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B.O.M.Newsletter #347web   2009年9月6日

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INDEX

今月の新入荷注目作品
ブルーグラス新入荷
ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷
ブルーグラスお勧め作品
インスト新入荷
各楽器別インストお勧め再入荷作品
オールドタイム&フォーク新入荷
オールドタイム&フォークお勧め作品
カントリー新入荷
カントリー発掘、編集モノ新入荷
映像新入荷
映像ものお勧め作品
教則もの新入荷
楽器、その他…
輸入雑誌
月刊『ムーンシャイナー』
B.O.M.ご利用方法


◆ここ宝塚では立秋までにわずか3日間だけの夏空というケッタイな夏が過ぎもう9月……。梅雨明けもせず、局地豪雨の警報にもかかわらず今年38年目の宝塚ブルーグラス・フェスには115バンドが参加、8月1日土曜日プログラムも雨の影響を受けることなく、4バンドのアンコールを含めてプログラムを20分オーバーするだけで無事終了しました。みなさん、ありがとうございました!!

◆8月7日、マイク・シーガーが亡くなりました。オールドタイムはもちろん、ブルーグラスにとっても、現在の隆盛を導いた、おそらくもっとも重要な人物だと、わたしは思います。彼とニュー・ロスト・シティ・ランブラーズがいなければ、この音楽の原点が世界の人々に認められる機会がなかったかも知れないと感じます。ブルーグラスを心から楽しもうとする人には、その基であるオールドタイムをもっと知って欲しくなりました。マイクが教えてくれたことを次世代に伝えなくてはね!

◆9月28日から10月7日までBOMのスタッフはIBMA WOB参加のため営業を休みます。新鮮な情報を持って帰りますのでお楽しみに。Fax,メールは通常どうり受け付けています。

◆月刊ムーンシャイナー最新9月号は、マイク・シーガー追悼@、ブルーグラス・フィドルの原点「チャビー・ワイズ/ベニー・マーティン/ハウディ・フォレスター」、カーリー・セクラーとジム・シューメイト60年目の共演、吉崎ひろし&N.B.プロジェクト、ビル・ハレル追悼、水戸ブルーグラス・フェス、少路健介「フィドル修行中」、連載クラレンス・ホワイト物語F、京の華舞台:カントリードリーム「チャーリー・マッコイ、ケニー&ドーン・シアーズ来日」ほか、日米ブルーグラス情報満載。

8月号は ブライアン・サットンのカバーストーリー「世界最速のフラットピッキン……!?」、尾崎ブラザーズ「ブルーグラス・パイオニア顕彰式」、マイケル・マーティン・マーフィー「この夏一番涼しいブルーグラス!?」、ラッシー「夫婦デュオのデビュー10周年」、吉田瑞男のIBMA2008リポート、ブルーグラス入門「ジャムの作法」、連載クラレンス・ホワイト物語E、闘魂バンジョー「ダニエル・グラインドスタッフ」ほか。

月刊ムーンシャイナー定期購読は1年間(12冊)

\6,000- 半年間(6冊)\3,300-。単冊\525-ですが、できれば年契をお願いします。購読開始希望月をお知らせください、早速お送りします...!!

今月の新入荷注目作品

先月のレター#346がウェブ版のみのため、今回の印刷版には先月分も新入荷として掲載します。

TUT-1D AEREO PLAIN BAND REUNION『Troy, New York; Nov.18, 2000』DVD\2,888-(本体\2,750-、111分)

ハートフォード最晩年、ものすごい!!感動のお宝映像……だが!?。映像新入荷参照。

ARH-204D NEW LOST CITY RAMBLERS『Always Been a Rambler』DVD\3,255-(本体\3,100-、58分+30分、カラー+白黒、stereo, widescreen 16:9)

60年代以降アメリカン・ルーツ系の音楽を動かした人たちがベースにしたNLCRのすべてを表現し尽くした秀作DVD。オールドタイムブルーグラス音楽の入門としても秀逸!! 映像新入荷参照。

SF-40180 NEW LOST CITY RAMBLERS『50 Years: Where Do You Come From? Where Do You Go?』CD3枚組+小冊子\5,040-(本体\4,800-)

1958年に結成されたNLCRが残した50年間の音源と思いの詰まった秀作ベスト集+未発表。オールドタイム/フォーク新入荷参照。

SKFR-1009 RICKY SKAGGS『Songs My Dad Loved』CD\2,573-(本体\2,450-)

リッキー・スキャッグスの最新作は、オールドタイムからクラシック・カントリーまで、リッキーひとりだけで演ずる「父親の愛した音楽」集。詳細は次号にて。

SH-4040 BRYAN SUTTON & Friends『Almost Live』CD\2,573-(本体\2,450-)

現在、ブルーグラス・フラットピッキン・ギターの最高峰、ブライアン・サットン最新作。MS誌8月号カバーストーリー。ブルーグラス新入荷参照。

SAR-2256 V.A.『The Road Home; Tribute to Butch Baldassari』CD\2,573-(本体\2,450-)

今年1月10日、56歳の若さで他界したブッチ・バルダサリに捧げるジャンル/楽器を超えた秀作アコースティック・アルバム。インスト新入荷参照。

NETT-30792 ABIGAIL WASHBURN & SPARROW QUARTET『Bela Fleck, Casey Driessen, Ben Solee』CD\2,888-(本体\2,750-)

怪物女性オールドタイム・ボーカリスト、アビゲール・ウォッシュバーンの音楽をベラ・フレックが見事なバンジョー&フィドル室内楽に仕上げた秀作。オールドタイム/フォーク新入荷参照。

RHY-1048 MICHAEL MARTIN MURPHY『Cowboy Classics:Old West Cowboy Collection』CD\2,079-(本体\1,980-)

現代のカウボーイ、マイケル・マーティン・マーフィーのすばらしいスタンダード「ウエスタン」ソング集。オールドタイム/フォーク参照。

TL-22279 V.A.『Opry Video Classics 2』DVD8枚組\15,960-(本体\15,200-)

グランド・オール・オープリの貴重なDVD映像集第2弾。カントリーファン必見!! 映像新入荷参照。

HL-0001241 JIM MILLS『Gibson Mastertone Flathead 5-string Banjos of the 1930’s and 1940’s』170Pages-Book\6,930-(本体\6,600-)

バンジョー・ピッカー永遠の憧れのプリウォー・ギブソン・バンジョーたちの見事に美しいため息だらけの写真集と詳説。楽器/その他新入荷参照。

ブルーグラス新入荷

SH-4040 BRYAN SUTTON & Friends『Almost Live』CD\2,573-(本体\2,450-)

Morning Top/Big Island Hornpipe/Rye Straw Suite/Church Street Blues/Dark Island/Kitchen Girl/Gonna Lay Down My Old Guitar 他全10曲

ムーンシャイナー誌8月号のカバーストーリーに登場した現在、ブルーグラス・フラットピッキン・ギターの最高峰と言われるブライアン・サットン、4枚目最新作。ちょっとぎこちないデビュー作『Ready to Go』(‘00 SH-3906 \2,573-)、これがフラットピッキンの醍醐味とばかりの有名フィドル・チューン集『Bluegrass Guitar』(‘03 SH-3975 |2,573-)、そして父親を含めた自身のヒーローたちとのデュオ集でグラミー受賞作『Not Too Far from the Tree』(‘06 SH-4001 \2,573-)につづく最新作は、リッキー・スキャッグスのケンタッキー・サンダーでデビューした1995年以来、ブルーグラスの最先端で積んできたキャリアの総集編的作品。サム・ブッシュ/ベラ・フレック/ジェリー・ダグラス/ステュアート・ダンカン/マーク・シャッツとの通称ブルーグラス・オールスターズを1曲目に、パンチ・ブラザーズのクリス・エルドリッジのトラとして活躍した時期のクリス・シーリ/ノーム・ピケルニー/ゲイブ・ウッチャーらとの2曲目のほか、ホット・ライズ・リユニオンやラス・バレンバーグとのギター・デュオ、ベラ・フレックとのデュオ、大の仲良しオープリー・ヘイニーとセルマー・スタイル・ギターを手にしたジプシー・スウィング、ティム・オブライエンとは自身のクロウハンマー・バンジョーをメインにオールドタイム、そしてクリス・シーリとの目くるめくデュオで終わる、自身のオリジナルをメインにしたギター弾きまくり快作。

RHY-1051 LOU REID & COROLINA『My Own Set of Rules』CD\2,573-(本体\2,450-)(歌詞付き)

Amanda Lynn/She’s More to be Pitied/In Despair/Daddy Tried/Mama/Blue Ridge Girl 他全13曲

さすが大ベテラン、堂々としたブルーリッジ系ブルーグラスの粋を聴かせてくれるルー・リード&カロライナの最新作。現在もセルダム・シーンのメンバーとして活躍する一方で、自身の好みを追求するバンドを立ち上げたルー、どの曲にも典型的なブルーグラスらしさを加味したサウンドはナッシュビル産のカントリー寄りブルーグラスとは一線を画し、70年代の「ハッピー・ミディアム」な軽快なブルーグラスを聴かせる。ロンサム・リバー・バンドにもいたシャノン・スローターの趣味のいいギター、トレバー・ワトソンの落ち着いたバンジョー、紅一点クリスティー・リードのベース、そして全編にロン・スチュワートのフィドルをゲストに、カーター・スタンレーの”She’s More Pitied”などを女性ボーカルで決めたり、モンローの”In Despair”をツインフィドル・イントロのミディアム・テンポで歌い上げたり、そのほかアカペラやコンテンポラリーな素材にもベテランらしい手堅く落ち着いたサウンドが心地よい。

SH-4054 JEREMY GARRETT『I Am A Stranger』CD\2,573-(本体\2,450-)

Echoes of the Goodbye/What’s Good for You/Give It Up/Today/Fields of My Mind/End of the Line/Peace King/North & South of the River 他全11曲

インファマス・ストリングダスターズのフィドル/ボーカルを担当するジェレミー・ギャレットのライブ会場でのみ発売されている珍しいCD盤。10代のスーパーフラットピッカーとして知られるジェイク・スタージェル(ラベル・シスターズ/グリーンカーズ)や、女性バンジョー奏者としてトップクラスのジュリー・エルキンズ(ケーンズ・リバー/ドウターズ・オブ・ブルーグラス)らにショーン・レーン(m)、デニス・クロウチ(bs)を基本セットにした爽快なオリジナルや、ギターにクリス・シャープを配したフラット&スクラッグス・カバーには驚きのアビゲイル・ウォッシュバーンがカーリー・セクラー役を務めマイク・コンプトンやネッド・ルベレッキ(bj)、マイク・バブ(bs)が重たいF&Sサウンドに挑戦、おじいちゃんが大好きだったというハンク・トンプソンのカバーにはクリス・シャープのほかポール・フランクリンのスティール!とジェフ・テイラーのピアノ、そして子供時代からJ.D.クロウ&ニューサウスとともに大ファンだったというU2のカバーほか、もちろんダスターズの面々を従えたアグレッシブなインスト等々、自身のオリジナル・ソングを中心にバラエティに富んだ作品。アイダホというブルーグラス不毛の地で、父親グレンとともにブルーグラスを愛し演じつづけた結果に生まれたすばらしいブルーグラス作品だ。

RHY-1046 BRANDON RICKMAN『Young Man, Old Soul』CD\2,573-(本体\2,450-)(歌詞付き)

Always Have Always Will/Rain & Snow/Wide Spot in the Road/Let Me Walk Lord/So Long 20s 他全12曲

新生ロンサム・リバー・バンド(LRB)のリード・ボーカリストとして、その最新作『No Turning Back』(RHY-1040 \2,573-)を現在ブルーグラス・アンリミテッド誌のアルバム・チャート1位を招来した新人ブランドン・リックマンのソロ・デビュー作である。LRBの同僚で、今春来日したアンディ・ボール(m,g,tv)のほか、ザ・グラスカルズのアーロン・マクダリス(bj)やテリー・エルドレッジ(v)、ジェイミー・ジョンソン(v)、そしてランディ・コーアズ(d)、ジェニー・フリーノア(f)らがバック。デル・マッカーリーやピーター・ローワンで知られるトラッド曲、カーター・スタンレーやバック・オウエンズらの知られざる名曲を取り上げるほか、スティールドライバーズのクリス・ステイプルトンとタミー・ロジャーズ(f)の曲など、新時代のブルーグラス・ソングライターの曲も取り上げている。チョッと煙がかったハスキーなボーカルは、独特のロンサム感を伴って、ブルーグラス・アルバムには珍しく楽器の伴奏を抑えたシンプルな曲でシンガーとしてのアイデンティティを前面に、その力強い歌唱力をアピールする。

PATUX-047 PATUXENT PARTNERS『I’ve Been Known to Cry』CD\2,573-(本体\2,450-)

Tomorrow Night/Big River/One-Side Love Affair/Going Home/Somebody’s Back in Town 他全14曲

1950〜60年代はじめにかけてを、「ブルーグラス黄金時代」という。何故か!?……それは当時のバンドが、幸いなことに音楽知識(情報)の少なさのために、小手先の技術(テクニック)や音楽様式としてのアンサンブルとは無縁に、ただただ「かっこ良く受けよう!」とのみ腐心したことにあると思う。そんなイノセント(無垢)なブルーグラスは現在、なかなか聴くことができない。……が、見つけたぞ!! ワシントンDC地区で近年、次々とアルバムを発表するパタクセント・レーベルのオーナー、トム・ミンティ(m)が、ブライアン・ディーア(g)、マーク・ディレーニー(bj)、ジャック・レイダーマン(f)、ビクトリア・マクミューレン(bs)と組んだ、その名もパタクセント・パートナーズの1999年作品。1950年代、ロカビリーの胎動を含んだカントリーともブルーグラスともつかない、無名の「かっこ良さメ」な曲を中心に、全員が時代の空気を理解したテクよりも気持ちで演じるトラッドグラスの秀作である。近年の「カッコいい音」に慣れた耳には、やや、取り扱い注意……だけどネ!?

REB-1832 SPRING CREEK『Way Up on a Mountain』CD\2,573-(本体\2,450-)

Another Lonesome Night My Dear/Tangled in the Pines/Cuba Swing/Lonesome Town/In Despair 他全12曲

コロラド州ライオンズを本拠にしたハード・ドライブなトラッドグラスを標榜するスプリング・クリークの第3作目にしてレベルからの全米デビュー作品である。マイケル・クリーブランド(f)をゲストに、ハードドライビング(ソリッド)なビートと、ハイロンサムな歌詞を前面に出したオリジナルでぐいぐいと押してくる正統派ブルーグラス・バンドである。全員が、テキサス州のサウス・プレーン大学でアラン・マンデとジョー・カーのブルーグラス科を卒業という若者たち、正統派でありながら、リッキー・ネルソンとビル・モンローのカバーのほか、スウィングっぽいインストなど、バラエティに富んだ作品にしている。

MSM-1330 MIKE SCOTT『Smoky Mountain Bluegrass』CD\2,573-(本体\2,450-)

Goodbye Liza Jane/Lonesome Road Blues/Home Sweet Home/Bully of the Town/Turkey in the Straw/Tennessee Waltz/Alabama Jubilee/Red Wing/Roll in My Sweet Baby’s Arms/Careless Love/When You’re Smiling/Dear Old Dixie.

以上、超有名スタンダード12曲を、元ジム&ジェシーの正統派スリーフィンガー・スタイリストのマイク・スコットを中心に、ブライアン・サットン(g)、アダム・ステッフィ(m)、オーブリー・ヘイニー(f)、ロブ・アイクス(d)、ベン・アイザックス(bs)が、観光地のお土産用アルバムとして制作、自由に楽しくスタジオ・ジャムを繰り広げるといった企画モノ。どーよ!?……アルバムとしての芸術的価値はさておき、これほど楽しいジャムを眺めない手はないぞ!! リスナーにはとっても美味しい、そしてプレイヤーにはとても参考になる企画作品。なお、マンドリンをマイク・コンプトンに代えたビル・モンローの有名歌物インスト集『Blue Moon of Kentucky』(MSM-1300 \2,450-)も再入荷!!

ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷

REB-8005 V.A.『Drive-Time Bluegrass』CD\2,079-(本体\1,980-)

ブルーグラス・レコードの老舗、レベル/カウンティのレーベルに残る全18曲。60年代のレッド・アレン”Hello City Limits”やラリー・リチャードソン”Nashville Jail”から、70年代のカントリー・ジェントルメン”Fox on the Run”やセルダム・シーン”My Little Georgia Rose”、80年代のデル・マッカーリー”She Left Me Standing on the Mountain”やラリー・ライス”Aunt Mary’s Spring”、90年代のロンサム・リバー・バンド”Sittin’ On Top of the World”やブルー・ハイウェイ”It’s A Long, Long Road”、そして00年代のジュニア・シスク”Leaving Baker County”やスティープ・キャニオン・レンジャーズ”Ramblin’ Man Is aRamblin’ Man”まで、ほぼ半世紀のブルーグラスを、有名アーティストとスタンダード/ヒット曲で一望する楽しい廉価コンピレーション。

ブルーグラスお勧め作品
(すでに新入荷で紹介済みの作品です)
■話題の最近作
今、旬なブルーグラス・アルバムたち……

SH-4049 SARAH JAROSZ『Song Up in Her Head』CD\2,573-(本体\2,450-)

ムーンシャイナー最新7月号の表紙を飾った少女、サラ・ジャローズのデビュー作。今春高校を卒業した18歳、マンドリンのスーパーピッカーという一面を持ちながら、その圧倒的な音楽センスをベースにシンガー/ソングライターとして「女ティム」と賞賛されるサラ、1曲目のクリス・シーリ+ジェリー・ダグラスとの超絶コラボから、ティム・オブライエンとのデュオによる現代版アパラチアン・バラッドとクロウハンマーバンジョー、そしてマンドリン・インストではマイク・マーシャルを従えて……。共にツアーをするふたりの天才少年ふたり、アレックス・ハーグリーブス(f)とサムソン・グリスマン(bs、デビッドの息子)……、そして最後の曲はクリス・シーリとのデュオ。スリーフィンガー・バンジョーこそ入っていないが、今後のブルーグラスの新しい胎動を象徴する凄い才能の爽快デビュー。

RHY-1044 MICHAEL MARTIN MURPHEY『Buckaroo Blue Grass』CD\2,573-(本体\2,450-)

数々のヒット曲を持つシンガーソングライター、マイケル・マーティン・マーフィーの最新作は「この夏、一番涼しいブルーグラス」。70年代からのアメリカ音楽ファンならきっとどこかで聴いたことのある美しく優しいメロディー、”Lost River”や”Carolina in the Pine”が、3Mの甘いボーカル、パット・フリン(g)、チャーリー・クッシュマン(bj)、アンディ・レフトウィッチ(f)、サム・ブッシュ/ロニー・マッカーリー(m)、ロブ・アイクス(d)ほか、申し分ないバックで見事なブルーグラス・サウンドとなって流れてくる気持ちよく爽やかなこと!

COMP-4504 BEARFOOT『Doors and Windows』CD\2,573-(本体\2,450-)

6月ビルボード・ブルーグラス・チャートのナンバーワンをヒットしたベアフット。すでに9年のキャリアを持つアラスカ出身の話題バンドだが、ビスケット・バーナーズのオデッサ・ジョーゲンソン(f)が新加入、そのノーラ・ジョーンズを思わせるようなちょっと気だるいフォノジェニックなボーカルを全面に押し出して「ニュー・オールドタイミー」に大変身。バンジョーレスで女性ツイン・フィドルにベース、そして男性マンドリンとギターの5人組。カーター・ファミリー、ジョン・ハイアット、そしてビートルズ”Don’t Let Me Down”のカバーほか、友人ソングライターたちの作品とオリジナル。ブルーグラスのテクニックを身につけたオールドタイミーな女性たちが、かっこいいぞ!!

REB-1826 BARRY SCOTT & SECOND WIND『In God’s Time』CD\2,573-(本体\2,450-)

歯切れの良いバンジョー・ロールと軽快なリズムに導かれて、クイックシルバー譲りの完璧なトリオやカルテット・ハーモニーをバックに、バリー・スコットの硬質なテナーボイスが美しいメロディーに乗っていく。1996年から9年間、ジェイミー・デイリー(デイリー&ビンセント)と共にドイル・ローソン&クイックシルバーのボーカリストとしてそのピークを作り上げたバリーが20代のスーパーな若者たち、マシュー・マンゼィ(m)、ゼーン・ペティ(bj)、トラビス・ホック(d)らとともに結成したバンドのデビュー作。ビンス・ギルがゲスト参加。

RHY-1040 LONESOME RIVER BAND『No Turning Back』CD\2,573-(本体\2,450-)

ロンサム・リバー・バンド最新作は、90年代のコンポラソリッドからトラッドにシフトしながらも、その圧倒的な影響力を持つサミー・シーラーのバンジョーに乗って軽快なブルーリッジ系ブルーグラスを聴かせる。今年春もサミーとともに来日したアンディ・ボール(m)のほか、新ボーカルの若いブランドン・リックマン(g)がすばらしい。ムーンシャイナー誌掲載全米ブルーグラス・アルバム・チャートで6〜8月の3ヶ月連続ナンバーワン・アルバム。

COMP-4506 GIBSON BROTHERS『Ring the Bell』CD\2,573-(本体\2,450-)(歌詞付)

現在ブラザー・デュオ最高峰、ギブソン・ブラザーズのコンパス移籍第一弾。ニューヨーク北部の農業地帯で育ったエリック(bj)とレイ(g)のギブソン兄弟、ルービンを思わせる硬質ですっきりとしたデュオを身上に、レスター・フラット・ファンを自認するエリックとレイのオリジナルのほか、トム・ペティのカバーなどを、マイク・バーバー(bs)、ジョー・ウォルシュ(m)、クレイトン・キャンベル(f)のバンド・サウンドで、ストレートな上品なトラッドグラスを聴かせてくれる。なお彼ら、2004年の『Long Way Back Home』(SH-3986 \2,573-)でのカバーヒット”Ophelia”はこのすばらしい兄弟デュオの入門編、必聴です!

TCP-203 SHEARWATER『Shearwater』CD\2,573-(本体\2,450-)

かつて瀬戸大橋のフィッシャーマンズ・ウォーフに長期滞在し、中島ファミリー・バンドのベースも担当、1996年の阪神淡路大震災ではいち早く慰問に訪れ、阪神間の避難施設を回り、そのさわやかなボーカルで人々を癒してくれたタミー・ファサートの最新作。デイブ・クラークのギターとジェイムズ・ウィットールのマンドリンにタミーのベース、そしてエイドリアン・ドランのフィドル・ゲストというバンジョーレスでシンプルな構成で、「ミズナギ鳥(Shearwater)」というユニット名に相応しいタミーらしい、飾り気のないさわやかなオリジナルのブルーグラスが楽しめる。女性ブルーグラス・シンガーにお勧めの優しい曲がタップリ。

RHY-1042 AUDIE BLAYLOCK & REDLINE『Hard Driving Bluegrass』CD\2,573-(本体\2,450-)

「ハード・ドライヴ」と形容されるエネルギーを前面に、1950〜60年代のブルーグラス名曲を今によみがえらせるオウディ・ブレイロックの最新作は、ジミー・マーティンとボブ・オズボーンの”You’ll Never Be the Same”やレッド・アレンの”Send Me Your Address from Heaven”、”My Blue Eyed Darling”をはじめ、これでもか!と言わんばかりの渋いトラッドグラス名曲揃い。絶え間なくロールするバンジョー(エバン・ウォード)とアグレッシヴなフィドル(パトリック・マカビニュー)はともに10代、20代前半のジェイソン・ジョンソン(m)とマット・ウォーレス(bs)の若者たちとともにバンドサウンドで勝負する快作。ムーンシャイナー2月号表紙特集。

REB-1825 JUNIOR SISK & RAMBLERS CHOICE『Blue Side of the Blue Ridge』CD\2,573-(本体\2,450-)

ムーンシャイナー誌5月号掲載の全米ブルーグラス・アルバム・チャートでナンバーワンをヒット!! ブルーリッジ系ブルーグラスのトラッドグラス回帰がはじまった90年代、そのソウルフルなボーカルで人々を驚かせたジュニア・シスクのランブラーズ・チョイス最新作。ロニー・ボウマンをプロデューサーに迎え、タイトル通り、トラッドに根ざした典型的なブルーリッジ系サウンドを聴かせてくれる。ムーンシャイナー08年8月号に特集記事あり。

RC-123 HARVEST MOON『In the Wind』CD\2,573-(本体\2,450-)

20年前にLPアルバム『I Belong to That Music』(RC-110 LP+CDR\2,258-)を発表したハーベスト・ムーンが最新アルバムとともに復活。京都の学生ブルーグラスが持つモダニズムを昇華したようなサウンドで、「和製ブルーグラス」を標榜!?、この最新作でも相変わらずのお茶目な仕掛けを残しつつ、ちょっと大人になった全曲英詩のオリジナル作品集。古田直樹(f)と木下健太郎(m,f)によるオリジナルを中心に、折り目正しい小野田浩二(bj)、そしてクールな毛利武志(g)と植田雅也(bs)のリズムに支えられて、今井佐由子のリード・ボーカルがやさしく歌いかけてくれる。われわれ日本人がブルーグラスを唄うということに、英語も日本語も関係ない、重要なのは音楽に対する真摯な気持ちである。彼ら、ハーベスト・ムーンは自分たちの言葉で、自分たちの音楽を創り上げている。ぜひ、聴いてみて欲しい。

REB-1829 LOST & FOUND『Love, Lost and Found』CD\2,573-(本体\2,450-)

このアンサンブルと楽器の気色良さ……、知らないと損をする!ブルーリッジ系ブルーグラスのパイオニア/大御所、ロスト&ファウンドの最新作。4人組フィドルレスの典型的なブルーグラス・バンドを、見事な音の整理/統合で、各楽器が響くスペースを絶妙に配分し、そこからあたらしいサウンド・スタイル(のちにコンポラソリッドとかブルーリッジ系と称した)を提示した彼ら。とくに本作でも7曲が収められている故デンプシー・ヤング(ムーンシャイナー誌07年12月号にて追悼特集)が参加している曲はすばらしいぞ!! ロスト&ファウンドのアンサンブルを知っているか?知らないか?……あなたのバンド(またはお耳)の音整理が進みますよ。絶対お勧めのバンドサウンド!!

PC-1163 DIXIE BEE-LINERS『Ripe』CD\2,573-(本体\2,450-)

4月にマロ川端&サミー・シーラーのブルーグラス・エクスチェンジで来日した女性フィドラー、レイチェル・ジョンソンを含むディキシー・ビーライナーズの全米デビュー作。メインボーカリストの女性、ブランディ・ハートのユニークなソングライティングに独自のアレンジを施した新鮮なサウンドを提示し、ストーリー性のある女性ブルーグラスが楽しめる秀作。今秋、シエラ・ハル&ハイウェイ111とアンクル・アールとの3グループで1ヶ月あまりの全米ツアーをするという旬のグループだ。

REB-1827 DAVID DAVIS & WARRIOR RIVER BOYS『Two Dimes & a Nickel』CD\2,573-(本体\2,450-)

グランパ・ジョーンズの名曲”I’ve Been All Around”を1曲目に、モンロイズムを意識しながら南部アラバマで家族の伝統を受け継ぐデビッド・デイビス。1938年にビル・モンローが雇った最初のブルー・グラス・ボーイ、あのクリオ・デイビスが叔父にあたる。ほかに、ドック・ワトソンやフラット&スクラッグスで知られる”Train That Carried My Girl from Town”、そしてジム・イーンズ”Broken Promise”など、トラッドグラスの王道サウンドを守りつつオリジナルな最新作。背筋を伸ばし、ステットソン帽を被り、ロアーを抱える姿はヒーロー、ビル・モンローを髣髴させるデビッド、2006年の前作『Troubled Times』(REB-1817 \2,573-)もすばらしい。

RHY-1045 RUSSELL MOORE & IIIRD TYME OUT CD\2,573-(本体\2,450-)(歌詞付)

新生サード・タイム・アウトの第一弾!! 圧倒的な歌のうまさでIBMA最優秀男性ボーカルの常連、ラッセル・ムーアの名前をバンド名に冠しての再出発。スティーブ・ディリングのまっすぐなバンジョーに、ジョン・コーワン・バンドに参加していたウェイン・ベンソン(m)が戻り、抜群のテクニックと現代風な感性で縦横無尽なジャスティン・ヘインズ(f)、そして新加入のエドガー・ラダーミルク(bs)の5人組。ラッセルのボーカルが生き生きとするバーサタイルな選曲は、フォスター作の”Angeline Baker”に新しく詩をつけた”My Angeline”、ビル・モンローとハイロンサムをテーマにした自作の”Big City Blues”ほか、ブルーグラス仲間の新曲が見事にサード・タイム・アウト化する。かれらのラウンダー時代のベスト集『Footprints: A IIIrd Tyme Out Collection』(ROU-0602 \2,573-)と聴き比べると、ここ10年のトップバンドの変遷が興味深い。

BE-2009 BLUEGRASS EXCHANGE『Melting Borders』CD\2,573-(本体\2,450-)

4月に全国ツアーをしたマロ川端とサミー・シーラーのブルーグラス・エクスチェンジの最新作。在米で活躍するギター/ボーカルのマロとIBMA最優秀バンジョー奏者サミー、そしてサミーのロンサム・リバー・バンド(LRB)ではマンドリンとテナーを担当するアンディ・ボール(bs)に秋元慎(m)といった固定メンバーに、今回初参加の女性フィドラー、レイチェル・ジョンソンを加えた5人組が、それぞれの個性を尊重しつつバンドサウンドを創る。マロが育った70年代のDCグラス系の落ち着いたサウンドを念頭にした音作りのソフトなブルーグラス。

■ムーンシャイナー最新9月号特集関連作品
(ブルーグラス専門月刊誌のムーンシャイナー最新9月号は\525-。マイク・シーガーのカバーストーリーで、以下は特集記事の関連作品)

●マイク・シーガー追悼(1933-2009)

ムーンシャイナー誌9月号から、8月7日に亡くなったマイク・シーガー追悼シリーズ連載を開始!

ARH-204D NEW LOST CITY RAMBLERS『Always Been a Rambler』DVD¥3255(本体\3,100-)

1958年に結成されたニュー・ロスト・シティ・ランブラーズ50周年を記念して製作された映像作品。オールドタイム入門秀作!! 映像新入荷参照。

SF-40180 THE NEW LOST CITY RAMBLERS『50 Years:Where Do You Come From? Where Do You Go?』CD3枚組\5,040-(本体\4,800-)

はからずもマイク・シーガーへの追悼盤となってしまった、ニュー・ロスト・シティ・ランブラーズの足跡を集大成した3枚組大作。オールドタイム/フォーク新入荷参照。

ARH-9003 STRANGE CREEK SINGERS CD2,098-(本体\1,980-)

マイク・シーガーがヘイゼル・ディケンズ、アリス・ジェラルド、トレイシー・シュワルツ、ラマー・グリアと’69年に発表したストレンジ・クリーク・シンガーズ唯一の作品。

ACD-37 DAVID GRISMAN, JOHN HARTFORD & MIKE SEEGER『Retrograss』CD\2,573-(本体\2,450-)

デビッド・グリスマンとジョン・ハートフォード、マイク・シーガーの3人が創ったシビアな冗談音楽。エルビス・プレスリーをチャーリー・プール・スタイルでやれば?、ディラン曲をロスコー・ホルカムがやれば?、ビートルズをラグタイム・バンドがやれば?、チャック・ベリーをオールドタイム・ラップすれば?、”Blue Ridge Cabin Home”をカーター・ファミリーがやれば?等々の全17曲。

●ブルーグラス・フィドルの原点

いわゆるオリジナル・ブルーグラス・バンドに参加した4人のフィドラー、チャビー・ワイズ、ベニー・マーティン、ハウディ・フォレスター、ジム・シューメイトの特集。この4人の録音に関して…。

チャビー・ワイズを聴くなら『16 Gems』(COL-53908 CD\2,079-)。ベニー・マーティンの最高作はフラット&クラッグス究極の名盤『Foggy Mountain Jamboree』(COL-77627 CD\2,079-)でこの中にはハウディ・フォレスターの”Earl’s Breakdown”も含まれる。またジム・シューメイトの”We’ll Meet Again Sweetheart”と”Cabin in Carolina”はフラット&スクラッグスのマーキュリー全録音集『The Complete Mercury Recordings』(B000007002 \2,573-)で聴ける。いずれもアルバムとしてはブルーグラス超名盤。また、完璧コレクションとして全集ボックスセットがあるのでお問い合わせください。体全体を耳にして、聴くべし!!

SKFR-1008 RICKY SKAGGS & KENTUCKY THUNDER『Honoring the Fathers of Bluegrass; Tribute to 1946 and 1947』CD\2,573-(本体\2,450-)

若いアンディ・レフトウィッチが1946〜47年のチャビー・ワイズをコピーする。我慢しながらのチャビーのコピーが少しずつベニー的感覚とハウディ的音使いにゆれていくのが聴き所。ビル・モンローがフラット&スクラッグスらを従え、ブルーグラスが誕生したあのオリジナル・ブルーグラス・バンドの1946〜47年録音のほぼ完全コピー集!!で2008年度グラミー賞ブルーグラス部門を受賞したリッキー・スキャッグス作品。

●カーリー・セクラー&ジム・シューメイト

初期フラット&スクラッグスを支えたふたり、今年5月の共演リポート!! ふたりの元気が嬉しい。

CCCD-0236 CURLY SECKLER『Down in Carolina』CD\2,573-(本体\2,450-)

フラット&スクラッグス黄金期のテナーボーカルで2004年IBMA名誉の殿堂入りをしたカーリー・セクラーが、今春来日したティプトン・ヒル・ボーイズ(クリス・シャープ/ジョージ・バックナー/ケビン・スルーダー)をバックに、ラッセル・ムーア、ダドリー・コンネル、ラリー・スパークスやドック・ワトソンらを迎え、86才にして衰えを知らない艶のある声を聴かせてくれる嬉しいアルバム。

CCCD-0243 CURLY SECKLER『Bluegrass, Don’t You Know』CD\2,573-(本体\2,450-)

テイター・テイトのアグレッシブなフィドル・チューンからジョージ・バックナーの重たくリッチなトーンのスクラッグス・バンジョーではじまる”Why Did You Wonder?”…、どーだ!?文句あるめぇ! 上記作品と同時録音の第2部。「彼ら(ナッシュビル)はカントリーじゃないって言う、そうさ、これはブルーグラスなんだ、don’t you know?...わかるかい!?」と唄う書き下ろしオリジナルで反骨ぶりも聴かせるカーリー、「ボケるまで、君を愛し続けるよ」なんて言わずに、いつまでも元気で!!

CO-2740 CURLY SECKLER『That Old Book of Mine』CD\2,573-(本体\2,450-)

1970年代最高のトラッドグラス・アルバムの一枚と、個人的に思う大名盤が初CD化。ただ、余計なボーナス・トラックが邪魔だが……。フラット&スクラッグスのハーモニーを創ったカーリー・セクラーが1971年にカムバック、故ビリー・エドワーズ(bj)、テイター・テイト(f)、ハーシャル・サイズモア(m)らのバックアップで、これぞ、ストレートでソリッド&トラッドグラス!! MS誌04年10月号でカーリー・セクラーIBMA名誉の殿堂入りを記念した特集あり。

●「クラレンス・ホワイト物語」

RW-CTAB CLARENCE WHITE『The Essential Clarence White Bluegrass Guitar Leads』102頁Book+CD2枚組\6,930-(本体\6,600-)

兄ローランドによる「クラレンス・ホワイト物語」連載の第7回。不世出の天才ギタリスト、クラレンス・ホワイトのクロスピッキン徹底攻略教本。

■ベストセラー

REB-1823 BILL EMERSON & THE SWEET DIXIE BAND CD\2,573-(本体\2,450-)

端正なスリーフィンガーロールの持ち主で、70年代を席巻した「DCグラス」をリードしてきた男、ビル・エマーソンが長年の沈黙を破って、しかも、60〜70年代を経験した世代の琴線に触れる完璧な選曲とサウンドでカムバックした07年作品。華麗なロールが、さまざまなボーカル・ゲストと軽快に響く。全編、優しさに包まれた暖かさの感じられる秀作だ。ちかごろ、お疲れ気味の方に、「ホッ」とする懐かしいブルーグラス・サウンドをぜひどーぞ!!

RHY-325 MASHVILLE BRIGADE『Bluegrass Smash Hits, Volume 1』』CD\2,079-(本体\1,980-)

ナッシュビル火曜日名物、ステーション・インのザ・サイドメンに変わるハコバン、話題の若者集団、マッシュビル・ブリゲイドのデビュー作。「ウィーピング・ウィロー」から「オハイオの岸辺」ほか、全16曲ブルーグラスの超スタンダードを中心に今が旬の若手たちがバンドとして聴かせるエンジン全開ブルーグラス作品。ジョッシュ・ウィリアムズとダレル・ウェッブ(g)、アーロン・マクダリス(bj)、アシュビー・フランク(m)、そしてジム・バンクリーヴ(f)とグレッグ・マーティン(bs)。あの曲この曲のホットピッキンとテンションの連続にオジサンの脳細胞もビリビリと刺激を受けます。モンロー、フラット&スクラッグス、スタンレー、マーティンらの名曲スタンダードがビシビシと甦ります。

CP-8901 CLUSTER PLUCKERS CD\2,888-(本体\2,750-)

I Wonder Where You Are Tonight/Woman In Love/Life’s Railway to Heaven/I Still Miss Someone/Will You Miss Me/Darlin’ Cory/Farther Along 他全10曲

日本人の琴線に触れるブルーグラス!?で人気を博したクラスター・プラッカーズ、20年前のデビュー作が久々の再入荷。とにかく歌うことが好きな女の子ふたり、マーガレットとクリスにナッシュビル・アンダーグラウンドの名ピッカーたち、リチャード・ベイリー(bj)、ブレイン・スプラウス(f)、デール・バリンジャー(bs)、そしてキーマンの音作り職人マーク・ハワード(g)。LP時代の作品で曲数は少ないが、有名ブルーグラス曲をサラッと、フツーの美しい音楽にしている名作だ。ちなみに彼らの第二作『Just Pluck It』(CP-9202 \2,888-)と第三作『Unplucked』(CP-9503 \2,888-)も在庫あり。

■歴史的作品やお宝レコーディング

M-109 KENTUCKY COLONELS『Bluegrass America』CD\2,888-(本体\2,750-)(限定、紙ジャケット仕様、歌詞付)

1962年9月に録音、翌年10月に発売されたケンタッキー・カーネルズの記念すべきデビュー盤が3曲のボーナス・トラックを付けた特別限定版。ローランド・ホワイトが兵役のために不参加ながら、当時彼らが愛してやまなかったフラット&スクラッグス・サウンドとそのグルーヴに一歩でも近づこうとした努力が、クラレンス・ホワイト(g)の見事なレスター・フラットのリズムと完璧なGランになって結実、カーター&ラルフ・スタンレーのプロデュースの下、ロジャー・ブッシュ(bs)、ビリー・レイ・レイザム(bj)、リロイ・マック(d)に、ゲスト・フィドラー、ゴードン・テリーを迎えたアーリー・ブルーグラスの大名盤である。ムーンシャイナー誌8月号連載「クラレンス・ホワイト物語E」にて、このアルバムの前後の出来事が語られている。

インスト新入荷

RSR-20901 CASEY DRIESSEN『Oog』CD\2,573-(本体\2,450-)

Green Flash/Uncontinental Breakfast/Ashland Breakdown/I’m Satisfied with You/Tao 3 他全14曲

ブルーグラス・フィドル界の台風の目!?ケーシー・ドリーセンの最新作。シュガーヒルからのデビュー作『3D』(SH-4016 \2,573-)で目からウロコのトラッド・スタンダードのアレンジでアッと驚かせたケーシー、今回はその前作を激しく上回る幅広い世界観を覗かせる。ダレル・スコットのエレキとペダル・スティール、アリソンの弟ビクター・クラウスのベース、マット・チェンバーレインのドラムスとともに、フィドルという楽器本来のイメージを前衛的なロックフュージョンの中で、自然体で主張する柔軟さは、ベラ・フレックとブライアン・サットンとのトリオ、アビゲイル・ウォッシュバーンのスパロー・カルテット、ティム・オブライエン・バンドへの参加などを通じて変幻自在の音楽性を身に付けたケーシーならではの感覚だ。今回もスタンレーの”O Death”ほか、モンロー・インストや歌物で古いカントリーソングのカバーなどが収められているが、メインはケーシーのスペーシーな無国籍オリジナル。しかし、そのフィドル・センスはブルーグラス以外の何物でもない。

SAR-2256 V.A.『The Road Home; Tribute to Butch Baldassari』CD\2,573-(本体\2,450-)

今年1月10日、56歳の若さで他界したブッチ・バルダサリに捧げるアルバム。ウエアリー・ハーツ(ブッチ、ロン・ブロック、マイク・バブ、エリック・ユーグラム→クリス・ジョーンズ)の大秀作『By Heart』でブレークした後、1990年にナッシュビルに移ってブルーグラス・マンドリンの世界を音楽的に幅広くとらえ、オールドタイムからクラシックまで、ナッシュビル・マンドリン・アンサンブルを主宰して偏見なくマンドリンのすばらしさを紹介したブッチ。その間、ロンサム・スタンダード・タイム、リチャード・グリーン&グラス・イズ・グリーナー、キャシー・キアボラ・バンドなどでの活動も特筆される。本作は収益を息子ブレイクの大学費用に充てるもので、ブッチの仲間たちが1曲ずつ提供、結果すばらしいアコースティック音楽のショウケースとなった作品。ジョン・カーリニ、ティム・オブライエンやサム・ブッシュ、デビッド・グリスマン、マイク・コンプトン、リッキー・スキャッグス、ローランド・ホワイトほか、そしてナッシュビル・マンドリン・アンサンブル”Butch’s Bounce Back”が締める全20曲。マンドリン・ファンのみならず、アコースティック音楽ファンにはお勧めの秀作である。

NBM-090901 吉崎ひろし&N.B.プロジェクト『Tryfull!!』CD\2,625-(本体\2,500-)

Fisher’s Hornpipe/Whiskey Before Breakfast/Irish Medley/Foggy Mountain Breakdown/雫のかたち/ちょっとだけシアワセ/Touch and Go/一番星 他全12曲

関西を中心に活躍するバンジョー奏者の吉崎が『Banjo Nostalgie』(NBM-020801 \2,940-)につづいて、発表した最新バンジョー集。ブルーグラスでも知られるスタンダードを「ツカミ」に、フォークタッチのメロディーを持つオリジナルや、ピアノとのインタープレイで「ツッコミ」、自身のギターとマンドリンとのトリオでリリカルな中にもスウィング感を漂わせた美しい曲、マラソン完走後に着想を得たというドライヴの効いたブレイクダウン、エスニックなニューエイジに津軽三味線的なイメージを加味した作品などを配しながら、フィドルのスネイク水谷、キーボードの松井正樹、パーカッションの田中良太とのN.B.プロジェクトをバックに、自在なオリジナル曲を披露する。バンジョーという特殊な!?楽器で生計を立てる吉崎の冒険を応援したい。ムーンシャイナー誌9月号の特集参照。

各楽器別インストお勧め再入荷作品
(楽器につきましては、楽器本体やパーツから教則物まで、各種取り扱っています。お気軽にお問い合わせください)
■特選アンサンブル!!

AMA-1051 MIKE MARSHALL’S BIG TRIO『Mike Marshall, Alx Hargreaves, Paul Kowert』CD\2,573-(本体\2,450-)

マイク・マーシャル最新作。30年ほど前、神童としてデビッド・グリスマン・クインテットに招かれたマイク・マーシャル、そんなマイクが今度は神童ふたりを自身の翼に入れて創り上げたアコースティック・トリオのデビュー作。16歳の天才フィドラー、アレックス・ハーグリーブスと、昨年11月クリス・シーリらのパンチ・ブラザーズに迎え入れられた21歳のベーシスト、ポール・コワートとのトリオはストレングス・イン・ナンバーズがクラシック室内楽を視野に入れた「1989年革命」(ムーンシャイナー誌6月号特集参照)以降の刺激的なインプロバイズ音楽。クラシックとオールドタイムとニューアコースティックが同居、圧倒的なマンドリン・テクニシャン、マイクの大きな世界観が聴きモノだ。

COMP-4482 ALISON BROWN『The Company You Keep』CD\2,573-(本体\2,450-)

バンジョーという御し難い楽器を女手ひとつ!?で透明感のあるポップな美しい楽器に昇華した才女、アリソン・ブラウン。ジョン・バー(piano)とジョー・クレイヴン(m,f,perc)という圧倒的な才能とともに、アイリッシュ・リズム・ギターの第一人者、ジョン・ドイルを迎えて、”Forked Deer”と”Midnite on the Water”のカリプソ・メドレー版、マーティン・オコナーのカバーのほかは、めちゃ美しいオリジナル・メロディーとバンジョーの響を聴かせてくれる目からウロコ秀作。ベラ・フレックとともに、バンジョーを「美しい楽器」……!?として音楽界に提示できる数少ないバンジョー賢者である。

ROU-0634 BELA FLECK『Throw Down Your Heart: Tales from the Acoustic Planet, Vol. 3 - Africa Sessions』CD\2,573-(本体\2,450-)

ベラ・フレックのアコースティック・プラネット・シリーズ第3弾、テーマはバンジョーのルーツ(起源)であるアフリカとの出会い。ブルーグラス・バンジョー奏法のあらゆる手法を駆使して、アフリカのさまざまな楽器や歌とのコラボレーションで、すばらしいバンジョー音楽に仕上げているのだ。全バンジョーファンに強力にお勧めしたい!愛すべき「バンジョー」の本質を提示してくれる大秀作。ムーンシャイナー6月号に特集!! バンジョーにとって歴史的な名盤となるかも……。

■ギター

RHY-1025 CLAY JONES『Mountain Tradition』CD\2,573-(本体\2,450-)

おそらく、世界最速フラットピッキンのひとつとなる”Big Mon”他、クレイ・ジョーンズによるブルーグラス・スタンダード・インスト集。アダム・ステッフィ、ジム・バンクリーブ、ロン・スチュワート、ジェイソン・ムーアといったトップピッカーをバックに演じる。…メチャ強烈です。

■バンジョー
(ムーンシャイナー連載のチチ松村「バンジョー祭り」、お見逃しなく!!)

PATUX-175 MARK DELANEY『Sidecar』CD\2,573-(本体\2,450-)

わたしお気に入りのバンジョー奏者、現在ダレン・ビーチリー&レジェンズ・オブ・ポトマック在籍のマーク・ディレイニーのデビュー作。同郷のエディ・アドコックをはじめ、これまで60余年のブルーグラス・バンジョーのさまざまなテクニックをバランス良く取り入れつつ、何よりも「音」に対するその抑え難い感情を爆発させる弦へのアタックと意表をつくタイミングの取り方が堪らない。選曲もバックも抜群。ムーンシャイナー誌4月号「連載、吉岡正の闘魂バンジョー」にて特集あり。

■マンドリン

PATUX-182 FRANK WAKEFIELD『Ownself Blues』CD\2,573-(本体\2,450-)

やっぱり「怪物!」という敬称がピッタリのマンドリン・グル(導師)、フランク・ウェイクフィールドの最新作は、彼の最高作と思わせる大秀作。ワシントンDC周辺の若者たち、まさに75歳の彼にとっては孫世代のスーパーピッカーたちを得て、そのウキウキとした様子が目に浮かぶようなすばらしいブルーグラス作品。ビル・モンローよりも「モンローらしい」と言われたというフランク。本最新作でもその旺盛な創造力は衰えず、一聴すると「バタバタバタバタ……」という印象の、その一音ずつに魂が聴こえるのは晩年のモンローに匹敵する凄さだ。なおフランクが60年代にレッド・アレンと残した名演『Red Allen; Keep on Going』(REB-1127 \2,573-)はトラッドグラス・ファン必聴の名作!!

■フィドル

COL-07418 MARK O’CONNOR『The Essential Mark O’Connor』CD2枚組CD\3,990-(本体\3,800-)

マーク・オコナーのベスト2枚組は、クラシック界で大ヒットした”Appalachian Waltz”からソロの”Amazing Grace”まで、ヨーヨー・マとエドガー・マイヤーとのトリオ、ウィントン・マーサリスらとのジャズなどのコンボやソロの15曲を1枚目。2枚目にはロンドン・フィルやナッシュビル・シンフォニーらとの8曲。あくまでもアパラチア、アメリカン・フィドルという感覚を持ちつづけるマーク。その弓さばきは見事である。廉価盤になりました。

■ドブロ

PATUX-037 DONNIE “DOBRO” SCOTT『Generations』CD-R\2,573-(本体\2,450-)

ワシントンDC地区で「ドニー・ドブロ」として知られる60才を迎えたドニー・スコット、子供の頃にラジオで聴いたフラット&スクラッグスのジョッシュに憧れて、トラック運転手をしながら30才になってドブロを弾きはじめたという。妻のバーバラのボーカル、息子ジョセフ(m)を中心に、マーク・ディレーニー(bj)やネイト・リース(f)らをバックに、ローカル色一杯の自家制作らしい作品。インストは”I’ll Be All Smiles”、”Ode to Joy and Bluebells of Scotland”、”Cuckoo’s Nest”、”No One Will Ever Know”、”Star of the County Down”、”Lovesick Blues”の6曲。テクニック的には一流どころのようにはいかないが、家族のコーラスや彼のドブロからは愛情一杯の暖かい音が響いている。……いいなぁ!!

オールドタイム&フォーク新入荷

SF-40180 NEW LOST CITY RAMBLERS『50 Years: Where Do You Come From? Where Do You Go?』CD3枚組+小冊子\5,040-(本体\4,800-)

8月7日に他界したマイク・シーガーが1958年に結成したニュー・ロスト・シティ・ランブラーズ(NLCR)は、端的にいえば、ボブ・ディランにフォークの意味を教え、ライ・クーダーをキューバに向かわせ、T.ボーン・バーネットに「オー・ブラザー現象」を起こさせた。つまり彼らは、フィールド(現場)に出て、本物の民衆音楽を見つけ出し、それをそのまま真空包装したのだ。そしてNLCRは50年前、完全に失われかけていたアメリカ音楽のルーツを若者たちに正確に伝え、その後のアメリカ音楽が根無し草になることを防いだのだ。もちろん都会の、また世界のブルーグラッサーたちに、ブルーグラス音楽の両親たる音楽を紹介した功績は計り知れず大きい。NLCRは1920〜30年代のアメリカの田舎の音楽をそのままコピーし、SP盤では知りえない息遣いまでもを聴き取りやすい音と言葉で紹介した。本作は1991年に発表された『Vol.1, 1958-1962, the Early Years』と、『Vol.2, 1963-1973, Out Standing in Their Fields』の2枚に、今回初出となる未発表6曲を含むオリジナル・アーティストやNLCRのライブなどを収めた『Vol.3, Where do you come from? Where do you go?』をボックスセットにした3枚組全81曲。個人的なことだが、NLCRのベスト集とも呼べる本作を聴いていて、わたしの中に彼らの音楽がきっちりとインプットされていることもよく分かった。当時高校生だったわたしは、兄がかけるこれらの曲のほとんどを丸暗記していることに驚いた。モンロー、フラット&スクラッグス以降のブルーグラスしか知らない方には、強力にお勧めしたい……、これがわれわれの音楽のルーツです、と。彼らのすばらしいDVD作品(映像新入荷参照)とともに、絶対のお勧めです!!

RHY-1048 MICHAEL MARTIN MURPHY『Cowboy Classics:Old West Cowboy Collection』CD\2,079-(本体\1,980-)

I Ride an Old Paint/Whoopie Ti-Yi-Yo/Red River Valley/Old Chisolm Trail/Colorado Trail/Yellow Rose of Texas/Streets of Laredo 他全15曲

「男らしいカウボーイ」というイメージは、ジョン・ウェインをはじめとする西部劇で植えつけられたものだが、同時に「馬と犬を供にする寂しがり屋のロマンチスト」といった側面がなんとも心をくすぐるのだ。本来、アパラチアの山々を越えて中西部から西部へと広がっていったカウボーイ文化、その曲にはアパラチア系ケルトのメロディーが色濃く、本作でもナッシュビル録音のアコースティックで現在では伝承曲となったカウボーイ・スタンダード15曲を、この夏一番涼しいブルーグラス作品『Buckaroo Bluegrass』(RHY-1044 \2,573-)を発表したマイケル・マーティン・マーフィー(3M)のさわやかなボーカルで聴かせてくれる。息子のライアン(g)との共同プロデュースで、パット・フリン(g)、ジョナサン・ユドキン(f,m)、ポール・サドラー(hammered dulcimer)、デビッド・ホフナー(acordion,piano)らを配したすばらしいスタンダード「ウエスタン」ソング集。

NETT-30792 ABIGAIL WASHBURN & SPARROW QUARTET『Bela Fleck, Casey Driessen, Ben Solee』CD\2,888-(本体\2,750-)

A Fuller Wine/Great Big Wall in China/Oh Me, Oh My/Captain/Banjo Pickin’ Girl 他全13曲

なんという才能だろう!! アンクル・アールのメンバーとしても知られるアビゲイル・ウォッシュバーンのソロ第2作は、ベラ・フレック、ケーシー・ドリーセン、ベン・ソリーとともに、名付けてスパロー・カルテット。アビーのクロウハンマーとベラのスリーフィンガーに、ケーシーのフィドルとベンのチェロが見事に絡み合う弦楽四重奏。オールドタイムとブルーグラスの感性とノウハウを重厚な四重奏に組み込むその高い音楽性と、二度にわたる中国ツアー(うち一回はチベットでの初の米国人によるコンサート)で学んだ東洋的な音色と間(ま)、トラディショナル音楽への深いリスペクト、それらがすべてアビーの美しい詩と曲そしてボーカルによって見事なアンサンブルとなって、まったくあたらしいトラディショナル・アコースティック音楽の世界を構築する。……かと思えば、思いっきりドライブの効いたブルーグラス、また幽玄な中国のトラッド曲からオールドタイム・ダンス・パーティーが突然はじまったりする。前作『Song of the Travelling Daughter』(NW-30423 \2,888-)と同様、私生活上のパートナーでもあるベラ・フレックのプロデュースは、ブルーグラスやオールドタイムに根ざしつつ、まったくあたらしいアパラチアン・トラッド音楽を提示してくれる。アビーは怪物だ!!

SH-4053 RED STICK RAMBLERS『My Suitcase is Always Packed』CD\2,573-(本体\2,450-)

Drinkin’ to You/Bloodshot Eyes/Lay Down in the Grass/Doggone My Time/Why Now Baby 他全13曲

ケイジャンとスウィング/ホンキートンクとのハッピーな出会いを聴かせるレッド・スティック・ランブラーズ、シュガーヒル・デビュー作『Made in the Shade』(SH-4038 \2,573-)につづく第2弾(バンドとしては5枚目)。ブルーグラスやオールドタイムでも知られるケビン・ウィマーとリンゼイ・ヤング(リード・ボーカル)のツイン・フィドルを中心に、チャス・ジャスタス(g)、エリック・フレイ(bs)、グレン・フィールズ(drums)の5人組。アメリカ南部ルイジアナのフランス系住民が伝えるケイジャンと、フランスやスペイン人と先住民や黒人らとの混血で生まれたクレオール文化とが出会ったストリングバンド音楽は、底抜けに騒々しくて熱くなる知られざる南部音楽だ。軽々とジャンルを超えて、アメリカ南部の土地が持つ熱気を吸い上げたような南部田舎のサウンドがとてもヒップだ。来日したがっているんだけど、……誰か興味ないですか?

BJR-01 スワンピータケシ&スワンパーズ『Say a Pray』CD\2,500-(本体\2,380-)

憧れのメキシコ/New Day from Today/探し廻るだけ/春の陽射しと優しい風/Northern Light 他全10曲

ケイジャン+ケルティックなフィドル・インストの小品からスワンプロック調の重たいビート、スウィンギーなラグタイム、ロカバラードからノスタルジックなフォーク調など、ベースはウエストコーストとルイジアナ・ザディコのごった煮サウンドに乗った日本語のオリジナルがつづく。フィドルやスライドギター、アコーディオンなど登場楽器もスワンピーな雰囲気を漂わせた関西のシンガー・ソングライター、スワンピータケシこと谷畑 毅の2004年作品。米国南部音楽に軸足を置いて、さまざまな民俗音楽を視野に入れつつ、のびのびした自由な曲想が持ち味のようだ。

オールドタイム&フォークお勧め作品

DUAT-1211 NORMAN & NANCY BLAKE『Back Home in Sulphur Springs』CD\2,573-(本体\2,450-)

Columbus Stockade Blues/Girl I Left in Sunny Tennessee/We Parted by the Riverside 他全14曲

今年71歳のノーマン・ブレイクの2006年作品。まさに仙人的な心境とでもいうか、フラットピッカーとしての気負いなく、飛行機に乗らず、ジョージアの田舎に住みながらマイペースでアメリカン・トラッド・フォークを演じてきたノーマン、アパラチア山脈の最南部から、きっとA.P.カーターと同じような気持ちでトラッド・チューンを暖めてきたのだろう。結婚30年という妻ナンシーとともに、夫婦ふたりだけですばらしいトラッドソング集を成した。歌物ながら、ギターにも注目!

カントリー新入荷

UNI2714332 JOHN FOGERTY『The Blue Ridge Rangers Ride Again DeluxeVersion』CD+DVD\3,675-(本体\3,500-)

UNI2714326 JOHN FOGERTY『The Blue Ridge Rangers Ride Again』CD\\2,573-(本体\2,450-)

Paradise/Never Ending Song of Love/Garden Party/I Don’t Care/Back Home Again 他全12曲

カントリーへの並々ならぬ傾倒ぶりを示し続けてきたジョン・フォガティ(元クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル)が1973年に発表したソロ・アルバム以来となるブルー・リッジ・レンジャーズ復活の最新作。73年作品はすべての楽器、ヴォーカルをジョンひとりで作り上げた文字通りのワンマン・バンドだったが、今回はグレッグ・リースのラップ・スティールなどバンド編成、そしてブルース・スプリングスティーンやドン・ヘンリーをヴォーカル・ゲストに迎えて、レイ・プライスやバック・オウエンズのカントリー・スタンダード、ジョン・デンヴァーやジョン・プラインのフォーク・ナンバー、さらにはデラニー&ボニーやリッキー・ネルソン、パット・ブーンのポップ・ヒットまで、フェイヴァリット・ソングのかずかずをオールド・ファッションなカントリー・テイストいっぱいの絶妙のサウンドに仕上げている。デラックス・ヴァージョンには、本作のメイキング映像、アコースティック・パフォーマンス、ロイヤル・アルバート・ホールでのライヴのトレーラーなどが収録されたDVDがついてくるのも大きな魅力。40年以上にわたってロック/ポップ・シーンで活躍してきたヴェテラン健在だ。(宇野誠之)

B001317302 GEORGE STRAIT『Twang』CD\2,573-(本体\2,450-)

Where Have I Been All My Life/Gotta Get to You/Easy As You Go/Living for The Night 他全13曲

モダン・デイ正統カントリーの王座に君臨し続けるジョージ・ストレイト、初めてのグラミー受賞となった『Troubadour』(B001082602 \2,573-)に続く新作早くも登場。今回は、息子ブッバとの共作も含め、ソングライターとしての側面をも強くアピールした意欲作。勢いを感じさせるアップテンポのタイトル・トラックや、ザディコさらにはテックス・メックス風味を取り入れた曲をまじえながら、常に変わることのない「これぞジョージ・ストレイト」、のバラードの数々を、微妙に味わいに変化を持たせながら完璧なヴォーカルで聴かせてくれる。57曲のナンバー・ワン・ヒットという誰にもなし得なかった記録を更新中、そしてビートルズとキング・エルヴィスに続く33枚のプラチナ・アルバムの実績は、このサウンド、このヴォーカルから生み出された、その自信がここでも聴くものを圧倒せずにはおかない。(宇野誠之)

M-24553 TANYA TUCKER『My Turn』CD\2,888-(本体\2,750-)

Lovesick Blues/Love’s Gonna Live Here/I Love You a Thousand Ways/Oh Lonesome Me 他全12曲

70年代にロック/ポップ・テイストで一世を風靡したタニア・タッカー、7年ぶりのスタジオ・アルバムは自らのルーツに立ちかえった正統カントリー・サウンドが見事な1枚。レーベル・メイト、パティ・ラヴレスのカヴァー逸品『Sleepless Nights』(M-19660 \2,888-)に刺激されたか、と思わせるクラシック・カントリーへのオマージュは、亡き父のフェイヴァリット・ソングを真摯なヴォーカルで綴ったもの、今度はわたしの番よ、と宣言するタイトルからもその想いが伝わってくる。ハンク、レフティ、ジョージ・ジョーンズ、バック・オウエンズと、男性シンガーの名曲を女性の視点から唄った、というアイディアも盛りこまれている。(宇野誠之)

RHY-1048 MICHAEL MARTIN MURPHY『Cowboy Classics:Old West Cowboy Collection』CD\2,079-(本体\1,980-)

マイケル・マーティン・マーフィーのすばらしいスタンダード「カウボーイ/ウエスタン」ソング集。オールドタイム/フォーク新入荷参照。

カントリー発掘、編集モノ新入荷

BCD-16928 GEORGE JONES『Walk Through This World With Me:The Complete Musicor Recordings 1965-1971(Part 1)』CD5枚組+本\17,325-(本体\16,500-)

初期ジョージ・ジョーンズ全集の第一弾、ミュージコー編(1965〜71年)の第一部全193曲。彼がユナイトそしてミュージコーに在籍した10年足らずのこの期間こそは、ジョージ・ジョーンズがもっともジョージ・ジョーンズらしかった時代、ウェストコーストに君臨したバック・オウエンズという強力なライヴァルと競い合って、ナッシュヴィル・カントリーの本流を守り抜き、ポップに流れていた状況を一変させたストレートかつ重厚なサウンドを完成に導いた時期として、歴史に残っている。先月紹介したミュージコー編の第二部は『A Good Year for the Roses:The Complete Musicor Recordings 1965-1971(Part 2)』(BCD-16929 CD4枚組+52Page Book\14,438-)は全131曲収録。UA編とともに、ジョーンズ節完成への全貌が遂に明かされたのだ。「キング」ジョージ・ジョーンズのすべてがここに。(宇野誠之)

BCD-16987 LEON McAULIFFE『Tulsa Straight Ahead』CD\3,255-(本体\3,100-)

Panhandle Rag/Hard-Hearted Girl/Cimarron Rag/Sh-Boom/Bonaparte’s Retreat/Chattanooga Shoe Shine Boy/Mr. Steel Guitar/Twin Fiddle Rag 他全33曲

あの名曲”Steel Guitar Rag”を書いたレオン・マコーリフがボブ・ウィルスのもとを離れて戦後、自身の名義でコロムビアに録音した33曲。第二次世界大戦をはさんだスウィング・ブームに乗って、スムースなボーカルとぶっ飛びスウィンギーなフィドルで1930年代中ごろに確立したウエスタン・スウィングがロカビリーの時代へと向かおうとするホットな演奏を集めたもの。さすがドイツのベアファミリー、貴重な未発表も含んだ秀作である。

UNI6106552 ALISON KRAUSS『Essential』CD\2,573-(本体\2,450-)

Simple Love/So Long, So Wrong/Every Time You Say Goodbye/Baby Now That I’ve Found You/Sawing on the Strings/When You Say Nothing at All 他全14曲

アリソン・クラウス。16歳のデビュー作『Too Late To Cry』(ROU-0235 \2,573-)からほぼ25年間、ずっと彼女を見守りつづけてきたブルーグラス・ファンにとって、現在の彼女の成功はどうだろう。今年はグラミーの最高賞である全ジャンル総合の年間最優秀アルバムとレコードを獲得、女性として史上最多の26個のグラミーに輝くアリソン。その彼女が、デビュー以来、ブルーグラス・レーベルのラウンダーに在籍しつづけているということに誇りを持つ。ブルーグラスは、それ自体はメジャーに売れるものではないが、そのアーティストたちはメインストリームの最高の舞台で活躍できる実力の持ち主たちなのだ、と。本作は、どちらかというと癒し系アコースティック・ポップ主体のイギリス発のベスト集。これを機会に、アリソンのポップもぜひ!!

映像新入荷

ARH-204D NEW LOST CITY RAMBLERS『Always Been a Rambler』DVD\3,255-(本体\3,100-、58分+30分、カラー+白黒、stereo, widescreen 16:9)

DVDの冒頭でボブ・ディランが、「彼らの功績のひとつは、誰かの納屋の中だけに眠っていたカバーされない偉大な古い音楽を探し出したこと。彼らはそれらの曲にあたらしい命を吹き込み、オリジナルと同様に、その音楽は時代の試練に耐えたのだ」と語る。8月7日、マイク・シーガーが、75歳で亡くなった。彼がいかに偉大な業績を残したか……、1958年のニュー・ロスト・シティ・ランブラーズ(NLCR)を結成のみならず、その2年前の1956年に世界初のブルーグラスLP『American Banjo: Three Finger & Scruggs Style』(SF-40037 \2,573-)をプロデュースしたことにはじまり、その後今まで、彼の全生涯はブルーグラスやオールドタイムを中心にした北米の伝統音楽を正しい形で(録音記録にであろうと実演ライブであろうと)、「次世代に伝えよう」とした20世紀のアメリカ音楽界の巨人である。本作は、そんなマイクを中心に、ジョン・コーエンとトレイシー・シュワルツのNLCRがいかに音楽をとらえていたのか、さまざまなアーティストたちの証言や演奏を交えながら構成され、いわゆるアメリカン・トラッド音楽の真髄を一望できるドキュメンタリー秀作である。「正しい形」、それはオリジナルに何物もを加えず、可能な限りオリジナルに忠実に再現すること、正しい形(究極のコピー)は伝承芸術に対する精一杯のリスペクトなのだと思う。そんな彼らの音楽性を学び実践し発展させたのが、ライ・クーダーでありT.ボーン・バーネット、ディランやガルシア、そして60年代以降のブルーグラッサーやオールドタイマーたちであることは論を待たない。本作に登場するデビッド・グリスマン、リッキー・スキャッグス、ドック・ワトソンや若手オールドタイマーらのほか、ヘイゼル&アリスを含んだストレンジ・クリーク・シンガーズ、クラレンス・アッシュリー、バルファ・ブラザーズ、メイベル&サラ・カーターほかの貴重なフィルムも見逃せない。グリスマンが、「ミュージック・ビズの目的はエンターテイメントの代価としてのお金である。が、かれらはその正反対の道を歩んだ」といい、アンクル・アールのレイナ・ギャラートは、「NLCRが確立した聴衆によって、現在はすごい数のオールドタイム・シーンが生まれ、みんなが後につづいている」というNLCR、その50年間は本物の伝承音楽の保存と普及/教育に捧げられてきた。宝塚フェスと同じ週に開かれるオールドタイム・フェス、クリフトップで最後のNLCRコンサートが開かれるはずだったが、それを見に行ったティム・オブライエンは、「マイクの病状が急変したためリユニオンはかなわなかった。ジョンとトレイシーは何人かの助けを借りてすばらしいセットをこなしたが、痛ましいことだ」とリポートしてくれた。オールドタイム音楽が再び見直され、あたらしい方向性を示しはじめた今こそ、すべての始まりだったNLCR、そしてマイク・シーガーの精神をこのビデオを通じてもう一度、胸に刻みたい。

TUT-1D AEREO PLAIN BAND REUNION『Troy, New York; Nov.18, 2000』DVD\2,888-(本体\2,750-、111分)

2000年11月、ニューヨーク州トロイで開かれた1972年以来の唯一無二の「エアロプレイン・バンド」リユニオン・ライブの超お宝映像である。サム・ブッシュに導かれて故ジョン・ハートフォード(1937-2001)が登場、つづいて続々とオリジナル・メンバーの故バッサー・クレメンツ(1928-2005)、ノーマン・ブレイク、タット・テイラーが、クリス・シャープ、マイク・コンプトン、ボブ・カーリン、ラリー・パーキンスのジョン・ハートフォード・バンドとともに9人全員がステージに。リビングルーム・ジャムで遊んでいるようなリラックスした雰囲気の中、ジョンをはじめメンバーたちのキャラクターが生々しく、自由なジャムの中で、各人の歌い方で即興的に音楽を創っていく過程がスリリングだ。ジョンのサムいじめ!?や、サムのウッドベースなど、ニタッとさせられるシーンも楽しい。翌年の6月4日に亡くなるジョンの最晩年、体力的には辛かったろうが、仲間たちと音楽することによって、会話し心を通じ、あたらしい刺激と発想を生み出そうとする様子が手に取るように楽しめるジャムライブだ。ただし!!タット・テイラーが自費製作した本作は、一台だけの据え付け家庭ビデオによる編集なしの画像と音質は(一部に画像飛びや音切れなどもあり)、はっきり言って商品としての価値は高くない。また、あくまでもジャムである演奏の荒さをご理解いただきたい。そのうえで、別次元でこのミュージシャンたちとその音楽の価値を知る、このライブに参加することのできなかった多くの人にとっては鳥肌ものの、かけがえのない宝物だと思う。ジョンからのみんなへの最期の挨拶とステップが胸を打つ。

TL-22279 V.A.『Opry Video Classics 2』DVD8枚組\15,960-(本体\15,200-)各巻15曲全120曲

昨年タイムライフ社から発売されて大絶賛されたグランド・オール・オープリの貴重な映像集『Opry Video Classics』(TL-21996\15,960-)に続く第2集が、同じくDVD8枚組という大ヴォリュームでのリリース。前作同様、各巻ごとにチャート・トッパー、キング、クイーン、パイオニア等々のテーマを設けてそれぞれ15曲を収録している。登場するのは、前作に続いてのロイ・エイカフやビル・モンロー、アーネス・タブなど第2次大戦前からオープリで主役を張ってきたヴェテランたちやフラット&スクラッグス、そしてレイ・プライス、ジョージ・ジョーンズ、ファロン・ヤングなど50年代黄金期を作り上げたホンキートンク・スターから、60年代をリードしたチャーリー・プライドやロレッタ・リンにコニー・スミス、さらには70年代のニューウェイヴ・カントリーまで多士済済、文字通り「Who’s Who of Country Music」とでもいうべき、オープリのステージで輝きを放った綺羅星のごときスターたちのオン・パレード。50年代のセピア・トーンのモノクロ映像から70年代の派手派手しいカラー作品まで、時代の変遷も楽しみながらの120曲、オープリの歴史を彩ったスターたちの絶頂期のパフォーマンスを軸に、じっくりと楽しみたい。(宇野誠之)

映像ものお勧め作品

GL-2985 LYNN ANDERSON『Live from the Rose Garden』CD+DVD\3,098-(本体\2,950-)

Listen to a Country Song/Even Cowgirls Gets the Blues/Someday Soon/Top of the World 他全16曲

リン・アンダーソンの2005年発売のCD+DVDが再発売だ。彼女らしい70年代ポップ・カントリーのライブ。あの懐かしい”Rose Garden”も収録されたライブ、同じステージのDVD映像の全編がオマケ!?で付いている。バックは超ベテランのバディ・スキッパー(piano)やフレッド・ニューウェル(g)、ワイルド・ローズで来日もした女性マルチピッカーのワンダ・ビック(f,m)ら。初めてのビデオでもあるというリンの楽しそーなこと、そしてあの懐かしい声。

MP-0108 DON RENO & RED SMILEY『Bluegrass 1963』DVD \2,573-(本体\2,450-)(白黒48分)

あのフラット&スクラッグスのDVDシリーズに匹敵する超貴重映像、レノ&スマイリーの1963年のテレビ番組がDVD化である。なんと、スタンレー・ブラザーズのゲスト出演!! そしてまたまた、なんと1957年の結成間もないころの超お宝映像”I’m the Talk of the Town”も登場する。トラッドグラス・ファン必携のDVD!! 凄過ぎますです!!

KOCH-4241 CHARLIE DANIELS & Friends『Preachin’, Prayin’, Singin’; Live from Nashville』DVD\2,888-(本体\2,750-)

サザンロックのスーパースターとなったチャーリー・ダニエルズもブルーグラス出身。そんな彼が、ブルーグラスに戻り、親友のマック・ワイズマンと和気あいあいのブルーグラス・ゴスペル・ライブを繰り広げる2005年のセッション・コンサート。ゲストにアール・スクラッグスとゲーリーとランディの息子ふたり、そしてデル・マッカーリー。基本セットのバック・バンドには、ロニー・マッカーリー(m)、ロブ・マッカーリー(bj)、ジェイソン・カーター(f)、マイク・バブ(bs)のDMBに、ストリングダスターズのアンディ・ホール(d)と、2006年にジョン・コーワン・バンドで来日したティム・メイ(g)、コーラス隊としてザ・ホワイツ、観客の中には故ルイーズ・スクラッグスもいる。実にリラックスした笑顔が一杯の、楽しいコンサート映像である。

MP-0208 MAC WISEMAN『Bluegrass 1971 with Lester Flatt & Chubby Wise』DVD\2,573-(本体\2,450-、カラー47分)

チャビー・ワイズ、テイター・テイト、ジョー・グリーンの強力トリプル・フィドルでキックオフされる”Wabash Cannonball”にはじまるマック・ワイズマン数々の当たり曲。シェナンドー・カッタップス(故ビリー・エドワーズ、ハーシャル・サイズモア、ジョン・パーマー、テイター・テイト、ゲストにハービー・ガバード)のパリパリに乾いたソリッドグラスに、マック絶頂期のすばらしい声を聴かせる。中ほどでは元気な頃のレスター・フラットがナッシュビル・グラス(ローランド・ホワイト、ジョッシュ・グレイヴス、ハスケル・マコーミック、ポール・ウォーレンにゲストのなんと!ハウディ・フォレスター!!ほか)を率いて登場……、もう堪りません!! その上、カールトン・ヘイニー(世界初のフェスを開いた興行師)が出てきてレスターとチャビーを呼び、オリジナル・ブルーグラス・バンド時代についてインタビューという、すごいオマケまでついた、まさしくブルーグラス界のお宝映像集!!

●フラット&スクラッグスDVDシリーズ VOL.1 2 3 4 5 6 7 8 各DVD\3,308-(本体\3,150-、白黒約1時間)

1960年代初頭のテレビ番組『Grand Ole Opry Show』各30分が、それぞれに2本ずつ収められたDVDシリーズ、現在第8巻まで発表、すべて在庫しています。まさか、残っているとは思われなかった貴重な白黒映像が、カントリー音楽財団の研究所で復元され、すばらしい画像と音で楽しませてくれます。品切れ、廃盤にならないうちに、お揃えください!

●フィドル・マスターズ映像三部作

以下、ナッシュビル・フィドラー御用達「バイオリン・ショップ」で開かれるミニライブの模様。フィドル・ファン/プレイヤー必見の「これが現代アメリカン・フィドルの全貌」である。

VSR-7375 『Andy Leftwich, Bruce Molsky, Bobby Hicks, Aubrey Haynie, Jim VanCleve and guest vocalist Ronnie Bowman; The Violin Shop Fiddle Masters Concert Series Vol.1』DVD\3,990-(本体\3,800-、75分)

シリーズ中もっともブルーグラス・フィドルを中心にすえた作品。ブルース・モルスキーのオールドタイムがひときわ光る。

VSR-8283 『Darol Anger, Liz Carroll, Stuart Duncan, Sara Watkins, Jeremy Kittel, Luke Bulla and guest vocalist Tim O’Brien; The Violin Shop Fiddle Masters Concert Series Vol.II』DVD\3,990-(本体\3,800-、75分)

圧倒的なステュアート・ダンカンがティム・オブライエンやデビッド・グリアらとのほか、アイリッシュからジャズ、そしてサラやルークらの若者たちによる新フィドル感覚まで。

VSR-9095 『Daniel Carwile, Hanneke Cassel, Casey Driessen, Brittany Haas, Natalie Hass, Alex Hargreaves, Tatiana Hargreaves, and Gabe Witcher; The Violin Shop Fiddle Masters Concert Series Vol.V』DVD\3,990-(本体\3,800-、75分)

テキサス・フィドルからゲイブ(パンチ・ブラザーズ)のブルーグラス、アレックスのジャズ・アドリブとタティアナのオールドタイムでハーグリーブス兄妹の天才ぶり、アイリッシュやケーシーのロックフュージョン等々、最先端フィドラーたち。

教則もの新入荷
下記のほか、教則に関しては演奏レベル/ニーズに応じて、ご相談ください。

FGM-13.5 Flatpicking Guitar Magazine「2009年7〜8月号」CD付きBook\2,625-(本体\2,500-)

隔月刊のCD付き教則フラットピッキン・ギター誌の最新7/8月号は、ゲーリー・クックのカバーストーリーと”Grandfather Clock”ほか、”Faded Love”のD6/9をキーにしたウエスタン・スウィングのコードアレンジ、E7-A7へのテレキャスター・リック、若手アダム・ヘーガー紹介と”Whistling Rufus”、女性ソフィア・ジョンソンと”East Raging River”ほか、タブ譜は初心者向け”I’ll Fly Away”、スティーブ・カウフマン”Soldier’s Sorrow”、ビル・エバンスの”Midnight in Rosine”、ジョージ・シャフラーの”Stone Walls and Steel Bars”リードとバック、”St. Anne’s Reel”のバリエーション、ジョン・ミゲーンの”I Found a New Baby”等々の72頁。

HL-0001305 CHARLIE MONROE『Country Guitar Style』Book\3,990-(本体\3,800-)

弟ビル・モンローとともに1936年から38年、マンドリン/ギターのブラザー・デュオ、モンロー・ブラザーズとして活躍、のちのレスター・フラットG-ランの基礎をなした独特のアグレッシブなギター・スタイルを確立したチャーリー・モンロー。彼の奏法を、Gコードのほか、F/D/C/E/Aのそれぞれのグループと3/4ワルツの7パターンで52曲、それぞれの「ラン」を楽譜で解説(英語のみ)している。A4版より一回り大きな横幅のあるサイズの64頁。

PRA-BCD ALAN MUNDE『Poor Richard’s Almanac』Book+CDR\2,888-(本体\2,750-)

Molly Bloom/Jubilee/Dusty Miller/Lil’ Joseph/Other Side of Baker/Little Big Horn/Sally Goodin’.

1969年、16歳のサム・ブッシュ、21歳のアラン・マンデ、25歳のウェイン・スチュワートの3人が地下室で毛布を被って録音したという超貴重歴史的音源発掘。音質/録音状態はとても悪いが、これがサムとアランの初録音、そして収録されたマンドリン/バンジョーが革命的にすばらしい内容。また、サムのフィドルはベニー・トーマソンのテキサス・スタイルを学んでいて、のちのサムのメロディー・センスのベースとなり、このときから、70年代ブルーグラスのあらゆる音使いの基礎が出来上がりかけている。本作はバンジョー教則本がメインであるものの、何よりも、この歴史的な録音がCDRコピーながら全18曲(オリジナルLP未発表も含めて)聴けるというだけで、サム・ブッシュ・ファン必聴の絶対のお値打ち物。本作はこの有名な幻のアルバム全曲と、その中から上記6曲のバンジョー・タブ譜と多くの写真やアランのインタビューを含む冊子(これも1975年印刷のオリジナル版で超貴重なもの!!)がセットになったアランの自費制作もの。

DVDGMNMN21 V.A.『Great Mandolin Lessons』DVD\3,990-(本体\3,800-、100分)

ホームスパン教則ビデオ・シリーズのマンドリン教則美味しいとこ取りの最新作。既発の9人のマンドリン・マスターたちの作品から1レッスンずつ、ブッチ・バルダサリ「ビル・モンロー・リックの数々」、サム・ブッシュ「ブルーグラスとオルタナ・リズムスタイルの数々」、マイク・マーシャル「コード・スケールと練習法」、ティム・オブライエン「Kid on the Mountain」、ノーマン・ブレイク「John Brown’s March」、スティーブ・ジェイムズ「Corrina, Corrina」、ジェシ・マクレイノルズ「Ridge Runner」、ロニー・マッカーリー「Quicksburg Rendezvous」、クリス・シーリ「Hop the Fence」以上。ベスト集にしては基本練習からオールドタイム、ブルース、ケルト、ブルーグラスなどさまざまなスタイルが学べるお徳用です。気に入った弾き方があればその人の教則をぜひどーぞ。

DVDKAUSS21 STEVE KAUFMAN『Crowd Pleasures and Show Stoppers』DVD\5,040-(本体\4,800-)

Interstate Rag/First Century Reel/Maid Behind the Bar/Sligo Girl/The Rising Sun/Beaumont Rag/Black Mountain Rag/Festival Waltz/Calgary Polka/Last Thing on My Mind.

タイトルどおり「よく受ける、チョっとおどしのテクニック集」といったところ。フラットピッキンのあらゆるテクニックを駆使して、聴衆をうならせる美味しいフレーズやめくらまし!?などの集大成。

楽器、その他…

HL-0001241 JIM MILLS『Gibson Mastertone Flathead 5-string Banjos of the 1930’s and 1940’s』170Pages-Book\6,930-

ただただ「ため息」ばかりのバンジョー写真集。ムーンシャイナー誌連載中のチチ松村「祝バンジョー祭り」の「現代バンジョーの歴史シリーズ」で今年1月号から6ヶ月間特集をした「ギブソン・マスタートーン」。そのマスタートーンの中でも最も希少でかつ、バンジョー・ピッカー永遠の憧れである「プリウォー・ギブソン・フラットヘッド・バンジョー」たち、その中でも有名なアール・スクラッグスや同じロット(番号がひとつ手前)のソニー・オズボーンのRBグラナダほか、ブッチ・ロビンスやスナフィー・ジェンキンスのRB-4、スクラッグスと交換したドン・レノの通称「ネリー」ことRB-75等々、伝説に包まれた「ふたつ名」を持つバンジョーが次から次へと全頁カラー印刷で紹介されます。各バンジョーについての詳細な歴史ストーリーがまた、写真を眺めるものをノックアウトする。ホレボレするようなそのフォルム、そしてパーツ等々、バンジョー弾きが悶絶しそうな究極のトーンが聴こえてきそうです。プリウォー・ギブソン信奉者必携!!!

Sheerhorn リゾネータ・ギター(ドブロ) Standerd Body “USED” (価格お問い合わせください)

ジェリー・ダグラス,ロブ・アイクスご愛用、プロ仕 様ティム・シアホーンの作品。オーダーには4 年の待ちであったが現在注文の受付はしていない。製作数も少なく現在見つけるのはは大変むづかしくなっている。カーリー・メイプルのサイドおよび トップ。

リッチ&テイラー・ビル・キース・モデルバンジョー(USED) 価格お問い合わ せく ださい。

ニュー・ギブソンの立上げに貢献したグレイグ・リッ チと現在、クラフツ・オブ・テネシーで製作を続 けるマーク・テイラーによるブランド、リッチ&テイラーの ビル・キース・モデルのバンジョー。トップテ ンション、アールデコ調の雲のインレイ、ウォルナット、 プ ライス・テイルピースを装備広めの指板。約50 本ほど製作された(1993-1995)うちの貴重な1本。ビル・キース・ファ ン に お勧めです。

ステリング・レッド・フォックス・バンジョー(USED) 価格お問い合わせくだ さい。

ステリング・バンジョーの中でも比較的、新しいモデ ルです。名バンジョー・プレイヤー-ビル・エ マーソンにインスパイアされて作られました。ペグヘッド に狐のインレイが入っています。 ボディとネックはカーリー・メイプル、ニッケル仕様です。軽 いタッチ でしっかりと音の出る立ち上がり の良さはステリングの特徴です。1996年製。

BU-ST ブルーグラス・アンリミテッド・ステッカー 各\315-(税込み)

1970年代以来、30年間に渡って支持され続けている ブルーグラス・アンリミテッド誌が発売す るステッカー。ス ローガンには下記の5種類があるので、それぞれ選ぶか、枚数指定でオマカセ下さい。

“I Love Bluegrass”、”Clean Up Air Polution, play Bluegrass”、”Bluegrass, Hear It, Play It, Love It”、”My Grass Is Blue”、”Have You Hugged Your Banjo Today?”(これのみBlugrass表記なし)。

輸入雑誌
(以下の3誌は英語版で、共にバックナンバーも豊富に取り揃えています。気になるアーティスト等の特集等についてはお問い合せ下さい。…調べる&知るの面白さをいかがですか)

■バンジョー・ニューズレター誌

世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載(ウェブサイトから「MP3」で音源入手可!!)、バックナンバーもお問い合せ下さい。探しておられるタブ譜の曲名や演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探します。収蔵曲のCDやDVDなども在庫していますので、お問い合わせください。

BNL-09/08 最新2009年8月号 \525-

ジョディ・ステッカーの表紙とインタビュー他、ビル・エマーソン”Little Juniata”、イェン・クルーガー”Beautiful Nothing”などの特集のほか、タブ譜はアール・スクラッグス”Keep on the Sunnyside”、トム・アダムズ”Whispering Waters”、ビル・エバンス”Distance Between Two Points”、初心者”Cripple Creek”をDチューニングで、等々、米国先端バンジョー情報と5弦バンジョー奏法満載。

BNL-09/07 2009年7月号 \525-

ジム・ミルズのカバーで強烈なプリウォー・フラットヘッド博物館とでも呼べそうなショウルーム訪問とタブ譜は”Hide-Head Blues”、ベラ・フレック・インタビュー後編、ロジャー・シミノフのブリッジ考察のほかタブ譜は、マーク・ディレイニー『Sidecar』より”Candlewood”、トム・アダムズはディランの”Blowin’ in the Wind”、フレッド・ゲイガー”If I Had You”をコードでメロディーを作る法、バッハ”Allegro for Lute in E-Flat”、初心者コーナーは”Boil ‘Em Cabbage Down”の五つのバリエーション、そして近年充実のオールドタイム・コーナー等々。

■ブルーグラス・アンリミテッド誌

米国の最大のブルーグラス月刊専門誌。お探しの記事などバックナンバーもお問い合わせください。

BU-09/09 最新2009年9月号 \840-

クレア・リンチのカバーストーリーほか、チャーリー・サイズモア、「チーム・プレイヤー」ロン・スチュワート、タラハシー・フィドラーズ「クラシックからブルーグラスへ」、アーケディア・ブルーグラス・フェスほかの特集と、さまざまなコラムで米国ブルーグラス情報満載の76頁。

BU-09/08 2009年8月号 \840-

デイル・アン・ブラッドリーのカバーストーリーほか、クロッグダンス・チームのエイリーン・カーソンとフットワークス、ジム・ミルズとのプリウォー・フラットヘッド・バンジョー探訪の旅、グロリア・ベルほか。

■オールドタイム・ヘラルド誌

内容の濃いオールドタイム音楽専門誌。アメリカン・トラッド音楽研究に必読の良書!!バックナンバーが揃っています。お問い合わせください。

OTH-1112 最新2009年8月/9月号 \1,260-

オールドタイム・バンジョー奏法のトレンドA、クレイトン・マクミッチャンとの録音から2003年の録音まで、ギネスがレコーディング・アーティスト最長記録と認定したキャスパー・マローン(1909-2005)、トロントのオールドタイムなどの特集に、米国伝承音楽の情報満載。

OTH-1111 2009年6月/7月号 \1,260-

リリー・メイ・レッドフォードとクーン・クリーク・ガールズのカバーストーリーほか、レイ・アルデンによる最新オールドタイム・バンジョー・トレンド、フィドラーのカーシー・シスコなどの特集に、米国伝承音楽の情報満載。

月刊『ムーンシャイナー』

1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌、26年目です。

■定期購読:1年¥6,000-半年¥3,300-

お申込はお葉書やお電話、ファックスやメールでご希望の購読開始月をお知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからでもご自由です。

■ムーンシャイナー・ファイル:\840-

ムーンシャイナーの一年分12冊を傷をつけずにファイルできるコクヨ製ロゴ入り特製フォルダー。

■バックナンバー:各¥525-。

下記以外にも、アーティストや知りたい事をお知らせ下さい。掲載号を探してお送りします。

MS-2611 最新2009年9月号(通巻311号)\525-

マイク・シーガー追悼@、ブルーグラス・フィドルの原点「チャビー・ワイズ/ベニー・マーティン/ハウディ・フォレスター」、カーリー・セクラーとジム・シューメイト60年目の共演、吉崎ひろし&N.B.プロジェクト、ビル・ハレル追悼、水戸ブルーグラス・フェス、少路健介「フィドル修行中」、連載クラレンス・ホワイト物語F、吉田瑞男のIBMA2008リポート後編、京の華舞台:カントリードリーム「チャーリー・マッコイ、ケニー&ドーン・シアーズ来日」ほか、日米ブルーグラス情報満載。

MS-2610 2009年8月号(通巻310号)\525-

ブライアン・サットンのカバーストーリー「世界最速のフラットピッキン!?」、尾崎ブラザーズ「ブルーグラス・パイオニア顕彰式」、マイケル・マーティン・マーフィー「この夏一番涼しいブルーグラス!?」、ラッシー「夫婦デュオのデビュー10周年」、吉田瑞男のIBMA2008リポート、ブルーグラス入門「ジャムの作法」、連載クラレンス・ホワイト物語E、「ダニエル・グラインドスタッフ」ほか。

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