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B.O.M.Newsletter #377web    2012年3月12日
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INDEX

今月の新入荷注目作品
ブルーグラス新入荷
ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷
B.O.M.特選コーナー
ブルーグラスお勧め作品
初心者歓迎コーナー!!
ブルーグラス古今の名作コーナー!?
話題のインスト最近作
各楽器別お勧め再入荷作品
オールドタイム&フォーク新入荷
オールドタイム&フォークお勧め作品
カントリー新入荷
カントリー発掘、編集モノ新入荷
カントリーお勧め作品
映像新入荷
映像ものお勧め作品
教則ものお勧め
楽器、その他…
輸入雑誌
月刊『ムーンシャイナー』
B.O.M.ご利用方法



寒かった長い冬もようやく終わり、春の息吹を感じる今日この頃です。……でも一年前の今頃は、それどころではありませんでした。被災された皆様に、改めて心より、お見舞い申し上げます。

ブッダがいう「諸行無常」の世界、その中の小さな自分ができること、感じることを精一杯大事にすることしか、わたしにはできません。一生懸命にブルーグラス=音楽のすばらしさを話し、演奏しつづけたいと思います。そうしていると本当にすばらしいことに次々と出会えるんだと思います。

……もうすぐ春ですよ、皆さん!!

◆創刊29年目のムーンシャイナー最新3月号(¥525-)は、今もっともブルーグラスがホットな街ボストンと女性バンド、デラ・メイをカバーストーリーに、日本ブルーグラス年表総集編「1950年代~1973年」、2011年発売ブルーグラスレコード総括、元ロストシティーキャッツ森繁 昇物語①『陽が昇るまでに』、国本武春芸歴31周年『武春まつり』、バンジョー弾き語りデュオ『マダム&スー』、WOB2011「楽器リポート」ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

月刊ムーンシャイナー定期購読は1年間(12冊)

¥6,000- 半年間(6冊)¥3,300-。単冊は¥525-ですが、ぜひとも年契ポートをお願いします。購読開始希望月をお知らせください、早速お送りします!!

ほんま、ムーンシャイナー購読、そして原稿への協力……、なにとぞよろしくお願いします!

今月の新入荷注目作品
NONE796277 PUNCH BROTHERS『Who's Feeling Young Now?』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ブルーグラスの最先端をひた走るパンチ・ブラザーズ最新第3作。ブルーグラス新入荷参照!!!!!

RCSI-1056 DELLA MAE『I Built This Heart』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ムーンシャイナー3月号カバーストーリーのボストン出身の若い女性ブルーグラス・バンドのデビュー作。ブルーグラス新入荷参照。

RCSI-1057 尾崎ブラザーズ『Till We Meet Again』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

尾崎恭(80)のギターと尾崎恒(78)のマンドリンによる見事なブラザーデュオ作品が発表だ。ブルーグラス新入荷参照。

ROU-9124 DAILEY & VINCENT『The Gospel Side of Dailey & Vincent』CD¥2,880-(本体¥2,750-)

現在サイコーのブルーグラス・ボーカル・グループ、デイリー&ビンセントの店頭のみでしか入手できない貴重な最新作。ブルーグラス新入荷参照。

ROU-9128 TONY RICE『the Bill Monroe Collection』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

今年もまだまだつづくビル・モンロー生誕100年記念作品の最新作はトニー・ライスのビルモン曲集。ブルーグラス発掘新入荷参照。

WANGO-104 RALPH STANLEY『Reunion featuring George Shuffler and James King』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ラルフ・スタンレー60歳当時、カーターを思わせる驚きの新人ジェイムズ・キングとのスタンレーソングがすばらしい。ブルーグラス発掘新入荷参照。

HOTR-4165 GEORGETTE JONES『Strong Enough to Cry』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ジョージ・ジョーンズとタミー・ワイネットの娘による最新第二作。カントリー新入荷参照。

NMD-1001 JANIE FRICKE『Country Side of Bluegrass』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1980年代のポップカントリーを席巻したジェニー・フリッキがブルーグラスに挑戦。ブルーグラス発掘新入荷参照。

CCD-HL1 FRIZZELL & WILLIAMS『On Tour Again』DVD-R¥2,573-(本体¥2,450-)

レフティ・フリッツェルの息子デビッドと、ハンク・ウィリアムズの娘ジェットが親父たちを真似た共同ライブ。映像新入荷参照。

ブルーグラス新入荷
RCSI-1056 DELLA MAE『I Built This Heart』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ボストンという洗練された大都会でブルーグラスに取り組む5人の女の子たち、その名も「デラ・メイ」……、「Hey hey Della Mae, Why do you treat me this way. Hey hey Della Mae, I'll get even some day」というオズボーン・ブラザーズ(トニー・ライスのカバーの方が有名かな?)の"Big Spike Hammer"のリフレインで知られる性悪女?の名前をバンド名にした彼女たちがキックスターターで出資者を公募して制作した純正自費制作デビューアルバム。2009年と10年の全米フィドル・チャンプにもなった「キャプテン」ことキンバー・ルディカーを中心に、「サニー」ことアマンダ・コワルスキ(bs)、「ジャグルズ(お手玉)」ことジェニ・リン・ガードーナー(m)、バークリー音楽院に在学中の「ロージー」ことコートニー・ハートマン(lg)、そして「スクワーク(アヒルなどがガーガー鳴く擬音)」こと最新メンバーのセリア・ウッドスミスのメインボーカルとオリジナル。ゲストにはアリソン・ブラウン(bj)やローリー・ルイス、クルキッド・スティルのブリタニー・ハース(f)らを迎え、トラッドからヘイゼル・ディッケンズ、そしてすばらしいオリジナルという、まさに現在の女性ブルーグラスの英知を集めた秀作である。昨年末は三週間のヨーロッパツアー、そして今年は2月のウィンターグラスを皮切りにテルライド・フェスへのデビューも決まっている。ボストンというインテリの街でブルーグラスがもてはやされる理由……、古くはピーター・ローワンからジョー・バルまで、それは保守的な南部人たち本人にはなかなか見つけられない、折り重なり屈折したアパラチアの陰影が醸成してきた文化ゆえ、日本人のわれわれにも通じるそんな感じ方に由来するのではないだろうか? わたしにはボストン・ブルーグラスと日本ブルーグラスはとてもよく波長が合うような気がするのだが……。

ROU-9124 DAILEY & VINCENT『The Gospel Side of Dailey & Vincent』CD¥2,888-(本体¥2,750-)

Living in the Kingdom of God/Eternal Vacation/Family Bible/Welcome Home/Daddy Sang Bass 他全12曲

目の覚めるようなパリパリに乾いたドライブ一杯のサウンドに乗って当代随一のデュオを聴かせるデイリー&ビンセントの最新作は、2010年のスタットラー・ブラザーズ曲集につづき、ふたたびラウンダー・レーベルながら米国レストランチェーン、クラッカーバレルの店頭のみで入手可のすばらしいゴスペル作品である(しかも3月には、ビルボード・ブルーグラス・チャートで1位を記録)。自身のバンドメンバーのほか、ブライアン・サットン/ピート・ウェイド(g,eg)、ステュアート・ダンカン/アンディ・レフトウィッチ/BJチェリーホームズ(f)、ジム・ブリトン/スコット・ベスタル(bj)らの手堅いサポート(中にはピアノやパーカッションでのカントリーあり)。バック・オウエンズ、ウィリー・ネルソン、スタットラーズ、ドリー・パートン、アーサー・スミスらの名曲ほかを、最強のハーモニースタイルで時折ドキッとするアレンジを聴かせる凄いボーカルバンドだ。それにしてもブルーグラッサーというのは楽器だけじゃなく、ボーカルハーモニーにも強烈なテクを発揮する……、そんな凄さが楽しめるゴスペル作品である。

RCSI-1057 尾崎ブラザーズ『Till We Meet Again』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

You Left Me to Cry/What a Friend We Have in Jesus/It May Be Silly/When I Stop Dreamin'/Tennessee Border/My Old Ky Home/Remember Me 他全13曲

日本ブルーグラスのパイオニア、尾崎恭(80)のギターと尾崎恒(78)のマンドリンによる見事な、そして初デビューのブラザーデュオ作品だ。失礼ながら、とてもお年とは思えない、かくしゃくとしたボーカルとハーモニー(この丁寧な歌い方は学ぶべし!)、そしてあまりにもすばらしいマンドリンとおふたりのリズム感。バックアップ陣にはクリス・シャープ(g)とジョージ・バックナー(bj)にケビン・カーバーグ(bs)という2008年来日組に、マット・コム(f)と小島慎司(d)が、いまどきのドライブとは違うヒルビリーなビートを刻む中、趣味のいい演奏を聴かせ、笹部益夫と坂本愛江がハーモニーサポートする。
1958年10月17日、日本で、いや、おそらく米国以外の外国で初めてブルーグラス・サウンドを志したバンド、イースト・マウンテン・ボーイズが誕生した。そのメンバーの誰もが「ブルーグラス」という認識はなく、大阪のブルーグラス・ファン/コレクターであった故・有田達男という人のビジョンに従ったのだという。そののち、彼らの演奏に接した関西や関東の学生が「ブルーグラス」を志向、1960年代以降の学生ブルーグラスの隆盛を見るにいたる。そういう意味でイースト・マウンテン・ボーイズは日本ブルーグラスのパイオニアとして賞賛に値し、メンバーだった故・ドン佐野と尾崎ブラザーズは、ブランクがあったものの、そののちも音楽活動をつづけたことによって高く評価される。とくに現在も活動をつづける尾崎ブラザーズは、IBMM(国際ブルーグラス音楽博物館)からもブルーグラス・パイオニアとして認定され、故・有田達男とのビデオ・インタビューは日本ブルーグラスの草創期を伝える貴重な資料として保存されている。彼らが演奏したのは、そしてこの作品で尾崎ブラザーズが取り上げるのは、ビル・モンローやフラット&スクラッグスが様式化し、1960年代以降に日本に定着した「ブルーグラス」というよりは、当時の呼び方「マウンテン」とか「ヒルビリー」と言った方が的を得ているかもしれない。しかし、明らかに故・有田達男が目指したものがブルーグラスであり、何も手本がなかった当時の日本でその意を受けて、彼らイースト・マウンテン・ボーイズが演じようとしたサウンドがここに結実していると考えてもいいのではないだろうか。このすばらしい録音は、佐野さんや有田さんにも届いていることだろう。

CR-018 JOHN REISCHMAN & THE JAYBIRDS『Vintage & Unique』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Shady Grove/Thye Girl I Left Behind/Cypress Hills/Goin' Across the Sea/Gabriel's Call 他全14曲

ジョン・ライシュマン&ジェイバーズの最新第5作。紅一点トリーシャ・ギャグノン(bs)のボーカルやハーモニーを生かしたトラッドな味付けの曲を中心に、最も美しい音のするロイド・ロアーを持つと言われるライシュマン(m)、フラットピッキンのジム・ニューナリー(g)、ニック・ホーンバックル(bj)、グレッグ・スパッツ(f)の不動のメンバーが、一般のバージョンとは違う(あの宝塚フェスにも来ていた子供フィドラーだったアニー・スタニネッツから学んだという)アパラチア古謡"Shady Grove"を1曲目に、リボン・ヘルムから学んだというアーカンソーに伝わるチョッとバージョンの違う"The Girl I Left behind"、ビル・モンローが高く評価しいたオールドタイマー、ホバート・スミスの"Last Chance"を1962年当時のブルー・グラス・ボーイズが演じたと考えてみたり、1951年録音のエド・メイフィールドとのデュオがもっともブルージーでロンサムだというビルモン"First Whippoorwill"、そしてヘイゼル&アリスのゴスペルなどに自分たちのオリジナルを挟み込み、トラッドグラスに対する強い思いを込めたジョン・ライシュマン、トニー・ライス・ユニットで名を上げたマンドリンの名手である。

ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷
WANGO-104 RALPH STANLEY『Reunion featuring George Shuffler and James King』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Say You'll Take Me Back/Too Late To Cry/Little Glass of Wine/A Life of Sorrow/I Love No One But You/Let Me Love You One More Time 他全12曲

1987年3月、ほぼ20年ぶりにリユニオンする、当時60歳になったばかりのラルフ・スタンレーと61歳のジョージ・シャフラーの貴重なラジオ・スタジオ録音がCD再発売で再び入手可となった。リードボーカルにはワンゴ・レコード(1962年以降、ボルチモアの局での私蔵録音としてマニアに知られる)のレイ・デイビス(現在公共放送WAMU局のDJ)によって発見されたカーター・スタンレーの後継者といわれたジェイムズ・キング。クレジットにはないが、おそらく晩年のカーリー・レイ・クライン(1923-1997)が往年の元気はないけれど味わい深い独特のシャッフルするフィドルで参加、ジョージの歯切れの良いすばらしいクロスピッキン・ギターとともにすばらしく生々しいスタンレーサウンドが再現される秀作ライブである。スタンレーサウンドに関しては初来日40周年を記念したムーンシャイナー2011年4月号(¥525-)を参照ください。

ROU-9128 TONY RICE『the Bill Monroe Collection』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

I'm On My Way Back To The Old Home/When You Are Lonely/Jerusalem Ridge/Muleskinner Blues/Sittin' Alone in the Moonlight/Gold Rush/On And On/Cheyenne/Little Cabin Home on the Hill 他全14曲

昨年6月8日、還暦を迎えたトニー・ライスのソロから6曲とブルーグラス・アルバム・バンド(1981-1989)から6曲、そしてライス・ブラザーズ名義からの1曲と、デビッド・グリスマン名義でなんとカーリー・セクラーとのデュオが収められた1曲"Little Cabin Home on the Hill"が集合したビル・モンロー全14曲集。ソロアルバム『Plays and Sings Bluegrass』(1993)以降、失声症でボーカル曲の発表はないが、こうしてトニーがビルモンに挑戦しているのを聴くと、そのボーカルが世代を明らかに分かっていることに気付く。それは、ビルモンらの薫陶を直接受けた、例えばトニーよりも都会人であったピーター・ローワンらとも違う、まったくあたらしい世代のブルーグラスがはじまっているという感を持たざるを得ない。ブルーグラスがビル・モンローらの持つ、第一世代やその薫陶を受け取った世代のある種の執念のようなものとは別次元のところに移っていく軌跡が、ここから聴こえてくるのかも知れない。

NMD-1001 JANIE FRICKE『Country Side of Bluegrass』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

You Don't Know Love/Please Help Me I'm Fallin'/Down to My Last Broken Heart/Tell Me A Lie/It Ain't Easy Bein' Easy/Ring of Fire 他全13曲

1980年代、ポップカントリースターとしてヒットチャートに君臨したジェニー・フリッキが2004年に発表したブルーグラス・アルバムの再発売。インディアナ出身でジョーン・バエズやジュディ・コリンズらのフォークを聴いて育ったという彼女。そのハスキーさを増した歌唱力でブルーグラスに挑戦した本作、1980年代に彼女が飛ばした数々のナンバーワン・ヒットがブルーグラス・スタイルで再録されている。当時話題の凄腕フラットピッカー、ジョニー・ハイランドのほか、当時超売れっ子だったデビッド・タルボットのすばらしいバンジョー、若手スーパーピッカーのアンディ・レフトウィッチとルーク・ブラ(2人は凄いマンドリンも聴かせるよ)に、グレン・ダンカン、ジミー・マッティングリーらのフィドルとマンドリン、ランディ・コーアズのドブロ等々のバックアップ。ハンク・ロックリンで1960年にヒットした懐かしい曲やジューン・カーターとジョニー・キャッシュ名曲のカバーも含んで、彼女の素朴なカントリーボイスが、ブルーグラスとしては抑え気味の大人のアコースティックと良く似合う。1980年代以来、数々のブルーグラス作品のエンジニアとして知られるビル・ヴォーンディックのヒットシリーズ作品である。

B.O.M.特選コーナー
■ムーンシャイナー3月号特集関連
毎月お届けするブルーグラス月刊誌「ムーンシャイナー」、ぜひ定期購読を……!!
RCSI-1056 DELLA MAE『I Built This Heart』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ボストン出身の若い女性ブルーグラス・バンドのデビュー作。3月号は彼女たちと女弁護士アリー・マクビールを比較対照しようと試みたカバーストーリーだったが、チョッと無理があったかな?と反省か!? アルバム詳細はブルーグラス新入荷にて。

DMD-1015 森繁 昇『陽が昇るまでに』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

神戸の元ロストシティ・キャッツのフィドラー「森繁昇物語」の連載が3月号からはじまっている。1973年にキャッツの一員として渡米、そのまま残留しスコッティ・ストーンマン亡き後のストーンマン・ファミリーをはじめ、1975年にはブルー・フィールドというニューグラスバンドを結成、メジャーデビューも経験している森繁、クリスチャンとなって以来1984年から伝道アルバムを発表している。15作目となるこの最新作は、ドブロに「アンドレ」佐藤博之、マンドリンに宮崎勝之、バンジョーに吉崎ひろし、ベースに田中久之らを迎え、自身も久々にフィドルを手にしてブルーグラスを意識した作品に創り上げた日本語ブルーグラス・ゴスペル。歌の上手さ、オリジナルの出来栄え、そしてアレンジなど、どれをとっても見事なメッセージを持ったすばらしい音楽作品にしている。

SHAMI-1003 LAST FRONTIER featuring 国本武春『Sushi & Gravy』CD¥2,800-(本体¥2,667-)

ムーンシャイナー3月号で元ジューンアップルの佐々木仁さんが紹介、4月1日から一週間にわたって浅草・木馬亭で芸歴31年記念「武春祭り」を挙行するという国本武春。これは国本とETSU(東テネシー州立大学)OBたちが組んだラスト・フロンティアの2005年作品。ブルーグラスと三味線、そして国本の表芸である浪曲……、これが違和感なく合うことに驚かれた方も多いだろう。「浪曲界のプリンス」と日本メディアなどで呼ばれる国本武春、高校時代にブルーグラスにハマッたという彼が、2003年から1年間、ETSU(東テネシー州立大学)にブルーグラス留学、アパラチアのもっとも濃いエリアのブルーグラスと浪曲を合体させた新しいエンターテイメントを提示する。同時に若いETSU卒業生らのビル・モンローやスタンレーズ名曲とメンバー各自のオリジナル、若さ溢れるホットなストレート・ブルーグラスを聴かせてくれる。

M-017196 BLUEGRASS 45『Once Again from Kobe, Japan』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Blues Stay Away from Me/500 Miles/花/Take Five/I Wonder Where You Are Tonite/浜辺の歌 他全17曲

40年前の1971年から72年にかけて、米国ブルーグラス界に起きた激変をブルーグラス45の視点で1月号から連載中です。これは、1968年頃から1971年まで神戸で活動したそのブルーグラス45が解散25周年を機に阪神大震災の1995年にリユニオンした作品。ライブの面白さ(と解釈すべし)がすべて詰まった、ハラハラどきどき……。ジョッシュ大塚(g,vocal)のイケイケながら、けっこう緻密に組み上げられたステージ・マナー、大塚章(m)のノーテンキなアメリカン乗り、廖学誠(f)の良く準備しながら勢いに飲み込まれていく感性、その場にならないと、何を弾き出すか分からないわたし渡辺三郎(bj)の右指と左指のスリル、そして渡辺敏雄(bs)と李健華(g)の好リズムサポート……。バックアップも含め(我ながら、お互いのフォローが絶妙だね)、リハなし、何が起こるか分からないブルーグラス45のハラハラどきどき演奏が、聴いていて納得、これぞライブなんだぞ……と。日本人が持つ、ひとつの、ブルーグラス・エンターテイメントである、と、我ながらと思ってしまう秀作だ、ぜ!!??

■ムーンシャイナー2月号特集関連
COL-84118 YO-YO MA, STUART DUNCAN, EDGAR MEYER, CHRIS THILE『Goat Rodeo Sessions』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ムーンシャイナー誌2月号のカバーストーリーを飾るのは1月末、全米の映画館430館をつないだリアルタイム・ライブをやってのけたヨー・ヨー・マの「ブルーグラス・アルバム」(本人談)。マのお相手はクリス・シーリ(m,g,f)、ステュアート・ダンカン(f,bj)、そしてエドガー・マイヤー(bs)、ボーカルゲストにイーファ・オドノバン(クルキッド・スティル)。その研ぎ澄まされた楽器技術の上に、動じることなく強烈な自己主張をするクリス、……最強の弦楽四重奏団にファンキーなマンドリン男が加わった、まったくあたらしい「ブルーなグラシック音楽」である。百言は一聴にしかず!! ヨーヨーにとって最大のヒット作になっているという。確実に時代は変わりつつある!!

COL-77627 LESTER FLATT & EARL SCRUGGS『Foggy Mountain Jamboree』CD¥2,079-(本体¥1,980-)

1950~1952年、フラット&スクラッグスの絶頂期を支えたベーシスト、ジョディ・レインウォーターの追悼特集が2月号のメイン記事。この、おそらくブルーグラス史上、もっとも重要なアルバムとされている作品にはジョディが参加している「新聞売りのジミー少年」や"Dear Old Dixie"、"Flint Hill Special"ほか、アール・スクラッグスの超有名バンジョー・インスト6曲と、ジョディ退団後の名曲"Blue Ridge Cabin Home"や「愛ちゃんは花のよう」など6曲のオリジナルLP盤の12曲にオマケが3曲を加えた全15曲。1950~60年代に「これが典型的なブルーグラス」として多くの人に認知された大名盤である。ちなみに本作のバックアップも含めた完全コピー・バンジョーTAB譜(TIM-3 ¥1,050-)がある。

ISG-2011 きたむらいづみ『Izumi』CD¥2,800-(本体¥2,666-)

1月号につづいて2月号では奥沢明雄がアルバム作りを寄稿している。2002年のデビュー作『Sweet Grass』(CD¥2,800-)につづく、きたむらいづみの最新第2作は、奥沢明雄がアレンジと共同プロデュースを担当、東京のカントリー/ブルーグラスのスーパーピッカーたちがバックアップ。ジミー・ロジャーズからプレスリー、ジャズやブルーグラスのスタンダードなどの5曲を散りばめつつ、フォスターの"Hard Times Come Again No More"に日本語詞をつけたもの、そして完全オリジナルが6曲、バランスよく配したポップな作品に仕上げ、自分の音楽のルーツである自然をロマンチックに表現する。カントリー系には尾崎孝のスティールやドブロ、徳武弘文のギター、宇戸俊秀のキーボードなど。ブルーグラスでは有田純弘(bj)、岸本一遥(f)、竹内信次(m)らに、渡辺茂(bs)、高橋結子(drums)がリズムを支える。

GH-01 MULE PROJECT CD¥2,625-(本体¥2,500-)

ちなみに本作、奥沢明雄(g)が中心となり、関東のブルーグラス・スーパーピッカー、西海孝(bj)、茂泉次郎(f)、海宝弘之(m)、林典明(bs)が集結、1998年に発表した唯一のアルバムである。モンロー曲を中心に、オリジナルも含め、米誌ブルーグラス・アンリミテッドでも絶賛された秀作である。

■ムーンシャイナー1月号特集関連
REB-1104 COUNTRY GENTLEMEN『Live in Japan』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ムーンシャイナー1月号特集の1972年1月17日、ちょうど40年前のカントリー・ジェントルメン初来日。これはその時の熱狂を伝える全20曲、来日翌18日、神田共立講堂でのライブだ。"Fox on the Run"から"Take Me Home, Country Road"、"Foggy Mountain Breakdown"やビートルズ"Yesterday"などのエマーソン・バンジョー美学から、「ダイナおばさんのパーティー」やチャーリー・ウォーラーの「ハンク・スノウ・メドレー」まで。オリジナルLPからは数曲カットされていますが、それでも当時、米国で最先端のアンサンブル(ドライブをかけるためにはリズム溜めが必要などを含め)は、今聴いても新鮮な発見に満ちています。なお、C.G.ファンには初期レベル録音のすべて110曲を4枚組ボックスセットした『Early Rebel Recordings 1962-1971』(REB-40024枚組¥9,450-)も究極のカンジェン・ファンにはお勧め!!

ちなみに1971年春、ラルフ・スタンレーの初来日(ムーンシャイナー2011年4月号特集あり)を収めた『Live in Japan!』(REB-2002 2枚組¥2,888-)は、"How Mountain Girl Can Love"の1曲目から、超ハイテンションな観客、あの場にいた人もいなかった人も、是非聴いてほしいスタンレー・サウンド、その代表曲が網羅されたCD2枚組全29曲!!

REB-1836 JOHN DUFFEY『Rebel Years 1962-1977』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Girl from the North Country/Young Fisherwoman/Bringing Mary Home/500 Miles/Falling Leaves/Some Old Day/Heaven/This Morning at 9 他全15曲

1月号では「セルダム・シーン結成40周年記念コンサート」のリポートと、「ジョン・ダッフィの思い出」も特集している。サム・ブッシュが、いや「ニューグラスの父はジョン・ダッフィだ」と主張する、それほどに偉大な影響を遺したジョン・ダッフィ。ビル・モンローが亡くなった1996年、その三ヵ月後に若くして急逝したジョンは、楽器主導になりがちな1960年代以降の若いブルーグラスにボーカル(歌)の重要性をことさらに伝え、時代とバンド(カントリー・ジェントルメン)の主張にあう歌詞を求めディランやバエズをいち早く取り入れた柔軟性は70年代以降もセルダム・シーンでも発揮、オペラ歌手の息子らしく「発声」に一家言を持ち、さらにブルーグラス界でおそらくはじめて、正しい歌の「発音」を意識したボーカリストでもある。本作は1962年のカントリー・ジェントルメンから初期セルダム・シーンとバンドサウンドに固執、決して自身のソロを発表せず、バンドの力を聴衆に伝えようとした15曲をソロ名義で昨年発表されたもの。ちなみにシュガーヒル時代のセルダム・シーン録音から没後に集められたソロ名義のもう一枚『Always in Style』(SH-3926 CD¥2,573-)もある。ブルーグラスにあたらしい価値観を吹き込んだ偉大なパイオニアであると同時に、終生アパラチアン・バラッドの魅力を胸に、トラッドグラスの体現者でもあったジョン・ダッフィ名義のアルバム2枚、大切に聴きたい。

SH-4016 CASEY DRIESSEN『3D』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1月号のカバーストーリーは2月に来日した天才フィドラー、ケイシー・ドリーセン。本作は2006年デビュー作で、なんと!モンロー名曲"Jerusalem Ridge"がグラミー賞カントリーインスト部門ノミネートという大快挙!! デビュー作にしてこの快挙、いかに彼がナッシュビル業界と音楽家に注目されているかの証だ。トラッド曲を斬新なアイデアで料理、アコースティック、エレクトリック、デジタル、アナログが有機的に絡み合った土の香りのする刺激的でイマジネーション溢れるこれまでに無いルーツ系音楽。弓で弦を叩く「チョップ」によるリズムに呼応するビクター・クラウス(bs)をボトムに据えて、ジェリー・ダグラス(d)、ベラ・フレック(bj)、ティム・オブライエン(bouzouki)等々、錚々たるメンバーを自分の世界に引き寄せている。ムーンシャイナー2006年6月号(MS-2308 ¥525)にもカバーストーリーがある。

RSR-20901 CASEY DRIESSEN『Oog』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ケイシー・ドリーセンの2008年作品。ダレル・スコットのエレキとペダル・スティール、アリソンの弟ビクター・クラウスのベース、マット・チェンバーレインのドラムスとともに、フィドル・イメージを前衛ロックフュージョンの中、自然体で主張する変幻自在の音楽。スタンレーの"O Death"ほか、モンロー・インストや古いカントリーソングのカバーなどの超ぶっ飛びアレンジが収められている。

■第54回グラミー賞
以下のブルーグラス・アルバム部門から、今年のグラミーはアリソン・クラウス&ユニオン・ステーション『Paper Airplane』が受賞。ムーンシャイナー誌3月号で「2011年発売レコード総括」特集!!
NONE-79649 CHRIS THILE & MICHAEL DAVIS『I'm Gonna Sleep With One Eye Open』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

パンチ・ブラザーズを率いて最先端ブルーグラスを創りつつあるクリス・シーリが180度、回れ右!! 1930年代から1950年代のブラザーデュオを、マイケル・デイヴス(g)という稀有な才能とともに、これ以上にないという「生」な音と感情で体当たり。ムーンシャイナー2011年7月号にカバーストーリ!!

REB-1840 RALPH STANLEY『a Mother's Prayer』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

初来日から40年を記念して昨年ムーンシャイナー誌4月号と5月号で大特集した「スタンレー・サウンド」、そのラルフ・スタンレー、84歳の最新ゴスペル大秀作。アカペラ"Come All Ye Tenderhearted"をはじめとする圧倒的なボーカルの存在感と説得力は年とともに凄みを増し、鉄壁のクリンチ・マウンテン・サウンドには揺るぎがない。

ROU-0660 STEVE MARTIN & STEEP CANYON RANGERS『Red Bird Alert』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

超セレブなハリウッドスター、スティーブ・マーティンのラウンダー最新第2弾。これはもうお遊びの域を超えた――ポール・マッカートニーとディキシー・チックスというゲストを迎えてはいるが、トニー・トリシュカ・プロデュースのすばらしいエンターテイメント作品になっている。昨秋、IBMA最優秀エンターテイナー受賞の貫禄だ。

ROU-0665 ALISON KRAUSS & UNION STATION『Paper Airplane』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

AKUSとして7年ぶりのブルーグラス作品、ビルボード総合チャート第3位をヒット!! フォノジェニックなアリソンのボーカルにロン・ブロックのギターとジェリー・ダグラスのドブロが創るアコースティック・アンサンブル。また、バリバリのストレート・ブルーグラスを聴かせるダン・ティミンスキはピーター・ローワンとティム・オブライエンの曲を取り上げている。AKUSの創る極上のポップサウンドから、そこにメンバーが埋め込んだブルーグラスの魂を感じたい。最優秀エンジニア賞も獲得!!

E1-2133 BELA FLECK & FLECKTONES『Rocket Science』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

オリジナルメンバーに戻ったフレックトーンズ、ベラ・フレックとハワード・リービー作曲の"Life in Eleven"が最優秀インスト作曲賞を受賞。

ブルーグラスお勧め作品
(すでに新入荷で紹介済みの作品です)
■話題のブルーグラス最近作
今、最も旬なブルーグラス・アルバムたち…
MCM-0016 DEL McCOURY BAND『Old Memories: the Songs of Bill Monroe』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

昨秋、久々のライブに接して、そのますますの凄さにオッタマゲたデル・マッカーリー・バンド、グラミー賞最終ノミネートになった、実に極めつけ最新モンローソング16選曲集。凄いデルに文句なしのハイテンション・フィドルのジェイソン・カーターにロニー(m)とロブ(bj)のマッカーリー兄弟とアラン・バートラム(bs)が、ビル・モンローの典型的なオープニングナンバー、"Watermelon in the Vine"とエンディングテーマ"Ya'll Come"にはさまれた珠玉のビルモン14曲、やっぱり世界一のトラッドグラス・バンド、その入魂のモンロー曲集である。ちなみに前作、ニューオーリンズ・ジャズと組んだ『with Preservation Hall Jazz Band: American Legacies』(MCM-0015 ¥2,573-)の人間国宝同士のコラボもあるよ。

PATUX-224 LEON MORRIS『Thinking Today of My Home』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

「ワシントンDCグラスの父」と呼ばれるバズ・バズビーとともに『Honky Tonk Bluegrass』(1974)を発表したレオン・モリスの最新作。もう80歳になるだろうか?それでいて、とてもあっさりとした、超すばらしいトラッドグラスを聴かせてくれる。楽器もボーカルも多重録音だが、そのほとんどを自身でこなすためか、歌詞を噛み締めてしっかりと伝える歌が味わい深く、センスのいいトラッドグラスのお手本のようなアルバムに仕上げている。バンジョーにはポーターの息子ケビン・チャーチとスコット・ウォーカーが半々、ビル・エマーソン&スウィート・ディキシーではマンドリンを弾くウェイン・ランハムがフィドルを担当。それ以外、ギター、マンドリン、ベースはリオン自身。親しい友人だったチャーリー・ウォーラーを偲ぶ"Charlie"やバズ・バズビーとの当たり曲の数々など、エマーソンが言う「ホンモノ」のブルーグラス・ミュージシャン、この歳になって、なんとすばらしいアルバムだろう!!

RUR-1091 BILL EMERSON & SWEET DIXIE『The Touch of Time』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

カントリー・ジェントルメンでの初来日から40年、ムーンシャイナー1月号特集にメッセージを送ってくれたビル・エマーソン、1938年1月生まれだから74歳、その繊細にして美しいスリーフィンガーロールは衰えない。前作『Eclipse』から10ヶ月もたたない内に発表する最新作は、クリス・スティフェル(g)の美しいオリジナルをタイトルに、ベースの女性テリ・チズムの歌うロザンヌ・キャッシュ1981年のヒット曲を1曲目に据え、エマーソンの書き下ろしインストが2曲にビル・エバンスを迎えてコード進行が同じ"Sweet Dixie"と"HomeSweet Home"の同時弾きというバンジョーインストが3曲、すばらしいマンドリン奏者ウェイン・ランハムのケルト風インストほか、レスター・フラットの愛唱歌"Love Gone Cold"やドリー・パートンなど、ピート・ゴーブル作の2曲、ドック・ワトソンの『Old Timey Concert』(1967)に収められていたトラッドなど、バラエティに富んだ12曲。全編にジェニー・オバートのフィドルが参加している。人生終盤の創作意欲、それはすばらしいことだと思う。

REB-1845 JUNIOR SISK & RAMBLER'S CHOICE『The Heart of a Song』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

デル・マッカーリーとラリー・スパークスに次ぐ世代の「ホンマもん」とささやかれるジュニア・シスク、ダニー・ペイズリーのサザングラスと並んで現在トラッドグラスの牙城といわれるバンド、ランブラーズ・チョイスの最新作。その田舎(ヒルビリー)ソウル満点ボーカルが胸をかきむしる中、趣味の良いロールとトーンを聴かせるのは誰かと思いきやジェイソン・デイビス23歳(2009年7月号ムーンシャイナー吉岡正の闘魂バンジョー#13に登場)ほか、ビリー・ホウクス(f)とクリス・デイビス(m)、ジェイソン・トムリン(bs)が、さすがに現代風の切れのいいプレイで盛り上げる。"A Far Cry from Lester & Earl"って、どんな曲!?

SMM-2006 LAURIE LEWIS『Skippin' and Flyin'』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1曲目のビル・モンロー名曲"Molly and Tenbrooks"のバースから取ったアルバム・タイトル通り、二度のIBMA最優秀女性ボーカル受賞者のローリー・ルイス最新作は「わたしなりのビル・モンロー・トリビュート」という、2010年の『Blossoms』につづく最新作。パートナーであるトム・ロザム(m)のほか、ファンの多い繊細なクレイグ・スミス(bj)にスコット・ハフマン(g)、トッド・フィリップス(bs)という基本バンドの見事なバックアップに若者ゲスト。"Blue Moon of Kentucky"や"A Lonesome Road"が入っているものの、モンロー曲集というわけではなく、 "What's Good for You,"(リンダ・ロンシュタットがハーモニー!)や"I Don't Care Anymore,"、"I Ain't Gonna Work Tomorrow,"などのフラット&スクラッグス名曲やジミー・ロジャーズ"Tuck Away My Lonesome Blues"、デル・マッカーリー"Dreams"ほか、カーター・ファミリー、ワンダ・ジャクソン、ウィルマ・リー・クーパー、ユタ・フィリップスなどをカバー、同時にすばらしいオリジナルも発表。さすがローリー、自身が感じるモンロー・ブルーグラスを演じる女性ブルーグラス秀作に仕上げている。

RUR-1085 RUSSELL MOORE & IIIrd TYME OUT『Prime Tim』CD¥2,573-(本体¥2,450-)(歌詞付)

さすが!昨秋もIBMA最優秀男性ボーカル受賞のラッセル・ムーア(g)、すばらしいボーカルを聴かせる最新作。典型的なトラッドグラスから、すばらしくロマンチックでコードの綺麗なバラード、そしてオールドタイミーなフィドル&バンジョーをモチーフにしたダンサブルなバラッド等々。無理なくブルーグラスの生まれ故郷アパラチア色に染めつつ、軽いスウィングからデルモア・カバーにフィドルチューンのギターインストなど、スティーブ・ディリング(bj)の重たいスリーフィンガーロールを軸に、お洒落なウェイン・ベンソン(m)、そしてバッチリ脇を固めるジャスティン・ヘイズ(f)、エドガー・ラダーミルク(bs)。トラッドとモダンが絶妙にバランスされたバンド結成20年、すばらしいキャリアを重ねたさすがブルーグラス界トップグループ、サードタイム・アウトのアンサンブルは磐石、すばらしい!!

ROU-9107 BLUE HIGHWAY『Sounds of Home』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1994年から17年間、メンバーを変えることなく、プロとしてバンドを存続させた、それだけでもすごいことである上に、数々のIBMAアワードを獲得、またグラミーにも2度の最終ノミネートという名誉を受けている東テネシーを本拠にするブルー・ハイウェイ、9枚目(レベル時代のベストを入れれば10枚目!!)の最新作。セルダム・シーンの現代版とも言えるトラッドでモダン・サウンドは、すぐれたバランス感覚でボーカルを取る3枚看板、ティム・スタッフォード(g)、ショーン・レーン(m,f)、ウェイン・テイラー(bs)のオリジナルでストーリーを伝える。セッションに引っ張りだこのロブ・アイクス(d)はバンドサウンドの要として、またソリッドなメリハリはジェイソン・バールマン(bj)がキッチリと担う、鉄壁のブルーハイウェイ・サウンド(1曲のみ"Nobody's Fault But Mine"がトラッド)で、アパラチアンのアイデンティティを歌う現代ブルーグラスのトップグループである。

RUR-1088 CAROLINA ROAD『Back To My Roots』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

「ブルーグラス」であることを、全編で誇り高く表出するカロライナ・ロードの最新作。これまでの5枚とは異なり、リーダーのロレーン・ジョーダン(m)の冠を外し、男性ボーカルとストレートなバンドサウンドを意図したトラッドグラス・バンドとして、選曲もレノ&スマイリー名曲やルービンズなどのほか、1973年にレベル・レコードから発表されたアル・ウッド&スモーキーリッジ・ボーイズのLPタイトル曲"Sing a Bluegrass Song"、南部のブルーグラス・フェスでは必ず喚声の上がるラリー・スパークスの名曲"Sharecropper's Son(小作人の息子)"などのトラッドグラス一筋。ドーターズ・オブ・ブルーグラスを率い、数々の賞を獲った南部女性ブルーグラスリーダーのひとりロレーン、出しゃばらずにバンドの一員に徹する人格者なのだろう。コブシを無理に作らないサラッとした味わいのトミー・ロング(g)、折り目正しいロールのベン・グリーン(bj)というベテランに、2001年夏ETSUバンドで来日したスーパーフィドラー、ジョッシュ・ゴーフォースらが、バランスの良いトラッドグラスを演じる。

COMP-4549 GIBSON BROTHERS『Help My Brother』CD¥2,573-(本体¥2,450-)(歌詞付)

昨年ムーンシャイナー掲載全米アルバムチャート1位で快走をつづけ、昨秋IBMAアワード最優秀アルバムとボーカルグループ、ともに初受賞という快挙を成したギブソン・ブラザーズの最新作。自分たちのバンド、つまりブラザーデュオの真髄をストレートに表現、12曲中ティム・オブライエンらとの共作を含む7曲のオリジナルほか、ジム&ジェシーの"I'll Love Nobody But You"など、また"Talk To Me"ではクレア・リンチをゲストに、ギブソンズのギミックのないすばらしいバンド・サウンドが味わえる。ブラザーデュオという伝統を現在に継承するもっともすばらしいボーカルグループだ。

RHY-1067 THE BARTLEY BROTHERS『Hit the Road』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

とてもバランスのいいバンド・サウンドと聴きやすいメロディー、そして押し付けがましくないあっさりとしたボーカル、そのいずれもがストンと居心地のよい、1970年代のハッピーミディアム調さわやかブルーグラス。毒気を抜いたジミー・マーティンからJ.D.クロウ&ニューサウスにいたるソリッドグラスの王道サウンドを控えめに、肩肘張らずにまとめ上げた秀作である。リックが定年退職した2009年、18歳のときからさまざまなバンドでプロ活動をしていた弟のシェインと組んだ新バンド、バートリー・ブラザーズのデビュー作である。

PC-1174 TOWN MOUNTAIN『Steady Operator』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ノースカロライナ州アッシュビルを本拠に活躍する若いソリッドグラス・バンドの最新第3作はマイク・バブのプロデュース。マンドリンのフィル・バーカーが書いた曲をロバート・グリアー(g)が押し出しの強いボーカルで聴かせ、ジェシー・ラングレイス(bj)、ボビー・ブリット(f)、バーレル・スミス(bs,lg)のブルーグラス標準5人編成が、若いバンドらしいよく練習された柔軟性を聴かせる。若手バリバリによくあるタテノリ系ソリッドではないトラッド系ソリッドにも好感が持てる。

REB-1842 DEHLIA LOW『Ravens Crows』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

アンニャ・ヒンクル(f)のアパラチアン・ルーツ色の濃い女性ボーカルとオリジナル5曲、グレッグ・スティグレッツ(bs)のオリジナル4曲(ボーカルは2曲)にマンドリンのブライアン・クレンデニンのインスト、そしてハンク・コックランとウィリー・ネルソン共作で未発表だった曲をノーラ・ジーンズがカバーしたホンキートンクもの、最後にカーター・ファミリーのトラッド"Cannonball Blues"を見事なスロー・ブルースにアレンジしたカバーを配したデリア・ローのレベルからのデビュー作。アーロン・バランスの新感覚ドブロとともに、アパラチアど真ん中、アッシュビルの若いバンジョーレス5人組をストリングダスターズのトラビス・ブックがプロデュース。アーニャとステイシー・クロウド(g)の女性ハーモニーを軸に、アーニャの陰影を持ったハスキーなバリトンボイスが魅力だ。

ECM-001 SHANNON SLAUGHTER『Sideman Steps Out』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ロスト&ファウンドやラリー・スティーブンソン・バンド、メロニー・キャノン、ロンサム・リバー・バンド、ルー・リード&カロライナらのサイドマンとして存在感を示したシャノン・スローターのソロ、「一歩前へ!!」です。サイドマンをしながら、ウィルクスボロ高校(マールフェスの地元)の歴史教師でフットボールのコーチも務めたという経歴。そんな中、元クイックシルバーのジョーイ・コックス(bj)、ケニー&アマンダ・スミス・バンドのロナルド・インスコア(m)ら、フルタイムからパートタイムとなった優秀なミュージシャンを集め、妻のヒザー・スローター(bs)で結成したローカルバンド、カントリー・クレアを核に、ロン・スチュワート(bj)やロブ・アイクス(d)ほかが参加、超一級のコンテンポラリーなソリッドグラスに仕上げている。米国でも、フツーの生活をするこんな人たちがブルーグラスを支えているんだ。

MH-12952 BALSAM RANGE『Trains I Missed』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

本作が昨秋のIBMAアワードで最優秀ソングを受賞、飛び上がって驚いた彼ら。リッキー・スキャッグスのお気に入りバンジョー奏者として知る人には知られたマーク・プルエットほか、ノース・カロライナ産ミュージシャンたちのテク、凄いこと!! そしてバンドを意識したアレンジで曲を伝える丁寧さが評価された。アルバム発表ごとにブルーグラス・アンリミテッド誌の全米チャートの上位に常連するバルサム・レンジの最新作。

■ブルーグラス発掘・編集最近作
最近発売された「お宝」ブルーグラス!!
RCSI-1055 J.D.CROWE & NEW SOUTH『Holiday In Japan』CD2枚組¥4,725-(¥4,500-)

East Virginia Blues/Why Don't You Tell Me So/Banks of the Ohio/You Don't Know My Mind/Freeborn Man/Nashville Skyline Rag/I'm Walkin' 他全23曲

1975年夏、来日したJ.D.クロウとニューサウス。当時アメリカではほとんどツアーをしなかったメンバーを擁したこのバンドこそ、そののちのブルーグラスのマイルストーン(道標)となる超強力版。つまり、日本のブルーグラス・ファンのみがこの伝説のバンドを味わい尽くしたといってもいい。トニー・ライス、リッキー・スキャッグス、ジェリー・ダグラス、ボビー・スローンとJ.D.の5人組。彼らが日本のレーベルに残したあの幻の名盤がついに陽の目を見た。これはこれは、すごいお宝CDです。J.D.の日本ツアーの話や、このアルバムの裏話など、28頁のブックレットもお値打ちの自費制作限定盤。

BGOCD-298 COUNTRY GAZETTE『Traitor In Our Midst/Don't Give Up Your Day Job』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Keep On Pushin'/I Wish You Knew/I Might Take You Back Again/Tried So Hard/Sound of Goodbye/Huckleberry Hornpipe/Down the Road/Honky Cat 他全24曲

1972年、今からちょうど40年前、ニュー・グラス・リバイバル、セルダム・シーンと並んでブルーグラス界に大きな衝撃を与えたカントリー・ガゼットの一枚目と、クラレンス・ホワイトの最後のフラットピッキン・フィドルの粋"Huckleberry Hornpipe"が収められた1973年発売の二枚目の2on1作品。40年前、これほどにポップヒットに近づいたブルーグラスは、ほぼ20年後の最後期のニュー・グラス・リバイバルしかないだろう。その証拠に発売当時、ヨーロッパでは本作2枚がポップヒットしている。バイロン・バーライン、アラン・マンデ、ロジャー・ブッシュ、ケニー・ワーツが創ったブルーグラス史に残るすばらしいサウンドを堪能ください。ちなみにガゼットの三枚目から五枚目も昨年、CD2枚組(BGOCD-1016 ¥2,888-)で再発売されている。

RCSI-1031 HARTFORD/RICE/CLEMENTS CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Bound To Ride/If I Should Wander Back Tonight/My Baby's Gone/Sweet Sunny South/We Can't Be Darlings Anymore/Love Please Come Home 他全13曲

故ジョン・ハートフォードと故バッサー・クレメンツ、そしてトニー・ライス……。このブルーグラス偉人3人で1988~90年にかけてカンバーランド河の岩盤をくり貫いたジョンの地下室スタジオに集まり、フラット&スクラッグスとベニー・マーティンを核にトラッド名曲などをカバーする超貴重オタク的私蔵スタジオ録音の発掘である。バックは故ロイ・ハスキーJr(bs)と、プロデュサーでもあるマーク・ハワード(m)のふたり。

■ビル・モンロー生誕100年記念コーナー
まだまだ続々と新発売がつづく「ビル・モンロー生誕100年」作品、以下にまとめています。
MCM-0016 DEL McCOURY BAND『Old Memories: the Songs of Bill Monroe』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

デル・マッカーリー・バンド、グラミー賞最終ノミネートになった極めつけ最新モンローソング16選曲集。凄いデルに文句なしのハイテンション・フィドルのジェイソン・カーターにロニー(m)とロブ(bj)のマッカーリー兄弟とアラン・バートラム(bs)が、ビル・モンローの典型的なオープニングナンバー、"Watermelon in the Vine"とエンディングテーマ"Ya'll Come"にはさまれた珠玉のビルモン14曲、やっぱり世界一のトラッドグラス・バンド「DMB」、その入魂のモンロー曲集である。

PATUX-227 FRANK WAKEFIELD『a Tribute to Bill Monroe』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ビル・モンローのマンドリン・スピリットを完全に習得した最初のひとり、18歳でレッド・アレンと組んで以来、グリスマンをして「師匠」と呼ばせるブルーグラス第一世代の偉大なマンドリン・カリズマ、フランク・ウェイクフィールド(77歳)がモンローに捧げた入魂の最新作。最後のブルー・グラス・ボーイ、トム・ユーイング(g)のボーカル(6曲)に、マイケル・クリーヴランド(f)、マーク・ディレイニー(bj)、マーシャル・ウィルボーン(bs)を核にした歌物10曲とインスト6曲。"When You Are Lonely"にはじまり、"That's All Right"や"Letter from My Darling"、"When the Golden Leaves Begin to Fall"からモンローが故・ヘイゼル・ディケンズが取り上げたモンローの未発表曲"The One I Love Is Gone"まで、全16曲の心憎い選曲。ブルーグラス本来のリズムと抑え気味のバックとともに、バッターボックスに立った打者の如く、モンロー精神の本質をその見事なトーンを生むピック捌きと縫うように繊細な運指が完璧に表現。モンロー音楽最良の側面、ハイロンサムをしみじみと聴かせる大秀作、必聴モンロー音楽!チョーお勧め!!

ACD-77 DAVID GRISMAN『Happy Birthday, Bill Monroe』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

グリスマンがいかにモンローに心酔していたか、最後の未発表曲"My Last Days on Earth"を聴けば痛いほど分かる(録音はモンローが84歳で亡くなった直後の1996年9月!)。1曲目の"New Muleskinner Blues"はバッサー・クレメンツのフィドルとマンドリンだけのデュオ、そして2曲目、DGQ名演"Happy Birthday, Bill Monroe"、3曲目には故ジョン・ハートフォードと故マイク・シーガーとのレトログラス・トリオで"Uncle Pen"をオールドタイムする……などの名演12曲、そして驚きの未発表8曲にはドック・ワトソンとのインストでの"Kentucky Waltz"や"Bluegrass Stomp"にブラザーデュオする"In the Pines"、1989年のデル・マッカーリー親子らとの"My Little Georgia Rose"や"Rawhide"ほか、"My Little Georgia Rose"や"Rawhide"などのライブ、故ジェリー・ガルシアとレッド・アレンとハーブ・ペダーソンのトリオ"On & On"など、全20曲収録。グリスマンの偉大さに、あらためてひれ伏す名作。

ROU-9123 V.A.『Bill Monroe Centennial Celebration』2枚組CD¥2,888-(本体¥2,750-)

ビル・モンロー生誕100年記念でラウンダーレコードが発表した2枚組28曲入り廉価盤最新作。B.O.M.創立の1年前、1970年に創立されたラウンダー、ほぼ40年にわたるトラッドグラス秀作の中から選ばれキワメツケのモンローソング集。ブルーグラス・アルバム・バンド"Tall Timber"からジョー・バル"Goodbye Old Pal"まで、グラスカルズ、バーン・ウィリアムズ・バンド、クレア・リンチ、マイケル・クリーブランドとダン・ティミンスキ&ビンス・ギル、アル・ジョーンズからジョンソン・マウンテン・ボーイズなど、懐かしいものから意外な発見、そして最近のものまで、何が飛び出すかお楽しみのビルモン28曲集。

SKFR-1008 RICKY SKAGGS & KENTUCKY THUNDER『Honoring the Fathers of Bluegrass; Tribute to 1946 and 1947』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

2009年のグラミー賞ブルーグラス部門を受賞したリッキー・スキャッグス作品。ビル・モンローがフラット&スクラッグスらを従え1946~47年、ブルーグラスが誕生したあのオリジナル・ブルーグラス・バンド録音のほぼ完全コピー12曲集!! 1曲目の"I'm Going Back to Old Kentucky"には、46年の録音に参加していたアール・スクラッグスを迎えている。誕生時のブルーグラスが持つグルーヴがそのまま、最新録音技術と現在最高のバンドによって再現。

RUR-1075 V.A.『Blue Moon of Kentucky: Instrumental Tribute to Bill Monroe』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ムーンシャイナー誌8~9月号で連載した特集、「ビル・モンロー・マンドリンの作り方」。その大阪のウェイドのビル・モンロー・レプリカF5をジャケットにした本作は同タイトルのマイク・スコット版で紹介した12曲に、ほかのシリーズ作品からあらたに6曲を追加した1時間超の全18曲、ルーラル・リズム社がビル・モンロー生誕100年企画の第一弾としてリセット発表したビル・モンロー名曲やレパートリーのインスト版。ここでのモンロー基本セットはマイク・スコット(bj)、マイク・コンプトン(m)、ブライアン・サットン(g)、オーブリー・ヘイニー(f)、ベン・アイザックス(bs)。ブルーグラスがフォークやカントリーと一線を画す最大の理由、息詰まるアコースティック・アンサンブルの面白さ/楽しさを詰め込んだ嬉しい企画作品。各人それぞれの楽器の「歌い方」がリスナーには聴き応えあり、プレイヤーには参考になる、とても楽しいお勧め作品。

RUR-1081 AUDIE BLAYLOCK & REDLINE『I'm Going Back to Old Kentucky (A Bill Monroe Celebration)』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

近年、初期ジミー・マーティン系ソリッドグラスで高い評価のオウディ・ブレイロックがビル・モンローに捧げた最新作。ゲストのデュオ相手はデル・マッカーリーとボビー・オズボーン、そしてジェイソン・カーターとグレン・ダンカンを招いた"Tall Timber"ほか3曲でトリプル・フィドル、マンドリンには全曲ロニー・マッカーリー。そして自身のツアーバンド、パトリック・マカビニュー(f)、ラス・カーソン(bj)、リード・ジョーンズ(bs)のレッドラインがバッチリ固めている。ブルーグラス第三世代に当たる若いみんなが、懸命にトラッドを学びつつ、上手い!!

■ビル・モンロー本人作品
DVDMONMN23 BILL MONROE『The Mandolin of Bill Monroe Vol.1, Vol.2』教則DVD2本組¥6,805-(本体¥6,480-)

ビル・モンローと一対一で、そのマンドリン奏法を故ジョン・ハートフォードを介して見るという、なんと畏れ多いビデオ『Vol. 1』にはRawhide/Wheel Hoss/Tennessee Blues/Dusty Miller/Roanoke/Pike County Breakdown/Blue Grass Stomp/Get Up John/Katy Hill/Rocky Road Bluesほか全27曲が収められている90分。その奏法をサム・ブッシュが分析していくという『Vol. 2』には、Sweet Blue Eyed Darlin'/Sally Goodin/Katy/Hill/Memories of Mother and Dad/I'm On My Way Back to the Old Home/Last Days on Earth ほか全18曲がTAB譜とともに収められている。米国立スミソニアン協会との共同プロデュースによる歴史的映像でもある。

ACD-59 BILL MONROE & BLUE GRASS BOYS『Live at Mechanics Hall』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1963年、東部にはじめてやってきたというビル・モンローをライブ録音したのは当時18歳、モンロー追っかけ小僧のデビッド・グリスマン。デル・マッカーリー、ビル・キース、ジョー・ステュアート、そしてべッシー・リー・モールディンというメンバーを引き連れた52才のビル・モンロー!!なんと、この年にして過激で攻撃的な孤高のハイロンサムを聴かせる。そのラフでザラザラした抑えがたい衝動には、誰も敵わない……。

B000442402 BILL MONROE『Definitive Collection』CD¥2,079-(本体¥1,980-)

Blue Moon of Kentucky/Jimmy Brown the Newsboy/I Saw the Light/Footprints in the Snow/Scotland/Walls of Time/Kentucky Waltz/Uncle Pen 他全22曲

1954年夏、エルビス・プレスリーがデビュー盤に取り上げたことで急遽録音した"Blue Moon of Kentucky"を1曲目に、1981年にガンが発覚したときに録音された"My Last Days on Earth"まで、主に1950年代のいわゆる「ハイロンサム」を強く押し出したもっともモンローらしい、言い換えればもっとも厳しいビル・モンローの音楽が堪能できる、現在発売中の正式録音モノの中ではイチ押しの作品。

MVDV-4577 & BOOK-27 BILL MONROE『Father of Bluegrass Music』DVD+BOOKセット特価 ¥3,675-(本体¥3,500-)

ドキュメンタリーDVD映像『ブルーグラスの父』。モンロー自身が語る故ジョン・ハートフォードとのインタビューを軸に、レスター・フラット、エミルー・ハリス、ポール・マッカートニー、オズボーン・ブラザーズ、ドリー・パートン、リッキー・スキャッグス、マーティ・ステュアート、そしてデル・マッカーリー/ビル・キース/チャビー・ワイズのブルー・グラス・ボーイズ・リユニオンなどの貴重な映像、ジェリー・ガルシアやロイ・エイカフのインタビューなど、日本語/英語併記の完全対訳本とともに、生誕100年を迎えた20世紀の偉大なアメリカ音楽家の生涯を再訪しましょう。必見必読のDVD&対訳本セット特別価格です!!

初心者歓迎コーナー!!
ブルーグラスの大きな魅力は、他ジャンルには見られないその特異な楽器とその奏法です。それが今や、ヨーヨー・マをして「ブルーグラス作品」で、彼にとっても最大のヒットアルバムを生むまでに発展しているんです。ちぇけら!!
■ブルーグラス楽器入門マンドリン
SH-3931 CHRIS THILE『Not All Who Wander Are Lost』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

21世紀、別次元に到達したブルーグラス・マンドリン。天才クリス・シーリ、2001年発表当時21歳、フレック/ダグラス/ダンカン/サットン/ハウス&マイヤーらを従え、恐るべき才能、聴くべし。音楽観や好みとは関係なく、60年を経たブルーグラスを核とするアコースティック音楽がどこまで拡がっていくのか、それを、ぜひ感じて欲しい大秀作。これ以降クリス、インスト作品は創っていない。10年も前、すでに21世紀のブルーグラス・マンドリンをセットしてしまった驚異的なアルバムである。

■ブルーグラス楽器入門フィドル
CO-2731 KENNY BAKER『Frost on the Pumpkin』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1977年に発表された、おそらくケニー・ベイカー(1926-2011)絶頂期の最高傑作とされるアルバム。バックアップはボブ・ブラック(bj)、サム・ブッシュ(m)、ジョー・ステュアート(g)、ランディ・デイビス(bs)、数曲にブレイン・スプラウスがツイン・フィドル参加。ジャンゴ・ラインハルトのジプシー・ジャズからインスピレーションを得たという1曲目"Bluegrass in the Backwoods"からポルカ、ワルツ、ブレイクダウン、オールドタイミーほか、録音当時50歳、ケニーのフィドルが最も充実していた時期、7曲のオリジナルを含む大秀作である。

■ブルーグラス楽器入門ギター
SH-4040 BRYAN SUTTON & Friends『Almost Live』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ムーンシャイナー誌2009年8月号のカバーストーリーに登場、現在ブルーグラス・フラットピッキンの最高峰と言われるブライアン・サットン、4枚目2009年最近作は、リッキー・スキャッグスのケンタッキー・サンダーでデビューした1995年以来、ブルーグラスの最先端で積んできたキャリアの総集編的作品。トップクラスのゲストピッカーたちとのオールドタイムやジプシージャズも含んだバトルを経て、クリス・シーリとの目くるめくデュオ"Gonna Lay Down My Old Guitar"で終わる、自身のオリジナルをメインにしたギター弾きまくり快作。

■ブルーグラス楽器入門バンジョー
PATUX-196 JESSIE BAKER『Yessir!』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ドン・レノの音ツカミと、絶頂期アール・スクラッグスを思わせるロールの安定感を兼ね備えた18歳当時の2009年、ジェシー・ベイカーのデビューソロ作品。昨年、マイケル・クリーブランドのフレームキーパーからシエラ・ハル&ハイウェイ111を経由してドイル・ローソン&クイックシルバーに移籍、火を噴いているジェシー。レノ、スクラッグス、そしてモンローのおいしい選曲で、基本バックはマイケル・クリーブランド(f)、デビッド・マクラフリン(m)、ダドリー・コンネル(g)、マーシャル・ウィルボーン(bs)。昨今の若者ブルーグラス、一方にクラシック界まで足を伸ばす超絶テクニシャンがいるかと思えば、こうしてわれわれおじさん達以上にディープに先人の偉業を尊敬し掘り下げる者がいる。超お薦め正統派ブルーグラス・バンジョー作品!!

ブルーグラス古今の名作コーナー!?
■トラッドグラス
KOCH-9819 V.A.『A Tribute To Jimmy Martin, "The King of Bluegrass"』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

数年ぶり、久々の再入荷。「キング・オブ・ブルーグラス」こと、ジミー・マーティン、2004年に本作が発表されたときにガンが発見された「キング」への見事なトリビュート作品だ。J.D.クロウ(bj,bv)、ポール・ウィリアムズ(m,tv)、オウディ・ブレイロック(g,lv)、ケニー・イングラム(bj)ら、ジミーお気に入りのサニー・マウンテン・ボーイズ卒業生らと、マイケル・クリーブランド(f)、ジェシー・ブロック(m)、ジェイソン・ムーア(bs)らの若手、そして忘れてはいけないスネア・ドラムスにはハリー・スティンソンを迎え、グロリア・ベルの代役にはソニヤ・アイザックスという、これ以上にはない顔合わせで、入魂のサニー・マウンテン・サウンドが蘇える。J.D.はもちろん、ポール・ウィリアムズの現役バリバリさ、特に懐かしい"There Ain't Nobody..."などの新鮮さには驚きだ。偉大なジミー・マーティン音楽をお楽しみください。ジミーはこの作品発表の翌年、77歳で亡くなった。

■ブルーグラス・メインストリーム
60余年に及ぶ歴史の中、現在もっとも受け入れられているブルーグラス
RHY-1066 STEVE GULLEY & TIM STAFFORD『Dogwood Winter』CD¥2,573-(本体¥2,450-)(歌詞付)

東テネシー州立大学バンド同窓のアダム・ステッフィとバリー・ベイルズとともにアリソン・クラウスのユニオン・ステーション(AKUS)に参加、今に至るAKUSサウンドの基礎を創り、そののちブルー・ハイウェイを結成、音作り/曲作りとフラットピッキンに高い評価を持つティム・スタッフォード(g)。ドイル・ローソンのクイックシルバーで全米デビューののち、マウンテン・ハートからグラスタウンでその力強いボーカルで高い評価を持つスティーブ・ガリー(bs,g)。そのふたりが書いたオリジナルを、アダム・ステッフィ(m)、ロン・スチュワート(bj)、ジャスティン・モーゼズ(db,f)ら、ボックスカーズを結成するブルーグラス美学を信奉する現在のトップ・ミュージシャンたちによる2010年の企画作品。

REB-7524 LOST & FOUND『Down on Sawmill Road』CD¥2,079-(本体¥1,980-)

バージニア/ノースカロライナのブルー・リッジ地方を本拠に、極めて端正なアンサンブルで1980年代以降のいわゆるブルーリッジ系ブルーグラスのパイオニアと目されるロスト&ファンウンドのベスト集。バック・ホワイトを思わせる印象的なフレーズとタッチが身上の故デンプシー・ヤング(m)とアレン・ミルズ(bs)、クロート受けのするジーン・パーカー(bj)らが創立メンバー。メリハリ/エッジの効いたコンポラソリッドなバンドとして馴染みやすい選曲とアレンジが持ち味。スタンダードもウキウキの軽快なブルーリッジ・ブルーグラスにしてしまう名演14曲集。現在のブルーグラス主流を知る導入口として、わたし大推薦バンドです。

■ニューグラス
SH-4017 CHRIS THILE『How to Grow a Woman from the Ground』CD¥2,573-(本体¥2,450-、歌詞付)

2006年発売の衝撃作品。2008年にパンチ・ブラザーズとして登場する2年前、彼らの考えるブルーグラスに正面から取り組んだ21世紀の若者ブルーグラスを象徴するような才能と魂が詰まった大秀作。当時、クリス・シーリ、ゲイブ・ウィッチャー、ノーム・ピケルニー、クリス・エルドリッジら、ほぼ全員が25才、ブルーグラスの未来を背負っていくスーパーピッカーらによるキョーレツなスタジオ・ライブ一発録り。その後のメジャー、ノンサッチから3枚、パンチ・ブラザーズでのアルバムとともに、70年代のミュールスキナーやオールド&イン・ザ・ウェイに匹敵するインパクトを持つ、必聴の歴史的なブルーグラス名盤である。

GC-8108 GREENCARDS『Movin' On』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ニューグラス・スピリットを継承し、イギリスとオーストラリア出身というケルトの香りをふりかけ、ポップな女性ボーカルでブレイクを狙ったテキサス・ブルーグラスのザ・グリーンカーズ、2003年の自費制作デビュー作。ギリアン・ウェルチからジョン・ダッフィ曲まで、パット・フリンをギターにマンドリンのスーパーピッキンが快感!! 廃盤、売り切れゴメン! ちなみに準メジャー、デュアルトーンからの2005年第二作『Weather and Water』(DUAT-1203 ¥2,573-)、2007年第三作『Viridan』(DUAT-1265 ¥2,573-)の在庫もある。

SH-4055 SAM BUSH『Circles Around Me』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

「ブルーグラスの父」ビル・モンローと並ぶブルーグラス・セレブ、「キング・オブ・ニューグラス」と称されるサム・ブッシュ。最近2010年作はカントリー・ジェントルメン名曲から、知られざるレッド・アレン曲(日本のクライングタイムから採ったとの説あり)、デル・マッカーリーをテナーに迎えたモンロー2曲、そしてニュー・グラス・リバイバル中期とデビュー・アルバムからのカバー2曲等々、待ってました!!のブッシュ流ブルーグラス作品。2006年の前作『Laps in Seven』(SH-4013 ¥2,573-)までニューグラスの先頭を走りつづけ、70年代以降のブルーグラスをそのエネルギーで背負ってきたサム・ブッシュ、ちょっと立ち止まってブルーグラスを振り返った秀作。なおサムのIBMAでの基調講演「ビル・モンロー生誕100年に……」をムーンシャイナー誌2011年1月号と2月号で完全収録(各¥525-)しています。初のDVD作品『On the Road』(SH-4023D ¥2,888-)もカッコいいぞ!!

■歴史的作品やお宝レコーディング
GT7-0958 COUNTRY GENTLEMEN『High Lonesome; Complete Starday Recordings』CD2枚組¥3,255-(本体¥3,100-)

カントリー・ジェントルメンの初期からダッフィ/ウォーラー/アドコック/グレイのクラシック・カントリー・ジェントルメンまで、彼らが絶頂期に向かう爆発的エネルギーが収められた1960年代のスターデイ録音の全曲が収められた2001年の2枚組秀作(全51曲)が廉価版で再登場。"Two Little Boys"や"Sunrise"はもちろん、フォスター名曲を多く収録して日本だけで発売された幻のLP『Folk Hits Bluegrass Style』も収録、これで彼ら、謎のスターデイ録音全貌が明かされた。ムーンシャイナー誌2001年6月号(MS-1808 ¥525-)「カントリー・ジェントルメン~明かされたスタディ録音の謎」参照。

■レノ&スマイリー三部作
モンロー、フラット&スクラッグス、スタンレーにつづくブルーグラス第一世代のパイオニア、レノ&スマイリーとテネシーカッタップスのキング録音三部作が昨年、廉価版として揃った(ただし化粧ボックス作品のように完璧なコレクションではないが)。この機会に、スマートなシンガー、レッド・スマイリー(1925-1972)と組んでエンターテイメントを目指した偉大なバンジョー奏者、ドン・レノ(1927-1984)のすばらしさを再認識しませんか……!?
GT7-0959 DON RENO & RED SMILEY『1951-1959, Complete King Starday Recordings Vol.1』CD4枚組¥4,725-(本体¥4,500-)

アール・スクラッグスの三歳年下ながら、アールより先にビル・モンローのバンドに誘われたドン・レノ、しかし徴兵されて第二次世界大戦に参加、特殊部隊員として東南アジアで日本軍と戦い負傷。終戦後、今度はアールの後釜としてモンローのバンドに参加、その後レッド・スマイリーとコンビを組み1951年に録音をはじめてから前半109曲がこの第一集に収められている。レノが書いた最初のヒット曲で、このシングルの売り上げのおかげでキング・レコードが倒産を免れたという"I'm Using My Bible for a Roadmap"ほか、"Emotions""I Know You're Married""No Longer a Sweetheart of Mine"などのカントリー系バラッド、"Dixie Breakdown"や"Green Mountain Hop"をはじめとする圧倒的なドン・レノのバンジョーと"Country Boy Rock N' Roll"や"Eight More Miles to Louisville"などのフラットピッキン・ギターの凄さも堪能できる、レノ&スマイリー入門まずは「これ!」の四枚組。

GT7-2209 DON RENO & RED SMILEY『1959-1963, Complete King Starday Recordings Vol.2』CD4枚組¥4,725-(本体¥4,500-)

レノ&スマイリー安定期、1961年にチャート23位のカントリーヒットした"Love Please Come Home"をはじめ、レノ・スタイル・バンジョーのシグネチャー・インスト"Follow the Leader"など、彼らの持ち味であるゴスペルとバンジョーインスト、そしてカントリーソングなど87曲が収められている第二集。

GT7-2176 DON RENO & RED SMILEY and Bill Harrell『1963-1972, Complete King Starday Recordings Vol.3』CD4枚組¥4,725-(本体¥4,500-)

1964年にコンビを解消する前のレノ&スマイリーのアルバム『True Meaning of Christmas』、『Tribute to Cowboy Copas』、『On The Road (Truck Driver songs)』と未収録だった2枚のアルバムから集めた録音合計46曲。そののちレノがビル・ハレルとコンビを組んでキング・スターデイに残した1967年から72年の4枚のLPアルバム49曲、合計95曲を収めた第三集。ブルーグラス界きっての美声の持ち主、ビル・ハレルとの新バンドで、ジョージ・シャフラーのウォーキングベースを迎えて燃えた初期アルバム『All the Way to Reno』など、初CD化の音源が収められている。

■女性ブルーグラス&オールドタイム
COMP-4566 BEARFOOT『American Story』CD¥2,573-(本体¥2,450-) (歌詞付)

あたらしい女性リード・ボーカリスト、チョッとハスキーでブルージーなノーラ・ジェーン・ストラサーズ(g)に交代した若者バンド、ベアフット最新作。まだ20代の柔らかなポップ感覚で書いたノーラのオリジナルを中心に、クラスタープラッカーズからディキシーチックスを経験したポップな感覚の持ち主ブレント・トリットのプロデュース/録音で、学生時代からの仲間、ジェイソン・ノリス(m)、アンジェラ・オウディーン(f)、トッド・グリーベ(g)、P.J.ジョージ(bs)から成るベアフット、コントロールの効いたハッピーなニューグラスサウンドも決まる。お勧めの若い女性ブルーグラス作品。

ROU-0658 SIERRA HULL『Daybreak』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

天才マンドリン奏者シエラ・ハルの最新第3作。来日ツアーしたのはもう3年半も昔、ちょうど全米デビュー作『Secret』(ROU-0601 CD¥2,573-)を発表した16歳のとき。あれから3年、19歳になったシエラ、相変わらずの可憐な少女といった容姿とは似つかぬ超ハイテク・マンドリンには磨きがかかり、ボーカルには安定感が増し、さらに12曲中7曲がオリジナルと、大きく成長したところを見せる。ユニオン・ステーションのバリー・ベイルズのプロデュースで、ロン・ブロック(g)やロン・スチュワート(bj)、ブライアン・サットン(g)、ステュアート・ダンカン(f)らに、ともに来日したクリスチャン・ウォード(f)やコリー・ウォーカー(bj)、ジェイコブ・イーラー(bs)、そしてクレイ・ヘス(g)らのハイウェイ111のメンバーも活躍するさわやかブルーグラスだ。

話題のインスト最近作
(すでに新入荷として紹介済みの作品です)
PATUX-231 大塚 章『First Tear』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

サム・ブッシュがアルバムライナーに、「1971年夏、米国ブルーグラス界を驚かせたブルーグラス45は、"我々の”音楽だったブルーグラスを真にインターナショナルにした音楽をクリエイトしていた。45がトラディショナル・ブルーグラスを熟知していたのは明らかだけれど、彼らがデイブ・ブルーベックの"Take 5"を演奏したとき、その音楽は永遠に変わった。とくに印象的だったのは大塚 章、インディアナ州ビーンブロッサムにそのときいた我々マンドリン弾きたちは、彼がいかに早くクリーンに、しかも味わい深く弾くことに強い印象を持った……」と書いてくれた。そのアキラは、45からメリーランド州に移住、クリフ・ウォルドロンのニューシェイズ・オブ・グラスに参加、そののちもグラス・メナージェリー、グラズ・マタッズをはじめ数々のバンドに参加、地元の銀行に勤めながらワシントンDC地区のブルーグラスに大きな功績を残している。サムは、「40年のち、アキラは今も同じドライブと情熱で弾きつづけている。彼の作品は魅力的で美しくアレンジされている。彼のヒーローであるジョン・ダッフィとジェスロ・バーンズに敬意を表しつつ、自身のスタイルをものにしているのは明らかだ。ワシントンDC地区が長年にわたり知っていたことを、いま世界中が知ることになる……アキラ・オーツカがなんてすばらしいミュージシャンであるかを」と結んでいる。デビッド・グリア(g)やマイク・マンフォード(bj)、リッキー・シンプキンズ(f)らを基本に、日本から兄のジョッシュ大塚を含むさまざまなゲストを迎えて演じるブルーグラス、ニューグラス、スウィングラスなど、最後に収められた故ジョン・ダッフィに捧げたライブ録音"Heartaches"のエディ・アドコックとトニー・ライスが凄い!! 大塚 章、念願のソロデビュー作は、すばらしい作品になった。よくヤッタネ!!

GAT3-0608 KENNY SMITH『Return』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

フラットピッキン・ギターのあたらしい世界を、デビッド・グリアとともに開拓していくフロントランナーのひとりケニー・スミス、『Studebaker』(SH-3869 ¥2,573-)以来14年ぶり、2枚目の最新ギターアルバム。アダム・ステッフィ(m)、バリー・ベイルズ(bs)、オウブリー・ヘイニー(f)、ジム・デンマン(bj)の基本セットと、自身の1935年製マーティンD-18、同年製の珍しいギブソン・ジャンボのプロトタイプ、そして伝説的なノーマン・ブレイクの1933年製マーティン・シェイデッドトップD-28という名器3本を使い分け、さらにトラッド・フィドルチューン有名曲(Cumberland Gap/Leather Britches/Arkansa Traveler/Sail Away Ladies/Forked Deer/Billy in the Lowground/Black Mountain Ragほか)を軸にオリジナルを配した楽しい作品にしている。普段のスケールでは決して使わない音を強調した曲作りの中で見られるその前後の音の始末の仕方にブルーグラス・フラットピッカーの矜持が垣間見られる。フラットピッキン・ファンにはお勧めの秀作。

ACD-75 DAVID GRISMAN QUINTET『25th Year Reunion Concert』CDR¥2,573-(本体¥2,450-)

1976年にデビッド・グリスマン・クインテットが結成(同年来日!)されてから25年の2001年早春、ワシントン州シアトル郊外での「ウィンターグラス」で大名盤『David Grisman Quintet』('77、現在廃盤)の1曲目からオリジナル盤の全10曲を順に演じ、なおかつ"Minor Swing"をはじめ3曲を追加した全11曲の目くるめくライブ78分。もちろんデビッド・グリスマン(m)、トニー・ライス(g)、ダロル・アンガー(f)、マイク・マーシャル(m)、トッド・フィリップス(bs)、オリジナルベーシストのジョー・キャロルこそいないが、当時使っていたマンドリンまで持ち出しての入れ込みよう。ムーンシャイナー誌でも直後に報じたウィンターグラスでのライブは、完全にドーグ・グルーヴに乗ったすばらしい音の粒立ち。演じる彼ら同様、血湧き肉踊るアドレナリン噴出の、ブルーグラス経由究極のアコースティック・アンサンブルである。ブルーグラスのドライブとジャズのノウハウが見事に融合、多くのアコースティック・ピッカーに衝撃を与え、ブルーグラスの音楽性を根本から構築し直さざるを得なくなったドーグって、やっぱすごい!! ファン必携/必聴!!

COMP-4569 MATT FLINNER TRIO『Winter Harvest』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

昨年5月、バリンジャーファミリーのバンジョー奏者として来日したスーパーピッカーのマット・フリナーがメイン楽器マンドリンを担当するトリオ。多彩なフラットピッキン・スタイルを聴かせるロス・マーティン、トラッドグラスのオープン・ロードのメンバーとしても活躍したエリック・ソーリンのベースという三人で2002年に結成、『Music du Jour』(2009)に続く2枚目最新作。2009年から11年までのライブで生み出した非常に繊細に組み立てられたメンバー三人によるオリジナルを、それぞれの楽器が生み出す木のトーンをよく聴き分け発展していく化学反応がスリリングな作品だ。ブルーグラスとドーグ/ジャズをベースに「チェンバーグラス(室内グラス音楽)」と称する、マンドリン/ギター/ベースの音の冒険が楽しい秀作だ。

RCSI-1051 MIKE COMPTON『Rotten Taters』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ビル・モンロー・スタイル・マンドリニストとして知られるマイク・コンプトンが、トラッド・ブルーズを中心に、バディ&ジュリー・ミラーのカバーと自作曲をマンドリンの弾き語りで聴かせるソロ・パフォーマンス。オーストラリアのルシアー、ポール・ダフ製作のF-5(2011年)マンドリンとH-5(2009年)マンドラを使用、昨年夏に訪問したオーストラリアでのスタジオ・ライブ録音。ボーカル物では自身の朴訥ながら味わいの深いボーカルと、モンロースタイルを離れて、マンドリンが持つリズムに耳を傾けたあたらしい音楽の創り方を聴かせる。インスト物ではクロス・チューニングを多用し、モンロースタイル以前の、モンローの言う「エンシェント・トーン(古代の響き)」に耳を傾けるような新境地(もちろん、右手のすばらしいリズムを持ったモンロースタイルのオリジナルもたっぷり収録)。『腐ったジャガイモ』という自作歌もの曲をタイトルに、近年のテクノロジー(音程修正など)を使わず、生身のアーティスト、マイク・コンプトンを聴かせるという、ファンにはこの上ない究極のソロだ。
COMP-4565 NOAM PIKELNY『Beat the Devil and Carry a Rail』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ブルーグラスをまったく異次元に運びつつあるパンチ・ブラザーズのバンジョー奏者ノーム・ピケルニーの凄い!!バンジョー最新作は、スリーフィンガーバンジョーのハードルをさらに持ち上げるすばらしい作品だ。2010年第1回スティーブ・マーティン・バンジョー&ブルーグラス賞を獲得、ベラ・フレック以降のもっとも才能溢れるクリエーターとして誰もが認めるノーム、2004年の『In the Maze』(COMP-4386 ¥2,573-)に次ぐ第2作。基本バンドはティム・オブライエン(m)、ステュアート・ダンカン(f)、クリス・エルドリッジ(g)、マーク・シャッツ(bs)にジェリー・ダグラス(d)が3曲。ゲストにはイーファ・オドノバンのほかティム・オブライエンもバウンシーなブルースボーカルを1曲聴かせるほかに、クロウハンマーでのスティーブ・マーティン、独自の世界観でケムに巻くデビッド・グリアと天才少年アレックス・ハーグリーブズ、クリス・シーリとブライアン・サットン、マイク・コンプトンほか、さすがの一癖二癖が並ぶ。ノーム流ブルーグラス……もう完全に、脳味噌をかき混ぜられっ放しのバンジョー大秀作。ただただ、この美しい音の洪水と組み合わせに身をゆだねて楽しめばいい。ギターのグラント・ゴーディとともに新世代のインスト!バンジョーファン必聴!! スクラッグスも登場する大傑作プロモビデオは、http://www.youtube.com/watch?v=2rWzVhDQquI、必見ですぞ!!

MRR-1013 SNYDER FAMILY『Stages』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

2010年夏、驚きをもって紹介した中学生の兄ゼブと小学生の妹サマンサ、ふたりのギター/マンドリンとフィドル/ボーカルに、父バド(bs)のトリオ、スナイダー・ファミリーの最新第2作。7曲がインスト、6曲の歌物で12歳と16歳になった兄妹のスーパーピッキンを堪能する。オリジナルのほか、J.J.ケールのカバーや最後には2曲続けてのフォスター、"I am a Pilgrim"ではフラットピックでトラビス・ピッキンに挑戦など。12歳にして主張とリズムがしっかりしたサマンサと、数多いるキッズピッカーの中でも群を抜いたゼブ・スナイダーのフラットピッキン・ギターをお楽しみください。……子供と思ってはいけません!!

RCSI-1050 GRANT GORDY CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ムーンシャイナー12月号カバーストーリーのグラント・ゴーディのデビュー作は、ものすごいギター/フィドル/マンドリンによるインスト集、「21世紀版ドーグ」です。本作とノーム・ピケルニーの最新バンジョー集『Beat the Devil and Carry a Rail』(COMP-4565 ¥2,573-)の2作品は必聴!! この2枚で21世紀に入ってからの若者ブルーグラス楽器の実力とその方向が見えるのではないだろうか? グラントの信じられないドレッドノートでのフラットピッキン、天才アレックス・ハーグリーヴス(ムーンシャイナー2010年7月号で18歳当時の彼をカバーストーリー)のフィドル、現在バークリー音楽院在学で、デッドリー・ジェントルメンにも参加するマンドリニスト、ドミニック・レスリー(2006年2月号で15歳当時の彼を特集)、パンチ・ブラザーズのポール・コワート(bj)のカルテットに、カナダでバンジョーの新世代を切り拓いているジェイム・ストーンと、グラントのボス、デビッド・グリスマンがゲスト参加……そうそう、グラントはDGQの正式メンバーです。また、バイオリン・ショップのDVD映像作品『Vol.3』(DVD¥3,990-)でも、グラントの凄いギターが見られますよ!

PATUX-230 JORDAN TICE TRIO『The Secret History』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

新世代のフラットピッキン・ギタリスト、ジョーダン・タイスが、ハンマーダルシマのサイモン・クリスマンとパンチ・ブラザーズのポール・コワート(bs)と組んだアコースティック・トリオ作品。現在、ブルーグラスをベースに持つ若いブルーグラッサーたちが爆発している震源地、ボストンを本拠にギター/ハンマーダルシマ/ベースという響きを最大限引き出し、かつスリリングな化学反応を期待するストリングバンドのあたらしい形だ。さまざまなテクニックを駆使しつつも、「一音」に対するシビアな姿勢が若者らしく、清々しい。

PSR-1111 内藤希花/城田純二『Keep Her Lit!』CD¥3,000-(本体¥2,857-)

4、5年前にアイリッシュ・フィドルと出会うまでは「クラシック漬け」だったという女性フィドラー内藤と、同じくクラシック・ピアノからナターシャセブンでのバンジョーを経て、現在はアイリッシュギタリストとして高い評価を受けるベテラン城田のユニット「マレカ&ジュンジ」によるアイリッシュ・フィドル集。今どきのアイリッシュ、ちょっとアメリカンな揺らぎもある響きを聴かせる。

R-1190050 トリ・ユニット『Monroe』CD¥2,500-(本体¥2,380-)

1984年頃、ブルーグラスとしてはじまった「トリ・ユニット」は、中学からの同級生であるマンドリニスト吉津正司とギタリスト川瀬眞司に、ベーシスト中村尚美が2007年に参加、ジャズ・トリオとして活動している。タイトルはビル・モンローの訃報に接して吉津が書いたオリジナル(フィドルに足立安隆)だが、そのほかはジャズ・スタンダード、I can't Give You Anything/Broadway/Misty/Swing 39/Take the 'A' Trainなどを中心にしたスウィング感溢れるジャズ作品全11曲("Little Rock Getaway"には吉崎ひろしのバンジョー)。ブルーグラス時代からジェスロ・バーンズに憧れつづけ、ついにジャズ・アルバムを仕上げた吉津を助けた川瀬。バンジョー出身ながらジャズ・ギタリストとしてプロ活動をする彼が、大病を患った吉津を励ましてここまでのアルバムを創り上げた友情に感動だ。そして吉津、川瀬/中村のリズム/ビートに乗って心地よくスウィングする。ムーンシャイナー誌10/11月号の連載特集とともに、お勧め作品である!

各楽器別お勧め再入荷作品
(楽器奏法や教則、またCDに関してはミュージシャン歴豊富なスタッフがアドバイス、また楽器につきましては、本体やパーツなど、各種取り扱っています。お気軽にお問い合わせください)
■ギター
PATUX-176 JORDAN TICE『Long Story』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ジョーダン・タイス、20歳にして2枚目、2009年作のフラットピッキン・ギター・アルバム。見事なフィドル・チューンから新世代のインストまで、圧倒的なテクニックと感性でメロディーを肉付けしていくバンドは、ノーム・ピケルニー(bj)、ケーシー・ドリーセン(f)、アンディ・ホール(d)の若者スーパーピッカーと、マーク・シャッツ(bs)。どれもが自然な流れでブルーグラス的であるのは、おそらく幼いころからフェスにどっぷり浸かった賜物か。バイオに曰く、「ブルーグラス家庭に育ちながらロック以外に興味をしめさなかった彼が15才の夏突然、87年のベラ・フレック"Drive"と89年のストレングス・イン・ナンバーズの音楽にのめり込んだ……」のだという。デビュー作『No Place Better』(PATUX-126 ¥2,573-)もある。

■バンジョー
(ムーンシャイナー連載のチチ松村「バンジョー祭り」、世界のバンジョー音楽をお見逃しなく!!)
RCSI-1026 LARRY PERKINS & FRIENDS『I Just Want to Pick Like Earl』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

誰しも「アールのように弾きたいんだ!!」って、思うよね。本作はそんなラリー・パーキンズが、ほぼ22年間にわたって録りためた楽しい22曲、アールとフラット&スクラッグス、そしてカーター・ファミリーに捧げたボーカル物とインスト物半々の秀作である。今は故人となったベニー・マーティン、アンクル・ジョッシュ・グレイブス、ジャネット・カーターをはじめ、今も元気なドック・ワトソン、カーリー・セクラー、ボブ・ムーアら伝説のミュージシャンたち、そしてチャーリー・クッシュマン(g)やロブ・アイクス(d)、ローラ(f)とジョン・カーター・キャッシュ夫妻、ロニー・マッカーリー(m)、フート・へスター(f)、マーク・カイケンダル(g)らのお仲間ほか、どの曲にもそれぞれの思いがこもった演奏を聴かせ、ついには最後にアールも登場という、実にバラエティに富んだ楽しいアルバム。ラリーは一音ずつにアールの呼吸(バンジョー/ギターともに)を込めることができる稀有のアールオタクである。バンジョー奏者のみならず、この抜けがたい泥沼を楽しむブルーグラス・ファンに捧げる秀作。

SH-4019 RILEY BAUGUS『Long Steel Rail』CD¥2,513-(本体¥2,450-)

見るからにホンモノのアパラチア人という雰囲気のライリー・ボーガス。ノースカロライナの山々が持つ神秘的なエネルギーをそのクロウハンマー・バンジョーとボーカルに乗せ、ティム・オブライエン(g,m)、ダーク・パウエル(g,f)、ジョー・スリフト(f)らのサポートのもと、現在最良のオールドタイム作品としてシュガーヒルが2006年に発表した作品。選曲やアレンジに工夫を加えて、あくまで伝承を逸脱することなく幅広い層にも聴かせることのできるオールドタイム入門作にもなっている。アカデミー受賞映画『コールド・マウンテン』でサントラを務めたクロウハンマー・バンジョー奏者ライリー、アパラチア伝統のピュアなオールドタイム作品!!

■マンドリン
SH-3931 CHRIS THILE『Not All Who Wander Are Lost』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

21世紀、別次元に到達したブルーグラス・マンドリン。天才クリス・シーリ、2001年発表当時21歳、フレック/ダグラス/ダンカン/サットン/ハウス&マイヤーらを従え、恐るべき才能、聴くべし。音楽観や好みとは関係なく、60年を経たブルーグラスを核とするアコースティック音楽がどこまで拡がっていくのか、それを、ぜひ感じて欲しい大秀作。これ以降クリス、インスト作品は創っていない。10年も前に、すでに21世紀のブルーグラス・マンドリンをセットしてしまった驚愕のアルバムである。

SAR-2253 BUTCH BALDASSARI『A Days in the Country』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

2009年1月、56歳の若さで亡くなったブッチ・バルダサリが1994年に発表した、自身のマンドリンを軸にナッシュビルのトップミュージシャンとの優しいトラッドをテーマにした作品。耳に馴染み深い名曲を中心に、故ランディ・ハワードやマーク・シャッツのクロウハンマー、グランパの娘アリッサ・ジョーンズのハンマーダルシマやブズーキ、アコーディオン、ボーンズなど、アパラチアの民俗楽器が超一流の音を聴かせる癒やし系インスト集!

OTH-1211 2011年6月/7月号 ¥1,260-

オールドタイム音楽の季刊誌ですが、オールドタイムにおけるマンドリンの大特集が興味深かったのでここで紹介します。伝承音楽の情報満載52頁。

■フィドル
SFR-105 HOWARD "HOWDY" FORRESTER『The MGM Recordings』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

伝説のフィドラー、ハウディ・フォレスターの有名な、そして希少な貴重盤1958年のMGM録音が復刻。16歳でフィドリン・アーサー・スミスに認められ、20歳の1942年にはビル・モンローのブルー・グラス・ボーイズ、戦後、オクラホマ/テキサスで活躍、テキサス・フィドル美学の詰まった大名曲"Rutland's Reel"を書いている。1950年にはフラット&スクラッグスで"Earl's Breakdown"ほかの名演を残し、1951年からはロイ・エイカフのバンドで活動、ナッシュビル・フィドラーの核として尊敬を集めた。本作はおそらく史上初のカントリー系フィドルLPアルバムであろうと言われる名盤でもある。ハウディとその周辺のフィドル事情に関してはムーンシャイナー2009年9月号「ブルーグラス・フィドルの原点、ワイズ/フォレスター/マーティン/シューメイト」を参照ください。アメリカン・フィドルにとってきわめて重要なハウディとその最高作です。

RUR-402 CLARENCE "Tater" TATE『20 Bluegrass Fiddle Classics』CD¥1,838-(本体¥1,750-)

2007年10月17日に76歳で他界したテイター・テイト、ブルー・グラス・ボーイズのベーシストとして来日もし、ビル・モンローの晩年を公私共に支えたテイターはしかし、すばらしい第一世代ブルーグラス・フィドラーでもあった。その切り込み鋭いフィドルとダブルストップは、現在のフィドラーのような繊細という種類のテクニックではないものの、オールドタイム・フィドルのシャッフルにブルーグラスのドライブを持たせたポール・ウォーレンらと同様の高揚感を聴かせてくれる。1960年代後半、レッド・スマイリーのバックバンドとしてブルーグラス・カッタップスを名乗っていた頃、朋友のビリー・エドワーズのバンジョーとの掛け合いを軸に、1~2分の短い演奏時間でさまざまな有名フィドル・チューンを聴かせる。"Dear Old Dixie"での見事なベニー・マーティンのコピーや、まだわたしが高校生だったとき、この中の"Prosperity Special"がとても気に入って、ブルーグラス45になる前のバンドで廖さんにコピーしてもらってレパートリーにした覚えがある懐かしいLPアルバムなどからのCD化。

CRA-33033 TIM GARDNER『Timmetry』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ティム・ガードナーのトラッドフィドル集。決して奇をてらわず、ブルーグラスとオールドタイムをほぼ1曲ごとに弾き分けるローカル・ミュージシャンたちのすばらしいこと! ケニー・ベイカー曲"Denver Belle"が趣味のいいオールドタイムになったり、ベニー・トーマソン曲"Midnight on the Water"はケルト系のエアを思わせ、オー・ブラザー以来流行の"Squirrel Munster"がメロディック・バンジョーと絡んだニューケルトグラスの趣を聴かせたり、ティム自身のクロウハンマー・バンジョーも1曲収めるなど、チョッとした洒落ッ気も楽しませてくれる、たいへん趣味のいいフィドル作品。

■ドブロ
RCD-59496 THREE RING CIRCLE『Brothership』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

至るところにスーパーピッキンが聴けるお楽しみインスト・トリオ、アンディ・レフトウィッチ(m,f)、ロブ・アイクス(d)、デイブ・ポメロイ(bs)によるプロジェクト、スリー・リング・サークルの2006年デビュー作につづく2011年の第2作。マンドリンとドブロというメロディ楽器を、歌うベースがリズムのみならず、しっかりとした方向付けをしていくまったく新しいアコースティック・アンサンブルを楽しませてくれる。

オールドタイム&フォーク新入荷
MANAS-1004 HARRY TUFT & FRIENDS『Treasures Untold』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Pretty Saro/Would You Like to Learn to Dance/One Mint Julep/Hey, That's No Way to Say Goodbye/One Too Many Mornings/The Water Is Wide 他全14曲

久々にアメリカン・フォークの王道サウンドに触れたような気がする、ジミー・ロジャーズの曲をタイトルに、アイリッシュ/アパラチアン・トラッドからブルースなど、控え目でホッコリとするフォーク秀作だ。それもそのはず……、米国都市の中でも音楽活動が盛んなコロラド州、その理由に1962年、ニューヨークにつづいて2番目に開設されたデンバー・フォークロア・センターの存在がある。そのオーナー、ハリー・タフトが50年間の活動の集大成として、1976年にフィドル・フィーバーのジェイ・アンガーやアーティ・トラウムらを招いて創ったデビューソロ『Across the Blue Mountains』以来、35年ぶりに制作した最新ソロ第二作である。コロラドで生まれたホットライズのニック・フォスターはもちろん、ティム・オブライエンとピーター・ワーニック、ティムの姉モーリーや、同じくトラッドグラスのオープンロードで現在はマット・フリナー・トリオでも活躍するエリック・ソーリン(bs)ほか、コロラドを支えてきたミュージシャンたちにジュディ・コリンズも参加、ディラン、リンダ・トンプソン、レナード・コーエン、スティーブ・グッドマン~PPMらのカバーを含むフォーク秀作である。

SFR-33032 CLAYTON McMICHEN『Traditional Years』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

McMichen's Reel/Sweet Bunch of Daisies/My Carolina Home/Fly Around My Pretty 'Lil Miss/Devil's Dream/Wildcat Rag/Soldier's Joy 他全15曲

戦前ストリングバンド時代にもっとも有名になったジョージア・フィドラーの一人、クレイトン・マクミッチェン(1900-1970)のトラッドな面とモダンな面の両方を収めたデイビス・アンリミテッド・レコードのLPからのCD化。1925年にギド・ターナーのスキリット・リッカーズに参加、南部ストリングバンド(現在オールドタイムと呼ばれる音楽)の典型を創ったのち、1930年代にはジョージア・ワイルドキャッツを結成、折からのウエスタン・スウィングやポップ音楽を取り入れた活動をしている。その間、ソロとして録音した"Sweet Bunch of Daisies"というポップ曲のフィドル・バージョンが10万枚のヒットを記録している。同曲はのちにケニー・ベイカーもカバー、アルバムタイトルにもしている。また、ジミー・ロジャーズの有名曲"Peach Pickin' Time in Georgia"(1932)はクレイトンとの共作だという。

オールドタイム&フォークお勧め作品
RCSI-1040 CARTER FAMILY III『Past & Present』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Maybelle's Guitar/Sun of the Soul/Bury Me Beneath the Willow/In Between/Sea of Galilee/I Never Will Mary/Rye Cove/Farther On 他全13曲

A.P.とサラ・カーターの孫で、ジャネットの息子デール・ジェットと、メイベル・カーターの孫でジューン・カーターとジョニー・キャッシュの息子ジョン・カーター・キャッシュ、そしてその妻ローラ・リン・キャッシュの3人、「カーター・ファミリー三世」としてのデビュー作『過去と現在』である。クリンチ・マウンテンの山懐で生まれた祖父母カーター・ファミリーの音楽を核に、アパラチアの伝統を受け継いだオリジナルを散りばめ、ノーマン&ナンシー・ブレイク、ジェイミー・ハートフォード、ラリー・パーキンス、デールの妻テレサ・ジェット(bs)ほかがシンプルなカーターファミリーサウンドでしっとりと聴かせる。ちなみにローラは瀬戸大橋に長期滞在、宝塚フェスにも来てくれたフィドラーだ。カーター・ファミリー第四世代となるジョンとローラの娘アンナ・メイベル・キャッシュも登場する。クリンチ・マウンテンの山懐に静かに流れていたアパラチアン・バラッドの伝統がしっかりと受け継がれている。

AJB-0903 ノリ、アキ&ヨシ『spring session』CD-R¥1,500-(本体¥1,429-)

内田昭弘のフィドルに小林良弘のバンジョーと平山政功のギターが加わった典型的なオールドタイム・ストリングバンド集。とめどないアパラチアン・フィドル・レパートリーから20曲が次から次へと演じられる。オールドタイム・ストリングバンドの魅力は、「黙々と刻まれるリズムに乗っていくチョッと引っ掛かりのあるフィドルのメロディーなん」という内田、ムーンシャイナー2009年10月号(¥525-)に安川直樹インタビューによる内田昭弘の「至福のオールドタイム・ジャムを語る」がある。

GT7-2205 J.E.MAINER & HIS MOUNTAINEERS『20 Original King Recordings』CD¥1,365-(本体¥1,300-)

ブルーリッジのど真ん中、ブルーグラス/オールドタイムの温床ノース・カロライナ州ウィバービル出身で弟のウェイド(現在104歳)とともに1933年にデビューしたJ.E.メイナー(1898-1971)、彼のバンド、マウンテニアーズはアパラチア地方のストリングバンドが体裁を整えながらブルーグラスに向かう一歩手前、いわゆる「プリ・ブルーグラス」のストリングバンドである。本作は1946年の24曲と1961年に16曲、キング・レコードのために録音した全40曲から"Run Mountain"や"What'll Do with the Baby-O"ほかの全20曲集。

カントリー新入荷
HOTR-4165 GEORGETTE JONES『Strong Enough to Cry』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Don't Come Back Till You Love Me/Run Woman Run (Feat. Amber Digby)/Making Love All Wrong/I Just Don't Give a Damn/I Don't Love You 他全12曲

ジョージット・ジョーンズ、「カントリー音楽界のプリンセス」……なにせ両親がともにカントリー音楽名誉の殿堂メンバーのジョージ・ジョーンズとタミー・ワイネット、彼女の最新第2作である。今回はテキサス州ブレイディのスタジオで地元ミュージシャンたちのストレートなホンキートンクサウンドをバックに録音、母タミーの"Run Woman Run"、そして父ジョージの"I Just Don't Give A Damn"をカバー、自作も3曲、日本のような「親の七光り」的な人目を気にしなくていい本人次第の米国、そのあっさりとした、けっこうキュートな声質の通り、のびのびと自由に歌っているのが気持ちよい。ゴテゴテとした装飾音が時おり耳につくナッシュビルと違ったワンパターンのサウンドが、かえってボーカルを引き立てて正統派カントリー心をくすぐりそうだ……!?

FCM-0001 GENE WATSON『Best of the Best 25 Greatest Hits』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Love in the Hot Afternoon/Paper Rosie/Farewell Party/14 Carat Mind

2007年にはビンス・ギルやコニー・スミスらとのコラボでヒット曲を出し、昨夏ロンダ・ビンセントとはトラッドカントリーデュオアルバムを発表したジーン・ワトソン(1943-)が、その50年に及ぶキャリアを振り返った「自伝のような」(本人談)、最新録音によるヒット25曲集。過去の人ではない現役のボーカリストとして、全曲をオリジナルと同じキーで、さまざまな表情で歌い切るテクニシャン、ナッシュビル制作の粋で品よくまとめられたバックアップとともに、よく熟したナッシュビルカントリー作品である。

カントリー発掘、編集モノ新入荷
GT7-2254 CLYDE MOODY『Shenandoah Waltz』CD¥1,365-(本体¥1,300-)

There's a Big Rock in the Road/I Love You Because/I'm Sorry If That's the Way You Feel/Waltz of the Wind/Afraid/Cherokee Waltz 他全16曲

1940年のビル・モンローのブルー・グラス・ボーイズの最初の録音に参加、"Six White Horses"のソロや、"In the Pines"でのモンローとのデュエットなどで知られるクライド・ムーディ(1915-1989)。1938年にウエイド・メイナーのサンズ・オブ・マウンテニアーズでデビュー録音、ブルー・グラス・ボーイズを経てソロとなり、1947年にキング・レコードに録音した本作タイトル曲のミリオンセラーで「ヒルビリー・ワルツ・キング」の名を冠せられる。ビル・モンローのケンタッキー・ワルツに触発されたテネシー・ワルツの大ヒット(1948年初録音、1950年にパティ・ページでブレイク、1952年江利チエミ)で知られるように、ご当地ワルツが受けた時代のノスタルジー溢れるクラシック・カントリーサウンドである。

カントリーお勧め作品
RCSI-1052 DAVID FERGUSON CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ナッシュビル超一級エンジニアにしてブルーグラス・シンパ、豪快なキャラクターで煙に巻く「ファーグ」こと、デビッド・ファーガソンがこんなに繊細な美しいマーティ・ロビンスを髣髴させるようなアルバムを発表するとは、実に驚き……、というか、ま、ナッシュビル・エスタブリッシュメントたちの日常なのかもしれない。ジャック・クレメンツが書いた酸いも甘いもかみ分けたような大人の詞を、クラスタープラッカーズのマーク・ハワードを軸にしたアコースティックとエレキセットにウクレレなどのトロピカルなイメージをプラス、実に落ち着いた大人のナッシュビル音楽を聴かせる。デル・マッカーリー一家やマイケル・クリーブランドらブルーグラス仲間も登場するが、見事に牙を抜かれた大人の音楽に徹しているのがいい。ナッシュビルの高級リゾート音楽といった趣の秀作だ。

TOYU-100511 宮前ユキ『White Lightning』CD¥2,800-(本体¥2,667-)

Ring of Fire/Apartment #9/Today I Started Loving You Again/Honky Tonk Angels/美しい朝/Crazy Arms/うつろな日曜日/Tennessee Waltz 他全11曲

前作『Waltz of the Wind~風のワルツ~』以来、5年ぶりの最新作は、奥沢明雄(g,m,v)、尾崎博志(d)らにアリソン・ブラウン(bj)、マット・コム(f)、ドン・リグズビー(m,v)、マロ川端(g)、マーク・シャッツ、渡辺 茂(bs)らブルーグラス系アコースティック・セットと、村中愛靖、スリム山口、ロイド・グリーン(steel g)、ゲアリー・ウエスト(ebs)、ラリー・アマヌイック、吉田宏治(drums)らのカントリー系エレキ・セットが、優しい宮前のボーカルをフワッと包み込む。カントリースタンダード名曲とオリジナル曲をバランス良く配し、デビュー40年が近付いた大ベテランの丁寧なメッセージを届ける。

HOTR-4158 JUSTIN TREVINO『Two of the Usual』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ムーンシャイナーでも特集したように、カントリーの起源をウエスタン・スウィングとホンキートンクに置いたとしても、そののち、たとえば今のテイラー・スウィフトまで、何をもってカントリーとするのか、収拾不能だ。ただ日本では、今なお多くのカントリーファンがホンキートンク、つまり1940年代にテキサスではじまり、1950~60年代初頭までに全盛を迎えた、「あれやこれや、チョッと黒人とチョッと白人を混ぜて、あまり悩み事を深く考えなくてもすみ、ウィスキーを注文し続けるには十分ににぎやかな音楽(ボブ・ウィルス談)」を正調カントリーとしているようだ(米国では「クラシック・カントリーと呼ぶのが一般的」)。ということで、B.O.M.では近年、テキサスのインディーズ、その名もハート・オブ・テキサス・レコードをプッシュ、本作はレイ・プライスやジョニー・ブッシュに憧れた子供の頃の夢をそのままかなえたというジャスティン・トレビノの最新作。

映像新入荷
CCD-HL1 FRIZZELL & WILLIAMS『On Tour Again』DVD-R¥2,573-(本体¥2,450-)

If You Got the Money/Move It On Over/Ilove You a Thousand Ways/Always Late/I'm So Lonesome I Could Cry/Cold Cold Heart/Mom & Dad's Waltz 他全15曲

1951年春、ルイジアナ・ヘイライドのステージでハンク・ウィリアムズ(1923-1953)は、その前年にデビューしたレフティ・フリッツェル(1928-1975)とのツアーの途中に立ち寄りコンサートを開いたという。それからほぼ半世紀後、レフティの息子デビッドと、ハンクの娘ジェットが同じステージで親父たちのヒット曲を歌うというコンサートのライブ映像である。ところどころに貴重な写真やデビッドとジェットのインタビューなどをはさみ、ホンモノのハンク"Hey Good Lookin'"とレフティ"If You Got the Money"の貴重なビデオで終わるという全14曲集。カントリーというエンターテイメント、すなわちシンガーの力量にすべてがかかるという宿命を背負いながら、偉大な父親の伝統を守るという難しい仕事に挑戦するジェットとデビッドだが、父たちが書いたあまりにも偉大な曲に救われて、楽しいエンタメとして見ることが出来るだろう。(DVD-R製品のため、時おり再生が不安定なこともあります)

CCD-WBS2 WILBURN BROTHERS SHOW『Vol. 2』DVD-RDVD-R¥2,573-(本体¥2,450-)

1960~70年代のカントリーテレビ番組を紹介するクラシック・カントリーDVDシリーズの、全4巻が発表されているウィルバーン・ブラザーズ・ショウの第2巻。70年代に大ブレイクする直前、レギュラーで出演するロレッタ・リンのすばらしいこと、もちろんテディとドイルのウィルバーン・ブラザーズのカントリー王道の司会。そして各エピソードのゲストたち、ストリングビーン、チャーリー・プライドとテックス・リッター、とても若くさわやかなウェイロン・ジェニングス、そしてジョージ・ジョーンズが初出演し結婚したばかりのタミー・ワイネットを連れてデュオ("Milwaukee Here We Come")ったりきたり、ロレッタが初めて妹クリスタル・ゲイル("Snowbird"と"Carolina in My Mind")を紹介したり、……そんなボーカリストたちの発声、独特の南部弁に秘められたカントリーボーカルのツボなど。また、全曲をバックアップする凄いバンドの演奏が全編に楽しめ、聴きものとして強烈なバディ・スパイカー"Raisin' the Dickens"やハル・ラグ"Deep Water"など、すばらしいナッシュビル・スーパーピッキンも逃せない。漫然と見てれば、クラシックカントリーのヒット曲集だろうが、真剣に耳をそばだてると、いわゆるカントリーのさまざまなノウハウが一杯に詰まっているお宝ビデオなのだゾぉー!!

映像ものお勧め作品
RCSI-1054D J.D.CROWE & NEW SOUTH『Live from Crow-Fest & Kentucky Lake Bluegrass Fest』DVD-R¥2,888-(本体¥2,750-、115分)

1975年、トニー・ライス、リッキー・スキャッグス、ジェリー・ダグラスを擁したJ.D.クロウ&ニューサウスが、その後のブルーグラスのトレンドを創ったことはよく知られている。そんなニューサウス・サウンドを現在も継承するJ.D.、これは2003年と2004年のフェスでのライブ映像(ケンタッキー教育テレビのスタッフが収録)。つねに安定したスリーフィンガー、スクラッグス・スタイルの権化、今やブルーグラス・バンジョーのもっとも尊敬される偉大なJ.D.クロウ、トニー・ライスを忠実に受け継ぐすばらしいシンガーにしてフラットピッカーのリッキー・ワッソン、リッキー・スキャッグスには及ばずともすばらしいテナーとマンドリンを聴かせるドワイト・マッコールは1960年代にアール・テイラーとの活躍で知られたジム・マッコールの息子、ベースには現在人気絶頂のボックスカーズにいるハロルド・ニクソン、そして当時、新規加入したロン・スチュワートのハツラツとしたフィドルがJ.D.をニヤリとさせている2004年収録は、田舎のガソリンスタンドを模したステージから、"Fare thee Well"、そして"I'm Walkin'"とつづく出だしで、もう気分は「ハッピーミディアム!」。ケンタッキー州ベントンの美しい湖を背景に、フィドルが4月に来日するリッキー・シンプキンズの2003年収録は"You Can Have Her"からあのスロー・バージョンの"Dark Hollow"とつづくニューサウス・サウンド。そのほか、"Your Love Is Like A Flower"、"East Virginia Blues"、"Old Home Place"、"Born To Be with You"、"Take This Hammer"、"Rock Salt & Nails"、"She's Gone Gone Gone"、"Down the Road"、"God's Own Singer"などのニューサウス・メロディーや有名カバー曲など、バランスの良い聴きやすいブルーグラスを堪能させてくれる。J.D.クロウ、今年74歳、まだまだ衰えない黄金の右手、バンジョーピッカーの当たり年(ソニー・オズボーン、ジョン・ハートフォード、ダグ・ディラードほか多数)である1937年生まれ、……そう!みんな10代でアール・スクラッグスの衝撃に浴した人たち、その中でもソニーと並んでもっとも強烈なスクラッグス至上主義者の彼が創り上げたハッピーミディアム・ブルーグラスをお楽しみ下さい。

RCSI-1048D JEFF AUTRY, DON STIERNBERB, BEN TUCKER, TONY WILLIAMSON『Low Country Jazz』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)(118分、5.1 Dolby Surround Stereo)

Lade Be Good/Avalon/Limehouse Blues/Spanish Eyes/Midnight on the Water/Now's the Time 他全14曲

マンドリン製作家として著名なランディ・ウッドのジョージアのお店『The Music Store』で2007年に収録されたスウィング・マンドリン・ライブ映像。ガーシュインからモンク、パーカーらのスタンダードやジャズのカバーとメンバーによるオリジナル、そしてボーカル物も。ジェスロ・バーンズの愛弟子ドン・スターンバーグとニューグラス黎明期にサム・ブッシュの後釜としてブルーグラス・アライアンスに参加したトニー・ウィリアムソンのマンドリン2台に、ジョン・コーワン・バンドのフラットピッカー、ジェフ・オウトリー(g)の3人と、1950年代から数々のジャズ/スタンダードの録音を経験してきたベン・タッカー(bs)の四重奏。……それにしても、マンドリンも凄いけどジェフ、ドレッドノートギターでよくもまぁ、こんなに細かいことを素早くこなすもんだ。ボーナスにトニーとランディ・ウッドのブラザー・デュオと、今回の出演者やその楽器についてのインタビュー23分が収められている。

SHA-604DVD V.A.『High Lonesome』¥3,308-(本体¥3,150-)

久しぶりのレター登場です。「ブルーグラスとは何か……」を紹介する映画として、様々な賞を獲得したもっとも優れた作品とされるドキュメンタリー映画のDVDだ。ブルーグラスの生まれた風景が、そして世界に広まる様子が、貴重な映像(1971年のモンロー&フラットの再会/仲直りシーンは感動だぞ)やサム・ブッシュ、ジミー・マーティン、故ジョン・ダッフィらへのインタビューと共に見事に描かれている。素晴らしいナレーションはマック・ワイズマンだ。字幕なしの英語版だが、ブルーグラス・ファンなら、必ず持っておきたい映像である。

SHA-605D PETE SEEGER's Rainbow Quest『Stanley Brothers/ Doc Watson with Clint Howard and Fred Price』¥3,308-(本体¥3,150-、白黒約二時間)

ピート・シーガーがホストをする1960年代の貴重なTV一時間番組『レインボークエスト』を各2本ずつまとめたDVDシリーズの第一弾、ゲストは1965年のスタンレー・ブラザーズとカズン・エミー、そして1966年のドック・ワトソンとクリント・ハワード&フレッド・プライス。

SHA-606D PETE SEEGER's Rainbow Quest『Johnny Cash & June Carter/ Roscoe Holcomb with Jean Redpath』¥3,308-(本体¥3,150-、白黒約二時間)

同上シリーズの第二弾、放映は1965年と66年、ゲストはジョニー・キャッシュとジューン・カーターがカーター・ファミリーの影響について語る、当時としては珍しい番組と、もう一本は元祖ハイロンサムでエリック・クラプトンもファンだというロスコー・ホルコムとスコティッシュ・バラッドのジーン・レドパス。

SHA-608D PETE SEEGER's Rainbow Quest『New Lost City Ramblers/ Greenbriar Boys』¥3,308-(本体¥3,150-、白黒約二時間)

同上シリーズの第四弾、放映は1965年と66年、ゲストにはニュー・ロスト・シティ・ランブラーズとフランク・ウェイクフィールド時代のグリーンブライアー・ボーイズ。上記シリーズ三点、ブルーグラス/オールドタイム・ファン必見の貴重映像!!

RCSI-1025D JIM & JESSE『Bluegrass Express featuring Bill Monroe & Bluegrass Boys and Lester Flatt & Nashville Grass』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)

超お勧め!! 1972年、ブルーグラスがフェスの隆盛とともに注目を集めはじめたときに制作されたすばらしい30分TV番組。ホストのジム&ジェシーにはビック・ジョーダン(bj)、ジム・ブロック(f)、キース・マクレイノルズ(bs)で、ジェシーの凄いクロスピッキン・インストを含む3曲。レスター・フラット&ナッシュビル・グラスはローランド・ホワイト(m)、ポール・ウォーレン(f)、ハスケル・マコーミック(bj)、ジャック・マーティン(d)、ジョニー・ジョンソン(bs)での3曲。そしてビル・モンローのブルー・グラス・ボーイズにはケニー・ベイカー(f)とジャック・ヒックス(bj)にジョー・ステュアート(g)とモンロー・フィールズ(bs)、ゲストにジェイムズ・モンローで4曲。そしてレスター、ビルともにジム&ジェシー1曲ずつの夢の共演。どーよ? あのLP2枚組名作フェスライブ『Bean Blossom』が録音されたのとほぼ同時期、第一世代ブルーグラスが絶頂期をキープしていたときの超貴重ライブ、とても大切な30分!!

VES-13115 DAVID BROMBERG『Demon in Disguise』DVD¥3,308-(本体¥3,150-、102分)

4月に30数年ぶりの来日!! 1970年代はじめ、そのギターテクとニューヨーカーらしい粋さで黒人ブルースと白人オールドタイムをカバー、数々の名演を残したデビッド・ブロムバーグが、自身の音楽ルーツや人生を語りながら20曲を悠々と演じるすばらしいリビングルーム・コンサート。63歳のブロムバーグの味わい深いニューヨーク経由の南部音楽がたっぷりと楽しめる秀作。

教則ものお勧め
下記のほか、教則に関しては演奏レベル/ニーズに応じて、ご相談ください。
MB-99471BD BRIAN WICKLAND『American Fiddle Method Vol.1』CD+Book ¥4,095(本体¥3,900-)

MB-99472BD BRIAN WICKLAND『American Fiddle Method Vol.2』CD+Book ¥4,095(本体¥3,900-)

ブライアン・ウィックランドが教えるフィドル奏法入門CD付き教則本の決定版。「Vol.1」はキーがAやDの初心者向きで有名22曲で、米国でも有名な「スズキ・メソッド」を使っているので、お子様にもお勧めです。「Vol.2」は様々なキーやテクニックに広がった27曲に、音楽理論の基礎やコードの入り口まで踏み込んだ内容になっている。いずれにせよ、フィドル初心者にはとても分りやすい(英語解説だけど)お勧めの入門書。

DVDDCRFI21 ANGER, EGGLESTON, DRIESSEN『Chops & Grooves』DVD¥5,040-(本体¥4,800-

2月に来日したケイシー・ドリーセン、ジャズ界からの多くの参加者があった「チョップ」のクリニックは非常に刺激的だったという。マンドリンのなかったフラット&スクラッグスで発達、サム・ブッシュ以降はさまざまなリズムグルーヴを生み出すチョップ、ジャンルを越えたあたらしいバイオリン/フィドル奏法として米国で大きな注目を集めるスタイル。元祖ダロル・アンガーに、チェロのルシャッド・イグルストン(元クルキッド・スティル当時)とケイシーによる教則ビデオ2005年作。

DVDMONMN23 BILL MONROE『The Mandolin of Bill Monroe Vol.1, Vol.2』DVD2本組¥6,805-(本体¥6,480-)

ビル・モンローと一対一で、そのマンドリン奏法を故ジョン・ハートフォードを介して見るという、なんと畏れ多いビデオ『Vol. 1』にはRawhide/Wheel Hoss/Tennessee Blues/Dusty Miller/Roanoke/Pike County Breakdown/Blue Grass Stomp/Get Up John/Katy Hill/Rocky Road Bluesほか、27曲が収められている90分。その奏法をサム・ブッシュが分析していくという『Vol. 2』には、Sweet Blue Eyed Darlin'/Sally Goodin/Katy/Hill/Memories of Mother and Dad/I'm On My Way Back to the Old Home/Last Days on Earth ほか、18曲がTAB譜とともに収められている。米国立スミソニアン協会との共同プロデュースによる歴史的映像でもある。

楽器、その他…
SUDA GUITAR STYLE D-18 ¥546,000-(本体¥520,000-)

戦前のマーチン、ドレッドノートに深いリスペクトを払った作風で、低音から高音までバランスよく、太く芯のある際立った音の立ち上がり3年連続IBMA最優秀ギターに選ばれたジョッシュ・ウィリアムス、パンチ・ブラザーズのクリス・エルドリッジ、ケニー&アマンダ・スミスのケニー・スミス等、若手フラットピッカーが認めた大阪府河内長野の須田ギター。数多有るマーチン・コピーの中で戦前のスペックに拘りを持って、ドレッドノートに的絞って、'03年からずっとトレイド・ショーに出展、デビッド・グリアやケニー・スミス等のトップ・プレイヤーの眼に留まり、有益なアドバイスを受けることで進化を遂げ、グルーン・ギターの特約店契約を得るに至る。昨年のIBMAのアワード・ショーでジョッシュ・ウィリアムスがステージで彼のギターを使い、超絶ギター・ソロを披露してやんやの喝采を浴びた時には、長年の努力を傍で見てきた者として熱い物を感じました。このモデルはトップにアディロンダック・スブルース、バック&サイドにホンジュラス・マホガニー、指板にアフリカン・エボニー、ウェイバリーのチューニングマシンを使用、トラスロッドはアジャスタブルor Tバーを選択可能、接着剤には膠を使用、ニトロセルロース・ラッカー塗装と細部にまで拘って'30年代のD-18のスペックを意識、戦前のマーチンをリスペクトした質実剛健な感じが魅力。ホンジュラス・マホガニーがワシントン条約のカテゴリーに入ってしまった為、今後は入手困難になると予想され、価格が上がることは確実です。他にD-28スタイルのホンジュラス・ローズウッド・モデル=¥619,500-(¥590,000-)、ハカランダに近い材質のマダガスカル・ローズウッド・モデル=¥672,000-(本体¥640,000-)有。受注発注になりますので納期等、詳細は御問合せ下さい。http://homepage3.nifty.com/sudastrings/index2.html

STELLING STAGHORN LIST ¥800,000-(本体¥761,905-)→¥707,000-(本体¥673,333-)

'75年にアラン・マンデとのコラボレーションによって登場、一世を風靡したステリング・バンジョーのフラッグシップ・モデルです。ファンシー・ウォルナットによるネックとリゾネーター、金属パーツはニッケル、アバロン・インレイ、五大湖の底から引き上げられた樹齢300~500年の原始林の木材のバーチを使用しているというトニー・パスのオールド・ウッド・リムを使用。少々、手荒に扱っても全てを受け止める懐の深さ、非力な女性ピッカーにも有利な豊かなボリューム、その太くて目の詰まった密度の高いサウンドはアラン・マンデやビル・エマーソン等、ジミー・マーチン系のソリッドなスタイルのバンジョー・プレイヤーに好まれます。又、音の分離が良い為にメロディック・スタイルにおいても威力を発揮します。80年代にニュー・ギブソンのマスター・トーンの復活に押されて国内で見かけることは少なくなりましたが、独自のセオリーによるモダンなサウンドとファクトリー・メイドには無い、細部にまで行き届いた丁寧な仕事振りは流石です。納期は受注後、約6ヶ月。その他のモデルに関しても御問合せ下さい。http://www.stellingbanjo.com/

MISC-NP2 NATIONAL『Finger-Pick PAT. No. 1787136 U.S.A.』¥315-(本体 ¥300-) [再入荷]

バンジョー弾き垂涎の戦前のナショナル製フィンガーピックの復刻版。近日中に値上げ予定されています。この機会にまとめ買いをお勧めします。

MISC-SBMP 『秋元慎シグネチャー・マルチカラーピック』 ¥263-(本体¥250-)

永らく品切れ中でしたデビッド・グリア(g)、ブッチ・ バルダサリ(m)等、御用達の旧グリスマン・ピックのマルチカラーのピック、ご要望に応えて特注しました。角の取れたトライアングル・シェイプでピッキング・ノイズが軽減、弦に対して深目に当てれば楽器本来のウッディなトーンが引き出せます。

BU-ST 『ブルーグラス・アンリミテッド社のバンパー・ステッカー』各¥315-(本 体¥300-)[再入荷]

30年以上に渡り、ベストセラーを続けていますブルーグラス・アンリミテッド社のバンパー・ステッ カー全6種類が揃いました。

☆I LOVE BLUEGRASS
☆BLUEGRASS MUSIC FINGER PICKING GOOD
☆BLUEGRASS MUSIC HEARIT, PLAY IT, LOVE IT!
☆MY GRASS IS BLUE
☆HAVE YOU HUGGED YOUR BANJO TODAY?
☆CLEAN UP AIR PORLUTION PLAY BLUEGRASS MUSIC

輸入雑誌
(以下の4誌は英語版で、共にバックナンバーも豊富に取り揃えています。気になるアーティスト等の特集等についてはお問い合せ下さい。…調べる&知るの面白さをいかがですか)
■ブルーグラス・アンリミテッド誌
米国の最大のブルーグラス月刊専門誌。お探しの記事などバックナンバーもお問い合わせください。
BU-12/03 最新2012年3月号 ¥840-

アンリミテッド誌3月号の恒例「楽器特集」は、ベアード・ギターズ、マンドリン族楽器について、アジア産ノースフィールド楽器、ストラップ専門「ラコタ・レザー」、バージニア州ゲイラックスのるしあー、ジミー・エドモンズらの特集ほか、米国ブルーグラス情報満載の68頁。

BU-12/02 2012年2月号 ¥840-

チャーリー・サイズモアのカバーストーリーほか、シエラ・ハル、バディ・グリフィン、IBMM「ビル・モンロー生誕100年」リポート特集など。

BU-12/01 2012年1月号 ¥840-

1月号恒例、全米ブルーグラス・フェス・ガイドほか、フロリダ州のライブ・オーク・フェス、メイン州のトーマス・ポイント・ビーチ・フェスの特集や、ブルーグラスを支える女性パブリシスト特集などのほか、米国ブルーグラス情報満載の96頁。

■フラットピッキン・ギター誌
隔月刊の掲載全タブ譜対応CD付きフラットピッキン・ギター誌。ブルーグラスからスウィング/ジャズまで。一冊でさまざまな奏法が学べる。
FGM-16.2 最新「2012年1~2月号」CD付きBook¥2,625-(本体¥2,500-)

デビッド・グリアが、「ナッシュビル最高のギタリスト」と言う、オールマン・ブラザーズ・バンドなどを経験、最近アコースティック界に出入りするようになったジャック・ピアソンのカバーストーリーほか、ナッシュビル・ナンバーシステム、工房訪問は「シェンク・ギター(Schenk)」、タブ譜は初心者"I Saw the Light"ほか、"When You're Smiling"、"Come Along, Jody"、"Red Haired Boy"、"Darlin' Corey"ほか満載。

現在バックナンバーは、若手マット・アーカラをカバーにした「2011年7/8月号」(FGM-15.5 ¥2,625-)、カントリーのティム・マグロウのギタリスト、ボブ・ミナーがカバーの「2011年5~6月号」(FGM-15.4 ¥2,625-)、ウィンフィールド・チャンピオン・トリオ"St. Anne's Reel"ほかの「2010年3/4月号」(FGM-14.3)、ギタージャム特集で"Whiskey Before Breakfast"のハーモニーパート他の「2010年1/2月号」(FGM-14.2)、サム・ブッシュ・バンドのスティーブ・モウジンのカバーストーリー「2009年11/12月号」(FGM-14.1)のみ、各詳細はお問い合わせください。

■バンジョー・ニューズレター誌
世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載(ウェブサイトから「MP3」で音源入手可!!)、バックナンバーもお問い合せ下さい。探しておられるタブ譜の曲名や演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探します。収蔵曲のCDやDVDなども在庫していますので、お問い合わせください。
BNL-12/01 最新2012年1月号 ¥525-

オールドタイムのビル・シュミットとエディ・アドコックのカバーストーリーほか、タブ譜はアラン・マンデ"Peaches and Cream"、ジャック・シェップス"Cousin Sally Brown"、トム・アダムズはハイポジションの指使いその②、アール・スクラッグス「フォワード・ロール」、エディ・アドコック"Night Walk"と"Two Little Boys"のリードとバックアップほか、バンジョーに関する話題満載44頁。

BNL-11/12 最新2011年12月号 ¥525-

1月のレター発行後に到着した12月号は、ジャネット・ビーズリーのカバーストーリーほか、タブ譜は初心者"Bury Me Beneath the Willow"、フレッド・ゲイガーはスタンダードの"Christmas Song"、"Salt Creek"、トム・アダムズはハイポジションの指使いその①"Boil That Cabbage Down"、ビル・エバンス"Man of Constant Sorrow in the Key of D"、アール・スクラッグス"Jingle Bell"、ビートルズ"Here Comes Sun"、ブルーグラス・バンジョー奏者のクロウハンマー入門ほか、バンジョーに関する話題満載44頁。

■オールドタイム・ヘラルド誌
内容の濃いオールドタイム音楽専門誌。アメリカン・トラッド音楽研究に必読の良書!!バックナンバーが揃っています。お問い合わせください。
OTH-1301 最新第13巻1号 ¥1,260-

ダン・マーゴリーズ「ハンドメイド弦~猫と馬の尻尾から生まれる音楽」をメイン特集に、アート・ローゼンバウム「北部ジョージアでの1日」、ウォルト・コーケン「ハイウッド・ストリングバンドからの逸話」シリーズ第1回など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。

OTH-1212 2011年8月/9月号 ¥1,260-

アール・マーフィーのキッチン・セッション、アンクル・スティーブ・キンボール(1852-1934)研究、のシンギング・カウボーイのパイオニアのジュール・アレン第2部特集ほか、情報満載の52頁。

OTH-1211 2011年6月/7月号 ¥1,260-

オールドタイムにおけるマンドリンの大特集のほか、シンギング・カウボーイのパイオニアのジュール・アレンほか、伝承音楽の情報満載の52頁。

月刊『ムーンシャイナー』
1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌、29年目です。

■定期購読:1年¥6,000-半年¥3,300-

お申込はお葉書やお電話、ファックスやメールでご希望の購読開始月をお知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからでもご自由です。

■バックナンバー:各¥525-

下記以外にも、アーティストや知りたい事をお知らせ下さい。掲載号を探してお送りします。

MS-2905 最新2012年3月号(通巻340号)¥525-

今アメリカでもっともブルーグラスがホットな街、ボストンの女性ブルーグラス、デラ・メイをカバーストーリー。日本ブルーグラス年表総集編「1950年代~1973年」、2011年発売ブルーグラスレコード総括、元ロストシティーキャッツ森繁 昇物語①『陽が昇るまでに』、国本武春芸歴31周年『武春まつり』、バンジョー弾き語りデュオ『マダム&スー』、WOB2011「楽器リポート」ほか、日米ブルーグラス情報満載どぇーーす!!

MS-2904 2012年2月号(通巻339号)¥525-

ヨー・ヨー・マ、クリス・シーリ、ステュアート・ダンカン、エドガー・マイヤーらのブルーグラス作品『Goat Rodeo Sessions』をカバーストーリーに、フラット&スクラッグスの1952年最高の録音を生んだジョディ・レインウォーター追悼、青山学院大「ブルー・マウンテン・ボーイズの50年」、奥沢明雄「きたむらいづみ『IZUMI』について」、神戸で3月4日「オールドタイム・ジャム&ダンス・パーティ」、WOB2011「楽器関連リポート」のほか、日米ブルーグラス情報満載ですよ!

MS-2903 2012年1月号(通巻338号)¥525-

2月に来日するケイシー・ドリーセンのカバーストーリーほか、祝米寿!アール・スクラッグス「誰がブルーグラスを創ったか?①」、セルダム・シーン40周年記念ライブ・リポート「ジョン・ダッフィの思い出とともに」、カントリー・ジェントルメン「1972年1月17日、来日から40年」、きたむらいづみ2ndCD『IZUMI』、ヨーマ・コウコネン&バリー・ミターホフ来日、長谷川健悦の復興フェス・リポート!

MS-2902 2011年12月号(通巻337号)¥525-

天才ギタリスト、グラント・ゴーディのカバーストーリーほか、アリソン・ブラウン・インタビュー、ジミー赤澤「バンジョー教則を作ったワケ」、宮城・福島「合同復興フェス・リポート」、アパラチアからヒマラヤへ、ビル・モンロー生誕100年記念コンサート・リポート「スクラッグス声明」、WOB2011リポートのほか、日米ブルーグラス情報満載!

MS-2901 2011年11月号(通巻336号)¥525-

サム・ブッシュとデル・マッカーリーのデュオを表紙にIBMAアワードショウ誌上完全リポートのカバーストーリーほか、斉藤ジョニーのメジャーデビュー!、吉津正司のマンドリン人生後編など特集。

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