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        B.O.M.Newsletter #401web  2014.03.12    
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 INDEX
   ■ニュースレター#401 新入荷一覧 
新入荷ダイジェスト  
  ■ブルーグラス新入荷
■インスト新入荷
■オールドタイム/フォーク新入荷
■カントリー新入荷
■映像モノ新入荷
最近作/お勧め作、再入荷ダイジェスト  
  ■月刊ムーンシャイナー特集/関連作品
■MS誌恒例「2013年発売レコード総括」
■基本の名演/名盤と入門作品
■ブルーグラス最近作/お勧め作
■インスト系最近作/お勧め作
■オールドタイム/フォーク最近作/お勧め作
■カントリー最近作/お勧め作
■映像ものお勧め作
■応援しよう!日本の作品最近作/お勧め作
■そのほか……最近作/お勧め作
 楽器関連作品  
  ■ギター
■バンジョー
■マンドリン
フィドル
■ドブロ
楽器、その他……  
  ■スクラッグス虎の巻コピータブ譜集
輸入雑誌  
  ■フラットピッキン・ギター誌
■バンジョー・ニューズレター誌
■ブルーグラス・アンリミテッド誌
■オールドタイム・ヘラルド誌
月刊『ムーンシャイナー』  
B.O.M.厳選、詳細解説コーナー!  
  ■インスト詳細解説
■カントリー詳細解説
■映像もの詳細解説
B.O.M.ご利用方法  
 
  2014年4月1日から消費税が増税されます。本体価格の変更予定は致しておりませんが増税分は我々も、またお客様にも負担をお願いせねばなりません。4月1日出荷分より新税率にてのご請求となりますがご理解の程をお願いいたします。
   3月28日、ブルーグラス音楽の創造主のひとり、アール・スクラッグスが亡くなって今年、仏教的に言えば、3回忌を迎える。ビル・モンローを「ブルーグラスの父」とすることには何の異存もないけれど、そこに、すなわち1946年と1947年のほぼ2年間、ビル・モンローのブルーグラスボーイズにアール・スクラッグスがいなければ、絶対に!今言うブルーグラスは存在しなかった、と断言できる。つまり、アールのスリーフィンガーに対するバンドメイトたちの感性が今日のブルーグラスの典型を創っていったのだと……。
 ブルーグラスとはつまり、(もちろん、個人の勝手な思い込みであることを承知の上で言えば)アールのスリーフィンガー1音ずつに込められたあらゆる音楽的要素を、メンバー全員が読み取ってこそ、より良い演奏……、さらに言えば、リスナーもそれを読み込んでこそ、より楽しめるものだと思う。そこにブルーグラス独特のドライブもポリリズム(シンコペーションの由来)も組み込まれている。もちろん、そのほかのブルーグラスの要素、孤高のブルース/ハイロンサムはモンローから学ぶのだろうが……。
 そんなブルーグラスという音の塊を、現在までさまざまに姿・形を変えて3世代に渡り伝えてきたのは、ニューヨークタイムズ紙の評論家ロバート・シェルトンが「パガニーニ」と評したアールのスリーフィンガーから生まれた、あの整った音の羅列と、4/2や4/4を3で割るという微妙なポリリズムをフォーワードとバックワードを絶妙に組み合わせたリズムの変調にあると考えている。たとえバンジョーレスであっても、ブルーグラスミュージシャンの頭の中には常にスリーフィンガーロールが複雑なフラストレーションを創っているのだ……。それがブルーグラスだと、わたしは思う。
 アール・スクラッグス、ありがとう!
  ◆月刊ブルーグラスジャーナル「ムーンシャイナー」
 創刊31年目、最新3月号(\525-)は、アール・スクラッグス・センターを表紙に、センター開館リポート、アールの育った家訪問記、ブルーグラス映画!?『オーバー・ザ・ブルースカイ』3月22日封切り! 2013年発売レコード総括、バンジョーアイ(Banjo Ai)デビューと沖縄ブルーグラス、ジム・シューメイトとビル・モンローとアール・スクラッグスの出会い証言からフォギーマウンテンボーイズ結成へ、札幌ブルーグラス物語り#6「最終回」、丹沢サークル・ケンタッキー制覇ツアーリポートB、「KFC発祥の地とメランジオンの里」、洗足学園音楽大学「山田拓斗」ほか、日米ブルーグラス情報満載の40頁!!
 月刊ムーンシャイナー定期購読は1年間(12冊)\6,000- 半年間(6冊)\3,300-。単冊\525-(送料\76-)。定期購読は購読開始希望月をお知らせくだされば早速お送りします!! また情報提供、そしてご自由なテーマでのご寄稿など……、なにとぞムーンシャイナーにご協力を、よろしくお願いします!
 また、4月からの消費税値上がりに伴い、4月1日以降のご契約(ご送金分)については年間契約\6,300-に、半年契約については\3,450-と致します。何卒ご理解のほど、よろしくお願いします。この機会に、ぜひ定期購読を、よろしくお願いします!

■全国イベント・カレンダー
 以下、ムーンシャイナー誌3月号に寄せられたイベントです(個別バンドのライブ=来日&国内ツアー/企画物以外=は誌面にて)。
◆3月15日(土)大阪「マリオネット〜ポルトガルギターとマンドリン〜チャリティー」北区神山町、大阪YWCA3階ホール。14時、\2500-(問)YWCA(06-6361-0838)
◆やぎたこ
3月21日(金)伊万里、A-TRAIN
3月22日(土)長崎、ワインバー田舎095-823-9938
3月29日(土)東京大森、風に吹かれて03-3763-6555
3月30日(日)富士、EN(0545-71-9048)
総合(問)yanagi_yagitako@yahoo.co.jp
◆3月22日(土)大阪「10ストリングス、城田じゅんじ/内藤希花 with Cormac Begley」東淀川、オッピドム06-6151-8106。19時、予約\2500-当\3000-。
◆3月27日(木)神奈川「日米交流160周年アメリカポピュラー音楽伝来フェスティバル」横浜開港記念会館講堂。ペリーの黒船が巡ったとおり横浜、函館(5月)、下田(6月)、那覇(7月)4都市で再現するツアー。出演:ジャパニーズ・オリオ・ミンストレルズ(青木研、原さとし、ジミー赤沢他7名)。(問)http://ow.ly/2akGkr
◆北村謙「バンジョーひとり旅〜2014春の関東ツアー」
3月29日(土)越谷、おーるどタイム0489-71-1812
3月30日(日)草加、フェードインカフェ048-947-7043
3月31日(月)西池袋、サニースポット03-3987-7332
4月1日(火)東日暮里、PORTO(03-3891-6444)
4月2日(水)大森、風に吹かれて03-3763-6555
4月3日(木)大手前、メヒカーナ03-3212-5411
4月4日(金)両国フォークロアセンター03-3631-8273
総合(問)北村 謙banjo@officeken.net
◆3月29日(土)埼玉「アール・スクラッグス・メモリアル・ブルーグラス・パーティ」狭山、ライブ・レストラン・ソフト04-2958-5979。15時、参加費\4000-(食事・2時間飲み放題付)、カンパ大歓迎!投げ銭大歓迎!
◆村片和彦&渡辺三郎「アールの日」そのA
3月29日(土)大阪、大阪府立江之子島文化芸術創造センター/enoco。14時、\2000-学生\500-高校生以下無料
4月4日(金)名古屋、未定
4月5日(土)秦野、渋野イタリアンカフェ&バー
4月6日(日)東京、小平中央公民館、13時〜
総合(問)渡辺三郎 fiddleandbanjo@nifty.com
◆4月5〜6日(土、日)兵庫「第26回芦屋さくらまつり」芦屋川河川敷(問)芦屋市市民参画係0797-38-2007
◆4月19〜20日(土、日)奈良「ディープ・サウス・ピッキン・パーティ」桜井、あるぽーる。13年目のDSPP!バンドエントリー、宿泊申し込みは3月1日から。バンド・エントリー・フィー\1000-、一般参加は無料。(問)塩田js3ohh@mahoroba.ne.jp、090-4764-3564

 ……日米共通のブルーグラスコミュニティを元気にする標語は、「Buy Studio Releases! ...and Go to Live Shows!!」。
ムーンシャイナーに広告出向している日本ブルーグラス企業たちのサポートをよろしく、ね!!
 ■ニュースレター#401 新入荷一覧
 (今月の新入荷、ランダムな一覧リストです)
  ROU-9143 TONY TRISCHKA『Great Big World』CD(本体\2,450-)\2,573-

 聴きどころ、ユニーク強烈ゲスト満載のこれぞトリシュカグラス!大秀作。ブルーグラス新入荷参照
  SHA-622D V.A.『You Are There - Classic Early Films of Legendary Performers 1952-1954』DVD(本体\3,150-)\3,308-

 最古のモンロー(カラー6曲)と唯一の動くハンク(白黒4曲)映像。必見! 映像新入荷参照
  UM-08 RHONDA VINCENT『The House with the Red Light』CD(本体\2,450-)\2,573-

 次々と新プロジェクト発表のロンダ最新作は小説とのコラボ。ブルーグラス新入荷参照
  ROU-9170 BLUE HIGHWAY 『Game』CD\2,573-(本体\2,450-)

 現代トップブルーグラスバンドのひとつ結成20周年。ブルーグラス新入荷参照
  COMP-4615 FAREWELL DRIFTERS『Tomorrow Forever』CD(本体\2,450-)\2,573-

 1960年代ウエストコーストサウンドをよみがえらせる若者人気バンド。ブルーグラス新入荷参照
  MFR-131008 EDGAR LOUDERMILK『My Big Chance Tomorrow』CD(本体\2,450-\2,573-

 サードタイムアウトのベーシストの快調なソリッドグラス最新第2作。ブルーグラス新入荷参照
  NWSM-6040 HERB PEDERSEN『Southwest/ Sandman』CD(本体\2,450-)\2,573-

 1976-77年作、ポップなウエストコースト・ブルーグラスが秀逸。カントリー新入荷参照
  JRLA-0007 バンジョーアイ『唄の島』CD(本体\953-)\1,000-

 ムーンシャイナー3月号特集、沖縄の女性バンジョー奏者CDデビュー作。フォーク新入荷参照
  RCSI-1104 CARPER FAMILY『Old-Fashined Gal』CD(本体\2,450-)\2,573-

 メチャ美味しい舌足らずソロと女性トリオハーモニー! フォーク新入荷参照
  RCSI-1105 BRENNEN LEIGH & NOEL McKAY『Before World Was Made』CD(本体\2,450-)\2,573-

 上記と姉妹作のようなテキサス州オースティン作のすばらしい男女デュオ。フォーク新入荷参照
  KMA-0011D LOU REID & CAROLINA 『20th Anniversary Concert: Live at the Down Home』DVD(本体\3,500-)\3,675-

 ブルーリッジ系、活きのいいブルーグラスライブのDVD映像。映像新入荷参照
  PR-1503 NEWTOWN『Time Machine』CD(本体\2,450-)\2,573-

 すばらしい女性ボーカル、ケティ・ペン(f)を中心にしたコンポラバンド。ブルーグラス新入荷参照
  LEWIS-2013 LITTLE ROY & LIZZY SHOW『Pop! Goes the Banjo』CD(本体\2,450-)\2,573-

 1音ずつの粒立ちが素晴らしい大ベテラン入魂のバンジョーインスト集。インスト新入荷参照
  MVD-2000 MITCHELL VAN DYKE『My Turn』CD(本体\2,450-)\2,573-

 現在のクリンチ・マウンテン・ボーイズのバンジョー奏者のインスト。インスト新入荷
  MMCD-159 WAYNE & MAX HENDERSON『Welcome to rugby, v.a.』CD(本体\2,450-)\2,573-

 ギター製作家ウェインと兄マックスのプライベートなギター&マンドリン集。インスト新入荷参照
  SH-4099 DIRK POWELL『Walking Through Clay』CD(本体\2,450-)\2,573-

 アメリカンルーツ音楽の最重要人物のひとりダーク、10年ぶりのソロ秀作。オールドタイム新入荷
  TF-0007 福原照晃&オリーヴ『Making Believe』CD(本体\2,837-)\3,000-

 日本を代表するカントリーシンガーによる女性とのデュオ最新作。カントリー新入荷参照
  BACM-438 LEON MCAULIFFE & HIS CIMARRON BOYS CD(本体\2,450-)\2,573-

 ウエスタンスウィングのスティール奏者ノスタルジックなインストと歌半々集。カントリー新入荷
  BCD-17335 SPEEDY WEST & JIMMY BRYANT『Bustin' Thru - Flippin' The Lid』CD(本体\3,100-)\3,255-(39頁冊子付、巻末に詳細解説あり)

 超強烈な音遊び!戦後の開放感あふれたすごいインスト集。インスト新入荷参照
  BACM-424 FIDDLIN' SID HARKREADER 『Early Star of the Grand Ole Opry』CD(本体\2,450-)\2,573-

 1920年代、開拓時代を思わせるオールドタイミーなフィドルとボーカル。オールドタイム新入荷
  AACD-0117 EMMYLOU HARRIS 『Live in 1978: with the Hot Band and Ricky Skaggs』CD(本体\2,450-)\2,573-

 絶頂期のエミルー・ハリス、すごいふたつのラジオ放送ライブ。カントリー新入荷参照
  HTM-478704 STURGILL SIMPSON『High Top Mountain』CD\2,573-(本体\2,450-)

 ネオ・ホンキートンクのスターギル・シンプソンのデビュー作。カントリー新入荷参照
  B001989002 VINCE GILL & PAUL FRANKLIN『Bakersfield Deluxe Edition』CD(本体\2,750-)\2,888-

 昨年夏に紹介した同アルバムに4曲プラスのデラックス版。カントリー新入荷参照
  EN4CD-9009 WANDA JACKSON『Before The Music Died: The Complete Recordings 1954-1962』CD4枚組(本体\2,750-)\2,888-(巻末に詳細解説あり)

 「フジヤマ・ママ」で知られるロカビリーの女王の初期極めつけ録音集。カントリー新入荷参照
 新入荷ダイジェスト
 (スタッフ強力お勧め作品の収録全曲目やアーティストの基本情報なども含む詳細解説はレターの最後尾「月刊ムーンシャイナー」誌紹介の後ろです)
 ■ブルーグラス新入荷
  ROU-9143 TONY TRISCHKA『Great Big World』CD(本体\2,450-)\2,573-

Say Goodbye (For KM)/Do Re Mi/The Danny Thomas/Promontory Point/Single String Medley/Belated Wedding Hoedown- Angelina Baker/Ocracoke Lullabye/Great Big World- Purple Trees Of Colorado/JOY/I Wonder Where You Are Tonight/Lost/Wild Bill Hickock/Swag Bag Rag. 全13曲

 トニー・トリシュカの最新第17作は「ブルーグラッース!」。かつての独りよがりは影を潜め、バランス感覚を持ったエンターテイメントだ。基本バンドには、クリス・シーリとの衝撃的デュオ作で知られるマイケル・デイビス(g)、モンローマンドリンのマイク・コンプトン(m)、14歳でジム&ジェシーでデビューし現在デドリー・ジェントルメン/デビッド・グリスマン・クインテットの凄感性マイク・バーネット(f)、スキップ・デイビス(bs)。そしてゲスト陣にはアンディ・スタットマン、ラス・バレンバーグ、ノーム・ピケルニー、クリス・エルドリッジからスティーブ・マーティン、女性ボーカリストにイーファ・オドノバン、アビゲイル・ウォッシュバーン、ジャズ/ブルース歌手キャスリーン・ラッセル、そしてボブ・ディランやレボン・ヘルムのギタリスト、ラリー・キャンベル(g)やオールマンブラザーズのオテイル・バーブリッジ(bs)に息子ショーン(drums)とのコンボまで……、これはどんな音が詰め込まれているのか、ハラハラ期待しながら楽しむっきゃないでしょ!! ウッディ・ガスリー“Do Re Mi”、フォスター“Angelina Baker”のマイケルとイーファのデュオ、“Wild Bill Hickock”を歌うフォーク界の重鎮ランブリン・ジャック・エリオット(語りで俳優ジョン・グッドマン登場!)、モンローの海賊テープで初めて聴いたという“I Wonder Where You Are Tonight”は基本バンドの正しいブルーグラス(つまり、個性のカタマリごっこ)などなど、ホンマ聴きどころ満載。ぜったい、オモロイぞ!!
  ROU-9170 BLUE HIGHWAY『Game』CD\2,573-(本体\2,450-)

Talk is Cheap/The Game/Remind Me Of You/Dogtown/All The Things You Do/A Change Of Faith In Tennessee/Church Bell Wedding Blues/Where Jasmine Grows/My Last Day In The Mine/Just To Have A Job/Funny Farm/Hicks's Farewell. 全12曲

 バンド結成20周年! なんと!結成時と、同じメンバー!! 変幻自在なフラットピッキンとソングライティングのティム・スタッフォード(現在のAKUSサウンドの土台を創ったと言われる)、透き通ったテナーボイスと趣味良く飛ぶマンドリンとフィドルのショーン・レーン(ドイル・ローソンのクイックシルバーやリッキー・スキャッグスのケンタッキーサンダー出身)、ブルーグラスドブロの第一人者となったロブ・アイクス、几帳面なジェイソン・バールソンのバンジョー、そしてティムとショーンと並ぶもうひとりのリードシンガー、ウェイン・テイラーのベース。すべての楽器が繊細に織りなすアンサンブルに囲まれて、東テネシー的アパラチア風トラッドグラスと、セルダムシーンにもどこか通じるDCグラス的モダンさを兼ね備えた、スバ抜けたスーパーピッカー/シンガーがいるわけではないにも関わらずトップクラスのブルーグラスバンドとして20年間、着実な活動を続けるすばらしいバンドだ。
  UM-08 RHONDA VINCENT『The House with the Red Light』CD(本体\2,450-)\2,573-

O'er Yonder Hill/Edge of Forever/Move On Baby/Looking At Life/In the Sweet By & By/Good News/Muddy Water Flows/Just A Closer Walk With Thee/When The Roll Is Called Up Yonder/Old Rugged Cross/Standing On The Promises/Amazing Grace. 12曲

 次々とあたらしいプロジェクトを発表するロンダ・ビンセント最新作は女性ベストセラー小説家ナンシー・B.ブルーワーとのコラボ。ナンシーの最新小説『The House with the Red Light』から、ロンダとともに書き下ろした6曲と超有名ヒム6曲、ザ・レイジのすばらしい演奏での全12曲集。ノースカロライナ出身、ブルーグラスファンで、南部の生活を背景にクリスチャンの価値観をベースにした恋愛小説で知られるナンシーの新作小説に沿った物語で、マウンテンハートのリードシンガー/ギタリスト才人ジョッシュ・シリングとカントリー女性レベッカ・リン・ハワード、そしてロンダのバンドのギタリストであるジョッシュ・ウィリアムズらをデュエットハーモニーに、ハードドライブなしの全編にとても優しい物語(どんなのか知らないけど、小説は読まない方がイメージが広がるかもネ……もっとも英語版しかないけど!?)を聴かせる。後半の有名ヒム集、ゲストのティム・クロウチのフィドルがあまりに美し過ぎるゾ!!
  PR-1503 NEWTOWN『Time Machine』CD(本体\2,450-)\2,573-

All I Was to You/Dublin Blues/Rounder/ll My Tears/Thin Red Line/The Widows Ghost/Goodbye Mary Jane/Floating Bridge/Elmer T/A Train Robbery.

 J.D.クロウのニューサウスが育ったケンタッキー州レキシントンに生まれた、透明感のある美しくデリケートな女性ボーカル、ケティ・ペン・ウィリアムズ(f)を軸に、とても趣味のいいサウンドを創るニュータウンの最新第2作。夫のジュニア・ウィリアムズのバンジョー(うまい!)にボーカル、これまたともにケティのボーカルとフィドルと同様にバランスの取れた素晴らしいもの。ギターとボーカルのC.J.ケインのすばらしいオリジナル6曲(とてもいい!!)を提供、マンドリンのクリント・ハードも素晴らしい。ベースにはカナダからテリー・ポイリアー。“Handsome Molly”を下敷きにしたようなガイ・クラーク作の“Dubblin' Blues”は秀逸だ。ほかにレボン・ヘルムの“A Train Robbery”(ポール・ケナリー作)などもカバー。すばらしい女性と男性ボーカルに、今では当然のようなスーパーピッキンが素晴らしい若い新バンドだ。
  MFR-131008 EDGAR LOUDERMILK『My Big Chance Tomorrow』CD(本体\2,450-)\2,573-

Shady Green/That LIttle Girl Of Mine In Carolina/Man in the Hole/She's Got All That We Need/In the Arms of Anyone But Me/Chances/Out Looking For You/To Uncle Sam and Mr. Wallstreet/Wash Out My Heart/Two Hearts After One/Hobo's Time/I Never Knew You At All/What You Do To Me/Blue Lonesome Blue/We Are Travelers Here. 全15曲

 トニー・ライス、J.D.クロウらの『Bluegrass Album Vol.1』に合わせて9歳でベースを弾きはじめたというエドガー・ラダーミルクの最新第2作。ルービン・ブラザーズの親戚という家系でファミリーバンドからはじまり、カロライナ・クロスファイアーからロンダ・ビンセント&ザ・レイジ、マーティ・レイボン&フルサークルを経て2007年、ラッセル・ムーア&サードタイムアウトに参加、今年からデイブ・アドキンズとともにアドキンズ&ラダーミルクを結成。ブルーグラスチャート(ムーンシャイナー掲載)などで評価の高いオリジナル曲と、スコット・ベスタル、ウェイン・ベンソン、ジェフ・オウトリー、ジョン・カウワン、ショーン・レーン、ジュニア・シスクほか、一線級ゲストミュージシャンたちで安定した現代ブルーグラスを聴かせる。
  COMP-4615 FAREWELL DRIFTERS『Tomorrow Forever』CD(本体\2,450-)\2,573-

Modern Age/Bring 'Em Back Around/Tennessee Girl/Brother/Coming Home/Motions/Starting Over 他全12曲

 フェアウェル・ドリフターズ、1960年代のウエストコーストにタイムスリップしたご機嫌な若者バンド! いよいよコンパスレコードから全米デビューだ!! 10年ほど前、ケンタッキー生まれのジョシュア・ブリット(m)が西ケンタッキー大学(サム・ブッシュの故郷ボウリンググリーン)でブルーグラスを発見、ヘビメタ弟クレイトン・ブリット(g)を引き摺り込むとたちまちクラレンス・ホワイトにノックアウトされ、ふたりでナッシュビルに仲間を探しに行ってベルモント大学のキャンパスで出会ったのがザック・ベビル(g)、そして自費制作『Sweet Summer』を発表、ナッシュビルに移ってアンダーグラウンドで高い評価をとった2枚、2010年『Yellow Tag Mondays』(本体\2,450-)、2011年『Echo Boom』(本体\2,450-)は一貫して1960年代のウエストコーストに、まったくあたらしいメッセージを載せた懐かしいサウンドを聴かせてくれる。2012年秋に来日、山形県酒田市(旧八幡町)の国際交流プログラムだったが、東京音楽大学で若い日本のブルーグラッサーとの交流もした彼ら、ムーンシャイナー2010年6月号「60年代ウエストコーストの風に吹かれて……」、そして来日を記念したカバーストーリー特集が2012年9月号にある。若者たちがブルーグラスをベースにまったくあたらしい(懐かしい)サウンドで現代の若者たちの熱い支持を集めている。モンローやフラット&スクラッグス、スタンレーからは少し距離があっても、どこかで固く強く結ばれた彼らの音楽を聴いていると、大きな未来を感じる高揚感がある。ぼくら、還暦を過ぎても愛はあるし、夢はあるんだ……、頑張れ若者!
  MFR-140415 STEVENS FAMILY『Down on the Farm』CD(本体\2,450-)\2,573-

Down on the Farm/Growing Old with you/Old Fashion Love/How Great Thou Art - a cupella 他全12曲

 ブルーグラスソングそのままの典型的な田舎生活、家族を中心にきつい農場仕事に従事し、息抜きに音楽を楽しむ……といったステレオタイプをそのまんま演じるスティーブンズ・ファミリー。それが「作りモノ」ではないウエストバージニアの最北部、ワシントンDCに達するポトマック川の上流で罠を仕掛けて猟をする父J.W.のバンジョー、ニワトリを育てる母ナンシー(v)、卵やオーガニック野菜やフルーツ・スタンドを切り盛りする姉シシー(bs,v)、そして弟たちルーク(g,v)、ベン(m,v)、サム(f,v)、アイザック(v)の4人兄弟の7人組(ほかに5人の計10人の子沢山!!)家族。どー?まさに米国のリアリティー番組の主役にもなれる、いわゆる「ホンマもん」のマウンテニアー一家。地域のブルーグラスジャムも引き受けているという一家、1969年に結婚した信心深い父と母に育てられ、自然にブルーグラスを呼吸してきた子供たち、2007年以来プロバンドとして活躍している。アパラチアの伝統的な生活をつづける希有なブルーグラスバンドとして紹介されている。
  NWSM-6040 HERB PEDERSEN『Southwest/ Sandman』CD(本体\2,450-)\2,573-

 バーン&レイという、これ以上にないド・トラッドグラスでバンジョーを担当、アールの代わりにフラット&スクラッグスでも演奏したことのあるハーブ・ピーダセン(1944年生、ペダーソンとも日本表記する)が世に問うたポップなウエストコースト秀作LP2枚をCD1枚の20曲集。カントリー新入荷、およびカントリー詳細解説参照
  KMA-0011D LOU REID & CAROLINA 『20th Anniversary Concert: Live at the Down Home』DVD(本体\3,500-)\3,675-

 ルー・リード&カロライナが20周年を記念して昨年発表したライブCDのDVD映像盤。映像新入荷、および映像詳細解説参照
 ■インスト新入荷
  LEWIS-2013 LITTLE ROY & LIZZY SHOW『Pop! Goes the Banjo』CD\2,573-(本体\2,450-)

Old Black Joe/Going To See Earl/Clayton's Grand March/Foggy Mountain Breakdown/Rawhide 他全12曲

 ムーンシャイナー誌連載「成田勝浩のロンサムエアポート」でお馴染み、リトル・ロイ&リジー・ロング・ショウとしての最新第2作。ブルーグラスゴスペルの世界でパイオニアとして大人気を博したルイスファミリー(1951-2009)の末っ子、ブルーグラス界最高のエンターテイナーにしてすばらしいパーワーバンジョー奏者リトルロイ・ルイス(1942-)。メンバーが高齢のためルイスファミリーが活動を停止、1984年、リトルロイと同じ街の通りに生まれたリジーは15歳のときに家庭崩壊、ロイと妻ボニーの養女となり以来、リトルロイと同様、あらゆる楽器をマスターした彼女とともに、リトルロイ&リジーショウという名義で活動をはじめている。フォスターや小学校で接したマーチなどを含め、印象的なメロディーとコード進行をベースに創り上げたオリジナル8曲とカバー4曲、強いピッキンインパクトにも耐える1音ずつの粒が素晴らしいバンジョーインストアルバム(1曲すばらしいフィンガーピッキンギターでブルースを聴かせる)である。バディ・スパイカー(f)、クレイ・ヘス(g,m)、アール・ヒース(bs)を基本に、ネイサン・スチュワート(m)、そしてリジーがトラビスピッキン"OLd Black Joe"やフィドルで"Orange Blossom Special"、ボトルネックギターなど、安心して聴いていられる楽しいバンジョーアルバムだ。
  MMCD-159 WAYNE & MAX HENDERSON『Welcome to rugby, v.a.』CD(本体\2,450-)\2,573-

Rocky Road Blues/Arkansas Traveler/icken Reel/Tennessee Waltz/When the Saints Come Marching In/Bury Me Beneath the Willow/Willow Garden/Black Mountain Rag/Banks of the Ohio/Cindy/Will the Circle Be Unbroken/Wayfaring Stranger.

 ギター/マンドリン製作家として、近年ではエリック・クラプトンまでもがオーダー、またエルビス・プレスリーやニール・ヤングのギターの修理など、ルシアーとしての話題に事欠かない……同時にギタリスト(フィンガーピックでリードを弾く)としても知られるウェイン・ヘンダーソンが、病身の兄マックスのマンドリンとともに、1995年に録音したギター&マンドリンのインストを中心にした有名曲集。1994年、商業的には成立しづらいものの、後世に音源を残す意味があるとされた恵まれない南部のミュージシャンを援助するために立ち上げられたミュージックメイカー・リリーフ財団の資金提供によって制作された作品。ゲイラックス周辺、ブルーリッジど真ん中のバージニア州グレイソン郡で生まれ育った兄弟、愚直にシンプルなギター&マンドリン集。
  MVD-2000 MITCHELL VAN DYKE『My Turn』CD(本体\2,450-)\2,573-

Becky's Tune/Fling Ding/Train 45 /Pretty Little Indian/Clinch Mountain Backstep/Rang Tang /Paul and Silas/California/Hard Times/Dickenson County Breakdown/Rosa's Mountain Pickin'. 全11曲

 2011年から、前任者のスティーブ・スパークスマンに代わってクリンチ・マウンテン・ボーイズでラルフ・スタンレーの影武者(堂々とステージに立ってるけど……)としてスタンレーサウンドには「これ!」といったバンジョーを聴かせているミッチェル・バン・ダイクのデビュー作、その名も「俺の番!!」。ディウィー・ブラウン(f)、ラルフ・スタンレー2世(g)、ジュニア・ブランケンシップ(g)、ジミー・キャメロン(bs)のバックアップと、“Paul and Silas”でラルフ・スタンレー御大が登場、素晴らしいゴスペルカルテットを聴かせる。どれほどにスタンレーの魂、というか山の霊気を含んでいるか、根掘り葉掘り聴いてみる楽しみだ。
  BACM-438 LEON MCAULIFFE & HIS CIMARRON BOYS CD(本体\2,450-)\2,573-

 ボブ・ウィルスのスティールギター奏者として知られるリオン・マコーリフ(1917-1988)自身のバンド、シマロンボーイズの貴重なトランスクリプション・ディスクを中心にした全28曲集(内インストと歌モノ各14曲ずつの半々)。“Steel Guitar Rag”や“Panhandle Rag”の作者として知られるレオン、14歳でスティールギターをはじめ、16歳でウエスタン・スウィングの創始バンドといわれるライトクラスト・ダウボーイズに参加、1935年からはボブ・ウィルスのテキサスプレイボーイズで一時代を築いたリオン。1942年、軍に入隊、戦後に自身のシマロンボーイズを組んで活躍したラジオ放送用録音(後半10曲は1962年録音)。第2次大戦前後に大流行した、ノスタルジックなスウィングを基調に、とてもなめらかな男性ボーカルとストリングアレンジ(バイオリンソロもなかなか!)に囲まれてリオンのスティールギターがムードを盛り上げる。
  BCD-17335 SPEEDY WEST & JIMMY BRYANT『Bustin' Thru - Flippin' The Lid』CD(本体\3,100-)\3,255-(39頁冊子付、巻末に詳細解説あり)

 スティールギターのスピーディ・ウエストとエレキギターのジミー・ブライアントがやりたい放題のホットなインストを聴かせる1949-1954年録音のメチャ刺激的なアルバム。発展途上にあったペダル・スティール、ジャンゴ・ラインハルトを聴いてギターを弾きはじめテレキャスターの最初の使い手がとにかく弾き捲る。すべての弦楽器ファンに(アコ/エレ関係なく)大推薦、1950年までのアメリカンルーツ音楽が積み上げてきたあらゆるホットな音を詰め込んだような(つまりスウィングしドライブする)アーリーアメリカンな音の楽しさがギュっギュっと詰め込まれた、ジャズでもなく、カントリーでもない、のちのベンチャーズなどに通じる……、しかしはるかにホットで自由なエレキインストの世界へ、ドーぞ! 大推薦作である。インスト詳細参照。
 ■オールドタイム/フォーク新入荷
  RCSI-1104 CARPER FAMILY『Old-Fashined Gal』CD(本体\2,450-)\2,573-

Old-Fashioned Gal/Precious Jewel/Foolish Ramblin' Man/Chevy Van/Boxcar Blues (Hello Sunshine)/Dollar Bill/I Gotta Have My Baby Back/Fancy Pants/I've Tried/Comes A Time/City Folks/Aunt Rose/Last Chance to Dance/Bad Attitude/Ooh Baby. 全15曲

 カーターではなく、カーパーファミリー! テキサス州オースティン本拠のアコースティック女性トリオ=メリッサ・カーパー(bs)、ベス・クリスマン(f)、ジェン・ミオリ(g)。よくスウィングするフィドルのイントロで美味しいアコースティック・スウィングにはじまり、マンドリン&ギターのオールドタイミーなブラザーデュオ調かと思えば、ビル・カーチェンのテレキャスでバリバリのホンキートンク、続いてプロデューサーのシンディ・キャッシュダラーのドブロが美しいワルツバラッド、かと思うとイケイケドライブバンジョーではじまるソリッドなブルーグラス、ほんでケイジャン、さらにジョニー・ギンブルの孫エミリー・ギンブルのピアノではじまる妖しいジャズブルース……これで1曲目から7曲目、まだCD半分だ。どれも舌足らずソロと女性トリオハーモニーが美しく決まっていく。さすがシンディのプロデュース、そして全米一のライブハウスタウンといわれるオースティンの包容力に関心。気持ちいい音楽でホッとしたい人に、強力お勧め。
  RCSI-1105 BRENNEN LEIGH & NOEL McKAY『Before World Was Made』CD(本体\2,450-)\2,573-

The Only Other Person in the Room/Breaking Up is Easy/Breaking Up and Making Up Again/Before the World Was Made/Let's Go to Lubbock on Vacation/Before We Come to Our Senses/Soft Guitars/Salty Kisses in the Sand/Let's Don't Get Married/Please Reconsider/Be My Ball and Chain/Great Big Oldsmobile. 全12曲

 上記カーパーファミリーですばらしいマンドリンを弾いていた女性ブレネン・リー(m,g)と男性ギタリストのノエル・マッケイの男女デュオ作品。男女デュオといってもカントリーのそれ(ラヴソング物)とは違い、男女の音楽性の違いをアメリカンスタンダードを基調にスウィングやホンキートンクのノウハウをアコースティックにまとめ、男女の声質の違いを見事に浮かび上がらせ物語を創っていく、素晴らしい作品だ。カーパーファミリーと同様、この馴染のあるメロディーとリズム、コード進行、そのほとんどが若い彼らのオリジナルであることに驚く。つくづくテキサス州オースティンというライブ音楽先進街の凄さを思い知る。……もちろん、彼らのベース/ルーツにしたブルーグラスもブルース/スウィングも借り物なのだが、オースティンの街全体が若い彼らに火を点けているようだ。ふたりのマンドリンとギターに、プロデューサーのガーフ・モーリックスのペダルスティール、ウクレレなどでオシャレでノスタルジックなアコースティック・ルーツ・デュオ秀作。
  JRLA-0007 バンジョーアイ『唄の島』CD(本体\953-)\1,000-

 沖縄ブルーグラスの救世主……か!? とにかく、バンジョーの音色に惚れ込み、曰く「アール・スクラッグス大好き過ぎて中毒」という彼女、三線をバンジョーに持ち替え、芸名も「Banjo ai」と変更(以前から、ボーカルユニット「N'jami(ンジャミ)」やソロ「Taka-Chan」としてポップ系ロックシンガーとしてCDシングルやミニアルバムなど発表している)、今回バンジョーアイとしてのデビュー作品は4曲入りのミニアルバム。曰く、「この沖縄からは様々な思いで島を離れて行く人たちがいます。進学や就職、夢を求めて、観光で訪れた方々を含めて……。(中略)そんな旅立つ人の沖縄への想いを含めて詞を書いているうちに、自分自身のこれまでの生活からの卒業、新たな旅立ちという意味も込めた歌になりました。1曲目の“唄の島”ではさまざまな想いを胸に沖縄を離れていく人たちの気持ちや、自分自身の新たな誓いなどを綴ります。ふるさとへの想いを歌った“佐敷Road”、沖縄民謡“てぃんさぐぬ花”、ブルーグラスと歌をミックスさせた“沖縄Breakdown。沖縄の風に包み込まれるような4曲をお楽しみください」と。基本はJ-Popながら、沖縄という地方性とバンジョーという道具で大きく、そして日本ブルーグラスの救世主にもなって欲しいぞ、頑張れ! みんなで応援しよう!!
  SH-4099 DIRK POWELL『Walking Through Clay』CD(本体\2,450-)\2,573-

Rollin' Round This Town/Walking Through Clay/Some Sweet Day/Abide With Me/Spoonbread/As I Went Out A'Walkin'/Goodbye Girls/Break The Chains/That Ain't Right/Sweet Goes The Whistle/Golden Chain/My Heart Won't Let Me Stay. 全12曲

 オールドタイムとケイジャン界の才人、ティム・オブライエンとのコラボ(来日もした)で知られるダーク・パウェルの最新ソロ第4作。ラウンダーから発表した前作『Time Again』から10年、今回はなんと!シュガーヒルから、ゲストにジェリー・ダグラスやイーファ・オドノバンを迎えてのデビュー盤だ。「現在最高のオールドタイムバンジョー奏者であり、オールドタイムとケイジャンのフィドル、ボタンアコーディオンの完璧な継承者、そしてシンガー、ソングライター、プロデューサー、エンジニアとして、ユニークな視点と揺るぎないルーツ音楽への確信を持つダーク。彼が理解/マスター/解読できないアメリカン・ルーツ/原始的な旋法(モード)/そしてポリリズムの符号(コード)はない」と、スティーブ・アールが激賞するダーク。そんなダークが、ドラムスやエレキも加えて自らの音楽を境界なく表現した秀作である。現在、ダークは7種類の楽器を携え、ジョーン・バエズとツアーしている。アメリカン・ルーツ音楽にとってもっとも重要なアーティストのひとり、ダーク・パウェルの最新作である。
  BACM-424 FIDDLIN' SID HARKREADER 『Early Star of the Grand Ole Opry』CD(本体\2,450-)\2,573-

Bully of the Town/Take Me Back to My Old Carolina Home/Will There Be Any Stars in My Crown?/New River Train/My Little Home in Tennessee/Hand Me Down My Walking Cane/Red River Valley 他全22曲

 グランドオールオープリ最初のスター、アンクル・デイブ・メイコンの相方を務めたシンガー&フィドラー、「フィドリン・シド」こと、シドニ―・ハークリーダー(1898-1988)。おそらく開拓時代から、こうしてフィドルを弾きながら歌われてきたのであろう、そんな旅芸人を思わせるような、多くの人に知られてきたろう人気曲を、自身のフィドルとグレイディ・ムーアのしっかりとしたリズムギターとテナーボーカルを伴って演じる。1927年(カーターファミリーやジミー・ロジャーズが発掘されたブリストル・セッションと同じ年)、シカゴのパラマウントに録音した曲を中心に集め、古き良き時代のアーリーアメリカンなフィドル&バラッドの雰囲気を伝える心暖まるアーリーアメリカンな22曲集。
 ■カントリー新入荷
  TF-0007 福原照晃&オリーヴ『Making Believe』CD(本体\2,837-)\3,000-

Making Believe/Down The Trail Of Aching Heart/Loose Talk/Let Me Call you SweetHeart/Foolin' Around/Lovesick Blues/Make The World Go Away/Slippin' Around/We Live In Two Different Worlds/You Ain't Dolly And You Ain't Porter/I'll Be All Smile Tonight/Golden Ring/Invitation To The Blues/We Must Have Been Out Of Our Minds/Corrine Corrina. 全15曲

 学生時代、同志社大学のマジカル・プレイボーイズで人気を博した、おそらくジミー時田と並ぶ日本を代表するカントリーシンガーのひとり、福原照晃が、岡山のワイルドローズの女性シンガー、オリーヴとの全15曲のデュエットアルバム。カントリーという、歌と詞がもっとも重要な音楽ジャンルにおいて、もっとも直接的に「愛」についてのシチュエーション=男女デュエット名曲を、福原さんが経営する西宮のライブハウス『フォートワース』のハウスバンド、カントリードリーマーズがすばらしいバックアップで盛り上げる(録音もフォートワースというから驚きの仕上がり!)。アレンジャー/リーダーの荻野信彦(g,bj)、ストリング/ホーン/コーラス・アレンジにチャーリー谷口(bs)のすばらしいコンビに、天野英慈(pedal steel g)、坂井史郎(f,m)、安孫子 光(g)、北田太一(drums)、……ブルーグラスでもお見かけした名前が見えるバンドが、素晴らしい。
  HTM-478704 STURGILL SIMPSON『High Top Mountain』CD\2,573-(本体\2,450-)

 ネオ・ホンキートンクのスターギル・シンプソンのデビュー作。ピアノのハーガス・ピッグ・ロビンスやスティールのロビー・ターナーら、ベテランを配して、昔の雰囲気で録音し、かつてのカントリーが持っていたラフな感じを出したかったという。ブルーグラス出身らしくラルフ・スタンレーに敬意を表して“Poor Rambler”をカバー、強烈なヒルビリーホンキートンクに仕上げている。
  B001989002 VINCE GILL & PAUL FRANKLIN『Bakersfield Deluxe Edition』CD(本体\2,750-)\2,888-

 昨年夏に紹介した同アルバムに4曲プラス、外食チェーン「クラッカーバレル」の店頭のみで販売するデラックスバージョン。今ごろ、ずるいショーバイだけど、文句言っても仕方ないよ。さー、どーする? もちろん、まだ持っていないカントリーファンは、絶品の“Together Again”のスティールギターとビンス歌を聴くためだけにでも必携!……昨夏ムーンシャイナー誌で2か月に渡って書いた「ジョージ・ジョーンズ追悼、カントリーソングとは?」(MS6月号、7月号各\525-)の結論にも通じる、カントリー音楽究極の演唱のひとつだと思う。ちなみに、あたらしく追加の4曲は、Your Tender Loving Care/Buck'n Merle/I Threw Away The Rose/High On A Hilltop です。
  NWSM-6040 HERB PEDERSEN『Southwest/ Sandman』CD(本体\2,450-)\2,573-(カントリー詳細解説参照)

 ハーブ・ピーダセン(1944年生、ペダーソンとも日本表記する)が1976年と77年、大プロデューサー、マイク・ポスト(TVシリーズのテーマ曲で知られる)とともに世に問うたポップなウエストコースト秀作LP2枚をCD1枚の20曲集。かつてのボス、レイ・パークをはじめエミルー・ハリス、リンダ・ロンシュタット、ドリー・パートンやジョッシュ・グレイブスほかのゲストたち。セルダム・シーンで知られる“Wait a Minutes”などのオリジナルを中心に、1曲目のビートルズ“Paperback Writer”をはじめ、ウキウキするようなウエストコースト・ポップにアレンジされたブルーグラスのカバーの数々、“Can't You Hear Me Callin'”“Cora Is Gone”“Fair and Tender Ladies”“If I Lose”など、とても嬉しい再発だ。カントリー詳細解説参照。
  AACD-0117 EMMYLOU HARRIS 『Live in 1978: with the Hot Band and Ricky Skaggs』CD(本体\2,450-)\2,573-(巻末にカントリー詳細解説あり)

 1978年10月と6月、シカゴとサンタクルーズのラジオ局から放送されたエミルー・ハリスのライブ。前者はザ・ホワイツを加えたホットバンド、後者はエミルーにリッキー・スキャッグスとベースのロイ・ハスキーJr.だけによるブラザーデュオスタイルの珍しい録音だ。“Could You Love Me - The Green Rolling Hills”のメドレーやカーターファミリーの“Keep On The Sunny Side”や“Under The Weepin' Willow”、そして今、ベルギーで大ヒットだという“If I Needed You”(3月末公開映画『オーバー・ザ・ブルースカイ』にて、ムーンシャイナー三月号特集参照)など、聴き応えバッチリ! カントリー詳細解説参照
  EN4CD-9009 WANDA JACKSON『Before The Music Died: The Complete Recordings 1954-1962』CD4枚組(本体\2,750-)\2,888-(巻末に詳細解説あり)

 「フージヤマ、フー」の“Fujiyama Mama”で日本チャートで第1位、1959年には来日、まさにクイーンのような歓迎を受けたと伝わるワンダ・ジャクソン(1937-)。本作は16歳のデビューから25歳まで、まさにワンダーワンダ時代の楽しいアメリカンロカビリー(ヒルビリーを揺さぶる)、“Making Believe”と“Long Tall Sally”、“Money Honey”などが同居する1958年の初アルバムから1962年の『Wonderful Wanda』までの初期5枚のアルバムと、その間に発表されたシングルとB面のすべてを収めたお徳用4枚組全97曲。……いいですねすぇ、「Before The Music Died」ってタイトルが!! カントリー詳細解説参照。
  COMP-4615 FAREWELL DRIFTERS『Tomorrow Forever』CD(本体\2,450-)\2,573-

 2012年に来日したフェアウェル・ドリフターズ最新第4作。1960年代のウエストコーストにタイムスリップしたご機嫌な若者バンド! いよいよコンパスから全米デビューだ!! ブルーグラス新入荷参照
  BACM-438 LEON MCAULIFFE & HIS CIMARRON BOYS CD(本体\2,450-)\2,573-

 ボブ・ウィルスのスティールギター奏者として知られるリオン・マコーリフ自身のバンド、シマロンボーイズの戦後間もない貴重でノスタルジックなトランスクリプション・ディスクを中心にした全28曲集。解説は「インスト新入荷」参照。
 ■映像モノ新入荷
  SHA-622D V.A.『You Are There - Classic Early Films of Legendary Performers 1952-1954』DVD(本体\3,150-)\3,308-

 1950年代中頃、なんと35mmカラーフィルムに収められたビル・モンローとブルー・グラス・ボーイズ!(ジャッキー・フェルプスg、チャーリー・クラインbj、アーニー・ニュートンbs、そしてトリプルフィドルにレッド・テイラーとゴードン・テリーとボビー・ヒックス) このDVDは明らかにこの貴重なビル・モンローの映像6曲(ニコリともしないシビアな選曲)、そしてハンク・ウィリアムスで現存する4曲の白黒フィルムを収めることを目標に作られた作品だろう。ほかに、スマートで溌剌としたベニー・マーティンの素晴らしい切れのフィドルが堪能できる“Me and My Fiddle”、そしてアイラとチャーリーのルービン・ブラザーズが2曲“I Don't Believe You've Met My Baby”、“Love Thy Neighnor”、グランパ・ジョーンズが奥さんのラモナと登場して5曲、あと、サム&カーク・マギー、ストリングビーン、ロンゾ&オスカーなど、意図的に当時流行のホンキートンク人気シンガーを加えずにオールドタイムの伝統に則したアーティストばかりを集めている。「アナタはそこにいた!」……60年前、ブルーグラスもカントリーも、ロックという世界規模の商業主義に見舞われる直前、まだ音楽がかろうじて生きていた時代の超貴重なお宝、必見ビデオ。

 ビル・モンローは前述のメンバーでDVDのオープニング“Close By”、テリーとヒックスのツィンフィドルとなり“You'll Finf Her Name Wreitten There”、そして画面に現れないがおそらくクラインがフィドルに持ち替えテリーとツィン、そしてボビー・ヒックスが素晴らしいバンジョー!を聴かせる“Little Georgia Rose”、モンロー、フェルプス、クラインのトリオで“A Voice from On High”、チャーリー・クラインがボビーとツィンフィドル、ジャッキー・フェルプスがなんと!ツーフィンガーで超高速バンジョー間奏を聴かせる“Roanoke”(ギタリスト不明)、そして“Swing Low Sweet Chariot”の6曲。1960年代以降、洗練されて行くテクニックとは裏腹に失われて行ったミュージシャンの個性が、この1950年代には縦横無尽に有効利用されている。ベーシストのドラムス不要のインパクトも凄い。2度と戻れない(再現すらできないだろう)あの世界、「アナタはそこにいた!」んだ。強力お勧めDVD!!
  KMA-0011D LOU REID & CAROLINA 『20th Anniversary Concert: Live at the Down Home』DVD\3,675-(本体\3,500-)

 ルー・リード&カロライナが20周年を記念して昨年発表したライブCDのDVD映像盤。セルダムシーンでは62歳という若さで早世したジョン・ダッフィ(1934-1996)のパートを完ぺきにこなすルー・リード。シーンと並行して活躍する彼自身のバンド。キーof“B”のブルーグラス賛歌“Grass Lover”ではじまり、アカペラゴスペルからスタンレー、そして長いルーのキャリアで知られるヒット曲など、ゲストに当時リッキー・スキャッグス・バンドのバンジョー奏者であったジャスティン・モーゼズのすばらしいフィドルを迎え、いわゆるブルーリッジ系の軽快/快調な、標準5人編成ブルーグラスのライブ。巻末詳細解説参照下さい。
 最近作/お勧め作、再入荷ダイジェスト
(すでに新入荷で紹介済の作品たちです)
■月刊ムーンシャイナー特集/関連作品
(最新3月号特集アーティストたちの作品です)
  3月28日はアール・スクラッグスの三回忌です。ムーンシャイナー3月号のカバーストーリーは、今年1月にノースカロライナ州シェルビーに開館したアール・スクラッグス・センターと、アールが育った家の訪問記がメイン特集です。ちなみに、昨年はじめたイベント「アールの日」、今年も大阪(3月29日)、神奈川・秦野(4月5日)、東京・小平(4月6日)が決まっています。ブルーグラス音楽の本質に迫ります!乞うご期待...!!
  ROU-0638 V.A.『Foggy Mountain Special: A Bluegrass Tribute to Earl Scruggs』CD\2,543-(本体\2,450-)

Flint Hill Special/Reuben/Foggy Mountain Special/Randy Lynn Rag/Sally Goodin/Pike County Breakdown/Foggy Mountain Rock/Nashville Skyline Rag/Earl's Breakdown/Steel Guitar Rag/Ground Speed/Foggy Mountain Breakdown.

 2012年3月28日、88歳で亡くなったアール・スクラッグスに捧げられた、現在トップバンジョイストたちの新録音企画2011年作品。
 言うまでもなく、現在あるブルーグラスという音楽スタイルの基をビル・モンローとともに創り上げたもっとも重要な偉人アール。ブルーグラスとは何か?……それは、音楽的には例えば「完璧にコントロールされたスリーフィンガーから編み出される一音一音をすべて認識し、その三本指(三拍子)が早いツービート(2/4拍子)と出会ったアフリカ由来のポリリズム(複数の異なるリズムが同居することで西洋音楽にはない概念)から発生するシンコペーションを、すべての演奏者/リスナーが感得すること」である、とすれば、それはアールでなければ産み出せなかったものであり、ビルとアールが出会わなければあり得なかったものだろう。

 そんな偉大なアールを尊敬する12人、デビッド・タルボット、ジム・ミルズ、ロン・ブロック、チャーリー・クッシュマン、ラリー・パーキンズ、ロン・スチュワート、トム・アダムズ、J.D.クロウ、ジョー・マリンズ、トニー・トリシュカ、ケニー・イングラム、クレイグ・スミスの12曲、あえて言えば、アールの時代(1950〜60年代)よりも社会的に煮詰まっている21世紀、それぞれのアールへの思いを込めた素敵な12曲。バックにはロン・スチュワートのフィドル(そのバックで何を弾くか?も大きなポイントだよ)、マンドリンはアダム・ステッフィまたはダン・ティミンスキ、ランディ・コーアズのドブロ、そしてレスターの偉大さがつくづく分かるコディ・キルビー、ダン・ティミンスキ、クレイ・ヘス、ワイアット・ライスらのギターにデニス・クロウチまたはバリー・ベイルズのベース。アールが創造したバンジョー世界にさまざまな表現者が挑む、チョー楽しい、お勧めのバンジョーアルバム。
  SHA-611D FLATT & SCRUGGS『The Best of Flatt & Scruggs TV Show, Vol.1』DVD\3,308-(本体\3,150-)

Jimmie Brown, the Newsboy/Brother I’m Getting Ready To Go/Georgia Buck/Pig in the Pen/Shortnin' Bread/Durham's Bull/Jesus Savior Pilot Me/Before I Met You/Feast Here Tonight//Just Ain't/John Henry (by guest Hylo Brown)/Lovesick and Sorrow (by guest Hylo Brown)/Don't Let Your Deal Go Down/Earl's Breakdown/I'll Never Be Lonesome Again/Precious Memories/A Hundred Years From Now/Down in the Valley/The Hollow Poplar.

 2007年春、このDVDが発売されたとき、どれほど世界中のブルーグラスファンが狂喜したことか……!! ブルーグラス史上最高の第一世代ブルーグラス・バンドのショーが、ちょうどサム・ブッシュやリッキー・スキャッグスらが子供の頃に楽しんだように追体験できる、まさしくお宝映像である。この1960年代前半の『フラット&スクラッグス・ショウ』は人気を博したエンターテイメントであると同時に、レスターの歌とギター、アールのバンジョーとギター、そしてジョッシュのドブロ、ポールのフィドル、ジェイクのベースが見事なアンサンブルを創る。この第1作ののち、全10巻が発売されたが、この最初の一本の驚きに勝るものはない。シリーズ全巻、お問い合わせください!
  ROU-0618 EARL SCRUGGS with Family & Friends『Live at the Ryman』CD\2,573-(本体\2,450-)

 今年も三月から四月にかけて「アールの日」を大阪と東京で開く予定です。昨年のリポートはムーンシャイナー8月号から連載、9月号では「シラブルで弾く」という意味、10月号と11月号では「シラブルで弾く」現実などを参考にして下さい。本作はアール・スクラッグス2008年発表、最後の公式録音ライブアルバム。“Salty Dog Blues”から“Lonesome Reuben”まで18曲、1945年12月にビル・モンローのブルーグラスボーイズの一員としてデビューした同じライマン公会堂で2007年、83歳で初めて自身の名を冠したコンサートで、フラット&スクラッグスやアール・スクラッグス・レビュー時代のお得意レパートリーを、息子ゲイリー(bs,v)とランディ(g)のほか、ロブ・アイクス(d)、フート・へスター(f)、ジョン・ジョーゲンソン(g,m)、ジョン・ランドール(g)、ジョン・ガード―ナ―(drums)と演じています。
  ACU-RS3 RON STEWART『The Fiddlers of Flatt & Scruggs』DVD教則\5,198-(本体\4,950-、67分、楽譜付)

The Girl I Love Don't Pay Me No Mind/We'll Meet Again Sweetheart/My Cabin in Carolina/No Mother or Dad/Why Don't You Tell Me So/Earl's Breakdown/Thinking About You/Honey You Don't Know My Mind/Foggy Mountain Special/Let Those rown Eyes Smile at Me/Shuckin' the Corn.

 ジミー・シューメイトの"We'll Meet Again Sweet Heart"(key of B)の完全コピーをはじめ、ムーンシャイナー1〜3月号特集「フォギーマウンテンフィドル」(まだまだ続く……!?)の系譜やもうひとりの特集ポール・ウォーレンなど、お馴染の録音でいかにフィドルが弾かれていたか、現在に至るブルーグラス・フィドル奏法の一翼を担った歴代フラット&スクラッグスのフィドラーたちのすばらしいイントロや間奏の数々をロン・スチュワートが、手取り足取り教えてくれる中級者以上向け教則ビデオ。シビアなブルーグラスフィドラー、必見ビデオ!
  JRLA-0007 バンジョーアイ『唄の島』CD(本体\953-)\1,000-

 ムーンシャイナー3月号特集、沖縄の女性バンジョー奏者CDデビュー作。フォーク新入荷参照
 ■MS誌恒例「2013年発売レコード総括」
 以下、MS誌に写真が掲載された作品一覧です。
           
         

●MCM-0017 DEL McCOURY BAND『The Street of Baltimore』CD(本体\2,450-)\2,573-
 祝グラミー受賞! デルの「ミスティ」が聴きモノ
●MH-1404 BALSAM RANGE『Paper Town』CD(本体\2,450-)\2,573-
 祝IBMA最優秀アルバム受賞
●ROU-9135 DELLA MAE『This World Oft Can Be』CD\2,573-(本体\2,450-)
 ボストンから登場した若さ溢れる女性グラス
●COMP-4602 FRANK SOLIVAN & DIRTY KITCHEN『On The Edge』CD(本体\2,450-)\2,573-
 超絶テクとエネルギーに満ちた溌剌コンポラ
●COMP-4600 PETER ROWAN『The Old School』CD(本体\2,450-)\2,573-
 ローワンが正調ブルーグラスに取組んだ佳作
●COMP-4616 NOAM PIKELNY『Plays Kenny Baker Plays Bill Monroe』CD(本体\2,450-)\2,573-
 ケニーのモンロー曲集をノームがカバー傑作
●BGPC-0001 ブルーグラス☆ポリス『BG★PC』CD(本体\1,500-)\1,575-
 箱根フェス連続人気投票1位更新中若者バンド
●RC-126 渡辺敏雄『The Fiction Twins』CD(本体\2,450-)\2,573-歌詞付き
 ビンテージのマイクと楽器の一人ブラザーデュオ
●SOTM-2008 V.A.『Songs of the Mountains 1』DVD-R\2,888-(本体\2,750-)(カラー58分)
 ブルーリッジ地方のローカル目線が秀逸なDVD
●JIMC-03 V.A.『The Librarian and the Banjo』DVD\2,888-(本体\2,750-、本編56分+ボーナス40分)
 バンジョー好きには堪らない感動ドキュメント
 ■基本の名演/名盤と入門作品
  COL-77627 LESTER FLATT & EARL SCRUGGS『Foggy Mountain Jamboree』CD\2,079-(本体\1,980-)

 フラット&スクラッグスの絶頂期、おそらくブルーグラス史上、もっとも重要なアルバムであり、1950〜60年代に「これが典型的なブルーグラス」として多くの人に認知されたモノ。ビル・モンローのハイロンサムとは対極の典型的なドライブに乗った名曲"Blue Ridge Cabin Home"や「愛ちゃんは花のよう」、「新聞売りのジミー少年」など6曲の歌モノと、"Dear Old Dixie"、"Flint Hill Special"ほか、アール・スクラッグスの超有名バンジョー・インスト6曲のオリジナルLP盤12曲にCDオマケ3曲を加えた全15曲。
  CHROME5007 V.A.『Maverick Country』CD4枚組(本体\4,250-)\4,463-(100曲+64頁冊子)

 1924年、南部音楽として初めて全米ヒットしてミリオンセラーを記録したバーノン・ダルハートの“Wreck of the Old '97”(Disc 3に収録)をはじめ、1950年代半ばまでの、いわゆるヒルビリー臭一杯の、つまり、本物のカントリー音楽の魂を持った曲を見事に集めた全100曲。アーリーカントリー(主にいわゆるオールドタイムと呼ばれる)からクラシックカントリー(いわゆるウエスタンスウィングからホンキートンク)を一望するコンピレーションの決定盤。プレスリーの登場とそれに対抗するかのようなポップなナッシュビルサウンドが台頭する前(つまり音楽が死ぬ前)、「サイコーに荒っぽくて(roughest)、生々しい(rawest)、本物のカントリー音楽」の重要なアーティテストと曲が網羅。一曲目のバーノン・ダルハートのノベルティソング“Puttin On The Style”(エジソンレコード)から100曲目のスリム・ホイットマン“Indian Love Call”まで、もちろん代表曲が主だが、それぞれのアーティストのシビアな選曲。マニアの多いイギリスのウェブマガジン『Country Music People』のヒュー・ウィルソンと英国公共放送BBCの毎週日曜日午後5時から2時間『Sounds Country』のDJ、スペンサー・リーのふたりが選曲、64頁に及ぶ冊子を担当している。
  KG-0542 V.A.『Cabin on a Mountain』CD\2,363-(本体\2,250-)

 これぞアーリーブルーグラスが遺した珠玉の名演。バーン・ウィリアムズが「バーンとレイ」として世に出した、タイトル曲を含む4曲だけのスターデイ録音のほか、ジミー・マーティン&ボブ・オズボーンの大名曲"Blue Eyed Darling"や、同じく胸が裂けそうなハーモニーが凄い"You'll Never Be the Same"を含む4曲、そしてスコッティ・ストーンマンの強烈"Orange Blossom Special"を含むストーンマンズの4曲の全12曲。現在、いくら技術が発達しても絶対に真似ることのできない、唯一無二のすばらしいアーリー・ブルーグラスの名演集だ。歴史家/研究家でもあるカパークリークレコードのオーナー、ゲイリー・リードが監修した「さすが」の歴史的名演をまとめた大秀作である。
  GT7-0959 DON RENO & RED SMILEY『1951-1959, Complete King Starday Recordings Vol.1』CD4枚組\4,725-(本体\4,500-)

 アール・スクラッグスの三歳年下ながら、アールより先にビル・モンローのバンドに誘われたドン・レノ、しかし徴兵されて第二次世界大戦に参加、東南アジアで日本軍と戦い負傷。終戦後、今度はアールの後釜としてモンローのバンドに参加、その後レッド・スマイリーとコンビを組み1951年に録音をはじめてから前半109曲がこの第一集に収められている。レノが書いた最初のヒット曲で、このシングルの売り上げのおかげでキング・レコードが倒産を免れたという"I'm Using My Bible for a Roadmap"ほか、"Emotions"、"I Know You're Married"、"No Longer a Sweetheart of Mine"などのカントリー系バラッド、"Dixie Breakdown"や"Green Mountain Hop"をはじめとする圧倒的なドン・レノのバンジョーと"Country Boy Rock N' Roll"や"Eight More Miles to Louisville"などのフラットピッキン・ギターの凄さも堪能できる。モンローとフラット&スクラッグス、そしてスタンレーといった御三家の後塵を拝するも、1950年代からポップなブルーグラスで4番手を走ったレノ&スマイリー入門の、まずは「これ」の四枚組。
 ■ブルーグラス最近作/お勧め作
  MH-1485 THE GRASCALS『When I Get Pay』CD\2,573-(本体\2,450-)

 ナッシュビルのステーションインからザ・サイドメン経由で生まれたザ・グラスカルズ、ミニアルバムを含めて8枚目となる最新作。デビューから10年、明らかにオズボーンブラザーズのノウハウを踏襲、というか……ファンであるボビー・オズボーン「ワナビー」のジェイミー・ジョンソン(g)に、オズボーンのメンバーだったテリー・エルドレッジ(g)とテリー・スミス(bs)に、女性バンジョー奏者クリスティン・スコット・ベンソン(bj)、そしてダニー・ロバーツ(m)にジェレミー・アブシャイアー(f)といった超一級ミュージシャンが、本作では軽いパーカッションを伴いながらオズボーンズ同様、一般人にも聴きやすく、かつクロート筋にはその完璧な音づくりで唸らせる。全13曲、アルバム全編を通して、とてもリラックスして楽しめる作り込まれたこの肩の凝らなさこそオズボーン・ブラザーズの流れに違いない。楽器、ボーカル、コーラス、どれをとっても完璧な満足を感じさせてくれる素晴らしいアルバムである。
  MFR-130423 SPINNEY BROTHERS『No Borders』CD\2,573-(本体\2,450-)

 全米ブルーグラス・チャート(毎月ムーンシャイナー掲載)でトップの常連になっているスピニー・ブラザーズ昨夏の最近作。1960年代、日本の学生バンドもよく取り上げたケンタッキートラベラーズの"The Moon Saw Me Crying"や、カーター・スタンレーのスタンダード"Think of What You've Done"などのカバーほか、現在のブルーグラスソングライターたちのストレートなブルーグラス曲を取り上げ、丁寧なトラッドグラスサウンドを聴かせる14曲集。アラン(g)とリック(bj)のスピニー兄弟にゲリー・ダリンプル(m)、ダリル・ヘッブ(bs)というメンバーに、トラッドグラスサウンドに合わせてアグレッシブながらもストレートなブルーグラスフィドルに抑えたロニー・スチュワートとドブロにロブ・アイクス(d)、そして1曲のみだがスピニー兄弟が崇拝するスタンレー・ブラザーズ直系のラルフ・スタンレーUがボーカルで参加、ストレート(古風!?)なブルーグラスサウンドがとてもいい。ロン・スチュワートのフィドルがブルーリッジ系のときとはまったく違ったフレージングになるのも聴きものである。
  RUR-1108 AMERICAN DRIVE CD\2,573-(本体\2,450-)

 J.D.クロウが2012年一杯でツアーサーキットからの引退を発表、残されたニューサウスに若手バンジョーのジャスティン・ジェンキンズを加えた新バンド、アメリカン・ドライブのデビュー作。14年間、J.D.の右腕としてニューサウスを支えたリッキー・ワッソン(g)の深いバリトン・ボイスとシュアなリードギターは、ときにトニー・ライスを思わせる落ち着きを聴かせる。1996年からニューサウスに参加したドワイト・マッコール(m)のスカッとしたテナーボイスのベテランふたりに、マット・デスペイン(d)とカイル・パーキンス(bs)。1959年、ビル・モンローにとっては珍しいチャートヒットなったポール・クレイトン作の"Gotta Travel On"やドン・ウィリアムズの1977年ヒット"Some Broken Hearts Never Mend"のカバーなど、トニー・ライス/リッキー・スキャッグス在籍時以来のハッピーミディアムなニューサウスサウンドが快調だ。
  ACD-81 OLD & IN THE WAY『Live at the Bording House: Complete Shows』CD4枚組\5,775-(本体\5,500-)

 1973年10月8日にサンフランシスコのボーディングハウスでライブ収録された10曲を収めたアルバム『Old & In The Way』(1975年発売、現在廃盤)が、ブルーグラス作品とされる映画『オーブラザー』サントラ盤(2000年作)の700万枚に次ぐ売り上げを誇る……でも、実質上、現在なお、ブルーグラスバンドのアルバムとしてもっとも売れた作品と言えるオールド&イン・ザ・ウェイ。その時代と存在自体がブルーグラス史上に大きな意味持つ偉大なバンドの正体を知るのにはうってつけ、10月1日の同地でのライブを含む2日間に渡るライブを完全収録した全55曲集。天才バッサー・クレメンツ(f)、驚異のアルバム売上をもたらしたアメリカンロックヒーロー、グレイトフルデッドの故ジェリー・ガルシア(bj)、ドーグ音楽創始者デビッド・グリスマン(m)、故ジョン・カーン(bs)、ピーター・ローワン(g)の5人組。モンローをはじめバランスよくトラッドグラスの粋を集め、バズ・バズビーやエド・メイフィールドら、通をうならせるシブイ選曲などとともに、カルトグラスとも言える時代の狂気と毒も含んだすごい演奏が聴ける。これはやっぱ、フツーじゃない……よネ!? われらが小森谷巨匠の写真が素晴らしいぞ!! ちょうど40年前、1970年代に青春した人のノスタルジー!?にも……強力お勧め!
  REB-1850 RALPH STANLEY & RALPH STANLEY II『Side by Side』CD\2,573-(本体\2,450-)

 今や米国人間国宝ラルフ・スタンレー(87)、最新作は息子ラルフ二世との初めて名前を並べた素晴らしいコラボだ。一曲目のトラッド"Wild Bill Jones"ほか、カーターファミリーの"Darling Little Joe"、モンローとフラット&スクラッグスのオリジナルブルーグラスバンドも取り上げたアーネスト・タブの"Are You Waiting Just For Me"、スタンレーブラザーズ時代の名曲"A Little At A Time"や“Six Months Ain't Long”など、すばらしい選曲と演奏は揺るぎないスタンレーサウンドである。
  ROU-9174 DEADLY GENTLEMEN『Roll Me, Tumble Me』CD\2,573-(本体\2,450-)

 21世紀のブルーグラスにまた、まったくあたらしい方向性を持った才能集団が全米デビュー! イーファ・オドノバンという少女とアパラチア伝統音楽をとても大切に21世紀に伝えてきたクリキッド・スティルを率いた天才バンジョー奏者/ソングライター、グレッグ・リストが20代のブルーグラス界のあたらしいスーパーピッカーたちを自身の翼の下に、自由に羽ばたかせ、ポップなブルーグラスを創っている。都会の若者らしいユニークなサウンドインパクト/衝撃をぜひどーぞ!! 
  RCSI-1101 DEHLIA LOW『Tellico』CD\2,070-(本体\1,980-)

 昨夏、北海道から関西を愛娘サチちゃんとフィドルを背負って訪れたアーニャ・ヒンクル(そのリポート前編はムーンシャイナー1月号参照)が2007年に結成、2009年のこのアルバムの成功でマールフェスへの出演やレベルレコードからの全米デビューをものにしたノースカロライナを本拠にした若いブルーグラスバンド、デリアロウの自費制作品。アーニャのアパラチアン・ブルース(ブルーリッジ育ちで、大学時代にピードモントブルースを学んだという)といった風のハスキーで気だるい系の魅力的なボーカルを中心に、若者たちがそれぞれのオリジナリティを持ち寄って創り上げた労作。アーニャは昨春のマールフェスでバンドを解散、ドブロのアーロンらとともに新バンドを結成、名前は本作タイトル、「テリコ」というそうだ。
 ■インスト系最近作/お勧め作
 (ボーカル物でもインスト奏者としての評価の高いアーティストはコチラにもカテゴライズします)
  WP-128 HARVEY REID『Autoharp Waltz』CD\2,573-(本体2,450-)

 1954年カリフォルニア生まれのハービー・リードの最新オートハープ16曲集。1976年にインディアナ州ビーンブロッサムのビル・モンローフェスでブルーグラス・ギターコンテストに優勝したのち、1981年にはカンザス州ウィンフィールドの全米フィンガーピッキンコンテストで優勝、翌82年にはオートハープ部門で優勝している。1982年に自身のウッドペッカーレコードを立ち上げ最初のアルバムを発表して以来、ソロギターがメインだが、ミンストレル音楽や6弦バンジョーアルバムなど、本作で29枚目のアルバムになるというマイペースな、しかしそれだけステディなファンを持つ多彩なミュージシャンで、故ドック・ワトソンが、わざわざライブを聴きに行くというファンだったと言われている。そんなバーサタイルな才能と感覚を持ったゲイリーの2枚目となるオートハープ集、トラッドからカーターファミリーなど、ホッとする選曲とともに、期待を裏切らない秀作である。
  COMP-4616 NOAM PIKELNY『Plays Kenny Baker Plays Bill Monroe』CD(本体\2,450-)\2,573-

 ベラ・フレック以降のトップを走るパンチブラザーズのバンジョー奏者ノーム・ピケルニーの最新作。ブルーグラスフィドルの一典型を創ったケニー・ベイカーがビル・モンロー作の有名インストをカバーした1976年のブルーグラス史上に残る名盤『Kenny Baker Plays Bill Monroe』(CO-2708 \2,573-)を、現在ブルーグラスの最高峰であるノームのほか、ステュアート・ダンカン(f)、ロニー・マッカーリー(m)、ブライアン・サットン(g)、マイク・パブ(bs)がそのまんまカバー。あらゆる種類の先入観を飛び越えて、自らの心の動きを音に載せていくその自由な発想とテクニックには完全脱帽、そこまでに至る努力と愛情にただただ感動で、1970年代おじさん達ニヤニヤ・ウキウキの大秀作!!

 ちなみにノームの前作『Beat The Devil and Carry A Rail』(COMP-4565 \2,573-)は、素晴らしいオリジナルを中心にした21世紀ブルーグラスバンジョー傑作にして激しくお勧め! アールやベラも登場するその超豪華なプロモビデオ(Bluegrass Diva で検索)とともに大推薦!!
  HDS-701 NORMAN BLAKE/TUT TAYLOR/SAM BUSH/BUTCH ROBINS/VASSAR CLEMENTS/DAVE HOLLAND/JETHRO BURNS CD\2,573-(本体\2,450-)

Sweet Georgia Brown/Take the 'A' Train/Old Brown Case/Going Home/McKinley's Blues 他全8曲

 ムーンシャイナー1月号で紹介されたブルーグラスのジャズとの出会い、その記念すべき最初の1枚。1974年、ハンク・ディーンとジョン・ハートフォードの肝いりでスタジオに集まったのは高名なジャズベーシストのデイブ・ホーランドやジャズマンドリンのジェスロ・バーンズに、ノーマン・ブレイク とタット・テイラー……その4人を若く向こう見ずなサム・ブッシュとブッチ・ロビンスがあおり、そして天才バッサー・クレメンツが暴れ回る大名盤!
  RCSI-1098 HOMER & JETHRO『Playing It Straight/It Ain't Necessarily Square』CD\2,888-(本体\2,750-)

 同じくムーンシャイナー1月号で紹介されたブルーグラスのジャズとの出会い。本作はカントリーコメディデュオとして知られるホーマーとジェスロが、1960年代にRCAに残した2枚のマンドリンジャズ・インストアルバムのCD化。ジェスロのマンドリニストとしての資質は、後にデビッド・グリスマンやサム・ブッシュによって再評価されたように、圧倒的な存在感で迫ってくる。上記、HDS盤とともに限りなく廃盤に近く、売切れたらゴメンね……!?
 ■オールドタイム/フォーク最近作/お勧め作
  HW-1264 SUTTON, HOLT & COLEMAN『Ready For The Time』CD(本体\2,450-)\2,573-

 ノースカロライナのブルーリッジ地方に伝わる古謡や1930年代以降のスタンダード曲を、1960年代以降にドック・ワトソンが全米、そして世界に紹介した手法、そのままを、ドックと同じノースカロライナ出身で現在最高のフラットピッカーのひとりであるブライアン・サットンと、ドックの晩年14年間のツアーパートナーだったクロウハンマーバンジョー奏者デビッド・ホルト、そしてドックのバンドのベーシストとして17年間、のちにはセルダム・シーンでも活躍したT.マイケル・コールマンの3人が再現する。目の覚めるようなブライアンのフラットピッキンも、こんなトラッドなベースがあってこそ味わい深いものになっていく(彼のクロウハンマーバンジョーもすばらしいぞ!)。デビッドのオリジナル“Hotel Wall”は、ドックとともにツアーしているときにホテルの壁越しに聴こえてくるドックのギターの音を思い出しながら、サム・ブッシュ(m)、イェン・クルーガー(bj)とクレア・リンチ(v)を迎えたブルーグラスで演じる感動作。ドック/トラッドフォーク・ファンにお勧めの、気持ちの一杯詰まった暖かい作品だ。

 ちなみにドック追悼アルバムとして、ジャック・ローレンス『Arthel's Guitar』(GRR-1003 \2,5733-)、クルーガー・ブラザーズ『Remembering Doc Watson』(DTM-025 \2,573-)などの秀作がある。
  BCD-15471 SARA & MAYBELLE CARTER CD(本体\3,100-)\3,255-

 本作は1944年に別れて以来、20数年ぶりに共にスタジオに入ったふたり、サラとメイベル・カーターが1966年に残した12曲と、その前年にマザー・メイベルが録音したオートハープのインストを含むナッシュビルサウンドを伴ったソロ・アルバム12曲の全24曲+20頁小冊子。A.P.カーターが亡くなって6年、69歳になったサラと57歳のメイベルがふたたび集い、歌う感動的な記録(レコード)である。オリジナル・カーター・ファミリーの再現にはふたりとサラの息子ジョー・カーターの3人のみ、故ジョニー・キャッシュの尽力で残された超貴重な作品だ。
 ■カントリー最近作/お勧め作
  RCSI-1100 GARTH BROOKS『Blame It All On My Roots』CD6枚+DVD2枚組\8,925-(本体\8,500-)

 1990年代にブレーク、世界のアーティストでレコード売り上げ第15位、カントリー系ではもちろんナンバーワン(つづいてイーグルス、テイラー・スウィフト……、総合1位はビートルズ、つづいてエルビス・プレスリー、マイケル・ジャクソン……)の1億5千万枚を誇るガース・ブルックスの決定盤!米国ウォルマート特製ボックスセットが希少限定入荷。白人のカントリー、黒人のソウル、そしてロック、それら音楽が混ざり合ったメルティングポットと題したCD4枚各11曲のカバー集と、そんな音楽に影響されて生まれたガース自身の大ヒット曲集CD2枚全33曲のCD6枚全77曲。そして2枚のDVDにはそんな大ヒットビデオ33曲集と2009年に引退していたガースを引っ張り出したラスベガスのザ・ウィンでの2時間以上に及ぶ最新ライブ映像。ジョージ・ジョーンズやバック・オウエンズ、レイ・チャールズやオーティス・レディング、イーグルスやスティービー・ワンダー、サイモン&ガーファンクルやジェイムズ・テイラーなどのカバーと、“Friends In Low Places”や解散したニューグラスリバイバルを集めてカバーした“Callin' Baton Rouge”などの自身のメガヒット曲もが堪能できる素晴らしいエンタメセットである!!
  HOTR-6996 CURTIS POTTER『Songs of the Cherokee Cowboy』CD\2,573-(本体\2,450-)

 低音から高音まで、ものすごい声量で、いわゆるレイ・プライス・シャッフル(フォービート)に乗ってすばらしいボーカルを聴かせるカーティス・ポッターの最新作は、12月16日に逝去した同じテキサス出身の偉大なレイ・プライス(87)にささげた有名11曲集。1960年代以降、それまでのシンプルな「ホンキートンク」カントリーのミュージシャンたちが音楽的にさまざまなノウハウを得ていき、ついには「ナッシュビル・サウンド」と呼ばれるポップオーケストラの領域にまで昇華したサウンドは、たとえばここにも収められている“Danny Boy”などで如実なように、当時のハンク・ウィリアムズらを至上とするカントリーファンには受け入れられなかったのかもしれない。しかし、その高い音楽性と歌唱力は、カントリー音楽の持つ多様性を70年代以降、より多くの人に知らしめることになっていったと言えよう。ここでカーティスがカバーするのは、“Soft Rain”(1961)、“Night Life”(1963)、“I'm Still Not Over You”(1967)、“I Won't Mention It Again”(71)など、「ナッシュビル・サウンド」以降の名曲が中心。カーティスの歌唱力が存分に発揮され、バディ・エモンズ、バディ・スパイカー、ジョニー・ギンブル、ピート・ウェイド、ピッグ・ロビンスら「Aチーム」の名前も見えるミュージシャンたちはウキウキとバックアップにいそしむ秀作である。
 ■映像ものお勧め作
  MP-0410 V.A.『Pioneers and Legends of Bluegrass』DVD\2,573-(本体\2,450-、カラー55分)

Mule Skinner Blues/Rawhide(Bill Monroe)/Folsom Prison Blues/Shuckin' the Corn(Lester Flatt)/That Silver Haired Daddy of Mine/Tis Sweet To Be Remembered 他(Mac Wiseman)/Are You Washed in the Blood 他(Lewis Family)/Hard Hearted/Paradise/Cotton Mill Man(Jim & Jesse)/500 Miles/I'll Stay Around(Bluegrass Alliance) 他全15曲

 米国ブルーグラス界でさまざまな出来事があった特異年、1971年夏のブルーグラスイベント、元気なビルモンやレスターほか、マック・ワイズマンやジム&ジェシーら、第一世代ブルーグラスのトップアーティストたち、そしてまだNGR結成寸前、19歳のサム・ブッシュと20歳のトニー・ライスが参加するブルーグラス・アライアンスのライブ2曲をはじめとした超お宝映像集!! 
  CCD-WBS5 WIBURN BROTHERS SHOW『Vol. 5』DVD-R\2,573-(本体\2,450-、2時間以上収録)

 なんと!18歳のラリー・マクニーリーが登場という驚きの1966年12月の収録を含む1960〜70年代のカントリーTV番組シリーズ、ウィルバーン・ブラザーズがホストの番組、すでに紹介の4巻につづいて最新の第5巻が発売だ。デッカ/MCA系のアーティストを中心に1963年から1974年までの10年間に354本の30分番組を流した同シリーズを6番組ずつ収録する本作、毎回のレギュラーには女性シンガーにロレッタ・リン、コメディにバンジョー奏者のハロルド・モリソンらと、何よりもバディ・スパイカーのバックアップを含めた見事なフィドルが聴きモノ(ドン・ヘルムズとハル・ラグらのスティールギターも)。抜群のバックミュージシャン(ベースとソックリズムギターだけの趣味の良さ)が素晴らしい。そしてゲストにはオズボーン・ブラザーズ(1967年)ほか、ナット・スタッキー(66)、バーバラ・マンドレル(74)、デビー・ロリ・ケイ(66)、ロニー&ビッキー(67)、ジィミー・ライアン&ビリー・パーカー(69)。オズボーンズは“Roll Muddy River”と“Hey, Hey Bartender”。カントリー音楽が巨大産業になる直前、まだ「カントリー」だった時代のノスタルジーを堪能できる素晴らしいDVD映像シリーズ。お宝があちこちで見つかる(!?)旧譜の4巻もお問い合わせください。
  CCD-PW21 PORTER WAGONER SHOW『Vol. 21』DVD-R\2,573-(本体\2,450-、2時間以上収録)

 1960年から1981年まで、なんと686本の30分番組を残した「ポーター・ワゴナー・ショウ」、すでに紹介した20巻につづく第21巻から第24巻までの4巻(各6番組収録)が新発売となったので順次紹介しよう(在庫あり)。各番組(正味約22分)はポーターのウェルカムソングからゲストの歌、ポーターのバンド、ワゴンマスターズのインスト(マック・メゲーヘのフィドル、ブルース・オズボーンのエレキら)、レギュラー女性シンガーの歌(前半は1974年までのドリー・パートン、後半3番組は1976年以降のリンダ・ムーア)、ポーターの歌、コメディ、ポーターのゴスペル歌、そしてゲストの歌で終わる。 第21巻の本作に登場するゲストは、グランパ・ジョーンズ、ダグ・カーショウ、ビル・フィリップス、ラリー・キングストン、サンディ・バーネット&ジャック・ケリー、リンダ・ネイルら。本作の目玉はやはり若き日のドリーが歌う1973年の“Jolene”とつづく“I Will Always Love You”(ともに1974年アルバム『Jolene』収録)など。楽器が大きな位置を占めるブルーグラスと違って、「歌とスター」が中心のカントリーゆえに、古さは否めないが、それだけノスタルジックで、1970年代はじめのアメリカの田舎エンタメが詰め込まれた映像集。お宝があちこちで見つかる(!?)旧譜20巻もお問い合わせください。
  INR-13061 JACKSON BROWNE『Live Concert: I'll Do Anything』DVD\2,880-(本体\2,750-)

 ウエストコーストのアイコンのひとり、ジャクソン・ブラウンの最新ライブコンサート映像は、バル・マッカラム(eg)、フリッツ・リワック(drums)に、ニッケルクリーク(再結成!今春新譜発表!!)のショーン(g)とサラ(f)のワトキンス兄妹とタイラー・チェスター(bs,keybords)とともに、“These Days”や“Take It Easy”ほか代表曲も収められた素晴らしいライブ。2013年夏はサラ・ワトキンスをオープニングアクトに全米ツアー、テルライド・ブルーグラスフェスではサム・ブッシュやジェリー・ダグラスらをゲストに“Take It Easy”でジャムしている。またリベラルで知られる彼は2011年には、東日本大震災による福島第一原子力発電所事故を受け、「M.U.S.E. (Musicians United for Safe Energy) Benefit For Japan Relief」として、反原発コンサートを開催。クロスビー・スティルス&ナッシュ、ボニー・レイット、ドゥービー・ブラザーズ、ジョン・ホールらが参加、最後はブラウンを囲んだ“Teach Your Children”の合唱で終わったという……。
  JIMC-03 V.A.『The Librarian and the Banjo』DVD\2,888-(本体\2,750-、本編56分+ボーナス40分)

 これはバンジョー歴史の、ものすごい物語です。バンジョーを愛するすべての人に観て欲しい……けれど、英語版のみです。タイトル通り、ディーナ・エスプタインという女性の図書館司書があらゆる古文書(手紙や日記ほか、あらゆる文献からバンジョー記述)を調べてバンジョーの歴史を徹底検証、それまでの俗説を覆すような成果を著書『Sinful Tunes and Spirituals: Black Folk Music to the Civil War』(1977)として発表、つまりバンジョーはアフリカ起源の楽器であることを証明し、その意義について深く広くカバーしたもの。その本は、バンジョーのルーツを追い、バンジョーがいかにアメリカ的なもの、すなわち奴隷制度という恥ずべき米国史と白人視線が凝縮したものであるかを暴き、その本質に秘められた物語りこそアメリカ音楽の真実(コア)を表すのだという姿勢、バンジョーこそアメリカ音楽の象徴であるという姿勢が貫かれているという(恥ずかしながら未読)。“Dueling Banjos”がポップヒットしたすぐあとに出版されたものだが、ブルーグラスやオールドタイムのバンジョー奏者にバンジョーの起源が広く知られるのは本の出版から20年後の1992年、さまざまな分野からバンジョー奏者を集めた「テネシーバンジョーインスティテュート」からという。そのイベントにただひとり、バンジョーを持たずに参加したディーナの写真が紹介されるときに、一緒に写っている有田純弘や渡辺敏雄、三津谷夫妻が登場する。本編ドキュメントのほか、ミンストレルショウ、ゴードバンジョー、バンジョー教室などについてのボーナス映像が収められている。21世紀になって、やっと本来、それを楽しむべき人たちの手に渡ったと感じたのか……本編の最後、92歳になったディーナと若い黒人ストリングバンド、カロライナ・チョコレートドロップスの出会い、そして彼らの演奏に聴き入るディーナの表情……、人知れずコツコツと重ねた努力が形となってディーナ目前に現れる、観る者をえも言えぬ感動が襲う……素晴らしいドキュメント映画だ。ちなみにニューズレター#397で本作を紹介した2013年11月14日、その日にディーナは96歳で永眠している。
  SOTM-2008 V.A.『Songs of the Mountains 1』DVD-R\2,888-(本体\2,750-)(カラー58分)

Cherokee Shuffle (ETSU Bluegrass Pride Band)/Old Broker Tree (Fescue)/These are They (McPeak Brothers)/John Hardy (Trey Hensley & Drivin' Force)/Little Birdie (Lonesome River Band)/Black Mountain Rag (Mac Puckett & the Good Company Band)/Can't Hold On To Much (Appalachian Trail)/Whatever Happened to Mayberry? (VW Boys)/Devil's Dream (The Larkins)/The Foggy Dew (Fire in the Kitchen)/A Beautiful Home (The Boohers)/I Still Think of You Sometimes (The Fritts Family)/June Apple (Cripple Creek Renegades)/Cash's Last Ride (Cana Ramblers)/Your Love Is Like a Flower (Everett Lilly & the Lilly Mountaineers)/Spreeing Rambler (Lonesome Will Mullins & the Virginia Playboys)/Headin' South (Gerald Anderson & Spencer Strickla). 全18曲

 2005年からはじまった米国公共放送ネットPBSのローカル番組『Songs of the Mountains』の第1シーズンから、プロデューサーのティム・ホワイトが選んだ上記、18グループの18曲集。2004年に再建されたバージニア州マリオンの歴史的なリンカーン劇場500席を舞台に、5バンド前後のブルーグラス/オールドタイムバンドを集めて繰り広げられる地元のシニア層を対象にしたコンサート、はじまったときは地元ローカル局だけの放映だったのが第2シーズンの終わりには全米163局に広がったという。
 本作、2005年に収録された第1シーズンのベスト集には、ETSU(東テネシー州立大学ブルーグラスバンド)を皮切りに、現在はデイリー&ビンセントのジェフ・パーカーを擁したロンサム・リバーバンドやマクピーク・ブラザーズらもいるが、おもに南部アパラチア、ブルーリッジ地方で主に活躍する、いわゆる本場モンのローカルバンドがズラーッと楽しめる。伝来のゴスペルを聴かせたり、ラルフ・スタンレーになりきる若者、フルートやハンマーダルシマ、将来のスターを夢見る若い女性たち、物凄いガキたち、そして現在はメジャーなバンドに在籍するあの顔、この顔など……、ブルーリッジ地方のフツーの音楽と、それを楽しみミュージシャンたちを勇気づける観衆たちの日常が体験できる。
  RCSI-1054D J.D.CROWE & NEW SOUTH『Live from Crow-Fest & Kentucky Lake Bluegrass Fest』DVD-R\2,888-(本体\2,750-、115分)

 1975年に確立したニューサウス・サウンドを現在もなお、忠実に継承したJ.D.クロウ&ニューサウス、2003年と2004年のフェス・ライブ映像。今やもっとも尊敬されるバンジョー奏者となったJ.D.クロウ、トニーを忠実に受け継ぐリッキー・ワッソン、スキャッグスには及ばずともすばらしいドワイト・マッコール、ベースには現在人気絶頂のボックスカーズにいるハロルド・ニクソン、そして当時、新規加入したロン・スチュワートのハツラツとしたフィドルがJ.D.をニヤリとさせている2004年収録ものは、"Fare thee Well"、そして"I'm Walkin'"とつづく出だしで、もう気分は「ハッピーミディアム!」。ケンタッキー州ベントンの美しい湖を背景に、フィドルがリッキー・シンプキンズの2003年収録は"You Can Have Her"から"Dark Hollow"……。そのほか、"Your Love Is Like A Flower"、"East Virginia Blues"、"Old Home Place"、"Born To Be with You"、"Take This Hammer"、"Rock Salt & Nails"、"She's Gone Gone Gone"、"Down the Road"、"God's Own Singer"の有名フラット&スクラッグス・カバーやニューサウスのヒット曲オンパレード。
 ■応援しよう!日本の作品最近作/お勧め作
  BSOL-001 BLUESIDE OF LONESOME『Let Us Travel, Travel On』CD\1,000-(本体\952-)

 ムーンシャイナー最新2月号で特集した、関東を代表するブルーグラスバンドのひとつ、ブルーサイド・オブ・ロンサム。本作は彼らが10月はじめの渡米に合わせて発表した6曲入りデビューミニアルバム。関東ブルーグラスの大ベテラン、笹部益生(g,v)、加藤保久(m,v)、早川流吉(bj,v)、手島昭英(bs)の4人に、若手フィドラー手島宏夢(f,v)が参加、ブラザーデュオ“Let Us Travel On”からブルーグラススタンダードのゴスペル“Cryin' Holy Unto The Lord”、そしてモンローインスト“Old Dangerfield”からジョン・ハートフォード“Steamboat Whistle Blues”まで、フレッシュなブルーグラスサウンドに、カントリーシンガー坂本愛江が加わり、オズボーンばりのカントリーアレンジ“Please Help Me I'm Falling”やハーモニー“Pathway Of Teardrops”など、飽きさせないレパートリー。このデビュー作でもそんな様々な切り口をショウケース風に聴かせてくれる。日本のベテランブルーグラッサー、ここにあり!というストレートなブルーグラス作品だ。
  SKY-001A 坂本愛江『Someday』\2,500-(本体\2,380-)

 そんなブルーサイドに参加しているカントリーシンガー、坂本愛江(よしえ)のデビューソロ(ムーンシャイナー誌2013年6月号特集)。クリス・シャープと笹部益夫のプロデュースによるデビュー作はストレートなカントリー/スタンダード作品。オウブリー・ヘイニーの抑制の効いたフィドルとスミス・カーリーのペダルスティールとドブロ、ガスリー・トラップのエレキギターとマンドリン、キーボード奏者デイン・ブライアント、そして生ベースの第一人者デニス・クロウチらが創る典型的なホンキートンクカントリーのサウンドをバックに、ストレートに歌いつづる。ゴスペル名曲“In the Garden”、ノーと言えるリベラルな南部女性ロレッタ・リンの“Blue Kentucky Girl”や“You Ain't Woman Enough”ほか、レイ・プライス“My Shoes Keep Walking Back to You”、ジョージ・ジョーンズ“If My Heart Had Windows”、バック・オウエンズ“Under Your Spell Again”などに、父、坂本孝明とのデュエット“We Must Have Been Out of Our Minds”(ジョージ・ジョーンズとメルバ・モンゴメリーより)、そして最後は明るいスタンダード“We'll Meet Again”で綴じるアルバム、気持ちのいいカントリー/スタンダード作品だ。
  PSR-121501 坂庭省悟 & 宮崎勝之『Battle One / Battle Two』CD2枚組\4,000-(本体\3,810-)

 坂庭省悟(1950-2003)が亡くなって10年、宮崎勝之とのデュオで1999年と2003年にリリース、廃盤となっていた2枚の「Shogo vs Katz」名義の「バトル」シリーズ全22曲に未発表曲「グッバイ・ヒーロー」(ジョン・ハートフォード作/矢野雄三詞“In Tall Buildings”)を加えてCD2枚組で再発。ツインマンドリンからマンドリン&ギターのインストを中心に、坂庭のクロウハンマーバンジョーによるオリジナルフィドルチューン「よっぱらいワラビー」ほか、“Baby Blue Eyes”“Down in the Willow Garden”“Julie's Waltz”“Farther Along”“Mama Tried”“Could You Love Me One More Time”などに谷山真生が日本詞をつけた歌物などの全23曲。トラック12に、53歳で逝ったあのテナーボイス。
  TOYU-100511 宮前ユキ『White Lightning』CD\2,800-(本体\2,667-)

Ring of Fire/Today I Started Loving You Again/Honky Tonk Angels/Tennessee Waltz 他全11曲

 前作『Waltz of the Wind〜風のワルツ〜』以来、5年ぶりの2011年作品は、奥沢明雄(g,m,v)、尾崎博志(d)らにアリソン・ブラウン(bj)、マット・コム(f)、ドン・リグズビー(m,v)、マーク・シャッツ(bs)らアコースティックと、村中愛靖、スリム山口、ロイド・グリーン(steel g)、ゲアリー・ウエスト(ebs)、ラリー・アマヌイック、吉田宏治(drums)らのエレキ・セットが宮前のボーカルをフワッと包み込む。カントリースタンダード名曲とオリジナル曲をバランス良く配し、デビュー40年が近付いた大ベテランの丁寧なメッセージを届ける。
  JMD-001 TARO & JORDAN『Did I Laugh in Your Dream?』CD(本体\1,905-)\2,000-

 昨年の今頃、北は盛岡、南は沖縄まで全国ツアーをしたマンドリン/ギターのインストデュオ、井上太郎とジョーダン・マコンネルの驚異的なデビュー作品。ゴンチチのチチ松村氏曰く、「マンドリンとギターだけで、このグルーヴと高揚感を醸し出すとは恐れ入った。アクースティックミュージックの究極の形に、身も心もスカッとする。二人の若きツボ師に乾杯!」と。彼らのコピーに曰く、「カナダから来た最強のグルーヴ製造機、DUHKSのギタリスト、ジョーダン・マコンネルと縦横無尽のマンドリン井上太郎(中略)のオリジナル曲の数々、アイリッシュ、オールドタイム、ブルーグラス、結局何だって一緒……」と。タウンズ・バン・ザントとチャズ・ジャスティスのカバー2曲以外、すばらしいオリジナルインスト...!!
  TRPCD-0601 石田新太郎&シティライツ『ウエスタン・スペシャル〜西部劇主題歌集』CD(本体\2,381-)\2,500-

荒野の七人/帰らざる河/ジャニーギター/駅馬車/アラモのテーマ/デビー・クロケットの歌〜黄色いリボン/OK牧場の決闘/ローハイド他全16曲
  TRPCD-0603 石田新太郎&シティライツ『ウエスタン・スペシャルII〜カントリー名曲集』CD(本体\2,381-)\2,500-

Gelta Dawn/Rose Garden/Silver Wings/Wildwood Flower/砂に書いたラブレター/Tennessee Waltz/北風/End of the World/Country Roads 他全17曲
 寺内タケシが2005年にプロデュースしたウエスタン、つまり西部劇映画の主題歌集(0601)とカントリー名曲集(0603)。スティール・ギタリストの石田新太郎を中心にしたインストと彼のボーカル、そして娘、石田美也のボーカルをフィーチャーしたシティライツに寺内もゲスト出演する。
  RCSI-1092 柴田貴子/稲川友則『Accordion & Banjo』CD\2,000-(本体\1,905-)

 バンジョーという楽器をブルーグラスやオールドタイム、ディキシーランドなど、既成の音楽形態から見るばかりでは気付かない、新鮮なシチュエーションの妙を聴かせてくれるバンジョー奏者の稲川友則とアコーディオン奏者の柴田貴子のバンジョーとアコーディオンのインストデュオのデビュー作。浜松/豊橋を本拠に活躍、「聴く方にどこか癒しのような感覚を味わっていただけたらうれしい」というふたり、フランスのミュゼットやバッハ、そしてアイリッシュや南米系のタンゴなどが各二曲ずつ、「異国情緒あふれる仕上がり」も感じて欲しいという。ムーンシャイナー誌2013年7月号(\525-)で紹介した稲川さんとバンジョー/ブルーグラスとの出会いも新鮮で、その発想/オリジナリティの源泉が読み取れる。ともに騒々しい楽器としてジョークのネタにされることも多いバンジョーとアコーディオン、それぞれの楽器が持つ表現方法を自由に探そうという姿勢を応援したい。
  M-017196 BLUEGRASS 45『Once Again from Kobe, Japan』CD(本体\2,450-)\2,573-

Blues Stay Away from Me/500 Miles/花/Take Five/I Wonder Where You Are Tonite/浜辺の歌 他全17曲

 1968年頃から1971年まで神戸で活動したブルーグラス45が解散25周年をバネに阪神大震災後の1995年にリユニオン、ライブの面白さ(と解釈するべし)がすべて詰まった、ハラハラどきどき……。その場にならないと、何を弾き出すか分からないわたし、渡辺三郎(bj)の右指と左指、そして、ジョッシュ大塚(g,vocal)のイケイケながら、実は緻密に組み上げられたステージマナー、廖学誠(f)の良く準備しながら勢いに飲み込まれていく感性、大塚章(m)のノーテンキなアメリカン乗り、渡辺敏雄(bs)と李健華(g)の動じないのか気付かないのか……好リズムサポート。バックアップも含め(我ながら、お互いのフォローが絶妙だね)、リハなし、何が起こるか分からないブルーグラス45のハラハラどきどき演奏が、聴いていて納得、これぞライブなんだぞ……と。日本人が持つ、ひとつの、ブルーグラス・エンターテイメントである、と、我ながらと思ってしまう秀作だ、ぜ!!?? ちなみに同時期のDVD映像作品『That's the Time』(本体\2,450-)もある。
  RMA-0704 マエドリン・カフェ『cafe "bluegrass』CD\1,500-(本体\1,429-)

 広島の福山を本拠に活躍するマエドリンこと、前田宏樹が2007年に神戸大学の秋山龍哉と組み、米国ツアーもしたマンドリン&ギターの若手ブルーグラスデュオ「maEdolin Cafe」。若者らしい覇気と指離れの良さから生まれるクリアーなマンドリンとフラットピッキン・ギターで、ふたりのオリジナル・インスト2曲とジミー・ロジャーズやレスター・フラットなどのボーカルものに、ジャズ小品、そしてスタンダードのスローゴスペル・インストからビル・モンローでしめる全8曲、若者らしい向こう見ずな突っ込みがすばらしい。ムーンシャイナー誌2007年5月号(MS-2407 \525-)に本作の特集。
  PSR-0901/2 坂庭省悟『メモリアルアルバム 心の旅2』CD2枚組\4,000-(本体\3,810-)

漕げよ、マイケル/Foggy Mountain Breakdown、綿つみの唄/ぼくの古いギター、Black Mountain Rag/ギター教室/カーターファミリーメドレー 他全23曲
 2003年12月、52歳という若さで逝った坂庭省悟、その2年前に発表された『心の旅』(完売)の第二弾。今回のアルバムは、坂庭省悟の仲間たち、ソロ活動をはじめて以降の、宮崎勝之、有山じゅんじ、松田"ari"幸一、茶木みやこ、青木まり子と組んだMMS・PETA、そして盟友・城田じゅんじ、Shogo BRAND.でのライブ音源に加え、坂庭のキャリア初期、1970年フェスティバルホールでのマヨネーズの音源なども収録しているという。
  JMD-002 THE CASH『The Cash』CD\2,000-(本体\1,904-)

 ブルーグラス生まれのマンドリン奏者、井上太郎に、日テレ系TVドラマ『Mother』主題歌“泣き顔スマイル”でJ-Popヒットした「hinaco(ひなこ)」と、センチメンタル・シティロマンスのベーシストの瀬川信二が参加したトリオ、ザ・キャッシュの7曲入りデビューミニアルバム。ブラザーデュオのドライブからタロー&ジョーダンなどの複雑な変拍子も平気でこなす「hinaco」のリズムギターに、さまざまなエレベのテクニックを駆使してリズムのみならず、世界観も広げる瀬川に乗っかって、太郎のオリジナル英詩ボーカル物を中心に、「hinaco」の日本語詩に太郎が音楽をつけたJ-Pop、ブルーグラススタンダードのトラッド“Crawdad Song”、そしてインスト2曲、非常にポップでスマートな作品となっている。
  ISG-2011 きたむらいづみ『Izumi』CD(本体\2,666-)\2,800-

 ムーンシャイナー誌2012年2月号ではプロデューサーの奥沢明雄がこのアルバム作りの詳細を寄稿している。2002年のデビュー作『Sweet Grass』(本体\2,666-)につづく、きたむらいづみの最新第2作は、東京のカントリー/ブルーグラスのスーパーピッカーたちがバックアップ。ジミー・ロジャーズからプレスリー、ジャズやブルーグラスのスタンダードなどの5曲を散りばめ、オリジナル6曲、自分の音楽のルーツである自然をロマンチックに表現する。カントリー系には尾崎孝、徳武弘文、宇戸俊秀など。ブルーグラスでは有田純弘、岸本一遥、竹内信次らに、渡辺茂、高橋結子がリズムを支える。
■そのほか……最近作/お勧め作
  BOOK-52 鈴木カツ『アクースティック・スウィング340』B6版Book208頁\2,100-(本体\2,000-)

 かつてジューンアップルからブルーグラスリバイバルの編集にも携わっていた音楽評論家、鈴木カツによる「アコースティック・スウィング」アルバムのガイドブック。ジム・クエスキンからはじまってフランク・シナトラまで、100アーティストの代表アルバム340枚が紹介されている。ジャズとブルーグラスという2大アメリカンルーツ音楽の激突で生まれた1976年のデビッド・グリスマンの「ドーグ」、そこから、70年代以降の若いファンやミュージシャンたちがラグタイム、ジャグバンド、ブルース、そしてビッグバンドやウエスタン・スウィングやバップまで、モダンジャズ(これも日本語)を主導したジャズ評論家の影響を受けず、独自にジャズの深淵に触れたことへの大きな功績があるのではないだろうか。そんな視点から楽しめる作品が網羅されているレコードファンへの入門ガイドである。
BU-ST 『ブルーグラス・アンリミテッド社のバンパー・ステッカー』各\315-(本体\300-)

 30年以上に渡り、ベストセラーを続けるブルーグラス・アンリミテッド誌製ステッカー(いわゆるシールで、米国では車のバンパーによく貼られる)全6種類。風雨に強いビニール素材の紺地に白字で鮮やかなブルーグラス・スローガンが書かれたシンプルなもの。29cmx7cmの横長。スローガンは以下の通り。
 ●Clean Up Air Polution Play Bluegrass Music
 ●I Love Bluegrass
  ●Bluegrass Music Finger Picking Good
   ●Bluegrass Music Hear It, Play It, Love It!
    ●My Grass Is Blue
     ●Have You Hugged Your Banjo Today?
 楽器関連作品
 (楽器奏法や教則など、さまざまなご相談に関してはミュージシャン歴豊富なスタッフがアドバイス、また楽器につきましても、本体やパーツ/アクセサリーなど、ビンテージを含めて各種取り扱っています。お気軽にお問い合わせください)
 ■ギター
  ROU-11622 TONY RICE『58957:The Bluegrass Guitar Collection』CD\2,573-(本体\2,450-)

昨秋、IBMA(国際ブルーグラス音楽協会)から、名誉の殿堂入りをしたフラットピッキンギターの世界を変えたトニー・ライス、自身のギターのシリアルナンバー(前のオーナーはクラレンス・ホワイト)を冠した2003年発売のブルーグラスフラットピッキン21曲集。ムーンシャイナー11月号で詳報された奇跡のスピーチ――19年間失っていた昔の声を取り戻す瞬間――が大きな感動を呼んだのもつかの間、12月に発表され同1月号と2月号で報じられた上腕骨外側上顆(テニス肘)のため、ギターを弾けなくなったことによる信じられない米国トッププレイヤーの「生活苦」から基金の創設という事実。……ネット社会であらゆるものが、例えばトニーの録音が、手軽に手に入ることの副作用で、メジャーではない音楽が被る被害の典型とも言える悲劇であろうか? 社会の真実/本質を理解するブルーグラスコミュニティであって欲しいと思う。
  COMP-4342 PHILLIPS, GRIER & FLINNER『Looking Back』CD\2,573-(本体\2,450-)

 つぎつぎと凄いフラットピッカーが登場する昨今、それでもわたしはデビッド・グリアが一番すごいと思う。その自由な発想とブルーグラスの深い理解が相まって、言いようのないスリルと感動をもたらしてくれる。本作はトッド・フィリップス(bs)と、昨年バリンジャーファミリーと来日したマット・フリナー(m)とのトリオで、ビル・モンローからビートルズ、ジミ・ヘンドリックスからビル・モンローまで、さまざまなカバー曲集。ベストセラーです。同メンバーのオリジナル曲集『Todd Phillips, David Grier & Matt Flinner』(\2,573-)もある。
 ■バンジョー
 (ムーンシャイナー連載のチチ松村「バンジョー祭り」、世界のバンジョー音楽をお見逃しなく!!)
  PATUX-200 CHRIS WARNER『Goin' to the Dance』CD\2,573-(本体\2,450-)

 1967〜69年、ジミー・マーティンのもとで、強い右パンチを手に入れ、そのアルバム『Free Born Man』という名盤を残したクリス・ワーナー、1980年代にカムバックしてウェブコに3枚のアルバムを残して以来、久々の2009年作はボーカル8曲、バンジョー・インスト6曲の全14曲。同じ「ジミー・マーティン学校」の卒業生、トム・アダムズをギターとリード・ボーカルに、マーク・サイツorディック・レアード(m)、マイケル・クリーブランドorパトリック・マッカビニュー(f)といった強力布陣で、ジミー・マーティン直系ソリッドグラスを聴かせてくれる。
  ROU-0146 BELA FLECK『Natural Bridge』CD\2,573-(本体\2,450-)

 1982年発表、ベラ・フレックがニュー・グラス・リバイバル参加前後、当時デビッド・グリスマンが主導するアコースティック楽器革命に本格的にコミットした記念すべきソロ第2作。全曲オリジナルで、グリスマンをはじめマイク・マーシャル、マーク・オコナーらのDGQ、ジミー・グドロー(スペクトラムで一緒だった)、サム・ブッシュ(f)、ジェリー・ダグラスら血気盛んな若者たちの、ストレートブルーグラスからジャズ、ドーグ、リリカルなバラッド調など、ブルーグラスロールとのちのフレクトーンズに向かうフュージョン音楽がさまざまなかたちで混じり合っている現場……といった風の楽しいイケイケバンジョー集。
 ■マンドリン

DGR-001 JUSTIN MOSES『Dusty Roads』CD\2,573-(本体\2,450-)

 驚くべきマルチプレイヤーぶりで、現在もっともホットなミュージシャン、ジャスティン・モーゼズが2006年、20代前半のときに発表した唯一のソロ作品。マンドリンインストがメインだが、全12曲中7曲はボーカルやハーモニーも含んですべて自分ひとりの録音というスーパーマルチプレイヤー。2000年、ブルー・ムーン・ライジングに参加、2005年にシエラ・ハルのハイウェイ111の創立メンバーとして活躍、ニューファウンド・ロードなどを経て2009年のダン・ティミンスキ・バンドに参加。2010年から2014年1月までリッキー・スキャッグスのケンタッキーサンダーのバンジョー/ドブロ奏者として活躍、今年はシエラ・ハル&ハイウェイ111を手伝いながら浪人するという。要注意人物です!
 ■フィドル
  RC-113 JIMMY CAMPBELL『Pieces of Time』CD\2,573-(本体\2,450-)

 2003年、事故で他界したザ・サイドメンのフィドラー、ジミー・キャンベルが97年に、わがレッドクレイレコードから発表した最高作。マイク・コンプトン(m)、ロニー・マッカーリー(g)、ダナ・カップ(bj)、マイク・バブ(bs)らのバックに、ビル・モンローが参加、ビルの最後の録音でもある(モンロー最後の録音のひとつが日本のレッドクレイにあるって、ちょっと凄くない……!?)。"Down Yonder"、"Jenny Lynn"、"Soldier's Joy"他、すばらしいケニー・ベイカー系の正統派ブルーグラス・フィドル集。
  CO-2733 KENNY BAKER & BOBBY HICKS『Darkness on the Delta』CD\2,573-(本体\2,450-)

 1980年発表、ボビー・ヒックスとのツイン・フィドル集。ケニーがブルーグラス・フィドルに目覚めたのがビル・モンロー一連のツイン/トリプル・フィドルのインスト。そのボビーがビル・モンローのブルー・グラス・ボーイズで1950年代に録音した"Roanoke"や"Panhandle..."などを含む、ちょっとスウィンギーでオシャレなツイン・フィドル集。バックアップはアレン・シェルトン(bj)、バック・ホワイト/ラリー・スレッジ(m)、ベニー・ウィリアムズ(g)、ロイ・ハスキーJr.(bs)というメンツ……。
 ■ドブロ
  RC-121 JOSH GRAVES『Just Joshin'』CD\2,573-(本体\2,450-)

 1963年に発表されたジョッシュ・グレイブス(1927-2006)とジェイク・ターロック(1922-1988)、フラット&スクラッグス時代の唯一のデュオ・アルバムが3曲の未発表インスト録音を含めて、わがレッド・クレイ・レコードから初CD化。バックにはカーティス・マクピーク(bj)、チャビー・ワイズ(f)、ハワード・ワッツ(bs)ら。ジョッシュのリードにジェイクのテナーのデュオ・ボーカル物と"Dobro Rhumba"や"Just Joshin'"など6曲のドブロ・インストで構成された超貴重な全15曲。ブルーグラス・ドブロ奏者必携/必聴/必写の1枚!
 楽器、その他……
 (スタッフは全員、バリバリピッカーです。どんなことでもお気軽にお問い合わせください)
 ■スクラッグス虎の巻コピータブ譜集
  
TIM-1 『Complete Mercury Recordings: Three Finger Classics #1』Tab\1,050-(本体\1,000-)
TIM-2 『Complete Mercury Recordings: Three Finger Classics #2』Tab\1,050-(本体\1,000-)
TIM-3 『Foggy Mountain Jamboree』Tab\1,050-(本体\1,000-)
TIM-4 『Kings of Bluegrass』Tab\1,050-(本体\1,000-)


 アール・スクラッグスのフラット&スクラッグス録音のオリジナルLP順にバンジョー可聴部分をバックアップを含めて某スクラギストがタブ譜化した小冊子シリーズ(発表後の研究の結果、若干の解釈違いがあるという)。CD音源は、最初のマーキュリー録音(1948-1950)は『Complete Mercury Recordings』(B000007002 CD\2,573-)でTIM-1とTIM-2、1957年発売のFoggy Mountain Jamboree』(COL-77627 CD\2,079-)がTIM-3。TIM-4の『Kings of Bluegrass』は単独アルバムとしては廃盤だが、上記3冊分(CD2枚分)も含まれているフラット&スクラッグス全曲集第1集『Flatt & Scruggs 1948-1959』(BCD-15472 CD4枚組\11.550-)に全曲が収められている。
 輸入雑誌
 ■フラットピッキン・ギター誌
  隔月刊の掲載全タブ譜対応CD付きフラットピッキン・ギター誌。ブルーグラスからスウィング/ジャズまで。一冊でさまざまな奏法が学べる。
  FGM-18.3 最新「2014年3〜4月号」CD付き70頁Tab-Book\2,625-(本体\2,500-)

Dooley/Bitter Creek/Pupville/Constitution March/Golden Slippers/Beautiful Brown Eyes/Neenah/Neal Gow’s Lamentation/Toy Heart.

 ザ・ディラーズのロドニー・ディラードをカバーストーリーに、ビッグ・スミスのギタリストやデビッド・マラビラら、ダダリオの「NSアーティストカポ」紹介などの特集に上記、各コラム(初心者から上級者までさまざまな切り口で)で取り上げた曲のタブ譜とCD音源。
  FGM-18.2 「2014年1〜2月号」CD付き70頁Tab-Book\2,625-(本体\2,500-)

Pretty Bird/Little Girl of Mine in Tennessee/San Antonio Rose/Pupville/John Hardy/Little Annie/Stetson’s #2/Long Journey Home/Sand Coulee Reel/Soppin’ The Gravy/Cotton Patch Rag/We Live In Two Different Worlds.

 ギリアン・ウェルチの相方で、アグレッシブなダウンピッキンで知られるデビッド・ロウリングスのカバーストーリーほか、マウンテンハートのセス・テイラー、アラン・ジャクソン・バンドのスコット・コニー、そして楽器ルシアーのケン・フーパーらの特集。それに上記、それぞれに初心者やコード分解、ナッシュビルスタイルなど各コラムに応じたタブ譜集。
  FGM-18.1 「2013年11〜12月号」CD付き70頁Tab-Book\2,625-(本体\2,500-)

/First of May/Handful of Riffs/Nellie Kane/When You’re Smiling/Silent Night/Ages and Ages Ago/John Hardy/Whispering/The Night Has A Thousand Eyes/Cattle in the Cane/Rabbit in a Pea Patch/Sheep & Hogs/Turkey in the Cotton Woodsほか

 話題のクエベ・シスターズのギタリスト、ジョーイ・マッケンジーのカバーストーリーとウエスタン・スウィングの典型的なバックアップ、ソックリズムのコード進行ノウハウ“Home In San Antone”と“Right or Wrong”、マイケル・デイビス(クリス・シーリのブラザーデュオ相方)と“John Henry”ほかの特集と上記曲に関するコラム/タブ譜ほか、クロスピッキンのアクセントや「きよしこの夜」のジョン・カーリニによるアレンジ、ウエスタン・スウィングのコード進行が満載の72頁。
  FGM-17.6 「2013年9〜10月号」CD付き70頁Tab-Book\2,625-(本体\2,500-)

Amazing Grace/Munde's Child/Crying Holy/Old Gospel Ship/Precious Lord/Never Give the Devil a Ride/Gathering Flowers from the Hillside/You Are My Sunshine/Swing Low, Sweet Chariot/Old Time Religion/Gnarly/Cottonwood Reel/Done Gone/Salty Dog Blues ほか。

 レターでも紹介したギターアルバム『Grace Notes』を発表したカール・ジャクソンをカバーストーリーに“Amazing Grace”のタブ譜ほか、エリオット・ロジャーズ、ジョン・バクゼンデールのコロラドギターカンパニー訪問、CDハイライトはアンドリュー・リグニー、新製品紹介などの記事のほか、とにかくタブ譜満載の70頁。
  以上のほか、現在の在庫は2013年9-10月号、2013年2013年1-2月号、2012年11-12月号、2012年5-6月号、2011年7-8月号、2011年5-6月号、2010年3-4月号、2010年1-2月号、2009年11-12月号、2009年7-8月号、2008年3-4月号、2007年1-2月号、2006年7-8月号のみです。
 ■バンジョー・ニューズレター誌
  世界唯一のバンジョー専門月刊誌。毎号タブ譜満載(ウェブサイトから「MP3」で音源入手可!!)、バックナンバーもお問い合せ下さい。探しておられるタブ譜の曲名や演奏スタイル、またお気に入り奏者の特集も探します。収蔵曲のCDやDVDなども在庫していますので、お問い合わせください。
  BNL-14/02 最新2014年2月号 \630-

 ベラ・フレックのカバーストーリーは、初のクラシック作品『The Impostor』(本体\2,650-)への取り組みとノウハウなどインタビューのPart 1と、タブ譜は同アルバムからナッシュビル・シンフォニーとの第一楽章“Infiltration”ほか、タブ譜はビル・エマーソンのカントリージェントルメン時代の名演“Teach Your Children”、トム・アダムズ“Wagon Wheel”、アール・スクラッグスは珍しいレイ・プライスとのセッションから“I Can't Go Home Like This”、フィンガーボード探検“Man of Constant Sorrow”、初心者“Red River Valley”ほかクロウハンマーのタブ譜も充実、バンジョー情報満載の40頁。 
  BNL-14/01 2014年1月号 \630-

 1960年代から活躍する大ベテラン、トム・ニールのカバーストーリー(トム・アダムズの愛情たっぷりインタビュー)と“Tyler's Tune”(昨年発表のアルバム『Banjoland』\2,573-より)ほか、アール・スクラッグスは“Four Walls Around Me”、ピーター・ワーニック"Nellie Kane"など、バンジョーに関するさまざまな情報が満載。
  BNL-13/12 2013年12月号 \630-

 左指にハンディを持つマウンテンハートのバリー・アバーナシーのカバーストーリーと"Deadwood"のタブ譜ほか、アール・スクラッグスは1985年のジョン・ハートフォードとのジャムテープから"Turn Your Radio On"、トム・アダムズはクリスマスにペリー・コモのメロディから"(There's No Place LIke) Home for the Holidays"、初心者は"Holly Jolly Christmas"、フィンガーボード探求には"deck the Halls"のメロディックとスクラッグス、そしてベースノート譜、フレッド・ゲイガーのコード考察"J'Attendrai"ほかクロウハンマーのタブ譜も充実、バンジョー情報満載の40頁。
  BNL-13/11 2013年11月号 \630-

 ムーンシャイナー誌のちょうど10年先輩、バンジョー・ニューズレター誌がこの11月号で創刊40年を迎えています。「バンジョー好き」という理由だけで、無謀な創刊に飛び込んだハブとナンシーのニッチー夫妻への感謝のメッセージや創刊当時の様子や歴史などの特集のほか、IBMA(WoB)2013リポート特集と、アール・スクラッグス"Will the Circle Be Unbroken"ほかのタブ譜など、バンジョーに関するさまざまな情報が満載。
  BNL-13/10 2013年10月号 \630-

 ベラ・フレックのバンジョーサミットのレギュラーでもあるパンクなクロウハンマーの名手、リッチー・スターンズのカバーストーリーとタブ譜“Last Train To Rajastahn”のほか、初心者は“Lonesome Road Blues”のバックアップ、アール・スクラッグスはライブテープから“Sugarfoot Rag”、トム・アダムズはスタンダード曲“Five Foot Two, Eyes of Blue”、マーティ・カトラー“Gold Rush”バリエーションその1ほかのタブ譜と、バンジョーに関するさまざまな情報が満載。
  BNL-13/09 2013年9月号 \630-

 現在はドン・リグスビーのミッドナイトコールのバンジョーを務めるベテラン、エルマー・パーチェットのカバーストーリーとタブ譜は“Whistle Pig”(デビッド・パームリー&コンティネンタルディバイドの2000年秀作『There'll Always Be a Rocking Chair』=在庫あり=PC-1095 廃盤特価\1,575-)ほか、知られざる凄腕ルシアー、ロニー・ベイルズ(顧客にはベラ・フレック、ノーム・ピケルニー、カーティス・マクピーク、ラリー・マクニーリー、ビル・エバンスらがいるという)訪問インタビュー、今夏のサマーNAMMショウでのバンジョーリポートなどの特集と、レッスンタブ譜はフレッド・ゲイガーのジャズコード“Georgia On My Mind”、アールズウェイ“Sugarfoot Rag”、トム・アダムズFシェープの7thコードリック“I Wonder Where You Are Tonight”など、有益なバンジョータブ譜と情報満載の40頁。
  BNL-13/08 2013年8月号 \630-

 ニューヨーク・ブルーグラスのもっともホットなエリア、ブルックリン在住の若者ベネット・サリバンのカバーストーリーとタブ譜“Cutch Tuttle”ほか、トム・アダムズ“Bury Me Beneath the Weeping Willow”、アール・スクラッグスは1948年2月、ほぼ最後のビル・モンロー在籍メンバー当時の録音“Sunny Side of the Mountain”と「アールズウェイ」は“Old Gray Mare”ほかクロウハンマーも充実、有益なバンジョータブ譜と情報満載。
  BNL-13/07 2013年7月号 \630-

 話題の第一世代ブルーグラスバンジョーのフォロワー、クリス・ヒルのカバーストーリーと"If That Footsteps That I Hear"と"I Get the Blues When It Rains"のタブ譜、曲はともにトム・フェラーとのブルーグラス・バッカルーズ『Feller and Hill and the Bluegrass Buckaroos』(BCR-035 \2,573-)より。そのほか、レノ・スタイル"Mr. Bottle"、トム・アダムズ"Rock Around the Clock"ほか、"Beaumont Rag"、"Lady Be Good"、"St. Anne's Reel"などとオールドタイム/クロウハンマーなどのタブ譜満載。
  BNL-13/06 2013年6月号 \630-

 ディック・ワイズマン(Dick Weissman)のカバーストーリー……って誰?って思うよね。でもきっと、結構多くのひとが見たことのある、ウッディ・アレンみたいな人が楽器店のようなところでオープンバックのバンジョーを弾いていて、その写真が、斜め上にダブってコラージュされているジャケット、タイトルは『Modern Banjo Mountain Style』……覚えていませんか? 1961年にはフォークグループ、ジャーニーメンを結成、フォーク界の知られざる最先端を歩んできたディックのインタビュー。人に歴史あり! フォークのみならず、スクラッグスやボビー・トンプソン、ライ・クーダーやビル・ダノフら、さまざまな登場人物の逸話も楽しい。そのほかタブ譜は、アール・スクラッグス"Red River Valley"(ハートフォードとのジャムテープより、この逸話が面白い!!)、初心者には"When You and I Were Young Maggie"、ブルース"I'm So Glad"、トム・アダムズdチューニングの"Cumberland Gap"、ジェリー・リード"Jerry's Breakdown"、ドビュッシー"Reverie"、リッチ・スティルマン"Cascade"ほか、クロウハンマーなどのタブ譜満載。
  BNL-13/05 2013年5月号 \630-

 ティム・ウィードのカバーストーリーのほか、アメリカン・バンジョーキャンプ・リポート、クロウハンマーで弾くバッハの特集ほか、タブ譜はアール・スクラッグスがハイロ・ブラウンとライブ録音を残した闊達な"Prisoner's Song"、アラン・マンデ"Cotton Patch Rag"ほか、バンジョーに関するタブ譜と話題満載40頁。
  BNL-13/04 2013年4月号 \630-

 アリソン・クラウスのユニオン・ステーションのロン・ブロックをカバーストーリー/インタビューにタブ譜は、ジェリー・ダグラス作アリソン・クラウスの『New Favotite』に収められていた"Choctaw Hayride"と同アルバムからの"Take Me for Longing"、そして最新作『Paper Airplane』からの"My Love Follows You Where You Go"ほか、ニューロストシティ・ランブラーズのジョン・コーヘンのシビアなインタビュー「On Old-Time Music Before There Was 'Old-Time'」とタブ譜"Cumberland Gap"と"Buck Creek Girls"ほか、タブ譜は"Fireball Mail"のインプロバイズ、トニー・トリシュカの3-0-2リックによる"Black Mountain Rag"、トム・アダムズのハイポジションのレッスンはスクラッグス・リックのバリエーション。ディーリング・バンジョー社のリポートもあるバンジョーに関する話題満載40頁
  BNL-13/03 2013年3月号 \630-

 トニー・ライスらと「クロウグラス」という、ブルーグラス・バンドのセッティングでクロウハンマーを弾く独自の世界を築き、昨秋は第3回スティーブ・マーティン賞を受賞したマーク・ジョンソンのカバーストーリーと"Marching Through Georgia"(パイのパイのパイで知られる東京節)のタブ譜ほか、アール・スクラッグスのライブテープからオタク美学の"Your Crazy Heart"、フレッド・ゲイガーのコード遊びは1931年のビング・クロスビー"Wrap Your Troubles in Dreams"、トム・アダムズはハイポジにおけるDからGへ戻る10の方法、ジャネット・デイビスのバックアップはCチューニングにおける"Soldier's Joy"、ジャム・スタンダードを変拍子で楽しむジェイク・シェップスの7拍子の"Whiskey Before Breakfast"と5拍子の"Blackberry Blossom"、ティム・カーターの"Waltz for Earl"ほか、各種クロウハンマーなど、バンジョーに関する話題満載40頁。
  BNL-13/02 2013年2月号 \630-

 2011年のIBMA最優秀バンジョー奏者で、ただひとり最優秀フィドル奏者も獲得しているロン・スチュワートのカバーストーリーとタブ譜は"Crawford County"、ロジャー・シミノフによる「プリウォーサウンドpart 2」はアール・スクラッグスの右手のアタックに関する考察、初心者は「知っておくべき10のリック」、トム・アダムズは「タブを書こう!?」、ジャネット・デイビスのバックアップは"America the Beautiful"をネタにセブンスコードの使い方、アール・スクラッグスは先月に続いてジャムでの"Walking the Floor Over You"ほか。
  BNL-13/01 2013年1月号 \630-

 懐かしや!アンディ・オウエンズと来日したジェフ・スロギンズのカバーストーリーとタブ譜は"Woodland Arch"と"Boundary Hunter"、そのほかアール・スクラッグスはシラブルで弾く"Walking the Floor Over You"、ハーモニー研究「枯葉B」、トム・アダムズは「発見されるのを待つ音たち」と題したちょっとしたアイデア集、バックアップは"Old Spinning Wheel"、初心者コーナーはコード進行のパターンリストほか、オールドタイム・コーナーと、バンジョーに関する話題満載40頁。
 ■ブルーグラス・アンリミテッド誌
  BU-14/03 最新2014年3月号 \840-

 毎年恒例の3月号楽器特集は1841-1842年、C.F.マーティン・シニア作のマーティン&ク―パ・ギターを表紙に、マーティン「アメリカギター改革」ほか、ブライアン・サットンとコートニー・ハートマンのエンドースで知られるボージョワーギターズ、クラブトンのオーダーで有名になったウェイン・ヘンダーソン、バンジョーリム製作家ジム・レイ(Rae)、マンドリン製作のマイク・アンデス(ナッシングファンシーのマンド奏者)の特集記事と各種コラムのほか、米国ブルーグラス情報満載の72頁。
  BU-14/02 2014年2月号 \840-

 カントリー業界ともつながりを持った兄妹ザ・ロイズと、マーク・ニュートンとスティーブ・トーマスの新コンビをカバーストーリーに、トニー・ライスの叔父にあたるドブロ奏者フランク・ポインデクスターほかの特集記事と各種コラムのほか、米国ブルーグラス情報満載の54頁。
  BU-14/01 2014年1月号 \840-

 マールフェス特集(表紙写真はムーンシャイナー6月号表2と一緒だったぞ!!)のほか、毎週一度のナッシュビル郊外ラブレスカフェからのライブ公開放送「ミュージックシティルーツ」、バージニアのインドアフェス「キャビンフィーバーピッキンパーティ」、ペンシルベニアの「ブルーグラス・オンザ・グラス」主宰者デイビス・トレーシーらの特集記事と各種コラムのほか、米国ブルーグラス情報満載の100頁。
  BU-13/12 2013年12月号 \840-

 IBMA(WoB)2013のカバーストーリーと写真リポートほか、アラン・ジャクソン、カール・シフレット&ビッグ・カントリーショウ、フィル・レッドベターの特集記事のほか、米国ブルーグラス情報満載の60頁。
  BU-13/11 2013年11月号 \840-

 トム・T.ホールの妻でソングライターとしてブルーグラスやカーターファミリーの庇護者でもあるディキシー・ホールのカバーストーリーほか、ウエイド・メイナーとアール・スクラッグスの日本のグラナダ因縁、ブルーグラス奨学金の紹介、ティム・グレイブスの新バンド、ファームハンズ、ブッキングエージェントのクラスアクトなどの特集記事のほか、米国ブルーグラス情報満載の52頁。
  BU-13/10 2013年10月号 \840-

 マーティ・レイボンのカバーストーリーほか、フィンランドのブルーバンド、ジュシ・シレンとグランドブレーカーズ。マンドリンやギタールシアーのシム・デイリー、ブルーグラスソングライターのジェリー・サリー、2014年タレント・ディレクトリーなどの特集ほか、米国ブルーグラス情報満載の76頁。
  BU-13/09 2013年9月号 \840-

 あたらしいトラッドグラスの形を提示するビッグ・カントリー・ブルーグラスをカバーストーリーに、ジミー・マーティントの活躍で知られるクリス・ワーナー、デイリー&ビンセントのマンドリン奏者ジェフ・パーカー、ピーター・ワーニック博士のブルーグラスジャム法などの特集ほか、米国ブルーグラス情報満載の72頁。
  BU-13/08 2013年8月号 \840-

 スティーブ・ヒューバーが復活させたウエイド・メイナーの1930年製ギブソン・グラナダ#9530-4をカバーストーリーに、今年からノースカロライナ州ローリーに移るIBMAのワールドオブブルーグラス、その誘致に尽力した団体パインコーン、ビル・モンローの愛人だったベッシー・リー・モウルディン、そしてギブソン・ピラミッド・バンジョーと呼ばれた戦前のマスタートーン・スタイル2の物語などの特集のほか、米国ブルーグラス情報満載の64頁。
  BU-13/07 2013年7月号 \840-

 ロニー・レノのカバーストーリーほか、タウンマウンテン、デニス・マクブライド、「ヒルビリー」という言葉の由来となった1920年代のバンド、ザ・ヒル・ビリーズの正体ほか、米国ブルーグラス情報満載の66頁。
  BU-13/06 2013年6月号 \840-

 リッキー・スキャッグスのカバーストーリーのほか、リッキーのハーモニーパートナーを18年間努めるポール・ブルースター、ライマン公会堂再建物語、ラス・カーソンとグレン・カーソン「バンジョーファミリートゥリー」、若手ヒルベンダーズなどの特集のほか、、米国ブルーグラス情報満載の70頁。
  BU-13/05 2013年5月号 \840-

 スティールドライバーズをカバーに、ポール・ウィリアムズ、ジョー&ステイシー・アイザックス、バンジョー・サファリのアフリカ旅行記などの特集ほか、定期コラムなど米国ブルーグラス情報満載。
  BU-13/04 2013年4月号 \840-

 キャシー・キャリックとスピニー・ブラザーズをカバーに、ジム・ハーストのソロについて、ビル・モンローやデル・マッカーリーとの活躍で知られるトラッドグラス・フィドラー、ビリー・ベイカーなどの特集ほか。
  BU-13/02 2013年2月号 \840-

 ジム・ローダーデイルのカバーストーリーほか、マンドリンのスーパーピッカー、アラン・バイビー、ギター若手ジョーダン・タイス、オハイオのジェッツ・クリークなどの特集ほか。
  BU-13/01 2013年1月号 \840-

 サム・ブッシュを表紙に恒例の全米ブルーグラス・フェスリスト(数百箇所)と、ブリストル・リズム&ルーツ・リユニオン・フェス、ルディ・フェス、マウンテン・オープリハウスなど、各地のイベント特集に連載コラムほか。
 ■オールドタイム・ヘラルド誌
  内容のヒジョーに濃いアメリカンルーツ/オールドタイム音楽専門誌。アメリカ伝統音楽研究に必読の良書!! 特集などの性格上、発行年月を取り払い、巻と号のみの表記となっています。また、雑誌は航空便のみの取り扱いとなり、その重量から価格が上がることご了承ください。バックナンバーが揃っています。お問い合わせください。
  OTH-1308 最新第13巻8号 \1,260-

 ブルーグラス女王と呼ばれる「ロンダ・ビンセント:ミズーリのオールドタイムとブルーグラスのクロスロード」をメイン特集に、若いストリングバンド(ベースの代わりにチューバ)のドランケン・キャットフィッシュ・ランブラーズや今年のフェスやキャンプ一覧ガイドなど、アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。
  OTH-1307 第13巻7号 \1,260-

 19世紀初頭以来のモンタナのフィドル伝統特集のほか、ノースカロライナのフィドラー、ハワード・ジョインズ(1908-1981)、ウォルト・コーケンのハイウッズ・ストリングバンド物語連載「Tales from the Woods Vol.6」はニューヨーク州の学生街イサカにて、ポール・ウェルズの屋根裏写真コレクションは「ハウのバイオリン教室」など、アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。
  OTH-1306 第13巻6号 \1,260-

 1927年のビクターレコード主宰のブリストル・セッションの翌1928年、ブリストルからわずか25マイルのジョンソンシティでコロムビアが行ったセッションの特集ほか、1970年代にホットマッドファミリーで活躍したバンジョー奏者リック・グッド、ウォルト・コーケンのハイウッズ・ストリングバンド物語連載「Tales from the Woods Vol.6」はトミー・ジャレル訪問、ポール・ウェルズの屋根裏写真コレクション古いフィドラーの写真から見るフィドルの持ち方考察など、アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。
  OTH-1305 第13巻5号 \1,260-

 インディアナ州セイラム出身で1930年に8曲、フィドルとバンジョー、ハーモニカ、ジョーズハープ、ジャグなどの楽器を使って録音を残したニコルソンズ・プレイヤーズ。これまで謎だった彼らのことを調べたトニー・ラッセルの力作ほか、ウォルト・コーケンのハイウッズ・ストリングバンド物語連載「Tales from the Woods Vol.5」はノースカロライナ州チャペルヒルでのファジーマウンテントの出会い、ポール・ウェルズの屋根裏写真コレクションは「フィドルとフルート」バンド集、など、アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。
  OTH-1304 第13巻4号 \1,260-

 ビル・モンローの"Footprints In The Snow"の原曲を辿っていく興味深い物語のほか、ケンタッキーの伝承音楽やフィドル音楽を蒐集する中心的な役割を担った1946年生まれのジョン・ハーロッドのすばらしいインタビュー、ウォルト・コーケンのハイウッズ・ストリングバンド物語連載「Tales from the Woods Vol.4」は首都ワシントンDCのスミソニアンフェス、ポール・ウェルズの屋根裏写真コレクションは「チェロ」など、アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。
  OTH-1303 第13巻3号 \1,260-

 アルバート・ハッシュ・メモリアル・フェスのリポート、ミズーリ・フィドラーのR.P.クリステンソン、ウォルト・コーケンの連載「Tales from the Woods Vol.3」など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。
  OTH-1302 第13巻2号 \1,260-

 全米フェス&キャンプガイド特集のほか、西アフリカ・ガンビア共和国ジョラ族のアコンティング奏者ラエモウアヒュマ・ジャッタのインタビュー、ウォルト・コーケンの「ハイウッド・ストリングバンドからの逸話A」は「ショッティーシュ(ボヘミア起源のダンス)」など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。
  OTH-1301 第13巻1号 \1,260-

 ダン・マーゴリーズ「ハンドメイド弦〜猫と馬の尻尾から生まれる音楽」をメイン特集に、アート・ローゼンバウム「北部ジョージアでの1日」、ウォルト・コーケン「ハイウッド・ストリングバンドからの逸話」シリーズ第1回など、オールドタイム/アメリカンルーツ音楽情報満載の52頁。
 月刊『ムーンシャイナー』
   1983年11月の創刊以来、毎月発行を続ける日本唯一のブルーグラス月刊専門誌、28年目です。
定期購読:1年¥6,000-半年¥3,300-
 4月から:1年¥6,300-半年¥3,450-
 お申込はお葉書やお電話、ファックスやメールでご希望の購読開始月をお知らせ下さい。バックナンバーも含めて、いつからでもご自由です。
■バックナンバー:各¥525-

 下記以外にも、アーティストや知りたい事をお知らせ下さい。掲載号を探してお送りします。
  MS-3105 最新2014年3月号(通巻365号)\525-

 アール・スクラッグス・センターを表紙にセンター開館リポート、アールの育った家訪問記、ブルーグラス映画3月22日封切り!『オーバー・ザ・ブルースカイ』のブルーグラス関連セリフ紹介とインタビューなど特集、2013年発売レコード総括、J-ポップシンガー、バンジョーアイ(Banjo Ai)デビューと沖縄ブルーグラス、ジム・シューメイトとビル・モンローとアール・スクラッグスの出会い証言からフォギーマウンテンボーイズ結成へ、札幌ブルーグラス物語り#6「最終回」、丹沢サークル・ケンタッキー制覇ツアーリポートB、「KFC発祥の地とメランジオンの里」、洗足学園音楽大学「山田拓斗」ほか、日米ブルーグラス情報満載の40頁!!
  MS-3104 2014年2月号(通巻364号)\525-

 関東の重鎮バンド、ブルーサイド・オブ・ロンサム「in Oklahoma」のカバーストーリーほか、ノースカロライナってどんなとこ?「アール・スクラッグス生家訪問」、ジム・シューメイトとビル・モンローとアール・スクラッグスの出会い証言集、浪花米国南部系ルーツ音楽祭リポート、札幌ブルーグラス物語り#5「ニューグラスリバイバル来日」、ジュニア・シスクとジョー・マリンズの元ネタ集、丹沢サークル「ケンタッキー制覇ツアーリポート」A、日本ブルーグラス年表#72「1978-1979年」、大谷大学「名取綺更」ほか、日米ブルーグラス情報満載の40頁!!
  MS-3103 2014年1月号(通巻363号)\525-

 ジム・シューメイトとポール・ウォーレンに捧ぐ「フォギーマウンテンフィドル列伝」前編、アーニャ・ヒンクル日本紀行「ブルーグラスアクシデント北海道編」、佐藤コウスケ「ゴローショーとエンタメ」、丹沢サークル「ケンタッキー制覇ツアー@」、知っておきたい#6「ブルーグラス・スウィング」、馬渡 浩の札幌ブルーグラス物語りB、「ノースカロライナってどんなとこ?A」、ブルーグラス史観米国史#44「セシル・シャープとオリーブ・キャンベル」、洗足学園音楽大学「岩本歓喜」ほか、日米ブルーグラス情報満載の40頁!!
  MS-3102 2013年12月号(通巻362号)\525-

IBMA(WoB)2013リポート「ノースカロライナってどんなとこ?」、女子大生の見た「ワイドオープン・ブルーグラス」、タヒチクラブ「新春★浪花 米国南部系ルーツ音楽祭」、愛媛・朝倉ブルーグラスの25年、馬渡 浩の札幌ブルーグラス物語りA、知っておきたい...#5 「フラットピッカー達」、日本ブルーグラス年表#70「1978年」、3大学対抗!年忘れライブ酪農学園大学「花村彩音」ほか、日米ブルーグラス情報満載の40頁!!
  MS-3101 2013年11月号(通巻361号)\525-

 31年目の第1号、IBMA名誉の殿堂入りのセレモニーで「奇跡」を起こしたトニー・ライスのスピーチほか、第24回IBMAアワードショウ・リポート、マイク・コンプトン「ビル・モンローの魂」12月来日、ブルーグラス☆ポリスのデビューCD『BG★PC』、馬渡浩の札幌ブルーグラス物語り@、やぎたこ『I'll be home someday』、きたむらいづみ「彦根にアメリカーナ」、ハゥトゥプレイブルーグラス!その伍ほか、日米ブルーグラス情報満載の40頁!!
  MS-3012 2013年10月号(通巻360号)\525-]

 やりました!通巻360号、購読してくれる皆さん、ボランティアで情報や記事、写真を提供してくれる皆さん、そんなダイハードなブルーグラスファンの皆さんのお陰で30年間、何とか持ちこたえました。これからいつまで頑張れるか、体力と根気の勝負ですかね、こうなると? ひきつづき皆さんのお引き立てを、何卒よろしくお願い致します。本当に、ありがとうございます!!

 記念すべき360号は、日本でデビューして、最年少でIBMA名誉の殿堂入りをしたトニー・ライス秘話のほか、1958年に結成されたイースト・マウンテン・ボーイズがIBMA特別功労賞を受賞するにあたって彼らの年表と紹介、そして日本の戦前・戦後における「洋楽」の受容についての特集記事、中学生ソフィア美玲キャタリナの「ウィザー・フィドル・コンテスト」参戦記、ハゥトゥプレイ・ブルーグラス#4「続アールの日」、最新トラッドグラス事情「レベル・レコード編」、コンサートリポート「mareka & Junji vs 三津谷組」、カーター・ファミリーとボブ・ディラン、東北大「荒川善行」、ネッシーエクスペディション37年目の渡米顛末記Dほか、日米ブルーグラス情報満載!!
  MS-3011 2013年9月号(通巻359号)\525-

フラットピッキンギターに魅せられた女性レベッカ・フレージャー、その初々しい半生を紹介したカバーストーリーのほか、クレイグ・ダンカン、ビリー・スミス、マイク・スコットらが女性陣ふたりを加え10月はじめに来日。同じ10月、ハンマーダルシマを初めて日本に紹介したカレン・アッシュブルックが来日するのを機に、「ハンマーダルシマ」の歴史と今特集。9月28日に「第4回六甲ブルーグラス・タイムズ」を主催する神戸大学の木村周平。「ハゥトゥープレイブルーグラス」シリーズ3回目になる最新号では、「シラブルで弾く」こととは? CD+DVDを発表した原さとし(bj)と竹内信次(m)のトイメンシャオ。ネッシーエクスペディション37年目の渡米顛末記Dほか、日米ブルーグラス情報満載!!
  MS-3010 最新2013年8月号(通巻358号)\525-

 「ハウトゥープレイ・ブルーグラス」特集として、ブルーグラス楽器奏法のつかみ方を「岸本一遥のケニー・ベイカーから学んだこと」や「アールの日」のリポートを軸に特集。そのほか、奥 和宏「アメリカン・ルーツミュージック、ディスクでたどるアメリカ音楽史」、全国サイマル放送一覧表とFMはしもと「しもちゃんの“Bluegrass”でナイト」、学生プロファイル#7は首都大学東京「山本南希」、人口16人の瀬戸内海での「斎島ブルーグラス」、ブルーリッジに本拠を置くマウンテン・フィーバー・レコード社、埼玉・狭山市の美食ブルーグラスレストラン「SOFT」、ネッシーエクスペディション37年目の渡米顛末記Cほか、日米ブルーグラス情報満載!!
  MS-3009 2013年7月号(通巻357号)\525-

 第26回マールフェスリポート」ほか、ジョージ・ジョーンズ追悼「カントリーソング」後編、ジェイコブ・シャープ「ミプソ」来日!、菅沼工房5弦フィドル製作記E最終回、井上 高とホームタウナーズ「50年前に活躍したプロのブルーグラスバンド」後編、学生ブルーグラス・プロファイル#6 北海道大学「兼平愛弓」、日本ブルーグラス年表#65「1977年」ほか、ネッシーエクスペディション37年目の渡米顛末記B、1911年ビル・モンローの生まれた日ほか、日米ブルーグラス情報満載!!
  MS-3008 2013年6月号(通巻356号)\525-

 北海道の八雲フェス特集のほか、ジョージ・ジョーンズ追悼「カントリーソング」前編、ブルーサイド・オブ・ロンサムと坂本愛江、「Tri Barrel(トライバレル)」尾崎博志、古橋一晃、河合徹三、知っておきたい#2「新進気鋭のマンドリニストたち」、菅沼工房5弦フィドル製作記D、井上 高とホームタウナーズ「50年前に活躍したプロのブルーグラスバンド」前編、学生ブルーグラス・プロファイル#5 名古屋大学「山田遼一」、日本ブルーグラス年表#64「1976-77年」ほか、日米ブルーグラス情報満載!!
  MS-3007 2013年5月号(通巻355号)\525-

「フェスティバル・シーズン到来号」として、ブルーグラスフェスの歴史とウィンターグラス2013リポート後編のほか、ブルーグラス・リズムギター上達の近道、サードタイムアウト「ブルーグラスる!?(Bluegrassed)」、知っておきたいブラザーデュオ一覧、ケンタッキーのモアヘッド州立大学ブルーグラス科を訪ねた川合くんのすばらしいリポート、ネッシーエクスペディション米国ツアー顛末記A、学生ブルーグラスプロファイル#4「米澤 望(酪農学園大)」、菅沼工房5弦フィドル製作記Cなど特集ほか。
  MS-3006 2013年4月号(通巻354号)\525-

 今月久々に来日、東海道をバンジョー行脚するビル・キースの大特集後編、ジェリー・ガルシアやライ・クーダーらとの逸話など、1963年のビル・モンローとブルー・グラス・ボーイズの重厚な写真をカバーに、ウィンターグラス2013リポート前編、ネッシー・エクスペディション米国ツアー記@、ブルーグラス・アルバム・バンド・リユニオン、マイク伊藤「留学のススメ」、ロストシティキャッツ・リユニオン、菅沼工房5弦フィドル製作記B、学生ブルーグラスプロファイル#3「森山亮治(大谷大)」などの特集ほか、日米ブルーグラス情報満載!!
  MS-3005 2013年3月号(通巻353号)\525-

 4月に久々の来日、大阪、京都、名古屋、浜松、横須賀、東京でワークショップやコンサートをするビル・キースをカバーストーリーに、フルアルバム『Sailing Home』を発表し今月には全米ツアーをする女性トリオ、パイレーツ・カヌー、ハンク・ウィリアムズのセイクレッドソング解説、2012年年発表レコード総括、菅沼工房5弦フィドル製作記A、学生ブルーグラス断簡その壱「松本捺美(神大)と小形奈緒子(東北大)」などの特集ほか、日米ブルーグラス情報満載!!
  MS-3004 2013年2月号(通巻352号)\525-

 ドブロのマイク・オルドリッジのカバーで追悼特集「ブルーグラスを変えたドブロ奏者」ほか、ブラザーデュオ秀作を発表した渡辺敏雄、かつてジューンアップル誌のスタッフだった菅沼利夫「5弦フィドルへの道@」、ラジオ関西「カントリーミュージック・トラベル」が今年20年、950回目を迎えているDJ阿部和則のリポート、1946年のブルーグラス誕生の年にオープリで出会った?ハンク・ウィリアムズとビル・モンローなどの特集ほか、日米ブルーグラス情報満載!!
  MS-3003 2013年1月号(通巻351号)\525-

 アール・スクラッグスの右手の表紙写真にメイン特集は、村片和彦のアール・スクラッグス奏法解析「俺、アールやもん」と、先月号の50年前のフラット&スクラッグス『カーネギーホール』で「マーサ・ホワイト!」を叫んだ本人の当時のリポート「アール・スクラッグス異聞」ほか、市川慎一郎のボジョアギター“Slope D”「バンジョーキラー」修理リポート、若手ドブロ宣言「ドブロだって主役!」、60年前の1953年1月1日にアパラチア山中で息を引き取ったハンク・ウィリアムズの最後の1年ドキュメント、フットヒル・ドライブ「アメリカツアー記」などの特集ほか、日米ブルーグラス情報満載!!
 B.O.M.厳選、詳細解説コーナー!
 (新譜/旧譜の別なく、知っておきたい情報満載の詳細解説コーナーです...!)
 ■インスト詳細解説
  BCD-17335 SPEEDY WEST & JIMMY BRYANT『Bustin' Thru - Flippin' The Lid』CD(本体\3,100-)\3,255-(39頁冊子付)

Flippin' The Lid/Stratosphere Boogie/Jelly Beans Daddy(Amos Carpenter)/Bryant's Boogie/Lover/Wild And Woolly West/Hawaiian War Chant/The Night Rider/Ain't Nobody's Business But My Own(Kay Starr & Tennessee Eranie Ford)/This Ain't The Blues/Bryant's Shuffle/Cotton Pickin'/Steel Guitar Rag/Water Baby Blues/Totem Pole Dance/On The Beach Of Waikiki/Truck Driver's Ride/Boogie Barn Dance/Wild Card(Tex Williams)/Okie Boogie(Ella Mae Morse)/Jammin' With Jimmy/Sand Canyon Swing/Hop, Skip And Jump/Yodeling Guitar/I've Turned A Gadabout(Eddie Kirk & Marilyn Tuttle)/Speedy's Special/Space Man In Orbit/Swingin' On The Strings/Pushin' The Blues/Speedin' West/Twice The Lovin' (In Half The Time)(Jean Shepard)/Hillcrest (Opus 3)/Pickin' Peppers/This Must Be The Place(Tennessee Arnie Ford & Betty Hutton). 全34曲

 戦後から1950年代にかけてカリフォルニアのスターシンガーたちのサイドマンであったスティール・ギターのスピーディ・ウエストとエレキギターのジミー・ブライアントが、ふたりの名義で録音した数々のインスト、「サニーカリフォルニア」のようなハッピーなサウンド34曲を厳選した秀作。同じベアファミリーからはすでにふたりの4枚組+豪華本の5点ボックスセット(本体\13,750-)で発表済みの曲ばかりだが、どの曲もその並びもウキウキと楽しいアルバムに編集されている。
 アメリカ音楽のキモは「コードとリズム」というのがわたしのワークショップや楽器教室での金科玉条で、それ以外の「メロディやハーモニー」は何をしても良い、まったく「自由」なのだと思っている。つまり、「(踊れる、ないしは心揺さぶる)リズム」の上に、「(シンプル、ないしはメリハリの利いた=ラグタイムなど)コード進行」を載せ、その土台の上に自由に「(疾走、ないしは泣く)メロディやハーモニー」を考えるのがミュージシャンの仕事(楽しみ)なのである、と思っている。
 そしてそのミュージシャンたちが、もっとも前途洋々だった、つまり先駆者(録音)のいない空き地状態だった20世紀初め、ハッキリ言って1950年代頃まで、アメリカ音楽はまさにフロンティアであった、と思っている。その時代、それぞれの地方でルーツ(フォーク)音楽から生まれた、ブルース/ジャズ/バップやオールドタイム/カントリー/ブルーグラス/ロカビリーなど、それらが20世紀後半、世界の商業主義と結びついて花開いたのが、いわゆる「ポップ音楽」である、と。
 で、このふたり、スピーディ・ウエストとジミー・ブライアントが、1949年から1954年の間に録音、本作ですばらしい34曲が選ばれた録音には、まさに上記のごとく、やりたい放題、ウキウキとしながら土台の上に、実に自由奔放に音を創っている様子が手に取るように楽しめる。それは、ジャンルや楽器の種類などを越えた、弦楽器が飛び跳ねるような楽しさである。
 スピーディ・ウエスト(1924-2003)はミズーリ州スプリングフィールド出身。ブラザーオズワルドなどのドブロやハワイアン音楽にも興味を持ち、9歳でアコースティックのラップスティールを弾きはじめ、長じて地元の警官が作ったダブルネックの電気7弦スティールでバンドに参加。1946年、通りすがりの水兵から、南カリフォルニアの音楽は凄いと聞いたのをきっかけに家族を連れてロサンゼルスに移住。そこでスペード・クーリーやテックス・ウィリアムズのスティール奏者だったホアキン・マーフィから手ほどきを受け上達、1948年にはポール・ビグズビーのペダルスティールとレオ・フェンダーのアンプを使い始め、これらの録音に臨んでいるという。
 ジミー・ブライアント(1925-1980)はジョージア州モウルトリーの貧しい家庭の12人兄弟の長男として生まれ、フィドラーでもあった父親にフィドルとダンスを街角で弾くことをDVとともに強制され、後年には子供時代のことを語らなかったというが、フィドルの腕前はすばらしく、どんな弦楽器をも弾きこなせるようになったという。ヨーロッパ戦線に従軍し負傷、ワシントンDCで入院しているとき、ジャンゴ・ラインハルトに影響されてギターを弾きはじめ、すぐにバンドに雇われるが1946年、ミュージシャンの天国だったロサンゼルスに移住、1949年に“Jelly Beans Daddy/ Boogie Barn Dance”を初録音(ともに本作収蔵)、その後セッションギタリストとして活躍をはじめたという。
 1948年、スピーディがポール・ビグズビーを使いはじめた後、ジミーはソリッドボディのエレキギターのアイデアをポールに打診、1949年にはジミーの名前が刻まれたギターが完成するも、何故かジミーは一度も使わず、そのギターはビリー・バード(アーネスト・タブのギタリスト)の手に渡っている(ビグスビー/ブライアント・モデルが世に出なかった理由は初期エレキ史のミステリーという)。ジミーはビグズビーのライバル、レオ・フェンダーの最初のソリッドボディのエレキを使うことになる。レオ・フェンダーが1950年に創った最初「エスクワイアー」、のちに「ブロードキャスター」、そして1951年には「テレキャスター」と呼ばれたそのギターは、ジミー・ブライアントにとっては、まさに「match made in heaven(天からの贈り物)」だった、と本作の小冊子は書いている。レオがジミーの演奏しているLAのダンスクラブ「リバーサイド・ランチョ」にプロトタイプを持ちこんだとき、ジミーがスージ端に座って弾いたにもかかわらず、そのあたらしい響きに「多くの人だかりが出来た」とジミーが息子ジョンに語ったと伝わっている。
 ジャズでもなく、カントリーでもない、のちのベンチャーズなどに通じる……、しかしはるかにホットで自由なエレキインストの世界へ、ドーぞ!
 ■カントリー詳細解説
  NWSM-6040 HERB PEDERSEN『Southwest/ Sandman』CD(本体\2,450-)\2,573-

Paperback Writer/Rock & Roll Cajun/If I Can Sing a Song/Our Baby's Gone/Harvest Home/The Hey Boys/Jesus Once Again/Younger Days/Can't You Hear Me Callin'/Wait a Minute.

Sandman/When She Makes Love To Me/Cora Is Gone/Is That Any Way to Love You/Fair and Tender Ladies/Tennessee Sal/About Love Again/Bring Back the Smile/My Little Man/If I Lose. 全20曲

 1970年代、イーグルズの大ヒットで頂上に達するウエストコースト・ロックへの道は、カリフォルニア州ベイカーズフィールドのホンキートンクにロサンゼルスにやって来たディラーズ一派らのブルーグラスの技法が混じり合ったものと考えられる。その中でもハーモニーに関してアパラチアのノウハウを取り入れたことに大きな功績を残したと思われるハーブ・ピーダセン(1944-)が1976年と77年、大プロデューサー、マイク・ポスト(1944-、メイソン・ウィリアムズの1968年ヒット曲“Classical Gas”のアレンジャーとして23歳で初グラミー、そののちTVシリーズのテーマ曲、「ロックフォードの事件メモ」、「ヒルストリートブルース」「L.A.ロー 七人の弁護士」「特攻野郎Aチーム」ほか多数の作曲や制作で知られる)とともに世に問うた、最高にソフトで甘いテナーボイスによるポップなウエストコースト秀作LP2枚をCD1枚の20曲集。

 1曲目のビートルズカバー(デビッド・リンドレイのフィドルとアル・パーキンスのペダルスティール)で、そのテナーボイスやコーラスではチャールズバリーボーイズのジョー・バルを思い浮かべたものの、やはり1970年代のウエストコースト・バリバリサウンドが快調な作品だ。セルダム・シーンが取り上げたことで知られる“Wait a Minutes”などのオリジナルが中心だが、昨年この2on1アルバム制作に際しハーブは、「わたしをエピックレコードに紹介してくれたジョニー・リバーズに感謝。1975年、シンガーソングライター時代がフルブルームだったとき、わたしもそのウエストコースト・ムーブメントに乗り遅れまいと、この2枚の作品を創った……」とライナーに記している。

 カバー曲は、どれもブルーグラスレパートリー! ザ・ディラーズ時代の“The Hey Boys”、DC近郊のクラブでハーブがジョン・ダッフィのテナーの上をつけたという伝説のあるビル・モンローの“Can't You Hear Me Callin'”はご存知のようにハイロンサムハーモニーのキモがそのまま込められた素晴らしく甘いハモが絶妙、オズボーンブラザーズに捧げられたような“Fair and Tender Ladies”、そしてフラット&スクラッグスの“Cora Is Gone”はドリー・パートンとのデュエット、スタンレーの“If I Lose”にはドリーとリンダ・ロンシュタット、ロウェル・ジョージほか豪華ハーモニー陣など、そんな名曲を、オシャレなウエストコーストポップに変身だ。モンローやスタンレーに特徴的なアドナインやサスフォーのアパラチア的ハーモニー(ベンドというらしい)、そしてオズボーンブラザーズによって完成されたトリオハーモニーのノウハウなどを駆使して、同じウエストコーストの先輩格、ビーチボーイズとは一線を画したあたらしいウエストコーストハーモニーを提示してきたのではないだろうか(ちなみにムーンシャイナー誌2008年6月号のインサイドインタビューでハーブは、そう言ったのはぼくがふたり目って。もうひとりはドン・ヘンリーだって!?)。ジョッシュ・グレイブズのアメージングドブロや元のボス、レイ・パークのフィドルなどと、お里の知れるウキウキが嬉しい。
 カリフォルニア州バークレイで警官の家庭に生まれ、高校時代はジェリー・ガルシア(グレイトフル・デッド)やサンディ・ロスマン、デビッド・ネルソン(ニューライダーズオブパープルセイジ)らとブルーグラスにハマり、高校卒業後にナッシュビルを経験、1963年にはデビッド・グリスマンのバンドに参加、そののちド・トラッドグラスのバーン&レイ『San Francisco 1968』(CD本体\2,250-)でバンジョーを担当、その演奏を聴いたアールの耳に留まり1967年、アールが入院のときにフラット&スクラッグスでアールのトラを務める……など、人脈に恵まれたカリフォルニアの青年。

 カントリーロック発祥といわれる1968年にはザ・ディラーズで大名盤『Wheatstraw Suite』に参加、そののちさまざまなセッションを重ね、1975年にはジャクソン・ブラウンに参加しているときに創られたのが本作。こののち1976年からはジョン・デンバーに参加、来日もしている。1984年には3枚目となるソロ名盤『Lonesome Feeling』(CD本体\2,450-)、1986年からは現在もコンビを組むブルーグラス旧友クリス・ヒルマン(ザ・バーズ)とデザート・ローズ・バンドを結成(1992年熊本カントリーゴールド来日)。1993年にはトラッドグラスバンド、ローレル・キャニオン・ランブラーズを結成している(1995年熊本カントリーゴールド来日)。現在はほかにもトラッドなローファーズ・グローリー『Loafer's Glory』(CD本体\2,450-)でギター/ボーカルを担当している。クリス・ヒルマンとのデュオでも活躍しており、ふたりで2008年に来日、ムーンシャイナー誌2008年5月号(MS-2507 \525-)で紹介、2008年6月号(MS-2508 \525-)でハーブのインサイド・インタビューがある。
  AACD-0117 EMMYLOU HARRIS 『Live in 1978: with the Hot Band and Ricky Skaggs』CD(本体\2,450-)\2,573-

Two More Bottles Of Wine/Easy From Now On/To Daddy/Luxury Liner/Even Cowgirls Get The Blues/My Songbird/My Window Faces The South/Tumbling Tumbleweeds/Home/Swing Down Sweet Chariot/I Ain't Living Long Like This/The Angels Rejoiced Last Night/Leavin' Louisiana In The Broad Daylight/Hallelujah I'm Ready To Go/Could You Love Me - The Green Rolling Hills/I Believe Jesus Loves Me/If I Needed You/Satan's Jeweled Crown/Keep On The Sunny Side/Under The Weepin' Willow. 全20曲

 軍人の家庭に1947年生まれたエミルー・ハリス。ワシントンDC近くのバージニアで卒業生代表スピーチに選ばれた優秀な成績で高校卒業、折からのフォークブームでシーガー、ディラン、バエズらに共鳴、演劇奨学金を得て入学したノースカロライナ大学をドロップアウト、ニューヨークのグリニッジビレッジでウェイトレスとシンガーとして働き結婚/出産、アルバム1枚残して離婚、実家に帰った1971年、セルダム・シーンと出会いブルーグラスを学んだという。そこで、当時フライングブリトーブラザーズを率いていたクリス・ヒルマンに認められ、グラム・パーソンズ(1946-1973、カントリーロックの生みの親ともいわれる)を紹介され、ルービン・ブラザーズをはじめとする初期のカントリー音楽を学び、グラムのデュエットパートナーとして1972年のアルバム『GP』録音に参加、メジャーキャリアをスタートしている。そして1975年、初のメジャーソロ『Pieces of the Sky』を発表、ハーブ・ピーダセンとのデュオによるルービン・ブラザーズ曲“If I Could Only Win Your Love”が初のメジャーヒット、そののちの活躍はご存知の通りだ。

 彼女のカントリー音楽に対する貢献は計り知れない。つまり、ナッシュビル産やベイカーズフィールド産、テキサス/オクラホマ産といった伝統的なカントリーサウンドに対して、エルビス・プレスリー・バンドのジェイムズ・バートンやグレン・ハーディン、エモリー・ゴーディJr.、またリトルフィートのビル・ペインらを起用、当時もっとも経費をかけたアルバムといわれた。そして彼らを軸に自身の「ホットバンド」を結成、田舎のたたき上げではないリベラルな女性カントリーシンガーとして新風を吹き込み、とくにブルーグラスやオールドタイム系の女性にとってはコンパスの役割を果たすことになる。

 そして1977年、エミルーはプロデューサーのブライアン・エイハーンと再婚、同年末、ホットバンドにリッキー・スキャッグスが参加、エミルーのトラッド志向はさらに強まったのが本作の時期だ。1978年にはトラッド/ルーツ志向を強めたアコースティック系『Blue Kentucky Girl』(1979年発表)を録音、さらにはクリスマス作品『Light of the Stable』(1979)、そしてついにブルーグラス作品『Roses in the Snow』(1980)に至るエミルー。

 そんなただ中、1978年10月に公共放送局PBSのラジオ番組「サウンドステージ」からシカゴのWXRT局が放送した14曲はザ・ホワイツ(バック、シャロン、シェリル)を加えたホットバンド、そして残りの6曲は、なんと!リッキー・スキャッグスとロイ・ハスキーJr.のベースのみを加えたブラザーデュオスタイルでの1978年6月のサンタクルーズKFAT局の放送。……お楽しみください。
  EN4CD-9009 WANDA JACKSON『Before The Music Died: The Complete Recordings 1954-1962』CD4枚組\2,888-(本体\2,750-)

 いいねぇ「音楽が死ぬ前」! そう、1960年代中頃、テクノロジーとヒット至上資本主義によって「音楽が死んだ」という見方はあらゆるジャンルで共通に見られるだろう。ワンダ・ジャクソン(1937-)の最初のシングルが1954年発表……、同年7月にはエルビス・プレスリーがデビューという風雲時代に、最初の女性ロカビリーシンガーとして「ロカビリークイーン」と呼ばれる地位を手に入れている。一時期、エルビスとのデート相手だったという(ただし父親がマネージャーで、当時の南部はエルビス含めてまだまだ保守的だったろうか……!?)。オクラホマ生まれながら少女期にカリフォルニア州ベイカーズフィールドに移住、そこで観たスペード・クーリー、テックス・ウィリアムズ、ボブ・ウィルスらは彼女の音楽に投影されたという。1948年、11歳で再びオクラホマに戻るが父がギターを与えている。父はフィドラー、よくふたりで弾いて遊んでいたという……。

 高校に在学中の1954年、ハンク・トンプソンにラジオで歌っているところを発見されレコード・デビュー、ハンクのブラゾス・バレーボーイズのバンドリーダー、ビリー・グレイとのデュエット“You Can't Have My Love”がいきなりカントリーチャート8位をヒット、そのキャピトルレコードに契約を持ちかけるが、大プロデューサーのケン・ネルソンに、「女はレコードを売らないんだ」と断られ、16歳でデッカレコードと契約。高校を卒業後、父のマネージングと庇護のもとエルビスにロックンロールのコーチ(本来の感情豊かな美声をだみ声に!?、のちのブレンダ・リーや中尾ミエ...!?みたく、古ッ!)を受けながらABC-TVの全国ネット『オザークジュビリー』(1955-1960)のレギュラーとして活躍、1956年にはキャピトルに戻り、カントリーとロックンロールをミックスしたサウンド人気を博した。1960年にはエルビスの曲 "Let's Have a Party"をカバーしてポップヒット、また自作の“Right Or Wrong”や“In the Middle of a Heartache”がカントリーヒット、慌てたキャピトルは既発のシングルを含むLPを次々と発表、それらが本作4枚組CDである。

 原爆をネタにした“Fujiyama Mama”が日本チャートで第1位、1959年2月には来日……、なん、か9歳だったぼくもテレビで観たような、観ないような……!? オリジナルは黒人女性のアニスティーン・アレンの1954年作品、日本では雪村いづみのカバーで知られたという。最近ではペティブーカや細野晴臣らがカバーしている。ワンダは1961年、IBMプログラマーだった夫ウェンデル・グッドマンと結婚、ふたりの子をなしている。

 夫のマネージングと平穏な家庭を背景に、ワンダはそののち1965年頃、ロカビリーが下火となってからは本来のカントリーシンガーとして活躍、1970年代には家族とともに教会活動も始め、ゴスペル作品も作っているという。1980〜1990年代のロカビリーブーム再燃で、ロザンヌ・キャッシュやパム・ティリス、ジャン・ブラウン、ローバー・フローレスらとコラボを重ねる。シンディ・ローパーもワンダの影響で今日を築いたという。

 2011年にはジャック・ホワイト(映画『Cold Mountain』でのオールドタイムや、クリス・シーリ&マイケル・デイブズのデュオ『Sleep with One Eye Open』影のプロデューサー)のプロデュースで発表した『The Party Ain't Over』がワンダ初めてのアルバムチャートインなど、大きな評価を受けている。2012年にはシュガーヒルからの最近作『Unfinished Business』を発表している。

 ワンダ・ジャクソン、父のフィドルとギターで遊んでいた細身の可愛い少女が、南部の保守的な風土の中、エルビスと出会って時代の最先端の空気を感じ取ってその要望通りにお転婆を演じ、夫と出会って南部の敬虔なクリスチャンとして家族を守り、ジャック・ホワイトと出会って自らの生涯を、きっとすごく充実したものと感じているのではないだろうか……、今76歳。
 ■映像もの詳細解説
  KMA-0011D LOU REID & CAROLINA 『20th Anniversary Concert: Live at the Down Home』DVD(本体\3,500-、47分カラー)\3,675-

Tim White Introduction/Grass Lover/Amanda Lynn/Mountain Girl/Band Introductions/Time/Lost In A Memory/Lord Have Mercy (On My Soul)/I Call Your Name/She's More To Be Pitied/Long Black Veil/I Couldn't Find My Walking Shoes/Carolina Moonshine Man/When It Rains. 全12曲

 典型的なKey of Bの現代風ブルーグラス“Grass Lover”、つづく二曲目はKey of A の“Amanda Lynn”、これもブルーグラス賛歌。そしてkey of Gの典型的なブルーグラスの“Mountain Girl” などでスタートするカロライナやバージニア、東テネシーやケンタッキーでお目に掛れる(逆に言うと、それ以外の地方ではあまり見ることのできない、いわゆる「本場」の)ブルーグラス・ショウ。五人組のアコースティックアンサンブルがいかに観客をエンターテインするのか? つまり、持てる能力で最善のアンサンブルを創ることだ。決して第一線のスーパーバンドではないにもかかわらず、これだけミュージシャンの質が高く、かつバンド全員が互いにアンサンブルを聴き取って、楽器とハーモニーの双方とも、見事に合わせ切る……そのミュージシャンシップにはほとほと感心する。もし、大きな予算と、メジャーな能力のあるプロデューサーが本気になれば、すごい音楽ビデオができるに違いない。ほんま、ブルーグラス・ミュージシャン/プロダクションって、……ダサいけど、個人/バンドはメッチャ上手い!! そんな連中が、弾けば弾くほどに、ホットに、調子を出して行く。昨夏久しぶりにゆっくりとセルダムシーンのライブを観たが、故ジョン・ダッフィーの代役を見事に務め、シーンの最良のサウンドを生んでいるルー・リード(4月には超強力なシーンの最新作発売が予定されている)。

 ……1971年、ブルーグラス45に付きまとっていたソバカスだらけの少年が、自身のサウスバウンドからドイル・ローソンのクイックシルバーを経てリッキー・スキャッグスのカントリー界での成功をサポートするサイドマンとなり、そののちソロで売り出すも失敗(このDVDでもアンコール曲として演奏されたのはそのソロアルバムのタイトル曲“When It Rains”。メインストリームを狙ったにしてはあまりにブルーグラスだったのだろうか!?)。しかし、ルーにはそれだけの実力があったわけで、常にブルーグラスのメインストリームにいる素晴らしいシンガー、ミュージシャン(ルーもマルチプレイヤー)である。超スピードの“Carolina Moonshine Man”で、ルーがチラリと顔色を伺うフィドル(ドブロも)のゲスト、ジャスティン・モーゼズ。この当時、リッキー・スキャッグスのバンジョー奏者だった彼のマルチプレイヤー振りは凄まじい(ちなみにスキャッグスのバンジョー、現在はシエラ・ハルと一緒に宝塚フェスに来たコリー・ウォーカーだよ!)。ルーのチョッと遅れ気味のピックとジャスティンの時折ミスする音を目線でごまかす!?様子が微笑ましい。長年、カロライナのメンバーとして安定したサウンドを提供するトレバー・ワトソンのリードギター、ケビン・リチャードソンのバンジョー、そしてルーの妻クリスティー・リードも含め、バンド全員が素晴らしくバランスを取る。

 2012年12月1日、ETSU(東テネシー州立大学=井上太郎、国本武春、レオナ徳武マティスらが通った)のあるテネシー州ジョンソンシティのダウンタウン、その名も「ダウンホーム」という田舎臭いライブハウス。しかし、そこはディープなアパラチア音楽の宝庫。そんな所で収録された、アパラチア地方のトップバンドのひとつ、現在「本場」の典型的なブルーグラス・ライブ、ルー・リード&カロライナの結成20周年を記念するライブビデオをお楽しみください。
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