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      B.O.M.Newsletter #393web 2013年7月10日

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INDEX

第42回宝塚ブルーグラス・フェスティバル
今月の新入荷作品
ブルーグラス新入荷
 ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷
B.O.M.特選コーナー
ブルーグラスお勧め作品
ブルーグラス古今の名作コーナー!?
インスト新入荷
各楽器別お勧め作品
オールドタイム&フォーク新入荷
カントリー新入荷
カントリー発掘、編集モノ新入荷
カントリーお勧め作品
映像新入荷
映像ものお勧め作品
教則もの
教則ものお勧め
楽器、その他……
輸入雑誌
月刊『ムーンシャイナー』
B.O.M.ご利用方法

 

今年も宝塚フェスの季節がやって来た。1971年夏、渡米して初めて経験したブルーグラスフェス、それは今まで憧れていたビル・モンローが、レスター・フラットが、そしてアール・スクラッグスが、そこにフツーにいて、一緒に楽器を弾いてくれる、そんな夢のようなところだった。……もっとも、 何年かのちにはファンとミュージシャンは隔離されていくのだが。

ブルーグラスフェスとは、だれにも気兼ねなく、時間にも制約されず、そこにいる同好の志とともに、24時間以上、ブルーグラスだけに浸れる場所のことであると、わたしは考えています。そんな場所を提供できているのだろうか……? そんなことを考え続けている内に、この夏も42年目の宝塚ブルーグラスフェスがやって来る。

なんだか今年、過去最高の参加バンド数かな?

また、東京からのバンド参加も多い。40年前の常連たちが戻って来る。「何でやねんやろ!?」と首を傾げながら、ウキウキしている。みなさん、宝塚の山奥、三田アスレチックで会いましょう!

 【第42回宝塚ブルーグラス・フェスティバル】
 

真夏の宝塚フェスが近づいて来ました。今年もブルーグラスだけの山中で思いっきりアコースティック・ライフを……!!

●8月1日(木)夕〜8月4日(日)昼

木曜夜は前夜祭ピッキンパーティ、金曜日のお昼はワークショップとお昼寝、金曜夕方からステージ・プログラムが始まります。土曜日は朝から深夜までのステージほか、お昼から(1時から各1時間)のワークショップ講師陣:宮崎勝之(m)、星川大志(d)、宮本 有(bj)、宮永浩次(g)、ジミー赤澤(f)、稲葉和裕(vocal)。

●三田アスレチック・クリークサイド・ステージ

(2010年から小川沿いの木陰に移り、お昼間も過ごしやすいですよ。椅子の持込をお勧めします)

〒669-1141 兵庫県三田市波豆川281 079-569-0024

●参加費:\3,500-(4日間通用、高校生以上)

●宿泊、キャンプ、タープ設営、ロッジ、バンガローなどは別料金。お問い合わせは上記アスレチック

●今年も神戸大学ブルーグラスが、飲食に関する模擬店を開きます。彼らの活動費にもなりますので、ぜひご利用ください。

●出演バンド:7月1日〜15日にB.O.M.サービスまで会場到着日時をお知らせください。なお、土曜日の出演時間指定はできません。また今年の土曜プログラムが一杯となれば、日曜日午前中の出演になることがありますので、ご理解ください。

●お問い合わせは、B.O.M.サービスまで

info@bomserv.com、0797-87-0561 fax 0797-86-5184

 ◆創刊30周年を迎えている月刊ムーンシャイナー、7月号(\525-)は「第26回マールフェスリポート」ほか、ジョージ・ジョーンズ追悼「カントリーソング」後編、ジェイコブ・シャープ「ミプソ」来日!、菅沼工房5弦フィドル製作記E最終回、井上 高とホームタウナーズ「50年前に活躍したプロのブルーグラスバンド」後編、学生ブルーグラス・プロファイル#6 北海道大学「兼平愛弓」、日本ブルーグラス年表#65「1977年」ほか、ネッシーエクスペディション37年目の渡米顛末記B、1911年ビル・モンローの生まれた日ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

月刊ムーンシャイナー定期購読は1年間(12冊)\6,000- 半年間(6冊)\3,300-。単冊は\525-ですが、ぜひとも定期購読をお願いします。購読開始希望月をお知らせください、早速お送りします!!

また情報提供、そしてご自由なテーマでのご寄稿など……、なにとぞムーンシャイナーにご協力を、よろしくお願いします!

 ■全国イベント・カレンダー
 以下、ムーンシャイナー誌に寄せられたイベントです(個別バンドのライブは誌面にて)。今年も、われわれの標語は、「Buy Studio Releases! ...and Go to Live Shows!!」。……日本ブルーグラス・コミュニティを活かすのはアナタです。よろしく!!

◆7月13〜14(土、日)北海道「第25回ラッキー・フェスティバル@札幌石山」札幌市南区、吉田観光農園。北国に夏を告げる妖しいフェス! 全天候ステージ、無料送迎バス、ジンギスカン、サクランボあり。(問)中原ナオヒコstove-since1988@fork.ocn.ne.jp

◆7月13〜14(土、日)新潟「第22回新潟ジャズ・ストリート」新潟、13日(土)「フェアリーテイル」で19時からグラスピッカーズ、アイランドグラス。14日(日)には「カポタスト」で、16時半からアイランドグラス、「イタリアンレストラン:ライフ」で、18時からウエストフラッシュ、グラスピッカーズ、アイランドグラスがそれぞれ1時間セットの出演。(問)佐藤俊次shun.chan@snow.ocn.ne.jp

◆7月20〜21日(土、日)大分「第19回飯田高原ブルーグラス・フェスティバル」玖珠郡、九重森林公園スキー場0973-79-2200。参加費\2000-、キャンプ設営費\500-。バンド申込は7月6日までに上尾handafes@yahoo.co.jp。(問)城崎山本歯科097-537-1141

◆7月27〜28日(土、日)宮城「第17回蔵王ブルーグラス・フェスティバル」宮城蔵王、ペンション・チャーリー。参加費\3000-。(問)唐沢cheechan@js7.so-net.ne.jp、酒寄ttyme_1216@yahoo.cojp

◆7月27〜28日(土、日)千葉「千葉ブルーグラス・サマーキャンプ」佐倉第三工業団地内大作緑地。(問)グループ・フロンティアfrontier322001@yahoo.co.jp

◆ミプソ(Mipso)

ノースカロライナ大学出身のジェイコブ・シャープ、ジョセフ・テレル、ウッド・ロビンソンによるプロとなった若いブルーグラストリオ来日

7月31日、神戸大学ブルーグラス表敬訪問

8月1〜4日、宝塚ブルーグラス・フェス

8月6日、京都、ビデオ撮影(w/パイレーツカヌー)

8月7日、広島、ビデオ撮影

8月8日、大分、十三夜、(問)山本歯科097-537-1141

8月10日、名古屋、りとるびれっじ(w/レグルス)

8月11日、仙台、ペニーレーン(w/ブルーグラスポリス)

8月12日、東京、ロッキートップ(w/ブルーグラスポリス)以上(問)亀田090-7035-1175、kmkm164@hotmail.com

総合(問)ジェイコブjacobgsharp@gmail.com

◆8月1〜4日(木〜日)兵庫「第42回宝塚ブルーグラス・フェス」三田アスレチック079-569-0024。参加費\3500-。バンド受付7月1日〜15日、詳細は本誌裏広告参照(問)B.O.M.サービス0797-87-0561、info@bomserv.com

◆8月17〜18日(土、日)北海道「第39回札幌ブルーグラス・フェスティバル」札幌、豊平峡温泉第2駐車場。参加費\2500-(温泉・カレーチケット付き)。北海道大学の学生が主催するフェス。(問)satsufes@gmail.com

 今月の新入荷作品
 (新入荷を中心に、話題作品のダイジェストです)
  RW-0001 NEW KENTUCKY COLONELS『Live in Holland 1973』CD\2,573-(本体\2,450-)

これはこれは!エライこってす。ちょうど40年前の今月15日、カリフォルニア州パームデールで演奏を終えたのち、車に楽器を積んでいたところへ突っ込んできた飲酒運転の車にはねられて29歳という短い生涯を閉じた天才ブルーグラスギタリスト、クラレンス・ホワイト。そのわずか2ヶ月前、兄のエリックとローランド、そしてハーブ・ピーダセンとともにブルーグラス魂を爆発させた未発表ライブの発掘である。ブルーグラス発掘新入荷参照。

  COMP-4610 CLAIRE LYNCH『Dear Sister』CD\2,573-(本体\2,450-)

いつまでも可憐なクレア・リンチ最新作。女性ブルーグラスの花盛りのなか、40年間変わらぬエンジェリックボイスを届けてくれるIBMA最優秀女性シンガー。そうそう、強烈ギターのマット・ウィンゲートや、噂のマルチスーパーピッカー、ブライアン・マクドウェル(21)の実力も……ご堪能!! ブルーグラス新入荷参照。

  OR-1469 ADAM STEFFEY『New Primitive』CD\2,573-(本体\2,450-)

IBMA最優秀マンドリンを最近の3年連続を含めて合計9回受賞、当代随一と言っていいマンドリン奏者アダム・ステッフィ最新第3作。妻ティナのクロウハンマーバンジョーとのデュオではじまり、ゼブとサマンサというスナイダーファミリーで活躍する10代の兄妹をフィーチャー、全曲がトラッドという、思い切ったオールドタイム・フィドル・チューンをベースにした「新しい根源」といった対義語的なタイトルの意欲作である。インスト新入荷参照。

  GRR-1003 JACK LAWRENCE 『Arthel's Guitar』CD\2,573-(本体\2,450-)

昨年亡くなったドック・ワトソンが初期のアルバムで使用、25年前にジャック・ローレンスが譲り受けた1945年製マーティンD-18「アーセル」をジャケットに、ドック、デビッド・グリスマン、サム・ブッシュ、デル・マッカーリー・バンドらをゲストに、久々に発表したギターの音色がすばらしいソロ。ボーカル中心の作品だが、インスト新入荷参照。

  DTM-025 KRUGER BROTHERS『Remembering Doc Watson』CD\2,573-(本体\2,450-)

ドック・ワトソンのレパートリーをこれほど楽しくポップにブルーグラスしてしまう、クルーガーブラザーズの実力の一端を思い知る秀作である。兄弟はそのアパラチア音楽をクラシックの高みにまで押し上げたのだが、ここではドックに学んだことを、ポップにかつシンプルにブルーグラスで表現する秀作。ブルーグラス新入荷参照。

  NSE-007 NATHAN STANLEY & the CLINCH MOUNTAIN BOYS『The Legacy Continues』CD\2,573-(本体\2,450-)

ラルフの孫、ネイサン・スタンレー(20)のソロ第二作は前作のとは一転、ブルーグラススタンダード中心の素晴らしい作品。それもそのはず、バックは自身もずっと参加していたクリンチマウンテンボーイズ。引退を目前にしているラルフのバンドと意志を継ぐのはネイサンのようだ。その実力を、ジックリと聴いてみよう!! ブルーグラス新入荷参照。

  RCSI-1090 CHURCH SISTERS『There's You』CD\2,573-(本体\2,450-)

双子の17歳、サバンナ(f)とセイラ(m)のチャーチ姉妹、アダム・ステッフィのイントロ“Bury Me Beneath the Willow”でののびのびとしたサバンナのボーカルとアドリブを聴くだけで値打ち……と思ってしまうオジサンになったサブさん。ブルーグラス新入荷参照。

  REB-1848 BIG COUNTRY BLUEGRASS『Memories of the Past』CD\2,573-(本体\2,450-)

これでどーだ!! といった真っ直ぐな田舎のトラッドブルーグラス、その名もビッグカントリー・ブルーグラス。ジミー・マーティンとこにもいた(はずの)リンウッド・ランスフォードのまっつぐなバンジョーを軸に、プンプンと匂う田舎くささが堪らないアーリーブルーグラスのココロを届けてくれる。ブルーグラス新入荷参照。

  RCSI-1091 CLINTON GREGORY BLUEGRASS BAND『Roots of My Raising』CD\2,573-(本体\2,450-)

子供のときにブルーグラスフェスでフィドラーデビュー、そののちカントリーミュージシャンの父とナッシュビルで活躍、1990年代にはカントリーヒットを飛ばしながらも不運のうちに酒とドラッグに溺れたという、カントリーソングそのままの境遇から立ち直った意欲作で、「カントリーソングとブルーグラス」というテーマの典型パターンが聴ける。ブルーグラス新入荷参照。

  BHM-005 EARL BROTHERS『Outlaw Hillbilly』CD\2,573-(本体\2,450-)

クリス・ヒルマンをして、「われわれが最初に好きになったブルーグラスのもっとも原初的な魂と歌と態度を貫く、人々が何年もの間かけて創り上げた山の嘆きを甦らせる稀有なバンド。ブルーグラスはここに健在だ」と評したサンフランシスコのブルーグラスバンド、アールブラザーズの最新第5作。これまで通り、超クライ歌詞ときついハイロンサム/スタンレーサウンドで社会の現実を掘り下げるバンジョー奏者ロバート・アール・デイビス、入魂の作品。ブルーグラス新入荷参照。

  JSP-77171 V.A.『Country Fiddle - Fine Early String Band Music 1924-1937』CD4枚組\5,775-(本体\5,500-)

1920〜30年代、南部アパラチア山脈を取り巻くように存在したオールドタイム・ストリングバンド、原初的ブルーグラスといえる録音全100曲集フォーク/オールドタイム新入荷参照

  YEP-2321 AOIFE O'DONOVAN『Fossils』CD\2,573-(本体\2,450-)

アパラチアの陰影を全身から漂わせるイーファ・オドノバン、待望のソロデビューは、クリッキドスティルなどで聴かせてくれたトラッド志向ではなく、すばらしいのだがオルタナロック系作品だ。フォーク/オールドタイム新入荷参照。

  RCSI-1092 柴田貴子/稲川友則『Accordion & Banjo』CD\2,000-(本体\1,905-)

ムーンシャイナー誌7月号で特集したバンジョーとアコーディオンというユニークな東海地方で活躍するデュオのデビュー作。インスト新入荷参照。

  HOTR-1003 KAYE TOLSON『Share My World』CD\2,573-(本体\2,450-)

ハート・オブ・テキサス・レコードからデビューしたケイ・トルソン嬢、ベーシストとしての長いキャリアに負けないストレートでしっかりとしたボーカルで聴かせる正調ホンキートンクカントリー。カントリー新入荷参照。

  JASMD-3540 V.A.『Country Brothers - The Brother Bands of Country Music』CD\2,079-(本体\1,980-)

モンロー・ブラザーズからルービン・ブラザーズまで、(広義の)カントリー音楽における「兄弟」をテーマにしたコンピレーション23曲集。ブラザーデュオからストリングバンド、ゴスペル、ブルース、ブギからジャズやロックンロールを感じさせるものまで、ルーツ音楽のルーツとなるような、家族から生まれたさまざまな音楽が一望できる。ムーンシャイナー誌5月号紹介の「知っておきたいブラザーデュオ」関連、カントリー発掘新入荷参照。

  BVD-20123 ERNEST TUBB SHOW『Walking the Floor Over You Part 1』DVD映像\4,515-(本体\4,300-)

アーネスト・タブ(1914-1984)と彼のテキサス・トゥルバドーズの1965年、30分のライブTV番組4本を収めたDVD第1集。レギュラーゲストには、なーんと!当時32歳のウィリー・ネルソン(32)ほか、ウェイド・レイのホットなフィドル、そしてなんといってもギタリスト、レオン・ローズとペダル・スティールのバディ・チャールトンのギターバトルが楽しめるクラシックカントリーファンにはたまらない貴重映像集。

  SOTM-2011 V.A.『Song of the Mountain: Season 6』DVD映像集\2,888-(本体\2,750-)

先月紹介した「シーズン1」(今月の映像お勧め参照)から5年、ローカルを強みに全米で人気となったサザン・アパラチアで収録するTVシリーズの映像第6集。ジョー・マリンズとレディオランブラーズをはじめ、グラスカルズやドナ・ユリッシー、話題のスナイダーファミリーやオールドタイムのジェイムズ・リーバ、さらにはドック・ワトソンも登場する2011年収録のシーズン6。詳細解説は後日。

 ブルーグラス新入荷
  COMP-4610 CLAIRE LYNCH『Dear Sister』CD\2,573-(本体\2,450-)

How Many Moons/Doin' Time/Once the Teardrops Start to Fall/Need Someone/Dear Sister/I'll Be Alright Tomorrow/Patch of Blue/That Kind of Love/Everybody Knows I've Been Crying/Buttermilk Road - The Arbours. 全10曲

いつまでも可憐なボーカルが聴く者を癒すクレア・リンチ。もう、なんとも言いようのないすごーい若手ピッカーたちの創る最高級のアコースティック・アンサンブルに乗って、とても59歳とは思えない若々しいワクワクとするような歌声とメッセージを届けてくれる。近年良く取り上げるオズボーンとピート・ゴーブルの名曲、本作でも“I'll Be Alright Tomorrow”を見事に演じているほかは自身のオリジナルを含む比較的モダンなサウンド志向の新曲(タイトルはルイーザ・ブランスコムとの共作)が中心だが、バンジョーレスのすばらしいマンドリン/フィドル/ギター/ベースのみで(曲によっては軽いスネアやハモンドB3なども加えるが)演じきる。ゲストは1曲目にロブ・アイクス、2曲目でティム・オブライエン。アリソン・ブラウンのバンジョーを迎えた“I'll Be Alright...”で聴かせてくれたブルーグラスガッツがメチャ凄い若手ふたり――15歳でマールフェスのフラットピッキンチャンプになったマット・ウィンゲート(g,m)ももう30歳、その熟達した凄いアコースティック能力をギター/マンドリンで聴かせ、もうひとり、昨年春、高知で倒れたリッキー・シンプキンスのトラとしてマールフェスのトニー・ライス・ユニットを救った!?噂のマルチスーパーピッカー、ブライアン・マクドウェル(21)のフィドル/マンドリンの凄いこと。最後の曲ではハンボーン(体をたたくパーカッション)とクロッグダンスステップでも存在感を聞かせてくれるマーク・シャッツ(bs)のクロウハンマーバンジョーをフィーチャーしたオールドタイムで締める、さすが40年目になる大ベテランのすばらしい作品だ。

  NSE-007 NATHAN STANLEY & the CLINCH MOUNTAIN BOYS『The Legacy Continues』CD\2,573-(本体\2,450-)

Are You Missing Me/Meet Me By the Moonlight/Casualty of War/Nobody's Love Is Like Mine/Papaw I Love You/Will You Miss Me When Im Gone (With Brad Paisley)/Let Me Rest At the End of My Journey/Tears of a Friend/Love of the Mountains/Golden Years/For All the Love I Had Is Gone/Stanley Melody(Rollin' In My Sweet Baby's Arms, Long Journey Home, Mountain Dew)/Rambling Letters/Calling My Children Home. 全14曲

ネイサン・スタンレー20歳、米国人間国宝、ラルフ・スタンレーの孫である。その若さに似合わないシブい喉を、ドン・リグスビーのテナーの助けを借り、一曲目のジム&ジェシーを皮切りに、続々とスタンレーサウンドの名曲がつづき、前作のカントリー作品『My Kind of Country』(RCSI-1027 \2,573-)とは違った「水を得た魚」のように歌っていく。どちらかと言うと美声の部類にはいるのだろうが、それでも天然系のカーター・スタンレーやロイリー・センターズといったスタンレーサウンドを創ってきた偉大なシンガーたちへの尊敬の念が感じられる。リグスビーのほかは現在のクリンチマウンテンボーイズの面々、ディウィー・ブラウン(f)、ミッチェル・バンダイク(bj)、ランドール・ヒビッツ(bs)らが、シュアなスタンレーサウンドを提供する。あたらしい自己主張なのか、トニー・ ディンガスのドブロを取り入れている。また、カントリースターのブラッド・ペイズリーがスタンレーサウンド名曲、カーターファミリーソングの"Will You Miss Me When I'm Gone"でゲスト参加している。ビル・モンローの怒りを含んだハイロンサム/ブルースとも、レスター・フラットの小粋なお気楽バウンスとも違う、アパラチアの閉鎖社会でニッチもサッチもならないロンサム感を、その方言とリンクするメリスマ(ムーンシャイナー7月号ジョージ・ジョーンズ追悼特集「カントリーソング」参照)に乗せて淡々と唄う風のカーター・スタンレー以来の伝統と言ってもいい唱法を踏襲するネイサン、前作のカントリー作品とはうって変わったブルーグラス作品である。10年以上(実際はもっとチッチャイときから)、ラルフの傍でステージに立ち続けていた姿を米国のフェスで目にされた方も多いことと思う。日本では「親の七光り」などと、否定的に語られるが何の!!ここまでキッチリと伝統を継承すれば、何の文句を言うことがあろうか!? 立派である。現在、引退に向けて準備を整えつつあるラルフ、伝統のクリンチマウンテンボーイズを率いているのは、この20歳の若者、ネイサン・スタンレーある。

  RCSI-1090 CHURCH SISTER『There's You』CD\2,573-(本体\2,450-)

Aching Hearts/Bury Me Beneath the Willow/One Step Ahead of the Blues/It's Just an Old Body/There's You/My Name is Judas/Homecoming/Master's Glory/Angels Rejoiced/That's All that Matters to Me/Never Were My Baby/Near the Cross. 全12曲

12歳のときに出したデビュー作はさておき、16歳で発表したこの作品、そのエンジェリックボイスとハーモニーにはさらに磨きがかかり、間違いなく彼女らのアイドルであろうアリソン・クラウスに近づこうという気概が一杯のさわやかな作品だ。バックにはマンドリンのアダム・ステッフィ、1988年にロスト&ファウンドでデビューしたベテラン・バンジョー奏者ジョディ・キング、ジョディとラリー・コードルのロンサムスタンダードタイム(LSDT)でのバンドメイト、マールフェスのギター優勝者でもあるジョッシュ・ピケット(g,bs)、現在はブレイク・シェルトンやマルティナ・マクブライドなどとツアーするLSDTのOGでもあるジニー・フリーノア(f)が、プロフェッショナルな音を創り出す。ハンク・スノウの“Aching Hearts”やルービンの“Angels Rejoice”ほか、ロンダ・ビンセント作“One Step...”やカール・ジャクソン作“Homecoming”など、そしてアダム・ステッフィの美しいイントロによる“Bury Me Beneath the Willow”での、のびのびとしたサバンナのボーカルとアドリブを聴くだけで値打ち……なのだ。簡単デジパック包装だが、ま、いいか。天使のような声とハーモニー、そしてヨーク聴けば聴くほどに感心してしまうアコースティック・アンサンブル……、今のブルーグラスって、ほんと凄い!!

  REB-1848 BIG COUNTRY BLUEGRASS『Memories of the Past』CD\2,573-(本体\2,450-)

I'm Putting on My Leaving Shoes/My Time Is Running Out/Somebody's Waiting for Me/The Little Girl and the Dreadful Snake/If Teardrops Were Pennies/Headin' South/Like the Boys on Music Row/Choking the Strings/99 Years Is Almost for Life/Won't You Think of Me/I'm Longing for My Old Virginia Home/John Doe Made the Crossing/Baby, You're Cheatin'/Stop Playing a Game. 全14曲

1曲目のトム・T.ホールとディキシー夫妻の新曲にもかかわらず、1950年代を思わせるバリバリのアーリーブルーグラス・サウンドを聴かせ、つづいてはジム&ジェシーからトラッド、そしてモンローのハイロンサム名曲、そしてカール・バトラーのクラシックカントリーと……次々とつづく。インストはドン・レノの名曲“Choking the Strings”。どの曲もブルーグラスのプリミティブな様式を残したまま、ジミー・マーティンのサニーマウンテンボーイズからロスと&ファウンドで活躍したリンウッド・ランスフォードのソリッドなバンジョーを軸に、アグレッシブなビリー・ホークスのフィドル、バンド創設夫妻であるトミー・セルズのマンドリンとテレサ・セルズのリズムギター、リード・ボーカルにはエディ・ギル(g)を配して、トニー・キング(bs)。ギター2台というのが、ほんの少しアンサンブルを引っ張っている気がするが、それ以上にアーリーブルーグラスの香りをプンプンとさせるバンド名どおり、正真正銘の田舎バンドである……そのことが、とてもすばらしい。

  DTM-025 KRUGER BROTHERS『Remembering Doc Watson』CD\2,573-(本体\2,450-)

Singing My Trouble Away/Little Sadie/Corrina, Corrina/Trouble in Mind/Tom Dooley/Pallet on the Floor/Streamline Cannonball/Windy and Warm/Freight Train/John Henry/What Does the Deep Sea Say/Hang Me, Oh Hang Me/I Still Miss Someone/Shady Grove. 全14曲

ドック・ワトソンの恩恵をこうむったアコースティックミュージシャンは世界中に一杯いる。モンローやフラット&スクラッグスの影響よりも圧倒的に多いはずだ。ドックはアパラチアのルーツミュージックを世界に広めた最大の功労者かも知れない。そのドックの庇護の下に入ったスイス出身の超スーパーピッカー兄弟、バンジョー奏者のイェン・クルーガーは現在、バンジョー界のトップに位置するミュージシャンのひとりで、ギター奏者のウーベ・クルーガーもまたフラットピッキン達人。この兄弟にアメリカ人のジョエル・ランズバーグ(bs)が参加したトリオ。1995年以来、数々のすばらしいアルバムを発表しているが、なぜか日本では、アメリカ以外のブルーグラスを敬遠する節があるのか、名前を成すことができない。……いわゆる「ホンモノ」への憧憬だろうか? しかし、考えるまでもなく、ビルやレスター、アールはもういないわけだし、ブルーグラス音楽を生んだ時代ももはや過去のもの、南部アパラチアの風物さえ1980年代以降は別物とも言える。つまり、すでに「ホンモノ」のブルーグラスなんて、イメージの中だけだって、誰にだって分かる。もし、「ホンモノ」があるとすれば、それは皆んなの心の中だけにしかないものだとも言えるのではないか? 1997年にドックに初めて会って以来、ノースカロライナに移り住み、その薫陶を受けてきた成果といってもいい――つまり、トラッドと言われながら、実は超モダンなセンスの持ち主だったドック――その音楽センスを「グローバルなスーパーピッキンに置き換えた」といった風の秀作である。2011年にイェンが発表した交響曲“Appalachian Concerto”のベースとなったろう兄弟とドック、ヨーロッパとアパラチアのコラボ作品ともいえそうな秀作だ。

  BHM-005 EARL BROTHERS『Outlaw hILLBILY』CD\2,573-(本体\2,450-)(歌詞付)

Arkansas Line/Hard Times Down the Road/Soldier/Rebels Romp/Hey Hey/Don't Think About Me Unkindly/Cheater/Bad Man/Bone Down. 全9曲

“less is more”、つまり「より少ないほうが豊か」というモットーで、ある評論に言わせば、「1970年代のラモーンズがロック界にパンクを生み出したようなインパクト」を与えてくれるアール・ブラザーズの最新自費制作第5弾。1曲目から、妻の家族を全員殺害する物語から、クリス・ヒルマンが、「われわれが最初に好きになったブルーグラスのもっとも原初的な魂と歌と態度を貫く、人々が何年もの間かけて創り上げた山の嘆きを甦らせる稀有なバンド。ブルーグラスはここに健在だ」と評したものすごい泥臭さ……、超ヒルビリーという衣を纏って、現代社会の問題にまで踏み込む普遍的で重いテーマを正面から取り上げる。アメリカでももっとも先進的な西海岸の都会で、苦境、女、酒、死などをテーマにした全曲オリジナルで、テクニックよりも溢れんばかりの感情(アウトローヒルビリー)を優先させる演唱はまさに「Real Music」。ムーンシャイナー7月号で説いた、カントリーが物語をブルーグラスが真実を希求するという仮説に少し近づくようなオリジナルにこだわるバンジョー奏者ロバート・アール・デイビス、単純にして力強い詩とメロディーに全身全霊で集中する彼ら、バーン・ウィリアムズのまいたトラッドグラスの種が育つサンフランシスコのバンドである。彼ら2006年の初期作品『Troubles To Blame』(EB-2006 \2,573-)もある。

  RCSI-1091 CLINTON GREGORY BLUEGRASS BAND『Roots of My Raising』CD\2,573-(本体\2,450-)

How Mountain Girls Can Love/I Never Go Around Mirrors/Little Cabin Home on the Hill/Roots of My Raising/Dark Hollow/Katy Hill/New Patches/Sittin On Top of the World/Looking for a Place to Fall Apart/Living With the Shades Pulled/Somehow Tonight/Crucifixion. 全12曲

"How Mountain Girls Can Love"にはじまり、ほぼ一曲ごとに次々とブルーグラススタンダードとブルーグラス楽器によるカントリーバラッドを演じるクリントン・グレゴリー、カントリースターからの転向組だ。と言っても並のスターシンガーではなく、数々のカントリースターをバックアップしてきたフィドルとフラットピッキンをこなすマルチプレーヤーでもある。しかも、アルバム作りにはスタジオミュージシャンを使わず、自身のロードバンドを起用するという……と言うか、ひょっとしてブルーグラスバンドの本質を理解している切れ者か、はたまた予算不足か……。1964年、バージニア州マーティンズビル生まれというから、ブルーグラスフェスのど真ん中に生まれたことになるのだがクリントン、ちょっと変わった経歴を重ねることになる。子供の頃からフィドルを弾き、6歳でブルーグラスフェスでデビューしたものの、オープリのミュージシャンだったという父ウィリーの影響だろうか、11歳でナッシュビルに転居してからカントリーシンガーを目指しているのだ。スージー・ボガスのフィドラーを務めたのちインデイーズからデビュー、1992年に"Play, Ruby, Play"はカントリーシングル25位をはじめ、11曲のシングルヒットを放っている。しかし1996年、カントリー市場の狂乱期にポリドールの契約を失ってから、離婚、そしてドラッグと、カントリースターの悪弊を!?体験、10年間、友人さえ居所を見失ったという時期を乗り越えて2005年にカムバック、満をじして発表したのが本作。その経歴で正直に、「ブルーグラスに私淑した」という記録がないように、彼にとっては子供の頃以来40年ぶりに「 再発見した」ブルーグラスなのだという。ローカルのバンド仲間と創り上げたアルバムは、10年間の苦労を物語るのか? とにかく、歌と楽器のうまさは折り紙付きのクリントン、初のブルーグラス作品はムーンシャイナー誌最新6月と7月号、ジョージ・ジョーンズ追悼特集の「カントリーソングとブルーグラス」というテーマの、非常に典型的な聴き比べサンプルとしてもお勧めできそうだ。

 ブルーグラス発掘&編集モノ新入荷
  RW-0001 NEW KENTUCKY COLONELS『Live in Holland 1973』CD\2,573-(本体\2,450-)

Fire on the Mountain/Never Ending Song of Love/Dixie Breakdown/The Fields Have Turned Brown/Take A Whiff On Me/Is This My Destiny/Mocking Banjo/If You're Ever Gonna Love Me/Last Thing on My Mind/Dark Hollow/Soldier's Joy - Black Mountain Rag/Why You Been Gone So Long/Roll In My Sweet Baby's Arms - Will You Be Lovin' Another Man?/I Know What It Means To Be Lonesome/Working on a Building/Rawhide.

ザ・バーズでロックスターとしての数年を過ごした後、間違いなくブルーグラス/アコースティックへの思い断ちがたく、レスター・フラットのナッシュビルグラスにいた長兄ローランド(1938-)をカリフォルニアに呼び寄せ、次男のエリック(1942-2012)とともにホワイト・ブラザーズとして、1966年に解散したブルーグラスバンド、ケンタッキーカーネルズを再始動させたクラレンス・ホワイト(1944-1973)、誰がこの二ヶ月ののちに29歳の天才ブルーグラスギタリストの命を奪うと思っただろうか。本作はこれまで世に出なかった1973年5月、ハーブ・ピーダセン(1944-)のバンジョーを加えてのオランダツアーでのあまりに生々しいブルーグラス魂の詰まったライブ。クラレンスの生ギターが縦横に駆け巡り、そのリズム/ビートに引っ張られるようにローランドのマンドリンとハーブのバンジョー、そしてエリックのすばらしいスラップベース。全員がブルーグラスをすることに燃え、喜びを爆発させているような音がすさまじい。クラレンスの“Fields Have Turned Brown”の間奏など、そのほか彼のギターをどー表現すればいいだろか!? まさしくギターのトーンがひとりでブルーグラスしている。それはほかの3人も同様、ブルーグラスという音楽のスリルとコーフンがつぎつぎと相乗作用で伝播して行く、その様がありありと感じられるすばらしいライブだ。……これまで何度も、ローランドとは個人的に、1973年のライブテープの発表を話し合ってきた。そのときいつも話題に出たのがこのテープの存在だった。そしてアラン・マンデやジャック・ヒックスをバンジョーに迎えたライブは、どうしてもダメなんだという。そして待ちに待ったアルバムが発表された。カリフォルニア州パームデールで演奏を終えたのち、車に楽器を積んでいたところへ突っ込んできた飲酒運転(日系人女性だったという)の車にはねられて29歳という短い生涯を閉じたあの日から40年、75歳になったローランド・ホワイトの気持ちが一杯こめられた未発表ライブの発掘である。久々に心揺さぶられるブルーグラス魂に感激……!!

 B.O.M.特選コーナー
 ムーンシャイナー誌の特集関連の音源ほか、新旧問わず、今月のBOMからの特選作品たち!
 ■最新ムーンシャイナー2013年7月号より
  CCD-GJ GEORGE JONES『Through The Years』(142分)DVD \3,307-(本体\3,150-)

カントリーソングとブルーグラスの関係を突き詰めるきっかけになったジョージ・ジョーンズ追悼特集の後編。本作は1968年から1980年まで、米国のカントリーTVシリーズにゲスト出演した場面を一堂に収めたDVD映像もの。1968年の「ポーター・ワゴナー・ショー」(ほかにドリー・パートンら)、1969年「ウィルバーン・ブラザーズ」(ほかに、この1ヶ月後に結婚することになるタミー・ワイネット、ロレッタ・リン、そしてアメージング・バディ・スパイカー)、あとの5本はいずれも「ポップ・ゴーズ・カントリー」の1974年(ほぼ半年後に離婚することになるタミー・ワイネットほか)、1977年(ドティ・ウェストほか)、1977年(離婚後2年のタミー・ワイネット、ラリー・ギャトリンほか)、1979年(T.G.シェパード、チャーリー・マクレーンほか)、1980年(トム・T.ホール、ジャン・ハワードほか)。もっともカントリーらしいシンガーと言われたジョージ・ジョーンズの中期映像集である。

 
  MRR-1013 SNYDER FAMILY『Stages』CD\2,573-(本体\2,450-)

映像作品『ジェネレーション・ブルーグラス』にも登場兄ゼブと小学生の妹サマンサ、ふたりのギター/マンドリンとフィドル/ボーカルを中心に、父バド(bs)のトリオ、スナイダー・ファミリー。7曲がインスト、6曲の歌物でティーンエイジャー兄妹のスーパーピッキンを堪能する。

  MRR-1017 SNYDER FAMILY BAND『Building Bridges』CD\2,573-(本体\2,450-)

脅威のティーンエイジャー・ピッカー兄妹を擁するファミリー・バンド。大注目です。

  FB-1001 NESSIE EXPEDITION『Hello City Limits』CD\2,000-(本体\1,905-)

4月号から連載開始、5月号では城田純二がリードを寄せてくれたネッシーの2012年秋の米国ツアーリポート第三話。本作は1976年発表のLPアルバムに未発表曲3曲("Country Rain"を歌うお茶目な本間が楽しめるぞ!?)と、最初の渡米時のすばらしいデンバーフェスのライブ10曲を追加の全27曲集である。「伝説のフィドラー」山本ジョーをはじめ、本間正敏(m)、松本康男(g)、窪田光紀(bj)、そして今回の渡米には参加しなかった北島健次(bs)、渡米時のデンバーでのライブではビル・モンローとの共演2曲も収録している。全員が20代、日本ブルーグラスがアメリカと交流をはじめた1970年代半ば、その演唱は米国の50〜60年代のアーリー・ブルーグラスの熱さとエネルギーを横溢させたすばらしいものだ。楽器技術やブルーグラスの意味よりも、ひたすらにバンドサウンドを追った結果の勝利だろうか、その純粋無垢なブルーグラスは現在の日本ブルーグラスの伝統ルーツとなるに充分な高い精神性を持っているのかも知れないぞ。

  RBST-005 MIPSO TRIO『Long, Long Gone』CD\2,000-(本体\1,905-)

昨夏来日、ノースカロライナ大学の卒業論文に日本のブルーグラスを取り上げ、取材のために仙台から大分までを駆け巡ったマンドリン奏者ジェイコブ・シャープ。今春卒業した彼が参加する「ミプソ・トリオ」はなんと、プロへの道を歩み始めた。現在、米国の若者を熱狂させるルーツ系ロックポップの波に乗って、彼らのオリジナルブルーグラスがノースカロライナの若者たちに大受けなのだという。そのミプソが昨春発表したデビューアルバムはキャッチーなメロディと詩でいまどきの若いブルーグラスを演じる。今年ミプソは全員揃って来日、ビデオクルーを伴って日本ブルーグラスを活写するという。仙台、東京、名古屋、大分、そして宝塚フェスなどで見かけたら、よろしくね。

  RCSI-1092 柴田貴子/稲川友則『Accordion & Banjo』CD\2,000-(本体\1,905-)

ムーンシャイナー誌7月号で特集したバンジョーとアコーディオンというユニークな東海地方で活躍するデュオのデビュー作。インスト新入荷参照。

 ブルーグラスお勧め作品
(すでにニューズレターで紹介済みの作品です)
 ■ブルーグラス最近作
 今、旬なブルーグラス・アルバムたち……
  ROU-9135 DELLA MAE『This World Oft Can Be』CD\2,573-(本体\2,450-)

今、もっともブルーグラスのホットな地域、ボストンを本拠地に活躍する若い女性ブルーグラスバンド、オズボーン・ブラザーズのトラッドグラス名曲“Big Spike Hammer”の歌詞に出てくる性悪女(失礼!!)"Hey, Hey, Della Mae"からバンド名を取ったという、とても可愛い女の子5人。バンド結成4年目、前作の自費制作アルバム(売り切れ!)からバンジョーレスとなった彼女たち今回、ラウンダーからの全米デビューとなる。1曲目のローラ・ブージンガーとメンバーのフラットピッカー、コートニー・ハートマンがあたらしく詞をつけたというへディ・ウエストのトラッド曲からはじまり、ブルース/ロック出身というちょっとハスキーで女性らしい迫力のあるリードボーカリスト、セリア・ウッドスミスのオリジナル8曲をメインに最先端のメロディー/リズムを取り入れたり、プロデューサーのブライアン・サットンと思われるクロウハンマーバンジョーとフィドルの絶妙なオールドタイム風味を効かせたり、すばらしいバラエティを聴かせる。トラッド系女性ボーカルの定番!?、アパラチアの炭鉱をテーマにしたヒットソングライターのウォルト・オルドリッジの名曲“Ain't No Ash Will Burn”、アリソン・クラウスも取り上げたサラ・シスカインドが書いた“Pine Tree”では子供の頃からブルーグラス・マンドリンを弾いてきたジェニ・リン・ガードナーがボーカルを担当。すごいフラットピッキンを聴かせるコートニーが5曲で作曲にかかわってブルーグラスらしさを振りまき、リーダーであるチャンピオン5弦フィドラーのキンバー・ルディカーの歯切れの良い思いっきりフィドルもブルーグラス/オールドタイム風味たっぷり、昨年加入したばかりのシェルビー・ミーンズ(bs)とともにセリアの幅広い感性をがっちりと固めている。ブルーグラスのハイテクの壁をスイスイとクリアしていくスーパーピッキン・ギャルたち、正味のサウンドで勝負だ。

  COMP-4600 PETER ROWAN『The Old School』CD\2,573-(本体\2,450-)

凄いです!……ピーター・ローワンって、70歳になった今もこの創作能力と、なによりも音楽力=音と詞に向かう精神力。タイトル通り、ブルーグラス第一世代の「やり方」を見事に見せ付ける。「クリーンに弾き、誠実に歌うこと……それは時代が変わってもおんなじなんだぜ!!」と繰り返すアルバムタイトル曲のテーマ。どの曲にもすばらしいストーリーとメロディが付せられ、前作『Legacy』(2010年 COMP-4543 \2,573-)同様さすがの充実。ロニーとロブのトラベリン・マッカーリーズ(デル抜きでツアーするときのバンド名)に、マイケル・クリーブランド(f)、クリス・ヘンリー(m)、マイク・ウィッチャー(d)、ジェイソン・カーター(f)ら活きのいい若手がバンドを支える。現在もっとも信頼するキース・リトル(bj)のほか、ゲストにはボビー・オズボーン(81)、ジェシー・マクレイノルズ(84)、デル・マッカーリー、ドン・リグズビーとJ.D.クロウ、……モンロー調のハイロンサムではバディ・スパイカー&ステュアート・ダンカンのツインフィドル、……ドックに捧げた“Doc Watson Morning”はブライアン・サットンをゲストに“You Are Lone Journey”や“Black Mountain Rag”、“Deep River Blues”などを組み込みながら、実に巧妙なストーリーテリング、もちろんボビーとジェシーという偉大なパイオニアにはそれぞれ特別な聴かせどころを配慮……。若い頃のような肉体的な覇気はないものの、ますますブルーグラス精神の奥底に分け入っていくピーター・ローワン、ブルーグラス・パイオニアを迎えた傑作だ。

  MH-1462 BOXCARS『It's Just A Road』CD\2,573-(本体\2,450-)

IBMA最優秀インストグループ賞を軽々と!?獲得したそのドッキマリが最初の曲、ジェリー・リードの気色いい"You Took All the Ramblin' Out of Me"で、バンジョーイントロから「バチーン」と耳に飛び込んでくる。出来すぎのアンサンブルと各楽器の呼吸、そしてジョン・ボウマン(f)の実にあっさりとしたブルーグラスボーカルがホッとさせてくれる。これは、やっぱ、21世紀の今、ブルーグラス・メインストリームを代表するサウンド/アンサンブルに違いない。ほかに"Coal Miner's Blues"などカーターファミリーが2曲、ビル・モンローの"Never Again"はバリバリのソリッドグラスに(ジャケットのハンク・ウィリアムズ作は誤り)、1920年代のジャズブルース"Trouble in Mind"はアダム・ステフィ(m)のバリトンボイスで、キース・ギャレット(g)のオリジナルが3曲、ロン・スチュワート(bj)のオリジナルが2曲(内1曲はバンジョーインスト)、ハロルド・ニクソン(bs)もしっかりお仕事をして非常に選曲バランスも良い。ブルーグラスで大切な縁の下の力持ち、すなわち、サイドマンと呼ばれるバンドのメンバーたち、そんな中でも飛びっきりの面子を集めたことで、あっという間にトップバンドとなったザ・ボックスカーズ。1曲目のジェリー・リードから最後のカーターファミリーストレートグラスまで、実に安心して聴いていられる、1970年代のニューサウスサウンド直系、現在メインストリーム・ブルーグラスアンサンブルの最高峰だろう。

  COMP-4602 FRANK SOLIVAN & DIRTY KITCHEN『On the Edge』CD\2,573-(本体\2,450-)

ここ2年で最前線に飛び出してきた圧倒的なボーカルとマンドリンテクニック(フィドルもすごい)は、ジョン・カウワンとサム・ブッシュ直系のニューグラス魂を持つフランク・ソリバン。カリフォルニア生まれのアラスカ育ちのマルチプレイヤーでもあるフランク、バンド名からも推察の通りグルメシェフにして米海軍バンドのカントリーカレントに6年間在籍してキャリアを磨き上げてきたというつわもの。本拠にするワシントンDCのベテランバンジョー奏者、大塚章とも行動を良くともにするマイク・マンフォード、趣味の良い若いギタリスト、クリス・ラクィッタにベースとテナーボーカルにダニー・ブースといったバンドに、ロブ・アイクスのドブロをゲストに、ティム・オブライエンやメガン・マコーミック(知る人ぞ知る女性フラットピッカー)も参加、胸がスカッとするスリリングな16部音符が駆け巡るニューグラス強力盤。

  REB-1851 JUNIOR SISK & RAMBLERS CHOICE『The Story of the Day That I Died』CD\2,573-(本体\2,450-)

現在トラッドグラスのもっとも安定したサウンドを聴かせると高い評価を得るジュニア・シスク&ランブラーズチョイス最新作。ソニー・オズボーンが美しいアール流バンジョーインストにした"Jesse James"をバンジョー奏者ビリー・ホウクスは「Key of B」で、ドライブのかかった見事なロールの引っ掛かりを聴かせてくれたり、トラッド曲"Jack and May..."ではじまるスタンレー・ブラザーズで知られる"Lover's Quarrel"、フラット&スクラッグスを思わせるkey of Gのビッグサウンドが心地いい"Old Bycycle Chain"は、久々に今秋来日予定のビリー・スミス作、最後のとてつもなく早い"Drinking at the Water Hole"はやっぱりのラリー・スパークス作など、「演奏する彼らは第三世代だが、どの曲にも第一世代のタッチが感じられる」という評がうなずける秀作。昨年のIBMA最優秀アルバム『The Heart of a Song』(REB-1845 \2,573-)と同作からのソング“A Far Cry from Lester & Earl”をダブル受賞、ライマン公会堂で男泣きしたジュニア・シスク、現在もっとも素直に聴けるトラッドグラスのひとつだろう。

  COMP-4611 THE BANKESTERS『Looking Forward』CD\2,573-(本体\2,450-)

昨年発売の自費制作品をアリソン・ブラウンのコンパスが買い取って全米発売。今後の活躍が期待される若者を顕彰するIBMAモーメンタム・アワード最優秀ボーカリストの第1回受賞者に選ばれたエミリー・バンケスター嬢のファミリーバンド、ザ・バンケスターズの最新第三作。サム・ブッシュ・バンドのギタリスト、スティーブ・モウジンのプロデュースで、のびのびとした美声を聴かせるエミリー(f)のほか、アリシャ(m)、メリッサ・トリプレット(bs)の美形三姉妹がリードを歌う8曲と、メリッサの夫カイル(bj,d,lg)の1曲、そして母親ドリーンと父親フィル(g)が3曲の全12曲。女声四部によるアカペラ"Desert Lullaby"ほか、ちょっとケルトっぽいレパートリーにスウィングなど、歌う天使といったイメージをうまく出した作品にしている。ベッキー・ビューラーの2曲ほか、クリス・ステュアートやクリス・ジョーンズ、ブラッド・デイビスやベス・ディックらブルーグラス系ソングライターの新作を丁寧に演じるさわやかファミリーバンドである。

  RCSI-1085 AARON RAMSEY『Gathering』CD\2,573-(本体\2,450-)

メインストリームのブルーグラスでもっともアグレッシブなバンドのひとつ、マウンテン・ハートの若きマンドリニスト、アーロン・ラムジー。「これはわたしの、精神的な意味での『Cold on the Shoulder』アルバムです」という、2006年のデビュー作につづく最新ソロ第二作。1曲"The Souls of Pioneers"ではフィドル以外の全ての楽器を見事に弾きこなす、体中がブルーグラスでできたような30歳、あきれるばかりのマンドリンテクはもちろん、自身のバリトンボイスで、父の書いた曲を中心にすばらしいブルーグラス作品に仕上げている。トニー・ライスが激賞するアーロン、そんな自らのアイドルでもあるトニーに敬意を表して、バリー・アバーナシーをリードボーカルに迎えた"One Tear"での見事なブルーグラス・アルバム・バンドぶりとパットン・ウェイジズのメチャすばらしい21世紀型スリーフィンガーロール、そしてリッキー・ワッソンを迎えた"Fare Thee Well"ではニューサウス再現を、トニーのギター(全4曲)とともに聴かせる。トニーのほか、ロン・ブロックやティム・クロウチorステュアート・ダンカン、ランディ・コーアズ、ティム・スタッフォードらにマウンテンハート……現在ブルーグラス界で最も充実する凄いピッカーたち。お勧めの現代ブルーグラスです。

  MH-1461 DOYLE LAWSON & QUICKSILVER『Roads Well Traveled』CD\2,573-(本体\2,450-)

現在ブルーグラス界のトップに君臨するドイル・ローソン&クイックシルバー、今春発表の最新作。音楽生活50年を迎えたドイル、34年間率いてきた絶好調のクイックシルバーサウンドはキャッチーなブルーグラスと厳選されたカントリーバラッドを散りばめ、なによりも申し分のない、すばらしいアコースティックアンサンブルを聴かせる。ジョッシュ・スウィフトのすごいドブロ、ジョー・ディーンのロン・ブロックを思わせるバンジョー、そのマルチプレイヤーぶりとセンスのいいブルーグラス解釈で注目したジェイソン・バリーのフィドル、そして次々とどーしてこんなに歌のうまいのが……と感心するマイク・ロジャーズ(g)とコリー・ヘンズリー(bs)の6人組。ドイルの見事な差配で創り出す完璧なブルーグラス/アコースティック・アンサンブルをお楽しみ下さい。

  COMP-4599 GIBSON BROTHERS『They Called It Music』CD\2,573-(本体\2,450-)

昨秋、ついにIBMA最優秀エンターテイナーを獲得、ブルーグラスの伝統的な手法であるブラザーデュオを看板に、現在ブルーグラス界の頂点に立ったギブソン・ブラザーズの最新作は、前作と同様、兄エリック・ギブソンとジョー・ニューベリー(マイク・コンプトンとのデュオ作が評判)との共作をタイトルにしたシンプルで、誠実な作品。2010年に"Ring the Bell"(同名アルバム)で最優秀ソング、2011年には『Help My Brother』(COMP-4549 \2,573-)で最優秀アルバムと最優秀ボーカルグループ、そして2012年にIBMA最優秀エンターテイナーと、アリソン・ブラウン主宰するコンパスに移籍したのちの三年間のアルバム三枚で確実にステップアップした彼ら、兄のエリック(bj)と弟レイ(g)、そしてもうひとりの兄弟とも言えるマイク・バーバー(bs)の3人(プロデュースも)に、バークリー音楽院マンドリン専攻一期生のジョー・ウォルシュ(m)とクレイトン・キャンベル(f)、コンパスの三作で不動の5人組である。かれらの決してやり過ぎない品のいいバックアップに、特徴的なオリジナルソングとマーク・ノップラーやロレッタ・リン、そしてハンク・ウィリアムズ"Sundown and Sorrow"を見事なアーリーブルーグラス名曲にしてしまうなどの選曲も秀逸。

  PATUX-238 DANNY PAISLEY & SOUTHERN GRASS『Road Into Town』CD\2,573-(本体\2,450-)

現在トラッドグラスの至宝ダニー・ペイズリー53歳の最新作。父ボブの時代から引き継ぎいだサザングラスのメンバーを一新、あらたなサウンド作りをはじめたダニーの最新作は、バンジョーに知る人ぞ知るロールの達人マーク・ディレイニー、フィドルにはアグレッシヴなダグ・ミーク、そしてマンドリンになんとマイケル・クリーブランド、エリック・トラウトマンがベースという布陣。ダニー天性のいてまえ型ボーカルに、実に個性派が揃った楽器陣が見事にこたえるすごいテンションのトラッドグラス集になっている。選曲もバーン&レイ名曲"Cabin on a Mountain"、カール・スミスやレイ・プライス(ボブ・ウィルス)のカントリーやデルモア曲にスウィング・スタンダード、レスター・フラット後期の知られざるジョッシュ・グレイブスとの共作、そしてゴスペル・スタンダード"I Heard My Mother Call My Name..."で終わる、トラッドグラスの王道プラス個性派楽器陣のワクワクが楽しめる秀作。ダニーは今春、ベラ・フレック&トラベリン・マッカーリーズとツアー、9月のIBMAにも登場すると言う!

  COMP-4603 REBECCA FRAZIER『When We Fall』CD\2,573-(本体\2,450-)

あのフラットピッキンマガジン誌の表紙(2006年9月号)を女性として初めて飾ったレベッカ・フレイジャー。コロラドを本拠に、夫ジョンとのヒット&ラン・ブルーグラスの凄腕フラットピッカーにして可憐な女性ボーカリストとしてクロート筋!?には知られてきた彼女のソロデビュー作。2007年にマンドリン奏者である夫ジョンと結婚、コロラドからナッシュビルに移り、ジョンがジョン・カウワン・バンドに参加したのを機会にバンドの活動ペースを落として出産、その後ふたり目の子を突然失うという悲劇に見舞われたものの昨年は女の子誕生。そんな思いも込めつつ、本来のコロラドという明るさとさわやかさを失わずに作られた10曲のオリジナル(内3曲はハイテクフラットピッキンインスト!!)。カバーは、ニール・ヤングの“Human Highway”と、カーターファミリーソング“Ain't Gonna Work Tomorrow”でのロン・ブロック快調バンジョーほかのホットピッキンブルーグラスの2曲。ロンのほかスコット・ベスタル(bj)、天才フィドルのシャド・コッブ、イケイケドブロのアンディ・ホール、クールに手堅いバリー・ベイルズ(bs)、そしてデラ・メイのシェルビー・ミーンズがハーモニー。全編を通じて趣味の良いフラットピッキンもさることながら、リズムギターにも気配りしたミキシングにもニタリ。最後の“Babe in Arms”はブルーグラス・ママらしく、アパラチアン風味の息子への子守唄。素直に歌い、軽々と凄いことを弾くレベッカ、ここまでの努力のほどは尋常ではなかったろうと想像する。

 ■話題のインスト最近作
  PC-1183 ALAN BIBEY & WAYNE BENSON『Mandolin Chronicles』CD\2,573-(本体\2,450-)

ともに、いわゆるブルーリッジ系ブルーグラスのスーパーピッカーであるサードタイムアウトのウェイン・ベンソン43歳と、グラスタウンのアラン・バイビー48歳による楽しい!ツイン・マンドリン集。ビル・モンローの特徴的フレーズをモチーフにしたふたりの掛け合いのオリジナル曲にはじまり、ビル・エマーソンのバンジョー名曲"Sweet Dixie"のマンド対決、ラッセル・ムーアのボーカルを迎えた"Another Night"、そしてマイク・コンプトンに教わったというビル・モンローの未発表曲"Pilgrim's Knob"、ほかにチャーリー・パーカー曲のジャズマンド対決、最後にトミー・ジャクソンのフィドル名曲"Crazy Creek"のふたりだけのデュオ・カバーにオリジナルなどを、ロン・スチュワート(bj,f)とワイアット・ライス(g)、ハロルド・ニクソン(bs)という申し分ないメンツを配して、マンドリンファンにはおなか一杯、楽しいお勧めの一枚。

 
  NF-9061 FLETCHER BRIGHT & BILL EVANS『Fun Times at Fletcher's House』CD\2,573-(本体\2,450-)

Yellow Barber/Two O'Clock/Polly Put the Kettle On/Whitehorse Breakdown/Daley's Reel/Northern Wjite Clouds/Fiddler's Dream 他全16曲

アパラチア山間部のもっとも原初的なアンサンブルであるフィドル&バンジョーを現代バンジョー研究者でもあるビル・エバンスと、ジョン・ハートフォードのメンターだったフレッチャー・ブライとのフィドルで演じる。黒人/ミンストレル由来のバンジョーが南北戦争を契機にアパラチアに入り込んだことから白人/ケルト由来のフィドルと出会い、リズミックなストリングアンサンブルが生まれた。そんな古いスタイルのフィドル&バンジョーを1950年代、アール・スクラッグスがベニー・マーティンとのフィドル&バンジョーでまったくあたらしいスリルを生み出した。それはスリーフィンガーという奇数のロールが偶数のフィドル旋律とぶつかり合ったことで生まれるスリルだ。ジョン・ハートフォードやクラスター・プラッカーズに大きな影響を与えたオールドタイム・フィドラー、フレッチャー・ブライトは1940年代に高校生の友人とブルーグラスバンドを組んだという筋金入りのフィドラー、家業である不動産会社が本業で職業ミュージシャンとして活躍しなかったが、聴いての通りのすばらしいフィドラー、ビル・エバンスのフレッチャーの音楽に対するリスペクトに溢れた見事なフィドル&バンジョー作品に仕上げている。

  AM-5127 THE ROSENTHALS『Fly Away』CD\2,573-(本体\2,450-)

元セルダムシーンのフィル・ローゼンタール親子のボーカル物だが、バンジョー/ギターとトランペットという意外な組み合わせがすばらしい世界を創っているというので、ここで紹介しよう。……ムーンシャイナー誌でもよく書くが、世界を席巻する現在のアメリカンポップのベースは間違いなく19世紀にあったと思う。ミンストレルとフォスター、軍楽隊とマーチ/ラグタイム、そしてボードビルなどのストーリーテリング伝統……、そんな初期アメリカ音楽を思わせるすばらしい広がりを持った、フィルとダニエル・ローゼンタール親子の最新作品。ブルーグラス/オールドタイムの父と、ジャズ/クラシックを修めた息子、バンジョーとトランペットがまったく違和感を感じさせない落ち着きを見せるのは、ジョニー・キャッシュまでもがカバーした“Muddy Water”に代表されるような……その伝統音楽の本質を見抜いたフィルの音楽センスゆえだろうか。アメリカンメロディの重要な伝統が詰まったフィルのレパートリーから息子ダニエルはルイ・アームストロングを通して自分の世界を創っていた……というような、ジャンル/スタイルに拘泥しない音造りこそ、本作の肝であり成功の所以だろう。トラッドカバーもおいしいが、主にかつてフィルが書いていた詞にダニエルがメロディをつけて行ったオリジナルが中心という。まったく違和感のない、落ち着いたフォーク/ジャズ作品として強力お勧め。

  RCSI-1079 GRAZZ MATAZZ『Deliquent Minor』CD\2,573-(本体\2,450-)

Mapleview Rag/Walkin'One and Only/Oh, Lady Be Good/One Morning in May/After You've Gone/Yodel Lady 他全10曲

ブルーグラス45の大塚章(m)とアルとパティ・ぺタウェイ(元)夫妻のグラズ・マタズが1984年に残した唯一のLPアルバム初のCD化。ジェスロ・バーンズやベラ・フレックらをゲストに、マイク・オルドリッジやピート・ケネディらワシントンDC地区の優秀なミュージシャンを集め、パティの女性ボーカルを生かしたトラッドやスタンダードなど、ドーグ以降のアコースティック・スウィング作品として、1985年にワシントンDC地区の音楽家連盟「ワミー賞」の最優秀アルバムにも選ばれた秀作。なおアルは2005年、フィンガーピッキンによるヘンリー・マンシーニ曲集『Henry Mancini, Pink Guitar』でグラミー賞最優秀ポップインストアルバムを受賞している。また大塚 章は昨年、念願の初ソロアルバム『First Tear』(PATUX-231 \2,573-)を発表、11月にはブルーグラス45との全国ツアーで久々に来日、ムーンシャイナー2012年10月号で特集がある。

  OFKT-2013 TRI BARREL(尾崎博志/古橋一晃/河合徹三)『詩のかけら』\2,800-(本体\2,666-)

The Night Rider/風の通りみち/Blues for Dixie/Bluesette/Noe/Honey Fingers/FUKU-MAME/陽のあたるところへ/薄青山脈 [うすあおやまなみ]/Killer Joe/Snuff Queen/Stealin' Corn/詩のかけら 全13曲

……ムーンシャイナー6月号特集で紹介したトライバレルのデビュー作。日本を代表するペダルスティール奏者である父、孝を越えるという評判の尾崎博志と、カントリー/ブルーグラスをこなせるエレキ/アコギ・ギタリストとして京都から東京に移った古橋一晃というふたりの若者を、1970年代に日本のカントリーロックに一時代を創ったラストショー以来、さまざまなメジャーシーンで活躍、カントリー/フォーク界のベースを支えてきた河合徹三が支えるトリオ、「トライバレル」の楽しく、すばらしいインスト集。その河合のマンドリンや尾崎のドブロなどのサブ楽器も歌を歌い、とてもいい。カントリースウィングやブルース、バラッドなどカントリーインストの定番に囲まれつつオリジナルも6曲が収められている。2曲目にはドブロとフラットピッキンの気色良いニューアコースティック調インスト。5曲目ではちょっとミュゼットっぽい小粋なマンドリンインストなどジャンルを越えた耳に馴染みのいいインスト集だ。テキサス・トゥルバドーズのリオン・ローズらの"Honey Figers"やベアフットジェリーの"Snuff Queen"、そしてノーム・ハムレットとロイ・ニコルズがマール・ハガードのストレンジャーズで書いた名曲"Stealin' Corn"などの3曲では、実にカントリー・セッションマンの遊び心が満載。チェット・アトキンスやバディ・エモンズを例に引くまでもなく、カントリーミュージシャンのジャズやロック/ポップには、その距離(ジャンルの渦中にはいない気楽さとでもいうか、その分のびのびとしているように思う)をパロディにしたような独特の爽快さが快感なのだがこの3人にも同様の、余裕を感じてしまう。「トライ・バレル」、ジャンル無縁に音遊びを楽しめる新ユニットの登場だ。

  JASMD-3537 SPEEDY WEST『Travellin' from Georgia to West of Samoa』CD\2,079-(本体\1,980-)

上記「トライバレル(尾崎博志/古橋一晃/河合徹三)」の師匠筋!?にあたる、アール・スクラッグスと同年生まれのスピーディ・ウエスト(1924-2003)は、超スーパーピッカーのジミー・ブライアン(1925-1980)のエレキギターとともに独自のインスト世界を作り、ペダルスティールギターの普及に大きな役割を果たした。エレキものながら、ベンチャーズのずっと前、ブルーグラスがまだ山出しの音楽(といっても驚くべき独自テクニック)だった時代、より広い世界を知るふたりの縦横無尽の面白さが味わえるインスト23曲廉価版。

 ブルーグラス古今の名作コーナー!?
 ■トラッドグラス
 ブルーグラス第一世代が確立した伝統様式。
  ACD-77 DAVID GRISMAN『Dawg Plays Big Mon: Happy Birthday Bill Monroe 』CDR\2,573-(本体\2,450-)

ビル・モンロー生誕100年を祝して2011年、デビッド・グリスマン自身が取上げたビル・モンロー曲の既発録音を中心に貴重なライブ音源ほか、未発表曲も含めてまとめたモンロー・トリビュート作品。

 
  ACD-79 DEL & DAWG『Harcore Bluegrass in the Dawg House』CDR\2,573-(本体\2,450-)

昨夏発表されたデルのリズムギターがよく聴こえるドーグことでビッド・グリスマンのマンドリンとのデュオ(1曲目"John Henry"と8曲目"Tennessee Waltz"の2曲)から、デル・マッカーリー・バンドとの真っ直ぐなトラッドグラス16曲集。デルの衰えぬボーカルはもちろん、ドーグの「好きでたまらない」といった思いを乗せた朴訥なボーカルで聴かせる「これがブルーグラスやで!!」。モンローはもちろん、スタンレーや何よりジミー・マーティンをメインにした前半、そしてフラット&スクラッグスやレノ&スマイリーらの名曲をメインの後半のスタンダード・オンパレード。

 ■ニューグラス/プログレグラス
 ブルーグラス様式に、他の音楽様式を加味。
  ACD-75 DAVID GRISMAN QUINTET『25th Year Reunion Concert』CDR\2,573-(本体\2,450-)

1976年にデビッド・グリスマン・クインテット(同年来日)が結成されてから25年目、2001年2月23日に、トニー・ライスやダロル・アンガー、トッド・フィリップスやマイク・マーシャルなど初期メンバーを集め、ウィンターグラスで収録された強力ライブ。ブルーグラスのドライブとジャズのノウハウが見事に融合、多くのアコースティック・ピッカーに衝撃を与え、ブルーグラスの音楽性を根本から構築し直さざるを得なくなったドーグ大名盤『David Grisman Quintet』('77、現在廃盤)の1曲目からオリジナル盤の全10曲を順に演じきり、なおかつ"Minor Swing"をはじめ3曲を追加した全11曲の目くるめくライブ78分。

 ■ブルーグラス・メインストリーム
  ROU-0660 STEVE MARTIN & STEEP CANYON RANGERS『Red Bird Alert』CD\2,573-(本体\2,450-)

米国でもっとも有名なブルーグラッサー、スティーブ・マーティン、2011年発表の最近作。なんと!ポール・マッカートニーとディキシー・チックスという豪華ゲストに、トニー・トリシュカ制作。

 
  ROU-0649 JOE DIFFIE『Homecoming』CD\2,573-(本体\2,450-)

1980年代にブルーグラスでスタート、1990年代にカントリー市場で大成功を収めたジョー・ディフィーの最新作は古巣に戻ったブルーグラス作品。ブライアン・サットン(g)、チャーリー・クッシュマン(bj)、マイク・コンプトン(m)、ロブ・アイクス(d)、マーク・フェイン(bs)という超一級メンツを基本バックに、1990〜2004年の間に35曲のカントリーヒット(内5曲のナンバーワン)を放った圧倒的な歌唱力が、ロンダ・ビンセント、ソニヤ・アイザックス、アリシア・ニュージェントらの女性ボーカル陣、故ハーリー・アレン、カール・ジャクソン、ブラッドリー・ウォーカー、マイケル・ロジャーズ(テナーがすばらしい!!)ほかの男性ボーカル陣らと強力なハーモニーを創る2010年作品。クッシュマンのスクラッグスとコンプトンのモンロー・スタイルがメインストリーム・カントリーを席巻したボーカルやキャッチーな新曲に見事にハマル。

  PC-1098 LARRY STEPHENSON BAND『Two Hearts on the Borderline』CD\2,573-(本体\2,450-)

すでに20年以上、キャリアを重ね、コンパスレコードからのデビューとなる最新作『What Really Matters』(COMP-4581 \2,573-)では、トラッド曲“Philadelphia Lawyer”をサム・ブッシュとストレートブルーグラスのデュエットで聴かせたラリー・スティーブンソン。本作は初々しいクリスティン・スコット(ベンソン)のバンジョーにソニー・オズボーンのプロデュースという2000年作品。陰りのないボビー・オズボーンといった風情のクリアなテナーボイスのラリー、軽快でさわやかなモダン・サウンドが身上のLSBに、クリスティンのバンジョーもさわやか!!

  PC-1174 TOWN MOUNTAIN『Steady Operator』CD\2,573-(本体\2,450-)

昨秋、第1回IBMAモメンタム・アワードのメンター(師匠とか指導者という意味)部門を受賞したのは、元デル・マッカーリー・バンドのベーシストで日本長期滞在経験もあるマイク・バブ。ノースカロライナ州アッシュビルを本拠に活躍する若いソリッドグラス・バンドの2011年の第3作はそんなマイク・バブのプロデュース。マンドリンのフィル・バーカーが書いた曲をロバート・グリアー(g)が押し出しの強いボーカルで聴かせ、ジェシー・ラングレイス(bj)、ボビー・ブリット(f)、バーレル・スミス(bs,lg)のブルーグラス標準5人編成が、若いバンドらしいよく練習された柔軟性を聴かせる。若手バリバリによくあるタテノリ系ソリッドではないトラッド系ソリッドにも好感が持てる。ハニークッキーズの手塚夫妻がリポートした昨年のマールフェス・リポートにも登場、日米の若者交流が頼もしいネ……。

 ■ブルーグラス必聴盤!!
  COL-77627 LESTER FLATT & EARL SCRUGGS『Foggy Mountain Jamboree』CD\2,079-(本体\1,980-)

1957年10月7日にLP発売された、おそらくブルーグラス史上もっとも重要なアルバムのひとつ。アール・スクラッグスの"Earl's Breakdown"や"Flint Hill Speial"など超有名バンジョーインスト6曲とレスター・フラットの言いようのない名唱"Blue Ridge Cabin Home"や「新聞売りのジミー少年」など歌物6曲のオリジナル盤の12曲にオマケが3曲、"Dear Old Dixie"、"On My Mind"、"Pray for the Boys"(ほんとうはオマケなんかいらないけど!!)を加えた全15曲。マンドリンの影が薄いものの、1950〜60年代に「これが典型的なブルーグラス」として多くの人に認知され、そののちもトニー・ライスらのブルーグラス・アルバム・バンドに引き継がれた大名盤である。ちなみに本作のバックアップも含めたバンジョーTAB譜(TIM-3 Book\1,050-)がある。

 
  KG-0541 RENO & SMILEY『Wanted』CD\2,363-(本体\2,250-)

Please Remember That I Love You/Tennessee Stomp/Born To Lose/The Bells Of St, Mary's/When It's Time For The Whippoorwill To Sing/Steel Guitar Rag/Love Please Come Home/Pick And Hold/San Antonio Rose/Down On The Farm/Unfaithful One/Bringin' In The Georgia Mail. 全12曲

レノ&スマイリーの1961年の秀作アルバムがオリジナルのままCD化された。ここからの"Love Please Come Home"が小ヒットしているし、バンジョー・インストが半分の6曲、そして良く知られた曲のカバーも含んで、レノ&スマイリーらしく聴きやすい作品に仕上げている。モンローやフラット&スクラッグスらのタイトさとは少し違う、ちょっと揺れるようなダンサブルにも感じられるリズムに乗って独特のモダニズムを漂わせるレノ&スマイリーの本領発揮アルバムである。レノ&スマイリー入門にもぜひお勧めしたい名盤!! なお、レノ&スマイリーのキング時代の録音は現在、1951年から59年の4枚組全集『Early Years 1951-1959』(GT7-0959 CD4枚組\4,725-)、『1959-1963』(GT7-2209 CD4枚組\4,725-)、『1963-1972』(GT7-2176 CD4枚組\4,725-)でほぼ全録音が廉価盤で再発表されている。

  KG-0542 V.A.『Cabin on a Mountain』CD\2,363-(本体\2,250-)

これぞアーリーブルーグラスが遺した珠玉の名演。バーン・ウィリアムズが「バーンとレイ」として世に出した、タイトル曲を含む4曲だけのスターデイ録音のほか、ジミー・マーティン&ボブ・オズボーンの大名曲"Blue Eyed Darling"や、同じく胸が裂けそうなハーモニーが凄い"You'll Never Be the Same"を含む4曲、そしてスコッティ・ストーンマンの強烈"Orange Blossom Special"を含むストーンマンズの4曲の全12曲。現在、いくら技術が発達しても絶対に真似ることのできない、唯一無二のすばらしいアーリー・ブルーグラスの名演集だ。歴史家/研究家でもあるカパークリークレコードのオーナー、ゲイリー・リードが監修した「さすが」の歴史的名演をまとめた大秀作である。

 ■オールドタイム、アパラチアお勧め作品
  5SP-8003 ALICE GERRARD & MIKE SEEGER『Bowling Green』CD\2,573-(本体\2,450-)

アパラチアの伝承音楽が現在も健在である最大の功労者である故マイク・シーガー(1933-2009)が、同志アリス・ジェラードと遺した1980年のLPアルバム全14曲と、1970年の日本ツアーで遺したライブ7曲、そして1979年のトミー・ジャレル(1901-1985、20世紀後半まで、伝統的なブルーリッジ音楽を伝えた功労者)とのトリオが2曲ほか全26曲、アリスとマイクのふたりが創り上げた録音をまとめた唯一のCDアルバム2008年作品。日本ツアーのライブ(函館から2曲と東京5曲)では、息のあった男女(ブラザー)デュオやカーター・ファミリーからロジャー・ミラーまで、カリフォルニア出身のアリスの音楽センスが光る。ムーンシャイナー誌2009年9月号から12月号までマイク・シーガー追悼特集(12月号では麻田浩さんの「1970年11月15日〜12月15日」日本ツアーの思い出)がある。われわれは43年前、すばらしいライブを見たんだねぇ!!

 ■女性ブルーグラス&オールドタイム
  ROU-0658 SIERRA HULL『Daybreak』CD\2,573-(本体\2,450-)

マンドリン奏者シエラ・ハルの2011年の第3作。高校生として川口市の国際交流イベントに来日、そののち全国ツアーしたのはもう5年も昔、ちょうどシエラの全米デビュー作『Secret』(ROU-0601 CD\2,573-)を発表したときだった。本作はあれから3年、19歳になったシエラ、相変わらずの可憐な少女といった容姿とは似つかぬ超ハイテク・マンドリンには磨きがかかり、ボーカルには安定感が増し、さらに12曲中7曲がオリジナルと、大きく成長したところを見せる。ユニオン・ステーションのバリー・ベイルズのプロデュースで、ロン・ブロック(g)やロン・スチュワート(bj)、ブライアン・サットン(g)、ステュアート・ダンカン(f)らに、ともに来日したクリスチャン・ウォード(f)やコリー・ウォーカー(bj)、ジェイコブ・イーラー(bs)、そしてクレイ・ヘス(g)らのハイウェイ111のメンバーも活躍するさわやかブルーグラスだ。ちなみにフィドルのクリスチャン、昨秋、第1回IBMAモメンタム・アワードの楽器部門を受賞、ステュアート・ダンカンの再来と噂されるブルーグラス・フィドラーだ。

  RCSI-1087 VALERIE SMITH『Blame It on the Bluegrass』CD\1,260-(本体\1,200-)

1997年にデビュー以来、7作目となるバレリー・スミスの2011年作6曲入りのミニアルバム。パンチの効いたハスキーボーカルが身上の元小学校教師、小柄だけど元気一杯の彼女が、ソングライターとしても多くの人に認められるフィドラーで長い間バンドメイトであるベッキー・ビューラー(現在はバンドを離れた)、バンジョーにクレイグ・スミス("Craig"ではなく"Kraig")、ギターのアーニー・エバンス、リジー・ロングの双子の妹レベッカ・ロングのベースといった陣容でソリッドなブルーグラスやバラード、ゴスペルなどをハツラツと聴かせる女性ブルーグラス。

 インスト新入荷
  OR-1469 ADAM STEFFEY『New Primitive』CD\2,573-(本体\2,450-)

Johnny Don't Get Drunk/Raleigh and Spencer/Goodbye Girls I'm Going To Boston/New Five Cent Piece/Cluck Old Hen/Who Now Will Sing Me Lullabies/Chinquapin Hunting/Squirrel Hunter/Garfield's Blackberry Blossom/Big Eyed Rabbit/Fine Times At Our House/Rock the Cradle Joe/Ways of the World.

当代随一マンドリン奏者アダム・ステッフィ(47)最新ソロ第3作。全13曲がトラッドという、思い切ったオールドタイム・フィドル・チューンをベースにした意欲作で、アパラチアに伝わったさまざまなメロディから現在最高峰のマンドリンテクニックがいかなるブルーグラスメロディをつむぎ出すのか、非常に興味深い作品である。ブルーグラスで演じられる多くのフィドルチューンは、すでに第一世代と第二世代によって形式化されている中、本作で取り上げられたフィドルチューンはアダムの妻ティナ(1曲目のアダムとふたりでのデュオをはじめ、随所でクロウハンマーバンジョーを聴かせる)も心酔する現代オールドタイマーたちのレパートリーが多く、スナイダーファミリーで活躍するまだ10代のゼブ・スナイダーの強烈フラットピッキンとともにあたらしい解釈で演じている。ゼブの妹、サマンサ・スナイダーが1曲、ララバイを歌い、ジョン・ハートフォードで知られる“Squirrell Hunters”ではフィドルを聴かせるほか、オールドタイムフィドラーのエディ・ボンドが参加、ベースには同じETSU(ふたりが最初に名を上げた東テネシー州立大学)以来、アリソン・クラウス&ユニオンステーションでも同僚だったバリー・ベイルズ。サム・ブッシュ系列の次世代に当たり、第二世代から第三世代の橋渡しに位置するアダムがオールドタイムを志向するのは、妻ティナの影響もさることながら、母方の曾祖父トム・カーターはA.P.カーターのいとこで、自身も最初にこの音楽を聴いた記憶はカーターファミリー・フォールド(現在も土曜日夜につづけられるバーンダンス)、そしてオフのときはETSUのブルーグラス科でマンドリンを教えるという、南西バージニア/東テネシー音楽のヌシでもあるような、そして敬虔なクリスチャンで超謙虚なアダムならではの着想だろうか……。アダムと対照的なモンロースタイルをリードするマイク・コンプトンも最近、ジョー・ニューベリーというクロウハンマーバンジョー達人のオールドタイマーとコンビを組んでおり、ブルーグラスを極める道中でのアパラチアン・トラッドの深淵を覗きはじめているのも興味深い。ジャズからクラシックへと発展するマンドリンに、オールドタイムという原点を新しく認識させる作品だろう。なおムーンシャイナー誌2009年10月号(\525-)にアダム・ステッフィのカバーストーリーがある。

 
  GRR-1003 JACK LAWRENCE 『Arthel's Guitar』CD\2,573-(本体\2,450-)

Lover Of The Bayou/Tough Luck Man/Arthel's Guitar/Kinfolks In Carolina/The Whole World Round/Goodbye Liza Jane/You're No Longer A Sweetheart Of Mine/Red Rocking Chair/Fiddlefoot/Walking Down The Line/House Carpenter/I Know What It Means To Be Lonesome/St. Anne's Reel/Whistling Rufus/Ten Miles To Deep Gap.

1972年に渡米したイッツアクライングタイムに金魚のフンのようにくっ付いていたクラレンス・ホワイト大好きの子供、そののちニューディールストリングバンドからブルーグラス・アライアンスを経て、1980年代から息子マールを喪ったドック・ワトソンの片腕となったジャック・ローレンス。自身のルーツであるノースカロライナはもちろん、クラレンス・アッシュレー、モンロー/フラット&スクラッグス、ザ・ディラーズ、レノ&スマイリー、そしてもちろんドック・ワトソン――、そんな自身のヒーローたちからの有名レパートリーやトラッド曲を軸に、ドック、デビッド・グリスマン、サム・ブッシュ、デル・マッカーリー・バンドらをゲストに迎えた楽しい朴訥なボーカルとギター作品。近年の若手たちのような華麗な、非の打ち所のないようなフラットピッキンとは違う、その人間くさいボーカルとそっくりの揺らぎが魅力にもなる、そんな中で、めちゃくちゃよく考えられた細かい芸を忍ばせたフレーズの数々、……早ければ、リズムが良ければ、威しフレーズが……弾ければカッコいいんじゃない。こうしてジャックのように、誠実に自分のトーンを磨き、ニカッとするようなフレーズを忍ばせる奥ゆかしさ、ジャックはほんと、思慮深くて、いい奴なんです。そしてすばらしいミュージシャン(音楽する人)なんです。

  RCSI-1092 柴田貴子/稲川友則『Accordion & Banjo』CD\2,000-(本体\1,905-)

Style Musette/La Partida/Bouree/Down by the Sally Garden/La Vraie Valse Musette/Planxty Irwin/Invention#13/Libertango.

バンジョーという楽器をブルーグラスやオールドタイム、ディキシーランドジャズなど、既成の音楽形態から見るばかりでは気付かないその魅力。先月紹介した元セルダムシーンのフィル・ローゼンタール親子の最新作『Fly Away』(AM-5127 \2,573-、話題のインスト最近作参照)でのバンジョーとトランペットの組み合わせという試みでも明らかなように、新鮮なシチュエーションの驚きを聴かせてくれるバンジョー奏者の稲川友則とアコーディオン奏者の柴田貴子のバンジョーとアコーディオンのインストデュオのデビュー作。浜松/豊橋を本拠に、東海/中部地方のさまざまなイベントで活躍、「聴く方にどこか癒しのような感覚を味わっていただけたらうれしい」というふたり、フランスのミュゼットやバッハ、そしてアイリッシュや南米系のタンゴなどが各二曲ずつ、アルバムを通して「異国情緒あふれる仕上がり」も感じて欲しいという。既成の音楽形態にとらわれる中では、テクニックを駆使したスリルや斬新なアイデアを求めがちだが、ミュージシャンのオリジナリティを犠牲にしてしまうことが間々あるのかもしれない。ムーンシャイナー誌7月号(\515-)で紹介された稲川さんとバンジョー/ブルーグラスの出会いも新鮮で、その発想/オリジナリティの源泉が読み取れる。ともに騒々しい楽器としてジョークのネタにされることも多いバンジョーとアコーディオン、それぞれの楽器が持つ表現方法を自由に探そうという姿勢を応援したい。

 各楽器別お勧め作品
 (楽器奏法や教則、またCDに関してはミュージシャン歴豊富なスタッフがアドバイス、また楽器につきましては、本体やパーツなど、各種取り扱っています。お気軽にお問い合わせください)
 ■ギター
  FGM-121 MO CANADA『Grassoline』CD\2,573-(本体\2,450-)

トニー・ライスのプロデュースでのデビュー作につづくモー・カナダの最新第2作。今回は、トニー・ライスとのギター・デュエット"Old Grey..."と、ガゼットのカバー"Deputy Dalton"と"Lonesome Reuben"以外はオリジナル。トラッドなブルーグラスからスペースグラスそして意表をつくようなリズムや音運びなど、自由な発想で曲を作っている。東テネシー州立大学同窓のTAROやJ.P.マティス、マクレーン先生らも参加、ほかにスコット・ベスタル、ランディ・コーアズ、ダレル・ウェッブ、リッキー・シンプキンズほか。

  ROU-3044 ARLEN ROTH『Hot Pickups』CD-R\2,573-(本体\2,450-)

ニューヨークで活躍、ストリングベンダーを駆使したナッシュビル・スタイルのギタリスト、アーレン・ロスのシンガー・ソングライターとしての側面をフィーチャーした1980年作品がラウンダー・アーカイブ・シリーズで発表。近年もリボン・ヘルムらとアルバム発表を続け、“マスター・オブ・テレキャスター”などとも称されているという。(限定ラウンダー・アーカイブ・シリーズにつき、ライナーノーツ入要の方はお申し出ください)

  FGM-1433 BRAD DAVIS『Not Gonna Let Me Blues Bring Me Down』CD\2,573-(本体\2,450-)

フラットピッキンギターマガジンのコラムニストとして知られ、マーティー・ステュアート・バンドからアール・スクラッグス・ファミリー&フレンズ・バンドなどで活躍したブラッド・デイビスの2003年ソロ作品。ギターとマンドリンのスーパーピッカーであるばかりでなく、ボーカリストとしての才能も開花させた力作である。各曲ごとに1人の豪華ゲスト、サム・ブッシュ、アール・スクラッグス、デビッド・グリア、ジョン・ジョーゲンソン、グレン・ダンカン、グレッグ・デイビス、ロブ・アイクス、映画俳優のビリー・ボブ・ソーントンらを迎え、自身のベースとドラムスを加えた見事なプログレグラス作品に仕上げている。強烈なスーパーピッキンと、タイトなアコースティック、そしてブルースとカントリーを見事にミックスしたニューグラス作品である。

 ■バンジョー
  PC-6514 KRISTIN SCOTT BENSON『Second Season』CD\2,573-(本体\2,450-)

IBMAアワードで、女性としてアリソン・ブラウン以来17年ぶり、2008年に最優秀バンジョー奏者に選ばれ4年連続タイトルを保持したクリスティン・スコット・ベンソン、受賞の年であり、またザ・グラスカルズ加入の年でもある2008年に発表されたソロ第2弾、現在のところ最近作。夫のウェイン・ベンソン(サードタイム・アウト)とともに子育てに励みながら創り上げたバンジョーアルバム。オリジナルとトラッド・アレンジにボーカルもの4曲。アイドルであるソニー譲りのオズボーン・チーフ・バンジョーのウッディで上品な響きを丁寧に表現する。

 ■マンドリン
  MCAD-31310 BILL MONROE『Bluegrass '87』CD\2,079-(本体\1,980-)

Long Bow/Mighty Dark to Travel/Music Valley Waltz/Old Crossroads/Old Brown County Barn/Stay Away from Me/Bluest Man in Town 他全10曲

1987年に発売されたビル・モンロー(1911-1996)の記念すべき初めてのCD作品。モンロー・フリークの間で今も弾き継がれている"Jekyll Island"やモンローが晩年にステージで好んで取上げていた"The Old Brown Country Barn"等々、マンドリン・インスト作品の名盤『Master of Bluegrass』以降、鮮明となったエンシェント・トーン(古の音)を表現するオリジナル・インスト4曲、オリジナル新曲2曲(スタンダードとなった"Stay Away From Me"を含む)の衰えぬこの創作力。そしてジム&ジェシーやデル・マッカーリーらのゲストを迎えた再録スタンダード4曲の合計10曲、ビル・モンローのオリジナル・アルバムである。ブルー・グラス・ボーイズには、ちょうど交代期にあったウェイン・ルイスとトム・ユーイングのギター、バンジョーにはブレイク・ウィリアムズ、ベースにはテイター・テイトといった来日組に、フィドルはグレン・ダンカン(ツインでボビー・ヒックスや火を噴くバディ・スパイカーも参加)。貴重なビル・モンローのオリジナル・アルバムの発掘である。既に廃盤となっていますので売り切れごめん

 
 ■フィドル
  PC-6512 JASON BARIE『The Past Is Present』CD\2,573-(本体\2,450-)

2008年のIBMA最優秀インスト・アルバムの最終候補に選ばれたジム&ジェシーを経て現在はドイル・ローソンのクイックシルバーで活躍するフィドラー、ジェイソン・バリーのデビュー作。バンジョーのスティーブ・ディリングやボーカルにティム・メッシーほか、楽器はほとんどジェイソン本人。そのビル・モンロー音楽のノウハウを抽出し、ミュージシャンとして最大限の表現でコントロールする力量は絶品。オリジナル以外はモンローソングとマール・ハガードのカントリー、そしてジミー・マーティン。全編すばらしくまとめられ、幸せになれるトラッドグラス作品なのだ。

 
  PATUX-193 NATE GROWER CD\2,573-(本体\2,450-)

昨年デビッド・ブロムバーグと来日した若手フィドラー、ネイト・グローワーの2010年デビュー作。在校していたニューヨークの小学校にやって来たローカルのブルーグラスを聴いてフィドルを弾きはじめ、ベニー・マーティンに目覚めたという若者。ワシントンDC地区の名手たち、マイク・マンフォード(bj)、ダニー・ナイスリー(m)、マーク・シャッツ(bs)、ジョーダン・タイス(g)らをバックに、オールドタイムからフラット&スクラッグス、そしてテキサス・スウィングまで、多彩な曲調のなか、伝統的なブルーグラス・フィドルの歌い方をベースにした奏法を聴かせる。

 ■ドブロ
  SH-3938 JERRY DOUGLAS『Lookout for Hope』CD\2,573-(本体\2,450-)

もはやブルーグラスにとどまらず、あらゆる音楽に独自のドブロ奏法で新境地を開いていくジェリー・ダグラス、ブルーグラス系作品としての最高作と思われる2002年作品。サム・ブッシュやクリス・シーリ、ブライアン・サットンらとの凄いインストはもちろん、ジェイムズ・テイラーまでが参加したブルーグラス/ニューグラス作品。……もう10年以上になるんだ、これ!!

 
 オールドタイム&フォーク新入荷
  YEP-2321 AOIFE O'DONOVAN『Fossils』CD\2,573-(本体\2,450-)

Lay My Burden Down/Briar Rose/Thursday's Child/Red & White & Blue & Gold/Beekeeper/Fire Engine/Pearls/Glowing Heart/I'm Alone/Oh, Mama. 全10曲

10代でマット・グレイザーのウェイファーリング・ストレンジャーズやボストンの先端ブルーグラス・バンド、クリキッドスティルなどでアパラチアの陰影を背負ったすばらしいシンガーとして高い評価を得、ヨーヨー・マとクリス・シーリのアルバムにまでゲスト出演、その声の響きだけでアパラチアントラッドを感じさせたイーファ・オドノバン、待望のソロアルバムは、アリソン・クラウスが最新アルバムに取り上げた1曲目のオリジナルをはじめ、……すばらしい作品だが、多くのアコースティックファンの期待とは違ったオルタナロック系作品になっている。……それでもイーファ、彼女の声の魅力には抗えない。すばらしい!!

  JSP-77171 V.A.『Country Fiddle - Fine Early String Band Music 1924-1937』CD4枚組

南部アパラチアのストリングバンドは、すでに存在していた主にスコットランド由来のフィドルとバラッド音楽という旋律に、南北戦争(1861-1865)ののちに持ち込まれたバンジョー、すなわちアフリカ由来のリズムとコードが加味されて生まれた、と理解している。そんなストリングバンドの原初的な貴重な録音集4枚組全100曲集。一枚目にはフィドルバンドが盛んだったというジョージア州出身のアール・ジョンソンが率いたクロッドホッパーズとディキシーエンターテイナーズの25曲。二枚目はミシシッピ州本拠のリークカウンティ・レベラーズ。最大のヒットは"Wednesday Waltz"というフィドル、マンドリン(バンジョーマンドリンも)、5絃バンジョー、ギターの4人組の25曲。三枚目はウエスタンスウィングの元にもなったイーストテキサス・セレネーダーズやテキサスフィドルの原型のようなフリーニーハーモナイザーズ、ケンタッキー州コービンを本拠にしていたというラリー・ヘンズリーのマンドリン中心のウォーカーズコービンランブラーズなどの25曲。そして四枚目はエイケンカウンティ・ストリングバンドほか、無名なバンドたちを収めた25曲の全100曲集。録音に残る南部アパラチア系ストリングバンドたちが21世紀の初頭から、すでに様々な変革をしはじめている様子が聴き取れる。

 カントリー新入荷
  HOTR-1003 KAYE TOLSON『Share My World』CD\2,573-(本体\2,450-)

I'll Be There/Someday Soon/He Picked Me Up/I'll Share My World (with Justin Trevino)/Jesus Hears He Cares He Can/Tonight My Baby’s Coming Home/The Blame/Once Upon a Hill/I'm Not Over You/Old Love Turned Memory/Nobody Loves You Like I Do/I Know Who Holds Tomorrow/Oh What a City. 全13曲

13歳のときに初めて見たベースに一目惚れ、早速両親にねだって手に入れメルベイ教本で自習、女性ながらそのうち数々のバンド、ジョニー・ブッシュ、ジニー・シーリー、バック・トレント、ハンク・トンプソンほかのベーシストで活躍してきた、きっと頑張り屋さんだったケイ・トルソン。決して若くない彼女のデビュー作はジャスティン・トレビノのプロデュースのもと、アンバー・ディグビーのハーモニーを得て、ハート・オブ・テキサス・レコードの常連ミュージシャンたち、チャーリー・ウォルトン(lead g)、ハンク・シンガー(f)、ジム・ロースバーグ(steel g)、ジェイク・フーカー(bs)、ジャロッド・ボンタ(piano)ほか、抑制の効いたホンキートンク・サウンドに女性らしい曲を載せていく。

 カントリー発掘、編集モノ新入荷
  JASMD-3540 V.A.『Country Brothers - The Brother Bands of Country Music』CD\2,079-(本体\1,980-)

MONROE BROTHERS In My Dear Old Southern Home/BAILES BROTHERS That Beautiful Picture/ALLEN BROTHERS Roll Down the Line/LONE STAR COWBOYS (Bob & Joe Attlesey) Just Because/DIXON BROTHERS The Intoxicated Rat/J.E. MAINER'S MOUNTAINEERS Seven and a Half/BLUE SKY BOYS Sold Down the River/J.E. MAINER'S MOUNTAINEERS Johnson's Old Grey Mule/SHELTON BROTHERS Hang Out the Front Door Key/ROUSE BROTHERS Orange Blossom Special/DELMORE BROTHERS Nashville Blues/SAM & KIRK McGEE C-H-I-C-K-E-N/YORK BROTHERS My Tears Will Never Make You Change/BAILEY BROTHERS Alabama/BUCHANAN BROTHERS Silver Meteor/MADDOX BROTHERS & ROSE Meanest Man in Town/CARTWRIGHT BROTHERS Dying Ranger/FARR BROTHERS Alabamy Stomp/STANLEY BROTHERS Rambler's Blues/MORRIS BROTHERS Salty Dog Blues/CALLAHAN BROTHERS Somebody's Been Using That Thing/CARLISLE BROTHERS Chicken Roost Blues/LOUVIN BROTHERS Seven Year Blues. 全23曲

「カントリー音楽における兄弟バンド」と名づけられた1920年代から50年代までのさまざまなバンドのコンピレーション23曲集。チャーリーと後にブルーグラスの父となるビルのモンローブラザーズからベイルズ・ブラザーズ、1927年にバンジョーとカズーでヒット"Salty Dog Blues"を出したアレン・ブラザーズ(同曲は本作ではフラット&スクラッグスが手本としてモリスブラザーズ版を収録)やたぶんにテキサス的に洗練されたローンスターカウボーイズなどのラグタイムやジャグバンド系列にあるサウンド、ユニークなドブロを伴ったディクソンブラザーズの「ラリッたネズミ」からメイナーズ兄弟のストリングバンド音楽ほか、ラウズ兄弟のオリジナルとされる"Orange Blossom Special"やドック・ワトソンで知られるデルモアブラザーズの"Nashville Blues"ほか、スタンレーブラザーズからルービンブラザーズまで登場の楽しいコンピレーションである。デュエットハーモニーのときの声の同質性はもとより、20世紀はじめの移動距離の小ささから生まれた家族音楽、さらには当時の女性がエンタメビジネスで旅をすることの難しさなどから「ブラザーデュオ」のみならず、20世紀前半に「ブラザーバンド」が圧倒的に多かったと言う必然を証明する数々のバンドたちが一望できるとともに、20世紀後半にはポップ/ロックという名のもとに拡散していったアメリカンルーツ音楽のベースである「家族音楽」を俯瞰する秀作だ。

 カントリーお勧め作品
  OMN-101299 DON RICH『Sings George Jones』CD\2,730-(本体\2,600-)

バック・オウエンズ(1929-2006)のバッカルーズを支えた最高のギタリストにしてバックのハーモニーパートナーのドン・リッチ(1941-1974)。わずか32歳、バイク事故でこの世を去ったドン、ほぼ40年目にして陽の目を見る初ソロアルバムはジョージ・ジョーンズ曲集!! 1970年7月、ベイカーズフィールドのバック・オウエンズ・スタジオで収録したドンの10曲と、同時期にバック・オウエンズ&バッカルーズとしてTV番組『Hee Haw』のために収録されたバックの歌う未発表ジョージ・ジョーンズのヒット4曲の貴重な合計14曲である。 ちなみに同時に発掘されたバック・オウエンズの未発表カントリースタンダード18曲集『Honky Tonk Man: Buck Sings Country Classics』(OMN-101305 \2,730-)も在庫中、ともにカントリー界話題の発掘である!!

 
  HOTR-4701 GEORGETTE JONES『Till I Can Make It On My Own』CD\2,573-(本体\2,450-)

父ジョージ・ジョーンズ(1931-2013)とタミー・ワイネット(1942-1998)という、まさにカントリー界を代表するキングとクイーンを両親に持つジョーゼット・ジョーンズ、1976年にふたりが離婚した直後に母が録音、ナンバーワンヒットした曲をタイトルにしたハートオブテキサスからジョーゼット最新3枚目のアルバム。1968年に女性解放運動の真っ只中に、男に多少の非があっても尽くすべきという"Stand By Your Man"でブレイク、カントリー音楽界のファーストレディとも称された母タミー。1970年代を通じてロレッタ・リンとドリー・パートンとともにもっとも成功した女性カントリーシンガーであった母タミーに捧げたヒット曲ズラーッ集。父ジョージとの結婚(1969-1975)期間とそれ以降もつづいた男女デュオヒットもジャスティン・トレビノやトニー・ブース、ビリー・イェーツやキース・ニクソンらをゲストにカバーしている。最後のボーナス曲"Run Woman Run"にはアンバー・ディグビーもゲストで女性デュオを聴かせる。1993年にファーストレディーとなるヒラリー・クリントンが、自立できない女性を皮肉って"Stand By Your Man"をもじったようにある意味、南部女性の従順さをテーマにしてきたタミー。一方、酒を飲んで帰宅する夫に痛烈な批判をし、そのリベラルな主張で何度もカントリー局から干されたロレッタ・リン(1932-)とは対極の、それでもふたりはともに1970年代、カントリー音楽界のファーストレディと呼ばれるにふさわしい偉大な女性シンガーだった。そんな母の曲を大切に、丁寧に歌い切るジョーゼット・ジョーンズ、昨年は熊本のカントリーゴールドで来日、NHK-BSでも放映されていた。 ジョーゼットのハート・オブ・テキサス・レコードから2010年のデビュー作『A Slightly Used Woman』(HOTR-4151 \2,573-)、2011年の第二作『Strong Enough to Cry』(HOTR-4165 \2,573-)も在庫中!!

またムーンシャイナー誌では4月26日に他界した偉大なシンガーである父ジョージ・ジョーンズの追悼特集「カントリーソングズ」を6月号と7月号連載(各\525-)で紹介している。

  HOTR-4606 AMBER DIGBY『The World You're Living In』CD\2,573-(本体\2,450-)

It's a Long Way from Heaven/One More Thing I Wished I'd Said/How Can I Unlove You/She'd Already Won Your Heart/Saturday Night 他全14曲

正統派の女性ホンキートンク・シンガーとして、人気が出てきたアンバー・ディグヒー、待望の最新作。両親、そして義理の父ともにロレッタ・リンやコニー・スミス、ファロン・ヤングやロニー・ミルサップ、オズボーン・ブラザーズなどで活躍したプロ・ミュージシャンで、幼い頃からオープリや『ヒーホー』の楽屋で過ごしてきたというアンバー、テキサスを本拠に堅実な活躍で次第に知られつつあるという。この最新作ではビンス・ギルとのデュエットやロイド・グリーンをフィーチャーした曲も収め、ピッグ・ロビンス(piano)、ピート・ウェイド(g)といったナッシュビルのAチームを迎え、一歩前に進んでいる。ジム・ロースバーグやディッキー・オーバービー(pedal steel)ら、ハート・オブ・テキサス・レコードのレギュラーたちがバック、そのひとりで本作でもエレキギターで貢献するランディ・リンドレイはアンバーの夫、デリア・ベル&ビル・グラントやデビッド・デイビスのウォリアーリバーボーイズ、カール・シフレットなどとも活躍してきたブルーグラス・ミュージシャンでもある。映像ものお勧め作品にアンバーの2011年作DVDがある。

  SKY-001A 坂本愛江『Someday』\2,500-(本体\2,380-)

ムーンシャイナー誌6月号のメイン特集はで紹介したシンガー坂本愛江(よしえ)。クリス・シャープと笹部益夫のプロデュースによるデビュー作はストレートなカントリー/スタンダード作品。オウブリー・ヘイニーの抑制の効いたフィドルとスミス・カーリーのペダルスティールとドブロ、ジェリー・ダグラス・バンドから現在話題の18サウスのガスリー・トラップのエレキギターとマンドリン、クリント・ブラックのキーボード奏者デイン・ブライアント、そしてナッシュビル・ブルーグラス・バンドからロバート・プラント&アリソン・クラウスほか生ベースの第一人者となったデニス・クロウチほかが創る典型的なホンキートンクカントリーのサウンドをバックに、ストレートに歌いつづけていく態度に、1950〜60年代のナッシュビルカントリーの懐かしさを感じる。20世紀初頭に書かれたというレノ&スマイリー、エルビスもやってたゴスペル名曲“In the Garden”、ノーと言えるリベラルな南部女性ロレッタ・リンの“Blue Kentucky Girl”や“You Ain't Woman Enough”ほか、レイ・プライス“My Shoes Keep Walking Back to You”、ジョージ・ジョーンズ“If My Heart Had Windows”、バック・オウエンズ“Under Your Spell Again”などに、ラスト前でベテラン・カントリーシンガーである父、坂本孝明とのデュエット“We Must Have Been Out of Our Minds”(ジョージ・ジョーンズとメルバ・モンゴメリー)、そして最後は第二次世界大戦中、明日を知れぬ兵士たちにもっとも人気のあったという、なぜか明るいスタンダード“We'll Meet Again”で綴じるアルバム、いろいろに聴き取ることの出来る気持ちのいいカントリー/スタンダード作品だ。

  OMN-101305 BUCK OWENS『Honky Tonk Man: Buck Sings Country Classics』CD\2,730-(本体\2,600-)

Honky Tonk Man/Hey, Good Lookin'/Oklahoma Hills/My Bucket's Got a Hole In It/In the Jailhouse Now/Jambalaya/I'm Moving On 他全18曲

1960年代、カリフォルニアのベイカーズフィールドを拠点に新しい時代のカントリーサウンドを立ち上げ、ビートルズにも大きな影響を与えたバック・オウエンズ(1929-2006)が生前、人気TV番組シリーズ『ヒーホー(Hee Haw)』(1969-1992)のためにベイカーズフィールドの自身のスタジオで録音していた未発表音源18曲集。32歳で早世したドン・リッチ(1941-1974)がフィドル/ギター/ベースで参加していることから、1970年代初頭の録音と思われ、カントリーのスタンダード曲をカラオケの為に録音、バック自身の仮唄が入ってるファンには堪らない発見!!

 映像新入荷
  BVD-20123 ERNEST TUBB SHOW『Walking the Floor Over You Part 1』DVD映像\4,515-(本体\4,300-)

カントリー音楽の王道である「ホンキートンク」スタイルを完成したといわれるアーネスト・タブ(1914-1984)と彼のテキサス・トゥルバドーズの1965年、30分のライブTV番組4本を収めたDVD第1集。レギュラーゲストには、なーんと!今年80歳になったウィリー・ネルソン(32)ほか、のちにソロでスターとなったジャック・グリーンやカル・スミス(ともにトゥルバドーズのメンバー)、女性歌手ルイス・ジョンソンや女性コーラス4人組のジョンソン・シスターズ、また日本でもよく知られたフィドルアルバムの定番『Down Yonder: The Country Fiddlers』(1967、ソニー・オズボーンやジェスロ・バーンズらが参加)のウェイド・レイ(1913-1998)のホットなフィドルと甘いボーカルなど、そしてなんといってもギタリスト、レオン・ローズとバディ・エモンズに代わってペダル・スティールを担当したバディ・チャールトンのすさまじいギターバトルが楽しめる。クラシックカントリーと呼ばれる正統的な、いわゆるカントリー音楽のエンターテイメントが楽しめるファンにはたまらない作品だが、カントリーにあまり馴染みのない方には、ムーンシャイナー6月号と7月号でジョージ・ジョーンズ追悼を機に連載した「カントリー音楽とブルーグラス音楽の違い」を映像を通して感じ取るのも一興であろうか。

 映像ものお勧め作品
  SHDVD-1001 MULESKINER『Live』DVD\3,098-(本体\2,950-)

New Camptown Races/Dark Hollow/Land of the Navajo/Blackberry Blossom/Knockin' On Your Door/Opus 57 In G Minor/Red Rocking Chair/The Dead March/Orange Blossom Special.

1960〜70年代、ブルーグラス出身ながらロック畑で活躍していたブルーグラス第二世代のリーダーたち究極のメンバーによる1973年、ビル・モンロのテレビ出演キャンセルに伴って招集されたブルーグラス・ライブが奇跡的にビデオ映像として存在、1992年に発表されたビデオがDVD化されたもの。ロック界での活躍がつづいた全員が30歳前後、久々のブルーグラスに嬉々としたのか、モンロー系トラッドグラス名曲を中心に故クラレンス・ホワイト(g)、ピーター・ローワン(g)、デビッド・グリスマン(m)、ビル・キース(bj)、リチャード・グリーン(f)、ステュアート・シュルマン(bs)が白熱のライブを繰り広げる。一家に一枚のお宝ブルーグラス映像!!

  CCD-GJ GEORGE JONES『Through The Years』(142分)DVD \3,307-(本体\3,150-)

1968年から1980年まで、米国のカントリーTVシリーズにゲスト出演した7作品を一堂に収めた映像もの。1968年の「ポーター・ワゴナー・ショー」(ほかにドリー・パートンら)、1969年「ウィルバーン・ブラザーズ」(ほかに、この1ヶ月後に結婚することになるタミー・ワイネット、ロレッタ・リン、そしてアメージング・バディ・スパイカー)、あとの5本はいずれも「ポップ・ゴーズ・カントリー」の1974年(ほぼ半年後に離婚することになるタミー・ワイネットほか)、1977年(ドティ・ウェストほか)、1977年(離婚後2年のタミー・ワイネット、ラリー・ギャトリンほか)、1979年(T.G.シェパード、チャーリー・マクレーンほか)、1980年(トム・T.ホール、ジャン・ハワードほか)。

  SOTM-2008 V.A.『Songs of the Mountains 1』DVD-R\2,888-(本体\2,750-)(カラー58分)

Cherokee Shuffle (ETSU Bluegrass Pride Band)/Old Broker Tree (Fescue)/These are They (McPeak Brothers)/John Hardy (Trey Hensley & Drivin' Force)/Little Birdie (Lonesome River Band)/Black Mountain Rag (Mac Puckett & the Good Company Band)/Can't Hold On To Much (Appalachian Trail)/Whatever Happened to Mayberry? (VW Boys)/Devil's Dream (The Larkins)/The Foggy Dew (Fire in the Kitchen)/A Beautiful Home (The Boohers)/I Still Think of You Sometimes (The Fritts Family)/June Apple (Cripple Creek Renegades)/Cash's Last Ride (Cana Ramblers)/Your Love Is Like a Flower (Everett Lilly & the Lilly Mountaineers)/Spreeing Rambler (Lonesome Will Mullins & the Virginia Playboys)/Headin' South (Gerald Anderson & Spencer Strickla). 全18曲

2005年からはじまった米国公共放送ネットPBSのローカル番組『Songs of the Mountains』の第1シーズンから、プロデューサーのティム・ホワイトが選んだ18グループの18曲集。2004年に再建されたバージニア州マリオンの歴史的なリンカーン劇場500席を舞台に、5バンド前後のブルーグラス/オールドタイムバンドを集めて繰り広げられる地元のシニア層を対象にしたコンサート、はじまったときは地元ローカル局だけの放映だったのが第2シーズンの終わりには全米163局に広がったという。本作2005年に収録された第1シーズンのベスト集には、ETSU(東テネシー州立大学ブルーグラスバンド)を皮切りに、現在はデイリー&ビンセントのジェフ・パーカーを擁したロンサム・リバーバンドやマクピーク・ブラザーズらもいるが、おもに南部アパラチア、ブルーリッジ地方で主に活躍するローカルバンドが伝来のゴスペルを聴かせたり、ラルフ・スタンレーになりきる若者、フルートやハンマーダルシマ、将来のスターを夢見る若い女性たち、物凄いガキたち、そして現在はメジャーなバンドに在籍するあの顔、この顔など……、ブルーリッジ地方のフツーの音楽と、それを楽しみミュージシャンたちを勇気づける観衆たちの日常が体験できる。

  MP-0410 V.A.『Pioneers and Legends of Bluegrass』DVD\2,573-(本体\2,450-、カラー55分)

Mule Skinner Blues/Rawhide(Bill Monroe)/Folsom Prison Blues/Shuckin' the Corn(Lester Flatt)/That Silver Haired Daddy of Mine/Tis Sweet To Be Remembered 他(Mac Wiseman)/Are You Washed in the Blood 他(Lewis Family)/Hard Hearted/Paradise/Cotton Mill Man(Jim & Jesse)/500 Miles/I'll Stay Around(Bluegrass Alliance) 他全15曲

米国ブルーグラス界でさまざまな出来事があった特異年、1971年夏のブルーグラスイベント、元気なビルモンやレスターほか、マック・ワイズマンやジム&ジェシーら、第一世代ブルーグラスのトップアーティストたち、そしてまだNGR結成寸前、19歳のサム・ブッシュと20歳のトニー・ライスが参加するブルーグラス・アライアンスのライブ2曲をはじめとした超お宝映像集!!

  MH-1063D DOYLE LAWSON『Through the Years』DVD\3,990-(本体\3,800-)

2004年春、ドイル・ローソン&クイックシルバーが結成25周年を祝った豪華な記念コンサートから、全32曲2時間に及ぶ素晴らしいライブ映像(ムーンシャイナー誌2004年9月号に詳細)。別名「School of Bluegrass」とも呼ばれるクイックシルバー、本作では歴代のメンバーが一堂に会し、1980年代以降のブルーグラス主流派をリードしたスマートなソリッドグラスが、当時の現役メンバー(ジェイミー・デイリー、バリー・スコット)ほか、つぎつぎと迎えるラッセル・ムーア、ジム・ミルズ、テリー・バウコム、スティーブ・ガリー、ジョン・ボウマンなどのゲストとともに堪能できる秀作ライブ映像。

 教則もの
  CDZ-TR01 TONY RICE『Teaches Bluegrass Guitar』BOOK+CD\3,413-(本体\3,250-)

Red Haired Boy/Little Sadie/Your Love Is Like A Flower/Blue Railroad Train/Home From The Forest/Wildwood Flower/Old Train/Wild Horse/Jerusalem Ridge.

ブルーグラスギターの歴史を作ったトニー・ライス本人が教えるブルーグラスギターの極意...!? トニーの上記有名9曲を楽譜、タブ譜、コード譜など24頁の教本と、79トラックにわたるCDで分解して紹介する。

  CDZ-TT01 TONY TRISCHKA『Teaches 20 Easy Banjo Solos』BOOK+CD\3,413-(本体\3,250-)

Shortenin' Bread/Ground Hog/Shady Grove/Train 45/Sally Johnson/Wildwood Flower/Roll in my Sweet Baby's Arms/Pretty Polly/Nine Pound Hammer/Sitting On Top of the World/John Henry/Little Liza Jane/Casey Jones/Little Maggie/Back Up and Push/Redwing/Little Rabbit/Uncle Joe (Hop High Ladies)/Alabama Jubilee/Cumberland Gap.

スクラッグス/キース以降、第二世代のブルーグラスバンジョーリーダーの一人、トニー・トリシュカが教えるブルーグラスバンジョー入門編。上記有名20曲を、簡単なアレンジで32頁のタブ譜と、スローバージョン含んで一緒に弾けるCD付。

  CDZ-RU01 RUSS BARRENBERG『Teaches 20 Bluegrass Guitar Solos』BOOK+CD\3,413-(本体\3,250-)

Liberty/Soldier's Joy/Little Annie/The Eighth of January/Hot Corn, Cold Corn/Blackberry Blossom/Down Yonder/Leather Britches/Whitesburg/Molly & Tenbrook/John Hardy/John Henry/Fisher's Hornpipe/Forked Deer/Opera Reel/Temperance Reel/St. Anne's Reel/Red-Haired Boy.

有名フィドルチューンを中心に、ブルーグラスギターのソロ20曲を、中級程度のレベル向けに楽譜、タブ譜、コード譜など32頁の教本と、スローバージョン含んで一緒に弾けるCD付。

  CDZ-SM01 SAM BUSH『Teaches Mondolin Repertoire & Technique』BOOK+CD\3,413-(本体\3,250-)

Cotton Patch Rag, Tom & Jerry, Leather Britches, Lime Rock, Banjalin, Diadem, Norman and Nancy, and Russian Rag.

1970年代以降のブルーグラスマンドリンの歴史を作ったサム・ブッシュ本人が教えるブルーグラスマンドリンのレパートリーとテクニックの極意...!? サムの上記有名9曲を楽譜、タブ譜、コードなど40頁の教本と、59トラックにわたるCDで分解して紹介するシビアな実践向き教則。

 教則ものお勧め
 下記のほか、教則に関しては演奏レベル/ニーズに応じて、ご相談ください。
  AB-TAB ALAN BIBEY『AcuTab Transcriptions, Vol. I』Tab-Book\1,575-(絶版につき限定超特価)

ハーシャル・サイズモアや故デンプシー・ヤングらによって道が創られた、バージニアやノースカロライナ地方の「からり」と晴れたようなサウンドが身上のブルーリッジ系マンドリンの第一人者、アラン・バイビーがサード・タイム・アウト時代を中心に残した録音から19曲の間奏をタブ譜にしたもの。Key of BやBb、Eなどの典型的なブルーリッジ系マンドリンの処理の仕方が学べる実戦向きタブ譜集。現在このTAB譜対応CDのBOM在庫はルー・リード&カロライナ『Carolina』のみ(収録譜はBlue Kentucky Wind/Handsome Molly/God Loves His Children/I'd Miss You/Her Memory's Bound To Rideの5曲)。なお、サードタイム・アウトのデビュー作『IIIrd Tyme Out』と二作目『Puttin' New Roots Down』、それにジミー・グドローが台頭してくる若手マンドリン奏者たちのショーケースとして制作したCD『Mandolin Artistry, Vol. 1』の三枚が入手可能ですのでオーダーを承ります。残部些少!!

 
 楽器、その他……
 [弦、ピック、其の他アクセサリー]
 ●バンジョー弦
 GHSバンジョー弦

MISC-PF140 J.D.クロウ・スタジオ・ライト(00095 011 012 020w 0095)\788-(本体\750-)

MISC-PF135 J.D.クロウ・ステージ・ライト(010 011 012 020w 010)\788-(本体\750-)

MISC-PF150 ブロンズ・ライト(010 012 014 022w 010)\788-(本体\750-)

MISC-PF170レギュラー・ライト(009 011 013 020w 009)\788-(本体\750-)

MISC-PF175 S.オズボーン・ミディアム・ライト(011 012 013 022w 011)\788-(本体\750-)

ダダリオ・バンジョー弦

MISC-J60『ダダリオ・バンジョー・ライト弦』(009-.010-.013-.020w-.009.)\756-(本体\720-)

MISC-J61『ダダリオ・バンジョー・ミディアム弦』(010 012 016 023w 010.)\756-(本体\720-)

ギブソン・アール・スクラッグス・バンジョー弦

MISC-0035『アール・スクラッグス・ライト弦』(0095.020W.013.010.0095)\1019-(本体\970-)

MISC-0036『アール・スクラッグス・ミディアム弦』(.010.022W.014.012.010)\1019-(本体\970-)

エリクサー弦

ELIX-11600"ELIXIR BANJO POLYWEB LIGHT"\1.160-(本体\1.105-)

ビル・キース弦

MISC-0012 =BILL KEITH BANJO STRINGS \735-(本体\700-)

ビル・キース御用達。特徴は1、2、5弦が同じゲージ。.011 .011 .015 .022 .011(ミディアム)。お勧めは珍しい4弦がブロンズのもの、

 ●マンドリン弦
MISC-GBMS『ギブソン・ビル・モンロー・フォスファー・ブロンズ弦』(011 015 026W 041W) \1260-(本体\1200-)

MISC-GSBS『ギブソン・サム・ブッシュ・モネル弦』(.011, .014, .025w, .041w)\1,300-(本体\1,365-)

MISC-EXP74『ダダリオ・マンドリン・コーティング・フォスファー・ブロンズ・ミディアム』(011 015 026w 040w) \2,310-(\2,200-)

持ちの良さと落ち着いたトーンでプロ御用達のダダリオ社のEXP弦。

MISC-J74『ダダリオ・マンドリン・ミディアム』(011 015 026w 040w) \1.103-(\1,050-)

MISC-J62『ダダリオ・マンドリン・ライト』(010 014 024w 034w) \1,103(\1,050-)

MISC-A270『GHSマンドリン・フォスファー・ブロンズ弦』(.11 .16 .26w .40w) \1,050-(本体\1,000-)

MISC-LS250『GHSマンドリン・シルク&スチール弦』(.11 .16 .26w .40w) \1260-(本体\1200-)

 ●ギター弦
MISC-EXP19『ダダリオ・コーティング・フォスファー・ブロンズ・ブルーグラス』(012 016 025W 035W 045W 056W)\2,205-(本体\2,100-)

MISC-EJ11『ダダリオ・ブロンズ弦ライト』(012 016 024W 032W 042W 053W ) \945-(本体\900-)

MISC-EJ12『ダダリオ・ブロンズ・ミディアム弦』(013 017 026W 035W 045W 056W )\945-(本体\900-)

MISC-EJ14『ダダリオ・ブロンズ・ブルーグラス弦』(012 016 025W 035W 045W 056W) \945-(本体\900-)

MISC-EJ16『ダダリオ・フォスファー・ブロンズ・ライト』(012 016 024W 032W 042W 053W)\1,183-(本体\1,125-)

MISC-EJ17『ダダリオ・フォスファー・ブロンズ・ミディアム』( 013 017 026W 035W 045W 056W)\1,183-(本体\1,125-)

MISC-EJ19『ダダリオ・フォスファー・ブロンズ・ブルーグラス』(012 016 025W 035W 045W 056W)\1,183-(本体\1,125-)

 ●ドブロ弦
MISC-EJ42『ダダリオ・ドブロ・マイク・オルドリッジ』(016 018 026w 035w 045w 056w)\1,040-(本体\990-)

MISC-EFT13『ダダリオ・ドブロ・ジェリー・ダグラス』(016 019 028w 036w 044w 056w) \1,497-(本体\1,425-)

MISC-S1600『GHS ピュア・ニッケル』(016 018 028W 036W 046W 056W)\1,260-(本体\1,200-)

 ●●●ピック各種●●●
●MISC-NP2 NATIONAL『Finger-Pick PAT. No. 1787136 U.S.A.』\315-(本体 \300-)

定番、戦前のオールド・ナショナルの復刻版。

●MISC-0009『ジム・ダンロップ・フィンガーピック 025』\158-(本体\150-)

●MISC-9010R『ジム・ダンロップ・フィンガーピック・プラスチックM 』\158-(本体\150-)

●MISC-0021『ジョン・ピアース・ビンテージ・サムピック』\263-(本体\250-)

●MISC-0010『ジム・ダンロップ・サム・ピック』\158-(本体\150-)

●MISC-GP10『ゴールデン・ゲイト・サムピック L』 \210-(本体\200-)

●MISC-GP11『ゴールデン・ゲイト・サムピック M』 \210-(本体\200-)

●MISC-GP12『ゴールデン・ゲイト・サムピック S』 \210-(本体\200-)

●MISC-GP8『ゴールデン・ゲイト・サムピック LL』 \225-(本体\210-)

特大サイズのサム・ピック

 輸入雑誌
 (以下の4誌は英語版で、共にバックナンバーも豊富に取り揃えています。気になるアーティスト等の特集等についてはお問い合せ下さい。…調べる&知るの面白さをいかがですか)
 ■フラットピッキン・ギター誌
 隔月刊の掲載全タブ譜対応CD付きフラットピッキン・ギター誌。ブルーグラスからスウィング/ジャズまで。一冊でさまざまな奏法が学べる。
  FGM-17.4 最新「2013年5〜6月号」CD付き70頁Tab-Book\2,625-(本体\2,500-)

Angel Band/Be Toou My Vision/Festival Waltz/Kentucky Waltz/Tennessee Waltz/Roxanna Waltz

記念すべき通巻100号は「ワルツ号」として21曲、丸ごとワルツ・タブ譜で埋め尽くされている。ティム・メイやジョーダン・タイス、ダン・ハッカビーほか21名のフラットピッカーが選んだ21曲。なかなか遊び甲斐のあるすばらしい企画である。

 
  FGM-17.3 「2013年3〜4月号」CD付きBook\2,625-(本体\2,500-)

ランブリン・ジャック・エリオットをカバーストーリーに、22歳のスーパーピッカー、クリス・ラケット特集と"Down in the Willow Garden"タブほか、ジョー・カーはフラット&スクラッグスとメイベル・カーターの"False Hearted Lover"、ダン・ハッカビーは初心者向けトニー・ライス風"Why Don't You Tell Me So"、スティーブ・カウフマンは聖パトリックを祝してブロムバーグから学んだという"Rights of Man Hornpipe"。ジョン・カーリニは"Bolero"、オリン・スターはジャック・エリオット風"Roving Gambler"、マイケル・マダックスのハイポジにおける練習と"Bill Cheatham"、スティーブ・ボティアはビル・モンローの"Crossing the Cumberland"ほか、フラットピッキンギター上達にいたるヒントやタブ譜が音源とともに満載。

 ■バンジョー・ニューズレター誌
世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載(ウェブサイトから「MP3」で音源入手可!!)、バックナンバーもお問い合せ下さい。探しておられるタブ譜の曲名や演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探します。収蔵曲のCDやDVDなども在庫していますので、お問い合わせください。
  BNL-13/06 最新2013年6月号 \630-

ディック・ワイズマン(Dick Weissman)のカバーストーリー……って誰?って思うよね。でもきっと、結構多くのひとが見たことのある、ウッディ・アレンみたいな人が楽器店のようなところでオープンバックのバンジョーを弾いていて、その写真が、斜め上にダブってコラージュされているジャケット、タイトルは『Modern Banjo Mountain Style』……覚えていませんか? 1961年にはフォークグループ、ジャーニーメンを結成、フォーク界の知られざる最先端を歩んできたディックのインタビュー。人に歴史あり! フォークのみならず、スクラッグスやボビー・トンプソン、ライ・クーダーやビル・ダノフら、さまざまな登場人物の逸話も楽しい。そのほかタブ譜は、アール・スクラッグス"Red River Valley"(ハートフォードとのジャムテープより、この逸話が面白い!!)、初心者には"When You and I Were Young Maggie"、ブルース"I'm So Glad"、トム・アダムズdチューニングの"Cumberland Gap"、ジェリー・リード"Jerry's Breakdown"、ドビュッシー"Reverie"、リッチ・スティルマン"Cascade"ほか、クロウハンマーなどのタブ譜満載。

 
  BNL-13/05 2013年5月号 \630-

ティム・ウィードのカバーストーリーのほか、アメリカン・バンジョーキャンプ・リポート、クロウハンマーで弾くバッハの特集ほか、タブ譜はアール・スクラッグスがハイロ・ブラウンとライブ録音を残した闊達な"Prisoner's Song"、アラン・マンデ"Cotton Patch Rag"ほか、バンジョーに関するタブ譜と話題満載40頁。

  BNL-13/04 2013年4月号 \630-

アリソン・クラウスのユニオン・ステーションのロン・ブロックをカバーストーリー/インタビューにタブ譜は、ジェリー・ダグラス作アリソン・クラウスの『New Favotite』に収められていた"Choctaw Hayride"と同アルバムからの"Take Me for Longing"、そして最新作『Paper Airplane』からの"My Love Follows You Where You Go"ほか、ニューロストシティ・ランブラーズのジョン・コーヘンのシビアなインタビュー「On Old-Time Music Before There Was 'Old-Time'」とタブ譜"Cumberland Gap"と"Buck Creek Girls"ほか、タブ譜は"Fireball Mail"のインプロバイズ、トニー・トリシュカの3-0-2リックによる"Black Mountain Rag"、トム・アダムズのハイポジションのレッスンはスクラッグス・リックのバリエーション。ディーリング・バンジョー社のリポートもあるバンジョーに関する話題満載40頁

  BNL-13/03 2013年3月号 \630-

トニー・ライスらと「クロウグラス」という、ブルーグラス・バンドのセッティングでクロウハンマーを弾く独自の世界を築き、昨秋は第3回スティーブ・マーティン賞を受賞したマーク・ジョンソンのカバーストーリーと"Marching Through Georgia"(パイのパイのパイで知られる東京節)のタブ譜ほか、アール・スクラッグスのライブテープからオタク美学の"Your Crazy Heart"、フレッド・ゲイガーのコード遊びは1931年のビング・クロスビー"Wrap Your Troubles in Dreams"、トム・アダムズはハイポジにおけるDからGへ戻る10の方法、ジャネット・デイビスのバックアップはCチューニングにおける"Soldier's Joy"、ジャム・スタンダードを変拍子で楽しむジェイク・シェップスの7拍子の"Whiskey Before Breakfast"と5拍子の"Blackberry Blossom"、ティム・カーターの"Waltz for Earl"ほか、各種クロウハンマーなど、バンジョーに関する話題満載40頁。

  BNL-13/02 2013年2月号 \630-

2011年のIBMA最優秀バンジョー奏者で、ただひとり最優秀フィドル奏者も獲得しているロン・スチュワートのカバーストーリーとタブ譜は"Crawford County"、ロジャー・シミノフによる「プリウォーサウンドpart 2」はアール・スクラッグスの右手のアタックに関する考察、初心者は「知っておくべき10のリック」、トム・アダムズは「タブを書こう!?」、ジャネット・デイビスのバックアップは"America the Beautiful"をネタにセブンスコードの使い方、アール・スクラッグスは先月に続いてジャムでの"Walking the Floor Over You"ほか。

  BNL-13/01 2013年1月号 \630-

懐かしや!アンディ・オウエンズと来日したジェフ・スロギンズのカバーストーリーとタブ譜は"Woodland Arch"と"Boundary Hunter"、そのほかアール・スクラッグスはシラブルで弾く"Walking the Floor Over You"、ハーモニー研究「枯葉B」、トム・アダムズは「発見されるのを待つ音たち」と題したちょっとしたアイデア集、バックアップは"Old Spinning Wheel"、初心者コーナーはコード進行のパターンリストほか、オールドタイム・コーナーと、バンジョーに関する話題満載40頁。

 ■ブルーグラス・アンリミテッド誌
 米国の最大のブルーグラス月刊専門誌。お探しの記事などバックナンバーもお問い合わせください。
  BU-13/07 最新2013年7月号 \840-

ロニー・レノのカバーストーリーほか、タウンマウンテン、デニス・マクブライド、「ヒルビリー」という言葉の由来となった1920年代のバンド、ザ・ヒル・ビリーズの正体ほか、米国ブルーグラス情報満載の66頁。

 
  BU-13/06 2013年6月号 \840-

リッキー・スキャッグスのカバーストーリーのほか、リッキーのハーモニーパートナーを18年間努めるポール・ブルースター、ライマン公会堂再建物語、ラス・カーソンとグレン・カーソン「バンジョーファミリートゥリー」、若手ヒルベンダーズなどの特集のほか、、米国ブルーグラス情報満載の70頁。

  BU-13/05 2013年5月号 \840-

スティールドライバーズをカバーに、ポール・ウィリアムズ、ジョー&ステイシー・アイザックス、バンジョー・サファリのアフリカ旅行記などの特集ほか、定期コラムなど米国ブルーグラス情報満載。

  BU-13/04 2013年4月号 \840-

キャシー・キャリックとスピニー・ブラザーズをカバーに、ジム・ハーストのソロについて、ビル・モンローやデル・マッカーリーとの活躍で知られるトラッドグラス・フィドラー、ビリー・ベイカーなどの特集ほか。

  BU-13/02 2013年2月号 \840-

ジム・ローダーデイルのカバーストーリーほか、マンドリンのスーパーピッカー、アラン・バイビー、ギター若手ジョーダン・タイス、オハイオのジェッツ・クリークなどの特集ほか。

  BU-13/01 2013年1月号 \840-

サム・ブッシュを表紙に恒例の全米ブルーグラス・フェスリスト(数百箇所)と、ブリストル・リズム&ルーツ・リユニオン・フェス、ルディ・フェス、マウンテン・オープリハウスなど、各地のイベント特集に連載コラムほか。

 ■オールドタイム・ヘラルド誌
内容の濃いオールドタイム音楽専門誌。アメリカン・トラッド音楽研究に必読の良書!!バックナンバーが揃っています。お問い合わせください。
  OTH-1303 最新第13巻3号 \1,260-

アルバート・ハッシュ・メモリアル・フェスのリポート、ミズーリ・フィドラーのR.P.クリステンソン、ウォルト・コーケンの連載「Tales from the Woods Vol.3」など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。

  OTH-1302 第13巻2号 \1,260-

全米フェス&キャンプガイド特集のほか、西アフリカ・ガンビア共和国ジョラ族のアコンティング奏者ラエモウアヒュマ・ジャッタのインタビュー、ウォルト・コーケンの「ハイウッド・ストリングバンドからの逸話A」は「ショッティーシュ(ボヘミア起源のダンス)」など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。

  OTH-1301 第13巻1号 \1,260-

ダン・マーゴリーズ「ハンドメイド弦〜猫と馬の尻尾から生まれる音楽」をメイン特集に、アート・ローゼンバウム「北部ジョージアでの1日」、ウォルト・コーケン「ハイウッド・ストリングバンドからの逸話」シリーズ第1回など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。

 月刊『ムーンシャイナー』
 1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌、30年目です。
■定期購読:1年¥6,000-半年¥3,300-

お申込はお葉書やお電話、ファックスやメールでご希望の購読開始月をお知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからでもご自由です。

■バックナンバー:各¥525-

下記以外にも、アーティストや知りたい事をお知らせ下さい。掲載号を探してお送りします。

  MS-3009 最新2013年7月号(通巻357号)\525-

第26回マールフェスリポート」ほか、ジョージ・ジョーンズ追悼「カントリーソング」後編、ジェイコブ・シャープ「ミプソ」来日!、菅沼工房5弦フィドル製作記E最終回、井上 高とホームタウナーズ「50年前に活躍したプロのブルーグラスバンド」後編、学生ブルーグラス・プロファイル#6 北海道大学「兼平愛弓」、日本ブルーグラス年表#65「1977年」ほか、ネッシーエクスペディション37年目の渡米顛末記B、1911年ビル・モンローの生まれた日ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

  MS-3008 2013年6月号(通巻356号)\525-

北海道の八雲フェス特集のほか、ジョージ・ジョーンズ追悼「カントリーソング」前編、ブルーサイド・オブ・ロンサムと坂本愛江、「Tri Barrel(トライバレル)」尾崎博志、古橋一晃、河合徹三、知っておきたい#2「新進気鋭のマンドリニストたち」、菅沼工房5弦フィドル製作記D、井上 高とホームタウナーズ「50年前に活躍したプロのブルーグラスバンド」前編、学生ブルーグラス・プロファイル#5 名古屋大学「山田遼一」、日本ブルーグラス年表#64「1976-77年」ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

  MS-3007 2013年5月号(通巻355号)\525-

「フェスティバル・シーズン到来号」として、ブルーグラスフェスの歴史とウィンターグラス2013リポート後編のほか、ブルーグラス・リズムギター上達の近道、サードタイムアウト「ブルーグラスる!?(Bluegrassed)」、知っておきたいブラザーデュオ一覧、ケンタッキーのモアヘッド州立大学ブルーグラス科を訪ねた川合くんのすばらしいリポート、ネッシーエクスペディション米国ツアー顛末記A、学生ブルーグラスプロファイル#4「米澤 望(酪農学園大)」、菅沼工房5弦フィドル製作記Cなど特集ほか。

  MS-3006 2013年4月号(通巻354号)\525-

今月久々に来日、東海道をバンジョー行脚するビル・キースの大特集後編、ジェリー・ガルシアやライ・クーダーらとの逸話など、1963年のビル・モンローとブルー・グラス・ボーイズの重厚な写真をカバーに、ウィンターグラス2013リポート前編、ネッシー・エクスペディション米国ツアー記@、ブルーグラス・アルバム・バンド・リユニオン、マイク伊藤「留学のススメ」、ロストシティキャッツ・リユニオン、菅沼工房5弦フィドル製作記B、学生ブルーグラスプロファイル#3「森山亮治(大谷大)」などの特集ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

  MS-3005 2013年3月号(通巻353号)\525-

4月に久々の来日、大阪、京都、名古屋、浜松、横須賀、東京でワークショップやコンサートをするビル・キースをカバーストーリーに、フルアルバム『Sailing Home』を発表し今月には全米ツアーをする女性トリオ、パイレーツ・カヌー、ハンク・ウィリアムズのセイクレッドソング解説、2012年年発表レコード総括、菅沼工房5弦フィドル製作記A、学生ブルーグラス断簡その壱「松本捺美(神大)と小形奈緒子(東北大)」などの特集ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

  MS-3004 2013年2月号(通巻352号)\525-

ドブロのマイク・オルドリッジのカバーで追悼特集「ブルーグラスを変えたドブロ奏者」ほか、ブラザーデュオ秀作を発表した渡辺敏雄、かつてジューンアップル誌のスタッフだった菅沼利夫「5弦フィドルへの道@」、ラジオ関西「カントリーミュージック・トラベル」が今年20年、950回目を迎えているDJ阿部和則のリポート、1946年のブルーグラス誕生の年にオープリで出会った?ハンク・ウィリアムズとビル・モンローなどの特集ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

  MS-3003 2013年1月号(通巻351号)\525-

アール・スクラッグスの右手の表紙写真にメイン特集は、村片和彦のアール・スクラッグス奏法解析「俺、アールやもん」と、先月号の50年前のフラット&スクラッグス『カーネギーホール』で「マーサ・ホワイト!」を叫んだ本人の当時のリポート「アール・スクラッグス異聞」ほか、市川慎一郎のボジョアギター“Slope D”「バンジョーキラー」修理リポート、若手ドブロ宣言「ドブロだって主役!」、60年前の1953年1月1日にアパラチア山中で息を引き取ったハンク・ウィリアムズの最後の1年ドキュメント、フットヒル・ドライブ「アメリカツアー記」などの特集ほか、日米ブルーグラス情報満載!!

  MS-3002 2012年12月号(通巻350号)\525-

50年前のフラット&スクラッグス『カーネギーホール』カバーストーリー特集ほか、1月に盛岡から沖縄まで、全国12ヵ所をツアーする井上太郎の「TARO & JORDAN」、千日前ブルーグラスアルバムバンドが伝えるアーリーブルーグラスの魅力!、手島家のマールフェス珍道中記B最終回、名古屋大学ブルーグラスの「本場に学ぶ!ナッシュビルとIBMAのWoB体験」ほか。

  MS-3001 2012年11月号(通巻349号)\525-

11月号恒例のIBMAアワード大特集号で現在の米国ブルーグラス・トレンドを一挙紹介のほか、16年ぶりに全国8ヵ所をツアーするブルーグラス45、手島家のマールフェス珍道中記A、名古屋大学ブルーグラスの「本場に学ぶ!ブルーリッジ紀行」ほか。

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