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日本のアーティスト特集 (2007/05/22)

ブルーグラス
カントリー
フォーク
ジャズ
[ブルーグラス]
BNTN-069 ペティブーカ『Tokyo Bluegrass Honeys』CD\2,100-(本体\2,000-)

 日本発全米制覇を狙うアイドル・ブルーグラス!!強 烈です、このインパクト!! 5月号では本作の解説、またこの3月の彼女らの全米ツアー・リポート特集!!  ポップヒット曲からレゲェ、カントリー、ロック…どんな名曲も軽々とカバーしちゃうアイドル・デュオ、ペ ティブーカの最新作はブルーグラス。有田純弘や西海孝ら、日本ブルーグラスのトップミュージシャンを贅 沢に配したアレンジで、可愛い女の子ふたりのボーカル・デュオをサポート。有田(bj,g,d)、西海 (bj,g,slide g)ほか、早川流吉(bj)、岸本一遥(f)、茂泉次郎(f,m)、TARO(m)、林孝明(bs)、クリス・シル バースタイン(bs)ら。面白いよー、楽しいよー!!
RCSI-1009 マロ・カワバタ『Rippling Water』CD \2,572-(本体\2,450-)
Tennessee Smoky Mountain Home/Beautiful Bouquet/By the River/Storms Are on the Ocean/Love Please Come Home/Dixie Hoedown/Drifting with the Tide 他全12曲
 米国ブルーグラス界で活躍をつづけるマロ・カワバ タの最新第2作である。前作『Carolina Blue』(CCCD-0186 \2,573-)から7年、3度におよぶ大手術を乗り越えてなお、ブルーグラスに夢をかけるマロの気持ち が見事に反映されたすばらしいトラッドグラス作品に仕上がっている。マイク・コンプトン(m)、ロン・スチュ ワート(f)、ロブ・アイクス(d)、ロバート・ゲートリー(bs)という申し分ないバックと、プロデューサーでも ありハーモニー・ボーカルも担当したキース・リトル…、さすがキース、見事に趣味の良いトラッドグラスに まとめ上げている。ローズ・マドックスの名曲や、クリフ・ウォルドロンの懐かしい"By the River"、日本人には馴染みの「寂しい草原に埋めないで」などに、 カーター・ファミリーやレスター・フラット名曲など、聴きやすい作品に仕上げている。前作同様、マロを応援 しよう!!
RMA-0704 マエドリン・カフェ『cafe "bluegrass』CD\1,500-(本体\1,429-)
Splash/Lil' Tappin' Girl/Peach Picking Time in Georgia/Mairzy Doats/I Saw Your Face in the Moon/Cora Is Gone/Pass Me Not/Big Mon 以上全8曲オマケ付き
 広島〜関西にかけて活躍する前田宏樹と秋山龍哉の 若手ブルーグラス・デュオ「maEdolin Cafe」。若者らしい覇気と指離れの良さから生まれるクリアーなマン ドリンとフラットピッキン・ギターで、ふたりのオリジナル・インスト2曲とジミー・ロジャーズやレスター・ フラット、そして吉津正司の18番などのボーカルもの、ジェリー・リビングストーンのジャズ小品、そしてスタ ンダードのスロー・ゴスペル・インストからビル・モンローでしめる全8曲、若者らしい向こう見ずな突込み がすばらしい!! 同時に若さに似合わぬ渋さも聴かせ、よほどブルーグラスにのめり込んださまが感じられる。 日本のブルーグラスも大丈夫だぞ!! 若者たちを激励しよう!
HAPPY-0616 ふたり乗り『パッチラバー』CD\2,000-(本体\1,905-)
Dear My Sir/放課後/吾輩は猫なのか/林檎の森 他10曲
 サラとツバサ、マンドリンとベースというユニーク な女性デュオの第2作は、はっぴぃえんどの鈴木茂プロデュース。ブッシュ・チョップを響かせながら、ソ ウルやドゥーワップが好きだという若い女の子ふたりが瑞々しい感覚で聴かせるワン&オンリーな世界。京 都の大谷大学アメ民で結成されたフォーリップス(ムーンシャイナー誌2004年7月号特集=MS-2109 \525-)から誕生したふたり乗りの特集はムーンシャイナー誌2006年1月号(MS-2303 \525-)。日本でも元気な若者ブルーグラス…!!
MW-001 G-ON!『Club Cat』CD\2,940-(本体\2,800-)

Brown County Breakdown/Tall Pines/Pain in My Heart/It's Mighty Dirk to Travel/Rain Please Go Away/Panhandle Country/Can't You Hear Me Callin' 他全13曲

東京周辺の、いわゆる関東ブルーグラスを見事に集約した秀作『ジー・オン!』が遂に発表である。関西出身で横浜在住のフィドラー、祇園隆司が中心となり、岸本一遥(=勇人)と茂泉次郎とのトリプル・フィドルを軸に、ビル・モンローと彼のフィドラー達が完成させたブルーグラスの様式美のあるパターンを徹底的に追求した結果が、見事なサウンドに結実している。トリプル・フィドル(バイオリン3台によるハーモニー)は1950年代に完成されたものの、ここに表現されているのは1970年代、モンロー・サウンドが究極の完成を見た頃の手法だ。恐らく祇園のアイドルでもあろうケニー・ベイカーとバディー・スパイカーらの発想法やセンスを下敷きに、イントロや間奏はもちろん、フィドラーならではのバックアップ等々、あるスタイルにおけるブルーグラス・フィドルの美学が凝縮されている。バンジョーの増田 浩(2曲で有田純弘)とマンドリンの竹内信次(2曲でサンディー・ロスマン)らの意表を突くアイデアや、小島慎司のドブロとジョン藤村のベース、そしてベテラン・ボーカリスト達、笹部益生、柳沢光昭、奥沢明雄の3人3様の味わい深いボーカル。制作に10年がかかったという本作、かかわったミュージシャン達には様々な思いがあろうが、聴く者にとっては誠に見事な、関東ブルーグラスの90年代を的確に捉えた傑作である。
MO-2007 松本もんつ『Banjo Moon』CD\2,500-

I Ain't Got No Home/Miss the Mississippi and You/Earl Scruggs Medley/Jerusalem Ridge/Will the Circle Be Unbroken/Catfish John 他全12曲

 近年、オーストラリアに移住して活躍をつづけるバンジョー奏者のシンガー/ソングライター、松本もんつの最新作は、自身のブルーグラス/フォーク・ルーツを辿るカバー(英語)と、故坂庭省悟に捧げられた「この永久のとき」(日本語)と東洋的なタイトル・インストの2曲のオリジナルで構成、オーストラリアの音楽仲間らとの現地録音で、ジミー・ロジャーズやウッディ・ガスリーからボブ・マーレイやタラ・ネビンズ(ドナ・ザ・バッファロー)、そしてスクラッグスからモンローのインストにケルト・チューンまで、スリーフィンガーとクロウハンマー奏法を使い分けながら、バラエティーに富んだ楽しい作品に仕上げている。1987年「高石ともやとナターシャーセブン」に参加後、チェンナイにて南インド古典声楽とリズム理論を習得、アジアや英語圏各地で演奏しつつ放浪しながら1996年、CD『わすれていたにおい』(MO-01 CD\3,059-)発表。97年、ピーター・ローワン沖縄ツアーに参加ののち2002年、オーストラリアに移住、オーストラリアでも高い評価を受けている松本もんつ、それぞれの国の中で、その空気の中で、自然体に音楽する。
LBCO-01006 想ワレ『想われ』CD\1,500-(本体\1,429-)

I'm Yours/願い/ぴんく/憧れ/時代を乗せて/あなたと私/神様からの贈り物/ケロケロソング. 全8曲

 関西を中心に活躍するフォーク・デュオ、上田えみこ(g)と吉本ちえ実(autoharp,perc)の「想ワレ」の3枚目に当たる最新作。22歳というふたりの若い女の子の感性で素直に書かれた詞と曲、それぞれに、吉崎ひろしや北村謙のバンジョー、宮崎勝之のマンドリン、水谷 裕のフィドル、今井達也のベース他ブルーグラス人脈や、古橋一晃のエレキギター、松井正樹や中尾 唱のキーボード、そして田中良太のパーカッションに井上哲也のエレベを従えた作品。
 なお、本作『想われ』と同時発売でふたりだけで録音した『想い』(LBCO-01005 CD\1,500-)、また、2006年のデビュー作『緑の中で』(LBCO-01001 CD\2,500-)も在庫している。
STCD-002 サザントレイン『ブルームーン』CD\2,888-(本体¥2,750-)

Bring It On Home To Me/Stand By Me/Teardrops Will Fall Tonight/Blues Land/Jealous Guy/Dock of the Bay 他全10曲.

バンド結成17年、前作のデビューCDから7年の時を経て、満を持しての最新第2弾だ。大阪の南、泉南地方でコツコツとブルーグラスとブルースにどっぷりと首まで浸かったマンドリンの村上 透、フラット&スクラッグスからクラレンス・ホワイトを敬愛し、それでも70年代前後のポップなロック少年の感覚を持ち続ける神戸在住のギタリスト=中井 均、尼崎で片っ端から音楽を聴き漁り、バーサタイルなミュージシャンとして世界に誇れるドブロのアンドレこと佐藤宏之、そして京都の呉服デザイナーという優雅な職業とは裏腹にバンドのビートを支え、折りがあればバンジョーを引っ張り出してくるというベーシストの渥美博也。そんな4人が、全くのオリジナルなサウンド、称してブルースグラスを確立し、発表した最新CD第2作である。リズム&ブルースの名曲を中心に、ジョン・レノン作品やジェリー・リードのインスト、日本語のオリジナル曲やバンジョーを加えたオリジナル・インスト等々。
ISG-2002 きたむらいづみ『Izumi, Sweet Grass』CD\2,800-(本体\2,667- )

Sing a Song for You/ハイロンサムな彼/今日は楽しいフェスティバル/フェスの夜/Sweet Heart Breakdown/夕日のハイウェイ/夢路 他全12曲

 60年代、中学生でバンジョーのに魅入られ、第1回の宝塚フェスに出演、70年代、追手門大学時代はブルーグラス「ブーフーウー」などを通じて広田みのりらを導き、その後、ロックやブルースにも傾倒し「ポプコン」関西地区準優勝他、メジャーアーティストとの録音や舞台を経験。再びアコースティックが恋しくなって、神大OBのユキちゃんやノブちゃんらとオールドタイムっぽい「ブルーグラス・スキャンダルズ」、結婚と子育てを経て、1997年以降「いづみ、スウィート・グラス」を始動、遂にCDアルバム発表にこぎつけた北村伊住。北村のボーカルとバンジョーに、宮崎勝之(m)と五十川清(drums,pedal steel g)がプロデュース兼任、そして坂庭省悟(g)、吉田悟士(bj)、川辺ぺっぺい(bs)を基本セットに、ゲストとして北村自身がファンだというクラスター・プラッカーズのリチャード・ベイリー(bj)、IBMA最優秀ドブロ奏者ロブ・アイクス(d)、注目の若手ケーシー・ドリーセン(f)、キャシー・キアボラ(v)らが手堅い音を創っている。「ブルーグラスを知らないフツーの人に、聴きやすいサウンドで、こんなに素晴らしい音楽と仲間」の存在を「知ってもらいたい」と言う彼女。ムーンシャイナー4月号(MS-1906 \500-)で本作に至る「気持ち」を寄稿している。暖かく優しいサウンドとは裏腹に、厳しいハイロンサムを直感的に知っている女性ブルーグラスのパイオニアの一人、「きたむらいづみ」。全曲オリジナルのデビュー・アルバムだ。
CH-001 チーフ井上とフォークゲリラボーイズ『100万回愛してる!!』CD\2,500-(本体\2,380-)

心の宇宙/Can't You Hear Me Callin'?/セイクレット・ソング/High Lonesome Talking Beat/Blue Moon of Kentucky/White House Blues/Yeah!マスター/みんな地下鉄みたいだ 他全10曲

 夏の箱根フェスでチーフ井上が唄った「どこへ行くブルーグラス」(本作には未収録)は多くのベテラン・ブルーグラッサーを唸らせた。それは日本語ながら、彼の歌唱力はもちろん、ブルーグラスへの愛情と同時にそのスタンスを見事に語り切ったその構成力に、「マイッタ」のであろう。ムーンシャイナー誌1月号(\500-)で彼が語っている様に、ブルーグラスとは無縁でフォーク、しかも日本のフォークを標榜していた彼が、バイト先の銀座ロッキートップで出会ったブルーグラス。その解釈と融合の過程が語られていたインタビューで明らかな様に、チーフ井上はナターシャ・セブンを通らずに「日本語のブルーグラス」を平気で創りはじめている。日本のブルーグラスにとって長年に渡る課題でもある「日本語とブルーグラス」は、単に音楽的な課題である。誰がいい曲を創り、うまく演じるのかが問題であり、もちろん、それがいいブルーグラスか否かは、彼らにとっても、我々にとっても重要ではない。ここにはモンロー曲の新解釈と同時にオリジナルが、チーフ井上の解釈によるハイロンサム・フィーリングで収められている。実際はライブでこそ本領が発揮できるのであろう「イキのいい若手」ピッカー達、越田久崇(bj)、南 三朗(g)、石埜裕幸(bs)、そして山崎規夫(f)がチーフをサポートする。ちなみに2月、関西ツアーを予定している。関東方面で話題の新しいタイプの日本語ブルーグラス・バンドの登場である。
PET-001プッチ・MON『Many Happy Returns』CD\2,000-(本体CD\1,905-)  

 岡山を本拠に活躍を続けるプッチ・モンのデビューCDである。大学時代に知り合った磯山隆史(bj,d,g)&好美(g)夫婦に娘さん、ヒロミを中心に、関ともみのハーモニー・ボーカルと城幸輔のベースという5人組。録音を含めて技術的には、まだまだ不満な点もあるだろうが、ア・カペラの"Angel Band"から、娘さんのノビノビとしたボーカルにリードされるように、自分たちの好きな曲を英語ながら丁寧に、心を込めて演奏している様子が伝わり、全国でブルーグラスを生活の一部にしている人たちに、勇気を与えてくれる作品だ。1枚目から音楽的にも完璧なものを作ることの難しさは、やってみた者でないと分からない。ぜひ、2枚目、3枚目…と継続して活動してもらいたい。ファミリーでブルーグラスをやる…、なんて素晴らしいことだろう。
TM-001 TODAY CD\2,500-(本体\2,380-)
There's Your Trouble/Carolina Star/Open Up Your Heart/I Will Always Love You/From A Distance/Kentucky Blues/Water Is Wide 他全11曲
 神戸を本拠にするコンテンポラリー・ブルーグラス・バンド、トゥデイの最新アルバム(前作は91年 作のカセット・アルバム)。古里尚美(g)の高音域のボーカルを見事にアレンジした辻隆史(bj)、橋岡重尚 (d)、橋岡貴美(bs)のトゥデイ。ベースには小学6年の貴美ちゃんが4曲(凄い4ビート)、前任の浅見信 一が7曲、ゲスト・マンドリンには平井秀道が1曲、太田正文が3曲、井上太郎が6曲を担当。宝塚をは じめ、各地のブルーグラス・フェスで、女性ながらバンジョーがGフォームで弾けるという、どこにいて もすぐに分かる特徴的な古里の歌を橋岡のドブロが見事にフォローし、辻のハーモニーが支える。ディキ シー・チックスからキャシー・キャリック、ドリー・パートンからデイル・アン・ブラッドリー、シャナ イア・トゥエインからジョン・スターリング等々、好きな曲を好きなように料理して聴かせる。日本のブ ルーグラスを元気にしてくれるトゥデイの16年と、自宅録音とは思えない完成度(もちろん限界はある が)に至った本アルバム制作記はムーンシャイナー誌5月号(MS-2007 \500-)にある。
GVAB-001 GREEN VALLEY ACOUSTIC BAND『Ripe in Bluegrass』CD\2,000-(本体\1,905-、歌詞付)

Little Mountain Church House/I'm Using My Bible for a Roadmap/Old Home Place/Little Cabin Home on the Hill/Bury Me Beneath the Willow 他全10曲

 1960年代の中頃に関西で活躍した、ボーカル&ギターの浜田昇(元大阪市大グリーン・マウンテン・トッ プス)と、フィドルの平地澄彦(元ロッコー・マウンテン・ボーイズ)を中心に、1970年代以降にそれぞれ学 生ブルーグラスで活躍した3人、ハーモニーとマンドリンに平地千鶴子、バンジョーの西村和志(追手門学院 大ブルーグラス)、ハーモニーとベースに日高真吾(元大阪市大)で結成されたグリーン・バレイ・アコース ティック・バンドのデビュー作。帯コピーに曰く、「これが大人のブルーグラスだ」とあるように、選曲、アレ ンジともに丁寧に作られており、各人の安定した力量がバランスよく聴ける。60年代から活躍するベテラン らしい落ち着いた癒し系ブルーグラスである。…1960年代、日本ブルーグラスの第一世代からの、嬉しいブ ルーグラス・アルバムだ。
JBB-004 JAPANESE BLUEGRASS BAND『Blue Moon(蒼き月)』CD\2,500-(本体\2,380-)
Blue Moon in Your Eyes/Someone Took My Place with You/Waltz You Saved for Me/I Never/Cherokee Shuffle/I Wonder Where You Are Tonite 他全13曲
   宮崎勝之(m)、笹部益生(g)、ジミ赤澤(f)、吉田悟士 (bj)、今井達也(bs)といった日本のトッププレイヤーがオクラホマ・インターナショナル・ブルーグラス・ フェス出演のために結成されたバンド、請われて毎年渡米、すでにアルバムはこれで4枚目になる。笹部の ボーカルと宮崎、赤澤、吉田のすばらしい間奏を聴くスタンダード曲はもちろん、赤澤がオリジナルを3曲提 供、新しい境地を拓こうとしている。ムーンシャイナー誌9月号で、赤澤がバンドの歴史やオリジナル曲作り の難しさなどを寄稿、特集しているのでそちらとともにお楽しみください。
KONCDR-006 ストーヴ『The Bluegrass Band of Hokkaido, Japan』CD-R\1,000-(本体\952-)
俺はくわがた虫だ/山川草木/通り過ぎる街/花/森のワルツ/ウィスキー・ソング/墓に盆花 他全13曲
 ムーンシャイナー7月号で特集された北海道のブルーグラス・バンド、デビュー作。全員がブルーグラ ス・ノウハウをマスターしたベテラン・ピッカーたちが、ギター&ボーカルの中原直彦の書いた日本語のオ リジナル(ハンク・ウィリアムズ「We Live in Two Different Worlds」、喜納昌吉「花」、トム・パクストン「Ramblin' Boy」を除く)をストレート・ブルーグラスする。ハード・トゥ・ファインドのハンマーダルシ マ奏者としても知られる小松崎健(bj,bv)、金一 健(m,tv)、広吉直樹(f)、大沼 元(bs)。ふるさとの自 然や日々の思いがストレートに伝わる自然な詩作とカーター・ファミリー(アパラチア)伝統をベースにし たメロディーにときおりブルーヨーデルを加えるなど、ブルーグラスへの知識と愛情にベテランらしい工夫を 加えた中原のアイデアは見事だ。ブルーグラス・ワルツ曲などは特にいい。完全にブルーグラス・スタイルをマ スターしたミュージシャンシップが日本語詩をいかに料理するか、そんな難題に自然体で向かっている。
ADR-1707 グリーン・マウンテン・ボーイズ『春来れば』CD\1,999-(本体\1,904-)

君を待っている/帰ろう、ふるさとへ/小さな教会堂/バラの花の下で/悲しい別れ/愛しい人 他全10曲  

兵庫県の真ん中あたり、かつては鉱山で知られた生 野町を本拠に35年間、高石ともやとナターシャセブンの伝統を継承し、活躍をつづけているブルーグラス・バ ンド、グリーン・マウンテン・ボーイズ初のCDアルバム。タイトル曲は"Little Annie"ほか、"Life's Like a Mountain Railroad"、"Little Mountain Church"、"Will the Roses Bloom"、"Little Darling Pal of Mine"など、カーター・ファミリーやブルーグラス曲、またジョッシュ大塚の"Bring Me Back to My Home"などの日本語訳詞、そしてオリジナルの「悲しい別れ」、全曲を橋本隆司(g,autoharp)の詩(1 曲のみ高石ともや補作詞)で、松本博(m,g)、小島公明(bs)、奥野康弘(bj,g)、橋本ひとみ(v)のメンバーに、 足立安弘(harmonica)、橋本久男(autoharp)、高石とし子(v)らがゲスト参加。ブルーグラス編成ながら日本 語詩のメッセージに力点を置いた丁寧な音作りで、35年にわたる生活を歌い込んでいる。ムーンシャイナー 誌11月号で特集。
RC-119 宮崎勝之『Mandoscape』CD\2,888-(本体\2,750-)

HIDIN’ IN THE BUSH . STRAY KAT.DANCE OF THE CRICKET . FIRST DAY OF JUNE.NEW WORLD . GO HITHER TO GO YONDER.BE GOOD FOR PAIN . BUTTERBUR SPROUT . FORKED DEER . PECAN GROVE

 マンドリニスト、宮崎の第2作はデビッド・グリア 制作のナッシュビル録音。デビッド(g)の他、オウブリー・ヘイニー(f)、スコット・ベスタル(bj)、そして ビクター・クラウス(bs)といったナッシュビルのトップ・ミュージシャンをバックに、1曲目のホットな早 弾きから、日本的な情感を漂わせるメロディーや、トラッドなフィドル・チューンを思わせる曲など、2曲 のカバー(モンロー曲とトラッド)を除いて8曲のオリジナルを、宮崎ならではのシュアーなピッキングで 聴かせる。高田渡がライナーで書いているように、「宮崎さんの音にはやさしさ」があるとは、いい得て妙だ。 アタックの強いブルーグラス奏法なのに、どこか日本的情緒に通じる繊細さが宮崎の持ち味だと思う。縦横 無尽のグリアー・ギターに、超売れっ子フィドラー・ヘイニー、ベラ・フレックに迫るスコット・ベスタル、そ してアリソンの弟でビル・フリーゼルとの前衛ジャズからライル・ラベットのビッグバンドまでをこなすビ クター・クラウス、申し分ないバック・バンドが宮崎の情感にどう応えるか、そんな興味も一杯だ。
RC-118 THE MITSUYA CLAN 三津谷組『Y'all come an' see us, y'hear! まいど、おおきに』CD\2,888-(本体\2,750-)

Cotton Eyed Joe/Bicycle Built for Two/Cluck Old Hen/Julie's Waltz/When the Train Comes Along/Keep My Skillet Good'n Greasy/The Big Scioty/Stories the Crow Told Me/Kitten on the Keys/Little Rabbit Where's Your Mammy?/Midnight on the Water/Go Long Mule.

  1970年代前半に関西地区を中心に大活躍した名バンド、ロッコー・マウンテン・ボーイズのバンジョー 奏者として知られる三津谷昌嘉(ドン・レノに影響され、洗練されたジャズやポップも熟すスリーフィン ガー・バンジョー奏者として高い評価を持つ)。彼の ミュージシャンとしての幅広い感性が見事に結実したこの作品は、彼(マサ)の家族=チーコ夫人、タッキー、 リノ=を中心に、子供たちの友人である渡辺ヒサシと親たちの友人の細谷ヒロシを加えた6人組によるオー ルドタイム・ストリングバンド。もちろんイキなバンド名は、三津谷家のある全国的に知られる大阪ミナミを 意識したものだ。夫婦2人共にブルーグラス・バンジョー奏者でもある、マサの見事なクロウハンマー・バ ンジョー(中に彼らしいラグタイムを編曲したフィンガースタイルも聞き物!)と、チーコの元気ボーカルを 軸に、リノ(12才)の見事なオールドタイム・フィドル・グルーヴに乗って、タッキー(16才)のギターとヒサシ (16才)のマンドリンが的確なビートを刻んでいく。オールドタイム音楽の有名曲を中心に、この音楽の最 も重要な意義でもある、あくまでも「家族」の「手作り」 の「親から子へ」と伝えられる音楽を「楽しく」、そして「明るく」演じてくれる。
YS-001 山本さとし『From Dawn Till Dark』CD-R \1,575-(本体\1,500-)

Boobaby's Lullaby/Down by the Sally Gardens/Apples in Winter-O'Mahony's-Kesh Jig 他8曲

 神戸大学ブルーグラスでパイパマンなどでフィドラーとして活躍した山本智史君、この3月に卒 業の記念で発表したケルティック・フィドル集。大学でブルーグラスを弾きはじめ、もっとも難易度 の高いフィドルと格闘しながらここまでやってきた山本クン、エライッ!! 大坪ヨウスケのギター に、自身のマンドリンとMIDIプログラムで、アイリッシュの定番から、ボブ・ウィルスの"Faded Love"、そしてオリジナルのタイトル曲まで、フィドラーらしく、なかなかのロマンチストな!?選曲 である。こうして人生の区切りにCDアルバムを発表するのは、素晴らしいことだ。願わくば今後の 長い人生にもフィドルを友にしてもらいたいものだ…。応援しよう!!
[カントリー]
BPCB-0054 COSMOPOLITAN COWBOYS『世界で一度も咲かない花』CD\2,625-(本体\2,500-)
I Saw the Light(奇跡のヒト)/泣きたいほどの淋しさだ/South of the Boder(国境の南)/ケンタッキー帰り/Hey Good Lookin'(いかしたクッキー)/Zangiri Rock/思い出のグリーングラス 他全13曲
 発想とサウンドが衝撃的におもろいコスモポリタン・カウボーイズのデビュー・アルバム。自称し て曰く、「極東=場末のヒルビリーたちが奏でるカントリー&ナポリタン、J-カントリーの誕生か!?」 というコピーが見事な、グラム・パーソンズ没後33年を記念して??創られた日本語カントリー・ロッ クだ。ハンク・ウィリアムズにチャック・ベリーと同様の衝撃を受けたというハル宮沢の、賛否は分 かれるだろうインパクトある詩とボーカル(わたしはめちゃセンスがいいと思う)、パパ藤原のバン ジョーとフィドルが縦横に活躍(彼は高校時代から宝塚フェスを支えたスタッフ)、津軽三味線が本 職というグラシャス坂井のギターとマンドリンがラテン系の雰囲気を醸し出し、ジェフ蔵方のウッ ドベース、そして紅一点の東野りえのドラムスが場末のホンキートンクを思わせるビートを叩く。 カウパンクの乗りを60〜70年代のカントリーロックに載せ、まったく新しい若者の音楽を創ってい る。ハンクとチャックといえば元祖はビル・モンロー…、なかなかいい勘を持った若者たち、応援し たい。
TF-0005 福原照晃『古き佳きカントリーを唄う』CD\3,000-(本体\2,857-)

Dear Hearts and Gentle People/Cold Cold Heart/Love's Gonna Live Here/Tennessee Waltz/Wild Side of Life/Singin' the Blues/Oh Lonesome Me 他全20曲

 1960年代から同志社大学マジカル・プレイボーイズ の花形シンガーとして知られる福原照晃の最新作。おそらく日本で、歌の説得力が命のカントリー音楽界に あって、ジミー時田と並んでもっとも安定したうまさを聴かせる福原が、尾崎孝のスティールギター、萩野信 彦のエレキ、岸本一遥のフィドル、奥沢明雄のアコギとハーモニー、そしてマイク・ダン(bs)、北田太一 (drums)とともに創ったタイトル通り、カントリー名曲20曲集。ボブ・ウィルスからハンク・ウィリアムズ、ド ン・ギブソン、バック・オウエンズ、そして最後はラリー・コードル作アラン・ジャクソンとジョージ・スト レイトのデュオでヒットした「Murderer on Music Row」(ナッシュビル音楽産業への批判)で締める、とい う心にくい演出だ。心地良い福原のボーカルが、彼らしいロマンチシズムを漂わせた緩めのバックに乗って耳 に優しく、コードルがブルーグラス曲として発表した最後の曲の内容がどうあろうと、カントリーという ジャンルの本質が究極のアメリカン・ポップであることをはっきりと聴かせてくれる秀作である。
WRR-0311081 オリーヴ『Favorite』CD\2,300-(本体\2,191-)
Old Fashioned Girl/There's a New Moon Over My Shoulder/Once a Day/I Wonder Where You Are Tonight/Broken Heart for Sale/Cotton Fields 他全13曲
 岡山の女性カントリー・シンガー、オリーヴのソロ・デビュー(?)・アルバム。タイトル通り、自分の好きな新旧のカントリー・ソングを取り上げ、東京でヒアーズ・フォー・ゼアーズの中沼(bj,g,steel g)や坂野(f)の他、小野塚範夫(g,d)らをバックに録音。ジョニ・ハームズやヒザー・マイルスらの新世代の女性カントリーやカントリー・スタンダードを、ノビノビと張りのあるボーカルで歌う。
MSY-0100 HIROKO with the TROUBADOURS『Rough'n Round』CD\2,548-(本体\2,427-)
Crazy/South of the Border/Help Make It Thru the Nite/Sweet Dreams/Rt.66/Jambalaya/I Still Miss Someone/Someday Soon/City of New Orleans 他全13曲
 アーネスト・タブのバンド名から拝借したという、 悠々自適のおじ様おば様バンド「ヒロコ&トルバドールズ」の自費制作アルバム。「カントリー!!」という より、50年代から60年代の「アメリカン・ミュージックを楽しむ」といった風である。パッツィー・ク ラインをアイドルにしつつもハスキーなブルース感があるヒロコのボーカルを軸にテレキャスター、べダル・ スティール、ピアノが楽しそうに音楽を創っている。
AK-0004 FOUR BEAT PARADISE『A Tribute to the Cherokee Cowboys』CD\2,500-(本体\2,381-)
One More Time/Faded Love/Heartaches by the Number/Lily Dale/Crazy Arms/City Lights/A Mansion on the Hill/Release Me/I Love you Because 他全14曲 関西を中心に活躍するフォー・ビート・パラダイス。 バンド名が語るとおり、1930年代のウェスタン・スウィングの流れを汲んでアーネスト・タブやウェッブ・ピ アースらによってホンキー・トンク・スタイルが生まれ、1950年代後半にレイ・プライスのチェロキー・カ ウボーイズによって確立されたカントリーの典型的な音楽スタイルで、フォー・ビートのベースとドラムスの シャッフル・リズムに乗ってスティール・ギターとフィドル、そしてギターが織り成すフレージングの美学が 堪能できる、というもの。スティール・ギターの小林章を中心に、70年代にはロッコー・マウンテン・ボー イズで活躍したフィドルの平地澄彦、エレキにグラディ・マーティン追悼特集をムーンシャイナー誌に寄 稿してくれた荻野信彦らを配し、女性ボーカルの小林敦子をフィーチャーして、チェロキー・カウボーイズ に捧げる正統派のビッグ・スウィンギン・カントリーを聴かせてくれる。
BOOK-41 マイク伊藤『音楽から見えるアメリカ』Book\2,100-(本体\2,000-)

 現在、ミズーリ州ブランソンでフィドル/バンジョーで活躍する在米37年の日本人ミュージシャン、 マイク伊藤の半生記の単行本。ブルーグラスからカントリーへ、アメリカン・ショービジネスの楽しい話や苦 労話など、誰もが夢見るミュージシャンへの道がつづられている。ムーンシャイナー誌5月号にもマイク伊 藤の寄稿がある。
LG-2003 森山美果&ホンキートンク・デビルズ『My Country Song Book』CD\\2,625-(本体2,500-)
Crazy/Somewhere Between/Seven Lonely Days/Silver Wings/Faded Love/Kentucky Waltz 他全14曲
 大阪の北新地、「ライト・ゲージ」をホームとして西宮のフォートワースや伊丹のハンクスなど、阪神 間で活躍する女性カントリー・シンガー、森山美果と由上万基(steel g)、小林由夫(f)、岡田幸夫(g)他、ベテラン・ミュージシャンらによるバンド、ホンキートン ク・デビルズを率いてのカントリー・デビュー作。
[フォーク]
RS-7788 赤木一孝『からっぽの部屋』CD\3,000-(本体\2,887-)
坂道の町/雨の夜はひとりで/月の庭(Down by the Sally Garden)/お父さんの朝ごはん/風が痛い/秋の海へ(There Ain't No Ash Will Burn) 他全10曲
 「あかべえ」こと、赤木一孝のデビュー・ソロ・アルバムである。デル・マッカーリーをアイドルと するベテラン・ブルーグラッサーであるが、ここではシンガー/ソングライターとして10曲中8曲の 作曲(作詞は伴侶である佐々木由紀)を手がけ、ポップなアレンジで、軽やかなテナー・ボイスとブ ルーグラス/ジャズを極めたギターが、瀬戸内海を望む神戸の陽光を感じさせるといった感じのさ わやかなアコースティック作品に仕上げている。ボサノバ調の洒落たサウンドにもブルーグラス出 身らしい突っ込みリードギターが楽しいし、ゲストのアンドレ佐藤のドブロはさすがの出来、ファ ンキーなエイトビートからケージャンを思わせるサウンドなど、音楽の幅広さはさすがルーツ音楽 マニアだ。佐々木由紀の詩は日常の風景から、みずみずしい感性で言葉を切り取り、ユーモアとロマ ンが絶妙に配されている。2曲、アイリッシュ名曲とジョー・ミラー(ランチ・ロマンス)で知られる ウォルト・オルドリッジ曲の詩も見事である。1970年代からブルーグラスとジャズを武器に、音楽で 生活してきた赤木(ムーンシャイナー2月号で特集を予定)、待望のデビュー作だ。
FCW-00001 冷泉公裕『Bom Dia!! 諸国漫遊』CD\3,000-(本体\2,857-)

テネシー・ワルツ/僕の手/時ふれば/オン・ザ・ロード・アゲイン/島の唄/マリーマリー 他全15曲

 ラストショーや数々のセッションで知られる河合徹 三(bs,m)やブルーグラスの奥沢明雄(g)、丸尾めぐみ(piano,etc)らのアコースティック・サウンドが俳優、 冷泉公裕(れいぜい・きみひろ)のオリジナルやカントリー/シャンソン/フォルクローレ/ファドなどの カバーをシンプルかつ詩情豊かに表現、タイトルとおり世界のさまざまな風物に触れるような作品に仕上げ ている。歌手としての手練手管ではなく、さすが役者さん、2曲の語りはもちろん、歌詞(言葉)を上手く 味付け表現、日本語の訳詩を自然に歌い込んでいる。
XNHL-12001 チチ松村『半音生活』CD\2,700-(本体\2,571-)

僕は見た/せんちめんたるちゃりじゃあにぃ/眉毛を描かれた犬/電気うなぎ/うそつき留吉 他全12曲

 ムーンシャイナー誌連載「バンジョー祭り」で毎月 ケッタイなバンジョー音楽を紹介してくれるチチ松村、ギター・デュオのゴンチチとして知られる彼が14年ぶ りに発表したソロ・アルバムは全編オリジナル歌モノ。独自の視点で日常生活を切り取る彼らしいタイトルか ら、ミュージシャンならではの「カーユイ」ところに手が届く繊細さと孤独が見事に表出した不思議な音楽。 ジャンルにこだわらない彼の雑食性!?が生む幅広い音楽性には、肩の凝りを取ってくれる癒し効果抜群、実に 見事な詞の「半音=チュート半端!?」さが快適だ。もちろん、バンジョーの音に憧れる!?チチ松村、自身で のバンジョー・ギター、バンジョー・ウクレレに青木研の4弦バンジョーもゲスト参加している。
[ジャズ]
MAN-CM-01 カフェ・マヌーシュ『Nouvelle Edition』CD\2,500-(本体\2,380-)
I Can't Give You Anything But Love/Summertime/Tears/Indifference/Artillerie Lourde/Undecided 他全12曲
 ジプシー・スウィングを得意とするアコースティッ ク・ギタリスト、川瀬眞司と山本佳史の2台のマカフェリ・ギターに、関西のジャズシーンを中心に精力的に 活動する女性ベーシスト中村尚美を加えたアコースティック・トリオ。ジャンゴ・ラインハルトのジプシー・ スウィングを基本に、スタンダードやミュゼット、シャンソンやラテン系の音楽まで含めた幅広いレパート リーでホットなスウィングを聴かせてくれる。以前紹介したファースト・アルバム『Cafe Manouche』から7曲をリマスターして5曲の新曲をプラスした全12 曲、足立安隆のフィドルが5曲でゲスト参加している。ちなみに、川瀬は元ブルーグラス・バンジョー奏者、足 立もブルーグラス界では知られたマルチプレイヤーである。
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