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Today's topic No. 405
  2020/07/30


 [ブリティッシュ・アーカイブ・オブ・カントリー・ミュージック特集]

 ブリティッシュ・アーカイブ・オブ・カントリー・ミュージックは1986年にDavid Barnesの膨大な量のレコード、書籍、雑誌のコレクションのカタログ化をもとに増加をつつける資料を提供するために彼によって創設された非営利団体です。

 

●BACM-176 CARTER SISTERS & MOTHER MAYBELLE『The Complete Original Recordings 1949-1952』CD(本体\2,450-)\2,695-

Kneeling Drunkard's Plea/Weep, Dear Willow?/(This Is)Someone's Last Day/Walk a Little Closer/A Picture a Ring and a Curl/The Day of Wrath/I've Got a Home up in Glory/Blue Skies and Sunshine/The Day They Laid Mary Away/Don't Wait/Down on My Knees/Little Orphan Girl/God Sent My Little Girl/Willow, Will You Weep for Me/Gotta Find Me Somebody to Love/A Trinket of Shiny Gold/I've Got My Share of Trouble/Columbus, GA/Foggy Mountain Top/Fair and Tender Ladies/Sun's Gonna Shine in My Back Door/I Never Will Marry/Wildwood Flower/He's Solid Gone/You Are My Flower/I Ain't Gonna Work Tomorrow 全27曲

 1943年、ボーダー・ラジオでの演奏を最後にオリジナル・カーター・ファミリーが解散したのち、メイベル・カーターは娘たち、ヘレン、ジューン、アニタと、マザー・メイベル&カーター・シスターズとして再出発、48年頃からは、ソロ・アクトとしてのスタートが不発に終わったチェット・アトキンズをサポート・メンバーとして迎えており、49年2月、アトランタでのRCAヴィクター・セッションで"The Kneeling Drunkard's Plea"など6曲を録音、レコーディング・アーティストとしても新たなスタートを切った。

 アニタのクリアなソプラノを柱としたハーモニーと、メイベルのギター、ヘレンのアコーディオン、ジューンのウクレレやオートハープにチェットの軽妙なエレキ・ギターをフィーチュアし、レコーディングではアニタ・カーのオルガンなども加えて、オリジナル・カーター・ファミリーとは一線を画したスタイルで、セイクレッド・ソングをメインにトラジック・ソングやセンチメンタルなメロディを唄っている。

 ホーマー&ジェスロと組んだりしたジューンのソロ・アクト、コメディエンヌとしての人気や、ライヴでの評判にもかかわらずレコード・セールスは芳しくなかった。

 52年にコロムビアに移籍、一転してメイベルのギター、オートハープを前面に押し立てた、アニタとメイベルのソロ・ヴォーカルも見事なカーター・ファミリー・クラシックスの再演(本作終盤の8曲)は、カーター・ファミリー・トラディションの本流を改めて印象づける見事なものとなっている。

 伝統を尊びながらも新たな方向性を求めた時期のRCAヴィクター録音全19曲(49年と50年)と、コロムビアでの最初の8曲、マザー・メイベルとカーター・シスターズの貴重な音源の発掘である。



 
●BACM-501 BLUE RIDGE MOUNTAIN BOYS CD(本体\2,450-)\2,695-

Before I Met You/Jimmy Brown The Newsboy/I'm Sitting On Top Of The World/I'm Crying My Heart Out Over You/Lonesome Road Blues/Birmingham Jail/Do Remember Me/Sour Wood Mountain/Kentucky Waltz/Rocky Road Blues/Under The Double Eagle/Just Because/Footprints In The Snow/Boil Them Cabbage Down/Angel Band/Home Sweet Home/Arkansas Traveler/If I Had A Hammer/John Henry/Flint Hill Special/Red River Valley/Train 45/Blue Moon Of Kentucky/Foggy Mountain Breakdown (with Bonus Tracks; featuring Kelso Herston and 'The Guitar Kings') Roving Gambler/Sugarfoot Rag/Old Mountain Dew 全27曲

 自身のディキシージェントルメンでの“This Is the Girl I Love”をはじめ、ビル・モンローへの“Walk Softly On My Heart”(のちにカントリーロックのケンタッキーヘッドハンターズがカバーし大ヒットした)、カントリージェントルメンの“The Secret of the Waterfall”など、ソングライターとしてすばらしいオリジナルの数々で知られたジェイク・ランダース(v、1938-)のボーカルをフィーチャーし、バンドメイトでのちにビル・モンローのブルーグラスボーイズで重要な録音(1969〜)を残すルアル・ヤーブロー(bj,md、1930-2010)、のちにシェナンドーカッタップスやデル・マッカーリーのデキシーパルズ(79年に来日している)で重要な役割を果たし、現在のブルーリッジ系マンドリンの元祖といわれるハーシャル・サイズモア(md,bj、1935-)とともに、トミー・ジャクソン(fd)をはじめ、超一級のスタジオミュージシャンたちと1962年と63年に創られたアルバム2枚にボーナス3曲を含めた全27曲、当時のフォークブームを背景にしたブルーグラススタンダード集。

 1960年代前半、ブルーグラスがより大きな市場から注目を浴びたとき、モンローやフラット&スクラッグスに刺激された南部の若者たちが次々とレコードデビューしていく、そんな過渡期の貴重なアルバム2枚が再発売だ。



 
●BACM-398 BARRIER BROTHERS『Bluegrass Classics』CD(本体\2,450-)\2,695-

Blue Moon of Kentucky/Gotta Travel On/Polka On a Banjo/Crying My Heart Out Over You/My Little Georgia Rose/Salty Dog Blues/Earl's Breakdown/Cabin in the Hills/Flint Hill Special 他全28曲

 上記1曲目から9曲目まで、これでもか!とばかりのビル・モンローとフラット&スクラッグスのヒット曲オンパレード。この調子で全28曲、次から次へとブルーグラスを創ったモンローとフラット&スクラッグスが(数曲は違うけど)、なんと、チョッとスタンレー風のボーカルとバンジョーで――つまり、モンローの「激」とレスターの「味」とアールの「技」を抜いて――聴かせてくれる。

 さらに全編を駆け抜けるというか縫いまくるというか、わがアイドル、ベニー・マーティンのフィドルが所構わず顔を出す楽しさ。

 メジャーのフィリップ・レコードから『Golden Bluegrass Hits』と『More Golden Bluegrass Hits』(共に1962)として日本やヨーロッパでも発売され、広くブルーグラスを世界に紹介したバリア・ブラザーズ。

 その二枚のアルバムを順に24曲収め、1960年にシングルで発表した4曲をプラスした全28曲。

 トラッドグラスファンに強力お奨めの60年代ブルーグラス大名盤である(ただし、マンドリンがなきゃダメとか、スネアが入っているとだめという人にはゴメン!)。

 ブルーグラスのフィドルとバンジョーの役割、そしてトリオハーモニーのイロハまで、「激」/「味」/「技」抜き!?の聴いていて気持ちいいブルーグラスが楽しめる秀作だ。



 
●BACM-418 BILL CLIFTON & HAMILTON COUNTY BLUEGRASS BAND『Two Shades of Bluegrass』CD(本体\2,450-)\2,695-

 1952年、ブルーグラスの草創期にデビュー、裕福な家庭に生まれた大学生で、田舎音楽をやることに家族の反対を恐れてビル・クリフトンという芸名をつけたという元祖!?筋金入りブルーグラス・フォロワー。

 1961年にはブルーグラス史に残るブルーグラス・コンサートを開催、そののちイギリスに移住、ケネディ大統領の呼びかけた平和部隊でフィリピンにも滞在、その間、日本でも学生ブルーグラッサーらと交流会を持ったという経歴を持ち、外国にブルーグラスを広めた第一人者である。

 本作もニュージーランドのブルーグラスバンド、ハミルトン・カウンティ・ブルーグラス・バンド(HCBB)と録音したすばらしいトラッドグラスと、同時期に行ったソロライブ・パフォーマンスの全28曲、ビル・クリフトンのカーターファミリーを軸にしたトラッド音楽への愛情とやさしさに溢れたすばらしい演奏が楽しめる。

 ビル・クリフトンの優しく柔らかいボーカルが堪能できるすばらしいブルーグラス作品である。



 
●BACM-417 PAUL & ROY 『Tennessee River Boys』CD(本体\2,450-)\2,695-

 フラット&スクラッグスと同時期にマーキュリーに録音を残していたというポール&ロイとテネシー・リバー・ボーイズの14曲と、60年代にカーティス・マクピーク(bj)とベニー・ウィリアムス(g)が同バンド名義にて60年代にカンバーランド・レーベルに残したLPからの10曲が収められている。

 ポール&ロイはバンジョーこそ入ってないが、マンドリンをフィーチャーしたアーリー・ブルーグラスという趣で、チャーリー・モンロー、ロンサム・パイン・フィドラーズやジョニー&ジャック、ジミー・マーチンに相通じるサウンドが魅力。

 後半は元ブルーグラス・ボーイズでマルチ・プレイヤーとしてブルーグラスとカントリー両分野で活躍したベニー・ウィリアムス(f,g,v)と華麗なバンジョー・ロールでアール・スクラッグスの影武者としても知られるカーティス・マクピーク(bj)による、マンドリン抜きでドブロをフィーチャーして、ビル・モンロー曲と有名ゴスペル曲を取り上げたスタンダード・ブルーグラス集。



 

●BACM-298 『BENNY MARTIN/JUST ME & MY FIDDLE』CD(本体\2,450-)\2,695-

 モンロー、フラット&スクラッグスで活躍した名フィドラー=ベニー・マーチンは、エルビス・プレスリーを世に出したトム・パーカー大佐に見出されたカントリー・シンガーとしても知られる。

 黄金時代のカントリー・サウンドに乗せてフィドルも随所に聞かれる。
 


●BACM-592 PETE PYLE + CHUCK HARDING CD(本体\2,450-)\2,695-

Home Sweet Home In The Rockies/I Made A Mistake/I'll Be Gone For A While/Please Don't Fool Me/WastTears/It's So Hard To Be Just A Pal To You/I Guess You'll Soon Forget/I Just Can't Say Goodbye/Don't You Worry 'Bout Me When I'm Gone/Love's A Game That Two Can Play/Living In Sorrow/Talking The Blues/Love Turned To Hate/I Know That I Have Lost Your Love/Think Twice/Why Don't You Haul Off And Love Me/Little Blue Eyed Blond/Mark Me Off Your List/Are You Making A Fool Of Me/You All Come/Ricochet/Release Me/Satisfaction Guaranteed/Cheatin’s A Sin/I’m Living In A Lonely World /Stop Crying On My Shoulder

 クレオ・デイビス、クライド・ムーディに続いて3代目のブルーグラス・ボーイズのギター&ボーカル(1941年)を務めたピート・パイル。

 "True Life Blues"や "Highway of Sorrow"の作者とも知られ、入団前からオーブリーでソロ・シンガーとして活躍、2回目のブルーグラス・ボーイズの録音に参加しながらも、本人のビクターとの契約の為、歌う事が許されなかったという逸話が残っている。

 戦前の録音としてアーリー・カントリーの趣を湛えたマンドリンとのデュオが10曲、フィドル、ラップ・スチール、エレキ・ギター、アコーディオンをフィーチャーしたゴールデン・エイジ・カントリー前夜といった趣の演奏が楽しめる。



 

●BACM-524 V.A.『Bluegrass Special』CD(本体\2,450-)\2,695-

 ブルーグラス初期の、繊細な技術はまだないけれど、代わりに溢れんばかりの情熱とエネルギーで再現不可能な独特の味わいを産んだ、そんな録音がいっぱい詰まった1950年代アーリーブルーグラスの秀作コレクション合計32曲。ラスティ・ヨーク、“Love Please Come Home”のオリジナル作者リオン・ジャクソン、そしてレノ&スマイリーの2曲やジミー・マーティン&ボブ・オズボーンが4曲などの有名アーティストのほか、ブルーグラスのベースになる感情がいっぱい詰まったノスタルジックな作品。



 
●BACM-529 CHESTER SMITH 『Sweet Memories』CD(本体\2,450-)\2,695-

Holiday For Tears/Cold Grey Dawn/Wishing My Life Away/If I Had My Life To Live Over Again/Weeping Heart/Another's Wedding Ring/Sweet Memories/No Wonder/Men Are So Busy/Wait A Little Longer Please Jesus/I'm Gonna Serve Him/Fellowship/Singin' My Blues To The Lord/Kvi-Vi--V-Vi-Vitt (Kvee-Vee-Vee-Vee-Veet)/He Will Calm The Troubled Waters/All The Way With Jesus/You Can't Lose With God On Your Side/Bend Down/One Life To Live/There'll Be Other Times/Love, Love, Love/Thirsty (The Cotton Choppin' Song)/Tennessee Saturday Night

 カリフォルニアのカントリー音楽ではマール・ハガードをはじめとしてオクラホマからの移住者の活躍が目立つことで知られる。

 このマンドリンをかき鳴らして歌うチェスター・スミスもそんな一人。

 マドックス・ブラザーズ&シスター・ローズ、トミー・コリンズから後のバック・オウエンズのベイカーズフィールド・サウンドからドワイト・ヨーカムに引継がれるカリフォルニア・スタイルのホンキートンク・カントリーの源流と敬虔なクリスチャンである彼のゴスペル・ソングが楽しめる。

 チェスター・スミスは1930年オクラホマ州ドュラント生まれ、カリフォルニア州モデストのKTRB局に出演、DJとしても15年間勤める。

 50年代にはバック・オウエンスとの共演を重ねたりカリスマ的人気を誇るが、ツアー続きの生活に疲れて引退、ラジオ局の経営を手始めにテレビ局、ドライブイン・シアター等、ビジネスマンに転身して成功を収めたという。



 

●BACM-438 LEON MCAULIFFE & HIS CIMARRON BOYS CD(本体\2,450-)\2,695-

 ボブ・ウィルスのスティールギター奏者として知られるリオン・マコーリフ(1917-1988)自身のバンド、シマロンボーイズの貴重なトランスクリプション・ディスクを中心にした全28曲集(内インストと歌モノ各14曲ずつの半々)。

 “Steel Guitar Rag”や“Panhandle Rag”の作者として知られるレオン、14歳でスティールギターをはじめ、16歳でウエスタン・スウィングの創始バンドといわれるライトクラスト・ダウボーイズに参加、1935年からはボブ・ウィルスのテキサスプレイボーイズで一時代を築いたリオン。

 1942年、軍に入隊、戦後に自身のシマロンボーイズを組んで活躍したラジオ放送用録音(後半10曲は1962年録音)。第2次大戦前後に大流行した、ノスタルジックなスウィングを基調に、とてもなめらかな男性ボーカルとストリングアレンジ(バイオリンソロもなかなか!)に囲まれてリオンのスティールギターがムードを盛り上げる。


 


●BACM-527 V.A.『PRE WAR WESTERN SWING Vol. 1 1937-1943』 CD(本体\2,450-)\2,695-

(Carl Cole & His Flint Hill Boys)After You've Gone/Jumpin Jive/In The Mood/The Sheik Of Araby/Steel Guitar Rag/Rosetta/(Curly Williams & His Georgia Peach Pickers)Smoke On The Water/When The Sun Goes Down/Columbus Stockade/Home In San Antone/(Curt Massey with Louise Massey & The Westerners)Sweet Georgia Brown/(Dave Edwards & His Alabama Boys)South/Carnival In Cotton Town/Worried Mind/Ridin' Down The Texas Trail/(Jerry Sadler’s Cowboy Stringsters)Texas Plains/I've Got The Blues For Mammy/(Jesse Ashlock with Ezra & His Beverly Hillbillies)Draggin The Bow/(Jimmy’s Saddle Pals)Limehouse Blues/Up A Lazy River/In A Little Spanish Town/Cool Water/(The Swift-Jewel Cowboys)Weary Blues/Willie The Weeper/Jig In G/Estalee/Crazy Rhythm/(W. Lee O’’Daniels Hillbilly Boys)I Get The Blues When It Rains/Sweet Jennie Lee

 第二次世界大戦前の貴重なラジオ録音からのウェスタン・スウィング集。

 スィフト-ジュエル・カウボーイズ、W.リー・オダニエルズ・ヒルビリーボーイズ。

 1930年代以降のウエスタンスウィングのレアなラジオ音源のコンピレーションの第1集。

 W.Lee O’Daniels Hillbilly Boysの素晴らしい"I Get The Blues When Rains Rains"を含む、有名無名バンドの1時間に亘る素晴らしいホットでスインギーな演奏が繰り広げられる。
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