Pugilist"、トム・アダムスはボブ・マーレイの"Get Up, Stand Up"、ジミー・マーティンはJ.D.クロウの"All the Good Times Are Past and Gone"、ジャネット・デイビス"Bye Bye Love"、クロウハンマーは"Old Joe ClarkPeacock Rag"など、バンジョーに関する情報満載の48頁。

■ブルーグラス・アンリミテッド誌 各\525-

 米国の最大のブルーグラス月刊専門誌。探しておら れる記事などバックナンバーもお問い合わせください。…ヨロシク。

BU-06/06 最新6月号 \525-

 デル・マッカーリーのカバーストーリーのほか、ジョ ン・コーワン・バンドで来日直前のシャド・コッブ、ブルー・ムーン・ライジング、R.C.ハリス、そしてマコー ミック・ブラザーズなどの特集に、さまざまなコラムに情報満載で、米国ブルーグラス事情を知る100頁の月刊 誌。

■オールドタイム・ヘラルド誌 各\945-

 内容の濃いオールドタイム音楽専門誌。アメリカン・ トラッド音楽研究に必読の良書!! バックナンバーが揃っています。お問い合わせください。

OTH-1002 05年冬号 \945-

 第10巻第2号は、ギターのブレイシングに関してラ ダー・ブレイシング探求、ウェスト・バージニアのフィドラー、レスター・マッカンバーズと細君リンダ(とも に1921年生まれ)の物語。ギブソンL-3ギターのピックガード修理ほか。

OTH-1003 06年2/3月号 \945-

 隔月刊になった第10巻第3号はラン・オブ・ザ・ミ ル・ストリング・バンドをカバーストーリーに、2006年フェス・ガイド、ウィット・サイズモア&シェイディ・ マウンテン・ランブラーズほか、超充実のレコード・レビューやニュースなど、アメリカ白人系ルーツ音楽研 究に欠かせない58頁。

OTH-1004 2006年4/5月号 \945-

 隔月刊になって益々充実しはじめた最新号、「バン ジョーのルーツを探して、Part 1」、あのドック・ワトソンとの共演で知られるクリント・ハワード、カウボー イ・シンガーで詩人でもあるグレン・オーアリン、ノース・カロライナのオールドタイム/ブルーグラス・ラジ オ局WPAQ、オザーク・フィドラー、ゴードン・マッケン、ギター・リペア講座の特集のほか、超充実のCDレ ビューやニュースなど、アメリカ白人系ルーツ音楽研究に欠かせない66頁。

月刊『ムーンシャイナー』

 1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一 のブルーグラス月刊専門誌、23年目です。

■定期購読:1年¥6,000-半年¥3,300-

 お申込はお葉書やお電話、ファックスやメールでご 希望の購読開始月をお知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからでもご自由です。

■ムーンシャイナー・ファイル:\525-

ムーンシャイナーの一年分12冊を傷をつけずにファイルできるロゴ入り特製フォルダー。

■バックナンバー:各¥525-。

 下記以外にも、アーティストや知りたい事をお知ら せ下さい。掲載号を探してお送りします。

MS-2310 最新8月号(通巻274号)\525-

 ムーンシャイナー最新8月号はジョン・コーワン来 日特集(大阪9月7日、北九州8日、大分9日、埼玉10日、東京11日、そして最終日は名古屋12日)のほか、 バーン・ウィリアムズ追悼後編、マーティ・ステュアート、元祖「あしゅら紅丸×須貝重太」対談、大分のデュ オ=レモンスライス、若者列伝=芳賀健太、全米フィドラーズ・コンベンション参戦記、ナッシュビルとバン ジョーなど、日米ブルーグラス情報満載。

B.O.M.ご利用方法

1). このニューズレターで紹介する商品はすべて在庫しています。レターでの表示価格は消費税抜きですの で、送料と共に請求時に加算されます。

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▼次回の『B.O.M.オープンハウス』は、8月27日(日) です。1時から5時まで、B.O.M.サービスに皆さんをお迎えします。音源は勿論、演奏法や楽器についてのご 相談などにも応じます。また、来訪いただいた方への特別廉価CDも用意しています。道順などはお問い合わせ 下さい。…Y'all Come!!

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