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B.O.M.Newsletter #388web  2013年2月12日

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INDEX

今月の注目作品
2012年話題作のダイジェスト
ブルーグラス新入荷
ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷
B.O.M.特選コーナー
ブルーグラスお勧め作品
インスト新入荷
各楽器別お勧め再入荷作品
オールドタイム&フォーク新入荷
オールドタイム&フォークお勧め作品
カントリー新入荷
カントリー発掘、編集モノ新入荷
カントリーお勧め作品
映像ものお勧め作品
教則ものお勧め
楽器、その他……
輸入雑誌
月刊『ムーンシャイナー』
BOMご利用方法




  もう、「あっ」という間に新年も2月も半ば、寒さも極まっていますが、大丈夫! これからは暖かくなる一方?……だと信じて、音楽とともにホクホクと過ごしたいものです。

◆創刊30周年を迎えている月刊ムーンシャイナー、今月はドブロのマイク・オルドリッジのカバーで追悼特集です。彼の1972年のアルバム『Dobro』が、ブルーグラス初のマルチ録音、そしてゲストを迎えたインストのコンセプト作品として最高級のものであったことから「ブルーグラスを変えたドブロ奏者」と称えています。そのほか、ブラザーデュオ秀作を発表した渡辺敏雄、かつてジューンアップル誌のスタッフだった菅沼利夫「5弦フィドルへの道@」、ラジオ関西「カントリーミュージック・トラベル」が今年20年、950回目を迎えているDJ阿部和則のリポート、1946年のブルーグラス誕生の年にオープリで出会った?ハンク・ウィリアムズとビル・モンローなどの特集ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

月刊ムーンシャイナー定期購読は1年間(12冊)

\6,000- 半年間(6冊)\3,300-。単冊は\525-ですが、ぜひとも定期購読をお願いします。購読開始希望月をお知らせください、早速お送りします!!

またムーンシャイナー情報提供、そしてご自由なテーマでのご寄稿など……、なにとぞご協力を、よろしくお願いします!

■全国イベント・カレンダー

以下、ムーンシャイナー誌に寄せられたイベントです(バンドのライブ等はムーンシャイナー誌にて)。今年も、われわれの標語は、「Buy Studio Releases! ...and Go to Live Shows!!」。ブルーグラスなどの音楽ジャンルは、みんなでサポートし合うことが大切です。ムーンシャイナー誌への情報は、発行月の前月10日まで。

◆2月24日(日)兵庫「ラジオ関西開局60周年カントリー・ミュージック・トラベル"Almost"950回放送記念ライヴ」夙川、フォートワース0798-39-1923。ラジオ関西で20年を迎える長寿カントリー/ブルーグラス番組の記念パーティ...!?

◆3月2日(土)北名古屋市「ブルーグラス・ミーティング2013春」総合福祉センターもえの丘。中部地方の社会人や名大学生バンドなど多数出演。

◆3月2日(土)兵庫「第51回三田ブルーグラスナイト」三田市中町7-38 Key Largo079(562)6080。宝塚フェスの開かれる三田市で、3ヵ月に一度のブルーグラスナイト。

◆3月8日(金)大阪「故吉津正司を偲ぶ会」アナザードリーム(06-6211-575)。18時開場19時開演、会場のご厚意により無料。出演:故人に所縁の会った人たち。ブルーグラスからジャズ/スウィング・マンドリンを極めたよっさん……。

◆3月9日(土)大分「第16回大分スプリング・ブルーグラス・フェス」大分市西大分ベイサイド、ブリック・ブロック097-536-4852。出演は地元の4バンド=レモン・パフィ、ローズ・ガーデン、ログ・キャビン・ボーイズ、サウス・バウンド。

◆3月16日(土)奈良「第8回奈良ブルーグラスナイト」橿原、musicCafeAnges(0744-35-4018)。参加バンド募集中。

 今月の注目作品
 (新入荷を中心に、話題作品のダイジェストです)
  RCSI-1081 RUSSELL MOORE & IIIRD TYME OUT『Timeless Hits From the Past Bluegrassed』CD\2,888-(本体\2,750-)

先月緊急入荷したラッセル・ムーア&サードタイム・アウトの1月発表の最新作(米レストラン店頭販売のみ)が現在、ビルボード・ブルーグラスチャート1位を3週連続で記録中。「カントリーロード」や「オンリーユー」など、スタンダードヒット曲のブルーグラスカバー集、ブルーグラスお勧め作品「ブルーグラス最近作」コーナーをご参照ください!

 
  RG-4000098 JOHN HARTFORD『Aereo-Plain/Morning Bugle: The Complete Warner Bros. Recordings』CD2枚組\3,780-(本体\3,600-)

「ニューグラス」というあたらしいジャンルの引き金となったブルーグラス史に残る1971年と72年の大名盤がついに米国盤として発売、抜群の音質、しかも8曲の未発表曲入り! ブルーグラスのみならず、アメリカン・ミュージックを愛する人必携、超お勧めです。ブルーグラス発掘新入荷参照。

  BOOK-48 TOM PIAZZA『The Southern Journey of Alan Lomax:Words,Photographs and Music』Book+CD \4,515-(本体\4,300-、134頁ハードカバー写真集)

米国国会図書館が発行したアメリカ南部音楽が生まれた土壌を見事に感じさせる、強力お勧め写真集と音源。(楽器、その他)の項を参照。

  FBR-1003 KENNY AND AMANDA SMITH 『Catch Me If I Try』CD\2,573-(本体\2,450-)

超絶フラットピッキン、ケニー・スミスと妻のアマンダに若手注目のコリー・プラット(m)が創る極上アンサンブルにロン・スチュアート(bj)を迎えた待望の最新作。ブルーグラス新入荷参照。

  RCSI-1082 JOE WALSH『Sweet Loam』CD\2,573-(本体\2,450-)

名門バークリー音楽院、初のマンドリン専攻卒業生、現在はギブソン・ブラザーズで活躍するジョー・ウォルシュ。美的マンドリンとソフトで知的なボーカルが半々の秀作。インスト新入荷参照。

  PATUX-241 SCOTT BRANNON『Your Old Standby』CD\2,573-(本体\2,450-)

1曲目にハンクの"Wedding Bells"、そのマイケル・クリーブランドの美しいフィドルにも感心するところから全編、趣味のいい選曲の渋いベテラングラス。ブルーグラス新入荷参照。

  RCSI-1087 VALERIE SMITH『Blame It on the Bluegrass』CD\1,260-(本体\1,200-)

小柄だけど元気一杯、パンチの効いたボーカルが身上の元小学校教師、バレリー・スミスの2010年作ライブ・ミニアルバム。ブルーグラス新入荷参照。

  PATUX-240 STONEMANS『Stoneman Tradition』CD\2,573-(本体\2,450-)

ストーンマン・ファミリーの生き残り、パッツィ、ロニ、ドナの三姉妹による第二作。23人兄弟の内、87歳のパッツィのボーカルとオートハープ、78歳のドナのマンドリン、ヒーホーで人気を保ち続けた73歳のロニのバンジョー。「おばあちゃん」パワー作品。ブルーグラス新入荷参照。

  RCSI-1083 MIKE COMPTON & JOE NEWBERRY『Live』CD\2,573-(本体\2,450-)

モンロースタイルを発展させた独自のマンドリンでジャンルを越えて活躍するマイク・コンプトンとオールドタイムの重要なマルチ・ミュージシャンで、シンガーソングライターでもあるジョー・ニューベリーの全方位ルーツ音楽のデュオライブ。オールドタイム&フォーク新入荷参照。

  OB-710 V.A.『Banjo Classics from the Vaults of County Records & Old Blue Records』CD\2,573-(本体\2,450-)

アパラチアで醸成されたブルーグラス・バンジョー以外のさまざまな5弦バンジョー奏法を32曲収めた大秀作。インスト新入荷参照。

  SMB-1212 SLEEPY MAN BANJO BOYS 『The Farthest Horizon』CD\2,573-(本体\2,450-)

ムーンシャイナー誌11月号グラビア写真でも紹介した昨秋のIBMAアワードショウのフィナーレ、並み居るブルーグラッサーたちをリードした子供たちの最新作。インスト新入荷参照。

  SCOUNT-007 BILL MONROE『Father of Bluegrass』CD\2,079-(本体\1,980-)

スタンレー、フラット&スクラッグスにつづく、ビル・モンロー、英国制作ならではのレーベルを超えた廉価ベスト26曲集。ブルーグラス発掘参照。

  ROU-9153 JAY UNGER & MOLLY MASON『A Fiddler's Holiday』CD\2,573-(本体\2,450-)

名曲"Ashokan Farewell"で知られるジェイ・アンガーとモリー・メイソン夫妻の最新作は、オールドタイムと交響楽団の共演による冬のホリデイシーズン作品。インスト新入荷参照。

  RCSI-1080 RONNIE MILLER 『Brothers, Legends, and Friends.』CD\2,573-(本体\2,450-)

チャーリー・プライドのスティール・ギター弾きとして長年活躍してきたロニー・ミラー、初のインスト作品。ゲスト・ボーカルにチャーリー・プライド、ビンス・ギル、ダレル・シングレタリー、ドーン・シアーズ他、インスト新入荷参照。

  HOTR-4606 AMBER DIGBY『The World You're Living In』CD\2,573-(本体\2,450-)

女性ホンキートンク・シンガー、アンバー・ディグヒー最新作はビンス・ギルとのデュエット、ロイド・グリーン(pedal steel)、ピッグ・ロビンス(piano)、ピート・ウェイド(g)といったナッシュビルのAチームを迎えての録音。カントリー新入荷参照。

  BACM-395 V.A『Custom Made Hillbilly Vol.3』CD-R \2,573-(本体\2,450-)新入荷

先月紹介したレアなカントリーの音源を集めたコンピレーション第三弾。カントリー発掘新入荷参照。

 2012年話題作のダイジェスト
  RCSI-1074D J.D.CROWE & NEW SOUTH 『Live from The Festival of Bluegrass & The Studio of KET』(2時間)DVD\2,888-(本体\2,750-)

伝説の1975年のJ.D.クロウ&ニューサウス、トニー・ライス、リッキー・スキャッグス、ジェリー・ダグラスを擁したとき、唯一残るテレビ番組からの映像。日本ファンのために作ってくれたB.O.M.特製、ノンリージョンコード版です。

  FLR-478923 TIM O'BRIEN & DARRELL SCOTT『Live; We're Usually a Lot Better Than This』CD\2,573-(本体\2,450-)

アメリカンルーツ系音楽最高の才能を持つふたりのすごい生身ライブ。ハンク・ウィリアムズからレフティ・フリゼル、キース・ウィットリーからディキシー・チックスまですごいマンドリンとギター、そして歌。カントリーお勧め参照。

  THM-1208 LONESOME SISTERS & RILEY BAUGUS『Lonesome Scenes』CD\2,573-(本体\2,450-)

アパラチアン・オールドタイムの入門にぴったりの素晴らしい女性ボーカル/デュオとオールドタイム・バンジョーの魅力がいっぱいの強力お勧めの秀作。オールドタイム/フォークお勧め参照。

  RC-126 渡辺敏雄『The Fiction Twins』CD\2,573-(本体\2,450-)

1930年代に大ブームを巻き起こしたマンドリン/ギターのブラザーデュオを再現したB.O.M.社長の力作。ビンテージRCAマイクや宝塚のレッド・クレイ・スタジオで録音してみませんか? BOM特選コーナー「最新ムーンシャイナー2013年2月号より」参照。

  COMP-4580 V.A.『Pa's Fiddle Primer』CD\2,573-(本体\2,450-)

ローラ・インガルス著『大草原の小さな家』に登場する音楽を集めた作品。19世紀の音楽が現代風の落ち着いたアレンジで楽しめる。BOM特選コーナー「最新ムーンシャイナー2013年2月号より」参照。

  COMP-4577D V.A.『Pa's Fiddle: The Music of America』DVD\2,573-(本体\2,450-)

上記シリーズの音楽をランディ・トラビスほか、ランディ・スクラッグスの音楽監修で仕上げたナッシュビル産TVエンタメ番組のDVD映像。映像ものお勧め作品参照。

 ■2013年グラミー賞候補作品,受賞作品
  COMP-4565 NOAM PIKELNY『Beat the Devil and Carry a Rail』CD\2,573-(本体\2,450-)

今年のグラミー賞ブルーグラス部門ノミネート作品。ベラ・フレックの次、21世紀のブルーグラス・バンジョーをリードするパンチ・ブラザーズのノーム・ピケルニー、豪華でバラエティに富んだバックアップも含めて、現在最先端のブルーグラスを一望できるすばらしいバンジョーアルバム。"Jim Thompson's Horse"と"Fish & Bird"のタブ譜はバンジョーニューズレター誌2012年3月号(BNL-12/03 \525-)。志しを持つ!?バンジョー奏者必聴!!

 
  COMP-4573 SPECIAL CONSENSUS『Scratch Gravel Road』CD\2,573-(本体\2,450-)

今年のグラミー賞ブルーグラス部門にノミネートされたグレッグ・ケイヒル率いるスペシャル・コンセンサス最新作。昨秋のIBMAアワードショウでは、かつてのメンバーのジョッシュ・ウィリアムズとクリス・ジョーンズにサム・ブッシュとボビー・ヒックスのツインフィドルを加えたノミネート曲"Monroe"がすばらしかった(ムーンシャイナー11月号の写真で見てね!!)。

  ROU-0648 STEEP CANYON RANGERS『Nobody Knows You』CD\2,573-(本体\2,450-)

名門ノースカロライナ大学チャペルヒル校の学生バンドとして一からスタートした彼ら、トラッドサウンドでありながら新しさを感じさせる大学生からブルーグラスを始めたという新鮮な視点からのオリジナル曲とバンドアンサンブルが秀逸。俳優スティーブ・マーティンとの共演で有名になったが、それ以前、すでにIBMA最優秀新進バンドを受賞していた実力派がグラミー賞ブルーグラス部門受賞作品

  COL-97716 YO YO MA, CHRIS THILE, EDGER MEYER, STUART DUNCAN『Goat Rodeo Sessions』CD+DVD\2,573-(本体\2,450-)

今年のグラミー賞最優秀フォークアルバム受賞作品。クラシック界のセレブ、ヨーヨー・マとエドガー・マイヤーがクリス・シーリとステュアート・ダンカンを迎えて創ったブルーグラス室内楽。マ自身が「ブルーグラスアルバム」という本作、クルキッド・スティルのイーファ・オドノバンをゲストに、大胆にして繊細なアンサンブルを聴かせるアコースティック大秀作。CDとDVD映像がセット。ムーンシャイナー2012年2月号にカバーストーリー。凄いよ!!

  ROU-9124 DAILEY & VINCENT『The Gospel Side of Dailey & Vincent』CD\2,573-(本体\2,450-)

圧倒的なハーモニーとステージングで、現在ブルーグラスのトップグループのひとつ。もっとも得意とするゴスペルをドラマチックに表現した秀作でグラミー賞ブルーグラス部門ノミネート。

  MH-1390 GRASCALS『Life Finds A Way』CD\2,573-(本体\2,450-)

テリー・エルドリッジとジェイミー・ジョンソンのボーカル二枚看板に、IBMA最優秀バンジョー奏者の紅一点クリスティン・ベンソンらスーパーピッカーを配した現代版オズボーン。上記、デイリー&ビンセントとともにブルーグラス・トップグループとしてグラミー賞ブルーグラス部門ノミネート。

  NONE529809 CAROLINA CHOCOLATE DROPS『Leaving Eden』CD\2,573-(本体\2,450-)

2005年のノースカロライナ州ブーンで開かれた「ブラック・バンジョー・ギャザリング」を契機に、その中心女性リーアノン・ギデンズが結成、20世紀以降は白人音楽とされるオールドタイム・ストリングバンドを19世紀に黒人たちも、ともに演じていたという視点で、ノンサッチから三枚目の秀作が最優秀フォークアルバム候補になっている。アパラチアのオールドタイムとしてすばらしい作品だ。

グラミー賞受賞者や2012年アルバム総括はムーンシャイナー誌3月号で紹介予定しています。

 ブルーグラス新入荷
  FBR-1003 KENNY & AMANDA SMITH 『Catch Me If I Try』CD\2,573-(本体\2,450-)

Blinded by You/Comin' Around Again/Birmingham Turnaround

IBMA最優秀ギタリストに輝く超絶フラットピッキンもさることながら、その選び抜かれたリズムギターの凄さ!!たったスリーコードでもこの広がりを創るデリケートさに驚かされるケニー・スミスと妻のアマンダのボーカルに若手注目のコリー・プラット(m)、ベースには川口市に高校生ブルーグラス親善国際交流の一員として来日したオースティン・ウォード(フィドルのクリスチャンの兄)、そしてバンジョーにゲストとしてロン・スチュワートを迎えたケニー&アマンダ・スミス待望の最新作。アマンダの飾り気のないストレートな女声に見事に寄り添うケニーのデリケートなギター、それに負けじと若いながら絶妙なセンスで音を埋めていく、先に紹介したソロアルバム『Daydreams』(PATUX-234)も好評なマンドリンのコリー・プラット、そして生真面目なオースティン。故キース・ウィットリーでヒットした"Birmingham Turnaround"ほか、メロディと詞の美しい女性らしい選曲も秀逸だ。ロンサム・リバー・バンドでデビューしたときは大きな体から溢れるほどのパワーピッカーだったが、アマンダと組むようになって知的でデリケートなギターにますます磨きのかかったケニーを中心に「バンド・アンサンブル」を楽しませてくれる優しいアルバムだ。ちなみにケニー、須田ギター(B.O.M.でも取り扱ってますよ!)のアドバイザーで愛用者でもある。また彼のギターインスト2011年最近CD作『Return』(\2,573-)もすばらしいのだ!

  PATUX-241 SCOTT BRANNON『Your Old Standby』CD\2,573-(本体\2,450-)

Wedding Bells/Georgia Bound/Cold November Rain/Singing Waterfall/I Still Miss Someone/Mountain Church/If I Lose/Sing Sing Sing 他全12曲

渋くて趣味のいい選曲、カントリー/ブルーグラスのバラッドを、すごくサラッと、しかし味わい深く唄うベテラン・シンガー、スコット・ブランノン。父がハンク・ウィリアムズとリノ&スマイリーのファンだったという、そして自身はムーア&ネピアーがお気に入りだったという、そんなバラッド命のスコットを、1曲目"Wedding Bells"から全編、マイケル・クリーブランドの趣味良く唄う美しいフィドルがフォロー、ドン・レノ・フォロワーらしきロイド・ダグラスの趣味の良いバンジョーが気持ち良く鳴り、マンドリンにはジョンソン・マウンテン・ボーイズでモンローマンドリンの先陣を切ったデビッド・マクローリン、ベースにマーシャル・ウィルボーン。全編、オドシもドライブもない、ただただ淡白に、しかし味のある声とバックがバラードを奏でる秀作である。

  PATUX-240 STONEMANS『Stoneman Tradition』CD\2,573-(本体\2,450-)

Have I Told You Lately That I Love You/Going Home/Don't Let Your Deal Go Down/Catfish John/Bury Me Beneath the Weeping Willow Tree 他全14曲

1924年に初録音、1927年の有名なブリストル・セッションにもカーターファミリーやジミー・ロジャーズらと参加したアーネスト・V.「ポップ」ストーンマン(1893-1968)の23人の子供たち(そのうち成長した13人)が、バージニア州ゲイラックス地域のブルーリッジ/アパラチア伝統を継承、ブルーグラスを志向して1960年代にストーンマン・ファミリー(1956年にテレビクイズショーに出たことで翌年フォークウェイズ・レコードからデビュー)として活躍、スコッティ・ストーンマン(1933-1973)というすごいフィドル才能を輩出している。本作はストーンマン・ファミリーの生き残り三姉妹による新生ザ・ストーンマンズ2009年作CD『Patsy, Donna & Roni』(PATUX-183 \2,573-)につづく第二作。87歳のパッツィのボーカルとオートハープには前作と比べても老いが目立つが、78歳のドナのマンドリンは"Donna-Mite"という曲にも明らかなハツラツさと相変わらずの可愛さ、そしてヒーホーで人気を保ち続けた73歳のロニのバンジョーはあの懐かしい"Dominic"当時と同じシュアさで、父のトラッドレパートリーを中心に、1940年代のヒット曲"Have I Told You Lately..."や1970年代の"Catfish John"などの新曲、そしてインストが4曲。バックには昨年、デビッド・ブロムバーグと来日した若いネイト・グロウワーのフィドルとジェレミー・スティーブンのギター、ステュ・ガイスバートのベース。87歳のリードボーカルを支える姉妹愛と、父ポップから受け継ぐアパラチア伝統が自然な形で残される、伝承音楽でもあるブルーグラスの真骨頂「おばあちゃん」パワー作品。ムーンシャイナー誌2005年8月号にストーンマン姉妹を訪ねた、かつてのメンバー(スコッティの後任だった)森繁昇のリポートがある。

  RCSI-1087 VALERIE SMITH『Blame It on the Bluegrass』CD\1,260-(本体\1,200-)

Blame It On The Bluegrass/Where The Sun Never Shines/Slow Healing Heart/A Good Day, Lord/No Vacancy.

1997年にデビュー以来、7作目となるバレリー・スミスの2011年作6曲入りのミニアルバム。パンチの効いたハスキーボーカルが身上の元小学校教師、小柄だけど元気一杯の彼女が、ソングライターとしても多くの人に認められるフィドラーで長い間バンドメイトであるベッキー・ビューラー(現在はバンドを離れた)、バンジョーにクレイグ・スミス("Craig"ではなく"Kraig")、ギターのアーニー・エバンス、リジー・ロングの双子の妹レベッカ・ロングのベースといった陣容でソリッドなブルーグラスやバラード、ゴスペルなどをハツラツと聴かせる。

 ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷
  RG-4000098 JOHN HARTFORD『Aereo-Plain/Morning Bugle: The Complete Warner Bros. Recordings』CD2枚組\3,780-(本体\3,600-)

Turn Your Radio On/Steamboat Whistle Blues/Back in the Goodle Days/With a Vamp in the Middle/Tear Down the Grand Ole Opry/Streetcar/Nobody Eates at Linebaugh's Anymore/Old Joe Clark/My Rag 他全35曲

フラット&スクラッグスをこよなく愛し、アールとベニー・マーティンに私淑し、現在もあらゆるところで耳にする世界ヒット"Gentle On My Mind"を、映画『ドクトルジバゴ』を見たのち15分で書き上げて1968年にグラミー受賞、ハリウッドでTVスターとして成功、連続TVドラマ「探偵ディック・トレイシー」(だったはず...!?)主役のオファーを蹴ってナッシュビルに戻り、バッサー・クレメンツ、ノーマン・ブレイク、タット・テイラーという南部の自然派天才たちとアールの息子ランディ・スクラッグスをベースに、デビッド・ブロムバーグというニューヨークのヒッピーに、「テープを回し続けて……、君がマスターを仕上げるまで絶対にプレイバックは聴かないから」というコンセプトで、ただただ思いつくままに録音した1971年の『Aereo-Plain』。ザ・バンドやジャニス・ジョップリン、佐野元春などのプロデュースで知られるジョン・サイモンをプロデューサーに、ノーマン・ブレイクとジャズのデイブ・ホーランドを迎えた72年の『Morning Bugle』。ともに一般的なヒットはしなかったが、サム・ブッシュが言うように、「『Aereo-Plain』がなければ、ニューグラスは存在しなかった」のだ。「ニューグラス」というあたらしいジャンルの引き金となったブルーグラス史に残る1971年と72年の大名盤がついに米国盤として発売、しかも8曲(Can't You Hear Me Callin'/Cumberland Gap/Orange Blossom Special/Don't Let Your Deal Go Down/Back Up and Push 他)、両セッションから4曲ずつの未発表入り! ブルーグラスのみならず、アメリカン・ミュージックを愛する人、もしお持ちでなければ必携、超お勧めです。ヨーロッパ版では味わえなかった抜群の音質です。

  SCOUNT-007 BILL MONROE『Father of Bluegrass』CD\2,079-(本体\1,980-)

ビルにとって初録音となる1936年、ブルーバード録音のモンロー・ブラザーズ(本CDには1曲のみ)での最初のヒット曲"Waht Would You Give"から、ブルーグラス・ボーイズを結成、"Mule Skinner Blues"でデビューした1940年のRCA録音、そしてレスター・フラットとアール・スクラッグスを伴い「ブルーグラス」音楽の誕生を記録した1946年コロムビア録音5曲、そして孤高のハイロンサムを深めた1950年代のデッカ録音15曲など全26曲。1960年代以降の若き都会ミュージシャンとの切磋琢磨を通じて1970年代に完成、洗練されたモンロー・ミュージックとはまったく違う、抑え難い衝動に満ちた荒々しいブルーグラスが堪能できるコンピレーションである。先に発売されたフラット&スクラッグス、1948年のバンド結成から1960年代前半のヒット時代までの29曲集『Sound of Foggy Mountain Soul』(SCOUNT-002 \2,079-)や、スタンレー・ブラザーズの1947年のリッチ・R.トーン録音からコロムビア、マーキュリー、そして1960年キング時代までの25曲『Songs of Tragedy and Redemption(悲嘆と贖罪の歌)』(SCOUNT-001 \2,079-)につづく、ビル・モンロー、英国制作ならではのレーベルを超えた廉価ベスト26曲集。ブルーグラス御三家と呼ばれるモンロー、フラット&スクラッグス、スタンレーズ、そのいずれもに完璧な全曲集があるが、入門編のベストとしてはお勧めできる3作品である。

 B.O.M.特選コーナー
 ムーンシャイナー誌の特集ほか新旧問わず、今月のBOMからのイチオシ作品!
 ■最新ムーンシャイナー2013年2月号より
  PATUX-210 DARREN BEACHLEY & LEGENDS of the POTOMAC『Take Off』CD\2,573-(本体\2,450-)

表紙は昨年末亡くなったマイク・オルドリッジ、ドブロをブルーグラス以外、さまざまな音楽にも合うように変革した第一人者である。ジェリー・ダグラスさえ、とくに1973年のアルバム『Dobro』で成したマイクの偉業には及ばないと思う。そんなマイクが最後に在籍したバンド、ダレン・ビーチリーとリジェンド・オブ・ポトマックのデビュー作。カントリー・ジェントルメンからセルダム・シーンに至る米国首都ワシントン周辺のブルーグラスを表わす言葉「DCグラス」、マイク・オールドリッジ(d, steel g)とトム・グレイ(bs)という「DCグラスの顔」を据え、かつてブルーグラス・カーディナルズやカントリー・ジェントルメンですばらしいテナーを聴かせたベテランのノーマン・ライト(m)、そしてユニークなバンジョー奏法で注目のマーク・ディレイニーらと、カントリー・ジェントルメンからセルダム・シーンに至る米国首都ワシントン周辺のブルーグラス「DCグラス」の伝統を受け継ぐバンド。2010年までドイル・ローソン&クイックシルバーでリード・ボーカルとして活躍したダーレン・ビーチリーが「DCグラス」伝統のモダンなブルーグラスを聴かせる。

 
  ACD-42 MIKE AULDRIDGE, BOB BROAZMAN & DAVID GRISMAN『Tone Poem III』CD+Booklet\2,888-(本体\2,750-)

ブルーグラスとスウィングのマイク・オルドリッジがブルースとハワイアンのボブ・ブロズマンと共にデビッド・グリスマンと組んだスライドをテーマにした『トーン・ポエム』シリーズの第三作。1曲ずつビンテージ楽器を贅沢に弾き分け、使用楽器のカラーブックレットも評判の2000年作品。

  TAK-8914 MIKE AULDRIDGE『Dobro/ Blues and Bluegrass』CD\2,573-(本体\2,450-)

ドブロというカテゴリーを超えて、ブルーグラス・インスト作品として歴史に残る大名盤。ドブロという楽器の未来を根底から変えた40年前、1972年発売『Dobro』と1974年発売『Blues and Bluegrass』の2枚のLPがCD1枚になったもの。

  RC-126 渡辺敏雄『The Fiction Twins』CD\2,573-(本体\2,450-)歌詞付き

2月号では、B.O.M.社長、渡辺敏雄のデビュー作品『Fiction Twins』発表記念インタビューが掲載されています。還暦を過ぎてなお、夢を追う皆さんの先陣を切ってデビュー、そして、マイクやアンプに関するかなりのこだわり、もちろん永遠のアイドル、ブラザーデュオへの憧憬など、なかなかの読み応え。本作はブルーグラス45ではベース、シャギーマウンテンボーイズではバンジョーから現在はマンドリンを担当する渡辺敏雄が、1930年代に大ブームを巻き起こしたブラザーデュオ、中でもモンロー・ブラザーズを中心に再現した力作。よく選曲された美しいメロディーを丁寧に、モンロー兄弟が持っていた初期ドライブをうまく表現している。レスターもアールもきっとそうしたように、1960年以前のアメリカン・ポピュラー音楽の原点のひとつといえるブラザーデュオのメロディ/ハーモニーとビートを見事に再現した、秀作である。

  ARH-9063 BLUE SKY BOYS『Presenting The Blue Sky Boys』CD \2,079-(本体\1,980-)

ブラザーデュオ特集にあやかって紹介するブルー・スカイ・ボーイズ。モンローブラザーズ(単独CDは廃盤につき後述のビル・モンロー全集参照)と並んで人気を博した彼らが1966年、なんとメジャーのキャピトルから発表した驚きのオールドタイム・デュオ・アルバムの初CD化である。ビル(1917-2008)とアール(1919-1998)のボリック兄弟、モンロー兄弟と同じ1936年の初録音"Sunny Side of Life"はまだ18歳と16歳のときという! 抑え難い衝動を秘めたモンローズとは異なる、霧に包まれた深山の趣とでも言うか、そのボーカル、ハーモニー、そしてマンドリンフレーズの隅々にまで気配りの効いたゆったり悠久サウンド。本作は、1960年代のフォークリバイバルを背景にカムバックした彼ら、オリジナルのままのサウンドで、フォークブームで脚光を浴びた曲などを配し、アパラチアに伝わる伝承曲の美しさをブラザーデュオで表現する大名品。なお本作は1976年に米国伝承音楽の研究機関「ジョン・エドワーズ記念財団(JEMF)」からLPとして再発、そのときに歌詞を含む30頁の超すばらしい冊子が発行されている。本CDにはPDFデータで収められている。プリントアウト版をご希望の方は、実費にて。

  BCD-16399 BILL MONROE『Blue Moon of Kentucky: 1936-1949』CD6枚+88頁本\25,988-(本体\24,750-)

ビル・モンロー全集ボックスセットの凄い最終版。モンロー・ブラザーズとして1936年から38年、初録音からの全60曲。そして自身のブルー・グラス・ボーイズを結成して1940年と41年、ビクターに録音した全16曲。そしてコロンビアに移籍した1945年から49年までの全40曲の合計117曲に、なんと正式に発表されなかったアウトテイクが59トラック分、全部合わせて176曲が収められた全集である。……そーなんです!つまり、ブルーグラス・サウンド(スタイル)が産み出されている現場(ビル・モンロー/レスター・フラット/アール・スクラッグス/チャビー・ワイズ/ハワード・ワッツによる全28曲)、しかも彼らのミスもタップリと収められた、まさに歴史の創られている現場に立ち会えるような貴重な経験ができる優れもの! 受注注文です。

ちなみに、本作のほかの全集ボックスセットは、すべてデッカ=MCAレコードに公式録音されたもので、それぞれ『1950-1958』(BCD-154234枚組\11,550-)、『1959-1969』(BCD-155294枚組\11,550-)、『1970-1979』(BCD-156064枚組\14,438-)、『1981-1994』(BCD-166374枚組\14,438-)4セット。いずれも受注注文です。

  CO-2706 BOBBY HICKS『Texas Crapshooter』CD\2,573-(本体\2,450-)

米国のフィドラーの間でスタンダードになりつつある「5弦フィドル」、その現状を元ジューンアップルの菅沼利夫さんが紹介。バイオリン製作家である彼が、今後その製作過程をリポートします。本作はブルーグラスとカントリー(ウエスタン・スウィング)のフィドルが同時に楽しめる5弦フィドルの使い手、ボビー・ヒックスが1977年に発表した秀作。A面にウェスタン・スウィング(バディ・エモンズ、バック・ホワイト)、B面にブルーグラス(サム・ブッシュ、アラン・マンデ)という楽しい作品。

  TL-27462 HANK WILLIAMS『Lost Concerts』CD\2,573-(本体\2,450-)

1月号では1953年1月1日、ちょうど60年前のアパラチア山中で息を引き取った29歳のハンク・ウィリアムズの最晩年となる1952年の出来事を追った特集。そして2月号ではハンクとブルーグラスの接点を特集。本CD作品はその記事とぴったり重なるハンク・ウィリアムズ遺産協会所蔵のハンク最後のコンサート、1952年の2ヶ所でのライブ録音の発掘。ひと言ヒトコトをかみ締めるように歌うハンク、コメディセットやジェリー・リバーズの「オレンジブロッサム」、そして敬虔なゴスペルなどをはさみながら代表曲をつぎつぎと歌う5月のライブ。もうひとつは7月13日のサンセットパークでの録音、先の5月録音とこの7月のライブの間、6月13日に、「あたらしい曲を書いて録音したとこなんだ。面白い発音の言葉が一杯出てくるよ」と紹介する"Jambalaya"など、初めて明かされた1952年の最後のハンク、タイムライフ社が昨秋発表した貴重ライブ。最後には興味深い1951年9月14日に収録されたインタビュー(6分ほど)も含まれている。60年を経たテープ、音は良くないが、ハンク・ウィリアムズという、20世紀最大のアメリカン・ソングライターのひとりの肉声を通して、何を感じるか?

ちなみにハンクの孫、そっくりだと言われるハンク・ウィリアムズ3世の最新CD『Long Gone Daddy』(CURB-79299 \2,573-)もお勧め!!

  COMP-4580 V.A.『Pa's Fiddle Primer』CD\2,573-(本体\2,450-)

ムーンシャイナー2月号「アパラチアのオールドタイム音楽C」はローラ・インガルス著『大草原の小さな家』に登場する音楽を集めた作品シリーズ「Pa's Fiddle Project」の紹介。TV映画では「とーさん」と呼ばれていたチャールズ・インガルスがオールドタイム・フィドラーだったことから、故ブッチ・バルダサリやマット・コムらナッシュビルの一級ミュージシャンたちがオールドタイム・レパートリーを品良く演じたシリーズ3作品からのベスト集。オールドタイム音楽が「生々しく(ロウ)」なければならない訳はなく、19世紀の音楽が現代風の落ち着いたアレンジで楽しめる秀作である。

  COMP-4577D V.A.『Pa's Fiddle: The Music of America』DVD\2,573-(本体\2,450-)

上記シリーズから"Gum Tree Canoe"、"Gal I Left Behind Me"、"The Sweet By and By"、"Dixie / Battle Hymn of Republic"、"My Old Kentucky Home"ほか14曲、アメリカ人の心のふるさととも言える19世紀の音楽をランディ・トラビスほか、7人のカントリーやポップ系のシンガーたちとランディ・スクラッグスの音楽監修で仕上げたナッシュビル産TVエンタメ番組のDVD映像。ランディ・スクラッグス(g)がリーダー、ハートフォード・ストリングバンドのマット・コムのフィドルを中心に、天才フィドラー、シャド・コッブのすばらしいクロウハンマー・バンジョー、フート・へスターのマンドリンにデニス・クロウチ(bs)、チャド・クロムウェル(drums)。の個性を大切にしつつ、

 ■アール・スクラッグス一周忌
  昨年3月28日、ビル・モンローとともにブルーグラスを創ったアール・スクラッグスが88歳で亡くなった。ムーンシャイナー誌5月号での葬儀リポート以来、誌上ではさまざまな追悼をつづけているが、1月号の「アール・スクラッグス奏法」に関するきわめてマニアックな特集を執筆した村片和彦と渡辺三郎が3月末、大阪(23-24日)と東京(30-31日)で「アール・スクラッグス超ワークショップとみんなで弾きまくり!?」を企画しています。

 ちなみに以下のアール系CD在庫、ほかにフラット&スクラッグスCD全集三部作全410曲(\49,088-)と貴重DVD映像シリーズ全10巻(各\3,308-)という、問答無用の一生モノがある。詳細についてはご遠慮なく、お問い合わせください。

  COL-77627 LESTER FLATT & EARL SCRUGGS『Foggy Mountain Jamboree』CD\2,079-(本体\1,980-)

1957年10月7日にLP発売された、おそらくブルーグラス史上もっとも重要なアルバムのひとつ。アール・スクラッグスの"Earl's Breakdown"や"Flint Hill Speial"など超有名バンジョーインスト6曲とレスター・フラットの言いようのない名唱"Blue Ridge Cabin Home"や「新聞売りのジミー少年」など歌物6曲のオリジナル盤の12曲にオマケが3曲、"Dear Old Dixie"、"On My Mind"、"Pray for the Boys"(ほんとうはオマケなんかいらないけど!!)を加えた全15曲。マンドリンの影が薄いものの、1950〜60年代に「これが典型的なブルーグラス」として多くの人に認知された大名盤である。ちなみに本作のバックアップも含めたバンジョーTAB譜(TIM-3 Book\1,050-)がある。

 
  KOCH-7929 FLATT & SCRUGGS『at Carnegie Hall』CD\2,573-(本体\2,450-)

ちょうど50年前、この歴史的なライブ盤で、あの「マーサ・ホワイト!」と叫んでいた当人からの回顧ストーリー。1962年12月8日、カーネギーホールで収録され1963年8月に発売されたこの名盤に隠されたストーリーは、編集長のわれながら大ヒット。とにかくこの名盤、あのオリジナルLPに収められていたのは13曲、ところが1998年にCD化された本作には、なーんと全32曲、収録時間77分。1960年代、信じられない完成度を誇ったフラット&スクラッグスを、何度も何度も、じっくりと味わってみませんか? 50年後のムーンシャイナー2012年12月号と1月号にこのアルバムに関するすばらしい特集がある。

  WOU-8630 FLATT & SCRUGGS『Folk Songs of Our Land/ Fabulous Sound of Flatt & Scruggs』CD\2,573-(本体\2,450-)

1962年8月発売の『Folk Songs...』と1964年11月発売の『Fabulous...』の2枚のLPをCD1枚にまとめたもの全24曲。10年前の1952年に完成されたソリッドなブルーグラス(上記『Foggy Mountain Jamboree』にも収録=ムーンシャイナー2012年2月号「ジョディ・レインウォーター追悼」特集参照)とは対極の超ゆるーいブルーグラスとして当時、評価されなかった(と記憶している)アルバムだが、レスター・フラットのリズム&ボーカル崇拝者にとっては、またアールのトーン&フィンガリング・コントロール崇拝者にとっては、――とくに1962年のカーネギーホール出演と「じゃじゃ馬億万長者テーマ」のナンバーワンヒット以降となる『Fabulous...』から1967年7月の『Hear The Whistles Blow』までのオリジナル・アルバムは――もっともふたりの感情に触れることが出来る究極のフラット&スクラッグスだ!!……と、わたしは思っている。このふたりの蕩けるような円熟味と、アンクル・ジョッシュのミュージシャンシップ、ポール・ウォーレンの不器用にしてなん人もまねの出来ない味わい、そしてジェイク・ターロックの軽々としたテナーとバウンシーなベースを存分に味わってほしい。カーター・ファミリーを溺愛し、そのメロディと詞のエッセンスを見事に昇華した彼ら、その音楽性はひとえにアールに負うものだと、断じて言おう。

  SCOUNT-002 FLATT & SCRUGGS『The Sound of Foggy Mountain Soul』CD\2,079-(本体\1,980-)

イギリスから29曲を詰め込んだフラット&スクラッグス曲集。1948年の最初のセッション"We'll Meet Again Sweetheart"から、1960年発表のヒット曲"Polka on a Banjo"や1961年のアルバム『Foggy Mountain Banjo』(廃盤)からの"Groundspeed"や"Cripple Creek"まで全29曲、レーベルを越えたさまざまなセッションを網羅、多彩なフラット&スクラッグスが1枚で楽しめる廉価盤。

  WOU-1007 EARL SCRUGGS『Nashville's Rock』CD\2,573-(本体\2,450-)

1969年にフラット&スクラッグスを解散、アール・スクラッグス・レビューがデビューするまでの間、47歳のアール個人名義で1971年に発表されたバンジョーインスト集のCD化。当時、このBGM風のポップなロッキンサウンドは散々な評価だったが、わたしはこのアルバムでバンジョーのトーン、そしてアール独特(流暢ではなくなった分、アールの基本)のメロディの取り方(スリーフィンガーとの折り合い)を学んだ。当時17歳の息子ランディのほか、ナッシュビルのスタジオ・ミュージシャンたちに囲まれたアールが、当時のロックヒット曲を次々と演じる。見事なスリーフィンガーでの"hey Jude"、トラッドゴスペルが美しい大地を感じさせる"In the Gloryland"はベラの"Big Country"に通じるか!?、そして最後にオーケストラとの生指!単音弾き「明日に掛ける橋」など、アールのバンジョー天国だ。アール信奉者、必聴/必携の一枚だぞッ!!

  WOU-943 EARL SCRUGGS REVUE『Rockin' 'Cross the Country』CD\2,573-(本体\2,450-)

Travelin' Prayer/My Tennessee Mountain Home/I Shall Be Released/Will the Circle Be Unbroken/Are My Thoughts with You/Be My Woman 他全11曲

「アール・オタク」なら当然聴くべきアール・スクラッグスレビューの1974年発表作品。ムーンシャイナー誌5月号、1973年夏に小森谷巨匠の激写した表2グラビア写真のスクラッグス・レビューと同時期、アールと息子ゲイリー(bs)のリードボーカル、ランディ(g)、スティーブ(piano, moog)に、TV映画「ボナンザ」のイントロなどで知られる早弾きギタリスト、ジョーの息子ジョディ・メイフィス(drums)、レスター・フラットのナッシュビルグラスから移籍したジョッシュ・グレイブス(d)ら。ビリー・ジョエルを1曲目に、ドリー・パートンやディランからアル・アンダーソン(NRBQ)のレゲェ調から濃いロックブルーズまで、ゲイリーのボーカル3曲に、ランディのエレキギターインスト(なぜか得意のベンダーは使わない)1曲とアールの"Silver Eagle"の計5曲がオリジナル。キーボードにシェーン・ケイスター、ボーカルにデラニー&ボニー(ほんまはディレイニーと発音)のボニー・ブラムレットやリンダ・ロンシュタットらがゲスト。

  WOU-4346 EARL SCRUGGS REVUE『Family Portrait』CD\2,573-(本体\2,450-)

Tall Texas Woman/Mansion on the Hill/Tomorrow Is a Long Time/Daydream/Watching the River Flow/Wooden Nickels/One Man Show 他全10曲

「アール・オタク」なら当然聴くべきアール・スクラッグスレビューの1976年発売作品。アール、ゲイリー、ランディ、スティーブのスクラッグス一家に、ジョディ・メイフィス(drums)、ジム・マーフィー(steel g, saxophone)を基本バンドに、シェーン・ケイスターとリズムギターを加えたくらいの自前の若いバンドでナッシュビルの手堅いサウンドを創っている。ディラン2曲にハンク・ウィリアムズ名曲をカバーほか、オリジナル5曲。

  WOU-4878 EARL SCRUGGS REVUE『Strike Anywhere』CD\2,573-(本体\2,450-)

Muhammad Ali/Pick Along/Mandolin Wind/Bring It on Home to Me/Landslide/Get Along 他全10曲

「アール・オタク」なら当然聴くべきアール・スクラッグスレビューの1977年発売作品。ロッド・スチュワートの"Mandolin Wind"、サム・クックの"Bring It on Home to Me"と同様に、レスターとドックとの共演で発表した"Pick Along"など。

  WOU-3531 EARL SCRUGGS REVUE『Bold & New』CD\2,573-(本体\2,450-)

The Cabin/Our Love Is Home Grown/That's Allright Mama/Someone Like You/Louisiana Lady 他全10曲

「アール・オタク」なら当然聴くべきアール・スクラッグスレビューの1978年発売作品。のちにプロデューサーとしてメインストリーム・カントリーでも大成功を収める息子ランディのポップ嗜好が磨かれたであろうチップス・モーマンのプロデュースでポップ志向が前面に出た作品。プレスリーのプロデュースも手がけたチップスらしく、そのデビューシングルで"Blue Moon of Kentucky"のA面だった"That's Allright Mama"を60年代後半のプレスリーサウンドに載せてカバーしている。息子たちに付き合ってアールも大変だ……と思いきや、アール自身がロック/ポップ志向を持っていたのだ。

 ■ビル・キース来日
  4月中旬、ジム・クエスキン・ジャグバンドのリユニオン(東京と大阪のチケットは売り切れ)のメンバーとしてビル・キースとリチャード・グリーンが来日する。ビル・キースはツアーののち、4月14日から大阪、京都(17)、名古屋(18)、浜松(19)、横須賀(20日、バンジョー祭りにゲスト)、東京(21)の各地でワークショップ&ミニライブやジャムを企画しています。弦楽器奏法に革命的な「メロディック奏法」を提案、またアメリカ音楽のベースとなる「サークル・オブ・フィフス(5度圏)」理論を称えた偉大なミュージシャン、ビル・キースの功績を称え、そのすばらしい人柄に親しく触れようという企画です。今後のムーンシャイナー誌で詳細をお知らせします。
  ACD-59 BILL MONROE & the BLUE GRASS BOYS『Live at Mechanics Hall』CD\2,573-(本体\2,450-)

Panhandle Country/Dark Hollow/On and On/Devil's Dream/Blue Moon of Kentucky/Rawhide/I Saw the Light/Uncle Pen/Y'all Come 他全17曲

ビル・キースが「メロディック奏法」を全米に知らしめたのは、丁度50年前、1963年3月20日のビル・モンロー録音“Salt Creek”、“Devil's Dream”と“Sailor's Hornpipe”の3曲でした。スクラッグスとともに訪れたオープリ楽屋でのジャムでケニー・ベイカーに発見され、もちろんスクラッグスのいないところでブルー・グラス・ボーイズに誘われたビル、バンドに入ってすぐに録音、バンジョーがリードを取るインストという破格の扱いをされたビル・キースがブルー・グラス・ボーイズにいたのはわずか9ヶ月。その最後の頃、1963年11月16日、 マサチューセッツ州ウースターのメカニックス・ホールで若きデル・マッカーリー(g)とビル・キース(bj)、 ジョー・ステュアート(f)、ベッシー・リー・モルディン(bs)とともに行ったコンサート、当時18歳のデビッド・グリスマンが録音した貴重なライブ盤である。考えられますか皆さん!!これが53才のビル・モンロー、このパワーとエネルギー、そして年齢相応の 人間的な落ち着きや深みなどを吹き飛ばしてしまうイケイケのアグレッシブさ……。つくづく、モンローの音楽(感性=抑え難い衝動)には恐れ入る。まったく新しいバンジョー奏法を紹介したビル・キースが、70年代以降に見せたインテリジェンスに溢れたプレイではなく、モンローのアグレッシブなビートに誘われてホットなブルーグラス・バンジョーを聴かせたり、バンジョーから転向させられたデル・マッカーリーが初のリード・ボーカルに取り組む初々しさ、またジョー・ステュアートの50年代を引きずった泥臭いフィドルなどが絡み合い、モンローのエネルギーにぶつかっていく。モンローの娘、メリッサが当時のバック・オウエンズのヒット曲 "Love's Gonna Live Here"を唄うのも珍しいし、北部でブルーグラス伝道をしていたリリー・ブラザーズのビー・リリーをゲストに迎えてブラザーデュオ"What Would You Give"を聴かせる。ビーを、「ウェスト・バージニアの奴はのろいんだ……」とからかう場面など、モンローらしさも感じられる。息子にモンローとまで名付けたデビッド・グリスマンが2004年に制作、おそらく彼の音楽原点でもあった貴重な音源だ。なおビル・キースとモンローの話はムーンシャイナー3月号で詳細を明らかにする予定です。

 
 ブルーグラスお勧め作品
 (すでにニューズレターで紹介済みの作品です)
 ■ブルーグラス最近作
 今、旬なブルーグラス・アルバムたち……
  RCSI-1081 RUSSELL MOORE & IIIRD TYME OUT『Timeless Hits From the Past Bluegrassed』CD\2,888-(本体\2,750-)

Gentle On My Mind/Golden Ring (Featuring Sonya Isaacs)/The Old Home Place/Only You/Take Me Home Country Roads/Mama Tried/John & Mary 他全12曲

米国南部を中心展開する人気レストランチェーン、クラッカーバレルの店頭のみで限定発売されているサードタイム・アウトの最新『時を越えたヒット曲をブルーグラスする』作品。IBMA最優秀男性ボーカルを5回受賞という輝かしい経歴のラッセル・ムーア(g)を中心としたサードタイム・アウトがハートフォードの"Gentle On My Mind"やニューサウスの"Old Home Place"(あのコピーみたい!?)とブルーグラス・アルバム・バンドの"Big Spike Hammer"、J.デンバーの「カントリー・ロード」は真面目なブルーグラス、ドゥワップの名曲"Only You"のライブで大人気のアカペラハーモニー、スウィング名曲"My Window Faces the South"、ドン・ウィリアムズのヒットでエリック・クラプトンもカバーした"Tulsa Time"、マール・ハガード"Mama Tried"ほか、ソニア・アイザック(アイザックス)を招いたジョージ・ジョーンズ&タミー・ワイネットのヒット曲"Golden Ring"やパム・ティリスを迎えてのセルフカバー"John & Mary"等々、有名曲をブルーグラス・スタイルで演奏、ラッセルの圧倒的な唄の上手さで楽しく聞ける作品。スネアドラムやスティールギターを入れたものもあるが、ブルーグラスらしさを強烈にアピールしながら大衆向けに加工、創り上げた秀作である。

  RUR-1094 V.A.『MACC Life Goes On』CD2枚組\2,573-(本体\2,450-)

Six Feet Under the Ground/Goin Across the Sea/Highway of Sorrow/Fraulein/Rain & Snow/Panhandle County/Water Is Wide/Hard Times 他全39曲

オハイオ州フロンティアランチのブルーグラス・クラシック・フェスは現在、小児ガンと闘う子供たちを援助するボランティア・フェスとなっており、本作は2006年発表の第一作『Celebration of Life』(SKFR-9001 CD2枚組\3,360-)につづく、小児ガン寄付の最新ライブ2枚組である。現在、南部系ブルーグラスの第一線で活躍する139アーティストによる全39曲は、第一作が発表されたのち、2006年から2011年までに録音されたもの。一枚目はジョンソン・マウンテン・ボーイズのリユニオンを皮切りに、マイケル・クリーブランド&フレームキーパー、ジョッシュ・ウィリアムズ・バンド、ギブソン・ブラザーズ、ブランドン・リックマン、クレイ・ヘス、スティールドライバーズ、グラスカルズ、ジュニア・シスク、ロンサム・リバー・バンド、ロンダ・ビンセント&レイジ、ロスト&ファウンド、J.D.クロウ&ニューサウスほか。二枚目にはトニー・ライス"Manzanita"を皮切りに、シエラ・ハル&ハイウェイ111、ドイル・ローソン&クイックシルバー、サードタイム・アウト、ブルーハイウェイ、ダドリー・コンネル、ケニー&アマンダ・スミス、ジェイムズ・キング、ダニー・ペイズリー、マーティ・レイボンほか、現在のトップアーティストがずらり。その上、このフェス名物の特別企画による珍しい顔合わせなどのお楽しみが一杯。2000年、小児ガンで娘マンディを亡くしたプロモーターのダレル・アドキンスがはじめた非営利フェスMACC(Musician Against Children Cancer)は現在までに、合計59万ドルがテネシー州メンフィスの聖ジュード小児病院やYMCAなどに贈られている。現在の南部系ブルーグラス・トレンドを一望する秀作。

  COMP-4549 GIBSON BROTHERS『Help My Brother』CD\2,573-(本体\2,450-)(歌詞付)

2012年のIBMAアワードの最高賞である年間最優秀エンターテイナーに輝いたニューヨーク北部出身、現在最高のブラザーデュオといわれるギブソン・ブラザーズ。彼らの最近2011年作は自分たち、つまりブラザーデュオの真髄をストレートに表現、12曲中ティム・オブライエンらとの共作を含む7曲のオリジナルほか、ジム&ジェシーの"I'll Love Nobody But You"など、また"Talk To Me"ではクレア・リンチをゲスト。ジョー・ウォルシュのマンドリンとともにギブソンズのギミックのないすばらしいバンドサウンドが味わえる。2011年には本作が最優秀アルバムとボーカルグループ、ともに初受賞という快挙を成したギブソン兄弟、一挙に最高峰に駆け上がった。ブラザーデュオという伝統を現在に継承するもっともすばらしいボーカルグループだ。

  LDR-038 JEFF PARKER『Go Parker』CD\2,573-(本体\2,450-)

現在もっとも人気のあるブルーグラス・バンドのひとつ、デイリー&ビンセントで活躍するマンドリン奏者、ジェフ・パーカーの最新ソロ第2作。その硬質なテナーボイスを活かしたイキのいいソリッドグラスと、昔懐かしいブルーグラス名曲を配しつつ、ロン・スチュワートのバンジョーとフィドル、サム・ブッシュ・バンドのスティーブ・モウジン(g)、マイク・バブ(bs)らの基本セットに、ビル・クリフトンほかの"Plant Some Flowers by My Graveside"と、テナーボイスが冴えるレノ&スマイリーの"Let's Be Sweethearts Again"の2曲にデイリー&ビンセントと、ヘイゼル&アリスの名唱で知られるルービン曲"When I Loved You"をシア・チェリーホームズ(bj)とのデュオなどのゲスト。また、故ラリー・ライスのバリトンがトレードマークだった"How Come You Do Me Like You Do"のぶっ飛ばしバージョンほか、クラシックカントリー"Hello Darlin'"など、カバー物も楽しめる。ロンサムリバーバンドからデイリー&ビンセントと、そのテナーボイスで買われたジェフ・パーカー、面目躍如のボーカル作品である。

  KMA-0001 LOU REID & CAROLINA『Callin' Me Back Home』CD\2,573-(本体\2,450-)

圧倒的なボーカルのうまさとそのバリトンからテナーまでの幅広いレンジ、そして何でもこなすマルチプレイヤーぶりでリッキー・スキャッグスのカントリーヒットを支え、その後はドイル・ローソン&クイックシルバーで時代を創り、1996年ジョン・ダッフィ亡き後のセルダム・シーンをダドリー・コンネルとともに支えてきたルー・リード自身のバンド、カロライナの最新作である。いずれもブルーリッジ系ブルーグラスのテクニックと感覚をたっぷりと身につけたシャノン・スローター(g)とトレバー・ワトソン(bj)に、すばらしい女性ブルーグラス・ボーカルを1曲披露する妻クリスティ・リード(bs)のカロライナに、ロン・スチュワート(f)とロブ・アイクス(d)が参加、ゲストにはトニー・ライスが"Oh Kentucky"で美しいギターを、マイク・オルドリッジが最後のカントリー曲"Big Old Red Guitar"でペダル・スティールを弾いている。さすがにシュアなコンテンポラリーブルーグラス作品。

  RUR-1103 LONESOME RIVER BAND『Chrology Vol.3』CD\2,079-(本体\1,980-)

1982年結成から2012年、ロンサム・リバー・バンドの30年を記念して、かつてのLRBのヒット曲を最新メンバーへで再演する廉価三部作の完結盤である。各10曲ずつ、今回の最後の曲は、やっぱ"Sittin' On Top of the World"で締める。昨秋、1998年以来じつに14年ぶりにIBMA最優秀バンジョー奏者を獲得したリーダーのサミー・シーラー、ちょっとビンス・ギルに似たクールな歌を聴かせるブランドン・リックマン(g)、スーパーピッキンにニカッとさせられテナーボイスもすばらしい新人ランディ・ジョーンズ(m)の歌も秀逸。そしてブルーグラス・フィドル職人マイク・ハートグローブ(f)とバリー・リード(bs)。1980〜90年代のいわゆる「コンポラソリッド」をリードした彼ら、トラッドとコンポラを絶妙にバランスしつつ、ウッドベースになって「タテノリ」は影を潜め、ブランドンのセンスでDCグラスのような都会的な落ち着きを見せはじめている。新生LRBの作品として、2008年『No Turning Back』と、2010年『Still Learning』(RHY-1040, RHY-1065各\2,573-)もお勧めである。

  PC-1177 KARL SHIFLETT & BIG COUNTRY SHOW『Take Me Back』CD\2,573-(本体\2,450-)

1950年代にブルーグラスが広まりはじめるがそのレパートリーは、ホンキートンクカントリーを好むのと同じ客層だった。そんな田舎くささを目一杯、現在に再現して大人気となったカール・シフレットと、その名もビッグ・カントリー・ショウの最新作。ボブ・ウィルスやドン・ギブソン、ファロン・ヤング、フロイド・ティルマンほかのカバー、フラット&スクラッグスの"Sally Don't You Grieve"と"Mama Don't Allow"など――この2曲は実際シングル盤の裏表だったような気がするけど……。いずれにせよ、スクラッグスを意識しつつもドン・レノ・インストを選んだクリス・ヒル(ペダルスティール・リックも多用)や一昔前の切り込みフィドルに余計な装飾を入れないビリー・ハート、マンドリンのC.J.ルワンドウスキら、それぞれがアーリーブルーグラスのグルーヴを大切にした音造りでカール親父を盛り上げる。古き良き時代のブルーグラス、アーリーカントリー雰囲気をお楽しみください。

  SKFR-1013 RICKY SKAGGS & KENTUCKY THUNDER『Music To My Ears』CD\2,573-(本体\2,450-)

1曲目、ビル・モンローの"Blue Night"から、自身のクロウハンマーでドン・ストーバー"Things in Life"、そしてビル・モンローを歌ったオリジナルのストレートブルーグラス"You Can't Hurt Ham"へ、トンとんトンと3曲のトラッドグラスをつづけ、ベッキー・ビューラーとマーク・サイモスの書いたユニバーサルなゴスペル、つづいてピアノから始まるポップ調、……かと思えばふたたびモンロー調マウンテンマイナー名曲"Jerusalem Ridge"に影響されたマンドインスト"New Jerusalem"、そしてなんと!ギネスがポール・マッカートニーに次ぐソングライターと認めるビージーズのバリー・ギブが登場、昔からのブルーグラスファンだという彼の新曲"Soldier's Son"、そしてリッキーのドックを偲ぶナレーションが入りドックに捧げた"Tennessee Stud"やスタンレー・ブラザーズの濃い"Loving You Too Well"等々……。何の気負いも、てらいもなく、58歳という最良の時期を、充実したメンバーとともに「自分の耳に聴こえてくる音楽」をさまざまな角度から創る余裕にあふれたリッキー。そのメンバー、アンディ・レフトウィッチ(f)とコディ・キルビー(g)という若き超一級スーパーピッカーに、あたらしくジャスティン・モーゼズ(bj)とバリー・ベイルズ(bs)を加えた完璧なブルーグラス・アンサンブルが創るサウンド。ナッシュビル・ギタリストでソングライター、1997年のエリック・クラプトン"Change the World"の作者として知られるのゴードン・ケネディとの共同プロデュースで自身の音楽観を広げる秀作。

 ■ブルーグラス発掘・編集最近作
  RCSI-1079 GRAZZ MATAZZ『Deliquent Minor』CD\2,573-(本体\2,450-)

Mapleview Rag/Walkin'One and Only/Oh, Lady Be Good/One Morning in May/After You've Gone/Yodel Lady 他全10曲

ブルーグラス45の大塚章(m)とアルとパティ・ぺタウェイ(元)夫妻のグラズ・マタズが残した唯一のアルバム。ジェスロ・バーンズやベラ・フレックらをゲストに、マイク・オルドリッジやピート・ケネディらワシントンDC地区の優秀なミュージシャンを集め、パティの女性ボーカルを生かしたトラッドやスタンダードなど、ドーグ以降のアコースティック・スウィング作品として、1985年にワシントンDC地区の音楽家連盟のアワードショウである「ワミー」の最優秀アルバムにも選ばれた秀作。なおアルは2005年、フィンガーピッキンによるヘンリー・マンシーニ曲集『Henry Mancini, Pink Guitar』でグラミー賞最優秀ポップインストアルバムを受賞している。また大塚は昨年、念願の初ソロアルバム『First Tear』(PATUX-231 \2,573-)を発表、11月にはブルーグラス45との全国ツアーで久々に来日、ムーンシャイナー2012年10月号で大特集がある。

  RCSI-1075 OLD & IN THE WAY『Old & In The Way』CD\2,573-(本体\2,450-) 限定入荷注意!

Pig In A Pen/Midnight Moonlight/Old And In The Way/Knockin' On Your Door/The Hobo Song/Panama Red/Wild Horses/Kissimmee Kid/White Dove/Land of the Navajo. 以上全10曲

日米ともに長い間にわたって廃盤となっている大名盤がヨーロッパから限定入荷。1970年代に発表されたブルーグラス作品でもっとも売れたアルバムとされるピーター・ローワン(g)、デビッド・グリスマン(m)、バッサー・クレメンツ(f)、そしてアメリカン・ロック界のカリスマ、ジェリー・ガルシア(bs)らによる1973年、ほんの短期間だけ存在した奇跡のブルーグラス・ライブ大名作である。すでに会社がなくなった「LINE」レコードの残り物、いつなくなるか分かりません!ご注意!! なお、グリスマンの私的レーベルからから発表された同一メンバー同時期のライブCD2枚、『High Lonesome』(ACD-19 \2,573-)と『Breakdown』(ACD-28 \2,573-)も在庫あります。

 ■女性ブルーグラス&オールドタイム
  COMP-4564 DALE ANN BRADLEY『Smewhere South of Crazy』CD\2,573-(本体\2,450-)

昨秋5度目のIBMA最優秀女性ボーカルに輝く、アパラチアのど真ん中、貧しい炭坑地帯出身、デール・アン・ブラッドリーの最新作は、プロデューサーでもあるアリソン・ブラウン(bj)、おそらく初のスタジオバンド体験となるシエラ・ハル(m)ほか、ステュアート・ダンカン(f)、スティーブ・ガリー(g,harmony v)、マイク・バブ(bs)らの強力基本セット(モンロー曲"In Despair"など3曲にはマット・コムf、デビッド・ロングm、マイク・サムナーbjら)を従え、クリスタルな美声に加えて、貧しかった幼少期の影を感じさせるハイロンサムを聴かせる。パム・ティリスとの共作曲をタイトルにモンロー100年を記念した"In Despair"やシールズ&クロフツの“Summer Breeze”などのカバーほか、すばらしい仲間たちと創った2011年作品だ。

 
  THM-1208 LONESOME SISTERS & RILEY BAUGUS『Lonesome Scenes』CD\2,573-(本体\2,450-)

Adieu False Heart/House Carpenter/Little Black Train/Wayfaring Stranger/Shady Grove/Tough Luck/Shout Lulu/Troubles/Darlin' Cory 他全12曲

もう、バンド名を聞いただけで「ジン」としてしまうロンサム・シスターズ。2012年夏に紹介したCD『Deep Water』(THM-1206 \2,573-)につづいて早くも最新第5作はクロウハンマーバンジョーの達人、映画『コールドマウンテン』でも知られるライリー・ボウガスとの二度目になるコラボ(最初は2004年のデビュー作)。本作はアパラチアに古くから伝わる有名バラッドとヒムをきわめてシンプルにピュアに演じたアパラチア音楽入門にもぜひお勧めしたいすばらしい作品に仕上がっている。ウエストバージニアの国宝級トラッドシンガー、ギニー・ホウカーとトレイシー・シュワルツ夫妻の姪で、マールフェス・ソングライティング・コンテストの優勝者でもあるサラ・ホウカーとデボラ・クリフォードによる架空姉妹、ロンサム・シスターズ……なんていい名前でしょうね。その名の通り、アパラチアの暗い哀しみを背負う山の女たちを代弁する素晴らしいバラッドの数々。ふたりのオリジナルを中心にした前作『Deep Water』とともに、アパラチアン・オールドタイムの入門にぴったりの素晴らしい女性ボーカル/デュオとオールドタイム・バンジョーの魅力がいっぱいの強力お勧め秀作です。

インスト新入荷
  RCSI-1082 JOE WALSH『Sweet Loam』CD\2,573-(本体\2,450-)

Ain't No One Like You/Wolfcat Breakdown/Mole in the Ground/I Shall Be Released/Hold Whatcha Got/Sunday Morning Reel/Oh, Babe it Ain't No Lie 他全11曲

ボブ・ディランやジミー・マーティン、エリザベス・コットンにグレッグ・ブラウン、そしてトラッドの名曲を実にサラリとソフトに歌いつつ、すばらしくコントロールされたマンドリンを見事に鳴らすオリジナル・インスト5曲。ジャズの名門バークリー音楽院、現在はブルーグラス楽器も専攻に全米からブルーグラス系の俊英を集める同校、初のマンドリン専攻卒業生で、現在はギブソン・ブラザーズ(本作で2曲にゲスト)で活躍するジョー・ウォルシュの2011年作品。ムーンシャイナー誌などでサム・ブッシュやトニー・ウィリアムソン、シエラ・ハルらと肩を並べてのワークショップなどでも注目の新進マンドリニスト。いまや若者たちの導師/メンターといったダロル・アンガーを共同プロデューサーに、ボストンを中心にしたニューイングランド・ブルーグラスの若き俊英たち、ウェス・コーベット(bj)、スコット・ロウ、オウエン・マーシャル、マット・シップマン、リンカーン・メイヤーズ(g)、クレイトン・キャンベル、ロウレン・リュー(f)、カール・ドティとアマンダ・コワルスキ(bs)そしてダロル・アンガーのフィドルは実に、曲を咀嚼し技術を超えた感情の機微がさすが見事。現在の若いブルーグラス・ミュージシャンたちがいかに一音を大切にデリケートに扱うか、とても参考になる作品でもある。ジョーのマンドリンはミネソタ在住のルシアー、ロイド・ラプラント作。

 
  OB-710 V.A.『Banjo Classics from the Vaults of County Records & Old Blue Records』CD\2,573-(本体\2,450-)

What'll We Do with the Baby-O/Shortening Bread/Cluck Old Hen/Dance Around Molly/Spanish Fandango/Shady Grove/Soldier's Joy/Liberty 他全32曲

バンジョーファンに強力推薦! 1958年から最近までに録音されたさまざまな『バンジョー奏法の古典』を集めた秀作。19世紀半ば、アメリカ最初の大衆音楽として大ヒットしたミンストレルショーの主役バンジョー、その原初的な弾き方であるクロウハンマー奏法を中心に、その発展系のダブルサミングやノースカロライナ地方で発達したというアップピッキンからスリーフィンガー(ブルーグラスではない、つまりアール以前の)など、またチューニングは不明の1曲と7種類、1958年から2012年までに録音されたさまざまな伝統的な『バンジョー奏法の古典』集、カウンティ・レコードなどに残されたチャールズ・ファウロットが蒐集した、いずれも初出の貴重な埋蔵文化財である。ラジオ/レコードの影響をさほど受けなかった世代のアパラチアのマスターたち、フレッド・コックラム、カイル・クリード、ウェイド・ウォード、オスカー・ジェンキンズ、ゲイザー・カールトン、オスカー・ライト、リリー・メイ・レッドフォード、マトキー・スローターほか、そして現代のマスターピッカーたち、カーク・サッフィン、ジェレミー・スティーブンズ、セス・ボイド、マック・トレイナム、ケビン&トリッシュ・フォアー、アンディ・エドモンズ等々、それぞれのスタイルを聴かせ、"Arkansas Traveler"や"New River Train"、"John Henry"、"Back-Step Cindy"、"Johnson Boys"などでは、複数の奏者が異なったスタイルを聴かせてもいる。トラッドメロディの感じ方はそれぞれに異なる。ブルーグラス・バンジョーも同様、スタイルにこだわらず、自分に聴こえてきたものを素直に表現すればいいのだが、それが難しい……。アパラチアの伝統音楽が、なぜ現在まで伝承されつづけるのか? 19世紀から伝わるシンプルでラフと思われるアパラチアのバンジョー音楽を聴きつづけると、「あらゆる芸術と同様、微妙なニュアンスが現れ、その奥に秘められた豊穣な表現が明らかになるだろう」、とライナーノーツは勧める。

ちなみに、先にレターで紹介している『Fiddle Classics: From the Vaults of County Records & Old Blue Records』(OB-709 \2,573-)は、同様企画のフィドル版。1965年から2012年まで主にカウンティ・レコードを通じてフィドルの真髄を集めてきたリチャード・ネビンが、そのコレクションから厳選した有名曲を中心とした28曲。オールドタイムを中心にケニー・ベイカーのブルーグラスまでを網羅したトラッドフィドルの大秀作。

  SMB-1212 SLEEPY MAN BANJO BOYS 『The Farthest Horizon』CD\2,573-(本体\2,450-)

Time Lapse/Gold Rush/The Man from Danville/When the Angels Carry Me Home/Always thge One/Farewell Darling/Shucking the Corn 他全11曲

驚くべき10歳のジョニー(bj)と14歳のトミー(g)、そして13歳のロビー(f)のミッゾーニ兄弟、スリーピー・マン・バンジョー・ボーイズ。全米の話題となっての2011年作『America's Music』につづく最新第二作である。前作のヒーローカバー集から一転、近作は11曲中、なんと叔父のクリス(m)の協力でオリジナルが7曲!!(ちなみに2曲でアンディ・レフトウィッチがクリスに代わってマンドリンを担当している) 子供だと侮っては全然いけません。とくにバンジョーとギターの凄いこと……。わずか8歳のとき、バンジョーの超絶テクニックでインターネット上で100万回を越す注目を集めて、あれよあれよという間に人気を博し、2011年に全米ネットの人気トークショー『デビッド・レターマン・ショー』に出演、そのビデオは300万回の再生、同年10月発表の上記ファースト・アルバムがビルボードのブルーグラス・チャートに登場という一躍全米の話題となり、ムーンシャイナー誌11月号グラビア写真とリポートで紹介した通り、昨秋のIBMAアワードショウのフィナーレでは、約30人ほどトップバンジョーピッカーをたちを率いて、ものすごい正確なトーンでアール・スクラッグス追悼の"Foggy Mountain Breakdown"をリードした子供たち。2曲のボーカルが収められているが、歌っているのは13歳のアッシュレイ・リリー、あのリリー・ブラザーズのエバレット・リリーの孫娘だという。モンローの"Gold Rush"とオリジナルの"The Man from Danville"は長男トミーがトニー・ライスに捧げた曲という。父トムは一切口出しをしないという。今作もビルボード・ブルーグラスチャート第三位でスタートだ。

  ROU-9153 JAY UNGER & MOLLY MASON『A Fiddler's Holiday』CD\2,363-(本体\2,250-)

A Rovin' on a Winter's Night/The Snowstorm/Ashokan Farewell/Silent Night Two Step 他全11曲

オールドタイム・フィドラーとしてはもっとも成功したひとり、ジェイ・アンガー。今やスタンダードとも言えるワルツ名曲"Ashokan Farewell"を書いたのは1982年、フィドル・フィーバーのアルバムのためだった。それが1990年、公共テレビPBS大ヒットドキュメント『Civil War』(NHKでも放映)のテーマに使われ、ジェイの主催するフィドル・キャンプとともに広くフィドラーに広まった。本作は、そんなジェイと妻のモリー、そしてニューヨークブルーグラスの現代版ウェイファーリング・ストレンジャーズでも活躍した娘ルーシー・アンガーとその夫マイク・メレンダ(ふたりはフォークロックのマムマルズのメンバー)の4人が中心になって、バージニア州フレデリックスバーグにあるメアリー・ワシントン大学シンフォニー・オーケストラ(ケビン・バートラム指揮)をバックにクリスマスを中心にした冬のホリデイシーズンをテーマにしたライブ作品。スコティッシュやフレンチのトラッド・フィドルや、ジェイとモリーのオリジナル("Ashokan..."を含む)ほか、インストとボーカルをバランスよく混ぜながら、最後のケイジャン/クリオール風"Silent Night Two Step"まで、ちょっと気取ったオールドタイム・フィドルが楽しめるコンサートのライブに仕上がっている。

  RCSI-1080 RONNIE MILLER 『Brothers, Legends, and Friends.』CD\2,573-(本体\2,450-)

Sawed Off Shotgun/A-11/Look At Us/I Can See Clearly Now/Spinning Wheel/Steelin' Corn 他全12曲

チャーリー・プライドのスティール・ギター弾きとして長年活躍してきたロニー・ミラー、初のインスト作品は、ビンス・ギルとの活動で知られるスティール奏者、故ジョン・ヒューイへのトリビュート・アルバム。ゲスト・ボーカルにチャーリー・プライド、ビンス・ギル、ダレル・シングレタリー、ドーン・シアーズ他、サポートにはチャーリー・プライドのプライズメン(レジー・ルーファーのフィドルも聴きモノ)、ケニー・ボーン、テリー・ダウンズ(g)他。数々のカントリーヒットのカバーほか、ブラッド・スウェット&ティアーズ"Spinning Wheel"やドゥビーブラザーズの"What a Fool Believes"などのユニークなアレンジ、ロイド・グリーンのアレンジで知られるジョニー・ナッシュのポップヒット"I Can See Clearly Now"。またマール・ハガードのストレンジャーズのインスト"Steelin' Corn"ではロイ・ニコルズのギター研究家!?テリー・ダウンズを迎えてすばらしいギターハモを聴かせる。また、ヒューイへのトリビュートということで、彼がいたコンウェイ・トゥイティーのメドレーや10分に及ぶチャーリー・プライド・メドレーなど、聴き所満載のスティールギター作品。

 各楽器別お勧め再入荷作品
 (楽器奏法や教則、またCDに関してはミュージシャン歴豊富なスタッフがアドバイス、また楽器につきましては、本体やパーツなど、各種取り扱っています。お気軽にお問い合わせください)
 ■ギター
  GAT3-0608 KENNY SMITH『Return』CD\2,573-(本体\2,450-)

フラットピッキン・ギターのあたらしい世界を、デビッド・グリアとともに開拓していくフロントランナーのひとりケニー・スミス、『Studebaker』(SH-3869 CD\2,573-)以来14年ぶり、2枚目の2011年作ギターアルバム。アダム・ステッフィ(m)、バリー・ベイルズ(bs)、オウブリー・ヘイニー(f)、ジム・デンマン(bj)の基本セットと、自身の1935年製マーティンD-18、同年製の珍しいギブソン・ジャンボのプロトタイプ、そして伝説的なノーマン・ブレイクの1933年製マーティン・シェイデッドトップD-28という名器3本を使い分け、さらにトラッド・フィドルチューン有名曲"Black Mountain Rag"や"Billy in the Lowground"、"Arkansas Traveler"、"Cumberland Gap"、"Leather Britches"などを軸にオリジナルを配した楽しい作品。フラットピッキン・ファンにお勧めの秀作。

  COMP-4342 PHILLIPS, GRIER & FLINNER『Looking Back』CD\2,573-(本体\2,450-)

つぎつぎと凄いフラットピッカーが登場する昨今、それでもわたしはデビッド・グリアが一番すごいと思う。その自由な発想とブルーグラスの深い理解が相まって、言いようのないスリルと感動をもたらしてくれる。本作はトッド・フィリップス(bs)と、昨年バリンジャーファミリーと来日したマット・フリナー(m)とのトリオで、ビル・モンローからビートルズ、ジミ・ヘンドリックスからビル・モンローまで、さまざまなカバー曲集。ベストセラーです。同メンバーのオリジナル曲集『Todd Phillips, David Grier & Matt Flinner』(COMP-4279 \2,573-)もある。

  RC-103 TONY RICE『got me a martin guitar』CD-R\2,070-(本体\1,980-)

Freeborn Man/Faded Love/Salt Creek/Doin' My Time/Windy and Warm/John Hardy/Nine Pound Hammer/Lonesome Ruben.

わがレッド・クレイ1973年発表のトニー・ライスのデビュー作。わたしが1971年、米国のフェスで見たトニー・ライスに衝撃を受け、何度もの手紙のやり取りの末、1972年に契約成立、恥ずかしいほどの低予算ながら、意気に感じてくれたのか、すばらしいギターアルバムを創ってくれました。あまりにも有名なブルーグラス・ギターの歴史を変えた日本発トニー・ライスのデビュー作を、1973年のオリジナル・ジャケットでいかがですか? ブルーグラスギタリスト必携の1枚!

 ■バンジョー
 (ムーンシャイナー連載のチチ松村「バンジョー祭り」、世界のバンジョー音楽をお見逃しなく!!)
  PC-1147 V.A.『Ultimate Pickin'』CD\2,573-(本体\2,450-)

Clinch Mountain Backstep/Sally Ann/Steel Guitar Rag/Home Sweet Home/Dear Old Dixie 他全20曲

スコット・ベスタルが中心になって1990年代の若手スーパーピッカーたちが発表したインストシリーズのベスト集。2005年に発売されたものの会社が売却されすぐに入手不能となった作品が限定入荷。スコットのバンジョーほか、ジェフ・オートリー(g)、ウェイン・ベンソン(m)、オウブリー・ヘイニー/リッキー・シンプキンズ(f)、ロブ・アイクス/ランディ・コーアズ(d)、マーク・シャッツ(bs)、現在第一線のベテランたちが超有名インスト曲で遊ぶ至福のブルーグラス・インスト集。

  PATUX-200 CHRIS WARNER『Goin' to the Dance』CD\2,573-(本体\2,450-)

1967〜69年、ジミー・マーティンのもとで、強い右パンチを手に入れ、そのアルバム『Free Born Man』という名盤を残したクリス・ワーナー、1980年代にカムバックしてウェブコに3枚のアルバムを残して以来、久々の最新作はボーカル8曲、バンジョー・インスト6曲の全14曲。同じ「ジミー・マーティン学校」の卒業生、トム・アダムズをギターとリード・ボーカルに、マーク・サイツorディック・レアード(m)、マイケル・クリーブランドorパトリック・マッカビニュー(f)といった強力布陣で、ジミー・マーティン直系ソリッドグラスを聴かせてくれる。

 ■マンドリン
  RCSI-1051 MIKE COMPTON『Rotten Taters』CD\2,573-(本体\2,450-)

ビル・モンロー・スタイル・マンドリニストとして知られるマイク・コンプトンが、トラッド・ブルーズを中心に、バディ&ジュリー・ミラーのカバーと自作曲などをマンドリンの弾き語りで聴かせるソロ・パフォーマンス。オーストラリアのルシアー、ポール・ダフ製作のF-5(2011年)マンドリンとH-5(2009年)マンドラを使用、昨年夏オーストラリアでのスタジオ・ライブ録音。近年のテクノロジー(音程修正など)を使わず、生身のアーティスト、マイク・コンプトンを聴かせるという生録音、ディープなファンにはこの上ない究極のソロだ。

  PATUX-182 FRANK WAKEFIELD『Ownself Blues』CD\2,573-(本体\2,450-)

グリスマン一家のマンドリン・グル(導師)、フランク・ウェイクフィールドの2009年作は、最高作と言ってもいい大秀作。ジョーダン・タイスやマイケル・クリーブランドら、まさに75歳の彼にとっては孫世代のスーパーピッカーたちを得て、そのウキウキとした様子が目に浮かぶようなすばらしいブルーグラス作品。ビル・モンローよりも「モンローらしい」と言われたというフランク。本作でもその旺盛な創造力は衰えず、一聴するだけでは「バタバタバタバタ……」という印象の音の粒、その一音ずつに魂が聴こえるのは晩年のモンローに匹敵する凄さだと、わたしは思う。……そして2011年作の最近作はモンロー曲集『Tribute to Bill Monroe』。当然、凄い!!

  DGR-001 JUSTIN MOSES『Dusty Roads』CD\2,573-(本体\2,450-)

驚くべきマルチプレイヤーぶりで、現在もっともホットなミュージシャン、ジャスティン・モーゼズが2006年、20代前半のときに発表した唯一のソロ作品。マンドリン・インストがメインだが、全12曲中7曲はボーカルやハーモニーも含んですべて自分ひとりの録音というスーパーマルチプレイヤー。2000年、ブルー・ムーン・ライジングに参加、2005年にシエラ・ハルのハイウェイ111の創立メンバーとして活躍、ニューファウンド・ロードなどを経て2009年のダン・ティミンスキ・バンドに参加。現在はリッキー・スキャッグスのケンタッキーサンダーのバンジョー奏者として活躍中。要注意人物です!

 ■フィドル
  COMP-4275 DAROL ANGER『Diary of a Fiddler』CD\2,573-(本体\2,450-)

フィドル求道者ダロル・アンガーの1999年大名盤。ブルーグラス、ブルース、ジャズ、ケープブレトン(ケルト)など、さまざまな北米フィドルの第一人者をゲストに迎え、まさしく収録されているビートルズ曲"With a Little Help from My Friends"そのままの楽しい作品。ゲストは故バッサー・クレメンツ、ステュアート・ダンカン、サム・ブッシュ、ナタリー・マクマスター、マット・グレイザー、リチャード・グリーン、ブルース・モルスキー、ティム・オブライエン、そして当時10代のケイシー・ドリーセン他、フィドルの多様な楽しさが詰まったとても楽しい豪華作品。弓使いミュージシャン必聴!!

  CO-2731 KENNY BAKER『Frost on the Pumpkin』CD\2,573-(本体\2,450-)

1977年に発表された、ビル・モンロー歴代最高のフィドラー、ケニー・ベイカー(1926-2011)絶頂期の最高傑作アルバム。バックアップはボブ・ブラック(bj)、サム・ブッシュ(m)、ジョー・ステュアート(g)、ランディ・デイビス(bs)、数曲にブレイン・スプラウスがツイン・フィドル参加。ジャンゴ・ラインハルトのジプシージャズからインスピレーションを得たという超絶1曲目"Bluegrass in the Backwoods"からポルカ、ワルツ、ブレイクダウン、オールドタイミーほか、録音当時50歳、ケニーのフィドルが最も充実していた時期、7曲のオリジナルを含む大秀作である。ブルーグラスフィドラー必携の1枚!

 ■ドブロ
  RC-121 JOSH GRAVES『Just Joshin'』CD\2,573-(本体\2,450-)

1963年に発表されたジョッシュ・グレイブス(1927-2006)とジェイク・ターロック(1922-1988)、フラット&スクラッグス時代の唯一のデュオ・アルバムが3曲の未発表インスト録音を含めて、わがレッド・クレイ・レコードから初CD化。バックにはカーティス・マクピーク(bj)、チャビー・ワイズ(f)、ハワード・ワッツ(bs)ら。ジョッシュのリードにジェイクのテナーのデュオ・ボーカル物と"Dobro Rhumba"や"Just Joshin'"など6曲のドブロ・インストで構成された超貴重な全15曲。ブルーグラス・ドブロ奏者必携の1枚!

 
オールドタイム&フォーク新入荷
  RCSI-1083 MIKE COMPTON & JOE NEWBERRY『Live』CD\2,573-(本体\2,450-)

East Tennessee Blues/Sittin' On Top of the World/Lazy John/Rocky Road Blues/How Long Blues/Evening Prayer Blues/Kentucky Waltz/Rocky Island/Fly Around My Pretty Lil' Miss 他全12曲

モンローとブルースをこよなく愛して一スタイルを成したマンドリンの名手マイク・コンプトンと、オールドタイム・バンジョーの名手にしてシンガーソングライター、ギブソン・ブラザーズでヒットした“Ring the Bell”や"Help My Brother"などの作者でもあるジョー・ニューベリー(本作ではほとんどギターを担当)のすばらしく充実したライブ作品。有名フィドルチューンをイントロに、モンロー名曲やブルース、そしてジョーのなじみやすいオリジナルなどを配し、エンターテイメントとしてのライブを楽しませる秀作に仕上げている。マイクは、ビル・モンローが取り上げた1920年代オープリ最初の黒人スター、デュフォード・ベイリーの"Evening Prayer Blues"でのブルースソロの充実ぶりから、同じモンローの"Kentucky Waltz"でのロマンチックな表現まで、モンロースタイル・マンドリンの新境地を拓いていくマイクの幅広さ……、おそらくジョン・ハートフォードの薫陶によってミュージシャンとしての視野を拡げてきた彼が、まったくひとりで創り上げた昨年発表の前作CD『Rotten Taters』(RCSI-1051 \2,573-=各楽器別お勧め再入荷作品のマンドリン参照)を越えて、あらゆるシチュエーションで自信に満ちている。最後のクロウハンマーバンジョー&マンドリンによる"Fly Around My Pretty Lil' Miss"が凄いノリ、このデュオはこの興奮から生まれたのか?と思わせるすばらしさだ。もちろん、すばらしいブルーグラス作品でもある。

  OB-710 V.A.『Banjo Classics from the Vaults of County Records & Old Blue Records』CD\2,573-(本体\2,450-)

バンジョーファンに強力推薦! 1958年から最近までに録音されたオールドタイム『バンジョー奏法の古典』を集めた秀作。インスト新入荷参照。

 オールドタイム&フォークお勧め作品
  THM-1208 LONESOME SISTERS & RILEY BAUGUS『Lonesome Scenes』CD\2,573-(本体\2,450-)

Adieu False Heart/House Carpenter/Little Black Train/Wayfaring Stranger/Shady Grove/Tough Luck/Shout Lulu/Troubles/Darlin' Cory 他全12曲

もう、バンド名を聞いただけで「ジン」としてしまうロンサム・シスターズ。2012年夏に紹介したCD『Deep Water』(THM-1206 \2,573-)につづいて早くも最新第5作はクロウハンマーバンジョーの達人、映画『コールドマウンテン』でも知られるライリー・ボウガスとの二度目になるコラボ(最初は2004年のデビュー作)。本作はアパラチアに古くから伝わる有名バラッドとヒムをきわめてシンプルにピュアに演じたアパラチア音楽入門にもぜひお勧めしたいすばらしい作品に仕上がっている。ウエストバージニアの国宝級トラッドシンガー、ギニー・ホウカーとトレイシー・シュワルツ夫妻の姪で、マールフェス・ソングライティング・コンテストの優勝者でもあるサラ・ホウカーとデボラ・クリフォードによる架空姉妹、ロンサム・シスターズ……なんていい名前でしょうね。その名の通り、アパラチアの暗い哀しみを背負う山の女たちを代弁する素晴らしいバラッドの数々。ふたりのオリジナルを中心にした前作『Deep Water』とともに、アパラチアン・オールドタイムの入門にぴったりの素晴らしい女性ボーカル/デュオとオールドタイム・バンジョーの魅力がいっぱいの強力お勧め秀作です。

 カントリー新入荷
  HOTR-4606 AMBER DIGBY『The World You're Living In』CD\2,573-(本体\2,450-)

It's a Long Way from Heaven/One More Thing I Wished I'd Said/How Can I Unlove You/She'd Already Won Your Heart/Saturday Night 他全14曲

正統派の女性ホンキートンク・シンガーとして、知る人ぞ知るアンバー・ディグヒー、待望の最新作。両親、そして義理の父ともにロレッタ・リンやコニー・スミス、ファロン・ヤングやロニー・ミルサップ、オズボーン・ブラザーズなどで活躍したプロ・ミュージシャンで、幼い頃からオープリや『ヒーホー』の楽屋で過ごしてきたというアンバー、テキサスを本拠に堅実な活躍で次第に知られつつあるという。この最新作ではビンス・ギルとのデュエットやロイド・グリーンをフィーチャーした曲も収め、ピッグ・ロビンス(piano)、ピート・ウェイド(g)といったナッシュビルのAチームを迎え、一歩前に進んでいる。ジム・ロースバーグやディッキー・オーバービー(pedal steel)ら、ハート・オブ・テキサス・レコードのレギュラーたちがバック、そのひとりで本作でもエレキギターで貢献するランディ・リンドレイはアンバーの夫、デリア・ベル&ビル・グラントやデビッド・デイビスのウォリアーリバーボーイズ、カール・シフレットなどとも活躍してきたブルーグラス・ミュージシャンでもある。

  RCSI-1080 RONNIE MILLER 『Brothers, Legends, and Friends.』CD\2,573-(本体\2,450-)

チャーリー・プライドのスティール・ギター弾きとして長年活躍してきたロニー・ミラー、初のインスト作品。ゲスト・ボーカルにチャーリー・プライド、ビンス・ギル、ダレル・シングレタリー、ドーン・シアーズ他、詳細はインスト新入荷にて。

  SHBT-014 LYNN ANDERSON『Cowgirl』CD \2,573-(本体\2,450-)

If I Had My Boots/Bad Cowboy/I Rode in As a Stranger/All Hat & No Cattle/From the Bottom of My Heart/Cowboys Are a Girl's Best Friend/Dale Evans/Be My Cowboy/Full Moon in Bagdad/Wild Wild Women of the Wild Wild West/The Bull Rider/May the Trail Rise Up to Greet You 全12曲

SHBT-015 LYNN ANDERSON『Cowgirl II』CD \2,573-(本体\2,450-)

Ride, Ride, Ride/Turn the Herd (feat. Barry Corbin & Bob Kingsley)/Mexican Angel (feat. Rollie Stevens)/Bandita (feat. Michael Hearne)/Only the Rocks Live Forever/Buckskin Horse/Virginia City/The Loan/The Loan (Duet) [Bonus Track] [feat. Belinda Gail] 全9曲

ローズ・ガーデンの大ヒットで日本でも人気の高い、女性カントリーの大御所=リン・アンダーソンがタイトル通りカウボーイ・ミュージックに本格的に取り組んだ作品とその続編。'08年ウェスタン・ヘリテージ・アワード受賞。詳細次号にて。

 カントリー発掘、編集モノ新入荷
  BACM-395 V.A『Custom Made Hillbilly Vol.3』CD-R \2,573-(本体\2,450-)新入荷

1950年代、カントリーで知られるスターデイ社で特注(カスタムメイド)として作られたさまざまなレーベルの録音を集めた第三弾。1950年代後半、プレスリーのデビュー(1954)後、"Heartbreak Hotel"(1956)で初めてビルボードナンバーワンをヒット、文字通り世界がロカビリーブームに沸いた最中、ローカルなヒルビリーシンガーたちがカスタムメイド・レーベルに残したさまざまな音源である。

 
 カントリーお勧め作品
  FLR-478923 TIM O'BRIEN & DARRELL SCOTT『Live; We're Usually a Lot Better Than This』CD\2,573-(本体\2,450-)

Climbing Up a Mountain/House of Gold/White Freight Liner Blues/Early Morning Rain/Long Time Gone/You Don't Have to Move That Mountain/Mam And Dad's Waltz 他全13曲

「いつもはこれより、ずっと良いんだ」というサブタイトルをつけられた、ものすごい良いライブ。ともにブルーグラスをルーツに持ちつつ、その溢れんばかりの才能が噴き出し、ジャンルなんてぶっ飛ばすアメリカンルーツ系音楽界サイコーのパフォーマンスを聴かせる。ティムのオリジナルにつづいて、ハンクの"House of Gold"が、すごいゴスペルに変身、つづいてニューグラスでおなじみのタウンズ・バンザント"White Freight Liner Blues"のえげつない迫力に打ちのめされつつ、「いつもはこれより、ずっと良いんだ」と言い放つダレル。ほかにトラッドの見事なアレンジや、トム・パクストンの"Early Morning Rain"やレフティ・フリゼル"Mam And Dad's Waltz"などのなじみのメロディ、ダレルがディキシー・チックスに書いて大ヒットした"Long Time Gone"やティムが書いてガース・ブルックスでヒットした"When There's No One Around"から"Will the Circle Be Unbroken"で終わる。1980年代にホット・ライズでブルーグラスの新時代を作ったティムと、サム・ブッシュ・バンドからマルチプレイヤーとして登場して来たダレル、ともにスタイルにこだわらないシンガーソングライターとして名を確立した2000年頃にデュオとして活躍したふたり。本作録音の2005年と2006年当時すでにデュオでのツアーはしていなかったが、自分たちの子供が通う中学の基金集めに開かれたコンサートでの久々のライブだという。ふたりの強烈な音楽観が見事に溶け合い、ぶつかり、すごいオーラを発する生身!!ライブである。そう、このすごいライブはCDアルバムとして残すべしだ。

 
  BACM-385 V.A『Custom Made Hillbilly』CD-R \2,573-(本体\2,450-)

Streamliner Boogie/Patent on My Girl/Substtute for Love/Wildcat Boogie/Little Romeo 他全29曲

「B.A.C.M.(British Archive of Country Music)」という、イギリス人の凝り性を感じさせるレーベルのすばらしい新シリーズ「特注ヒルビリー」の第一弾。そう、アメリカンミュージックが爆発をはじめた1950年代、カントリーで知られるスターデイ社で特注(カスタムメイド)として作られたさまざまなレーベルの録音を集めたもの。軽快なブギウギを中心に、ロカビリー前夜のワクワクとするさまざまな地方からスターを目指したアーリーアメリカン・ポップが29曲。ほとんどが無名のままに終わったものの、誰もが時代の勢いを背負ったウキウキ感は、どれも活き活きとしたバックとともに聴き応え十分だ。考えてみれば、われわれが知るヒット曲なんてのはほんの一握り、ほとんどの時代を創った曲はこうして忘れ去られていく。……アメリカのルーツ音楽からスキッフル、そしてビートルズやストーンズを生んだ英国の凝り性にも感服のCDである。

 ■日本のアーティストお勧め集...!!
  RC-126 渡辺敏雄『The Fiction Twins』CD\2,573-(本体\2,450-)

My Long Journey Home/Little Red Shoes/Weeping Willow/Will the Roses Bloom/Little Annie/Just Because/Will the Circle Be Unbroken 他全14曲

ブルーグラス45ではベース、シャギーマウンテンボーイズではバンジョー、そして現在はマンドリンを担当する渡辺敏雄、B.O.M.社長が1930年代に大ブームを巻き起こしたブラザーデュオを再現した力作。数々のブラザーデュオがそれぞれに活躍したが、ここで再現されるのはビルとチャーリーのモンロー・ブラザーズ。のちに「ブルーグラスの父」となるビル・モンローは、その(当時すでに)圧倒的なマンドリン奏法を、兄チャーリーが作り出す初期のGラン、すなわち原初的ドライブとお洒落なメロディに乗せて他のブラザーデュオとは一線を画したグルーヴを再現。1960年以前のアメリカン・ポピュラー音楽の原点のひとつといえるブラザーデュオのメロディとビート、歌心を見事に再現した、秀作ではないだろうか?

 
  R-1190050 トリ・ユニット『Monroe』CD\2,500-(本体\2,380-)

マンドリン奏者「よっさん」こと、吉津正司が昨年12月逝った。ムーンシャイナー1月号で、秋元 慎が心のこもった追悼文を寄せている。1984年頃、「トリ・ユニット」は、中学からの同級生である吉津正司と現在プロのジャズギタリストとしてマヌーシュ(ジプシースウィング)音楽を得意とする川瀬眞司らでブルーグラスバンドとしてはじまった。そののち、吉津、川瀬ともにジャズに傾倒、ベーシスト中村尚美が2007年に参加、ジャズ・トリオとして2011年に発表したアルバム『Monroe』。タイトルはビル・モンローの訃報に接して吉津が書いたオリジナル(フィドルに足立安隆)だが、そのほかはジャズ・スタンダード、I can'st Give You Anything/Broadway/Misty/Swing 39/Take the 'sA's Trainなどを中心にしたスウィング感溢れるアコースティック・スウィング作品全11曲("Little Rock Getaway"には吉崎ひろしのバンジョー)。ムーンシャイナー誌2011年10/11月号の「よっさん」連載特集とともに、あの笑顔を偲びたい……。又、3月8日(金)にはアナザードリームで、仲間のミュージシャンが集まって「吉津正司を偲ぶ会」が開かれる。彼の美学の結晶ともいえる吉津流ブルーグラスの名曲「モンロー」も演奏される予定。

  MDCL-1528 ロンサム・ストリングスwith中村まり『Afterthoughts』CD+DVD\2,835-(本体\2,700-)

アメリカン・ルーツ音楽の香り漂う英詩によるオリジナル作品とフォーク・リバイバル時代のカバーで知られるシンガー/ソングライター、中村まりと、桜井芳樹(g)の呼びかけで集まった独自のストリングバンド・サウンドを追求するインストグループ、ロンサム・ストリングスのコラボレーション第2作。前作『Folk Session』を引っさげてこのユニットでフジロック・フェス'11に出演。そののち、神戸のグッゲンハイム邸でのレコ発ツアーを観る機会に恵まれたが、瀟洒な異人館という空間の力も相俟って満員の聴衆と共に非常に濃密な時間を過ごすことが出来た。白人ブルースのフランク・ハチソン"Worried Blues"、初期のニュー・グラス・リバイバルを彷彿されるアレンジが魅力のデッド・ソング"Cumberland Blues"、田村玄一のスティールが心地よいノスタルジックな雰囲気たっぷりの"Lucky Old Sun"、アイリッシュの香りのするディラン作"Restless Farewell"、ラグタイム風味のイントロで原さとしのバンジョーもたっぷり聞ける"Born and Livin' with Blues"の5曲の新録音と'11年のライブ録音が3曲、レコーディング風景やライブの映像を収めたDVD付という盛り沢山。本作は今年7月に逝去したベース奏者の松永孝義生前のレコーディングで遺作となった。(秋元 慎、ムーンシャイナー11月号より)

  ISG-2011 きたむらいづみ『Izumi』CD\2,800-(本体\2,666-)

2002年のデビュー作『Sweet Grass』(ISG-2002 \2,800-)につづく、北村いづみの2011年の第2作。そのフォノジェニックなボーカルを、奥沢明雄がアレンジと共同プロデュース担当して、ジミー・ロジャーズからプレスリー、ジャズやブルーグラスのスタンダードなどの5曲を散りばめつつ、フォスター"Hard Times Come Again No More"の日本語詞、そしてオリジナルが6曲、バランスよく配したポップな作品に仕上げている。バンジョーを弾きはじめた中学生の頃、70年代後半には確かマリア・マルダーに私淑し、関西のリズム&ブルース界でも活躍していた。そんな彼女が、家庭が落ち着いたのち、ブルーグラス・フェスに戻ってふたたび歌いはじめてから創りはじめたと思われるオリジナルの数々では、自分の音楽ルーツである自然や山をロマンチックに歌い込む。カントリーには尾崎孝のスティールやドブロ、徳武弘文のギター、宇戸俊秀のキーボードなど。ブルーグラスでは有田純弘(bj)、岸本一遥(f)、竹内信次(m)らに、渡辺茂(bs)、高橋結子(drums)らがリズムを支える。ムーンシャイナー2012年1月号に北村自身、2月号に奥沢明雄の寄稿した特集がある。

  PSR-0901/2 坂庭省悟『メモリアルアルバム 心の旅2』CD2枚組\4,000-(本体\3,810-)

漕げよ、マイケル/Foggy Mountain Breakdown、綿つみの唄/ぼくの古いギター、Black Mountain Rag/ギター教室/カーターファミリーメドレー 他全23曲

2003年12月、52歳という若さでいった坂庭省悟、2年前に発表された『心の旅』(完売)の第二弾。今回のアルバムは、坂庭省悟が大好きだった仲間たち、ソロ活動をはじめて以降の、宮崎勝之、有山じゅんじ、松田"ari"幸一、茶木みやこ、青木まり子と組んだMMS・PETA、そして盟友・城田じゅんじ、Shogo BRAND.でのライブ音源に加え、1970年フェスティバルホールでのマヨネーズの音源なども収録しているという。

  OTCR-003 パイレーツ・カヌー『Sailing Home』CD \2,000-(本体\1,905-)

Song of Misunderstandings/Blue Shoes/From Sea to Rocky Shore/Sailor Song/Spider Tatoo 他全11曲

大学でブルーグラスを学び!?、「For Lips」や「ふたり乗り」など、話題のバンドを経てきたマンドリンの河野沙羅が、2009年にシンガーソングライターのハント鈴加(g)とアイリッシュを学んでいた欅(けやき)夏那子(f)と出会って結成されたパイレーツ・カヌー。これまでドブロ、ベースとドラムの男性3人を加えたミニアルバムを2枚発表してきたが今回、女性3人だけで創りあげた初の11曲入りフルアルバム。河野のライブでの日本語オリジナルを気に入り一晩で英詩に書き換え自身で歌ってデモテープにしたというハント、宿命的な出会いそのままに、本作でも同様のふたりの共作となる英詩4曲を軸に、河野が日本語で歌う1曲とハント自身の英語オリジナル4曲、そして宮崎勝之とサム・ブッシュがアイドルだという河野のインスト2曲。メジャーセブンを多用した浮揚感にルーツィーな、ちょっとシュールなアコースティックサウンドで、チチ松村氏いわく、「冬の寒い時は、身体がほっこり湯たんぽ代わり、夏の暑い時は、心がすっきり風鈴みたいな、いつもいつでも側に置いておきたい音楽」と評している。京都の若い女性が3人、アパラチアルーツを感じさせる音楽を創っているというだけで舞い上がってしまう……よね。ムーンシャイナー誌2012年8月号にバンド結成の経緯やメンバー紹介がある。

またミニアルバムが2枚、2011年の第1作(RCSI-1062 \1,050-)と2012年の第2作『Too』(RCSI-1063 \1,050-)が在庫中。

  TOYU-0511 宮前ユキ『White Lightning』CD\2,800-(本体\2,667-)

Ring of Fire/Apartment #9/Today I Started Loving You Again/Honky Tonk Angels/美しい朝/Crazy Arms/うつろな日曜日/Tennessee Waltz 他全11曲

前作『Waltz of the Wind〜風のワルツ〜』以来、5年ぶりの最新作は、奥沢明雄(g,m,v)、尾崎博志(d)らにアリソン・ブラウン(bj)、マット・コム(f)、ドン・リグズビー(m,v)、マロ川端(g)、マーク・シャッツ、渡辺 茂(bs)らブルーグラス系アコースティック・セットと、村中愛靖、スリム山口、ロイド・グリーン(steel g)、ゲアリー・ウエスト(ebs)、ラリー・アマヌイック、吉田宏治(drums)らのカントリー系エレキ・セットが、優しい宮前のボーカルをフワッと包み込む。カントリースタンダード名曲とオリジナル曲をバランス良く配し、デビュー40年が近付いた大ベテランの丁寧なメッセージを届ける。

  MNJS-0001 城田純二&内藤希花『Mareka & Junji: Music in the Air』CD\2,500-(本体\2,380-)

Si Bheag Si Mhor/Mountains of Pomeroy/May Morning Dew/Eleanor Plunkett/Stor Mo Chroi 他全11曲

2011年のデビュー作『Keep Her Li!』(売り切れ)につづく、城田と内藤のアイリッシュ・デュオ最新第2作。ナターシャセブンののち1986年に渡米、そこで90年代になって出会ったアイリッシュの魅力にとりつかれ、ブルーグラス・ドライブがうまく作用したのか、米国西海岸のアイリッシュ界でサポートギタリストとしての地位を確立しとたという城田、そんな経緯はムーンシャイナー誌にもよくリポートしてくれた。一方7年ほど前、18歳のときにアイリッシュ音楽と出会ったというクラシック・バイオリンを弾いていた内藤希花(まれか)、今作ではアイリッシュハープも披露している。ふたりがデュオを組みはじめたのは2009年という。クラシックピアノからギター、バンジョーとマスターしていった抜群の音感と50年近くになるルーツ系音楽に対する感性を持つじゅんじのリズムに乗ってまれかのフィドルが見事な成長ぶり、若いってすばらしい。オカロランの超有名曲を1曲目に、暑苦しいアメリカンとは趣きの違う、涼やかなアイリッシュの響きをあっさりと、しかし十分な主張を持って聴かせてくれるすばらしい作品である。

  TFC-1461 V.A.『日本のカントリー&ウエスターン史〜オールスター競演』CD6枚組\15,750(本体\15,000-)

これは強烈です。日本のカントリー、いや、戦後の日本音楽シーンをリードした「ウエスタン」と呼ばれた全150曲を収めた化粧箱入り解説書+歌詞付きの6枚組CDです。ジミー時田、小坂一也をはじめ、寺本圭一、黒田美治、大野義夫、ロバート&ジェリー対中、井上高、石橋イサオ、カマヤツ・ヒロシ、守屋浩……、女性ではトミ藤山から宮前ユキまで。そしてバック・ミュージシャンにはホリ・プロや田辺エージェンシーなど、そののちの日本の音楽・芸能界を支える事になる重鎮たちが顔を揃える。

  UICV-1020 斎藤ジョニー CD\3,000-(本体\2,857-)

夏の正体/D.P.T./お世話になります/Helpless/ぼくの友だち/One More Time/絶品ガール 他全12曲

11月号のシャイナーズ・ペンには新潟と大阪、2ヶ所での斎藤ジョニーのライブリポートが寄せられている。昨秋のメジャーデビューミニCD『アイ・アム・ジョニー』(\2,000-)から、早々と2枚目は自身の名を冠した初のフルアルバム。前作同様、プロデュース&アレンジャーに高野勲を配し、奥田民夫や岸谷香(プリンセス・プリンセス)らが参加という話題づくりとともに、ジョニーの瑞々しいオリジナルがバリバリのJ-Popに仕上がっている。……が、ジョニー自身のバンジョーやフラットピッキンに井上太郎のマンドリンと少路健介/Rayのフィドルなどの存在感もほどほどに出しつつ、ブルーグラス出身である斎藤ジョニーをメジャーでブレークさせようという試み。J-Popの好き嫌いは別にして、バンジョーを抱えたジョニーがあちこちで見られる、そのことだけにでも応援甲斐があるというものだ。今年の宝塚でも爆発していた若者ブルーグラス・パワー!バンジョー/マンドリン/ドブロ/フィドルなどを一生懸命に弾く彼ら、そんな若者たちをわれわれがサポートしなくて、どーする!!

 映像ものお勧め作品

RCSI-1074D J.D.CROWE & NEW SOUTH 『Live from The Festival of Bluegrass & The Studio of KET』(2時間)DVD\2,888-(本体\2,750-)

Rock, Salt and Nails/Old Home Place/9 Pound Hammer/10 Degrees and Getting Colder/Beaumont Rag/Sin City/Train 45. plus 15 songs from 1999 Festival. 全21曲

伝説的な1975年のJ.D.クロウ&ニューサウス、トニー・ライス、リッキー・スキャッグス、ジェリー・ダグラスを擁したとき、唯一残るケンタッキー教育テレビでの映像(30分)が初DVD化!! しばらく前からニューサウスのライブ会場で自分たちが販売していたのだが、リージョンコード指定がされており日本では見られなかったため、B.O.M.が特別にリージョンフリーを限定生産してもらい、このたびニュースレターで陽の目を見ることになったというモノ。このメンツでのニューサウスはわずか一年ほど(日本公演含めて)しか活躍しなかったが、このバンドを境に米国ブルーグラスのバンドアンサンブルが劇的に大変革をしたといわれるほどの影響を残した、まさにチョー貴重映像である。そのメンバーのものは30分のTV番組で短いが、本DVDには1999年当時のJ.D.クロウ&ニューサウス(リッキー・ワッソン、ドワイト・マッコール、フィル・レッドベター、カート・チャップマン)によるケンタッキー州レキシントン郊外の『Festival of Bluegrass』からの15曲もオマケに収められた全21曲が楽しめる。

  RCSI-1078D V.A.『Generation Bluegrass』DVD\2,888-(本体\2,750-)(カラー72分)

Fire on the Mountain/9 Pound Hammer/Angels Rejoiced Last Night/Wayfaring Stranger 他全17曲

2012年のIBMA(国際ブルーグラス音楽協会)の年次大会WoB(World of Bluegrass)で話題となった若者、というよりティーンエイジャーたち、彼らが自分たちで「世代を超えるブルーグラス」というテーマで創り上げたすばらしい映像作品。目を疑うグリスマンの"EMD"をタイトルバックに、まず登場するのはCDアルバム『Stages』(MRR-1013 \2,573-)も好評な13歳サマンサと17歳のゼブ(g)のスナイダー兄妹、そして16歳の双子チャーチ姉妹はアリソン・クラウスに憧れ、ドーグ狙いと見受ける14歳と9歳のムーア兄弟、そしてこの映像プロジェクトを製作/監督した17歳のコリー・スミス(g)と14歳の妹ネリー(f)、12歳弟ルーク(bj)、10歳の弟エリ(m)のスミス・ファミリー・バンドの4組がそれぞれのレパートリーとインタビューでブルーグラスの楽しさすばらしさを見せ、ジェイコブ・バールソン(ブルーハイウェイのジェイソンの息子12歳)、シェーン&アレックス・エドワーズ兄弟らによる"Sweet Georgia Brown"、"Cherokee Shuffle"、"Whitewater"、"EMD"、"Minor Swing"などのジャム。ブルーグラスという音楽、年齢を越え国境を越え、共通のコードとリズムさえあれば誰とでも音楽をともに創れること、そして一緒に弾けば、それだけでもう特別な友人になれること……、ティーンエイジャーたちがブルーグラスのすばらしさを熱く語ってくれるだけで嬉しくなってしまう。舌を巻くそのすばらしい演奏とともに、コリーとゼブのすばらしいプロダクションにも脱帽!

  COMP-4519D ALISON BROWN QUARTET『Live at Blair with Joe Craven』DVD\2,573-(本体\2,450-、62分)

アリソン・ブラウン・カルテット(ABQ)の2009年作ライブDVD映像。あらゆるバンジョー・テクニックの上に独自の感性をプラスしたポピュラー音楽としての風格を持つABQ。すべての曲が落ち着いた大人の雰囲気をかもし出すアコースティック・フュージョン、それでいて琴線を刺激するブルーグラスらしい音の興奮を秘めている。ドック・ワトソンに捧げたフラットピッキンギター"Deep Gap"も楽しい。なお本作は当初上記CD『Company You Keep』の初回限定のボーナスとして付随していたものなので、ご注意ください。

  COMP-4577D V.A.『Pa's Fiddle: The Music of America』DVD\2,573-(本体\2,450-)

2012年1月6日、"Gum Tree Canoe"、"Gal I Left Behind Me"、"The Sweet By and By"、"Dixie / Battle Hymn of Republic"、"My Old Kentucky Home"ほか14曲、アメリカ人の心のふるさととも言える有名曲を軸に19世紀の音楽をナッシュビルのラブレス・カフェで収録、6月に全米公共TVネットで放映された特別企画番組『Pa's Fiddle(とーさんのフィドル)』のDVD盤。19世紀後半のアメリカ開拓を記録したローラ・インガルス著の大ベストセラー『大草原の小さな家』シリーズ、フィドラーで音楽好きなとーさん、チャールズのお気に入りでインガルス家のみんなが楽しんだ(小説に登場する)曲の数々をランディ・スクラッグスの音楽監督で現代風に再現したもの。歌手はカントリーのランディ・トラビス、ロニー・ミルサップ、ロドニー・アトキンス、新人女性アシュトン・シェパード、クリスチャンコンテンポラリーの女王ナタリー・グラント(ゴスペル音楽協会最優秀女性ボーカルを今年含め3度受賞)、ブルーグラスからリーとエレインのロイ兄妹、そして昨年ソニーからデビューした黒人学生ア・カペラ・グループのコミッテッドの全7組のシンガーが登場。バックアップにはこの日、父アールが米寿を迎えていたランディ・スクラッグス(g)がリーダー、ハートフォード・ストリングバンドのマット・コムのフィドルを中心に、シャド・コッブのクロウハンマーバンジョー、フート・へスターのマンドリンにデニス・クロウチ(bs)、チャド・クロムウェル(drums)。7人のカントリーやポップ系のシンガーたちの個性を大切にしつつ、19世紀のアメリカ、小説『大草原の小さな家』に書き留められた家族の音楽を、音楽学者の解説で背景を紹介しながら、現代風に紹介するすばらしいTVエンタメ番組だ。

  CW-TTJ1D THE TIME JUMPERS『Jumpin' Time』DVD\3.308-(本体\3,150-)(2時間)

ナッシュビルのステーション・インで毎週月曜日に繰り広げられる懐かしいカントリーウェスタンからカウボーイ&ヒルビリー・ジャズの大セッション、タイム・ジャンパーズの超ハッピーライブ映像。ビンス・ギルをはじめナッシュビルの超一流セッションマンが、「ただ楽しみのために集まって」創る音楽には、たっぷりと愛情がこもっている。ゆったりと座って、ハッピーなエンタメをお楽しみ!!

 教則ものお勧め
 下記のほか、教則に関しては演奏レベル/ニーズに応じて、ご相談ください。
  ACU-RS3 RON STEWART『The Fiddlers of Flatt & Scruggs』DVD\5,198-(本体\4,950-、67分、楽譜付)

The Girl I Love Don't Pay Me No Mind/We'll Meet Again Sweetheart/My Cabin in Carolina/No Mother or Dad/Why Don't You Tell Me So/Earl's Breakdown/Thinking About You/Honey You Don't Know My Mind/Foggy Mountain Special/Let Those rown Eyes Smile at Me/Shuckin' the Corn.

これは嬉しい!!わが憧れのブルーグラス・フィドルの最高峰のひとつ、ジミー・シューメイト"We'll Meet Again Sweet Heart"の完全コピーをはじめ、導師ベニー・マーティンやハウディ・フォレスターからポール・ウォーレンほか、ブルーグラス・フィドル奏法の一翼を担った歴代フラット&スクラッグスのフィドラーたちのすばらしいイントロや間奏の数々を、3歳でフィドルを弾きはじめてから常にターンテーブルにはF&Sのレコードが回っていたというロン・スチュワートが、自身の手癖も含めて見せてくれるぞ!!……憧れのあの名間奏がこんな風にして弾かれていたのだという感動名作である。

 
  RW-TAB ROLAND WHITE『Approach to Bluegrass Mandolin』CD2枚組+Book\6,090-(本体\5,800-)

ローランド・ホワイトのブルーグラス・マンドリン入門教則CD2枚組+60頁タブ本。「キャベツ」から"Jerusalem Ridge"までブルーグラス・スタンダードの全32曲、その暖かい人柄に包まれながら、とてもおいしいブルーグラス・マンドリンの本質を、初心者から中級者までのレベルで学ぶことができる。

RW-CTAB CLARENCE WHITE『The Essential Clarence White Bluegrass Guitar Leads』102頁Book+CD2枚組\6,930-(本体\6,600-)

不世出の天才ギタリスト、クラレンス・ホワイトの教則本が兄、ローランド・ホワイトとその妻ダイアン・ボウスカの手によって完成。クラレンスの奏法の基礎となったクロスピッキンを14曲、みっちり学べる秀作。14曲のオリジナル録音CDと、ローランドやミッシー・レインズ(bs)によるリズム・トラックのカラオケCDの2枚組、そして各曲ごとにスティーブ・ポティアとマット・フリナーによる詳細な技術解説と楽譜とタブ譜。また、本書にローランドが書いたホワイト家とクラレンスや家族、そしてその音楽軌跡は、ムーンシャイナー誌2010年3月号から10月号まで、8回の連載で翻訳されている。

 楽器、その他……
楽器メンテナンス承ります!!

バンジョー、マンドリン、ギター、フィドル等々、長年お使いの愛器のメンテナンス引き受けます。各楽器のエキスパートによる修理、調整で甦ります。何なりとご相談下さい。

  BOOK-48 TOM PIAZZA『The Southern Journey of Alan Lomax:Words,Photographs and Music』Book+CD \4,515-(本体\4,300-、134頁ハードカバー写真集)

われわれが愛してやまないアメリカ南部ルーツ音楽、ブルーグラスもジャズも、そこに生活した人々と土の中から生まれるべくして生まれた音楽である。そんなルーツ音楽が商業発展をはじめた同時期、ラジオやレコードという文明の利器に「毒」される一歩手前の姿(音源と写真)を、アメリカ国会図書館に収めたアラン・ロマックス。その彼が1959年と60年、初めてドイツ製マイクにステレオ・レコーダーを持ってバージニア、ジョージア、アラバマ、ミシシッピー、ケンタッキー、テネシーを訪ねて、アパラチアン・トラッド、オールドタイム、カントリーブルース等々、貴重な音源のフィールド採集/録音の旅、「サザン・ジャーニー(南部旅行)」の様子を、当時の貴重な写真と選びぬかれた音源と共にトム・ピアッザが纏め上げた力作。写真に残された南部の人たちの生活、表情から「音」が聴こえてくるアメリカ南部音楽ファンに、そのより深い理解への大きな助けとなる強力お勧めです。ホンモノのフォーク(民の)ソングがどういう意味なのか、レッドベリーを発掘、ウッディ・ガスリーやピート・シーガーの活動を支え、60年代フォーク・リバイバルに多大な影響を与えたアラン・ロマックスがその根っこを見せてくれる秀作である。

 輸入雑誌
 (以下の4誌は英語版で、共にバックナンバーも豊富に取り揃えています。気になるアーティスト等の特集等についてはお問い合せ下さい。…調べる&知るの面白さをいかがですか)
 ■フラットピッキン・ギター誌
隔月刊の掲載全タブ譜対応CD付きフラットピッキン・ギター誌。ブルーグラスからスウィング/ジャズまで。一冊でさまざまな奏法が学べる。
  FGM-17.2 最新「2013年1〜2月号」CD付きBook\2,625-(本体\2,500-)

マーシー・マークサーをカバーストーリーに彼女の"Girl Django"ほか、ギター修理のマーカス・イングストロム、タブ譜はクレイグ・バンスのドロップDフィドルチューン"Duck River"、ジョー・カーは"Blue Monk"、スティーブ・カウフマン"Temperance Reel"、ジョー・カーリニはなんと"Bolero"、ジェフ・トロクスェルはマット・フリナー作"Black's Fork"、ディックス・ブルースはKey of Dの"I Am a Pilgrim"、スティーブ・ポティアはクラレンスも顔を出す"Pain In My Heart"ほか、右手のアタックを強くする練習タブや左手のフィンガーボード習熟タブなど、フラットピッキンギター上達にいたるヒントやタブ譜が音源とともに満載。

  FGM-17.1 「2012年11〜12月号」CD付きBook\2,625-(本体\2,500-)

現在、グリーンカーズのギタリスト、カール・ミナーをカバーストーリーと"Little Applegate Road"ほか、プレストン・トンプソン・ギター紹介、元ホットライズのチャールズ・ソウテルの思い出、ウィンフィールド2012の特集ほか。定期コラムでは12月らしく"Silent Night"、"It Came Upon A Midnight Clear"、"Greensleeves(What Child Is This)"などのクリスマス曲、そして"Under the Double Eagle"、"New Camptown Races"ほかのタブ譜満載。

バックナンバーが品切れになりつつあります。現在庫は以下のとおりです。発行月とは無縁のギター教則モノとしてぜひお手許に!! 各CD付\2,625-

2006年7/8月号(FGM-10.5)、2007年1/2月号(FGM-11.2)、2008年3/4月号(FGM-12.3)、2009年7/8月号(FGM-13.5)、2009年11/12月号(FGM-14.1)、2010年1/2月号(FGM-14.2)、2010年3/4月号(FGM-14.3)、2011年5/6月号(FGM-15.4)、2011年7/8/月号(FGM-15.5)、2011年9/10月号(FGM-15.6)、2012年5/6月号(FGM-16.4)。

 ■バンジョー・ニューズレター誌
  世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載(ウェブサイトから「MP3」で音源入手可!!)、バックナンバーもお問い合せ下さい。探しておられるタブ譜の曲名や演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探します。収蔵曲のCDやDVDなども在庫していますので、お問い合わせください。
  BNL-13/01 最新2013年1月号 \525-

懐かしや!アンディ・オウエンズと来日したジェフ・スロギンズのカバーストーリーとタブ譜は"Woodland Arch"と"Boundary Hunter"、そのほかアール・スクラッグスはシラブルで弾く"Walking the Floor Over You"、ハーモニー研究「枯葉B」、トム・アダムズは「発見されるのを待つ音たち」と題したちょっとしたアイデア集、バックアップは"Old Spinning Wheel"、初心者コーナーはコード進行のパターンリストほか、オールドタイム・コーナーと、バンジョーに関する話題満載40頁。

 
  BNL-12/12 2012年12月号 \525-

フィールド・レコーディングの研究家でフォーク・バンジョー奏者のスティーブン・ウエイドのカバーストーリーとタブ譜は"Rocky Hill"、"Arcade Blues"、"Banging Breakdown"、そのほかトム・アダムズはキーオブ「D」での"New River Train"、フレッド・ゲイガーのジャンゴ・ラインハルト"Are You in the Mood"、イアン・ペリーのフィンガーボード探索はデビッド・グリスマン"EMD"、アール・スクラッグスは50年代のライブから"Sawing on the Strings"などのタブ譜に、アレン・バンジョー社など。

  BNL-12/11 2012年11月号 \525-

スティープ・キャニオン・レンジャーズのグレアム・シャープのカバーストーリーとタブ譜は"Knob Creek"ほか、"Nine Pound Hammer"、エリック・ワイズバーグ"Duelling Banjos"、初心者はフィドル定番"Big Sciota"、コードメロディは「枯葉」、アール・スクラッグスはスクラッグス&フレンズのライブから"In the Pines"、トム・アダムズは"Skip to My Lou"とサークル・オブ・4thほか、アーサー・ハットフィールドのバンジョー工房インタビューなど、バンジョーに関する話題満載40頁。

  BNL-12/10 2012年10月号 \525-

セルダム・シーンのベン・エルドリッジをカバーストーリーのインタビューに、"Heartsville Pike"のタブ譜ほか、フィンガーボード探検"Crazy Creek"、キーGでハイポジのトム・アダムズ"Home Sweet Home"、ジェイソン・スキナーによるレノ・スタイルでの"Dixie Breakdown"、バックアップはキーCで"Wildwood Flower"、クロウハンマーはフランク・リーのインタビューほか、ウォルト・コーケン最新CDなど。

  BNL-12/09 2012年9月号 \525-

ロン・コディーのカバーストーリーはトニー・トリシュカによるインタビューとタブ譜はジャズ・スタンダードの"It's Only a Paper Moon"ほか、今月はジャズ・バンジョー特集号と銘打って、ベラ・フレックのマーカス・ロバーツ・トリオとの“Crossing the Imaginary Divide”、カイル・タトルによる“Autumn Leaves”のハーモニー、フレッド・ゲイガー“Cheek to Cheek”ほか、トム・アダムズのハイポジションにおける2弦のメロディはyoutube画像つき、初心者は"You Are My Sunshine"、 "Goodbye Liza Jane"、"I’ll Fly Away"など。

  BNL-12/08 2012年8月号 \525-

アラン・マンデがインタビューするトム・ムーアをカバーストーリーに、彼の"Merrywang Heart (for Tony Ellis)"のタブ譜ほか、アール・スクラッグスはライブでの"Life of a Poor Boy"、トニー・トリシュカ・バンジョー教室から"Redwing"、ジャネット・デイビスは、アールの"My Little Girl in Tennessee"のリードとバックアップ解析、トム・アダムズは典型的なキックオフ・フレーズ紹介、初心者の"Wabash Cannonball"と"You Are My Sunshine"、そしてクロウハンマーの数々など。そのほか、ファーガソン製パーフェクトピッチ・カポやパット・クラウドとハーモニカのデビッド・ナイディッチのアルバムなどの紹介など。

  BNL-12/07 2012年7月号 \525-

リトル・ロイ・ルイスと故ダグ・ディラードをカバーに、ブルーグラス界最高のショーマン、リトル・ロイの楽しいインタビューと"Keep on the Firing Line"、5月16日に亡くなった故ダグ・ディラードの特徴解析と"Dixie Breakdown""Hickory Hollow"。そのほか、ビル・エバンズ最新CD『In Good Company』から"Big Chief Sonny"、ビル・キース"Boston Boy"(1976年、デビッド・グリスマンのラウンダーアルバムより)、スウェーデンのトラッドバンド、ヴェーセンの"Hasse A's"と"Stamlaten"、フレッド・ゲイガーのコード遊び!?はスタンダードの"Rosetta"、初心者は"Wabash Cannonball"、オールドタイムは"Lorena"ほか。

  BNL-12/06 2012年6月号 \525-

ジャム特集号としてジャムの心得などのほか、カバーストーリーは英国のジョン・ドウリングとそのすばらしくユニークな奏法(インタビュワーはレオン・ハント)とタブ譜は"Rocker Shuffle / Lady Madonna"ほか、アールはさまざまなバックアップ例のほか"Whiskey Before Breakfast"、トム・アダムズはハイポジション"Old Home Place"ほか。

  BNL-12/05 2012年5月号 \525-

アール・スクラッグス追悼特集号が再入荷です。正規印刷物がなくならない内に、ぜひどーぞ!!

  BNL-12/04 2012年4月号 \525-

東京ディズニーランドにも来ていたロス・ニッカーソンのカバーストーリーと"Roundhouse"ほか、セサミストリートの人形でバンジョー奏者の蛙の「カーミット」のインタビューと"Rainbow Connection"、ブラッド・ペイズリーとのバトル"Man or Frog?"、アール・スクラッグスとラウドン・ウェインライトIIIの"Swimming Song"、トム・アダムズのハイポジションでの7thブルースほか。

  BNL-12/03 2012年3月号 \525-

ノーム・ピケルニーのカバーストーリーと"Jim Thompson's Horse"と"Fish & Bird"……凄いんです!ほか、タブ譜はスティーブ・マーティン"The Great Remember"、アール・スクラッグス"Before I Met You"、アレン・シェルトン"She Left Me Standing on the Mountain"、トム・アダムズ"Your Cheatin' Heart"など。サイトからYoutubeなどで確認できるようになっている。

  BNL-12/02 2012年2月号 \525-

バンジョー・ネック製作などで有名なロビン・スミスとアラン・マンデの表紙、タブ譜はマンデ"Dapple Patti"、ビル・エマーソン"Grandma's Tattoos"のバックアップ、フレッド・ガイガーのデューク・エリントン"In A Sentimental Mood"コードほか、"Angeline the Baker"や"Hot Corn Cold Corn"などのタブ譜。

  BNL-12/01 2012年1月号 \525-

品切れ中!

■ブルーグラス・アンリミテッド誌
 米国の最大のブルーグラス月刊専門誌。お探しの記事などバックナンバーもお問い合わせください。
  BU-13/02 最新2013年2月号 \840-

ジム・ローダーデイルのカバーストーリーほか、マンドリンのスーパーピッカー、アラン・バイビー、ギター若手ジョーダン・タイス、オハイオのジェッツ・クリークなどの特集ほか、米国ブルーグラス情報満載の56頁

 
  BU-13/01 2013年1月号 \840-

サム・ブッシュを表紙に恒例の全米ブルーグラス・フェスリスト(数百箇所)と、ブリストル・リズム&ルーツ・リユニオン・フェス、ルディ・フェス、マウンテン・オープリハウスなど、各地のイベント特集に連載コラムほか。

  BU-12/12 2012年12月号 \840-

サード・タイム・アウトとマイク・オルドリッジがカバーのほか、IBMAのWoB週間特集、コミックバンド「クレバーリーズ」、パテント・ペンディングの特集ほか。

  BU-12/11 2012年11月号 \840-

ラリー・スパークスをカバーストーリーに、ラルフ・リンズラー、シャノン・スローター、スタンレーズのリッチRトーン録音でマンドリンを弾き、ロンサム・パイン・フィドラーズに"That's Why You Left Me So Blue"ほか名曲を残し、レッド・エリスとの活躍など、アーリー・ブルーグラスの隠れた立役者ジミー・ウィリアムズなどの特集ほか。

  BU-12/10 2012年10月号 \840-

ラリー・コードルのカバーストーリーに、ジョッシュ・グレイブスのフラット&スクラッグス時代、デル・マッカーリー・バンドで20年を過ごしたジェイソン・カーター、ワシントンDCの名物DJケイティ・デイリーらの特集に10月号恒例のブルーグラス・タレント名鑑。

  BU-12/09 2012年9月号 \840-

スティーブ・キャニオン・レンジャーズをカバーストーリーに、DCグラスの新しいレーベル、パタクサント・レコード、故ラリー・ライスの思い出、東京の米軍基地で育ったブルーグラス・ミュージシャン/評論家のジョー・ロスの「ブルーグラス・ソングライター神話」などの特集ほか。

  BU-12/08 2012年8月号 \840-

トラッドグラスの王道を行くジョー・マリンズ&レディオ・ランブラーズをカバーストーリーに、ムーンシャイナーで紹介したドックとアールの出会いと友情や盲目であったけれども大工仕事か電気工事まで、さまざまなことをやってのけた故ドック・ワトソンの私生活に関する話題、今春来日したテリーとシンディ・バウカム夫妻ほか。

  BU-12/07 2012年7月号 \840-

ドック・ワトソン、エバレット・リリー、ダグ・ディラード追悼のほか、ジェイムズ・アラン・シェルトン、デイリー&ビンセントのゴスペルについて、ビル・モンローとピーター・ローワンのデュオ名曲"Midnight on the Stormy Deep"のルーツがドイツのロマン主義にあるという話題ほか、尾崎兄弟のアルバム『Till We Meet Again』がレビューで好評を得ている。

  BU-12/06 2012年6月号 \840-

ヤンダー・マウンテン・ストリングバンドのカバーストーリーに、アール・スクラッグス追悼第2集「ブルーグラス・メモリーズ/ルイーズ・スクラッグス」、「アール・スクラッグス天才のサウンド」、「アール・スクラッグス葬儀リポート」ほか。

  BU-12/05 2012年5月号 \840-

アール・スクラッグス追悼特集号。品切れ中!

  BU-12/04 2012年4月号 \840-

ブルーグラス・ハイウェイのカバーストーリーほか、1970年のダグ・ディラード&エクスペディション(バイロン・バーライン/ロジャー・ブッシュ/ビリー・レイ・レイザム)訪問記、ノースカロライナのニュブルー、インテリタッチ・チューナー探訪ほか。

  BU-12/03 2012年3月号 \840-

アンリミテッド誌3月号の恒例「楽器特集」は、ベアード・ギターズ、マンドリン族楽器について、アジア産ノースフィールド楽器、ストラップ専門「ラコタ・レザー」、バージニア州ゲイラックスのるしあー、ジミー・エドモンズらの特集ほか。

  BU-12/02 2012年2月号 \840-

チャーリー・サイズモアのカバーストーリーほか、シエラ・ハル、バディ・グリフィン、IBMM「ビル・モンロー生誕100年」リポート特集など。

  BU-12/01 2012年1月号 \840-

1月号恒例、全米ブルーグラス・フェス・ガイドほか、フロリダ州のライブ・オーク・フェス、メイン州のトーマス・ポイント・ビーチ・フェスの特集や、ブルーグラスを支える女性パブリシスト特集などのほか、米国ブルーグラス情報満載の96頁。

 ■オールドタイム・ヘラルド誌
 内容の濃いオールドタイム音楽専門誌。アメリカン・トラッド音楽研究に必読の良書!!バックナンバーが揃っています。お問い合わせください。
  OTH-1303 最新第13巻3号 \1,260-

アルバート・ハッシュ・メモリアル・フェスのリポート、ミズーリ・フィドラーのR.P.クリステンソン、ウォルト・コーケンの連載「Tales from the Woods Vol.3」など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。

  OTH-1302 第13巻2号 \1,260-

全米フェス&キャンプガイド特集のほか、西アフリカ・ガンビア共和国ジョラ族のアコンティング奏者ラエモウアヒュマ・ジャッタのインタビュー、ウォルト・コーケンの「ハイウッド・ストリングバンドからの逸話A」は「ショッティーシュ(ボヘミア起源のダンス)」など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。

  OTH-1301 第13巻1号 \1,260-

ダン・マーゴリーズ「ハンドメイド弦〜猫と馬の尻尾から生まれる音楽」をメイン特集に、アート・ローゼンバウム「北部ジョージアでの1日」、ウォルト・コーケン「ハイウッド・ストリングバンドからの逸話」シリーズ第1回など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。

 月刊『ムーンシャイナー』
 1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌、30年目です。
■定期購読:1年¥6,000-半年¥3,300-

お申込はお葉書やお電話、ファックスやメールでご希望の購読開始月をお知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからでもご自由です。

■バックナンバー:各¥525-。

下記以外にも、アーティストや知りたい事をお知らせ下さい。掲載号を探してお送りします。

  MS-3004 最新2013年2月号(通巻352号)\525-

ドブロのマイク・オルドリッジのカバーで追悼特集「ブルーグラスを変えたドブロ奏者」ほか、ブラザーデュオ秀作を発表した渡辺敏雄、かつてジューンアップル誌のスタッフだった菅沼利夫「5弦フィドルへの道@」、ラジオ関西「カントリーミュージック・トラベル」が今年20年、950回目を迎えているDJ阿部和則のリポート、1946年のブルーグラス誕生の年にオープリで出会った?ハンク・ウィリアムズとビル・モンローなどの特集ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

 
  MS-3003 2013年1月号(通巻351号)\525-

アール・スクラッグスの右手の表紙写真にメイン特集は、村片和彦のアール・スクラッグス奏法解析「俺、アールやもん」と、先月号の50年前のフラット&スクラッグス『カーネギーホール』で「マーサ・ホワイト!」を叫んだ本人の当時のリポート「アール・スクラッグス異聞」ほか、市川慎一郎のボジョアギター“Slope D”「バンジョーキラー」修理リポート、若手ドブロ宣言「ドブロだって主役!」、60年前の1953年1月1日にアパラチア山中で息を引き取ったハンク・ウィリアムズの最後の1年ドキュメント、フットヒル・ドライブ「アメリカツアー記」などの特集ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

  MS-3002 2012年12月号(通巻350号)\525-

50年前のフラット&スクラッグス『カーネギーホール』カバーストーリー特集ほか、1月に盛岡から沖縄まで、全国12ヵ所をツアーする井上太郎の「TARO & JORDAN」、千日前ブルーグラスアルバムバンドが伝えるアーリーブルーグラスの魅力!、手島家のマールフェス珍道中記B最終回、名古屋大学ブルーグラスの「本場に学ぶ!ナッシュビルとIBMAのWoB体験」ほか。

  MS-3001 2012年11月号(通巻349号)\525-

11月号恒例のIBMAアワード大特集号で現在の米国ブルーグラス・トレンドを一挙紹介のほか、16年ぶりに全国8ヵ所をツアーするブルーグラス45、手島家のマールフェス珍道中記A、名古屋大学ブルーグラスの「本場に学ぶ!ブルーリッジ紀行」ほか。

  MS-2912 2012年10月号(通巻348号)\525-

初のソロアルバム『First Tear』を発表した大塚章のカバーストーリーほか、フィクション・ブラザーズのハーウィ・ターナウアー来日、ドイル・ローソンIBMA名誉の殿堂入り、手島家のマールフェス珍道中記@、アール・スクラッグス追悼C「続・誰がブルーグラスを創ったのか?」、米国大学生の卒論「日本ブルーグラス研究B」旅行記最終回、ドック・ワトソン追悼Bほか!

  MS-2911 2012年9月号(通巻347号)\525-

10月来日予定の若手ウエストコースト派ブルーグラス、フェアウェル・ドリフターズのカバーストーリー、アリソン・ブラウン来日、今月14〜16日に関東ツアーに挑む神戸大学の女子ブルーグラス「まろんまかろん」(箱根フェス人気投票は堂々第2位!!)、アール・スクラッグス追悼B「誰がブルーグラスを創ったか?」、オールドタイム入門A「カロライナ・チョコレート・ドロップス」、イッツアクライングタイム最終回、米国大学生の卒論「日本ブルーグラス研究」旅行記、新潟県妙高市のウエストフラッシュの30年ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

  MS-2910 2012年8月号(通巻346号)\525-

ジミー・グドローの楽器遍歴寄稿「マンドリンとの50年物語」、絵本『あなたのひとり旅(Your Lone Journey)』、アパラチアとオールドタイム音楽@、パイレーツ・カヌー、ジェイコブ・シャープ「日本ブルーグラス旅行前編」、ハワイでブルーグラス、イッツ・ア・クライングタイムB、森繁昇物語「ナッシュビル着」E、日本ブルーグラス年表1975年ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

  MS-2909 2012年7月号(通巻345号)\525-

フラット&スクラッグスに囲まれたドック・ワトソンの追悼「アールとドックの友情」をカバーストーリーに、アメリカン・ハーモニー後編「バーバーショップからブルーグラス」、スー・トンプソン来日「ブルーグラス・ハーモニー・ワークショップ」、イッツ・ア・クライング・タイム「1972年渡米A」、森繁昇D「ロストシティ・キャッツ」、第1回稲葉和裕ブルーグラスキャンプ、日本ブルーグラス年表1974年ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

  MS-2908 2012年6月号(通巻344号)\525-

アメリカン・ハーモニー前編「グレゴリオ聖歌から南部教会音楽/シェイプノート・シンギングについて」ほか、ダグ・ディラード追悼、イッツ・ア・クライング・タイム「1972年6月渡米」、森繁昇「ロストシティ・キャッツ」、小樽「グラスオーセブン」、ジェイコブ・シャープ「米国学生ブルーグラス事情」、日本ブルーグラス年表1974年ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

  MS-2907 2012年5月号(通巻343号)\525-

アール・スクラッグス追悼特集@ほか、80歳を越えてのデビューアルバム『Til We Meet Again』を発表した尾崎ブラザーズ、弦楽四重奏団スーパージャズ・ストリングス「アメリカン・フィドルの旅」に参加して、WOB2011リポート「須田ギター後編/恐怖のグルーンギター体験!?」、森繁 昇物語B、橘 俊暁、日本ブルーグラス年表1974年ほか。

  MS-2906 2012年4月号(通巻342号)\525-

今月来日するテリー・バウカムをカバーストーリーに「ブーンクリークのドライブ」を検証とサンセットドライブ2012来日ツアー特集ほか、2月に来日ツアーしたパシフィック・リム・アコースティック・オールスターズ「奇跡のセッション」リポート、ウィンターグラス2012「ブルーグラス45」、WOB2011リポート「須田ギター前編」、名古屋・鶴舞公園フェス、森繁 昇物語A、日本ブルーグラス年表再開1974年ほか。

  MS-2905 2012年3月号(通巻341号)\525-

今アメリカでもっともブルーグラスがホットな街、ボストンの女性ブルーグラス、デラ・メイをカバーストーリー。日本ブルーグラス年表総集編「1950年代〜1973年」、2011年発売ブルーグラスレコード総括、元ロストシティーキャッツ森繁 昇物語@『陽が昇るまでに』、国本武春芸歴31周年『武春まつり』、バンジョー弾き語りデュオ『マダム&スー』、WOB2011「楽器リポート」ほか。

  MS-2904 2012年2月号(通巻340号)\525-

ヨー・ヨー・マ、クリス・シーリ、ステュアート・ダンカン、エドガー・マイヤーらのブルーグラス作品『Goat Rodeo Sessions』をカバーストーリーに、フラット&スクラッグスの1952年最高の録音を生んだジョディ・レインウォーター追悼、青山学院大「ブルー・マウンテン・ボーイズの50年」、奥沢明雄「きたむらいづみ『IZUMI』について」、神戸で3月4日「オールドタイム・ジャム&ダンス・パーティ」、WOB2011「楽器関連リポート」のほか。

  MS-2903 2012年1月号(通巻339号)\525-

2月に来日するケイシー・ドリーセンのカバーストーリーほか、祝米寿!アール・スクラッグス「誰がブルーグラスを創ったか?@」、セルダム・シーン40周年記念ライブ・リポート「ジョン・ダッフィの思い出とともに」、カントリー・ジェントルメン「1972年1月17日、来日から40年」、きたむらいづみ2ndCD『IZUMI』、ヨーマ・コウコネン&バリー・ミターホフ来日、長谷川健悦の復興フェス・リポート!

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