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B.O.M.Newsletter #379web     2012年5月14日
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INDEX

今月の新入荷注目作品
ブルーグラス新入荷
ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷
B.O.M.特選コーナー
ブルーグラスお勧め作品
インスト新入荷
各楽器別お勧め再入荷作品
オールドタイム&フォークお勧め作品
カントリー新入荷
カントリー発掘、編集モノ新入荷
映像新入荷
映像ものお勧め作品
教則ものお勧め
楽器、その他…
輸入雑誌
月刊『ムーンシャイナー』
B.O.M.ご利用方法

この季節、新緑に包まれた山々を見てると、「日本っていいなぁ……」と、思いますね。アメリカでいうと、ちょうどウエストバージニアのような湿り気のある深い山と谷、……その上、海も近いんだからカツオが美味しくて、日本っていいですよね。

8月2日から5日の「第41回宝塚ブルーグラス・フェス」に集中します。宝塚フェスのバンド出演バンド受付は7月1日から15日までです。まずはバンドのみなさん、よろしくお願いします。

◆月刊ムーンシャイナー最新5月号(¥525-)は、アール・スクラッグス追悼特集ほか、80歳を越えてのデビューアルバム『Til We Meet Again』を発表した尾崎ブラザーズ、スーパージャズ・ストリングス「アメリカン・フィドルの旅」に参加して、WOB2011リポート「須田ギター後編/恐怖のグルーンギター体験!?」、森繁 昇物語③、橘 俊暁、日本ブルーグラス年表1974年ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

月刊ムーンシャイナー定期購読は1年間(12冊)

¥6,000- 半年間(6冊)¥3,300-。単冊は¥525-ですが、ぜひとも年契ポートをお願いします。購読開始希望月をお知らせください、早速お送りします!!

ほんま、ムーンシャイナー購読、そして原稿への協力……、なにとぞよろしくお願いします!

今月の新入荷注目作品
(電子版レター#376と#377の新入荷も含みます)
RCSI-1067D DOLLY PARTON『An Evening with Doll, Live』DVD+CD2枚組¥3,675-(本体¥3,500-)

米レストランチェーン・クラッカーバレル店頭のみで販売される「これぞドリー・パートン!」といったライブ。映像新入荷参照。

RC-103 TONY RICE『got me a martin guitar』CD-R¥2,070-(本体¥1,980-)

1973年、日本発トニー・ライスのデビュー作をオリジナルジャケットで。ブルーグラス発掘新入荷

RC-104 RED ALLEN 『Frank Wakefield, Don Stover, Kenny Kosek, Kevin Smyth, Greg &Neal Allen』CD-R¥2,070-(本体¥1,980-)

1976年発表以来、幻のトラッドグラス名盤が初めてのCD化。ブルーグラス発掘新入荷

RUR-1094 V.A.『MACC Life Goes On』CD¥2,888-(本体¥2,750-)

MACC(Musician Against Children Cancer)の基金集めのすごいライブ2枚組第2弾!! ブルーグラス新入荷参照。

NSE5001987 V.A.『A Special Tribute to a Living Legend - Dr. Ralph Stanley』CD-R¥2,573-(本体¥2,450-)

リッキー・スキャッグス、ビンス・ギル、ジョージ・ジョーンズほかが、人間国宝ラルフ・スタンレーに捧げた最新作。ブルーグラス新入荷参照。

REB-7518 CHRIS JONES & THE NIGHT DRIVERS『Lost Soul & Free Spirits』¥2,027-(本体¥1,980-)

今や大ベテランのクリス・ジョーンズのレベル時代の11曲と3曲の新曲。ブルーグラス新入荷参照。

REB-1843 JIMMY GAUDREAU & MOONDI KLEIN『Home from the Hills』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

元カントリージェントルメン/ニューサウスのジミー・グドローとムーンディ・クラインのものすごくいいデュオ作品。ブルーグラス新入荷参照

COMP-4573 SPECIAL CONSENSUS『Scratch Gravel Road』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

現在のブルーグラスを絶妙のコントロールで聴かせるスペシャル・コンセンサス最新作。ブルーグラス新入荷参照。

SCOUNT-002 FLATT & SCRUGGS『The Sound of Foggy Mountain Soul』CD¥2,079-(本体¥1,980-)

イギリスから29曲を詰め込んだフラット&スクラッグス曲集。ブルーグラス発掘新入荷参照

SR-1963 JAMES ALAN SHELTON『Road to Coeburn / Guitar Tracks』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ブルーグラス・ギターの基本をシンプルに聴かせるクロスピッキン名作。インスト新入荷参照。

RCSI-1065 JAMES BRYAN & CARL JONES『Cricket's Lullaby』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

タイトル通りの上品でロマンチックなオールドタイム・フィドル秀作。インスト新入荷参照。

RCSI-1064 DAVID NAIDITCH『Bluegrass Harmonica』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

パット・クラウドらをバックにクロマティック・ハーモニカでブルーグラス。インスト新入荷参照。

BACM-157 V.A.『Country Music on the Capitol Label』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

BACM-187 V.A.『Country Music on the Mercury Label』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

上記2枚とも、第二次大戦後のホンキートンク隆盛に呼応した無名アーティストたちの珍しい録音集。カントリー発掘新入荷参照。

RCSI-1061 MARK CHESNUTT『Live from the Big D』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1990年代に多くのヒットを飛ばしたマークの最新ライブ。カントリー新入荷参照。

ブルーグラス新入荷
REB-1843 JIMMY GAUDREAU & MOONDI KLEIN『Home from the Hills』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Blending Blades/Rod McNeil/Whiskey Before Breakfast/Close the Door Lightly/Fisher's Hornpipe/If I Needed You/It's a Sin To Tell a Lie 他全14曲

マンドリンとギターという、1930年代に流行ったブラザーデュオのスタイルながら、そのアコースティックのもっともおいしいブルーグラッサーならではのしっかりしたトーンを見事に前面に押し出しつつ、1970年代以降のドーグのテクニックとウエストコースト・サウンドなどの影響を身につけたふたり、元カントリージェントルメン/ニューサウスのジミー・グドローと、セルダム・シーン経由でマイク・オールドリッジとT.マイケル・コールマンとのチェサピークでそのすばらしいボーカルとギターテクを聴かせたムーンディ・クライン。めちゃくちゃ良かった前作『2:10 Train』(2008年)につづいて、ものすごくいい最新デュオ第2弾。さまざまな音楽経験を積み重ねた上で、もっともシンプルなアンサンブルを、フィドルチューンからオールドタイム、アイリッシュ、シンガーソングライター、ジャズスタンダードなど、抜群の選曲で聴かせる、前作につづく大秀作である。大オススメ作!!

RUR-1094 V.A.『MACC Life Goes On』CD¥2,888-(本体¥2,750-)

Six Feet Under the Ground/Goin Across the Sea/Highway of Sorrow/Fraulein/Rain & Snow/Panhandle County/Water Is Wide/Hard Times 他全39曲

アール・スクラッグスをカムバックさせたことでも知られるオハイオ州フロンティアランチのブルーグラス・クラシック・フェスは現在小児ガンと闘う子供たちを援助するボランティア・フェスとなっており、本作は2006年発表の第一作『Celebration of Life』(SKFR-9001 2枚組¥3,360-)につづく最新ライブ2枚組である。現在、南部系ブルーグラスの第一線で活躍する139アーティストによる39曲は、第一作が発表された2006年から2011年までに録音されたもの。一枚目はジョンソン・マウンテン・ボーイズのリユニオン"Goodbye to the Blues"を皮切りに、マイケル・クリーブランド&フレームキーパー、ジョッシュ・ウィリアムズ・ハンド、ギブソン・ブラザーズ、ブランドン・リックマン、クレイ・ヘス、スティールドライバーズ、グラスカルズ、ジュニア・シスク、ロンサム・リバー・バンド、ロンダ・ビンセント&レイジ、ロスト&ファウンド、J.D.クロウ&ニューサウスほか。二枚目はトニー・ライス"Manzanita"を皮切りに、シエラ・ハル&ハイウェイ111、ドイル・ローソン&クイックシルバー、サードタイム・アウト、ブルーハイウェイ、ダドリー・コンネル、ケニー&アマンダ・スミス、ジェイムズ・キング、ダニー・ペイズリー、マーティ・レイボンほか、現在のトップアーティストがずらり。その上、このフェス名物の特別企画による珍しい顔合わせなど、ライブ至上主義のブルーグラスらしい楽しみがいっぱいだ。2000年、小児ガンのために娘マンディを亡くしたプロモーターのダレル・アドキンスがはじめた非営利フェスMACC(Musician Against Children Cancer)は現在までに、合計59万ドルがテネシー州メンフィスの聖ジュード小児病院やYMCAなどに贈られている。

REB-7518 CHRIS JONES & NIGHT DRIVERS『Lost Soul & Free Spirits』¥2,027-(本体¥1,980-)

Uphill Climb/What You Do/Nashville Blues/Man on the Side of the Road/Ribbon of Darkness/I'm Ready If You're Willin'/Whispering Now 他全14曲

ナッシュビルに移る前にはボストンで有田純弘らとバンドを組んでいたクリス・ジョーンズ、さすが現在もっとも人気のあるブルーグラスDJらしく、渋いバリトン・ボイスで見事なバンドアンサンブルをまとめ上げる今年54歳、今や大ベテランである。本作は1997年から2009年にレベルに残した11曲と3曲の新録音で聴かせるすばらしいコンピレーション。名作1枚だけを残したウエアリーハーツ時代の仲間ロン・ブロック(bj)にダン・ティミンスキやマイク・コンプトン(m)を配した98年から00年の作品5曲のさすが見事な仕上がり、そして現在のメンバーでもあるネッド・ルベレッキ(bj)、ウィル・マリングと来日経験もあるマーク・ストッフェル(m)らとの新録も含めた6曲など、いずれも非常にレベルの高いアンサンブルとボーカルを堪能させてくれる。クリス・ジョーンズの魅力を知るには最適の、お勧め作品!!

NSE5001987 V.A.『A Special Tribute to a Living Legend - Dr. Ralph Stanley』CD-R¥2,573-(本体¥2,450-)

Dad's Old Rocky Field/Drunken Driver/Master's Bouquet/Pretty Polly/Oh Death/Katy Daly 他全10曲

ルイス・ファミリーの伝統を受け継ぐ子供たちや孫によるすばらしいルイス・トラディション"Dad's Old Rocky Field"を1曲目に、今春来日したばかりのドン・リグスビー"Drunken Driver"、ひとりデュオと全楽器担当で一番好きだと言う"Master's Bouquet"を歌うリッキー・スキャッグス、声を詰まらせたアールへの追悼の辞(ムーンシャイナー5月号参照)で、いつもはクールながらブルーグラスへの熱い思いが伝わったビンス・ギル&レベッカ・リン・ハワードの男女ソロで交互に歌われる"Pretty Polly"、ラルフ二世のすばらしい"Katy Daly"、カントリー音楽の魂ジョージ・ジョーンズが歌うラルフの"How Could I Dream Such a Dream"、中堅カントリーシンガーのジェフ・ベイツのカーター・スタンレー"I Just Think I'll Go Away"、同じくリンダ・デイビス(レディ・アンティベラムのヒラリー・スコットの母)とザ・ホワイツによる"I Am Weary Let Me Rest"ほか、そしてザ・ジャッズの母ナオミ・ジャッドが語る苦境時代、極貧のケンタッキーで聴いたスタンレー、その科学的な分析を含め自分たちの音楽への影響を心を込めた語り(12分)と、米下院議員も務めた俳優ベン・ジョーンズのトリビュートなど。昨年来、スティーブ・スパークマンに代わってスタンレー・サウンドの中核となる強力なスタンレー・バンジョーを聴かせるほか、ドン・リグスビー(m,tv)、ディウィ・ブラウン(f)、ジュニア・ブランケンシップ(lg)、ジミー・キャメロン(bs)。ラルフの孫、ネイサンのプロデュースは安易に過ぎるものの、圧倒的なラルフという偉大な存在に助けられて、非常に聴きごたえのある作品になっている。

COMP-4573 SPECIAL CONSENSUS『Scratch Gravel Road』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Old New Straitsville Moonshine Run/Monroe/Sea of Heartbreak/On My Way to Kingdom Land/Mollie and Julie's Reel/Shoulda Took a Train 他全12曲

ブルーグラスが盛んではないイリノイ州シカゴという大都会を本拠地に35年以上、プロとしてバンドを存続させたグレッグ・ケイヒルのスペシャル・コンセンサスの最新作。IBMA理事長を長く務めたグレッグ、その穏やかで目配りのきいた配慮そのまま、各バンドメンバーの特徴をうまく引き出し、すばらしくバランスの良いサウンドを創る苦労人である。スーパーマンドリンにリック・ファリス(カントリー・ジェントルメン時代のジミー・グドローのカバー"Sea of Heartbreak"が懐かしい!!)、多くの曲でリードを歌うデビッド・トーマス(bs)、そして趣味のいい書き下ろしインストも披露するダスティン・ベンソンのスーパーフラットピッキンギター。ゴールデン・ゲート・カルテットのアカペラやアリソン・ブラウンを迎えたツインバンジョーのインスト、ビル・モンローにささげらた曲にはかつてのバンドメンバーだったジョッシュ・ウィリアムズとクリス・ジョーンズがボーカルで参加など、バラエティに富んだ趣味のいいバンドサウンドが秀逸なオススメ!!

RUR-1092 CARRIE HASSLER『The Distance』CD¥2079,-(本体¥1,980-)

Luxury Liner/All I Have To Do Is Breathe/Catch My Breathe/Keep Your Memory Warm 他全8曲

2006年にマウンテンハートのスーパーフィドラー、ジム・バンクリーブのプロデュースでアルバム、『Carrie Hassler & Hard Rain』(RHY-1028 ¥2,573-)としてデビューしたテネシー出身のカントリーガール、キャリー・ハスラー。その硬質で伸びのあるカントリーボイスでハードコアなコンテンポラリーブルーグラス・サウンドに存在感を持つ彼女の3作目、グラム・パーソンズ/エミルー・ハリスの"Luxury Liner"を1曲目にしたミニアルバム。スティーブ・ガリーのプロデュースで、ロン・スチュワート(bj,f)とジャスティン・モーゼス(d,f)というふたりのマルチプレイヤーのほか、ティム・フタッフォード(g)、アラン・バイビー(m)、マーク・フェイン(bs)、マーク・ロウズ(perc)に、スティーブとデールアン・ブラッドリーのハーモニーという豪華バックアップ。ブルーグラスと曲によってはスティールギターも参加して泣かせるカントリーなどを自由にクロスオーバーする女性シンガーである。

SGR-2011 RALPH STANLEY II『Born To Be a Drifter』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

I Think I Hear a Train/Black Diamonds/Bluefield/Homeless and Hungry/Lovin' Ain't Been Easy on My Mind/Virginia I Hear You Calling Me 他全12曲

ラルフ・スタンレー二世の最新作。偉大な父のリードボーカルの座を今年20歳になる甥ネイサン・スタンレーに譲り、ソロ活動が多くなった二世、親の七光りをとっくに越えてキース・ウィットリーをアイドルにすばらしいボーカリストに成長している。本作では二世の子供時代からの仲間ジョン・リグズビーがマンドリンとフィドル、テナーとバリトンボーカルの4役をこなす大活躍だが、ラルフ・セカンドの落ち着いたボーカルに、スーパーピッキン・テクニックを次々と繰り出すジョン、その唐突感が拭えない面もある。バンジョーにはスクラッグス・スタイルのデュアン・ボウリング、ベースにカート・チャップマン。ディキシーとトム・T.ホール夫妻作品を1曲目に、ピート・ゴーブルや、聴いたことのないクリスとピーター・ローワン兄弟の作品、ストーンウォール・ジャクソンやモンロー&フラットの"Mother Not Dead..."などの古い曲のカバーなど、バラエティに富んだ選曲でスタンレー的な味わいを堪能できる。

RUR-1097 MARTY RAYBON『Southern Roots & Branches』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Dirt Road Heartache/Long Hard Road/Rocky Road Blues/Ghost in This House/Next To You 他全12曲

1989年から1996年まで人気カントリーグループ、シェナンドーで数々のヒットを飛ばしたマーティ・レイボンが古巣のブルーグラスに戻って『Full Circle』(2003年)を発表してからもう10年になる。昨年ガンのために療養したが、今年はツアーにも復帰、最新作として既発の9曲に、ケニー・スミス(g)、スーパーマルチプレイヤーのジャスティン・モーゼス(bj)、グレン・ギブソン(d)、マーク・フェイン(bs)での新録3曲の合計12曲。シャド・コッブ(f)やデビッド・タルボット(bj)、ブライアン・サットン(g)らを擁した旧録音からはビル・モンローの超スピード"White House Blues"や"Rocky Road Blues"、そしてアイドルだったというジミー・マーティンの"Home Run Man"や"Prayer Bells of Heaven"そしてジミー調に今風ドライブをかけたフラット&スクラッグスの"Down the Road"など、ブルーグラス・スタンダードやコンテンポラリーなブルーグラスに加え、カントリーヒットの常連だった経歴を思わすキャッチーなカントリーサウンドも取り混ぜたバラエティを聴かせる。カントリーのヒットシンガーとはどんな実力なのか……、好みはさまざまだが、マーティを聴いているとその説得力の豊かさにはうならされる。

ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷
RC-103 TONY RICE『got me a martin guitar』CD-R¥2,070-(本体¥1,980-)

Freeborn Man/Faded Love/Salt Creek/Doin' My Time/Windy and Warm/John Hardy/Nine Pound Hammer/Lonesome Ruben.

41年前の1971年夏、米国フェス・サーキットから帰ってきたわたしと兄の敏雄はその秋から、レコードの輸入通販のB.O.M.サービスと、自主制作レコード会社レッド・クレイを立ち上げました。レッドクレイは主に日本のブルーグラス/オールドタイムを紹介することを目的に、関西のスーパーバンド『It's A Crying Time』(RC-101 ¥2,079-)と夫婦デュオ『Shu & Nobu Ishida』(RC-102 ¥2,079-)を翌年にかけて発表しました。同時に米国で見たトニー・ライスという無名の若者ですばらしいギタリストを日本から紹介したいと思いました。何度もの手紙のやり取りの末、1972年に契約成立、あまりの低予算に日本人の遠慮というか、優しさから「アメリカでの発売権はあげるよ……」と言ってしまいました。トニーは今でも、「日本には足を向けては寝られない」なんて言ってくれませんが、それでも感謝してるようです。あまりにも有名なブルーグラス・ギターの歴史を変えた日本発トニー・ライスのデビュー作を、1973年のオリジナル・ジャケットでいかがですか?

RC-104 RED ALLEN 『Frank Wakefild, Don Stover, Kenny Kosek, Kevin Smyth, Greg & Neal Allen』CD-R¥2,070-(本体¥1,980-)

If I Should Wander Back Tonight/Don't Wake Me Till It's Over/If That's the Way You Feel/We Can't Be Darlings Anymore/Roustabout/Sweet Love Ain't Around/Letter To Tom/Weeping Willow 他全14曲

米国でお蔵入りしたカウンティ・レコードのレッド・アレン三部作となるはずだった一枚を探り当て、1976年に発表したのが日本のレッドクレイ・レコードでした。1950年代から、オズボーン・ブラザーズとのトリオでメジャーにも録音を残し、1967年には病気のレスター・フラットに代わってアール・スクラッグスの相棒もつとめた偉大なボーカリスト、レッド・アレン(ムーンシャイナー2005年11月号でIBMA名誉の殿堂入りを記念した特集あり ¥525-)。現在は1枚にまとめられCD化『Lonesome and Blue』(REB-1128 CD¥2,573-)されているデビッド・グリスマン制作のカウンティLP2枚『Bluegrass Coutry』(1966、リチャード・グリーン最初の録音)と『Bluegrass Country Vol.2』(グリスマンのマンドリンがすごい)に続くものとしてカウンティが制作したのがこれ。ライナーノーツをデビッド・グリスマンの家に行って頼み、その英文をジャケットに切り貼りしたのが苦労だったことを覚えています。デビッドがライナーにも書いたように、「これは決して最高の演奏ではないけれど、レッドと(師匠である)フランク・ウェイクフィールドの最後の録音であり、レッドが(のちに数々のアルバムを発表する)息子たちと録音した最初の作品」である。録音は1971年、フランクのすばらしいマンドリンにドン・ストーバーのバンジョー、カントリークッキング/ブレックファースト・スペシャルの若手フィドラー、ケニー・コセックを迎え、フラット&スクラッグス、スタンレーからハンク・ウィリアムズ、そしてトラッドなど、すばらしい選曲で幻のトラッドグラスが堪能できる。

SCOUNT-002 FLATT & SCRUGGS『The Sound of Foggy Mountain Soul』CD ¥2,079-(本体 ¥1,980-)

1948年のフラット&スクラッグス最初のセッション"We'll Meet Again Sweetheart"から、1960年発表のヒット曲"Polka on a Banjo"やアルバム『Foggy Mountain Banjo』からの"Groundspeed"や"Cripple Creek"まで全29曲、米国や日本ではできないレーベルを越えたさまざまなセッションを網羅したコンピレーション。レスター・フラットのボーカルソロ、デュオ、トリオ、そしてゴスペル・カルテット、アール・スクラッグスのバンジョー・インストやフィンガーピッキンギターをフィーチャーしたもの、1955年にドブロが加わってからのカントリーバラードなど、製作意図/命脈が分かり辛いと言うものの、多彩なフラット&スクラッグスが1枚で楽しめるイギリスならではのお徳用作品である。

B.O.M.特選コーナー
■ムーンシャイナー特集関連
RCSI-1057 尾崎ブラザーズ『Till We Meet Again』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

You Left Me to Cry/Tennessee Border/When I Stop Dreamin'/My Old Ky Home/Remember Me 他全13曲

ムーンシャイナー5月号特集、日本ブルーグラスのパイオニア、尾崎恭(80)のギターと尾崎恒(78)のマンドリンによる見事な、そして初デビューのブラザーデュオ作品だ。失礼ながら、とてもお年とは思えない、かくしゃくとしたボーカルとハーモニー、そしてリズム感。バックアップ陣にはクリス・シャープ(g)とジョージ・バックナー(bj)にケビン・カーバーグ(bs)という2008年来日組に、マット・コム(f)と小島慎司(d)が趣味のいい演奏を聴かせ、笹部益夫と坂本愛江がハーモニーサポートする。……1958年10月17日、日本で、いや、おそらく米国以外の外国で初めてブルーグラス・サウンドを志したイースト・マウンテン・ボーイズが誕生した。尾崎兄弟や故ドン佐野ら、そのメンバーの誰も「ブルーグラス」という認識はなく、大阪のブルーグラス・ファン/コレクターであった故・有田達男という人のビジョンだったという。後年、彼らの演奏に接したジミー時田をはじめ、関西や関東の学生が「ブルーグラス」を志向、1960年代以降の学生ブルーグラスの隆盛を見るにいたる。そんな歴史はムーンシャイナー誌にて……。

DVDDCRFI21 ANGER, EGGLESTON, DRIESSEN『Chops & Grooves』DVD¥5,040-(本体¥4,800-)

ムーンシャイナー5月号で女性ジャズ弦楽四重奏団スーパージャズ・ストリングスのチェリスト、平山織絵さんがケイシー・ドリーセンのワークショップ「アメリカン・フィドルの旅」に参加して寄稿してくれた。クラシックやジャズ界から多くの参加者があったケイシーによる「チョップ」のクリニックは非常に刺激的だったという。ベニー・マーティンが参加したフラット&スクラッグスから発展、サム・ブッシュ以降にはさまざまなリズムグルーヴを生み出すチョップ、ジャンルを越えたあたらしいバイオリン/フィドル奏法として米国で大きな注目を集めているスタイル。元祖ダロル・アンガーに、チェロのルシャッド・イグルストンとケイシーによるフィドル/バイオリンのまったく新しい世界の入り口、教則ビデオ2005年作。現在米国の若いブルーグラス・フィドラーはほとんどこのチョップを使っているよ。

VES-13115 DAVID BROMBERG『Demon in Disguise』DVD¥3,308-(本体¥3,150-、102分)

Maple Leaf Rag/Just A Closer Walk/Cocaine Blues/Shebeg An Shemore/Buck Dancer's Choice/Columbus Stockade/Somewhere Over the Rainbow 他全20曲

ムーンシャイナー5月号ペンでコンサートリポートされた34年ぶり来日のデビッド・ブロムバーグ。コロムビア大学時代からのブルーグラス育ちが判明、ふたりのブルーグラッサーとともに多くのブルーグラス曲を楽しませてくれた。とくにアンコールでの客席に下りたグリーンブライアーボーイズの故ジョン・ヘラルドに捧げられた"Roll on John"が感動的だった。そんなデビッド・ブロムバーグが、自身の音楽ルーツや人生を語りながら20曲を悠々と演じるすばらしいリビングルーム・コンサート。63歳のブロムバーグの味わい深いニューヨーク経由の南部音楽がたっぷりと楽しめる秀作。

SH-3701 BOONE CREEK『One Way Track』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ムーンシャイナー4月号のカバーストーリーは、来日したテリー・バウカム。そのタテノリ的バンジョーロールでニューサウスとともにブルーグラス・サウンドの歴史的な転換点となった1978年発表のブーン・クリーク作品。リッキー・スキャッグス(m,f)、ウェス・ゴールディング(g)、ジェリー・ダグラス(d)、テリー・バウカム(bj)、そしてスティーブ・ブライアント(bs)のアンサンブルが、後の80年代のコンポラグラス・サウンドの基本とまで言われる名盤である。CD化にはライブの3曲がボーナスされている。

■アール・スクラッグス追悼特集
3月28日、アール・スクラッグス享年88歳が眠るように静かに世を去った。ムーンシャイナー5月号は追悼特集で4月1日、1945年12月8日にアールも参加していたビル・モンローのバンドからブルーグラスが誕生した因縁のライマン公会堂でのお別れ/葬儀の様子、そしてアールの生涯を通して人となりを5月号からシリーズで紹介しはじめています。
【フラット&スクラッグス】
1948年春、ビル・モンローのブルー・グラス・ボーイズを離れたレスター・フラットともにカーター・ファミリー曲の架空の山の名を冠したフォギーマウンテン・ボーイズを結成。自身の性格に由来する激しさでハイロンサムにまい進したモンローとは一線を画したポップなグルーヴで1950年代前半にサウンドを確立、そののち現在に至るまで典型的なブルーグラス・サウンドとして認められる「形」を残したバンド。すなわち、シンコペイトするバンジョーの一音一音に意味がある――それをのちのマンドリン、フィドル、そしてギター、ドブロさえもが基本的に真似たことによって現在なお発展する――アンサンブルを創りはじめたバンドである。しかも同時に、大衆のニーズに迎合することをためらわなかったバンドである。
WOU-8630 FLATT & SCRUGGS『Folk Songs of Our Land/ Fabulous Sound of Flatt & Scruggs』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1962年8月発売の『Folk Songs...』と1964年11月発売の『Fabulous...』の2枚のLPをCD1枚にまとめたもの全24曲。10年前の1952年に完成されたソリッドなブルーグラス(ムーンシャイナー2月号「ジョディ・レインウォーター追悼」特集参照)とは対極の超ゆるーいブルーグラスとして当時、大きな不興を買った(と記憶している)アルバムだが、レスター・フラットのリズム&ボーカル崇拝者にとっては、またアールのトーン&フィンガリング・コントロール崇拝者にとっては、――とくに1962年のカーネギーホール出演と「じゃじゃ馬億万長者テーマ」のナンバーワンヒット以降となる『Fabulous...』から1967年7月の『Hear The Whistles Blow』までのオリジナル・アルバムは――もっともふたりの感情に触れることが出来る究極のフラット&スクラッグスだ!!……と、ひとり思っている。このふたりの蕩けるような円熟味と、アンクル・ジョッシュのミュージシャンシップ、ポール・ウォーレンの不器用にしてなん人もまねの出来ない味わい、そしてジェイク・ターロックの軽々としたテナーとバウンシーなベースを存分に味わってほしい。カーター・ファミリーを溺愛し、そのメロディと詞のエッセンスを見事に昇華した彼ら、その音楽性はひとえにアールに負うものだと、断じて言おう。

WOU-347 FLATT & SCRUGGS『Braeking Out/ A Boy Named Sue』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1970年10月発売の『Breaking...』と1973年9月発売の『A Boy...』の2 on 1。ともに発売当初からのコンピレーションで『Breaking...』は1950年代後半の、『A Boy...』は1960年代後半の録音を中心に寄せ集めたもの全22曲集。『Breaking...』にはオリジナルアルバムでは発表されなかったシングル名曲名演"Foggy Mountain Rock""Polka on a Banjo""Six White Horses"、"Mama Don't Allow It"などが多く含まれている。それぞれに、皆さんにとって値打ちのお宝曲が見つかるだろうけれど、さーて、どの曲にはまるか、お楽しみぃぃぃ!!という作品。

SCOUNT-002 FLATT & SCRUGGS『The Sound of Foggy Mountain Soul』CD ¥2,079-(本体 ¥1,980-)

イギリスから29曲を詰め込んだフラット&スクラッグス曲集最新作。ブルーグラス発掘新入荷参照

【フラット&スクラッグス映像集】
 奇跡的に残されていた彼らのTVシリーズ「グランド・オール・オープリ・ショー」のビデオテープが発見、2007年から3年をかけて10巻のDVDシリーズが発売され、B.O.M.では常時在庫している。各巻とも30分番組2本という構成の白黒映像である。
SHA-611D FLATT & SCRUGGS『Best of Flatt & Scruggs TV Show, Vol. 1』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)

●August 1961 #1

1. Opening /2. Shortnin' Bread /3. Jimmie Brown The Newsboy /4. Commercial: Martha White Knick Knack Sticks /5. Pig In The Pen /6. Georgia Buck /7. Jesus Savior Pilot Me /8. Commercial: Martha White Corn Light Bread /9. Comedy with Jake and Josh /10. Feast Here Tonight /11. Durham's Bull /12. Brother, I'm Getting Ready To Go /13. Fiddle Tune /14. Before I Met You (and sign-off)

●February 1962

15. Opening /16. Just Ain't /17. Lovesick And Sorrow (with guest Hylo Brown) /18. Commercial: Martha White Pastry Shell /19. Don't Let Your Deal Go Down /20. Earl's Breakdown /21. I'll Never Be Lonesome Again /22. Commercial: Martha White Corn Light Bread /23. John Henry (with guest Hylo Brown) /24. Down In The Valley /25. Precious Memories /26. A Hundred Years From Now /27. The Hollow Poplar (and sign-off)

SHA-612D FLATT & SCRUGGS『Best of Flatt & Scruggs TV Show, Vol. 2』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)

●July 1961

1. Opening /2. Fire Ball Mail /3. I Won't Be Hanging Around /4. Commercial: Martha White Corncake /5. We'll Meet Again Sweetheart /6. Walking In My Sleep /7. Are You Washed In The Blood /8. Commercial: Martha White Cinnamon Raisin Loaf /9. Foggy Mountain Special /10. You Live In A World All Your Own /11. Comedy with Jake and Josh /12. Go Home /13. Polka On A Banjo /14. Dance All Night With A Bottle In My Hand (and sign-off)

●August 1961 #2

15. Opening /16. Foggy Mountain Breakdown /17. Wildwood Flower (with guest Maybelle Carter) /18. Commercial: Martha White Biscuits /19. Have You Come To Say Goodbye /20. Durham's Bull /21. I Dreamed About Mama Last Night /22. Commercial: Martha White Cornbread /23. Homestead On The Farm /24. Down, Down, Down /25. Comedy with Jake and Josh /26. The Liberty Dance (with guest Maybelle Carter) /27. Down The Road /28. Over There (and sign-off)

SHA-613D FLATT & SCRUGGS『Best of Flatt & Scruggs TV Show, Vol. 3』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)

●November or December 1961 #1

1. Opening /2. Twinkle Little Star 3. Crying My Heart Out Over You /4. Commercial: Martha White Knick Date Nut Loaf /5. I Ain't Gonna Work Tomorrow /6. Home Sweet Home /7. Lord I'm Coming Home /8. Commercial: Martha White Lemon Pie /9. Wildwood Flower /10. You Live In A World All Your Own /11. Comedy with Jake, Josh, and Curly /12. I'm On My Way To Canaan's Land /13. Commercial: Pet Milk Festive Touch Recipes /14. If I Should Wander Back Tonight /15. Sally Johnson (and sign-off)

●January 1962

16. Opening /17. Cracklin' Hen /18. I Wonder How The Old Folks Are At Home /19. Commercial: Martha White Biscuits /20. I Don't Care Anymore/21. Cumberland Gap /22. Foggy Mountain Special (with guest Ricky Skaggs) /23. Commercial: Martha White Hushpuppies /24. You Took My Sunshine/25. Feast Here Tonight /26. Comedy with Jake and Josh /27. Go Home /28. Commercial: Pet Milk /29. Ruby (with guest Ricky Skaggs) /30. Dance All Night With A Bottle In My Hand (and sign-off)

SHA-614D FLATT & SCRUGGS『Best of Flatt & Scruggs TV Show, Vol. 4』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)

●Undated

1. Opening /2. Ground Speed /3. I Know What It Means To Be Lonesome /4. Commercial: Martha White Butter Cheese Dip /5. Thinking About You /6. Cacklin' Hen /7. Cabin On The Hill /8. Commercial: Martha White Corn Dog /9. Nine Pound Hammer /10. Down, Down, Down /11. Comedy with Jake and Josh /12. Lord, I'm Coming Home /13. Commercial: Pet Milk Vacation Sensation Sweepstakes /14. Salty Dog Blues (and sign-off)

●March 1962

15. Opening /16. Shady Grove /17. To My Mansion In The Sky (with guest Hylo Brown) /18. Commercial: Martha White Knick Knack Sticks /19. I'll Never Shed Another Tear /20. Lonesome Road Blues /21. Wildwood Flower (with guest Randy Scruggs) /22. Commercial: Martha White Cornbread /23. How Could You Forget (with guest Hylo Brown) /24. Run, Little Johnny /25. Comedy with Jake and Josh /26. He Will Set Your Fields On Fire /27. I Wonder How The Old Folks Are At Home (with guest Randy Scruggs) /28. Old Leather Britches (and sign-off)

SHA-615D FLATT & SCRUGGS『Best of Flatt & Scruggs TV Show, Vol. 5』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)

●March 1962

1. Opening /2. Earl's Breakdown /3. Stone Wall (with guest Hylo Brown) /4. Commercial: Martha White Dessert Biscuits /5. Don't This Road Look Rough And Rocky /6. Durham's Bull /7. Hand In Hand With Jesus /8. Commercial: Martha White Cornbread /9. The Hills Of Georgia (with guest Hylo Brown) /10. The Crawdad Song /11. Comedy with Jake and Josh /12. Cabin On The Hill /13. Commercial: Martha White Cartoon with Hot Rize Boys /14. The Storms Are On The Ocean /15. Hollow Poplar (and sign-off)

●July 1961

16. Opening /17. Roll In My Sweet Baby's Arms /18. Mama's And Daddy's Little Girl /19. Commercial: Martha White Biscuits /20. The Girl I Love Don't Pay Me No Mind /21. Shortnin' Bread /22. Mother Prays Loud in Her Sleep /23. Commercial: Martha White Cornbread /24. Please Help Me, I'm Falling /25. Stuck Up Blues /26. Comedy with Jake and Josh /27. Who Will Sing For Me /28. Commercial: Pet Milk /29. I'll Never Shed Another Tear /30. North Carolina Breakdown (and sign-off)

SHA-616D FLATT & SCRUGGS『Best of Flatt & Scruggs TV Show, Vol. 6』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)

●May 1962

1. Opening /2. Flint Hill Special /3. We'll Meet Again Sweetheart /4. Commercial: Martha White Cake Mix /5. I've Waited As Long As I Can /6. Listen To The Mocking Bird /7. On The Rock Where Moses Stood /8. Commercial: Martha White Cornbread /9. Hear The Whistle Blow (A Hundred Miles) /10. Baby You Gotta Quit That Noise /11. Comedy with Jake and Josh /12. Keep On The Sunny Side /13. Commercial: Martha White Cartoon with Hot Rize Boys /14. The Girl In The Blue Velvet band /15. Katy Hill (and sign-off)

●May 1962 #2

16. Opening /17. Cacklin' Hen /18. Live And Let Live /19. Commercial: Martha White Fruit Cocktail Cake /20. I've Waited As Long As I Can /21. Lonesome Road Blues /22. Give Me Flowers While I'm Living /23. Commercial: Martha White Cheese Muffins /24. False Hearted Lover /25. I'll Never Be Lonesome Again /26. On The Rock Where Moses Stood /27. It's All Over Now But The Crying (and sign-off)

SHA-617D FLATT & SCRUGGS『Best of Flatt & Scruggs TV Show, Vol. 7』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)

●1960-61 shows combined

1. Opening /2. My Long Journey Home /3. You Can't Stop Me from Dreaming /4. Commercial: Pet Milk /5. Love and Wealth /6. Cumberland Gap /7. On My Mind /8. Commercial: Martha White Hush Puppies /9. Little Darlin' Pal of Mine /10. I Want to be Loved /11. Dear Old Dixie /12. A Million Years in Glory /13. Bill Cheatham (and sign-off)

●July 30, 1956

14. Opening /15. Black Mountain Blues /16. Before I Met You /17. Commercial: Martha White Flour with Hot Rize /18. You Can Feel It In Your Soul /19. Cumberland Gap /20. Comedy and Dance with Kentucky Slim /21. Commercial: Martha White Flour with Hot Rize /22. Down the Road /23. Old Fashioned Preacher /24. Commercial: Martha White Flour with Hot Rize /25. Have You Come to Say Goodbye /26. Eight More Miles to Louisville /27. Billy in the Lowground /28. Special Feature (Film restoration)

SHA-618D FLATT & SCRUGGS『Best of Flatt & Scruggs TV Show, Vol. 8』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)

●1960-61 shows combined

1. Opening /2. Foggy Mountain Special /3. What a Change /4. Commercial: Martha White Cookie Recipes /5. Little Cabin Home on the Hill /6. Carroll County Blues /7. Six White Horses /8. Commercial: Martha White Fish Fry and Hush Puppies /9. Whoa, Mule, Whoa /10. What's the Matter Now? /11. Nobody's Business /12. Is There Room For Me? /13. Commercial: Pet Milk viewer recipes /14. The Hollow Poplar (and sign-off)

●1960-61 shows combined

15. Opening /16. Flint Hill Special /17. If I Should Wander Back Tonight /18. Commercial: Pet Milk Strawberry Freeeze /19. Dim Lights, Thich Smoke /20. Florida Blues /21. Turn Your Radio On /22. Steel Guitar Chimes /23. Mountain Dew /24. Just A Closer Walk with Thee /25. Sugar Tree Stomp /26. When the Angels Carry Me Home /27. Commercial: Martha White Jellyroll /28. Buck Creek Gal (and sign-off)

SHA-619D FLATT & SCRUGGS『Best of Flatt & Scruggs TV Show, Vol. 9』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)

●1961-62 shows combined

1. Opening /2. Pike County Breakdown /3. Building on Sand /4. Foggy Mountain Top /5. Commercial: Martha White Banana Nut Bread /6. You Won't Be Satisfied That Way /7. Pass Me Not /8. Daisy Mae /9. John Barleycorn /10. When the Angels Carry Me Home /11. Hear the Whistle Blow (a Hundred Miles) /12. Commercial: Martha White Biscuits /13. Standing in the Need of Prayer /14. Hand Me Down My Walking Cane (and sign-off)

●1961-62 shows combined

15. Opening /16. I'll Go Stepping, Too /17. Sally Ann /18. Heaven /19. Commercial: Martha White Eggbread Sandwich /20. Thunder Clouds of Love /21. I'll Never Be Lonesome Again /22. I Don't Want Your Greenback Dollar /23. God Loves His Children /24. Commercial: Martha White Sausage Corn Muffin /25. Foggy Mountain Rock /26. Walking in Jerusalem /27. 20 Cent Cotton and 90 Cent Meat /28. Silver Bell (and sign-off)

SHA-620D FLATT & SCRUGGS『Best of Flatt & Scruggs TV Show, Vol. 10』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)

●1961-62 shows combined

1. Opening /2. Shady Grove /3. White House Blues /4. I'm Working on a Building /5. Commercial: Martha White Cornbread Camp Cakes /6. There's More Pretty Girls Than One /7. Down, Down, Down /8. Flop Eared Mule /9. Bubbling in My Soul /10. Commercial: Martha White Corn Sticks /11. Groundhog /12. I'm Head Over Heels in Love /13. Where Will I Shelter My Sheep /14. Grey Eagle (and sign-off)

●1961-62 shows combined

15. Opening /16. Little Maggie /17. Columbus Stockade Blues /18. You Are My Flower /19. Commercial: Martha White Cornbread /20. Gone Home /21. Mother Knows Best /22. Cripple Creek /23. Somebody Touched Me /24. Legend of the Johnson Boys /25. Commercial: Martha White Peach Pie /26. Footprints in the Snow /27. New River Train /28. Sally Goodin (and sign-off)

【フラット&スクラッグス全集】
 1948年秋の録音から解散後の1969年8月22日録音(スタジオでは顔を合わさなかったという)まで全曲が現在、豪華ボックスセットとして完璧なディスコグラフィ/解説/写真とともに発売中。
BCD-15472 FLATT & SCRUGGS『1948-1959』CD4枚組¥11,550-(本体¥11,000-)

ビル・モンローのブルー・グラス・ボーイズを退団したその年の初録音から、ブルーグラス基本5人編成での頂点である1952年録音、そしてドブロを導入したカントリー志向への挑戦が一望できる。

BCD-15559 FLATT & SCRUGGS『1959-1963』CD5枚組¥17,325-(本体¥16,500-)

フォークソングブームにカーター・ファミリーという切り札(元祖ルーツ系アメリカーナバンド)でトップグループとなった充実期。

BCD-15879 FLATT & SCRUGGS『1964-1969』CD6枚組¥20,213-(本体¥19,250-)

フォーク/ナッシュビル界のセレブとして地位を確立、バンジョー、フィドル、ドブロなどアコースティック楽器を駆使するポップなグループとしてあらゆる素材に挑戦した時代。

【アール・スクラッグス・レビュー】
 1969年、ナッシュビル・セレブにまでなったフラット&スクラッグス(F&S)とのフォギーマウンテン・ボーイズ(21年間)を解散、ビル・モンロー時代を入れると約23年間にわたるレスター・フラットとのコンビを解消して息子たち――すでにF&S時代からツアーにも参加していた――ゲイリー(bs,harmonica,v)とランディ(g,f)に、スティーブ(piano, moog)とのバンド、正式には1972年、バッサー・クレメンツを迎えて結成したアール・スクラッグス・レビュー。

当時の南部では考えられなかったベトナム反戦のワシントン平和行進にも参加、ナッシュビルでジョニー・キャッシュとともにディランを認めたリベラル派として圧倒的な反戦大学生ヒッピーたちの支持を得て活躍、ブルーグラスとロックを草の根で結びつけ、1980年代以降の都会のエリート、ヤッピーたちにさえ支持される基盤となった功績はグレイトフル・デッドにも匹敵するかもしれない。

一方、ブルーグラス界は日米ともにスクラッグス・レビューを完全無視。たしかに、「ロックにバンジョーやフィドル、ドブロなどを加えただけ」と言ってしまえば「そう」、かも知れないが、それ以上に、混沌とした70年代の若者たちに親の世代との文化の共有を提示した彼らの功績は大きい。そして、アールのバンジョーはリズムに乗って歌っている。

WOU-1007 EARL SCRUGGS『Nashville's Rock』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1969年にフラット&スクラッグスを解散、アール・スクラッグス・レビューがデビューするまでの間、47歳のアール個人名義で1971年に発表された幻のバンジョーインスト集のCD化。当時、BGM風のポップなロッキンサウンドは散々な評価だったが、わたしはこのアルバムでバンジョーのトーン、そしてアール独特(流暢ではなくなった分、アールの基本)のメロディの取り方(スリーフィンガーとの折り合い)を学んだ。当時17歳の息子ランディのほか、ナッシュビルのスタジオ・ミュージシャンたちに囲まれたアールが、当時のロックヒット曲を次々と演じる。見事なスリーフィンガーでの"hey Jude"、トラッドゴスペルが美しい大地を感じさせる"In the Gloryland"はベラの"Big Country"に通じるか!?、そして最後にオーケストラとの生指単音弾き"Bridge Trouble Water"など、アールのバンジョー天国だ。アール信奉者、必聴/必携の一枚だぞッ!!

WOU-943 EARL SCRUGGS REVUE『Rockin' 'Cross the Country』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Travelin' Prayer/My Tennessee Mountain Home/I Shall Be Released/Will the Circle Be Unbroken/Are My Thoughts with You/Be My Woman 他全11曲

ムーンシャイナー誌表2グラビア写真と同時期、アンクル・ジョッシュ・グレイブスのドブロが加わった1974年発表作品。ビリー・ジョエルを1曲目に、ドリー・パートンやディランなどからアル・アンダーソン(NRBQ)のレゲェ調から濃いロックブルーズまで、ゲイリーのボーカル3曲に、ランディのエレキギターインスト(なぜか得意のベンダーは使わない)1曲とアールの"Silver Eagle"の5曲がオリジナル。キーボードにシェーン・ケイスター、ボーカルにデラニー&ボニー(ほんまはディレイニーと発音)のボニー・ブラムレットやリンダ・ロンシュタットらがゲスト。

WOU-4346 EARL SCRUGGS REVUE『Live from Austin City Limits』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Tall Texas Woman/Mansion on the Hill/Tomorrow Is a Long Time/Daydream/Watching the River Flow/Wooden Nickels/One Man Show

1976年発売作品。アール、ゲイリー(bs,harmonica,v)、ランディ(g,f)、スティーブ(piano, moog)に、日本でもおなじみ「ボナンザ」のイントロやクラレンス・ホワイトの恩人としても知られる早弾きギタリスト、ジョーの息子ジョディ・メイフィス(drums)、ジム・マーフィー(steel g, saxophone)を基本バンドに、シェーン・ケイスターとリズムギターを加えたくらいの自前の若いバンドでナッシュビルの手堅いサウンドを創っているのはさすが。ディラン2曲にハンク・ウィリアムズ名曲をカバーほか、オリジナル5曲。

WOU-4878 EARL SCRUGGS REVUE『Strike Anyway』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Muhammad Ali/Pick Along/Mandolin Wind/Bring It on Home to Me/Landslide¥Get Along 他全10曲

1977年発売作品。上記とほぼ同様のメンツ。

WOU-3531 EARL SCRUGGS REVUE『Bold & New』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

The Cabin/Our Love Is Home Grown/That's Allright Mama/Someone Like You/Louisiana Lady 他全10曲

1978年発売作品。のちにプロデューサーとしてメインストリーム・カントリーでも大成功を収める息子ランディのポップ嗜好が磨かれたであろうチップス・モーマンのプロデュースでポップ志向が前面に出た作品。プレスリーのプロデュースも手がけたチップスらしく、そのデビューシングルで"Blue Moon of Kentucky"のA面だった"That's Allright Mama"を60年代後半のプレスリーサウンドに載せてカバーしている。……アールも大変だ。

WOU-4464 EARL SCRUGGS REVUE『Live from Austin City Limits』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Nashville Skyline Rag/I Shall Be Released/Sally Goodin/Earl's Breakdown/Black Mountain Blues/Everybody Wants to Go to Heaven/Stay All Night 他全11曲

1977年発売作品。バンド結成5年、円熟期を迎えていたレビューが現在もつづく米国有数のライブ音楽TV番組「オースティン・シティ・リミッツ」に出演。ドラムスと共存できるアコースティック・サウンドを確立、NGRをはじめ、のちのプラグインするアコースティック・バンドに大いなる光明を与えた。ライブバンドだったスクラッグス・レビューの集大成ライブと言えそうな作品。

【スクラッグス・グッズ】
ES-KEY EARL SCRUGGS『Key Chain』¥630-(本体¥600-)

なんじゃこりゃ!? はい、スクラッグス大明神のキーチェーンは交通事故から身を守るのでございます。

ES-TEE EARL SCRUGGS『T Shirts』¥2,625-(本体¥2,500-)

なんでこんなんまで、あるん!? はい、スクラッグス大明神を身にまとうとバンジョーが上達するのです。黒地にバンジョーを持ったアールの上半身がドカーン!!とプリント。

ブルーグラスお勧め作品
(すでにレター#378以前に紹介済みの作品です)
■話題のブルーグラス最近作
今、最も旬なブルーグラス・アルバムたち…
NONE796277 PUNCH BROTHERS『Who's Feeling Young Now?』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

「この国がかつて生み出したバンドの中でもっとも途方もないバンド……」と、T.ボーン・バーネットをして言わしめるパンチ・ブラザーズ最新第3作(実質第4作)は超ポップなオルタナグラス!! 結成5年目、またしても天才クリス・シーリに触発された超秀才たちのブルーグラス標準楽器5人編成で、誰一人として一瞬も無駄な音を出さずに創り上げた信じ難いアンサンブルだ。今回は、敏腕プロデューサー&エンジニアのジャクワイアー・キングを迎え、ブルーグラス・バンドとしてまったくあたらしい世界に踏み出している。レディオヘッド"Kid A"と、スウェーデンのヴェーセンの"Flippen"のカバー2曲をインストで取り上げるほか、ほぼ全曲メンバーのオリジナル。ものすごい高度なことをしながら、現代の若者の胸に届くメッセージを私的に表現できるポップ、きわめて稀有なアーティスト集団であり、21世紀ブルーグラス最先端のひとつの形である。「音好き」のお子さんにもオススメ!!

MH-1398 THE BOXCARDS『All In』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ロン・スチュワートのバンジョーを聴きたいということではじまったのかも知れないが、長年にわたるサイドマンとしての活躍を経て結成された彼らの狙いはおそらく、市場のニーズに左右されないマイペースで好きなブルーグラスをやることだったのではないか?……その当然の結果が、めちゃくちゃ端正な現代メインストリーム・ブルーグラスの粋を集めたバンドの誕生には違いない。たとえば、フラット&スクラッグスの"I've Lost You"が、J.D.のニューサウスでトニー・ライスとリッキー・スキャッグスのフィルターを通り、ボックスカーズが料理するとこんな風になるといった……。アダム・ステッフィ(m)のインスト"That's What She Said"のイントロではパンチ・ブラザーズを思わせる、そんな超一級の耳と技を持った凄いバンドだ。結成一年目にしてIBMA最優秀新人賞と最優秀インストバンド賞、そしてバンジョーとマンドリンを獲得したスーパーグループの最新第2作。

MH-1390 THE GRASCALS『Life Finds A Way』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

テリー・エルドレッジとジェミー・ジョンソンというすばらしいテナー系の2枚看板ボーカリストに、90年代のニューグラスバンドとして名高かったニュートラディションで活躍したダニー・ロバーツ(m)、若手スーパーフィドラーのジェレミー・アブシャイアー、そして4年連続IBMA最優秀バンジョー受賞の名誉が効いたのか、ハッとさせてくれる技に磨きのかかった紅一点クリスティン・スコット・ベンソン、そして見事にハーモニーに溶け込むバリトンとベースでバンドを絞めるテリー・スミスというザ・グラスカルズ。ラウンダーから新レーベル、マウンテンホームに移籍第一弾は最近2作の企画ものとは違い、バンドとしての直球勝負。彼らの目標と同じく、ブルーグラスの芯を持ちながらのカントリーフレイバーでより幅広いファン層を狙う。すばらしいテリーの歌うジェイムズ・テイラーのカウボーイ子守唄"Sweet Baby James"、エルビスの"Mystery Train"ほか、メンバーのオリジナルやビリー・スミスやハーリー・アレン作品など全力投球作品だ。

MCM-0016 DEL McCOURY BAND『Old Memories: the Songs of Bill Monroe』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Watermelon on the Vine/Live and Let Live/Lonesome Truck Driver's Blues/Brakeman's Blues/Close Be/In Despair/Girl in the Blue Velvet Band/John Henry/I'm Lonesome and Blue/Used To Be/Alabama Waltz/Lonesome Road Blues/Heavy Trafic Ahead/Train 45/My Rose of Old Kentucky/Ya'll Come.

昨秋、ナッシュビルのライマン公会堂前の広場で開かれた昼下がりのフリーコンサートで久々のライブに接して、そのますますの凄さにオッタマゲたデル・マッカーリー・バンド、通も唸る極めつけモンローソング16選曲集(解説より曲名優先につき上記参照)。文句なしのハイテンション・フィドルのジェイソン・カーターに、ロニー(m)とロブ(bj)のマッカーリー兄弟とアラン・バートラム(bs)。ビル・モンローの典型的なオープニングナンバー、"Watermelon in the Vine"とエンディングテーマ"Ya'll Come"にはさまれた珠玉の14曲、やっぱり世界一のトラッドグラス・バンド、入魂のモンロー曲集!! 大音量/大迫力で聴くべし!! ちなみに前作、ニューオーリンズ・ジャズとの『with Preservation Hall Jazz Band: American Legacies』(MCM-0015 ¥2,573-)の人間国宝同士のコラボもある。

RUR-1101 LONESOME RIVER BAND『Chrology Vol.1』CD¥2,079-(本体¥1,980-)

いやはや、若手バンドと思っていたら、結成30年だって!! 1980~90年代のいわゆる「コンポラソリッド」なブルーグラスをリードしたトップランナー、ロンサム・リバー・バンドの最新作は、エリック・アンダーソン作"Close the Door..."、ジミー・マーティンの田舎バラード"Mary Ann"、そしてビリー・スミスの書いた彼らの大ヒット"Hobo Blues"、そしてフォスターのインスト"Angeline the Baker"まで、最初の10年のレパートリーを最新メンバーで再演する8曲入りミニアルバム。ウッドベースになって「タテノリ」は影を潜め、DCグラスのような都会的な落ち着きを見せるのは、ちょっとビンス・ギルに似たクールな歌を聴かせるブランド・リックマン(g)を迎えたことも大きいだろう。スーパーピッキンにニカッとさせられ、テナーボイスもすばらしい新人ランディ・ジョーンズ(m)の歌も秀逸。そしてマイク・ハートグローブ(f)とバリー・リード(bs)。ブルーグラスのトップランナーでありながらバンド経営は厳しい相変わらずの市場で、ブレないロールに徹するサミー・シーラー(bj)は偉いっ!

MH-1393 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『Sing Me a Song About Jesus』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

「ブルーグラスの学校」と称されるクイックシルバー、次から次へと凄いメンバーで完璧なハーモニーアレンジとバンドアンサンブルを届けてくれるドイル・ローソン最新ゴスペル作。強烈バンジョーを聴かせる弱冠21歳のジェシー・ベイカーと、ソロアルバム『The Past Is Present』(¥2,573-)が高い評価を得たジェイソン・バリー(f)、吃驚フレーズで楽しませてくるジョッシュ・スウィフト(d)を擁した目の覚めるような緻密アンサンブル、ジェイミー・デイリーの後任を埋めるに余りあるマイク・ロジャーズの美しいテナーボイス……。今月68歳になるドイル、ジミー・マーティン、J.D.クロウ、カントリー・ジェントルメンとキャリアを重ね、1979年にクイックシルバー結成、「ビル・モンロー以来、ブルーグラスとゴスペルをあたらしく融け合わせた」と言われるほどの功績を成した。現在のブルーグラス・ゴスペル最良の形を聴かせる最新作。

RUR-1091 BILL EMERSON & SWEET DIXIE『Touch of Time』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

カントリー・ジェントルメンでの初来日から40年のムーンシャイナー1月号特集にメッセージを送ってくれたビル・エマーソン74歳、その繊細にして美しいスリーフィンガーロールは衰えない最新作は、ジミー・グドローとのカントリー・ストアーというDCグラスで活躍したクリス・スティフェル(g)の美しいオリジナルをタイトルに、ベースの女性テリ・チズムの歌うロザンヌ・キャッシュ1981年のヒット曲を1曲目に据え、エマーソンの書き下ろしインストが2曲、そしてビル・エバンス(bj)を迎えて"Sweet Dixie"と"HomeSweet Home"の同時弾きというバンジョーインストが3曲、レスター・フラットの愛唱歌やドリー・パートン、ピート・ゴーブル作の2曲ほか、ブルーグラス標準編成でバラエティに富んだ12曲。

RUR-1088 CAROLINA ROAD『Back To My Roots』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

これまでの5枚とは異なり、女性リーダーのロレーン・ジョーダン(m)の冠を外し、男性ボーカルとストレートなバンドサウンドを意図、選曲もレノ&スマイリーやルービンズなどのトラッドグラス一筋。コブシを無理に作らないサラッとしたトミー・ロング(g)の歌、折り目正しいロールのベン・グリーン(bj)というベテランに、2001年夏ETSUバンドで来日したスーパーフィドラー、ジョッシュ・ゴーフォースらが、バランスの良く演じる。

MH-12952 BALSAM RANGE『Trains I Missed』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

タイトル曲がIBMA最優秀ソングを受賞!! リッキー・スキャッグスのお気に入りバンジョー奏者として知る人には知られたマーク・プルエットほか、ノース・カロライナ産ミュージシャンたちの凄いこと!! そしてバンド・サウンドを強く意識したアグレッシブなアレンジと、アルバム発表ごとにブルーグラス・アンリミテッド誌の全米チャートの上位に常連するバルサム・レンジの最近作。バンジョーニューズレター2011年10月号(BNL-11/10 ¥525-)にマークのカバーストーリーあり。

COMP-4549 GIBSON BROTHERS『Help My Brother』CD¥2,573-(本体¥2,450-)(歌詞付)

昨年ムーンシャイナー掲載全米アルバムチャート1位で快走をつづけ、秋にはIBMAアワード最優秀アルバムとボーカルグループ、ともに初受賞という快挙を成したギブソン・ブラザーズの最新作。自分たちのバンド、つまりブラザーデュオの真髄をストレートに表現、12曲中ティム・オブライエンらとの共作を含む7曲のオリジナルほか、ジム&ジェシーの"I'll Love Nobody But You"など、また"Talk To Me"ではクレア・リンチをゲストに、ギブソンズのギミックのないすばらしいバンド・サウンドが味わえる。ブラザーデュオという伝統を現在に継承するもっともすばらしいボーカルグループだ。

ROU-9107 BLUE HIGHWAY『Sounds of Home』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ムーンシャイナー4月号ブルーグラス・チャート1位!! 1994年から17年間、メンバーを変えることなく、プロとしてバンドを存続させ、数々のIBMAアワードを獲得、またグラミーにも2度の最終ノミネートという名誉を受けている東テネシーを本拠にするブルー・ハイウェイ、9枚目(レベル時代のベストを入れれば10枚目!!)の最新作。セルダム・シーンの現代版とも言えるトラッドでモダン・サウンド(1曲のみ"Nobody's Fault But Mine"がトラッド)で、アパラチアンのアイデンティティを歌う現代ブルーグラスのトップグループである。

ECM-001 SHANNON SLAUGHTER『Sideman Steps Out』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ロスト&ファウンドやロンサム・リバー・バンド、ルー・リード&カロライナほかのメンバーとして存在感を示したシャノン・スローターのソロ、「一歩前へ!!」です。音楽をしながらウィルクスボロ高校(マールフェスの地元)の歴史教師でフットボールのコーチも務める中、元クイックシルバーのジョーイ・コックス(bj)、ケニー&アマンダ・スミス・バンドのロナルド・インスコア(m)ら、フルタイムからパートタイムとなった優秀なミュージシャンを集め、妻のヒザー・スローター(bs)で結成した自身のバンド、カントリー・クレアを核に、ロン・スチュワート(bj)やロブ・アイクス(d)らが参加、超一級ソリッドグラスに仕上げている。フツーの生活をするこんな人たちがブルーグラスを支えている。

PATUX-228 EDDIE & MARTHA ADCOCK with TOM GRAY『Many a Mile』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Down Where the Still Waters Flow/New Freedom Bell/He was a Friend of Mine/Two Little Boys/Amellia Earhart/Mary Dear/Nightwalk 他全14曲

カントリー・ジェントルメン系の名曲が上記、ずらりと揃った壮観! 2007年に来日した三人組、元カントリー・ジェントルメンのエディ・アドコックとトム・グレイにエディ最良のパートナー、マーサの最新作には、セカンド・ジェネレーション時代のジーン・ジョンソンが参加して「カンジェン」サウンドがマーサの女性ボーカルに合わせて見事にアレンジされている。2009年、TV番組『ザ!世界仰天ニュース』で紹介された難病を克服、ここでも"Mary Dear"や"Helen"、"Bringing Mary Home"で聴かせるエディの歌の上手さとハーモニーにおけるバリトンのすばらしさを含め、バンジョーとギターを弾き分けるダイナミックなミュージシャンシップ横溢が、スローになったものの、たまらなくいい。チャーリーやジョンを髣髴させるマーサの丁寧な発音と発声もすばらしい。もちろん、絶頂期のような華麗さはないがエディ73歳、あのバンジョー初のマイナーインスト「ナイトウォーク」もプレゼントしてくれる心意気、そして音楽に対する真摯な態度、丁寧さが胸を打つ。

■ブルーグラス発掘・編集最近作
RCSI-1031 HARTFORD/RICE/CLEMENTS CD¥2,573-(本体¥2,450-)

故ジョン・ハートフォードと故バッサー・クレメンツ、そしてトニー・ライス……。このブルーグラス偉人3人で1988~90年にかけてカンバーランド河の岩盤をくり貫いたジョンの地下室スタジオに集まり、フラット&スクラッグスとベニー・マーティンを核にトラッド名曲などをカバーする超貴重オタク的私蔵スタジオ録音の発掘である。バックは故ロイ・ハスキーJr(bs)と、プロデュサーでもあるマーク・ハワード(m)のふたり。2011年作品。

BGOCD-1016 COUNTRY GAZETTE『Country Gazette Live/Sunny Side of the Mountain/What A Way To Make A Living』CD2枚組¥2,888-(本体¥2,750-)

1970年代ウエストコースト・ブルーグラスのトップランナー、カントリー・ガゼットの初期大名盤、随分前にすでに発売されていた1972年と73年、最初のLP2枚『Traitor In Our Midst/Don't Give Up Your Day Job』(BGOCD-298 ¥2,573-)につづいて昨年発表された本作は、ローランド・ホワイト(g)が参加したのち、1975年『Live』、1976年『Sunny Side of the Mountain(米タイトルは"Out To Lunch")』、1977年『What a Way to Make a Living』のLP3枚がイギリスでCD2枚となっての再発売。これでガゼットの初期LP作品5枚がすべてCD化である。

■話題のインスト最近作
PATUX-231 大塚 章『First Tear』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

サム・ブッシュがアルバムライナーに、「1971年夏、米国ブルーグラス界を驚かせたブルーグラス45は、"我々の”音楽だったブルーグラスを真にインターナショナルにした音楽をクリエイトしていた。45がトラディショナル・ブルーグラスを熟知していたのは明らかだけれど、彼らがデイブ・ブルーベックの"Take 5"を演奏したとき、その音楽は永遠に変わった。とくに印象的だったのは大塚 章、インディアナ州ビーンブロッサムにそのときいた我々マンドリン弾きたちは、彼がいかに早くクリーンに、しかも味わい深く弾くことに強い印象を持った……」と書いてくれたように、たしかに「45」はブルーグラス史に大きな足跡を残した(……と、もう還暦を越した僕らは、遠慮なくそんな評価をいただく)。そしてアキラは、アメリカにとどまり、数々のバンドに参加、地元銀行に勤めながらワシントンDC地区のブルーグラスに大きな功績を残している。そんなアキラが、デビッド・グリア(g)やマイク・マンフォード(bj)、リッキー・シンプキンズ(f)らを基本に、日本から兄のジョッシュ大塚を含むさまざまなゲストを迎えて演じるブルーグラス、ニューグラス、スウィングなど。恩人でもある故ジョン・ダッフィに捧げたラスト、ライブ録音"Heartaches"のエディ・アドコックとトニー・ライスが凄い!! 40年前に米国移住したアキラ、念願のソロデビュー作は、すばらしい作品になった。よくヤッタネ!!

PATUX-230 JORDAN TICE TRIO『The Secret History』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Assumptionists/Field Trip/Mountainhead/Forest Waltz/Duet/Death and Spiders/Armadingo/1147.

新世代のフラットピッキン・ギタリスト、ジョーダン・タイスが、ハンマーダルシマのサイモン・クリスマンとパンチ・ブラザーズのポール・コワート(bs)と組んだアコースティック・トリオ作品。現在、ブルーグラスをベースに持つ若いブルーグラッサーたちが爆発している震源地、ボストンを本拠にギター/ハンマーダルシマ/ベースという響きを最大限引き出し、かつスリリングな化学反応を期待するストリングバンドのあたらしい形だ。さまざまなテクニックを駆使しつつも、「一音」に対するそのシビアな姿勢が若者らしく、清々しい。

OMAC-27 MARK O'CONNOR『American Classics』CD¥2,079-(本体¥1,980-)

Rubber Dolly/Over the Waves/Hava Nagila/Liberty/The Entertainer/Grey Eagle/Old Folks at Home/Boil 'em Cabbage Down/We Shall Overcome 他全21曲

ムーンシャイナー2月号特集で紹介したように、米国クラシック界にブルーグラスを持ち込み、ついにはヨーヨー・マが「ブルーグラス・アルバム」をヒットさせるに至る、そんな基を創ったマーク・オコナーの最新作は、北米400年の歴史と民族を一望するメロディを集めたもの。クラシック・バイオリンを学ぶ者にアメリカンルーツ音楽を伝授しようという試みで、シンプルなメロディから、いかにフィドルのアイデンティティであるボーイングを認識するかというテーマを意図したと思われるクラシック・バイオリン教則本『O'Connor's Method』の第3集に準じた作品。相沢吏江子(Rieko Aizawa)のピアノをバックに、童謡からフィドルチューン(「キャベツ」や「リバティ」などからテキサス・スタイルまで)、フォスターやラグタイム、ジャンゴ経由のジャズから公民権運動歌まで、心に残るアメリカのメロディーを「いかに品よくフィドるか?」ランダムに集めたクールな作品。「右」ですよ「右手」!!

COMP-4569 MATT FLINNER TRIO『Winter Harvest』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Raji's Romp/Arco/Wheels/Big Bus Bop/Bitterroot/Slapping is Encouraged/Piedmont 他全15曲

昨年5月、バリンジャーファミリーのバンジョー奏者として来日したスーパーピッカーのマット・フリナーがメイン楽器マンドリンを担当、多彩なフラットピッキンを聴かせるロス・マーティン(g)、トラッドグラスのオープン・ロードのメンバーとしても活躍したエリック・ソーリン(bs)で2002年に結成したトリオ、2枚目最新作。ライブで即興的に生み出された繊細に組み立てられたオリジナルを、それぞれの楽器が生み出す木のトーンをよく聴き分け発展させていくスリリングな作品だ。ブルーグラスとドーグ/ジャズをベースに「チェンバーグラス(室内グラス音楽)」と称する、マンドリン/ギター/ベースの音の冒険が楽しい秀作だ。

ROU-0660 STEVE MARTIN & STEEP CANYON RANGERS『Red Bird Alert』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

超セレブなハリウッドスター、スティーブ・マーティンのラウンダー最新第2弾。これはもうお遊びの域を超えた――ポール・マッカートニーとディキシー・チックスというゲストを迎え――トニー・トリシュカ・プロデュースのすばらしいエンターテイメント作品になっている。昨秋、IBMA最優秀エンターテイナー受賞の貫禄だ。

RCSI-1051 MIKE COMPTON『Rotten Taters』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ビル・モンロー・スタイル・マンドリニストとして知られるマイク・コンプトンが、トラッド・ブルーズを中心に、バディ&ジュリー・ミラーのカバーと自作曲などをマンドリンの弾き語りで聴かせるソロ・パフォーマンス。オーストラリアのルシアー、ポール・ダフ製作のF-5(2011年)マンドリンとH-5(2009年)マンドラを使用、昨年夏オーストラリアでのスタジオ・ライブ録音。近年のテクノロジー(音程修正など)を使わず、生身のアーティスト、マイク・コンプトンを聴かせるという生録音、ディープなファンにはこの上ない究極のソロだ。

COMP-4565 NOAM PIKELNY『Beat the Devil and Carry a Rail』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ブルーグラスをまったく異次元に運びつつあるパンチ・ブラザーズのバンジョー奏者ノーム・ピケルニーの凄い!!バンジョー最新第2作は、スリーフィンガーバンジョーのハードルをさらに持ち上げるすばらしい作品だ。基本バンドはティム・オブライエン(m)、ステュアート・ダンカン(f)、クリス・エルドリッジ(g)、マーク・シャッツ(bs)にジェリー・ダグラス(d)が3曲。ゲストにはイーファ・オドノバン、スティーブ・マーティン、デビッド・グリアと天才少年アレックス・ハーグリーブズ、クリス・シーリとブライアン・サットン、マイク・コンプトンほか、さすがの一癖二癖が並ぶ。新世代のインスト!バンジョーファン必聴!! 3/4が4/4交差する名曲"Jim Thompson's Horse"のタブ譜は、バンジョーニューズレター誌3月号参照、またアールもベラも出演の必見、本作の爆笑プロモビデオは「Bluegrass Diva」でググって見て(なお出演の映画俳優、エド・ハリスはビル・モンロー伝記映画のアール・スクラッグス役に決まっている)。

MRR-1013 SNYDER FAMILY『Stages』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

2010年夏、驚きをもって紹介した中学生の兄ゼブと小学生の妹サマンサのギター/マンドリンとフィドル/ボーカルに父バド(bs)のトリオ、スナイダー・ファミリーの最新第2作。7曲がインスト、6曲の歌物で12歳と16歳になった兄妹のスーパーピッキンを堪能する。オリジナルのほか、J.J.ケールのカバーや最後には2曲続けてのフォスター、"I am a Pilgrim"ではフラットピックでトラビス・ピッキンに挑戦など。12歳にして主張とリズムがしっかりしたサマンサと、群を抜いたゼブ・スナイダーのフラットピッキン・ギターをお楽しみください!!

E1-2133 BELA FLECK & FLECKTONES『Rocket Science』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

いまやジャズ/クラシックを越えて、米国音楽界の重鎮とまで言われるベラ・フレックのオリジナルメンバーに戻ったフレックトーンズ最近作。今年のグラミーでも、本作からベラ・フレックとハワード・リービー作曲の"Life in Eleven"が最優秀インスト作曲賞を受賞している。バンジョーという楽器を最先端音楽の中で自由に転がした、その功績はアール・スクラッグスに匹敵する偉大なものだ。ムーンシャイナー5月号で紹介されたアールの葬儀での追悼スピーチは素晴らしかったね。

COL-84118 YO-YO MA, STUART DUNCAN, EDGAR MEYER, CHRIS THILE『Goat Rodeo Sessions』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ムーンシャイナー誌2月号のカバーストーリーを飾るのは1月末、全米の映画館430館をつないだリアルタイム・ライブをやってのけたヨー・ヨー・マの「ブルーグラス・アルバム」(本人談)。マのお相手はクリス・シーリ(m,g,f)、ステュアート・ダンカン(f,bj)、そしてエドガー・マイヤー(bs)、ボーカルゲストにイーファ・オドノバン(クルキッド・スティル)によるまったくあたらしい「ブルーなグラシック音楽」である。百言は一聴にしかず!! ヨーヨーにとって最大のヒット作になっているという。確実に時代は変わりつつある!!

■ビル・モンロー生誕100年記念コーナー
まだまだ続々と新発売がつづく「ビル・モンロー生誕100年」作品、以下にまとめています。
MCM-0016 DEL McCOURY BAND『Old Memories: the Songs of Bill Monroe』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

デル・マッカーリー・バンド、グラミー賞最終ノミネートになった極めつけ最新モンローソング16選曲集。さすが、現在最高のトラッドグラス・バンドによる、最良のビル・モンロー曲集。文句なし!!

ROU-9128 TONY RICE『the Bill Monroe Collection』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

昨年6月8日、還暦を迎えたトニー・ライスのソロから6曲とブルーグラス・アルバム・バンド(1981-1989)から6曲、そしてライス・ブラザーズ名義からの1曲と、デビッド・グリスマン名義でなんとトニーとカーリー・セクラーのデュオ"Little Cabin Home on the Hill"が集合したトニーのビル・モンロー・カバー全14曲集。ソロアルバム『Plays and Sings Bluegrass』(1993)以降、失声症でボーカルの発表はないが、こうしてトニーがビルモンにボーカルでも挑戦していた時代を聴くと、それが世代を明らかに分かっていることに気付く。それは、ビルモンらの薫陶を直接受けた、例えばトニーよりも都会人であったピーター・ローワンらとも違う、まったくあたらしい世代のブルーグラスがはじまっているという感だ。ブルーグラスがビル・モンローら、第一世代やその薫陶を受けた世代の、ある種の執念/体臭のようなものだったのとは違う、別次元のところに移っていく軌跡が、ここ(トニー)から聴こえてくるのかも知れない。

PATUX-227 FRANK WAKEFIELD『a Tribute to Bill Monroe』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ビル・モンローのマンドリン・スピリットを完全に習得した最初のひとり、18歳でレッド・アレンと組んで以来、グリスマンをして「師匠」と呼ばせるブルーグラス第一世代の偉大なマンドリン・カリズマ、フランク・ウェイクフィールド(77歳)がモンローに捧げた入魂の最新作。全16曲の心憎い選曲でブルーグラス本来のリズムと抑え気味のバックとともに、(モンローの言う)バッターボックスに立った打者の如く、モンロー精神の本質をその見事なトーンを生むピック捌きと縫うように繊細な運指を完璧に表現。モンロー音楽のハイロンサムをしみじみと聴かせる大秀作、チョーお勧め!!

ACD-77 DAVID GRISMAN『Happy Birthday, Bill Monroe』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

グリスマンがいかにモンローに心酔していたか、最後の未発表曲"My Last Days on Earth"を聴けば痛いほど分かる(録音はモンローが84歳で亡くなった直後の1996年9月!)。1曲目の"New Muleskinner Blues"はバッサー・クレメンツのフィドルとマンドリンだけのデュオ、そして2曲目、DGQ名演"Happy Birthday, Bill Monroe"、3曲目には故ジョン・ハートフォードと故マイク・シーガーとのレトログラス・トリオで"Uncle Pen"をオールドタイムする……などの名演12曲と、驚きの未発表8曲など全20曲。グリスマンの偉大さに、あらためてひれ伏す名作。

RUR-1075 V.A.『Blue Moon of Kentucky: Instrumental Tribute to Bill Monroe』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ムーンシャイナー誌8~9月号で連載した特集、「ビル・モンロー・マンドリンの作り方」。その日本製「WADE」のビル・モンロー・レプリカF5をジャケットに起用した本作は、マイク・スコット名義で紹介した同タイトル12曲に、ほかの同シリーズから6曲を追加した全18曲、ビル・モンロー名曲やレパートリーの歌ものをインストにした作品。基本セットにはマイク・スコット(bj)、マイク・コンプトン(m)、ブライアン・サットン(g)、オーブリー・ヘイニー(f)、ベン・アイザックス(bs)。

REB-7529 V.A.『Let the Light Shine Down: a Gospel Tribute to Bill Monroe』CD¥2,079-(本体¥1,980-)

ビル・モンローのゴスペル名曲カバー編。カントリー・ジェントルメン"Beautiful Life"にはじまり、スタンレー・ブラザーズ"Mother's Only Sleeping"と"Shine Hallelujah Shine"で閉じるモンローのゴスペル・レパートリーから全17曲集。セルダム・シーン"Working on a Building"や同じくリンダ・ロンシュタットを迎えての"The Old Cross Road"、リリー・ブラザーズ&ドン・ストーバー"When the Saints Go Marching In"、ドン・レノ&ベニー・マーティン"Swing Low, Sweet Chariot"、そしてタイトル曲はジュニア・シスク&ランブラーズチョイスといった新旧トラッドグラスバンドが一堂に会している。

RUR-1081 AUDIE BLAYLOCK & REDLINE『I'm Going Back to Old Kentucky (A Bill Monroe Celebration)』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

近年、初期ジミー・マーティン系ソリッドグラスで高い評価のオウディ・ブレイロックがビル・モンローに捧げた最新作。ゲストのデュオ相手はデル・マッカーリーとボビー・オズボーン、そしてジェイソン・カーターとグレン・ダンカンを招いた"Tall Timber"ほか3曲でトリプル・フィドル、マンドリンには全曲ロニー・マッカーリー。そして自身のツアーバンド、パトリック・マカビニュー(f)、ラス・カーソン(bj)、リード・ジョーンズ(bs)のレッドラインがバッチリ固めている。ブルーグラス第三世代に当たる若いみんなが、懸命にトラッドを学びつつ、上手い!!

■ブルーグラス・マスターズ
そのキャリアで地位の確立した巨匠たち。ジムはいなくなったけれど、ジェシーをはじめ、今回紹介の巨匠たちは現在も元気で活躍している。彼らの健康を願ってやまない。
CMH-9454 JIM & JESSE『Jim & Jesse Story; Special Edition』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1980年にLP2枚組で発売されたジム&ジェシーの最高傑作といってもいい名品。本作はJ&Jを愛してやまない故ボビー・トンプソンのプロデュースで、カール・ジャクソン(7曲)、アレン・シェルトン(7曲)、ボビー(それ以外)という3大バンジョーの競演に、ジム・ブキャナン(7曲)以外には若きブレイン・スプラウスのフィドル、ドブロにロイド・グリーン、そして初期の重要なトリオ・コーラス要員ドン・マクハンという夢のメンバーでの24曲(別テイクの4曲がボーナスで全28曲)。50才を越えたばかりの彼ら、60年代の絶頂期に負けない質の高い音楽を創っていたJ&J美学が凝縮された名作の再CD化である。ジェシー・マクレイノルズ82歳、バージニアボーイズを率いて活躍中。2010年の最近作はグレイトフル・デッドに捧げたアルバムだった。

GT7-2145 BILL CLIFTON『Bluegrass Sound of Bill Clifton』CD¥1,260-(本体¥1,200-)

1962年3月に発売されたビル・クリフトンLP3枚目の名作がオリジナルのままCD化である。"All the Good Times..."や"Gathering Flowers..."、そして「Em」に落ちるコード進行が当時新鮮だった"You Don't Think About Me (When I'm Gone)"や"Girl I Left in Sunny Tennessee"など、あの懐かしい12曲が、あの明るいボーカルとともに還ってくる。今年4月に81歳を迎え、昨年9月のIBMAのWOBにも元気な姿を見せてくれたビル、今も元気で敬愛するカーター・ファミリーの土地にいる。スターデイ時代の録音はほかに『Gospel Side of Bill Clifton』(GT7-2225 ¥1,365-)があるのみです。

TV-0594 MAC WISEMAN『24 Greatest Hits』CD¥2,363-(本体¥2,250-)

Jimmy Brown, the Newsboy/Prisoner's Song/I Still Write Your Name in the Sand/Love Letters in the Sand/I Saw Your Face in the Moon 他全24曲

わたしの大好きなアルバム……、といってもその完成度ではなく、すばらしいミュージシャンの至芸という観点から。とくにバディ・スパイカーの心を震わせるフィドル、そしてボビー・トンプソンの抑えたバンジョー、マーティ・スチュワートのローランド&クラレンス・ホワイト兄弟信奉。もちろんマックの一言/一節をかみ締める「The Voice with a Heart」、そして安定した突っ込みかげんの一流セッション・ベーシストの至芸……それらが、安易なベストヒット物録音の中でときおり見事な有機化合物を生み出すのだ。30年以上を経てなお色あせないミュージシャン・オタク向け大名作……だと、わたしは思っている。マック87歳、カーリー・セクラーとともに最後のフォギーマウンテンボーイでもある。

RUR-1072 BOBBY OSBORNE『Memories』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Mountain Fever/Rocky Top/Pain in My Heart/Ruby/Memories/Man from Rosine/Memories of Yeasterday/Up This Hill and Down/Bobby Van Waltz 他全14曲

ボビー・オズボーン、ブルーグラス第一世代の偉大なマンドリン奏者/シンガーの最近作は、ラッセル・ムーアやパティ・ラブレス、デビッド・グリスマンやロニー・マッカーリー、サミー・シーラーやオウディ・ブレイロック、そしてなんと!!三味線の国本武春らをゲストに迎え、充実のオズボーン節炸裂、60周年記念作品である。1949年、17歳のときにロンサム・パイン・フィドラーズで発表し、フラット&スクラッグスにも取り上げられたスタンダード"Pain in My Heart"から、出世曲"Rubeeeeee"、そしてテネシー州歌にもなった"Rocky Top"をはじめ代表曲がズラッと、グレン・ダンカン(f)の最新アレンジで新バンド、ロッキー・トップ・エクスプレスを引っ張っていく。偉大な第一世代ブルーグラッサーに共通の音楽に対する抑えがたい衝動が堪能できる秀作!! ボビー80歳、最近は大学で更新の教育にも意欲的に取り組む巨匠である。

インスト新入荷
RCSI-1065 JAMES BRYAN & CARL JONES『Cricket's Lullaby』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Sam Hill/Dear Honey/Kansas Waltz/Patty on the Turnpike/Bonaparte's Retreat/Stoney Fork 他全16曲

「こおろぎの子守唄」というタイトル通り、ジェイムズ・ブライアンの優しいフィドルとカール・ジョーンズの美しいツービート・ギターが限りなく癒やしてくれる最新オールドタイム・フィドル秀作。ケニー・ベイカーのブルーグラス・スタイルを目指していた高校生時代からスーパーフィドラーとして知られたブライアン(ビル・モンローのブルー・グラス・ボーイ経験あり)だが、仙人ノーマン・ブレイクとの出会いでオールドタイム音楽の深遠を知り、ひたすら古い曲の発掘とそこから学び得た独自のメロディを紡いでいく。カール・ジョーンズも1970年代に「オールドタイム虫に噛まれ」て以来、マンドリンとギターを習得、本作でもすばらしいボーカルを4曲で披露している。とにかくふたりの息が見事に合い、隅々にまで心配りの行き届いた心地よいオールドタイム・フィドル・アンサンブルをさまざまな組み合わせで聴かせてくれる。ダンサブルなバンジョーとのオールドタイム・フィドルとは違う、かつて大好きになったオザーク・フィドラー、故アート・ガルブレイスを髣髴させるような暖かい音に包まれて癒やされる、大々オススメ作!!

RCSI-1064 DAVID NAIDITCH『Bluegrass Harmonica』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Blackberry Blossom/Dixie Hoedown/Whiskey Before Breakfast/Down Yonder/St. Anne's Reel/Jerusalem Ridge/Gold Rush/Cherokee Shuffle 他全12曲

中学時代にソニー・テリーのハーモニカを聴いてブルースハープを吹きはじめ、1960年代にはLAのアッシュグローブでブルースハープ教室も開いていたというデビッド・ナイディッチ。1990年代からは音的に可能性の広いクロマティック・ハーモニカに転身、以降ブルーグラス、カントリースウィング、ジプシージャズを軸に、さまざまなジャムでインプロバイズ技術を磨いたという彼の2010年作品。バックアップはメロディックスタイルでジャズインプロバイズすることで知られるパット・クラウド(bj)、トラッドグラスのロスト・ハイウェイで知られるエリック・ユーグラム(g.m)、高校生のときにシエラ・ハルラと川口市の国際交流に参加したオースティン・ウォード(bs)、カントリージャズ・ギターが専門のスティーブ・トロバトも1曲でリードを弾いている。すべての曲を「C」のクロマティック・ハーモニカでこなす、すごいテクニックだそうだ。もちろん、通常のブルーグラス編成にどんな楽器が参加してもいいのだ!

SR-1963 JAMES ALAN SHELTON『Road to Coeburn / Guitar Tracks』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Tom's Creek/Sunny Side of the Mountain/Angeline the Baker/East Virginia Blues/I Saw the Light/Sugarfoot Rag/Old Spining Wheel/Cannonball Blues/Snow Deer/Sweet Bye and Bye/Shenandoah 他全26曲

1994年以来、ラルフ・スタンレー&クリンチ・マウンテン・ボーイズのギタリストとして知られるジェイムズ・アラン・シェルトンの『Road to Coeburn』('97)と『Guitar Tracks』('99)の2枚のカパークリーク作品を1枚にまとめた全26曲のお徳用作品。1946年のマーティンD-28ヘリンボーンをメインギターとし、基本的なカーターピッキンとスタンレーサウンドには欠かせないジョージ・シャフラーの開発したクロスピッキン、そして決して派手ではない基本に忠実なフラットピッキンもきっちりとこなす、リードギターのお手本のような作品である。バックアップにはアダム・ステッフィ、ジョン・リグスビー(m)、ジェイムズ・プライス(f)、スティーブ・スパークマン(bj)、ラルフ・スタンレー2世(g)、ベン・アイザックス、バリー・ベイルズ(bs)という申し分ないもの。ブルーグラス・リードギターの基本、第一歩がここにある。

各楽器別お勧め再入荷作品
(楽器奏法や教則、またCDに関してはミュージシャン歴豊富なスタッフがアドバイス、また楽器につきましては、本体やパーツなど、各種取り扱っています。お気軽にお問い合わせください)
■ギター
GT-0665 DON RENO『Golden Guitar』CD¥1,260-(本体CD¥1,200-)

Grey Eagle/Polka on the Guitar/Turkey in the Straw/Dixie Medley/I Like Mountain Music 他全15曲

お蔵入りしていたドン・レノ(1927-1984)、1972年録音のギター・インスト・アルバムが1999年にCD化されたものが、さらに廉価版として再々登場である。ブルーグラス・フラットピッキンのお手本作品。ドック・ワトソン登場以前からバリバリのフラットピッキンを聴かせていたドン・レノ、13歳でアーサー「ギター・ブギ」スミスのバンドに入ったキャリアから当時のポップ音楽にも精通した音楽観はメイン楽器であるバンジョーにも遺憾なく発揮されているのはご承知の通り。スクラッグス同様、彼らの育ったカロライナのピードモント地方は、けっこうな音楽先進地だったのだろう。

■バンジョー
(ムーンシャイナー連載のチチ松村「バンジョー祭り」、世界のバンジョー音楽をお見逃しなく!!)
MSM-1209 MIKE SCOTT『Foggy Mountain Breakdown』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Blackberry Blossom/Grandfather's Clock/Foggy Mountain Breakdown/Sweet Georgia Brown/Sally Ann/Cripple Creek/Limehouse Blues/Sally Goodin/Fireball Mail/Soldier's Joy/Soimebody Touched Me/Farewell Blues/Cumberland Gap/Train 45.

ジム&ジェシーで活躍した正統派スリーフィンガーリスト、マイク・スコットが観光地のお土産BGMとして録音したインスト・シリーズ。上記有名スタンダード14曲を、スコット・ヒューストン(g)、ジャッキー・ミラー(f,m)、ジム・ブキャナン(f)、ロブ・アイクス(d)、ダーリン・ビンセント(bs)に、そして曲によってハンマーダルシマにクレイグ・ダンカンとスコット・ミラーを迎えたバンジョ作品。

■マンドリン
SAR-2253 BUTCH BALDASSARI『A Days in the Country』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

2009年1月、56歳の若さで亡くなったブッチ・バルダサリが1994年に発表した、自身のマンドリンを軸にナッシュビルのトップミュージシャンとの優しいトラッドをテーマにした作品。耳に馴染み深い名曲を中心に、故ランディ・ハワードやマーク・シャッツのクロウハンマー、グランパの娘アリッサ・ジョーンズのハンマーダルシマやブズーキ、アコーディオン、ボーンズなど、アパラチアの民俗楽器が超一流の音を聴かせる癒やし系インスト集!

OTH-1211 2011年6月/7月号 ¥1,260-

英語版オールドタイム音楽の季刊誌。オールドタイムにおけるマンドリン大特集が興味深かったのでここで紹介します。伝承音楽の情報満載52頁。

■フィドル
BACM-215 FIDDLIN' ARTHUR SMITH『Give Me Old Time Music』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

Spring Street Waltz/There's More Pretty Girls Than One/Sweet Heaven When I Die/Beautiful Memories/Beautiful Brown Eyes/Crazy Blues 他全24曲

メロディを「ロンサム」に装飾するアメリカのフィドル・スタイルにもっとも大きな影響を与えたフィドリン・アーサー・スミス(1898-1971)の1930年代後半の録音集。たとえば、1931年に出版された「砂に書いたラブレター(Love Letters in the Sand)」などに見られるメロディ/コード感覚と微妙なスラーはそののち、チャビー・ワイズをはじめジム・シューメイトやベニー・マーティンらに受け継がれ、ブルーグラスを核としたアメリカン・フィドル・スタイルを形成していく。本作全24曲には1935~37年のアーサー・スミス&ディキシーライナーズではブラザーデュオのデルモア兄弟のギターとテナーギター/ボーカルが11曲、1938年のディキシーライナーズにはハウディ・フォレスターのセカンド・フィドルとバージル・アトキンス(bj)、ビリー・ボイド(g)、ジョー・フォレスター(bs)が3曲、そして1940年の3曲には同日に録音していたビル・モンローのブルーグラス・ボーイズからクライド・ムーディ(g)とビル・ウェストブルック(bs)、そして1946年ジミー・ウェイクリーと彼のスウィングバンドをバックにしたラジオ・トランスクリプションが7曲。ブルースやジャズをまとったポピュラー音楽の影響を受けつつも、南部アパラチア系の田舎音楽をベースにしたセンスが絶妙な味わいを醸しだす、すばらしい記録である。と同時に、ノスタルジックな「フィドル」の響きが堪能できるロマンチックな作品である。

BACM-294 TOMMY JACKSON『Legendary Session Fiddler』CD¥2,888-(本体¥2,750-)

East Tennesse Blues/Criple Creek/Ragtime Annie/Girl I Left Behind Me/Bill Cheatham/Liberty/Golden Slippers/Boil Them Cabbage Down 他全26曲

フィドリング・アーサー・スミス(1898-1971)の次世代、戦後ナッシュビルのフィドル・スタイルを創った偉大なフィドラー、トミー・ジャクソン(1926-1979)の1952年から55年に発表されたSP/シングル盤を集めたキワメツケ・フィドル・チューン全26曲集。「キャベツを茹でろ」や「ゴールデン・スリッパー」など、1960年代の日本のフィドラーもお手本にした録音のほか、いわゆるジョージア・シャッフル(ズータカ)の典型が聴ける全曲がフィドル・スタンダードといってもいい選曲で、オールドタイム・フィドル・チューンをスクウェア・ダンスで踊りやすくまとめたと演奏スタイルを確立したその人である。ボビー・オズボーンや子供時代のサム・ブッシュらに大きな影響を与えたポール・バスカークと思われる当時のマンドリン奏法としては革新的な16部音符によるメロディーライン、ギターとベースのリズムとともに、全編フィドルのシンプルなメロディが詰め込まれている。このトミー・ジャクソンと、テキサス・スタイルを導入してブルーグラスに多大な影響を与えたハウディ・フォレスター(1922-1987)、によって確立されたナッシュビル・フィドル、現在のフィドル界からすると非常にシンプルな奏法だが、これが現代フィドルの原点の一つである。

■ドブロ
RC-121 JOSH GRAVES『Just Joshin'』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1963年に発表されたジョッシュ・グレイブス(1927-2006)とジェイク・ターロック(1922-1988)、フラット&スクラッグス時代の唯一のアルバムが3曲の未発表インスト録音を含めてわがレッドクレイから初CD化。バックにはカーティス・マクピーク(bj)、チャビー・ワイズ(f)、ハワード・ワッツ(bs)ら、第一世代ブルーグラスが絶頂。ジョッシュのリードにジェイクのテナーのデュオ・ボーカル物と"Dobro Rhumba"や"Just Joshin'"など6曲のドブロ・インストで構成された、ブルーグラス・ドブロにとって超貴重な全15曲。

オールドタイム&フォークお勧め作品
ROU-0642 NORMAN BLAKE『Perfect 10 Series: Sleepy Eyed John』CD¥1,802-(本体¥1,750-)

独自のアメリカン・トラッドを演じるノーマン・ブレイクの初期ラウンダー/フライング・フィッシュからの廉価ベスト10曲集。フラットピッカーとしてのバリバリ・インストから定評あるトラッド風オリジナル、ジェイムズ・ブライアン(f)との"Elzic's Farewell"や"Salty"などフィドル・チューン美学、そして"Fifty Miles of Elbow Room"カーター・ファミリー名曲など1970年代、孤高のトラッドフォーク・ミュージシャン、ノーマン・ブレイクの多様性を凝縮した廉価ベスト・コレクション。

SF-40093 V.A.『Classic Old Time Music』CD¥2,318-(本体¥2,250-)

アフリカ系アメリカ人のバンジョーと、アングロ系アメリカ人のフィドルが出会って生まれたアメリカ独自の伝統音楽、ストリングバンド(弦楽団)に焦点を当てたスミソニアン博物館所蔵フォークウェイズ録音29曲集。尊敬されるルーツ・アーティストたち――ドック・ボッグスからメイベル&サラ・カーター、クラレンス・アシュレー、サム&カーク・マギー、ニュー・ロスト・シティ・ランブラーズからレッド・クレイ・ランブラーズらのニュータイマーまで、さまざまなオールドタイム・ストリングバンド音楽が堪能できるアメリカン・ミュージックの基本、絶対オススメの入門ベスト集。

カントリー新入荷
RCSI-1061 MARK CHESNUTT『Live from the Big D』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1990年に全米デビュー、当時全盛だったハット・カントリーと呼ばれるあたらしいホンキートンクの人気ヒットシンガーとなったテキサス州ボーモント出身、2007年の熊本カントリー・ゴールドのメインアクトを勤めたマーク・チェスナットの最新ライブ・アルバム。30曲以上のヒット(8曲のナンバーワンを含む)を持つマーク、ここにも収められている1991年、彼の最初のナンバーワンヒット曲で故キース・ウィットリーと競作ともなった"Brother Jukebox"は、セルダム・シーンの創立メンバー、ベン・エルドリッジとジョン・スターリングの大学同窓生のポール・クラフト作。ちなみにポール、ジミー・マーティンのバンジョー奏者でもあり、わたしのギブソン・バンジョーの前の持ち主(閑話休題)。チェスナットのバンドメンバーには、ブルーグラス・フィドルのアーロン・ティルや日本人スリム・山口らが参加している。

RCSI-1066 JONI HARMS『HARMS WAY』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

オレゴン出身の女性ホンキースタイルのカントリー歌手として安定した人気を誇るジョニ・ハームスの最新自費制作盤。米国では1990年にメジャーデビュー、アルバムからシングルヒットを2曲出したが、2000年からはメジャーを離れ、独立した活躍で、ヨーロッパとオーストラリアで根強い人気を持つという。アグレッシブなフィドルとスティールを中心に、スカッとした女性ホンキートンクだ。

HOTR-4169 DIANE McCALL『My Imagination』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

正調ホンキートンク・カントリーを標榜する、その名もハーツ・オブ・テキサス・レコードから初のフルアルバムを発表したのはダレル(「カントリーお勧め作品」の項参照)の妹、ダイアン・マッコール。昨年チャーリー・ルービンが亡くなるまでの5年間、ロードショーの女性シンガーとして活躍していたという彼女。失礼ながら、若くない女性シンガーのデビューは、つまりそれだけ歌がうまいこと、保障つき!! 深みのあるフォノジェニックな包容力のあるポップボイスで、エディ・アーノルド名曲"You Don'T KNow Me"(1955)のカバーがとてもいい!! レジー・リファーのフィドル、ディッキー・オーバービーのスティールもとてもいい。

カントリー発掘、編集モノ新入荷
BACM-157 V.A.『Country Music on the Capitol Label』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

1曲目の1952年録音のジミー・ヒープのメロディ・マスターズから、最後の1951年録音のジミー・スキナー"Women Beaware of the Ramblin' Kind"まで全28曲、カントリー音楽がそのスタイルを決定付けるサウンドを創っていた時代、いわゆるホンキートンクと呼ばれる、現在から言うところの「クラシック・カントリー」の隠れたアーティストと録音を中心にキャピトルに残された録音集。本作中、わたしのごく少ないカントリー知識で知っている名前と言えば……、1953年のフレディ・ハートの初セッション"Butterfly Love"、1952年録音レオン・ペイン"Mailman"、1944年録音ジャック・ガスリー"Answer to Moonlight and Skies"、1953年マール・トラビス"Re-Enlistment Blues"、1952年録音ブルーグラス・スタイルのカール・ソースマン"Down the Road to Love"、1953年録音ジーン・シェパード"I'd Rather Die Young"、そして1949年録音"Chattanooga Sho Shine Boy"……くらいかな。1942年に西海岸初のメジャーレーベルとして創立、ケン・ネルソンのプロデュースでカントリー部門はマール・トラビスやファーリン・ハスキー、ハンク・トンプソンらを輩出、1960年代にはベイカーズフィールド・サウンドと呼ばれるバック・オウエンズやマール・ハガードなどの成功で知られる。本作に収められた録音も多くは西海岸で録音されている。

BACM-187 V.A.『Country Music on the Mercury Label』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

第2次世界大戦の終結とともに1945年秋、最初の商品を世に出したというマーキュリー・レコード。同社が1946年から1952年にかけて発表したさまざまなSP盤から25アーティストの25曲。まさに、一挙にアメリカ文化が溢れた戦後焼け跡にいた――わたしは知りませんが、当時多感な15歳以上の人たち――現在80歳の人たちの耳には、進駐軍放送の「ホンシューヘイライド」などを介して自然に聴こえていた音楽の数々だろう。ブルーズ濃いフィドルが絶妙なクリフ・ブルナー"Lucille from Old Mobile"、ブギウギのアート・ギブソン"Honky Tonk Mama"(1947)、ジェリー・バード&ストリングダスターズをバックにしたルイス・イニス、フィドルのお手本トミー・ジャクソン"Black Mountain Rag"、男女ブラザーデュオのマスターズ・ファミリー"That Little Old Country Church House"(1949)、ブルーグラス・ゴスペルの父カール・ストーリー"He Will Set Your Fields on Fire"、そしてパティ・ペイジ"I Wanna Be a Cowboy Sweetheart"(1951)……ほか、どちらかというと無名なアーティストたちの、どの曲も時代の勢いと多民族/人種のアメリカという本質を抱えつつ、混沌としたロカビリー誕生前のルーツ系音楽国家だったことが楽しく聴けるマーキュリー・レコードの隠れたお宝集。

BACM-143 PEE WEE KING & His Golden West Cowboys『Kentucky Waltz』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

おそらく、日米共にもっとも有名なカントリー/ポップのクロスオーバーヒット曲「テネシーワルツ」(1947)の作者のひとり、ピーウィー・キング(1914-2000)と彼のゴールデンウエスト・カウボーイズの1946年から1955年のRCAビクター録音24曲集。1930年代のスウイング全盛時代の名残りに1940年代から流行りだしたブギウギなどを取り入れヒットを目指した録音集だ。1951年にパティ・ペイジが「テネシーワルツ」を取り上げて世界ヒットしていた頃、われもつづけとばかりのアメリカン・ポップ・エンターテイメント。初期の録音にはカウボーイ・コーパス、ハロルド・ブラッドリー(本作の46年モノが、こののち兄のオウエンとともにナッシュビルのミュージック・ロウを形作って行く彼のデビュー録音)らのギター、ドン・デイビスのスティールにトミー・ソーズビーをリードボーカルに、また1955年のインストなどにはジェスロ・バーンズらも参加、ピーウィのソングライティング・パートナーでありリードボーカルも担当するレッド・スチュワートほかのトリプル・フィドルをフィーチャーしたホットなスウイングも楽しめる。自らはポーランド系ドイツ人の伝統でポルカバンドからキャリアをはじめたピーウィ、さまざまな民族の音楽が交差するカントリーの、ある本質を聴かせてくれる。ちなみに「テネシーワルツ」は、ビル・モンローの本作タイトル曲「ケンタッキーワルツ」(1945)をヒントにして創られた。モンローの曲が世界ヒットしなくて、きっと良かったと思うのは、わたしだけではないだろう……。

カントリーお勧め作品
CURB-79299 HANK III『Long Gone Daddy』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ハンク・ウィリアムズの孫、ハンク3世(39)が正面からハンク・シニアのいたクラシック・カントリーの時代、1950年代のサウンドを再現、その中に大胆に飛び込んでいく。あまりに偉大な祖父を持ったハンク3、パンクやメタル・バンドにも参加していたというが、ここではそんな精神が見事に祖父の時代のホンキートンクと重なるのは、今の混沌とした時代のせいだろうか。父ハンク・ジュニアはシニアと比較され苦しんだというが、サザンロックに新境地を見いだし独自の名声を得ている。比較や批判など、せこいことせず、飛び込んだ彼のド・ホンキートンクを味わってみよう。……いけるぞ!!

NMD-1001 JANIE FRICKE『Country Side of Bluegrass』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

You Don't Know Love/Please Help Me I'm Fallin'/Tell Me a Lie/It Ain't Easy Bein Easy 他全13曲

1980年代、ポップカントリースターとしてヒットチャートに君臨したジェニー・フリッキが2004年に発表したブルーグラス・アルバムの再発売。NGRやベラ・フレックらのエンジニアとして知られるビル・ボーンディックのプロデュースのもと、デビッド・タルボット(bj)、ジョニー・ハイランド(g)、ランディ・コーアズ(d)、ルーク・ブラ、アンディ・レフとウッチ(f)ほか、ナッシュビルのエースたちが、彼女のヒット曲などを見事にアコースティック/ブルーグラス・アレンジして聴かせる。

HOTR-4168 DARRELL McCALL『Pictures Can't Talk Back』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

バディ・エモンズのプロデュースで1997年に発表された正統派ホンキートンクシンガー、ダレル・マッコールの再発。大きなヒットはないが、1960年代初頭より活躍、現在はテキサス・カントリーの牙城ハート・オブ・テキサス・レコードから次々とアルバムを発表しているレイ・プライス調のシンガーを、ピッグ・ロビンス、バディ・ハーマン、ジョー・アレン、レオン・ローズ/ジミー・キャップス/ピート・ウェイドほか、1970年代のナッシュビル・スーパーピッカーズがバックアップする本作。デビュー同期のジョニー・ペイチェックをゲストに迎え、彼の最後の録音となったタイトル曲ほか、ボーナスにはジョージ・ハミルトンⅣをゲストに、懐かしい「アビリーン(Abilene)」なども聴かせてくれる。

HOTR-4165 GEORGETTE JONES『Strong Enough to Cry』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

ジョージット・ジョーンズ、「カントリー音楽界のプリンセス」……なにせ両親がともにカントリー音楽名誉の殿堂メンバーのジョージ・ジョーンズとタミー・ワイネット、彼女の最新第2作である。今回はテキサス州ブレイディのスタジオで地元ミュージシャンたちのストレートなホンキートンクサウンドをバックに録音、母タミーの"Run Woman Run"、そして父ジョージの"I Just Don't Give A Damn"をカバー、自作も3曲、日本のような「親の七光り」的な人目を気にしなくていい本人次第の米国、そのあっさりとした、キュートな声質の通り、のびのびと自由に歌っているのが気持ちよい。ゴテゴテとした装飾音が時おり耳につくナッシュビルと違ったワンパターンのテキサスサウンドが、かえってボーカルを引き立てて正統派カントリー心をくすぐる……!?

FCM-0001 GENE WATSON『Best of the Best 25 Greatest Hits』CD¥2,573-(本体¥2,450-)

2007年にはビンス・ギルやコニー・スミスらとのコラボでヒット曲を出し、昨夏ロンダ・ビンセントとはトラッドカントリーデュオアルバムを発表したジーン・ワトソン(1943-)が、その50年に及ぶキャリアを振り返った「自伝のような」(本人談)、最新録音によるヒット25曲集。現役のボーカリストとして、全曲をオリジナルと同じキーで、さまざまな表情で歌い切るテクニシャン、ナッシュビル制作の粋で品よくまとめられたバックアップとともに、よく熟したナッシュビルカントリー作品である。

■日本のカントリーアーティスト
TOYU-100511 宮前ユキ『White Lightning』CD¥2,800-(本体¥2,667-)

Ring of Fire/Apartment #9/Today I Started Loving You Again/Honky Tonk Angels/美しい朝/Crazy Arms/うつろな日曜日/Tennessee Waltz 他全11曲

前作『Waltz of the Wind~風のワルツ~』以来、5年ぶりの最新作は、奥沢明雄(g,m,v)、尾崎博志(d)らにアリソン・ブラウン(bj)、マット・コム(f)、ドン・リグズビー(m,v)、マロ川端(g)、マーク・シャッツ、渡辺 茂(bs)らブルーグラス系アコースティック・セットと、村中愛靖、スリム山口、ロイド・グリーン(steel g)、ゲアリー・ウエスト(ebs)、ラリー・アマヌイック、吉田宏治(drums)らのカントリー系エレキ・セットが、優しい宮前のボーカルをフワッと包み込む。カントリースタンダード名曲とオリジナル曲をバランス良く配し、デビュー40年が近付いた大ベテランの丁寧なメッセージを届ける。

PB-2427 M.Z.M.『We are Friends!』CD2枚組¥3,500-(本体¥3,334-)

現在の日本のカントリー・シーンを一望するCD2枚組全18曲。マイク・ダン(bs)、尾崎 孝(steel g)、松本 亮(drums)の3人「MZM」を中心に、カントリー/ブルーグラス系ミュージシャン(奥沢明雄、西海孝、古橋一晃、有田純弘、岸本一遥、松田幸一、徳武弘文ほか)たちがシンガー、田村大介、坂本愛江、山本康世、マイク・ダン、福原照晃、ハンク佐々木、森下昇、坂本孝昭、宮前ユキ、おおの眞虎、三田ひろし、チャーリー永谷、愛江&マイクの13組をバックアップした全18曲。

ISG-2011 きたむらいづみ『Izumi』CD¥2,800-(本体¥2,666-)

2月号では奥沢明雄がこのアルバム作りの詳細を寄稿している。2002年のデビュー作『Sweet Grass』(CD¥2,800-)につづく、きたむらいづみの最新第2作は、奥沢明雄がアレンジと共同プロデュースを担当、東京のカントリー/ブルーグラスのスーパーピッカーたちがバックアップ。ジミー・ロジャーズからプレスリー、ジャズやブルーグラスのスタンダードなどの5曲を散りばめ、オリジナル6曲、自分の音楽のルーツである自然をロマンチックに表現する。カントリー系には尾崎孝、徳武弘文、宇戸俊秀など。ブルーグラスでは有田純弘、岸本一遥、竹内信次らに、渡辺茂、高橋結子がリズムを支える。

TFC-1461 V.A.『日本のカントリー&ウエスターン史~オールスター競演』CD6枚組¥15,750(本体¥15,000-)

これは強烈です。日本のカントリー、いや、戦後の日本音楽シーンをリードした「ウエスタン」と呼ばれた全150曲を収めた化粧箱入り解説書+歌詞付きの6枚組CDです。ジミー時田、小坂一也をはじめ、寺本圭一、黒田美治、大野義夫、ロバート&ジェリー対中、井上高、石橋イサオ、カマヤツ・ヒロシ、守屋浩……、女性ではトミ藤山から宮前ユキまで。そしてバック・ミュージシャンにはホリ・プロや田辺エージェンシーなど、そののちの日本の音楽・芸能界を支える事になる重鎮たちが顔を揃える。

映像新入荷
RCSI-1067D DOLLY PARTON『An Evening with Doll, Live』DVD+CD2枚組¥3,675-(本体¥3,500-)

Two Doors Down/Jolene/Coat of Many Colors/Little Sparrow/Grass Is Blue/Did I Ever Cross Your Mind/9 to 5/I Will Always Love You 他全15DVD/13CD

20世紀の音楽の世界が生んだもっとも偉大な女性シンガーソングライターのひとり、ドリー・パートンの充実したエンターテイメントがきっちりと収められた2008年のロンドン公演のライブDVDとCDの2枚組。東テネシーの貧しい農家に、12人の子供のひとりとし生まれたドリー、世界的なヒット "I Will Always Love You" をはじめ数々のヒット曲の中には、アパラチア色の強い"Coat of Many Colors"などのカーターファミリー的な曲も含まれ、1999年の『Grass Is Blue』以来の一連のブルーグラス色の濃いアルバムからのアパラチアン・ケルト風などもある。だからといって、ライブがオールドタイムやブルーグラスを感じさせるわけではなく、あくまでも徹底したポップ・エンターテイメントのすばらしさで押しまくる華やかなものだ。ただケント・ウェルズ(eg)の率いるマイティーファイン・バンドのメンバーには、バンジョー達人デビッド・タルボット(bj,g)や高校生時代にスペクトラムで来日、ザ・グラスカルズの創立メンバーだったジミー・マッティングリー(f,g)、日本にもドブロのプロモーションで来日したドリーの従兄弟でもあるリッチー・オウエンズ(steel g,d)らがいる(さすがブルーグラス出身の彼らは全員参加のアカペラでも特別にマイクを使用しているね)。読み書きのできなかった働き者の父親の思いを汲んだ、生まれたときから幼稚園に入るまでの幼児に毎月無料の本を郵送するドリーの地元から始まった慈善事業は現在、イギリスを含む全米36州の566郡に及び、250万冊以上が贈られている。米レストランチェーン・クラッカーバレル店頭のみで販売される「これぞドリー・パートン!」、エンターテイメント・ライブである。

CCD-WBS4 WILBURN BROTHERS SHOW『Vol. 4』DVD-R¥2,573-(本体¥2,450-、カラー120分)

2時間に及ぶ30分TV番組「ウィルバーン・ブラザーズ・ショウ」の6エピソードを集めたシリーズの最終第4巻。大ブレイク直前、レギュラーで出演するロレッタ・リンのすばらしいこと、バンジョー奏者(ノースカロライナのスリーフィンガー)/コメディアンのハロルド・モリソン、もちろんテディとドイルのウィルバーン・ブラザーズのカントリー王道の司会、そして何より、1968~1971年までのバディ・スパイカーとハル・ラグがリーダーを務めるバンドのすごいこと!! 順次ご紹介したシリーズ、今回1966年から1972年放映各エピソードのゲストは、バーノン・オックスフォード、ボビー・ベア、チャーリー・プライド(不完全収録)、ジーニー・シーリー、ペギー・スー、ジーン・シェパード(白黒の66年作)の放映作品。

映像ものお勧め作品
■ブルーグラス
MP-0510 LESTER FLATT & NASHVILLE GRASS『Vintage Video』DVD¥2,573-(本体¥2,450-、カラー55分)

フラット&スクラッグスとして来日したときは体調が悪かったというレスター・フラット(1914-1979)、3年後の1971年、ここでは元気ハツラツ、ボーカルはもちろんそのギター/MC/身のこなし……レスター・ファンのお宝映像だ。69年春にアール・スクラッグスとコンビ解消、アンクル・ジョッシュ(d)とポール・ウォーレン(f)、ジョニー・ジョンソン(bs)というフォギー・マウンテン・ボーイズにハスケル・マコーミック(bj)とローランド・ホワイト(m)が加わったナッシュビル・グラスを悠々と率いて、その類まれなパフォーマンスを見せてくれる1971年夏の野外ライブ。

MH-1063D DOYLE LAWSON『Through the Years』DVD¥3,990-(本体¥3,800-)

2004年春、ドイル・ローソン&クイックシルバーが結成25周年を祝った豪華な記念コンサートから、全32曲2時間に及ぶ素晴らしいライブ映像(ムーンシャイナー誌2004年9月号に詳細)。別名「School of Bluegrass」とも呼ばれるクイックシルバー、本作では歴代のメンバーが一堂に会し、1980年代以降のブルーグラス主流派をリードしたスマートなソリッドグラスが、当時の現役メンバー(ジェイミー・デイリー、バリー・スコット)ほか、つぎつぎと迎えるラッセル・ムーア、ジム・ミルズ、テリー・バウコム、スティーブ・ガリー、ジョン・ボウマンほかのゲストとともに堪能できる秀作映像。

SHA-604DVD V.A.『High Lonesome』¥3,308-(本体¥3,150-)

久しぶりのレター登場です。「ブルーグラスとは何か……」を紹介する映画として様々な賞を獲得、もっとも優れた作品とされるドキュメンタリー映画。ブルーグラスの生まれた風景が、そして世界に広まる様子が、貴重な映像(1971年のモンロー&フラットの再会/仲直りシーンは感動だぞ)やサム・ブッシュ、ジミー・マーティン、故ジョン・ダッフィらへのインタビューと共に見事に描かれている。素晴らしいナレーションはマック・ワイズマンだ。字幕なしの英語版だが、ブルーグラス・ファンなら、必ず持っておきたい映像である。

MP-0410 V.A.『Pioneers and Legends of Bluegrass』DVD¥2,573-(本体¥2,450-、カラー55分)

Mule Skinner Blues/Rawhide(Bill Monroe)/Folsom Prison Blues/Shuckin' the Corn(Lester Flatt)/That Silver Haired Daddy of Mine/Tis Sweet To Be Remembered 他(Mac Wiseman)/Are You Washed in the Blood 他(Lewis Family)/Hard Hearted/Paradise/Cotton Mill Man(Jim & Jesse)/500 Miles/I'll Stay Around(Bluegrass Alliance) 他全15曲

米国ブルーグラス界でさまざまな出来事があった1971年夏、元気なビルモンやレスターほか、第一世代ブルーグラスのトップアーティストたち、そしてまだNGR結成寸前、19歳のサム・ブッシュと20歳のトニー・ライスが参加するブルーグラス・アライアンスの2曲をはじめとした40年前の超お宝映像集!!

■インストルメンタル
RCSI-1048D JEFF AUTRY, DON STIERNBERB, BEN TUCKER, TONY WILLIAMSON『Low Country Jazz』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)(118分、5.1 Dolby Surround Stereo)

Lade Be Good/Avalon/Limehouse Blues/Spanish Eyes/Midnight on the Water/Now's the Time 他全14曲

マンドリン製作家として著名なランディ・ウッドのジョージアのお店『The Music Store』で2007年に収録されたスウィング・マンドリン・ライブ映像。ガーシュインからモンク、パーカーらのスタンダードやジャズのカバーとメンバーによるオリジナル、そしてときおりボーカル物も。ジェスロ・バーンズの愛弟子ドン・スターンバーグとニューグラス黎明期にサム・ブッシュの後釜としてブルーグラス・アライアンスに参加したトニー・ウィリアムソンのマンドリン2台に、ジョン・コーワン・バンドのフラットピッカー、ジェフ・オウトリー(g)と、1950年代から数々のジャズ/スタンダードの録音を経験してきたベン・タッカー(bs)の四重奏。……それにしても、マンドリンも凄いけど、ドレッドノートギターでよくもまぁ、こんなに細かいことを素早くこなすもんだ。ボーナスにトニーとランディ・ウッドのブラザー・デュオと、今回の出演者やその楽器についてのインタビュー23分が収められている。

VES-13104D DAVID LAIBMAN『Guitar Artistry of David Laibman』DVD¥3,308-(本体¥3,150-、90分)

Nola/Red Carpet Rag*/Maple Leaf Rag*/Dallas Rag*/Pandora's Rag*/Dill Pickles Rag 他全14曲

1970年、フォークウェイズ社からエリック・ショーンバーグとともに名盤『New Ragtime Guitar』を発表、現代フィンガースタイル・ラグタイム・ギターの創始者として知られるデイビッド・レイブマン。その彼が、スコット・ジョップリンやジェイムズ・スコット、ジョセフ・ラムらのラグタイム・アレンジや自らのオリジナルを聴かせ見せる(上記「*」を含む14曲の内7曲はDVDにpdfファイルとしてタブ譜が収められている)。また、自身のギタースタイルやアレンジ手法などについて語るインタビューもある。

■カントリー
CCD-HL1 FRIZZELL & WILLIAMS『On Tour Again』DVD-R¥2,573-(本体¥2,450-)

If You Got the Money/Move It On Over/Always Late/Cold Cold Heart/Mom & Dad's Waltz 他全15曲

1951年春、ハンク・ウィリアムズ(1923-1953)は、その前年にデビューしたレフティ・フリッツェル(1928-1975)とのツアーの途中にルイジアナ・ヘイライドに立ち寄りコンサートを開いたという。それからほぼ半世紀後、レフティの息子デビッドと、ハンクの娘ジェットが同じステージで親父たちのヒット曲を歌うというコンサートのライブ映像である。ところどころに貴重な写真やデビッドとジェットのインタビューなどをはさみ、ホンモノのハンク"Hey Good Lookin'"とレフティ"If You Got the Money"の貴重なビデオで終わるという全14曲集。

CCD-LL1 LORETTA LYNN『Just Loretta』DVD-R¥2,573-(本体¥2,450-)

Blue Kentucky Girl/You Ain't Woman Enough/Your Cheatin' Heart/How Great Thou Art 他全36曲

1966年から71年まで、ロレッタ・リンは人気TVショー『ウィルバーン・ブラザーズ・ショー』のレギュラー歌手だった。その番組から「ロレッタのみ」を集めた全36曲、80分以上のお宝映像集。東ケンタッキーの貧しい家庭からの成功物語はアカデミー受賞作『歌えロレッタ、愛のため(Coal Miner's Daughter)』で知られる通り、アパラチアの貧しさ/厳しさと風物で必見。ジャック・ホワイトが目をつけた、そんな背景を背負ったその歌(オリジナルとカバー含む)の迫力はただものではない。バディ・スパイカーとハル・ラグを擁したバックも秀逸……どころか、これだけでもチョーお値打ち!!

HOTR-4159D AMBER DIGBY & MIDNIGHT FLYER『Live at Swiss Alp Hall』DVD¥2,993-(本体¥2,850-、83分)

Texas Honky Tonk/Together Again/How's the World Treating You/Sing a Sad Song 他全26曲

2011年の同名CD(HOTR-4159 ¥2,573-)のDVD版。ごく普段着のバンド(これがいい!!)をバックに、テキサスのど真ん中、東欧移民の多い地域に110年の歴史を刻む、その名も「スイス・アルプ・ダンスホール」で28曲、歌いまくるアンバー・ディグビー。マール・ハガードやバック・オウエンズ、ビル・アンダーソンやボビー・ベアほかのカバーを中心に、フツーの女の子が、ダンス客を相手にホンキートンクしちゃう日常的なカントリーがいい。カントリーって、派手な衣装と大掛かりなエンタメというメジャーなイメージがあるが、本来、日常の悩みを分かち合う普段着のものとして、次々と詞を届けるこんなローカルなのはいいな……。父はロレッタ・リン・バンドのベーシスト、母はコニー・スミスのバックアップ・シンガーだったというアンバー、生まれながらのホンキートンク・エンジェルなのだろうか……ねぇ!?

CCD-DLCC1 DEL REEVES『Country Carnival #1』DVD-R¥2,573-(本体¥2,450-)

1969年から70年にかけて放映されたデル・リーヴズのTVショーから、ゲストにはジェリー・リード、スキター・デイビス、トム・T.ホール、ジニー・C.ライリーほかによる2時間14分。

CCD-WBS2 WILBURN BROTHERS SHOW『Vol. 2』DVD-R¥2,573-(本体¥2,450-)

「ウィルバーン・ブラザーズ・ショウ」第2巻のゲストたちは、ストリングビーン、チャーリー・プライドとテックス・リッター、とても若くさわやかなウェイロン・ジェニングス、そしてジョージ・ジョーンズが初出演し結婚したばかりのタミー・ワイネットを連れてデュオ("Milwaukee Here We Come")ったりきたり、ロレッタが初めて妹クリスタル・ゲイル("Snowbird"と"Carolina in My Mind")を紹介したり、……そんなボーカリストたちの発声、独特の南部弁に秘められたカントリーボーカルのツボなど。また、全曲をバックアップする凄いバンドの演奏が全編に楽しめ、聴きものとして強烈なバディ・スパイカー"Raisin' the Dickens"やハル・ラグ"Deep Water"など、すばらしいナッシュビル・スーパーピッキンも逃せない。漫然と見てれば、クラシックカントリーのヒット曲集だろうが、真剣に耳をそばだてると、いわゆるカントリーのさまざまなノウハウが一杯に詰まっているお宝ビデオなのだゾぉー!!

■レインボークエスト・シリーズ
以下、レインボークエストTVシリーズはブルーグラス/オールドタイムが都会で受け入れられていく現場を目撃するファン必見の超貴重映像です!! ちなみに第三弾は黒人ブルースのソニー・テリーとブラウニー・マッギー、第五弾はアイリッシュのクランシー・ブラザーズとトニー・メイケム。
SHA-605D PETE SEEGER's Rainbow Quest『Stanley Brothers/ Doc Watson with Clint Howard and Fred Price』¥3,308-(本体¥3,150-、白黒約二時間)

ピート・シーガーがホストをする1965年と66年に放映された貴重な一時間TV番組『レインボークエスト』を各2本ずつまとめたDVDシリーズの第一弾。ゲストはスタンレー・ブラザーズとカズン・エミー、そしてもう一本はドック・ワトソンとクリント・ハワード&フレッド・プライス。超貴重映像!!

SHA-606D PETE SEEGER's Rainbow Quest『Johnny Cash & June Carter/ Roscoe Holcomb with Jean Redpath』¥3,308-(本体¥3,150-、白黒約二時間)

同上シリーズの第二弾、ゲストはジョニー・キャッシュとジューン・カーターがカーター・ファミリーの影響について語る、当時としては珍しい番組と、もう一本は元祖ハイロンサムでエリック・クラプトンもファンだというロスコー・ホルコムとスコティッシュ・バラッドのジーン・レドパス。

SHA-608D PETE SEEGER's Rainbow Quest『New Lost City Ramblers/ Greenbriar Boys』¥3,308-(本体¥3,150-、白黒約二時間)

同上シリーズの第四弾、ゲストにはニュー・ロスト・シティ・ランブラーズとフランク・ウェイクフィールド時代のグリーンブライアー・ボーイズ。

SHA-610D PETE SEEGER『Judy Collins and Elizabeth Cotten』DVD¥3,308-(本体¥3,150-)

同上シリーズの第六弾、ゲストに迎えるのはジュディ・コリンズ、そして2部では"Freight Train"の作者として知られるエリザベス・コットンと、プエルトリコのデュオ、ロザ・バレンティンとラファエル・マルチネス。

教則ものお勧め
下記のほか、教則に関しては演奏レベル/ニーズに応じて、ご相談ください。
MB-99471BD BRIAN WICKLAND『American Fiddle Method Vol.1』CD+Book ¥4,095(本体¥3,900-)

MB-99472BD BRIAN WICKLAND『American Fiddle Method Vol.2』CD+Book ¥4,095(本体¥3,900-)

ブライアン・ウィックランドが教えるフィドル奏法入門CD付き教則本の決定版。「Vol.1」はキーがAやDの初心者向きで有名22曲で、米国でも有名な「スズキ・メソッド」を使っているので、お子様にもお勧めです。「Vol.2」は様々なキーやテクニックに広がった27曲に、音楽理論の基礎やコードの入り口まで踏み込んだ内容になっている。いずれにせよ、フィドル初心者にはとても分りやすい(英語解説だけど)お勧めの入門書。

■アール・スクラッグス
TIM-1 『Complete Mercury Recordings: Three Finger Classics #1』Tab¥1,050-(本体¥1,000-)

TIM-2 『Complete Mercury Recordings: Three Finger Classics #2』Tab¥1,050-(本体¥1,000-)

TIM-3 『Foggy Mountain Jamboree』Tab¥1,050-(本体¥1,000-)

TIM-4 『Kings of Bluegrass』Tab¥1,050-(本体¥1,000-)

アール・スクラッグスのフラット&スクラッグス録音のオリジナルLP順にバンジョー可聴部分をバックアップを含めて某スクラギストがかなり昔にタブ譜化した小冊子シリーズ。近年の映像シリーズなどの発売で、より左手の運指やロールの謎が解けつつある今から見れば違いもあるが、それなりにベーシックとして貴重なタブ譜集である。CD音源は、最初のマーキュリー録音(1948-1950)は『Complete Mercury Recordings』(B000007002 ¥2,573-)でTIM-1とTIM-2、1957年発売のFoggy Mountain Jamboree』(COL-77627 ¥2,079-)がTIM-3。TIM-4の『Kings of Bluegrass』は単独アルバムとしては廃盤だが、上記3冊分(CD2枚分)も含まれているフラット&スクラッグス全曲集第1集CD4枚組『Flatt & Scruggs 1948-1959』(BCD-15472 ¥11.550-)に収められている。

楽器、その他…
詳細写真 PAUL DUFF F-5 MANDOLIN(2003年) ¥812,500-(本体¥773,809-)

ギルクリスト並んぶ、オーストラリア在住の優れたマンドリン・ビルダー、ポール・ダフのロイド・ロアの伝統を引継ぐF-5モデル。昨年、マイク・コンプトンがエンドースしてオーストラリア・ツアーを敢行、その合間にスタジオ入りして彼のマンドリンとマンドラを駆使して全くのソロ・アルバムを創り上げたことは記憶に新しい。フラワーポットのインレイ、美しいバーニッシュ仕上げ、音量、音質共に申し分なし。エンドピン近くに小さな引っかき傷有り、それ以外はとても綺麗な状態です。トラベライト・クォリティ・ケース付

Top: Adirondack (Red) spruce / Bracing Pattern: Tone Bars / Top & Back Plates: Tap tuned / Back, Sides & Neck: Eastern hard maple / Neck Joint: Traditional dovetail / Fingerboard: Ebony, flat with mother-of-pearl dots / Inlays: Hand cut mother-of-pearl and abalone / Bridge: Ebony Loar replica bridge / Nut: Mother-of-pearl / Tuners: Nickel plated Elite - Ivoroid buttons / Tailpiece: Silver plated, / engraved and hinged James / Binding: Ivoroid: triple bound body, peghead, Fb & pickguard / Sunburst: Hand stained / Finish: French polished spirit varnish

[アメリカのブルーグラス・シーンでも圧倒的なシェアを誇るアルパイン・ボールダー・ギグバッグ取扱い開始!!]
CB-320 『Fマンドリン用ケース』¥6,825-(本体¥6,500-)

CB-360 『ドレッドギター用ケース』 ¥7,350-(本体¥7,000-)

CB-367 『オープンバックバンジョー用ケース』 ¥7,350-(本体¥7,000-)

CB-369 『バンジョー用ケース』 ¥7,350-(本体¥7,000-)

今年もフェスシーズンをむかえ、アウトドア、インドアを問わず、愛器の持ち運びをサポートしてくれる最適のバッグの取扱を開始しました。 約10mm厚のパッドが取り付けられたアウトドア対応を考えたバッグです。背負った時のバランスを考えて設計されているのも特徴。沢山のポケット付きですので小物の収納に便利です。カラーもそれぞれに3色(BL青、GNグリーン、TANグレー)揃えております。

ご注文をお待ち致しております。

●BP-1 バンジョー・パッケージ復刻第1巻 ¥5,565-(本体¥5,300-)[再入荷]

1970年代、タブ譜を中心とした内容で日本のアコースティック楽器奏法に大きな貢献をした月刊「バンジョー・パッケージ誌」 (後に「パッケージ誌」)の創刊号(75年11月号)から通巻24号(77年10月号)まで、物凄い情報量を収め た電話帳並みの限定復刻版。日本ブルーグラス史としても、また日本語で書かれた各楽器のタブ譜教則とし ても、非常に値打ちのある永久保存版。懐かしさと同時に、資料価値も高い。少数限定版なので、売り切れない内にどうぞ!

ES-TEE EARL SCRUGGS『T Shirts』¥2,625-(本体¥2,500-)

なんでこんなんまで、あるん!? はい、スクラッグス大明神を身にまとうとバンジョーが上達するのです。黒地にバンジョーを持ったアールの上半身がドカーン!!とプリント。今や、コレクターズアイテムの希少品!?

輸入雑誌
(以下の4誌は英語版で、共にバックナンバーも豊富に取り揃えています。気になるアーティスト等の特集等についてはお問い合せ下さい。…調べる&知るの面白さをいかがですか)
■フラットピッキン・ギター誌
隔月刊の掲載全タブ譜対応CD付きフラットピッキン・ギター誌。ブルーグラスからスウィング/ジャズまで。一冊でさまざまな奏法が学べる。
FGM-16.3 最新「2012年3~4月号」CD付きBook¥2,625-(本体¥2,500-)

今年からシエラ・ハル&ハイウェイ111のリードギタリスト、21歳のジェイク・スタージェルのカバーストーリーとタブ譜は"Stymie"、10歳でグリスマンと録音を残し、23歳でバークリー音楽院の講師を勤めるたジュリアン・レージのインタビューと"Red Prairie Dawn"、スナイダーファミリーのアルバム『Stage』紹介とゼブの"Goose Down Pillow"ほか、スティーブ・ポティア"If I Lose"と"Foggy Mountain Special"、初心者"I'm On My Way Back to the Old Home"、18世紀の古謡"Girl I Left Behind"、ジミー・ロジャーズ"Waiting for a Train"、"Angeline the Baker"、"Lorena"、"Billy in the Lowground"ほかタブ譜、練習、アイデアなど。

FGM-15.5 「2011年7~8月号」CD付きBook¥2,625-(本体¥2,500-)

若手注目バンド、ジョイ・キルズ・サローのギタリストで、2006年の全米フラットピッキン・チャンピオンで、ギター製作家でもあるマット・アーカラのカバーストーリーとタブ譜"Greasy Coat"ほか、ジョー・カー"Flatt 5"、初心者"Ballad of Jed Clampett(じゃじゃ馬億万長者)"、スティーブ・カウフマン"Maid Behind the Bar"、ジョン・カーリニの理論教室は"The Sooner the Better、ブラッド・デイビス"Your Love Is Like a Flower"(デイビス/ミラー/メイのアルバム『Doves, Crows and Buzzards』より)、キャシー・バーウィック"Nashville Blues"、レジー・ハリス"Old Joe Clark"、オリン・スター"Fisher's Hornpipe"、ディックス・ブルース"Chinatown, My Chinatown"、ジョン・ミゲーン"Tando Derrane"、スティーブ・ポティア"I Wonder Where You Are Tonight"など、おなか一杯のフラットピッキン68頁!!

FGM-14.2 「2010年1~2月号」CD付きBook¥2,625-(本体¥2,500-)

最新号は「ギター・ジャム特集」と題して、ツイン・ギターのハーモニーやリズムなど、さまざまなジャムにおける技を紹介。まずはハーモニーをつける基本理論を"Whiskey Befor Breakfast"で解説、そして実践。つづいて同様に"Liberty"と"Blackberry Rag"でおさらい実践。その他コラムでは、"Summertime"のリズムとコード、初心者は"Dim Lights Thick Smoke"、カウフマンは"Wheel Hoss"、カーリニのジャズ・ソロは"Lady Be Good"をベース、"Red Haired Boy"をネタにさまざまなリズム・ギター奏法、南北戦争の"Girl I Left Behind Me"をコード分解、そのほか"Arkansas Traveler"や"Wildwood Flower"などのツインギター・ジャム等々、タブ譜満載の80頁。

■バンジョー・ニューズレター誌
世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載(ウェブサイトから「MP3」で音源入手可!!)、バックナンバーもお問い合せ下さい。探しておられるタブ譜の曲名や演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探します。収蔵曲のCDやDVDなども在庫していますので、お問い合わせください。
BNL-12/04 最新2012年4月号 ¥525-

東京ディズニーランドにも来ていたロス・ニッカーソンのカバーストーリーと"Roundhouse"ほか、セサミストリートの人形でバンジョー奏者の蛙の「カーミット」のインタビューと"Rainbow Connection"、ブラッド・ペイズリーとのバトル"Man or Frog?"、アール・スクラッグスとラウドン・ウェインライトIIIの"Swimming Song"、トム・アダムズのハイポジションでの7thブルースほか、バンジョーに関する話題満載44頁。

BNL-12/03 最新2012年3月号 ¥525-

入荷が遅れ新入荷です。ノーム・ピケルニーのカバーストーリーと"Jim Thompson's Horse"と"Fish & Bird"……凄いんです!ほか、タブ譜はスティーブ・マーティン"The Great Remember"、アール・スクラッグス"Before I Met You"、アレン・シェルトン"She Left Me Standing on the Mountain"、トム・アダムズ"Your Cheatin' Heart"など。サイトからYoutubeなどで確認できるようになっている。

BNL-11/10 最新2011年10月号 ¥525-

マーク・プルエット(バルサム・レンジ)のカバーストーリーとタブ譜"Marching Home"ほか、トム・アダムズ"Green Rolling Hills of West Virginia"、フレッド・ゲイガー"Fredology"、初心者"Are You Washed in the Blood"ほか、バンジョーに関する話題満載44頁。

■ブルーグラス・アンリミテッド誌
米国の最大のブルーグラス月刊専門誌。お探しの記事などバックナンバーもお問い合わせください。
BU-12/05 最新2012年5月号 ¥840-

アール・スクラッグス追悼特集号。著名バンジョー奏者のアール惜別寄稿のほか、ルイーザ・ブランスコム、オウディ・ブレイロック&レッドライン、チャーリー・コリンズ追悼ほか、米国ブルーグラス情報満載の80頁。

BU-12/04 2012年4月号 ¥840-

ブルーグラス・ハイウェイのカバーストーリーほか、1970年のダグ・ディラード&エクスペディション(バイロン・バーライン/ロジャー・ブッシュ/ビリー・レイ・レイザム)訪問記、ノースカロライナのニュブルー、インテリタッチ・チューナー探訪ほか。

BU-12/03 2012年3月号 ¥840-

アンリミテッド誌3月号の恒例「楽器特集」は、ベアード・ギターズ、マンドリン族楽器について、アジア産ノースフィールド楽器、ストラップ専門「ラコタ・レザー」、バージニア州ゲイラックスのるしあー、ジミー・エドモンズらの特集ほか。

BU-12/02 2012年2月号 ¥840-

チャーリー・サイズモアのカバーストーリーほか、シエラ・ハル、バディ・グリフィン、IBMM「ビル・モンロー生誕100年」リポート特集など。

BU-12/01 2012年1月号 ¥840-

1月号恒例、全米ブルーグラス・フェス・ガイドほか、フロリダ州のライブ・オーク・フェス、メイン州のトーマス・ポイント・ビーチ・フェスの特集や、ブルーグラスを支える女性パブリシスト特集などのほか、米国ブルーグラス情報満載の96頁。

■オールドタイム・ヘラルド誌
内容の濃いオールドタイム音楽専門誌。アメリカン・トラッド音楽全般の研究に必読の良書!! 以下のほかバックナンバーが揃っています。
OTH-1302 最新第13巻2号 ¥1,260-

全米フェス&キャンプガイド特集のほか、西アフリカ・ガンビア共和国ジョラ族のアコンティング奏者ラエモウアヒュマ・ジャッタのインタビュー、ウォルト・コーケンの「ハイウッド・ストリングバンドからの逸話②」は「ショッティーシュ(ボヘミア起源のダンス)」など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。

OTH-1301 第13巻1号 ¥1,260-

ダン・マーゴリーズ「ハンドメイド弦~猫と馬の尻尾から生まれる音楽」をメイン特集に、アート・ローゼンバウム「北部ジョージアでの1日」、ウォルト・コーケン「ハイウッド・ストリングバンドからの逸話」シリーズ第1回など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。

月刊『ムーンシャイナー』
1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌、29年目です。

■定期購読:1年¥6,000-半年¥3,300-

お申込はお葉書やお電話、ファックスやメールでご希望の購読開始月をお知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからでもご自由です。

■バックナンバー:各¥525-。

下記以外にも、アーティストや知りたい事をお知らせ下さい。掲載号を探してお送りします。

MS-2907 最新2012年5月号(通巻342号)¥525-

アール・スクラッグス追悼特集①ほか、80歳を越えてのデビューアルバム『Til We Meet Again』を発表した尾崎ブラザーズ、弦楽四重奏団スーパージャズ・ストリングス「アメリカン・フィドルの旅」に参加して、WOB2011リポート「須田ギター後編/恐怖のグルーンギター体験!?」、森繁 昇物語③、橘 俊暁、日本ブルーグラス年表1974年ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

MS-2906 2012年4月号(通巻341号)¥525-

今月来日するテリー・バウカムをカバーストーリーに「ブーンクリークのドライブ」を検証とサンセットドライブ2012来日ツアー特集ほか、2月に来日ツアーしたパシフィック・リム・アコースティック・オールスターズ「奇跡のセッション」リポート、ウィンターグラス2012「ブルーグラス45」、WOB2011リポート「須田ギター前編」、名古屋・鶴舞公園フェス、森繁 昇物語②、日本ブルーグラス年表再開1974年ほか。

MS-2905 2012年3月号(通巻340号)¥525-

今アメリカでもっともブルーグラスがホットな街、ボストンの女性ブルーグラス、デラ・メイをカバーストーリー。日本ブルーグラス年表総集編「1950年代~1973年」、2011年発売ブルーグラスレコード総括、元ロストシティーキャッツ森繁 昇物語①『陽が昇るまでに』、国本武春芸歴31周年『武春まつり』、バンジョー弾き語りデュオ『マダム&スー』、WOB2011「楽器リポート」ほか。

MS-2904 2012年2月号(通巻339号)¥525-

ヨー・ヨー・マ、クリス・シーリ、ステュアート・ダンカン、エドガー・マイヤーらのブルーグラス作品『Goat Rodeo Sessions』をカバーストーリーに、フラット&スクラッグスの1952年最高の録音を生んだジョディ・レインウォーター追悼、青山学院大「ブルー・マウンテン・ボーイズの50年」、奥沢明雄「きたむらいづみ『IZUMI』について」、神戸で3月4日「オールドタイム・ジャム&ダンス・パーティ」、WOB2011「楽器関連リポート」のほか。

MS-2903 最新2012年1月号(通巻338号)¥525-

2月に来日するケイシー・ドリーセンのカバーストーリーほか、祝米寿!アール・スクラッグス「誰がブルーグラスを創ったか?①」、セルダム・シーン40周年記念ライブ・リポート「ジョン・ダッフィの思い出とともに」、カントリー・ジェントルメン「1972年1月17日、来日から40年」、きたむらいづみ2ndCD『IZUMI』、ヨーマ・コウコネン&バリー・ミターホフ来日、長谷川健悦の復興フェス・リポート!

B.O.M.ご利用方法

ビー・オー・エムのニューズレターは会員制ではなく、商品の定期購買者に無料でお届けしています。一定期間、 弊社からの商品のお買上げがない場合、勝手ながらレターの発送をストップさせて頂きますので、ご了承下さい。

1). このニューズレターで紹介する商品は、ニューズレター発行時点で、すべて在庫しています。

2). ハガキやお電話、ファックス、Eメイル等で、封筒のお名前の下の6桁お客様コード番号とお名前と共に、ご希望の商品コードをお知らせ下さい。

3). 通常ご注文から1週間以内にはお届けします。ただ、レター掲載時には充分な在庫を心掛けていますが品切れになった場合、再入荷を期して発送が遅れる場合もありますのでご了承ください。

4). 基本送料は下記の通りです。

CD/DVD 全国均一、1枚¥180-、2枚¥210-、3枚以上、もしくは¥8,000-以上お買い上げの場合、送料全国無料!! (ただし、特定地域、特定商品などについては、別途加算の場合があります。お問い合せ下さい)

5). お支払は、品物を受け取られてから1週間以内に同封請求書(代金+送料+消費税)をご確認の上、郵便振替や銀行振込でお願いします。

●郵便振替=01160-8-74352

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●池田銀行・宝塚支店=普通2330116

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普通預 金 店番号- 口座番号 001-1340424

カ)ビーオーエムサービス

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●tel.0797-87-0561

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●fax.0797-86-5184(24時間)

●http://www.bomserv.com/

●E-mail:info@bomserv.com

ビー・オー・エム・サービスのホームページでは随時、最新入荷案内やニュースを更新しています。ニューズレター、在庫リスト、ムーンシャイナー誌バックナンバーなども紹介しています。最新情報の更新案内をメールでご希望の方はお申し出ください。

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